JP6690763B2 - 電子鍵盤楽器、電子楽器、方法、プログラム - Google Patents

電子鍵盤楽器、電子楽器、方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、電子鍵盤楽器、電子楽器、方法、プログラムに関する。
電子楽器において、ダンパペダルを踏んだ際や、複数の鍵盤を押鍵した際に、弦同士の共鳴効果の発音をする電子楽器が知られている(例えば特許文献1に記載の技術)。
また、ストレッチチューニングの様な調律カーブを掛けて、全体の音程を調整可能な電子楽器も知られている。
特開2009−175677号公報
しかし従来、ストレッチチューニングの様に全体に調律音程カーブを掛けてピッチを変えた際に、従来技術では、そのようなピッチ変更を考慮して共鳴特性を制御することができず、例えばアコースティックピアノにおけるような、調音等によるピッチの変化に応じて共鳴特性を変化させる効果を再現できないという課題があった。
本発明は、各鍵に割り当てられているピッチの変化に応じて共鳴特性を変化させる効果を付与可能とすることを目的とする。
態様の一例の電子鍵盤楽器は、第1ユーザ操作に基づいて、或る鍵に割り当てられている第1ピッチを第2ピッチに変更する調律処理と、前記第2ピッチと、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチと、のピッチ差に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する鍵の共鳴強度を決定する共鳴強度決定処理と、ダンパペダルを含むスイッチ及び前記或る鍵への第2ユーザ操作に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する鍵の前記共鳴強度に応じた共鳴音の発音を指示する発音指示処理と、を実行する。
本発明によれば、各鍵に割り当てられているピッチを変更しても、その変更に応じて共鳴特性を変化させる効果を付与することが可能となる。
電子楽器の実施形態のハードウェア構成例を示す図である。 メイン処理の処理例を示すフローチャートである。 調律処理の詳細処理例を示すフローチャートである。 鍵盤処理の詳細例を示すフローチャート(その1)である。 共鳴フラグテーブルのデータ構成例を示す図である。 鍵盤処理の詳細例を示すフローチャート(その2の第1の実施例)である。 共鳴強度テーブルのデータ構成例を示す図である。 鍵盤処理の詳細例を示すフローチャート(その2の第2の実施例)である。 共鳴強度第1テーブルのデータ構成例を示す図である。 共鳴強度第2テーブルのデータ構成例を示す図である。 共鳴強度の特性例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、電子楽器の実施形態のハードウェア構成例を示す図である。図1において、電子楽器100は、例えば電子ピアノとして実現され、CPU(中央演算処理装置)101、プログラムROM(リードオンリーメモリ)102、RAM(ランダムアクセスメモリ)103、鍵盤部104、スイッチ部105、音源106、およびテーブルメモリ108を備え、それらがシステムバス109によって相互に接続された構成を有する。また、音源106の出力はサウンドシステム107に入力する。
CPU101は、ワークRAM103を作業用メモリとして使用しながらプログラムROM102に記憶された制御プログラムを実行することにより、図1の電子楽器100の制御動作を実行する。
鍵盤部104は、複数の演奏操作子としての各鍵の押鍵または離鍵操作を検出し、CPU101に通知する。
スイッチ部105は、演奏者による各種スイッチの操作を検出し、CPU101に通知する。スイッチ部105は、ダンパペダルを含む。
音源106は、CPU101から入力する発音指示データに基づいて、デジタル楽音波形データを生成し、サウンドシステム107に出力する。サウンドシステム107は、音源106から入力したデジタル楽音波形データをアナログ楽音波形信号に変換した後、そのアナログ楽音波形信号を内蔵のアンプで増幅して内蔵のスピーカから放音する。
