JP6691293B2 - 二酸化炭素還元用電極、容器、及び二酸化炭素還元装置 - Google Patents

二酸化炭素還元用電極、容器、及び二酸化炭素還元装置 Download PDF

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Description

本発明は、電解還元に用いる二酸化炭素還元用電極、容器、及び二酸化炭素還元装置に関する。
地球温暖化が認知されて以来、産業活動に伴って大気中に排出される二酸化炭素を如何に削減するかが重要な課題となっている。
大気中の二酸化炭素を減少させる方法として、人工光合成の技術が、近年、注目を集めている。人工光合成の技術は、太陽光のエネルギーによって二酸化炭素を還元し、利用可能な有機化合物に変換する技術である。人工光合成では、電解液の入った槽中で、アノードに置いた光励起材料に太陽光を照射することで電子とプロトンとを発生させる。そして、発生した電子とプロトンとをカソードに置いた還元触媒に送り、二酸化炭素と反応させることで、一酸化炭素や有機化合物を生成する。この際のカソード側の反応は、一種の電解還元であり、カソードの触媒上では、二酸化炭素が、2つの電子及び2つのプロトンと段階的に反応して、ギ酸ないし一酸化炭素、ホルムアルデヒド、メタノール、メタンと、有用性の高い物質へと還元されていく。
電解還元の一般的な方法では、作用極、対極、及び槽を有する電気化学セルを用いる(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2011/132375号パンフレット
二酸化炭素の電解還元においては、触媒を兼ねる電極上に二酸化炭素を保持すること、及び保持した二酸化炭素に電子を効率よく供給することが、反応の効率を高める上で重要になってくる。
しかし、従来の技術では、電極上への二酸化炭素の保持の点で十分であるとはいえない。
本発明は、電極上に二酸化炭素を保持でき、かつ保持した二酸化炭素に電子を効率よく供給できる二酸化炭素還元用電極を提供すること、二酸化炭素を捕集でき、かつ二酸化炭素還元装置のカソード槽としても使用可能な容器を提供すること、及び二酸化炭素を効率的に還元できる二酸化炭素還元装置を提供すること、を目的とする。
1つの態様では、二酸化炭素還元用電極は、
導電性部材と、
前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である。
また、1つの態様では、容器は、
流体が入出可能な開口を有する箱体と、
前記箱体内に配置された、複数の二酸化炭素還元用電極と、
を有する容器であって、
前記二酸化炭素還元用電極が、導電性部材と、前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である。
また、1つの態様では、二酸化炭素還元装置は、
二酸化炭素還元用電極をカソード側の電極として有する二酸化炭素還元装置であって、
前記二酸化炭素還元用電極が、導電性部材と、前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である。
一つの側面では、電極上に二酸化炭素を保持でき、かつ保持した二酸化炭素に電子を効率よく供給できる二酸化炭素還元用電極を提供できる。
また、一つの側面では、二酸化炭素を捕集でき、かつ二酸化炭素還元装置のカソード槽としても使用可能な容器を提供できる。
また、一つの側面では、二酸化炭素を効率的に還元できる二酸化炭素還元装置を提供できる。
図1は、二酸化炭素還元用電極の一例の断面模式図である。 図2は、二酸化炭素還元用電極の作用を説明するための拡大模式図である。 図3は、容器の一例の断面模式図である。 図4は、二酸化炭素還元装置の一例の断面模式図である。 図5は、二酸化炭素還元装置の他の一例の断面模式図である。 図6は、二酸化炭素還元装置の他の一例の断面模式図である。 図7は、実施例1、及び比較例2の粉末のCO吸着等温線である。 図8は、実施例1、比較例1、及び比較例2の電極を用いたサイクリックボルタモグラムである。
(二酸化炭素還元用電極)
開示の二酸化炭素還元用電極は、導電性部材と、吸着剤とを少なくとも有し、更に必要に応じてその他の部材を有する。
<導電性部材>
前記導電性部材としては、導電性を有する部材であれば、その材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで、導電性とは、体積抵抗率で10Ωcm以下の範囲を意味する。
前記導電性部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、二酸化炭素を多電子還元する能力の点で、銅、銀、金、亜鉛、インジウムが好ましい。これらの材質であれば、前記導電性部材の表面においても、二酸化炭素の還元を行うことができる。
前記導電性部材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状などが挙げられる。
