JP6689783B2 - ラバーストリップおよびローラ - Google Patents

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この発明は、ラバーストリップおよびラバーストリップが適用されたローラに関する。
例えば、織機には、製織された織布を搬送するための織機用ローラとして、サーフェスローラおよびプレスローラが設けられている。これらローラが協働して回転することで、織布の搬送や巻き掛けが行われる。これらのローラには、基材の外周面にラバーストリップが巻き付けられており、ラバーストリップを介して織布と接触することで、ローラに適度なグリップ力が付与され、織布が滑ることなどが抑制される(特許文献1、特許文献2参照)。また、ラバーストリップは、織布巻き取り装置などの織機以外の装置にも適用されており、該装置において搬送物を搬送するローラに巻き付けられている。
従来、ラバーストリップを巻き付ける方法としては、例えば、ローラの基材の表面を有機溶剤で養生した後、該表面にニトリル系やクロロプレン系などのゴム系接着剤を塗布して、その上からラバーストリップをスパイラル状(螺旋状)に接着させる方法が知られている。この場合、ローラの両端部では、ラバーストリップを釘で止めて固定している。
特開昭33−189号公報 特開昭43−30132号公報
しかしながら、上記接着方法では、接着剤の塗布にムラが生じるなどして、ローラの基材とラバーストリップとの初期接着強度が安定しないことが考えられる。また、海外などの高温多湿な環境下では、接着剤が変質することでラバーストリップが早期に剥離することが懸念される。さらに、接着剤にはトルエンやメチルエチルケトンなどの有機溶剤が含まれており、作業者の人体への影響および作業周辺地域への影響も懸念される。
また、ラバーストリップは、搬送物と接触する面が少しずつ摩耗するため、定期的(例えば1年半毎)に交換される。従来のように接着剤を使用してラバーストリップを接着させた場合には、ラバーストリップを取り外した際に基材に接着剤が残存するため、基材の外周面の洗浄が必要となる。そのため、上記接着方法では、ラバーストリップの着脱の際において作業性の観点からも改善の余地があると考えられる。
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、接着剤を使用しなくてもローラの基材に安定して粘着可能であるとともに、着脱の作業が簡便であるラバーストリップを提供することを目的とする。
本発明のラバーストリップは、搬送物を搬送するローラに適用され、該ローラの円柱状の基材の外周面に螺旋状に隙間なく巻き付けられ、複数の層からなるラバーストリップであって、上記搬送物と接触する弾性層と、上記基材と接触する層である、ゴム組成物の架橋体からなる自己粘着層と、上記弾性層および上記自己粘着層の間に介在する規制層と、を有し、上記自己粘着層を介して上記基材の外周面に粘着することを特徴とする。なお、本発明のラバーストリップは、一般にロールカバリングとして使用される。
上記搬送物は織布であり、上記ローラは、織機において他のローラと互いの外周面を押し付けて配置され、該他のローラとの間で織布を挟持して搬送する織機用ローラであることを特徴とする。
上記自己粘着層における引張りせん断接着強さが、0.001〜1N/mm2であり、上記自己粘着層における180度剥離粘着力が、10N/25mm以下であることを特徴とする。
上記弾性層はゴム組成物の架橋体からなり、上記弾性層にかかるゴム組成物と上記自己粘着層にかかるゴム組成物が同種材のゴム組成物であることを特徴とする。
上記自己粘着層のゴム硬度は、上記弾性層のゴム硬度と異なり、上記自己粘着層のゴム硬度は、30〜50度であることを特徴とする。
本発明のローラは、搬送物を搬送するローラであって、円柱状の基材と、複数の層からなり、上記基材の外周面に螺旋状に隙間なく巻き付けられたラバーストリップと、を備え、上記ラバーストリップは、上記搬送物と接触する弾性層と、上記基材と接触する層である、ゴム組成物の架橋体からなる自己粘着層と、上記弾性層および上記自己粘着層の間に介在する規制層と、を有し、上記自己粘着層を介して上記基材の外周面に粘着することを特徴とする。