テーブルメモリ108は、後述する共鳴フラグテーブル500(後述する図5参照)、共鳴強度テーブル700(図7参照)、共鳴強度第1テーブル900、または共鳴強度第2テーブル1000等の各テーブルデータを記憶する。
本実施形態による電子楽器100は、後述する図3、図4、図6、図8のフローチャート等で実現される機能を搭載した制御プログラムをCPU101が実行することで実現される。その制御プログラムは、例えば特には図示しない可搬記録媒体に記録して配布し、あるいは特には図示しない通信インタフェースによりネットワークから取得して、プログラムROM102に記憶できるようにしてもよい。
特にCPU101は、制御プログラムを実行することにより、演奏操作子としての複数の鍵のいずれかが操作された場合に、前記操作された鍵と予め定められた関係を有する鍵を検索する検索部101aと、前記検索された鍵に割り当てらたピッチと前記操作された鍵に割り当てられたピッチとの関係に基づいて共鳴強度を決定する決定部101bと、前記決定された共鳴強度と前記検索された鍵に割り当てられたピッチとに基づいた共鳴音の発音を指示する発音指示部101cとの機能を実現する。
図2は、図1のCPU101がプログラムROM102に記憶された制御プログラムを実行する動作として実現されるメイン処理の処理例を示すフローチャートである。図1のスイッチ部105内の特には図示しない電源スイッチがオンされると、CPU101は、図2のフローチャートで例示されるメイン処理をスタートさせる。
CPU101はまず、初期化処理を実行し、ワークRAM103内の変数群の初期化等を行う(ステップS201)。
次に、CPU101は、ステップS202の調律処理、ステップS203の鍵盤処理、およびステップS204のその他の処理を繰り返し実行する。
図3は、図2のステップS202の調律処理の詳細処理例を示すフローチャートである。
CPU101は、演奏者がスイッチ部105内の特には図示しない調律モードスイッチを操作することにより、図2のステップS204のその他の処理で調律モードが検出されているか否かを判定する(ステップS301)。
ステップS301の判定がYESの場合には、CPU101は、演奏者が鍵盤104上で指定した鍵に対応する鍵番号(ノートナンバー)に割り当てられたピッチ、つまりアコースティックピアノであれば、押鍵された鍵に対応して張設されている弦の振動周波数を、演奏者がスイッチ部105の特には図示しないピッチ増減スイッチで操作した分だけ変更する(ステップS302)。これにより設定される鍵番号とピッチの関係は、後述する図1の共鳴フラグテーブル500に記憶されるとともに、音源106内の特には図示しないメモリにセットされる。このように、各鍵に割り当てられた鍵番号は、アコースティックピアノの弦それぞれを表わす弦番号と同一である。
音源106は、所定の鍵番号が指定されたノートオンイベントをCPU101から受け取ると、その鍵番号に対応するピッチを内部のメモリから取得し、そのピッチで楽音波形データを生成するように構成されている。なお、初期状態の鍵番号とピッチの関係は、図2のステップS201の初期化処理により、例えばプログラムROM102からテーブルメモリ108内の共鳴フラグテーブル500および音源106内の上記メモリに転送されている。なお、音源106は、内部のメモリではなく、上記テーブルメモリ108内の共鳴フラグテーブル500を直接参照するようにしてもよい。その後、CPU101は、図3のフローチャートで例示される図2のステップS202の調律処理を終了する。
図4は、図2のステップS203の鍵盤処理の詳細例を示すフローチャートである。この処理は、
CPU101はまず、図1の鍵盤104上の各鍵を走査する(ステップS401)。
次に、CPU101は、鍵の押鍵状態に変化があったか否かを判定する(ステップS402)。
CPU101は、鍵の押鍵状態に変化がなければ、そのまま図4のフローチャートで例示される図2のステップS203の鍵盤処理を終了する。