前記導電性部材の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、それ自体が導電性の材料で構成されていてもよいし、芯材表面に、導電性の薄膜が配された構造であってもよい。
前記芯材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属製芯材、樹脂製芯材、ガラス製芯材などが挙げられる。
前記薄膜としては、例えば、メッキ膜、スパッタ膜などが挙げられる。
<吸着剤>
前記吸着剤は、多孔性基材と、金属微粒子とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の成分を有する。
前記吸着剤は、前記導電性部材の表面に配される。
前記吸着剤が前記導電性部材の表面に配されていることにより、前記導電性部材に付与された電子が前記吸着剤の細孔へ伝達される。更に、前記吸着剤が、多孔性基材の表面に金属微粒子を有することにより、前記金属微粒子を介して電子が伝達されやすくなるため、前記吸着剤における電子の伝達効率が向上する。
<<多孔性基材>>
前記多孔性基材は、細孔を有する。
前記多孔性基材としては、細孔を有し、かつ二酸化炭素を吸着可能であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、二酸化炭素の吸着能力が優れる点で、活性炭、カーボンナノチューブ、多孔性金属錯体が好ましい。
前記多孔性基材は、導電性を有することが好ましい。しかし、前記吸着剤が、前記多孔性基材の表面に前記金属微粒子を有することにより、前記導電性部材に付与された電子は、前記金属微粒子を介して前記多孔性基材表面に伝達されるため、前記二酸化炭素還元用電極においては、必ずしも導電性を有する必要はない。他方、前記吸着剤が、前記多孔性基材の表面に前記金属微粒子を有することにより、前記多孔性基材が導電性を有しない場合でも、前記二酸化炭素還元用電極は、本発明の効果を奏することができる。その点においては、前記多孔性基材は、多孔性金属錯体であることがより好ましい。
前記多孔性基材は、その細孔内に、カルボキシル基、水酸基などを有していることが、電解液との親和性が向上する点で、好ましい。前記カルボキシル基、前記水酸基は、例えば、前記吸着剤を、酸(例えば、混酸)で処理することにより、形成できる。
−活性炭−
前記活性炭としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記活性炭の比表面積としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000m/g〜2,500m/gが好ましく、1,200m/g〜2,000m/gがより好ましい。
前記比表面積は、例えば、比表面積/細孔分布測定装置(日本ベル株式会社 BELSORP−mini)を用いて窒素吸着等温線を測定し、BET法による解析によって求めることができる。
前記活性炭は、製造したものであってもよいし、市販品であってもよい。前記市販品としては、例えば、球状活性炭 太閤Qタイプ(フタムラ化学株式会社製)、クレハ球状活性炭 BAC(株式会社クレハ製)、繊維状活性炭 FR−20(クラレケミカル株式会社製)などが挙げられる。
−カーボンナノチューブ−
前記カーボンナノチューブとは、炭素によって作られる六員環ネットワーク(グラフェンシート)が単層あるいは多層の同軸管状になった物質である。
前記カーボンナノチューブとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シングルウォールナノチューブ(SWNT)、マルチウォールナノチューブ(MWNT)などが挙げられる。
−多孔性金属錯体−
前記多孔性金属錯体は、金属イオンと、アニオン性配位子とを含有する多孔性材料である。前記多孔性金属錯体(MOF)は、多孔性配位高分子(PCP)とも呼ばれることがある。
前記金属イオンとしては、例えば、チタンイオン、マンガンイオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン、ジルコニウムイオンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アニオン性配位子としては、例えば、以下のアニオンが挙げられる。
・フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンなどのハロゲン化物イオン
・テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロケイ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオンなどの無機酸イオン
・トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオンなどのスルホン酸イオン