上記搬送物は織布であり、上記ローラは、織機において他のローラと互いの外周面を押し付けて配置され、該他のローラとの間で織布を挟持して搬送する織機用ローラであることを特徴とする。
本発明のラバーストリップは、搬送物を搬送するローラの円柱状の基材の外周面に螺旋状に隙間なく巻き付けられ、搬送物と接触する弾性層と、基材と接触する層である、ゴム組成物の架橋体からなる自己粘着層と、を有し、自己粘着層を介して基材の外周面に粘着するので、接着剤を使用することなくローラの基材に安定して粘着することができる。これにより、接着剤の塗布ムラや変性などに起因する接着強度の低下を防ぐことができ、また、健康面や環境面においても好適なものとなる。さらに、自己粘着層の自己粘着力で基材に固定されるため、ラバーストリップの着脱が容易で、かつ基材に残渣が残らないため、着脱の作業性を向上させることができる。
また、搬送物は織布であり、ローラは、他のローラと互いの外周面を押し付けて配置され、ローラの回転時(織布の搬送時)には他のローラと織布を挟持して搬送する織機用ローラであるので、ラバーストリップには主に垂直方向の基材に押し付ける側に応力が加わり、せん断応力は比較的小さいと考えられる。そのため、自己粘着層の自己粘着力によって基材に安定して固定することができる。
さらに、自己粘着層の引張りせん断接着強さが0.001〜1N/mm2であるので、ラバーストリップが織機用ローラの基材に安定して粘着することができる。一方で、自己粘着層の180度剥離粘着力が、10N/25mm以下であるので、ラバーストリップの取り外しが極めて容易であり、作業性に優れる。
弾性層はゴム組成物の架橋体からなり、弾性層にかかるゴム組成物と自己粘着層にかかるゴム組成物が同種材のゴム組成物であるので、時間経過に伴ってラバーストリップが弾性層側または自己粘着層側に向かって反ることが抑制される。これにより、反りに起因して基材からラバーストリップが剥離することが抑制される。
さらに、自己粘着層のゴム硬度は弾性層のゴム硬度と異なるので、反りの発生を抑制しつつ、各層に要求される特性を発揮させることができる。また、自己粘着層のゴム硬度は30〜50度であるので、好適な自己粘着力を発揮することができる。
本発明のローラは、円柱状の基材と、複数の層からなり、基材の外周面に螺旋状に隙間なく巻き付けられた本発明のラバーストリップと、を備えており、ラバーストリップの自己粘着層を介して基材の外周面に粘着するので、接着剤を使用しなくてもラバーストリップが安定して粘着されたローラを得ることができる。
また、搬送物は織布であり、ローラは、他のローラと互いの外周面を押し付けて配置され、ローラの回転時(織布の搬送時)には他のローラと織布を挟持して搬送する織機用ローラであるので、ラバーストリップには主に垂直方向の基材に押し付ける側に応力が加わり、せん断応力は比較的小さいと考えられる。そのため、自己粘着層の自己粘着力によってラバーストリップが安定して粘着された織機用ローラを得ることができる。
本実施形態の織機の概略構成図である。 本実施形態のラバーストリップの断面図である。 ラバーストリップを巻き付ける態様を示した図である。
図1には、本実施形態のラバーストリップと、該ラバーストリップが適用されたローラとしての織機用ローラとを備える織機の概略構成図を示す。織機100は、経糸および緯糸を織り込んで織布Aを製織する製織装置11と、一対のプレスローラ12、13と、一対のプレスローラと協働して織布を搬送するサーフェスローラ14と、巻き取りローラ16とを備えている。サーフェスローラ14には、サーフェスローラ14を矢印方向に回転駆動させる駆動モータ(図示は省略する)が接続されている。
プレスローラ12、13は、織布Aを介して、サーフェスローラ14の周面に押し付け付勢されており、サーフェスローラ14の回転に伴ってプレスローラ12、13は従回転する。この場合、サーフェスローラ14が矢印方向に回転することで、製織装置11から送り出された織布Aは、プレスローラ12、サーフェスローラ14、プレスローラ13の順に巻き掛けられるとともにこれらのローラ間で挟持され、巻き取りローラ16へ送り出される。巻き取りローラ16では、製織された織布が巻き取られる。
