JP6691720B2 - 手術用凝固機能付き吸引嘴管 - Google Patents

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Description

本発明は、手術用凝固機能付き吸引嘴管に関し、詳しくは、内視鏡外科手術等において、凝固と吸引の同時操作を行うことができる手術用凝固機能付き吸引嘴管に関する。
内視鏡外科手術等において、吸引孔から体液等を吸引する吸引機能と、電極を生体組織等に接触させ高周波電圧を印加することによって生体組織等を凝固させる凝固機能とを有する凝固機能付き吸引嘴管や、吸引機能付き凝固嘴管が用いられている。
例えば図6は、従来例1の凝固機能付き吸引嘴管100の先端部分のイメージ図である。図6に示すように、凝固機能付き吸引嘴管100は、先端部分に、絶縁材108で覆われていない電極110を備えている。電極110は、先端面112に吸引孔120が開口し、外周面114に3つの側孔122が開口している。
図7は、従来例2の吸引機能付き凝固嘴管200の部分拡大図である。図7に示すように、吸引機能付き凝固嘴管200は、先端部分に球体状の電極210を備えている。電極210には、複数の吸引孔220が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
意匠登録第1554683号公報
例えば手術中に出血が発生した際、出血した血液を吸引し、出血個所の生体組織を凝固して止血することがある。このような場合に用いる凝固機能付き吸引嘴管や吸引機能付き凝固嘴管は、吸引と凝固の操作が同時に行え、短時間で止血を完了できるものであることが望まれる。すなわち、止血が必要な局面では、通常、持続的に血液や水分が貯留するため電気凝固による止血が困難である。電気凝固による止血を行うためには、止血対象を覆う血液や水分を取り除いたドライな状態にする必要がある。吸引器と電気メスが別々では、吸引器で対象をドライにしても、電気メスを当てるときには既に血液や水分で止血対象がウェットになっており止血困難となる。そこで、一つの器具で、吸引と凝固の操作が同時に行えることが重要である。
従来例1,2の嘴管100,200を用いて吸引する際に、吸引孔120,220を生体組織等の表面に接近させる。このとき、吸引孔120,220が生体組織等の表面に対向する状態になるので、生体組織等は吸引孔120,220に引き込まれやすく、吸引孔120,220が閉塞しやすい。そのため、吸引孔120,220を生体組織等の表面に近付け過ぎないように、吸引孔120,220の位置を精度よく調整しながら吸引する必要がある。
従来例1の嘴管100は、先端の吸引孔120が閉塞しても、側孔122によって圧力が調整されるので、吸引孔120を生体組織等から離すことができる。従来例2の嘴管200も、ある吸引孔220が閉塞しても、他の吸引孔220によって圧力が調整されるので、閉塞した吸引孔220を生体組織等から離すことができる。しかしながら、吸引孔120,220が閉塞すると、吸引を再開するまで、無駄に時間が経過する。
従来例1の嘴管100は、電極先端の環状の先端面112の一部又は全部を生体組織等に接触させて凝固するので、電極110と生体組織等との接触面が円弧状や環状になる。そのため、接触位置をずらしながら順次、凝固していく場合に、凝固された部分と凝固が不十分な部分とが混在しやすい。従来例2の嘴管200は、吸引孔220を生体組織等の表面に押し当てた状態にして凝固すると、電極210は吸引孔220のまわりの部分が生体組織等と接触する。吸引孔220は、吸引孔220が対向する部分の凝固が不十分にならない程度に小さく閉塞されやすいため、吸引が止まり対象組織をドライにできなくなり効率が悪い。
また、従来例1の嘴管100は、同じ外径のまま、電極110の環状の先端面112の面積を大きくすると、凝固できる面積が増えて凝固性能は向上するが、吸引孔120が小さくなり、吸引性能が低下する。逆に、同じ外径のまま、電極110の環状の先端面112の面積を小さくすると、吸引孔120が大きくなり、吸引性能は向上するが、凝固できる面積が減少するので凝固性能は低下する。従来例2の嘴管200も、従来例1の嘴管100と同様に、同じ外径のまま、吸引孔220を小さくすると、凝固できる面積が増えて凝固性能は向上するが、吸引性能が低下する。逆に、吸引孔220を大きくすると、吸引性能は向上するが、凝固できる面積が減少するので凝固性能が低下する。したがって、従来例1、2の嘴管100,200は、吸引と凝固の性能の両立を図ることができない。