・ギ酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、イソ酪酸イオン、吉草酸イオン、カプロン酸イオン、エナント酸イオン、シクロヘキサンカルボン酸イオン、カプリル酸イオン、オクチル酸イオン、ペラルゴン酸イオン、カプリン酸イオン、ラウリン酸イオン、ミリスチン酸イオン、ペンタデシル酸イオン、パルミチン酸イオン、マルガリン酸イオン、ステアリン酸イオン、ツベルクロステアリン酸イオン、アラキジン酸イオン、ベヘン酸イオン、リグノセリン酸イオン、α−リノレン酸イオン、エイコサペンタエン酸イオン、ドコサヘキサエン酸イオン、リノール酸イオン、オレイン酸イオンなどの脂肪族モノカルボン酸イオン
・安息香酸イオン、2,5−ジヒドロキシ安息香酸イオン、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸イオン、2,6−ジヒドロキシ−1−ナフトエ酸イオン、4,4’−ジヒドロキシ−3−ビフェニルカルボン酸イオンなどの芳香族モノカルボン酸イオン
・ニコチン酸イオン、イソニコチン酸イオンなどの複素芳香族モノカルボン酸イオン
・1,4−シクロヘキサンジカルボキシレートイオン、フマレートイオンなどの脂肪族ジカルボン酸イオン
・1,3−ベンゼンジカルボキシレートイオン、5−メチル−1,3−ベンゼンジカルボキシレートイオン、1,4−ベンゼンジカルボキシレートイオン、1,4−ナフタレンジカルボキシレートイオン、2,6−ナフタレンジカルボキシレートイオン、2,7−ナフタレンジカルボキシレートイオン、4,4’−ビフェニルジカルボキシレートイオンなどの芳香族ジカルボン酸イオン
・2,5−チオフェンジカルボキシレート、2,2’−ジチオフェンジカルボキシレートイオン、2,3−ピラジンジカルボキシレートイオン、2,5−ピリジンジカルボキシレートイオン、3,5−ピリジンジカルボキシレートイオンなどの複素芳香族ジカルボン酸イオン
・1,3,5−ベンゼントリカルボキシレートイオン、1,3,4−ベンゼントリカルボキシレートイオン、ビフェニル−3,4’,5−トリカルボキシレートイオンなどの芳香族トリカルボン酸イオン
・1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボキシレートイオン、[1,1’:4’,1’’]ターフェニル−3,3’’,5,5’’−テトラカルボキシレートイオン、5,5’−(9,10−アントラセンジイル)ジイソフタレートイオンなどの芳香族テトラカルボン酸イオン
・イミダゾレートイオン、2−メチルイミダゾレートイオン、ベンゾイミダゾレートイオンなどの複素環化合物のイオン
ここで、アニオン性配位子とは金属イオンに対して配位する部位がアニオン性を有する配位子を意味する。
これらのなかでも、アニオン性配位子としては、カルボキシレート基を有するものが好ましい。すなわち、脂肪族モノカルボン酸イオン、芳香族モノカルボン酸イオン、複素芳香族モノカルボン酸イオン、脂肪族ジカルボン酸イオン、芳香族ジカルボン酸イオン、複素芳香族ジカルボン酸イオン、芳香族トリカルボン酸イオン及び芳香族テトラカルボン酸イオンから選ばれるいずれかであることが好ましい。
前記多孔性金属錯体は、製造したものであってもよいし、市販品であってもよい。
前記多孔性金属錯体の製造方法としては、例えば、下記文献に記載の製造方法などが挙げられる。
文献:Ru−Qiang Zou, Hiroaki Sakurai, Song Han, Rui−Qin Zhong, and Qiang Xu, J. Am. Chem.Soc., 2007, 129, 8402−8403
前記市販品としては、例えば、亜鉛イオンと2−メチルイミダゾールから構成される多孔性金属錯体〔BASF社製Basolite(登録商標、以下同様)Z1200〕、アルミニウムイオンとテレフタル酸から構成される多孔性金属錯体(BASF社製Basolite A100)、銅イオンとトリメシン酸から構成される多孔性金属錯体(BASF社製Basolite C300)、鉄イオンとトリメシン酸から構成される多孔性金属錯体(BASF社製Basolite F300)、銅イオン、4,4’−ビピリジン、及びテトラフルオロボレート([BF)から構成される多孔性金属錯体(東京化成工業社製preELM−11)などが挙げられる。
<<金属微粒子>>
前記金属微粒子は、前記多孔性基材の表面に担持されている、前記多孔性基材よりも小さい金属粒子である。
前記金属微粒子の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、二酸化炭素の還元性に優れる点で、銅、銀、金、亜鉛、及びインジウムの少なくともいずれかであることが好ましい。
なお、前記導電性部材及び前記金属微粒子の少なくともいずれかは、二酸化炭素を還元可能である。
前記金属微粒子を前記多孔性基材の表面に担持する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタリング法、還元法などが挙げられる。前記還元法とは、金属塩化物(例えば、塩化銀)溶液中に前記多孔性基材を浸漬させ、そこへ還元剤を添加する又は光照射することにより、前記金属塩化物を還元させて、前記多孔性基材表面に金属微粒子を析出させる方法である。