プレスローラ12、13はそれぞれ、金属部材からなる基材12a、13aと、各基材12a、13aの外周面に取り付けられたラバーストリップ15とを有している。また、サーフェスローラ14も同様に、金属部材からなる基材14aと、基材14aの外周面に取り付けられたラバーストリップ15とを有している。
上記各基材12a、13a、14aの金属部材としては、例えば、機械構造用炭素鋼鋼管(いわゆるSTKM材)などの一般的な鋼材が用いられる。なお、各基材12a、13a、14aとして、樹脂製の部材を用いてもよい。各基材12a、13a、14aには、ラバーストリップ15がそれぞれ巻き付けられており、これにより各ローラ12、13、14のグリップ力(把持性)が向上し、搬送の際に織布Aが滑ることが抑制される。この場合、ラバーストリップ15は、滑り止め部材として機能する。
図2には、ラバーストリップ15の断面図を示す。本実施形態のラバーストリップ15は、3層構造をしており、弾性層15a、規制層15b、自己粘着層15cを有している。ラバーストリップ15が各基材12a、13a、14aに取り付けられた状態では、外周面側から順に、弾性層15a、規制層15b、自己粘着層15cとなる。すなわち、各ローラ12、13、14において、ラバーストリップ15は、弾性層15aが織布Aと接触し、自己粘着層15cが基材と接触するように取り付けられる。なお、ラバーストリップ15において、弾性層15aと規制層15bの間、または、自己粘着層15cと規制層15bの間に他の層を設けてもよい。
ところで、従来のラバーストリップは、基材と接触する面が布地(不織布や粗布)で構成され、接着剤を用いて接着されていた。具体的には、基材の表面に接着剤を塗布し、その上からラバーストリップの布地面を巻き付けて接着させていた。しかしながら、接着剤を用いた接着方法では、接着強度や、環境面、作業性等の観点から不都合が考えられる。
そこで、本実施形態のラバーストリップ15は、基材12a、13a、14aと接触する面に、自己粘着力を有する自己粘着層15cを設けているため、接着剤を使用しなくても基材12a、13a、14aに取り付けることが可能となる。
図3には、例えばサーフェスローラ14の円柱状の基材14aにラバーストリップ15を巻き付ける態様を示している。図3より、ラバーストリップ15は、無端の長尺形状をしている。まず、基材14aの幅方向(軸方向)の一方の端部に、釘などによって機械的にラバーストリップ15を固定する。そして、一方の端部から他方の端部に向かってテンションを掛けながら、弾性層15aが外周面となるようにして、螺旋状に基材14aに巻き付ける。この際、ラバーストリップ15は隙間なく、互いが重ならないようにして巻き付けられ、ラバーストリップ15の幅方向の両端部は互いに接触する。その後、ラバーストリップ15が他方の端部まで達すると釘などを用いて固定させる。
ここで、プレスローラ12、13と、サーフェスローラ14とは互いの周面を押し付けて配置されている。そのため、織機作動時の各ローラ12、13、14が回転する際には、サーフェスローラ14とプレスローラ12、および、サーフェスローラ14とプレスローラ13がそれぞれ接触する部分では、互いのローラが押し合うようにラジアル方向に力が掛かる。この際、ラバーストリップ15には主に、各層の積層方向に対し垂直方向に応力が加わることになり、積層方向の応力(せん断応力)は比較的小さいと考えられる。この点、ラバーストリップ15は螺旋状に隙間なく巻き付けられ、さらに、自己粘着層15cの引張りせん断接着強さが0.001N/mm2以上であるため、ラバーストリップ15はずれることなく、基材に巻き付けられた状態が安定に保持される。また、自己粘着層15cの引張りせん断接着強さは、JISK6850に準じて測定される値であって、好ましくは0.001〜1N/mm2である。