本発明は、かかる実情に鑑み、通常では電気凝固が困難な血液や水分でウェットな止血対象組織を効率的にドライにしつつ止血凝固させることができ、吸引性能と凝固性能の両方が優れている手術用凝固機能付き吸引嘴管を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した手術用凝固機能付き吸引嘴管を提供する。
手術用凝固機能付き吸引嘴管は、(a)外周面が絶縁材で被覆された、中空孔を有する管状の管部材と、(b)前記管部材の一方の端部、又は前記一方の端部と他方の端部との間の中間部に設けられた、電源を接続するための電源接続部と、(c)前記管部材の前記一方の端部又は前記中間部に設けられた、前記中空孔に陰圧源を接続するための陰圧源接続部と、(d)円筒状の外形を有し、前記管部材の前記他方の端部に前記管部材と同軸に固定され、前記管部材の前記中空孔に連通する吸引孔が形成された電極と、を備える。前記電極は、外部に露出する円筒状の外周面と、前記外周面の前記管部材とは反対側の一方端に接する先端面とを有する。前記管部材は、前記他方の端部に、前記中空孔に連通する開口を有する。前記吸引孔は、前記管部材の前記開口に連通する中心部と、前記中心部から分岐する複数の分岐部とを有する。前記電極の前記外周面は、前記吸引孔の前記分岐部それぞれに連通する開口を複数有する。前記電極は、前記先端面を前記管部材の前記中心線の方向に前記管部材に向かって見ると、前記先端面が前記管部材の前記開口を完全に覆うように形成されている。前記先端面は導電性を有し、前記電源接続部を介して前記電源に電気的に接続される。
上記構成の手術用凝固機能付き吸引嘴管は、電極の先端面が生体組織等の表面に接している状態で、陰圧源による吸引と、電源からの高周波電圧の印加による凝固とを行うことができる。
上記構成によれば、吸引や凝固の際に、電極の外周面に形成された吸引孔の開口は、生体組織等の表面に対向しないので、生体組織等は吸引孔に引き込まれにくい。そのため、吸引の操作が容易である。
また、電極の先端面と生体組織等の表面との接触面は略円形になるため、接触位置をずらしながら順次、凝固していく場合に、凝固された部分と凝固が不十分な部分とが混在しにくい。また、凝固するときに、吸引孔の位置を考える必要がない。そのため、凝固の操作が容易である。
しかも、吸引と凝固の同時操作が可能であり、吸引と凝固の同時操作を効率良く行うことができる。
さらに、吸引孔に連通する開口の周囲が電極の先端面で囲まれないので、吸引と凝固の性能の両立を図ることができる。
したがって、上記構成の手術用凝固機能付き吸引嘴管は、通常では電気凝固が困難な血液や水分でウェットな止血対象組織を効率的にドライにしつつ止血凝固させることができ、吸引性能と凝固性能の両方が優れている。
好ましくは、前記吸引孔の前記分岐部それぞれに連通する前記開口は、前記電極の前記外周面から前記先端面まで拡張され、前記先端面を前記管部材の前記中心線の方向に前記管部材に向かって見ると、前記吸引孔の前記分岐部それぞれに連通する前記開口は、前記管部材の前記開口のまわりに形成されている。
この場合、電極の先端面が生体組織等に接している状態のとき、吸引孔は、電極の先端面の周囲の液体に隣接するので、吸引孔が電極の先端面の周囲の液体から離れている場合よりも、電極の先端面の周囲の液体を吸引しやすい。一方、先端面を管部材の中心線の方向に絶縁材に向かって見ると、開口の周縁が中空孔の外側にあるので、生体組織等の表面に垂直な吸引力は作用しない。そのため、生体組織等の表面は、吸引孔に引き込まれにくい。
好ましい一態様において、前記先端面は、中央部分が湾曲している凸面である。
この場合、電極の先端面の中央部分が平面である場合と比較すると、電極の先端面と生体組織等の表面との接触面積が増え、生体組織等の表面に対する角度が変わっても接触面積の変動が少ないので、凝固の操作がより容易である。
好ましい他の態様において、前記先端面は、中央部分が平面である。
この場合、電極の先端面の中央部分が湾曲している凸面である場合と比較すると、嘴管の先端と吸引孔の開口との間の、管部材の中心線の方向の距離を、小さくして、吸引性能を向上させることが容易である。
好ましくは、前記管部材は、直線状である。
この場合、内視鏡下外科手術での使用に好適である。
本発明の手術用凝固機能付き吸引嘴管は、通常では電気凝固が困難な血液や水分でウェットな止血対象組織を効率的にドライにしつつ止血凝固させることができ、吸引性能と凝固性能の両方が優れている。