CPU101は、離鍵を検出した場合には、離鍵が発生した鍵番号により、ノートオフイベントを作成し(ステップS412)、図1の音源106に、ステップS412で作成したノートオフイベントを送付する(ステップS413)。これにより、音源106は、ノートオフイベントで指定された発音中の鍵番号の楽音に対して、消音処理を実行する。その後、CPU101は、図4のフローチャートで例示される図2のステップS203の鍵盤処理を終了する。
CPU101は、押鍵を検出した場合には、押鍵時の鍵盤104上の鍵の鍵番号とベロシティにより、ノートオンイベントを作成し(ステップS403)、図1の音源106に、ステップS403で作成したノートオフイベントを送付する(ステップS404)。ステップS302の処理の説明で前述したように、音源106は、ノートオンイベントで指定された鍵番号に対応するピッチを内部のメモリから取得し、そのピッチおよび上記ノートオンイベントで指定されたベロシティで楽音波形データを生成する。
次にCPU101は、演奏者によって図1のスイッチ部105内のダンパペダルがオンされたか否かを判定する(ステップS405)。
ダンパペダルがオンされた場合、アコースティックピアノであれば、全ての弦のダンパが外れるように構成されており、この弦の中から、押鍵により打弦された弦と倍音関係にある弦も共鳴により振動する。
本実施形態においては、このアコースティックピアノと同じ共鳴効果を得るために、ステップS405の判定がYESの場合、CPU101は、押鍵された鍵に割り当てらたれピッチと倍音関係にあるピッチで振動する弦に対応して設けられている鍵の鍵番号に対して、共鳴フラグをセットする(ステップS406)。ここで、CPU101は、今回押鍵された鍵の鍵番号とダンパが外された各弦に対応する鍵の鍵番号との関係のみから、倍音関係を判定する。図5は、図1のテーブルメモリ108に記憶される共鳴フラグテーブル500のデータ構成例を示す図である。0〜87までの鍵番号に対してそれぞれ、ピッチ(単位は「セント」)と、値「0」または「1」を有する共鳴フラグとを記憶するエリアが割り当てられている。各鍵番号に割り当てられているピッチは、前述した図2のステップS201の初期化処理またはステップS202の調律処理によりセットされる。鍵番号ごとに共鳴フラグの値「1」が、上記ステップS406の処理によりセットされる。共鳴フラグの値「1」がセットされた鍵番号については、今回押鍵された鍵番号と同様に、ノートオンイベントが作成されて音源106に送付されて、共鳴音として発音される。
次に、CPU101は、既に押鍵されて発音中の鍵番号があるか否かを判定する(ステップS407)。
つまりここでは、アコースティックピアノの場合、先になされた押鍵によりダンパの外れている弦も、今回の押鍵ににより打弦された弦と倍音関係にあれば、共鳴する。そこで、ステップS407の判定がYESの場合、CPU101は、先行してなされた押鍵(既押鍵)によりダンパが外れている弦のうち、今回押鍵された鍵に対して倍音関係にある弦に対応する鍵の鍵番号に対して、ステップS406の場合と同様にして、共鳴フラグをセットする(ステップS408)。
一方、ダンパペダルがオフされていた場合は、ステップS405の判定がNOとなる。この場合は、CPU101は、ダンパペダルに当接する弦のうち、図1のテーブルメモリ108内の共鳴フラグテーブル500において値「1」の共鳴フラグが設定されている鍵番号について、その共鳴フラグを値「0」に設定する(ステップS409)。
次に、ステップS407、S408に進み、先行する押鍵がある場合には、この先行する押鍵によりダンパの外れている弦のうち、今回の押鍵された鍵に対応する弦と倍音関係にある弦に対応する鍵の鍵番号に対して共鳴フラグを「1」に再設定している。
続いて、CPU101は、ステップS409で共鳴フラグテーブル500上で共鳴フラグの値が「1」から「0」に変更された鍵番号に対応する共鳴音の消音を指示する(ステップS410)。具体的には、鍵番号に対応してノートオフイベントを作成し、図1の音源106に、ステップS410で作成したノートオフイベントを送付する。
これにより、音源106は、オフイベントで指定された、ダンパペダルオフによりダンパが当接された発音中の鍵番号の共鳴音に対して、消音処理を実行する。すなわち、ダンパが効いた状態とされる。
以上の一連の処理のうち、ステップS405からS410の処理が、検索部101aとして機能する。