一方、各ローラ12、13、14のラバーストリップ15は、弾性層15aが織布Aと接触することで少しずつ摩耗するため、定期的(例えば1年半)に交換される。この点、自己粘着層15cは、180度剥離粘着力が10N/25mm以下であるため、ラバーストリップ15を容易に取り外すことが可能である。さらに、従来のラバーストリップのように接着剤を使用しておらず、ラバーストリップを取り外した際に基材に接着剤が残存することがない。そのため、基材の洗浄が不要で、作業性の向上を図ることができる。また、自己粘着層15cの180度剥離粘着力は、JISK6854−2に準じて測定される値であって、好ましくは10N/25mm以下である。
このように、ラバーストリップ15は、接着剤を用いなくても、ローラの回転時においてずれない程度の適度な引張りせん断接着強さを有するとともに、着脱の作業性に極めて優れている。
ここで、自己粘着層15cは、自己粘着力を有していればよく、ゴム組成物が架橋されて構成されている。ゴム組成物としては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムおよびウレタンゴムなどが用いられる。
自己粘着層15cの基材と粘着する表面は、上記の引張りせん断接着強さが発揮される程度に平滑に形成されることが好ましい。これにより、平滑面同士が接触した場合に生じる粘着力(タック力)を効率的に利用することができる。例えば、自己粘着層15cの該表面の平均表面粗度(Ra)は、10μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。
また、自己粘着層15cのゴム硬度は、5〜50度であることが好ましく、より好ましくは30〜50度である。なお、ゴム硬度は、JIS6253−3タイプAデュロメーターAに準じて測定される値である。このゴム硬度は、ゴム組成物に周知の架橋法を適用して架橋させることで得られる。架橋法として、例えば、紫外線やγ線、電子線などの活性線を照射する方法を用いてもよく、上記ゴム組成物に過酸化物などの架橋剤や白金などの触媒を配合し、加熱処理する方法を用いてもよい。
弾性層15aは、適度な弾性を有する材質で構成されればよく、例えば、自己粘着層15cと同様に、ゴム組成物の架橋体で構成される。ゴム組成物としては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムおよびウレタンゴムなどが用いられる。弾性層15aの織布Aと接触する表面は、粗い凹凸を有しているとよく、これにより、織布Aを損傷することなくローラに適度なグリップ力を付与することが可能となる。
規制層15bは、弾性層15aと自己粘着層15cとの間に介在し、これらの層が混ざりあうことを規制する層である。規制層15bは、例えば綿布や、不織布、ポリエステルフィルムなどのフィルムで構成される。不織布としては、例えば、ナイロン繊維などの合成繊維が用いられる。また、ポリエステルフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルムなどが用いられる。
ここで、ラバーストリップ15は、弾性層15aおよび自己粘着層15cがゴム組成物で構成されているため、時間経過に伴ってこれらの層が収縮することが考えられる。例えば、これらの層の間で収縮に差が生じると、ラバーストリップ15が弾性層15a側または自己粘着層15c側に反ることになり、弾性層15a側に反った場合には、ラバーストリップ15が基材から剥離するおそれがある。
そこで、ラバーストリップ15の反りを抑制するべく、弾性層15aにかかるゴム組成物と自己粘着層15cにかかるゴム組成物を、同種材のゴム組成物とするとよい。ここで、同種材のゴム組成物とは、少なくともゴムの種類(天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムおよびウレタンゴムなど)が同じであることをいい、より好ましくは、ゴムの主鎖の構成単位が同じであることをいう。この場合、例えば、弾性層15aおよび自己粘着層15cがニトリルゴム組成物の架橋体で構成されたり、弾性層15aおよび自己粘着層15cがシリコーンゴム組成物の架橋体で構成されたりする。