図1は凝固機能付き吸引嘴管の全体図である。(実施例1) 図2は凝固機能付き吸引嘴管の部分拡大図である。(実施例1) 図3は凝固機能付き吸引嘴管の部分拡大図である。(実施例1の変形例1、2) 図4は凝固機能付き吸引嘴管の部分拡大図である。(実施例2) 図5は凝固機能付き吸引嘴管の部分拡大図である。(実施例3) 図6は凝固機能付き吸引嘴管の先端部分のイメージ図である。(従来例1) 図7は吸引機能付き凝固嘴管の部分拡大図の写真である。(従来例2)
以下、本発明の手術用凝固機能付き吸引嘴管(以下、「凝固機能付き吸引嘴管」という。)の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<実施例1> 実施例1の凝固機能付き吸引嘴管10について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1は、凝固機能付き吸引嘴管10の全体図である。図1に示すように、凝固機能付き吸引嘴管10は、細長い管状の管部材12と、基端10s側に設けられた接続部14と、先端10t側に設けられた電極16とを備えている。
接続部14は、管部材12の一方の端部に設けられている。接続部14は、高周波電源装置に接続するための端子15aと、チューブを接続するためコネクタ部15bとを有し、電源を接続するための電源接続部15aと、管部材12の中空孔12p(図2参照)に陰圧源を接続するための陰圧源接続部15bとが一体に構成されている。なお、電源接続部と陰圧源接続部とのいずれか一方又は両方を、管部材12の一方の端部と他方の端部との間の中間部に設けることも可能である。管部材12は真っすぐ(直線状)であるので、内視鏡下外科手術での使用に好適である。もっとも、開腹手術等で使用するのであれば、管部材12が曲がっていてもよい。
凝固機能付き吸引嘴管10は、洗浄機能を有してもよい。例えば、コネクタ部15bと陰圧源とを接続するチューブの中間位置に分岐弁を設け、陰圧源と送水装置とを選択的にコネクタ部15bに接続する。分岐弁によって送水装置が凝固機能付き吸引嘴管10に接続されているときに送水装置から洗浄液等が送水されると、洗浄液等は凝固機能付き吸引嘴管10から噴き出す。分岐弁を切り替え、陰圧源を凝固機能付き吸引嘴管10に接続すると、凝固機能付き吸引嘴管10から噴き出した洗浄液等を、凝固機能付き吸引嘴管10で吸引し除去することができる。
図2は、凝固機能付き吸引嘴管10の部分拡大図である。図2(a)は端面図、図2(b)は正面図、図2(c)は図2(a)の線X−Xに沿って切断した断面図である。
図2に示すように、管部材12は、中空孔12pを有する中空円筒状の本体12aの外周面12sが、絶縁材13で被覆されている。本体12aは、例えばステンレス等の金属管で形成され、導電性と剛性を有する。
電極16は、例えばステンレス等の金属材料からなり、円筒状の外形を有し、管部材12の本体12aと同軸に、本体12aに溶接等で固定されている。電極16は、管部材12の本体12a及び接続部14を介して、高周波電源装置(電源)に電気的に接続される。
電極16は、管部材12の中心線12xの方向に管部材12の絶縁材13から離れた先端面16pと、先端面16pと管部材12の絶縁材13との間に延在する円筒状の外周面16qとを有する。先端面16pは、中央部分が湾曲している凸面であるが、後述する実施例2、3のように、中央部分が平面でも構わない。
電極16には、管部材12の中空孔12pに連通する吸引孔17が形成されている。管部材12は、電極16側の端部に、中空孔12pに連通する開口12qを有する。吸引孔17は、管部材12の開口12qに連通する中心部17mと、中心部17mから分岐する複数の分岐部17nとを有する。外周面16qと先端面16pには、外周面16qと先端面16pとの境界線16xを横断して外周面16qとともに先端面16pを切り欠くように、吸引孔17の分岐部17nそれぞれに連通する3つの開口18が形成されている。すなわち、吸引孔17に連通する開口18は、電極16の外周面16qから先端面16pまで拡張されている。
図2(a)に示すように、管部材12の中心線12xの方向に管部材12に向かって見ると、先端面16pの全体が見え、吸引孔17の分岐部17nそれぞれに連通する開口18の周縁19が、管部材12の中空孔12pより外側にあり、先端面16pは管部材12の中空孔12pを完全に覆っている。すなわち、先端面17qを管部材12の中心線12xの方向に管部材12に向かって見ると、吸引孔17の分岐部17nそれぞれに連通する複数の開口18は、管部材12の開口12qのまわりに形成されている。