図6は、図4のステップS410に引き続いて実行される制御処理の第1の実施例を示すフローチャートである。
CPU101はまず、図1のテーブルメモリ108上の共鳴フラグテーブル500において、共鳴フラグが値「1」である鍵番号を一つ選択する(ステップS601)。
次に、CPU101は、共鳴フラグテーブル500のピッチの項目と共鳴フラグの項目を参照することにより、共鳴フラグが「1」の鍵番号にアサイン(設定)されているピッチと、今回押鍵された鍵の鍵番号にアサインされているピッチとのピッチ差(第1のピッチ差)を算出する(ステップS602)。
続いて、CPU101は、ステップS602で算出したピッチ差(第1のピッチ差)を引数として、図1のテーブルメモリ108内の共鳴強度テーブル700を参照することにより、上記ピッチ差に対応する共鳴強度(第1の共鳴強度)を取得する(ステップS603)。図7は、共鳴強度テーブル700のデータ特性例を示す図である。この共鳴強度テーブル700は、押鍵番号(発音指示ノートナンバー)からの相対的なピッチ差ごとに共鳴強度(第1の共鳴強度)を記憶している。このデータ特性において、横軸上でピッチ差=0(押鍵音)に対して周波数が正確に倍音関係にあるピッチ差の位置に、縦軸方向に強い共鳴強度の値のピークが現れており、その位置からピッチ差が少しでもずれると縦軸方向の共鳴強度の値が急激に小さくなっている。これにより、今回の押鍵音に対して、ピッチ差の周波数が正確に倍音関係にある共鳴音の共鳴強度は強くなり、倍音関係から少しでもはずれた共鳴音の共鳴強度は急激に弱くなるような効果を付加することができる。
このステップS601〜S603により、決定部101bの機能を実現している。
CPU101は、ステップS601で選択された共鳴音の鍵番号と、その鍵番号に対してステップS603で決定された共鳴強度とに基づいて、上記共鳴音のノートオンイベントを作成し(ステップS604)、図1の音源106に、ステップS604で作成したノートオフイベントを送付する(ステップS605)。ステップS302の処理の説明で前述したように、音源106は、ノートオンイベントで指定された鍵番号に対応するピッチを内部のメモリから取得し、そのピッチおよび上記ノートオンイベントで指定された共鳴強度であるベロシティで楽音波形データを生成する。
このステップS604およびS605の処理により、共鳴音発音指示部の機能を実現している。
その後、CPU101は、図1のテーブルメモリ108内の共鳴フラグテーブル500上で、他に共鳴フラグの値が「1」である鍵番号があるかどうか判定する(ステップS606)。
ステップS606の判定がYESならば、CPU101は、ステップS601の処理に戻って、他の共鳴音の発音処理を実行する。
ステップS606の判定がNOならば、CPU101は、図4および図6に例示されるフローチャートの処理を終了し、図2のステップS203の鍵盤処理を終了する。
図8は、図4のステップS407またはS408に引き続いて実行される制御処理の第2の実施例を示すフローチャートである。
CPU101はまず、図1のテーブルメモリ108上の共鳴フラグテーブル500において、共鳴フラグが値「1」である鍵番号を一つ選択する(ステップS801)。
次に、CPU101は、ステップS801で選択された鍵番号より、その鍵番号に対応する弦による共鳴音が、今回押鍵された鍵の何倍音の倍音数に対応するか判定する(ステップS802)。ここで、CPU101は、今回押鍵された鍵の鍵番号とステップS801で選択された鍵番号との関係のみから、倍音関係を判定する。
次に、CPU101は、共鳴フラグテーブル500のピッチの項目と共鳴フラグの項目を参照することにより、共鳴フラグが「1」の鍵番号にアサインされているピッチと、ステップS802で判定された倍音の鍵番号にアサインされているピッチとのピッチ差(第2のピッチ差)を算出する(ステップS803)。