さらにこの場合、各層に求められる特性から、弾性層15aと自己粘着層15cのゴム硬度はそれぞれ異なるとよい。例えば、弾性層15aのゴム硬度が40〜90度であり、自己粘着層15cのゴム硬度が30〜50度であることが好ましい。この構成によれば、ラバーストリップ15の反りが抑制されるとともに、適度な自己粘着力が発揮され、安定して基材に粘着することができる。
ラバーストリップ15の厚みは、例えば1.0〜5.0mmである。このうち、弾性層15aの厚みが0.05〜2.0mmであり、規制層15bの厚みが0.05〜1.0mmであり、自己粘着層15cの厚みが0.05〜2.0mmであることが好ましい。各層の厚みを上記のようにすることで、ラバーストリップ15全体の曲げ剛性が適切となり、ラバーストリップ15の取り付けの作業性の向上を図ることができる。
なお、本発明のラバーストリップが適用された織機用ローラおよび織機の構成は、図で示した構成に限定されず、適宜変更を加えてもよい。例えば、ラバーストリップ15をサーフェスローラ14の基材14aにのみ適用してよく、また、ラバーストリップ15をプレスローラ12、13の基材12a、13aにのみ適用してもよい。
また、本発明のラバーストリップが適用されるローラは、搬送物を搬送するローラであれば特に限定されず、織機以外の装置にも適用可能である。例えば、織布巻き取り装置や、織布検反機、漁網機、編み機巻き取り装置、布染色機、布乾燥機、フィルムスリッター、段ボール生産機などの装置におけるローラに適用することができる。応用用途として、印刷用ローラや、製鉄用ローラ、フィルム搬送ラインローラなどに適用することが期待できる。
実施例1
(1)ラバーストリップの作製
弾性層としてのニトリルゴム組成物、および自己粘着層としてのニトリルゴム組成物をそれぞれ計量し、金属2本ロールにてそれぞれ混練りを行った。混練りした弾性層としてのニトリルゴム組成物を厚さ0.60mmとなるように所定寸法にシーティングし、規制層である綿布の一方の面に貼り合わせた。また、混練りした自己粘着層としてのニトリルゴム組成物を厚さ0.60mmとなるように所定寸法にシーティングし、綿布の他方の面に貼り合わせた。その後、弾性層にサンドペーパーを用いて目付けを転写し、加圧5kg/cm2、164℃で6分加熱して架橋を行い、自己粘着層がニトリルゴム組成物の架橋体、および弾性層がニトリルゴム組成物の架橋体であるラバーストリップを得た。なお、自己粘着層のゴム硬度は40度で、弾性層のゴム硬度は70度であった。
(2)織機用ローラの作製
鉄(STKM)製の円柱状の基材の幅方向の一方の端部に、ラバーストリップを釘で止めて固定させる。その後、固定部分を起点として、テンションを掛けながら他方の端部に向かってラバーストリップを螺旋状に隙間なく巻き付け、他方の端部に釘を用いて固定させる。その後、基材の両端部からはみ出したラバーストリップを切断して、織機用ローラを得た。
(3)評価
(i)引張りせん断接着強さ
作製したラバーストリップを幅25mm、長さ100mmに切断して試験用小片を作製した。固定したステンレス板に上記小片を自己粘着層側から粘着させた後、上記小片の長軸方向に荷重を加え、ステンレス板から上記小片が剥離する荷重を測定した。
(ii)180度剥離粘着力
作製したラバーストリップを幅25mm、長さ200mmに切断して試験用小片を作製した。固定したステンレス板に上記小片を自己粘着層側から粘着させた後、上記小片の弾性層が重なるように上記小片の端を把持して180度折り返し、ステンレス板から上記小片が剥離する荷重を測定した。
(iii)実機における評価
作製した織機用ローラをサーフェスローラおよびプレスローラとして用い、織布の搬送を行った。結果は、各ローラのラバーストリップはずれることなく、安定して織布の搬送を行うことができた。
比較例1
ラバーストリップとして、基材と接触する面が布地(不織布または綿布)で構成された従来のラバーストリップを用い、これを実施例1と同寸法に切断して試験用小片を作製した。固定したステンレス板に接着剤(コニシ社製、ボンドG103)を塗布して、上記試験用小片を接着させた以外は、実施例1と同様にして、引張りせん断接着強さおよび180度剥離粘着力を評価した。