前記多孔性基材の表面における前記金属微粒子の量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記多孔性基材100質量部に対して、0.01質量部〜2質量部が好ましく、0.1質量部〜1.5質量部がより好ましく、0.5質量部〜1.3質量部が特に好ましい。前記金属微粒子の量が、多い(例えば、2質量部を超える)と、前記多孔性基材の細孔が前記金属微粒子により塞がれることがある。
前記吸着剤を、前記導電性部材の表面に配する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記吸着剤を含有する塗布物を前記導電性部材に塗布する方法、前記吸着剤自体を前記導電性部材に吹き付ける方法などが挙げられる。
前記塗布する方法に使用する前記塗布物は、前記吸着剤と、接着成分とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
前記接着成分は、導電性を有することが好ましい。そのような成分としては、例えば、カーボンペースト、導電性樹脂などが挙げられる。
前記塗布物における、前記吸着剤と、前記接着成分との割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記吹き付ける方法としては、例えば、エアロゾルデポジションなどが挙げられる。
ここで、前記二酸化炭素還元用電極の一例を図を用いて説明する。
図1は、二酸化炭素還元用電極1の断面模式図である。図1の二酸化炭素還元用電極1は、導電性部材2の表面に吸着剤3が層状に配置されている。
図2は、二酸化炭素還元用電極の作用を説明するための拡大模式図である。
図2の二酸化炭素還元用電極は、導電性部材2の表面に吸着剤が層状に配置されている。吸着剤は、多孔性基材3Aと、多孔性基材3Aの表面に金属微粒子3Bとを有する。
以下に、金属微粒子が二酸化炭素を還元可能な場合について説明する。
開示の二酸化炭素還元用電極においては、導電性部材2とその表面に吸着剤3とを有し、吸着剤3が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材3Aと、多孔性基材3Aの表面に担持された金属微粒子3Bとを有する。
二酸化炭素還元用電極において二酸化炭素(CO)を還元する際、反応場には、電子と二酸化炭素とが供給される必要がある。前記二酸化炭素還元用電極では、電子は、導電性部材2及び吸着剤3を介して多孔性基材3A表面に供給され、二酸化炭素は、多孔性基材3Aに吸着されて多孔性基材3A表面に保持される。この際、吸着剤3においては、多孔性基材3Aの表面に金属微粒子3Bが担持されていることにより、吸着剤3を介した移動がし易い。その結果、多孔性基材3B表面近傍が反応場となり、かつ、その反応場において、二酸化炭素を還元可能な金属微粒子3B、電子(e)、及び二酸化炭素が存在する確率が高くなることにより、二酸化炭素の還元効率が高くなる。なお、通常、二酸化炭素還元用電極は、電解液に浸されており、電解液中にはプロトン(H)が存在している。
(容器)
開示の容器は、箱体と、複数の二酸化炭素還元用電極とを有し、好ましくは接続部材を有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<箱体>
前記箱体は、流体が入出可能な開口を有する。前記開口は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
前記箱体の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記箱体は液体を収容可能であることが好ましい。なお、前記箱体が液体を収容する際には、前記開口は、蓋部により閉じていてもよいし、例えば、前記開口を介して他の箱体と連通していてもよい。
<二酸化炭素還元用電極>
前記二酸化炭素還元用電極は、開示の前記二酸化炭素還元用電極である。
前記箱体内には、複数の前記二酸化炭素還元用電極が配置されている。
<接続部材>
前記容器は、前記複数の二酸化炭素還元用電極のそれぞれの導電性部材を電気的に接続する接続部材を有することが好ましい。
前記接続部材の一部は、前記箱体を貫通して前記箱体の外表面側に露出していることが好ましい。
前記接続部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金、銀、銅などが挙げられる。
前記接続部材の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワイヤー状などが挙げられる。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、例えば、前記開口に蓋をする蓋部などが挙げられる。
前記容器が、前記複数の二酸化炭素還元用電極を前記箱体内に有することにより、箱体内に二酸化炭素を高濃度に貯蔵できる。そのため、前記容器は、例えば、二酸化炭素の捕集と輸送とを行うことができる。更には、前記容器は、前記箱体が液体を収容可能であることで、後述する二酸化炭素還元装置のカソード槽として用いることができる。