続いて、CPU101は、ステップS803で算出したピッチ差(第2のピッチ差)を引数として、図1のテーブルメモリ108内の共鳴強度第1テーブル900を参照することにより、上記ピッチ差に対応する共鳴強度(第2の共鳴強度)を取得する(ステップS804)。図9は、共鳴強度第1テーブル900のデータ構成例を示す図である。この共鳴強度第1テーブル900は、押鍵番号(発音指示ノートナンバー)に対して倍音関係にある鍵番号(倍音ノートナンバー)を中心周波数として、その中心周波数からの正方向および負方向の相対的なピッチ差ごとに共鳴強度(第2の共鳴強度)を記憶している。前述した第1の実施例における図7に例示される共鳴強度テーブル700では、押鍵番号(発音指示ノートナンバー)に対して図1の鍵盤104上の全鍵域分のピッチ差と共鳴強度との関係を記憶する必要があった。これに対して、第2の実施例における図8に例示される共鳴強度第1テーブル900では、図7の共鳴強度テーブル700上の1つの倍音位置における共鳴強度のピークの前後の相対的なピッチ差に対応する共鳴強度を記憶するだけでよいため、テーブルメモリ108におけるデータ記憶量が少なくて済む。
次に、CPU101は、ステップS802で判定した倍音数を引数として図1のテーブルメモリ108内の共鳴強度第2テーブル1000を参照することにより、その倍音数に対応する強度係数(第3の共鳴強度)を取得する(ステップS805)。図10は、共鳴強度第2テーブル1000のデータ構成例を示す図である。この共鳴強度第2テーブル1000は、押鍵番号(発音指示ノートナンバー)に対してそれぞれ1倍音から例えば8倍音(所定倍音)までの倍音数ごとに、強度係数(第3の共鳴強度)を記憶する。これらの強度係数の値はそれぞれ、第1の実施形態における図7の共鳴強度テーブル700上の各倍音位置のピーク値に対応している。このようにして、第1の実施形態における図7の共鳴強度テーブル700を、第2の実施形態では、図9の共鳴強度第1テーブル900と図10の共鳴強度第2テーブル1000に分けて記憶することにより、ピッチ差ごとの共鳴強度の記憶容量を大幅に少なくすることが可能となる。
CPU101は、ステップS804で取得した共鳴強度(第2の共鳴強度)とステップS805で取得した強度係数(第3の共鳴強度)を乗算することにより、現在選択されている共鳴音の共鳴強度を算出する(ステップS806)。
このステップS801〜S806により、決定部101bの機能を実現している。
CPU101は、ステップS801で選択された共鳴音の鍵番号と、その鍵番号に対してステップS806で決定された共鳴強度とに基づいて、上記共鳴音のノートオンイベントを作成し(ステップS807)、図1の音源106に、ステップS807で作成したノートオンイベントを送付する。ステップS302の処理の説明で前述したように、音源106は、ノートオンイベントで指定された鍵番号に対応するピッチを内部のメモリから取得し、そのピッチおよび上記ノートオンイベントで指定された共鳴強度であるベロシティで楽音波形データを生成する(ステップS808)。ステップS807およびS808の処理により、共鳴音発音指示部101cの機能を実現している。
その後、CPU101は、図1のテーブルメモリ108内の共鳴フラグテーブル500上で、他に共鳴フラグの値が「1」である鍵番号があるかどうか判定する(ステップS809)。
ステップS809の判定がYESならば、CPU101は、ステップS801の処理に戻って、他の共鳴音の発音処理を実行する。
ステップS809の判定がNOならば、CPU101は、図4および図8に例示されるフローチャートの処理を終了し、図2のステップS203の鍵盤処理を終了する。
図11は、図6の第1の実施形態または図8の第2の実施形態により算出される例えば3倍音の共鳴強度の特性例を示す図である。3倍音に相当する弦に対応する鍵が、押鍵音に対して例えば1902セントのピッチ差を有している場合にその3倍音の共鳴強度が最も大きい値「0.8」となり、その鍵のピッチが図2のステップS202の調律処理によって変更され、ピッチ差が1902セントからプラス方向またはマイナス方向にずれるに従って共鳴強度の値が減少することがわかる。このような共鳴強度テーブルを各倍音もしくは全ピッチ差領域に持ち、それに従って前述した制御処理に基づいて共鳴音の発音制御を行うことで、1鍵1鍵のピッチの調整や、全鍵分の調律のカーブ(いわゆるストレッチチューニングカーブ)を変更した際に、共鳴音の発音特性が変化し、音色に変化が出てくる。このように、打鍵弦と共鳴弦とのピッチ差の変動に応じて共鳴強度を変えてゆくことで、アコーステックピアノに近いピッチと音質の変化を得ることが可能である。