比較例2
ラバーストリップとして、基材と接触する面が布地(不織布または綿布)で構成された従来のラバーストリップを用い、これを実施例1と同寸法に切断して試験用小片を作製した。固定したステンレス板に両面テープ(コニシ社製、ボンドWF435)を貼り付けた上に、上記試験用小片を接着させた以外は、実施例1と同様にして、引張りせん断接着強さおよび180度剥離粘着力を評価した。
上記の評価結果を表1に示す。
Figure 0006689783
実施例1のラバーストリップの引張りせん断接着強さは、比較例1および比較例2の引張りせん断接着強さに比べて低いものであったが、実機における評価では、ラバーストリップがずれることなく安定して織布の搬送を行うことができた。そのため、実施例1のラバーストリップは、織機用ローラのラバーストリップとして好適に用いることができる。一方で、実施例1のラバーストリップの180度剥離粘着力は、比較例1および比較例2に比べて極めて低いため、ラバーストリップを容易に取り外すことができ、作業性の向上を図ることができる。
本発明のラバーストリップは、接着剤を使用しなくてもローラの基材に安定して粘着可能であるとともに、着脱の作業が簡便であるので、接着剤に起因する不都合を解消することができ、搬送物を搬送するローラに広く用いることができる。
11 製織装置
12 プレスローラ
13 プレスローラ
14 サーフェスローラ
15 ラバーストリップ
16 巻き取りローラ
100 織機

Claims (6)

  1. 搬送物を搬送するローラに適用され、該ローラの円柱状の基材の外周面に螺旋状に隙間なく巻き付けられ、複数の層からなるラバーストリップであって、
    前記搬送物と接触する弾性層と、前記基材と接触する層である、ゴム組成物の架橋体からなる自己粘着層と、前記弾性層および前記自己粘着層の間に介在する規制層と、を有し、
    前記弾性層はゴム組成物の架橋体からなり、前記弾性層にかかるゴム組成物と前記自己粘着層にかかるゴム組成物が同種材のゴム組成物であり、
    前記自己粘着層を介して前記基材の外周面に粘着することを特徴とするラバーストリップ。
  2. 前記搬送物は織布であり、前記ローラは、織機において他のローラと互いの外周面を押し付けて配置され、該他のローラとの間で織布を挟持して搬送する織機用ローラであることを特徴とする請求項1記載のラバーストリップ。
  3. 前記自己粘着層における引張りせん断接着強さが、0.001〜1N/mm2であり、前記自己粘着層における180度剥離粘着力が、10N/25mm以下であることを特徴とする請求項2記載のラバーストリップ。
  4. 前記自己粘着層のゴム硬度は、前記弾性層のゴム硬度と異なり、前記自己粘着層のゴム硬度は、30〜50度であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載のラバーストリップ。
  5. 搬送物を搬送するローラであって、
    円柱状の基材と、複数の層からなり、前記基材の外周面に螺旋状に隙間なく巻き付けられたラバーストリップと、を備え、
    前記ラバーストリップは、前記搬送物と接触する弾性層と、前記基材と接触する層である、ゴム組成物の架橋体からなる自己粘着層と、前記弾性層および前記自己粘着層の間に介在する規制層と、を有し、
    前記弾性層はゴム組成物の架橋体からなり、前記弾性層にかかるゴム組成物と前記自己粘着層にかかるゴム組成物が同種材のゴム組成物であり、
    前記自己粘着層を介して前記基材の外周面に粘着することを特徴とするローラ。
  6. 前記搬送物は織布であり、前記ローラは、織機において他のローラと互いの外周面を押し付けて配置され、該他のローラとの間で織布を挟持して搬送する織機用ローラであることを特徴とする請求項5記載のローラ。
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