ここで、前記容器の一例を、図を用いて説明する。
図3は、容器10の断面模式図である。容器10は、箱体11と、二酸化炭素還元用電極1と、接続部材12とを有する。
箱体11は、対向する位置に2つの開口11A、11Bを有する。
箱体11内には、複数の二酸化炭素還元用電極1が、所定の間隔を置いて配置されている。
複数の二酸化炭素還元用電極1のそれぞれの導電性部材は、接続部材12により電気的に接続されている。
接続部材12の一部は、箱体11の上部を貫通し、箱体11の外表面側に露出している。
図3の容器10は、例えば、二酸化炭素を捕集し貯蔵する容器として使用される。例えば、容器10を、二酸化炭素が発生する場所(例えば、工場内)に設置し、開口11A、11Bを介して、箱体11内に二酸化炭素を含有する空気を通過させる。そうすることで、二酸化炭素還元用電極1の吸着剤に二酸化炭素を吸着して、二酸化炭素を捕集し、貯蔵する。
更には、容器10に貯蔵された二酸化炭素は、後述する二酸化炭素還元装置の一態様に示すように、容器10をカソード槽とした電解還元により還元される。その際に、接続部材12の一部が、箱体11の上部を貫通し、箱体11の外表面側に露出していることで、二酸化炭素還元用電極1と、アノード電極との電気的な接続が容易になる。
前記容器は、開口に蓋をすることにより、二酸化炭素を貯蔵したまま移送することができる。そのため、前記容器を用いることで、二酸化炭素を捕集し、捕集した二酸化炭素を別の場所で還元できる。更に、前記容器は、二酸化炭素の捕集、貯蔵容器と、二酸化炭素還元におけるカソード槽とを兼ねているため、二酸化炭素の捕集、還元を効率的に行うことができる。
(二酸化炭素還元装置)
開示の二酸化炭素還元装置は、二酸化炭素還元用電極をカソード側の電極として有し、更に必要に応じて、カソード槽、アノード槽、プロトン透過膜などのその他の部材を有する。
前記二酸化炭素還元用電極は、開示の前記二酸化炭素還元用電極である。
前記二酸化炭素還元装置の反応の一例を以下に示す。
前記二酸化炭素還元装置のアノード側では、例えば、アノード電極に照射された光エネルギーを利用して、以下に示す水の分解が生じる。
O → 1/2O + 2H +2e
一方、前記二酸化炭素還元装置のカソード側では、例えば、以下に示す二酸化炭素の還元が生じる。
CO + 2H + 2e → HCOOH
トータルの反応式としては、例えば、以下のようになる。
O + CO → HCOOH + 1/2O
生成するギ酸は、例えば、濃縮され回収される。
<カソード槽>
前記カソード槽は、前記二酸化炭素還元用電極を備える。
開示の前記容器を前記カソード槽として使用することが好ましい。
<アノード槽>
前記アノード槽は、アノード電極を有し、更に必要に応じて、その他の部を有する。
アノード電極及びカソード電極に対して外部電源を用いて通電して行う通常の電解還元における前記アノード電極の材質としては、例えば、Ptなどが挙げられる。
一方、アノード電極に光を照射して行う二酸化炭素の電解還元(所謂人工光合成)における前記アノード電極の材質としては、例えば、水の酸化分解が可能な光励起材料や多接合半導体などが挙げられる。前記光励起材料としては、例えば、窒化物半導体層を具備するアノード電極などが挙げられる。
<プロトン透過膜>
前記プロトン透過膜は、前記カソード槽と前記アノード槽との間に挟まれている。
前記プロトン透過膜は、前記カソード槽内の電解液と、前記アノード槽内の電解液とが混合することを防ぐ。
前記プロトン透過膜は、ほぼプロトンのみがプロトン透過膜を通過し、かつ他の物質がプロトン透過膜を通過できないものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナフィオン(登録商標)などが挙げられる。
なお、ナフィオンは、炭素−フッ素からなる疎水性テフロン(登録商標)骨格とスルホン酸基を持つパーフルオロ側鎖から構成されるパーフルオロカーボン材料である。具体的には、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ[2−(フルオロスルフォニルエトキシ)プロピルビニルエーテル]との共重合体である。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、例えば、第1電解液、第2電解液、二酸化炭素供給部材、電源、光源などが挙げられる。
<<第1電解液>>
前記第1電解液は、前記カソード槽内に収容される。
前記第1電解液としては、例えば、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、硫酸ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液などが挙げられる。
前記第1電解液における電解質の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2mol/L以上が好ましく、1mol/L以上がより好ましい。
<<第2電解液>>