管部材12及び電極16の最大外径をφMAXとすると、φMAXは、2mm以上、かつ、7mm以下が好ましく、例えば、φMAX=5.5mmである。管部材12及び電極16は、同軸で外径が等しく、連続した形状であることが好ましい。図1に示すように、先端10tから接続部14の先端10t側の端面14aまでの棒状部分の寸法をLとすると、Lは、300mm以上、かつ、700mm以下が好ましく、例えば、L=500mmである。管部材12は細長いので、L/φMAXは、40以上、かつ、300以下が好ましく、50以上、かつ、200以下がより好ましい。
凝固機能付き吸引嘴管10は、内視鏡下外科手術で用いる場合、先端10t側を腹腔内に挿入して吸引や凝固の操作を行う。
例えば、生体組織から出血した場合、凝固機能付き吸引嘴管10の電極16の先端面16pを出血箇所に押し当てて圧迫止血しつつ、吸引孔17から、電極16の先端面16pを押し当てた部分の周辺の血液を吸引し、生体組織をドライな状態にする。このとき、電極16の先端面16pが生体組織の表面に対向する状態であり、吸引孔17は生体組織の表面に対向しない。また、3つの吸引孔17が形成されているため、吸引力が分散される。そのため、生体組織は吸引孔17に引き込まれにくく、吸引孔17が閉塞することはほとんどない。そのため、吸引孔が生体組織に対向している状態で吸引する従来例1、2の嘴管と比較すると、吸引の操作が容易である。
また、電極16と生体組織との接触面が略円形になるため、接触位置をずらしながら順次、凝固していく場合に、凝固された部分と凝固が不十分な部分とが混在しにくい。また、凝固するときに、吸引孔17の位置を考える必要がない。そのため、吸引孔のまわりの電極部分が生体組織と接触する従来例1、2の嘴管と比較すると、凝固の操作が容易である。
しかも、吸引と凝固の同時操作が可能であり、吸引と凝固の同時操作を効率良く行うことができる。
したがって、凝固機能付き吸引嘴管10を用いると、通常では電気凝固が困難な血液や水分でウェットな止血対象組織を効率的にドライにしつつ止血凝固させることができ、短時間で止血を完了できる。
さらに、吸引孔17は生体組織等に接触する電極16の先端面16pで囲まれないので、吸引孔17の形状、寸法、配置などは凝固性能にほとんど影響しなし、電極16の先端面16pの形状、寸法などは吸引性能にほとんど影響しない。したがって、凝固機能付き吸引嘴管10は、吸引性能と凝固性能の両方が優れている。
電極16の先端面16pは、中央部分が湾曲し若干突出している凸面である。図2(b)に示すように、電極16の先端面16pの突出量、すなわち、凝固機能付き吸引嘴管10の先端10tと、電極16の先端面16pと外周面16qとの境界線16xとの間の、管部材12の中心線12xの方向の距離をPとし、電極16の外周面16qの外径をφとすると、次の式(1)を満たすことが好ましい。
φ/24≦P≦φ/3 ・・・(1)
また、次の式(2)を満たすことが、より好ましい。
φ/12≦P≦φ/6 ・・・(2)
例えば、P=0.8mm、φ=5.5mmである。
電極16の先端面16pの中央部分が湾曲し若干突出している凸面である場合、電極16の先端面16pの中央部分が平面である場合と比較すると、電極16の先端面16pと生体組織の表面との接触面積が増え、生体組織の表面に対する角度が変わっても接触面積の変動が少ないので、凝固の操作がより容易である。もっとも、後述する実施例2、3のように、電極16の先端面16pの中央部分が平面であっても構わない。
凝固機能付き吸引嘴管10は、吸引孔17の開口18が、外周面16qとともに先端面16pを切り欠くように形成されているので、電極16の先端面16pが生体組織等に接している状態で、電極16の先端面16pの周囲の体液等は吸引孔17に隣接する。そのため、吸引孔17が電極16の先端面16pから離れている場合よりも、電極16の先端面16pの周囲の体液等を吸引孔17から吸引しやすい。一方、電極16の先端面16pを管部材12の中心線12xの方向に絶縁材13に向かって見ると、吸引孔17の開口18の周縁19が、管部材12の中空孔12pの外側にあるので、生体組織等の表面は、吸引孔17に引き込まれにくい。