以上説明した実施形態は、電子ピアノを例として説明したが、本発明は、電子弦楽器を始めとする様々な電子楽器に適用することができる。
以上の実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
夫々異なるピッチが割り当てられた複数の演奏操作子のいずれかが操作された場合に、前記操作された演奏操作子に割り当てられたピッチと前記操作された演奏操作子以外の演奏操作子に割り当てられたピッチとの関係に基づいて共鳴強度を決定する決定部と、
前記決定された共鳴強度と前記検索された演奏操作子に割り当てられたピッチとに基づいた共鳴音の発音を指示する発音指示部と、
を備えた共鳴音発生装置。
(付記2)
夫々異なるピッチが割り当てられた複数の演奏操作子のいずれかが操作された場合に、前記操作された演奏操作子と予め定められた関係を有する演奏操作子を検索する検索部を更に有し、
前記決定部は、前記検索された演奏操作子に割り当てらたピッチと前記操作された演奏操作子に割り当てられたピッチとの関係に基づいて共鳴強度を決定する、付記1に記載の共鳴音発生装置。
(付記3)
前記決定部は、前記前記検索された演奏操作子に割り当てらたれピッチと前記操作された演奏操作子に割り当てられたピッチとの差分に基づいて共鳴強度を決定する、付記1または付記2に記載の共鳴音発生装置。
(付記4)
前記決定部は、前記差分と共鳴強度との関係を表わす共鳴強度テーブルを有する、付記3に記載の共鳴音発生装置。
(付記5)
前記検索部は、前記操作された演奏操作子に割り当てられたピッチと倍音の関係を有するピッチが割り当てられる演奏操作子を検索する、付記2に記載の共鳴音発生装置。
(付記6)
前記決定部は、前記検索部により検索された演奏操作子と前記操作された演奏操作子との倍音関係を判定し、
前記検索された演奏操作子に割り当てらたれピッチと前記操作された演奏操作子に割り当てられたピッチとの差分を検出し、
前記判定された倍音関係と前記検出されたに差分と基づいて共鳴強度を決定する、付記5に記載の共鳴音発生装置。
(付記7)
前記複数の演奏操作子それぞれに割り当てられたピッチは変更可能である、付記1乃至付記6のいずれかに記載の共鳴音発生装置。
(付記8)
共鳴音発生装置に用いられる共鳴音発生方法であって、前記共鳴音発生装置が、
夫々異なるピッチが割り当てられた複数の演奏操作子のいずれかが操作された場合に、前記操作された演奏操作子に割り当てられたピッチと前記操作された演奏操作子以外の演奏操作子に割り当てられたピッチとの関係に基づいて共鳴強度を決定し、
前記決定された共鳴強度と前記検索された演奏操作子に割り当てられたピッチとに基づいた共鳴音の発音を指示する、共鳴音発生方法。
(付記9)
共鳴音発生装置として用いられるコンピュータに、
夫々異なるピッチが割り当てられた複数の演奏操作子のいずれかが操作された場合に、前記操作された演奏操作子に割り当てられたピッチと前記操作された演奏操作子以外の演奏操作子に割り当てられたピッチとの関係に基づいて共鳴強度を決定するステップと、
前記決定された共鳴強度と前記検索された演奏操作子に割り当てられたピッチとに基づいた共鳴音の発音を指示するステップと、
を実行させるプログラム。
(付記10)
付記1に記載の共鳴音発生装置と、
夫々異なるピッチが割り当てられた複数の演奏操作子と、
前記操作された演奏操作子に割り当てられたピッチに基づいた楽音を発生させるとともに、前記共鳴音発生装置からの共鳴音の発音の指示に基づいて共鳴音を発生する音源と、
を有する電子楽器。
100 電子楽器
101 CPU
102 プログラムROM
103 ワークRAM
104 鍵盤
105 スイッチ部
106 音源部
107 サウンドシステム
108 テーブルメモリ
109 システムバス
500 共鳴フラグテーブル
700 共鳴強度テーブル
900 共鳴強度第1テーブル
1000 共鳴強度第2テーブル

Claims (7)