前記第2電解液は、前記アノード槽内に収容される。
前記第2電解液としては、例えば、炭酸水素カリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、硫酸ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液などが挙げられる。
前記第2電解液における電解質の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2mol/L以上が好ましく、1mol/L以上がより好ましい。
<<二酸化炭素供給部材>>
前記二酸化炭素供給部材としては、前記カソード槽に二酸化炭素を供給する部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<電源>>
前記電源としては、直流電流を印加可能な部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<光源>>
前記光源としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、キセノンランプなどが挙げられる。
前記光源は、アノード電極に光を照射して行う二酸化炭素の電解還元(所謂人工光合成)において、前記アノード電極に光を照射するために用いられる。
ここで、開示の二酸化炭素還元装置の一例を図を用いて説明する。
図4は、二酸化炭素還元装置100Aの断面模式図である。
図4の二酸化炭素還元装置100Aは、カソード槽110と、アノード槽120と、プロトン透過膜130と、二酸化炭素供給部材140と、定電圧電源装置150と、参照電極160とを有する。
カソード槽110とアノード槽120との間には、プロトン透過膜130が挟まれている。
カソード槽110には、第1電解液112が収容されている。そして、カソード槽110内において、二酸化炭素還元用電極1と、参照電極160とが、第1電解液112に浸されている。
アノード槽120には、第2電解液122が収容されている。そして、アノード槽120内において、アノード電極121が、第2電解液122に浸されている。
二酸化炭素供給部材140は、例えば、中空の棒状部材であり、その一方の先端が第1電解液112に浸っており、第1電解液112に二酸化炭素を供給する。
そのため、第1電解液112には二酸化炭素が溶解している。
二酸化炭素還元装置100Aにおいては、定電圧電源装置150により、カソード電極である二酸化炭素還元用電極1と、アノード電極121との間に電圧が印加される。そうすると、アノード側では、水の酸化分解が生じ、一方、カソード側では、二酸化炭素の還元が生じる。カソード側では、二酸化炭素還元用電極1を用いていることから、二酸化炭素の還元が効率的に行われる。
図5は、二酸化炭素還元装置100Bの断面模式図である。
図5の二酸化炭素還元装置100Bは、カソード槽110と、アノード槽120と、プロトン透過膜130と、二酸化炭素供給部材140と、光源170とを有する。
カソード槽110とアノード槽120との間には、プロトン透過膜130が挟まれている。
カソード槽110には、第1電解液112が収容されている。そして、カソード槽110内において、二酸化炭素還元用電極1が、第1電解液112に浸されている。
アノード槽120には、第2電解液122が収容されている。そして、アノード槽120内において、アノード電極121が、第2電解液122に浸されている。アノード電極121は、二酸化炭素還元用光化学電極である。
二酸化炭素供給部材140は、例えば、中空の棒状部材であり、その一方の先端が第1電解液112に浸っており、第1電解液112に二酸化炭素を供給する。
そのため、第1電解液112には二酸化炭素が溶解している。
二酸化炭素還元装置100Bにおいては、光源170からの光がアノード電極121に照射されたアノード槽120では、水の酸化分解が生じる。その反応によって、導線180により接続されたアノード電極121とカソード電極である二酸化炭素還元用電極1との間に起電力が生じる。その起電力により、カソード側では、二酸化炭素の還元が生じる。カソード側では、二酸化炭素還元用電極1を用いていることから、二酸化炭素の還元が効率的に行われる。
図6は、二酸化炭素還元装置100Cの断面模式図である。
図6の二酸化炭素還元装置100Cは、カソード槽として開示の容器の一例を用いた場合の二酸化炭素還元装置の一例である。
二酸化炭素還元装置100Bは、カソード槽110と、アノード槽120と、プロトン透過膜130と、光源170とを有する。
カソード槽110とアノード槽120との間には、プロトン透過膜130が挟まれている。
カソード槽110には、第1電解液112が収容されている。そして、カソード槽110内において、二酸化炭素還元用電極1が、第1電解液112に浸されている。カソード槽110の開口の1つは、第1電解液112が漏れ出さないように、蓋部13により蓋がされている。
アノード槽120には、第2電解液122が収容されている。そして、アノード槽120内において、アノード電極121が、第2電解液122に浸されている。アノード電極121は、二酸化炭素還元用光化学電極である。