凝固機能付き吸引嘴管10の先端10tと吸引孔17の開口18との間の、管部材12の中心線12xの方向の距離であるDが大きするぎると、電極16の先端面16pの周囲の液体等を吸引するときの性能が低下する。そのため、Dは、5mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましく、例えば、D=1mmである。
凝固機能付き吸引嘴管10は、吸引孔17の開口18が電極16の先端面16pにも形成されているので、電極16先端面16pの中央部分が湾曲した凸面であっても、凝固機能付き吸引嘴管10の先端10tと吸引孔17の開口18との間の、管部材12の中心線12xの方向の距離であるDを、小さくすることが容易である。
なお、電極16の先端面16pが導電性を有し、接続部14の端子15aに電気的に接続されていれば、電極16の先端面16pで止血凝固できるので、電極16の一部分が非導電性であっても構わない。もっとも、電極16の外周面16qは、凝固機能付き吸引嘴管10と止血対象組織の接する角度によっては止血対象組織に接するので、導電性を有し、止血凝固できることが好ましい。管部材12に、電極16の先端面16pと接続部14の端子15aとを電気的に接続する導電ケーブル等を設ければ、管部材12の本体12aが導電性を有していなくても構わない。
吸引孔17に連通する開口18の寸法、形状、個数等は、適宜に選択することができる。例えば、開口18は、2つでも構わないが、周方向に3つ以上設けると、吸引の操作が容易になる
<変形例1> 図3(a)の部分拡大図に示すように、変形例1の凝固機能付き吸引嘴管10iは、電極16の外周面16q及び先端面16pに、長円形状の開口18iが形成されている。
<変形例2> 図3(b)の部分拡大図に示すように、変形例2の凝固機能付き吸引嘴管10jは、電極16の外周面16q及び先端面16pに、略矩形の開口18jが形成されている。
<実施例2> 実施例2の凝固機能付き吸引嘴管10aについて、図4の部分拡大図を参照しながら説明する。図4(a)は正面図、図4(b)は図4(a)の線A−Aに沿って切断した断面図、図4(c)は図4(a)の線B−Bに沿って切断した断面図である。
図4に示すように、実施例2の凝固機能付き吸引嘴管10aは、実施例1の凝固機能付き吸引嘴管10と略同様に構成されている。以下では、実施例1と同じ構成部分には同じ符号を用い、実施例1との相違点を中心に説明する。
凝固機能付き吸引嘴管10aの吸引孔17aの開口18aは、吸引孔17aに連通する開口18aの周縁19aが、電極16aの先端面16sと外周面16tとの境界線16yに接するように、電極16aの先端面16sと外周面16tとのうち外周面16tのみに形成されている。
また、電極16aの先端面16sは、中央部分が平面である。そのため、凝固機能付き吸引嘴管10aの先端10tと吸引孔17aに連通する開口18aとの間の、管部材12の中心線12xの方向の距離であるDを、電極16の先端面16sが中央部分の湾曲した凸面である場合よりも小さくして、吸引性能を向上させることが容易である。例えば、D=1mmである。
凝固機能付き吸引嘴管10aは、電極16aの先端面16sを生体組織の表面に押し当てると、吸引孔17aは、実施例1と同様に、生体組織の表面に対向しない状態で、生体組織の表面に近づく。そのため、凝固機能付き吸引嘴管10aは、実施例1と同様に、吸引と凝固の操作が容易であり、吸引と凝固の同時操作を効率良く行うことができので、通常では電気凝固が困難な血液や水分でウェットな止血対象組織を効率的にドライにしつつ止血凝固させることができ、吸引性能と凝固性能の両方が優れている。
<実施例3> 実施例3の凝固機能付き吸引嘴管10bについて、図5の部分拡大図を参照しながら説明する。図5(a)は正面図、図5(b)は図5(a)の線A−Aに沿って切断した断面図、図5(c)は図5(a)の線B−Bに沿って切断した断面図である。
凝固機能付き吸引嘴管10bの吸引孔17bの開口18bは、吸引孔17bに連通する開口18bの周縁19bが、電極16bの先端面16uと外周面16vとの境界線16zに接近するように、電極16bの先端面16uと外周面16vとのうち外周面16vのみに形成されている。
また、電極16bの先端面16uは、中央部分が平面である。そのため、凝固機能付き吸引嘴管10bの先端10tと吸引孔17bに連通する開口18bとの間の、管部材12の中心線12xの方向の距離であるDを、電極16bの先端面16uが中央部分の湾曲した凸面である場合よりも小さくして、吸引性能を向上させることが容易である。例えば、D=2mmである。