  1. 第1ユーザ操作に基づいて、或る鍵に割り当てられている第1ピッチを第2ピッチに変更する調律処理と、
    前記第2ピッチと、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチと、のピッチ差に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する鍵の共鳴強度を決定する共鳴強度決定処理と、
    ダンパペダルを含むスイッチ及び前記或る鍵への第2ユーザ操作に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する鍵の前記共鳴強度に応じた共鳴音の発音を指示する発音指示処理と、
    を実行する電子鍵盤楽器。
  2. 前記発音指示処理は、
    前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する鍵それぞれのノートオンイベントを生成し、音源に送付する、
    請求項1に記載の電子鍵盤楽器。
  3. 前記共鳴強度決定処理は、前記ピッチ差に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する鍵それぞれの前記ノートオンイベントで指定される前記共鳴強度であるベロシティを決定する、
    求項2に記載の電子鍵盤楽器。
  4. 前記共鳴強度決定処理は、前記ピッチ差が第3ピッチのときのベロシティが、前記ピッチ差が前記第3ピッチより大きい第4ピッチのときのベロシティよりも大きくなるように、ベロシティを決定する、
    請求項3に記載の電子鍵盤楽器。
  5. 第1ユーザ操作に基づいて、或る演奏操作子に割り当てられている第1ピッチを第2ピッチに変更する調律処理と、
    前記第2ピッチと、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチと、のピッチ差に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する演奏操作子ごとに共鳴強度を決定する共鳴強度決定処理と、
    前記或る演奏操作子への第2ユーザ操作に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する演奏操作子ごとに決定された前記共鳴強度に応じた共鳴音の発音を指示する発音指示処理と、
    を実行する電子楽器。
  6. 電子楽器のコンピュータに、
    第1ユーザ操作に基づいて、或る演奏操作子に割り当てられている第1ピッチを第2ピッチに変更する調律処理と、
    前記第2ピッチと、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチと、のピッチ差に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する演奏操作子ごとに共鳴強度を決定する共鳴強度決定処理と、
    前記或る演奏操作子への第2ユーザ操作に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する演奏操作子ごとに決定された前記共鳴強度に応じた共鳴音の発音を指示する発音指示処理と、
    を実行させる方法。
  7. 電子楽器のコンピュータに、
    第1ユーザ操作に基づいて、或る演奏操作子に割り当てられている第1ピッチを第2ピッチに変更する調律処理と、
    前記第2ピッチと、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチと、のピッチ差に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する演奏操作子ごとに共鳴強度を決定する共鳴強度決定処理と、
    前記或る演奏操作子への第2ユーザ操作に基づいて、前記第2ピッチと倍音関係にあるピッチに対応する演奏操作子ごとに決定された前記共鳴強度に応じた共鳴音の発音を指示する発音指示処理と、
    を実行させるプログラム。
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