カソード槽110と、アノード槽120とは、取り外し可能である。カソード槽110は、開示の容器であり、第1電解液112をカソード槽110に収容する前は、図5に示す状態である。そのため、カソード槽110自体を、二酸化炭素を捕集したい場所に設置することで、二酸化炭素を吸着剤に吸着させて、カソード槽110に二酸化炭素を、捕集、及び貯蔵できる。
二酸化炭素還元装置100Cにおいては、光源170からの光がアノード電極121に照射されたアノード槽120では、水の酸化分解が生じる。その反応によって、導線180により接続されたアノード電極121とカソード電極である二酸化炭素還元用電極1との間に起電力が生じる。その起電力により、カソード側では、二酸化炭素の還元が生じる。カソード側では、二酸化炭素還元用電極1を用いていることから、二酸化炭素の還元が効率的に行われる。更に、カソード槽110が開示の容器であるため、二酸化炭素の捕集、還元を効率的に行うことができる。
以下、開示の技術の実施例について説明するが、開示の技術は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(比較例1)
COの電解還元挙動を電気化学的方法により評価した。FTO(Fluorine−doped tin oxide)ガラス基板に導電性カーボンペースト〔藤倉化成株式会社製、ドータイトC−3/A−3(C−3及びA−3の混合により調製)〕を塗布し、150℃、1時間で乾燥させて電極基板を作製した。この電極試料を作用極として、サイクリックボルタンメトリーを測定した。測定において、参照電極には銀/塩化銀電極を、対極には白金電極を用い、0.2Mの炭酸水素カリウム水溶液を電解液とした。試料電極を浸漬した状態でCOを電解液中に30分間通気、溶解させ、飽和状態とした。結果を図8に示した。
(比較例2)
多孔性金属錯体〔Cu(mipt)錯体〕を、下記文献の方法に従い、ソルボサーマル法を用いて合成した。具体的には、下記構造式で表される5−メチルイソフタル酸と、硝酸銅六水和物とを、DMF+MeOH中、100℃で4日間加熱することで、青白色の錯体粉末を得た。
文献:Ru−Qiang Zou, Hiroaki Sakurai, Song Han, Rui−Qin Zhong, and Qiang Xu, J. Am. Chem.Soc., 2007, 129, 8402−8403
得られた錯体粉末について、CO吸着特性をガス/蒸気吸着量測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定した。その結果、図7の吸着等温線が得られた。
また、得られた錯体粉末と、導電性カーボンペースト〔藤倉化成株式会社製、ドータイトC−3/A−3(C−3及びA−3の混合により調製)〕とを、1:1(吸着剤試料:導電性カーボンペースト、質量比)で混合して得た塗布液を、FTO(Fluorine−doped tin oxide)ガラス基板に塗布し、150℃、1時間で乾燥させて電極基板を作製した。
この電極基板を作用極として、サイクリックボルタンメトリーを測定した。測定条件は比較例1に準じた。結果を図8に示した。
(実施例1)
比較例2で得られた錯体粉末の表面に、1質量%相当の金微粒子を、スパッタリング法により、担持させ、金担持錯体粉末を得た。なお、スパッタリングを行う際に、錯体粉末を撹拌させることにより、錯体粉末の表面全面に金微粒子を担持させた。
得られた金担持錯体粉末について、CO吸着特性をガス/蒸気吸着量測定装置を用いて測定した。その結果、図7の吸着等温線が得られた。
さらに、得られた金担持錯体粉末と、導電性カーボンペースト〔藤倉化成株式会社製、ドータイトC−3/A−3(C−3及びA−3の混合により調製)〕とを、1:1(吸着剤試料:導電性カーボンペースト、質量比)で混合して得た塗布液を、FTO(Fluorine−doped tin oxide)ガラス基板に塗布し、150℃、1時間で乾燥させて電極基板を作製した。
この電極基板を作用極として、サイクリックボルタンメトリーを測定した。測定条件は比較例1に準じた。結果を図8に示した。
実施例1の金担持錯体粉末は、担持した金の分だけ、比較例2の錯体粉末よりも試料の重量は増大している。そのため、比較例2の錯体粉末と、実施例1の金担持錯体粉末とを対比すると、他の条件が同じなら、実施例1の金担持錯体粉末のほうが吸着量は減少すると考えられる。しかし、図7より、金を担持する前のCu(mipt)錯体に比べて実施例1の金担持錯体粉末の吸着量は増大していた。このことは、金微粒子が担持されることで錯体表面が改質され、二酸化炭素との親和性が向上したためと考えられる。すなわち、吸着剤表面に金属を担持する処理を行うことで、吸着性能を高める効果もあることが見出された。
また、図8より、比較例1及び比較例2と比べて実施例1の二酸化炭素還元用電極では、酸化・還元電流が増大しており、二酸化炭素を効率的に反応させ得ることが確認された