凝固機能付き吸引嘴管10bは、電極16bの先端面16uを生体組織の表面に押し当てると、吸引孔17bは、実施例1と同様に、生体組織の表面に対向しない状態で、生体組織の表面に近づく。そのため、凝固機能付き吸引嘴管10bは、実施例1と同様に、吸引と凝固の操作が容易であり、吸引と凝固の同時操作を効率良く行うことができので、通常では電気凝固が困難な血液や水分でウェットな止血対象組織を効率的にドライにしつつ止血凝固させることができ、吸引性能と凝固性能の両方が優れている。
<まとめ> 以上に説明した本発明の凝固機能付き吸引嘴管10は、通常では電気凝固が困難な血液や水分でウェットな止血対象組織を効率的にドライにしつつ止血凝固させることができ、吸引性能と凝固性能の両方が優れている。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
本発明の凝固機能付き吸引嘴管は、内視鏡外科手術に限らず、開腹手術等において用いることも可能である。例えば、多数の貫通孔が形成された日影式吸引嘴管の外筒に、本発明の凝固機能付き吸引嘴管が挿入されるように構成する。開腹手術中の止血や吸引では、外筒を外した状態で使用する。手術がほぼ完了し、最後に腹腔内を洗浄する際に、外筒を装着して、腹腔内に水を入れて洗い、吸引する。この場合、本発明の凝固機能付き吸引嘴管と外筒とを同軸に保つため、管部材に、外筒の内周面に摺接する隆起部を設けてもよい。
10,10a,10b,10i,10j 凝固機能付き吸引嘴管
12 管部材
12p 中空孔
12x 中心線
13 絶縁材
14 接続部(電源接続部、陰圧源接続部)
15a 端子(電源接続部)
15b コネクタ部(陰圧源接続部)
16,16a,16b 電極
16p,16s,16u 先端面
16q,16t,16v 外周面
16x,16y,16z 境界線
17,17a,17b 吸引孔
18,18a,18b,18i,18j 開口
19,19a,19b 周縁

Claims (5)

  1. 外周面が絶縁材で被覆された、中空孔を有する管状の管部材と、
    前記管部材の一方の端部、又は前記一方の端部と他方の端部との間の中間部に設けられた、電源を接続するための電源接続部と、
    前記管部材の前記一方の端部又は前記中間部に設けられた、前記中空孔に陰圧源を接続するための陰圧源接続部と、
    円筒状の外形を有し、前記管部材の前記他方の端部に前記管部材と同軸に固定され、前記管部材の前記中空孔に連通する吸引孔が形成された電極と、
    を備え、
    前記電極は、外部に露出する円筒状の外周面と、前記外周面の前記管部材とは反対側の一方端に接する先端面とを有し、
    前記管部材は、前記他方の端部に、前記中空孔に連通する開口を有し、
    前記吸引孔は、前記管部材の前記開口に連通する中心部と、前記中心部から分岐する複数の分岐部とを有し、
    前記電極の前記外周面は、前記吸引孔の前記分岐部それぞれに連通する開口を複数有し、
    前記電極は、前記先端面を前記管部材の中心線の方向に前記管部材に向かって見ると、前記先端面が前記管部材の前記開口を完全に覆うように形成され、
    前記先端面は導電性を有し、前記電源接続部を介して前記電源に電気的に接続されることを特徴とする、手術用凝固機能付き吸引嘴管。
  2. 前記吸引孔の前記分岐部それぞれに連通する前記開口は、前記電極の前記外周面から前記先端面まで拡張され、前記先端面を前記管部材の前記中心線の方向に前記管部材に向かって見ると、前記吸引孔の前記分岐部それぞれに連通する前記開口は、前記管部材の前記開口のまわりに形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の手術用凝固機能付き吸引嘴管。
  3. 前記先端面は、中央部分が湾曲している凸面であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の手術用凝固機能付き吸引嘴管。
  4. 前記先端面は、中央部分が平面であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の手術用凝固機能付き吸引嘴管。
  5. 前記管部材は、直線状であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の手術用凝固機能付き吸引嘴管。
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