以上の実施例1を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
導電性部材と、
前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である、
ことを特徴とする二酸化炭素還元用電極。
(付記2)
前記多孔性基材が、多孔性金属錯体である付記1に記載の二酸化炭素還元用電極。
(付記3)
前記金属微粒子の材質が、銅、銀、金、亜鉛、及びインジウムの少なくともいずれかである付記1又は2に記載の二酸化炭素還元用電極。
(付記4)
流体が入出可能な開口を有する箱体と、
前記箱体内に配置された、複数の二酸化炭素還元用電極と、
を有する容器であって、
前記二酸化炭素還元用電極が、導電性部材と、前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である、
ことを特徴とする容器。
(付記5)
前記複数の二酸化炭素還元用電極のそれぞれの導電性部材を電気的に接続する接続部材を有する付記4に記載の容器。
(付記6)
前記接続部材の一部が、前記箱体を貫通して前記箱体の外表面側に露出している付記5に記載の容器。
(付記7)
二酸化炭素還元用電極をカソード側の電極として有する二酸化炭素還元装置であって、
前記二酸化炭素還元用電極が、導電性部材と、前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である、
ことを特徴とする二酸化炭素還元装置。
(付記8)
流体が入出可能な開口を有する箱体を有し、前記箱体内に、複数の前記二酸化炭素還元用電極を配置したカソード槽を有する付記7に記載の二酸化炭素還元装置。
1 二酸化炭素還元用電極
2 導電性部材
3 吸着剤
3A 多孔性基材
3B 金属微粒子
10 容器
11 箱体
11A 開口
11B 開口
12 接続部材
13 蓋部
100A 二酸化炭素還元装置
100B 二酸化炭素還元装置
100C 二酸化炭素還元装置
110 カソード槽
112 第1電解液
120 アノード槽
121 アノード電極
122 第2電解液
130 プロトン透過膜
140 二酸化炭素供給部材
150 定電圧電源装置
160 参照電極
170 光源
180 導線

Claims (10)

  1. 導電性部材と、
    前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
    前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
    前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である、
    ことを特徴とする二酸化炭素還元用電極。
  2. 前記多孔性基材が、多孔性金属錯体である請求項1に記載の二酸化炭素還元用電極。
  3. 前記金属微粒子の材質が、銅、銀、金、亜鉛、及びインジウムの少なくともいずれかである請求項1又は2に記載の二酸化炭素還元用電極。
  4. 流体が入出可能な開口を有する箱体と、
    前記箱体内に配置された、二酸化炭素還元用電極と、
    を有する容器であって、
    前記二酸化炭素還元用電極が、導電性部材と、前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
    前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
    前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である、
    ことを特徴とする容器。
  5. 二酸化炭素を捕集し貯蔵する容器として使用される請求項4に記載の容器。
  6. 前記二酸化炭素還元用電極が前記箱体内に複数配置され、
    前記複数の二酸化炭素還元用電極のそれぞれの導電性部材を電気的に接続する接続部材を有する請求項4から5のいずれかに記載の容器。
  7. 前記接続部材の一部が、前記箱体を貫通して前記箱体の外表面側に露出している請求項6に記載の容器。
  8. 二酸化炭素還元用電極をカソード側の電極として有する二酸化炭素還元装置であって、
    前記二酸化炭素還元用電極が、導電性部材と、前記導電性部材の表面に、吸着剤とを有し、
    前記吸着剤が、細孔を有し、二酸化炭素を吸着可能な多孔性基材と、前記多孔性基材の表面に担持された金属微粒子とを有し、
    前記導電性部材、及び前記金属微粒子の少なくともいずれかが、二酸化炭素を還元可能である、
    ことを特徴とする二酸化炭素還元装置。
  9. 流体が入出可能な開口を有する箱体を有し、前記箱体内に、前記二酸化炭素還元用電極を配置したカソード槽を有する請求項8に記載の二酸化炭素還元装置。
  10. 前記カソード槽が、二酸化炭素を捕集し貯蔵する容器として使用される容器である請求項9に記載の二酸化炭素還元装置。
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