JP6688214B2 - 可変剛性機構の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印加電圧に応じて弾性変形を生じる誘電性エラストマーを有する可変剛性機構の制御装置に関する。
誘電性エラストマーは、電圧を印加すると、該印加電圧による電界の方向に、マクスウェル応力によって圧縮されるという特性を有している。そして、誘電性エラストマー(以下、単にエラストマーということがある)の印加電圧を可変的に操作することで、該誘電性エラストマーの剛性等を所要の目標状態に制御することが可能である。このようなことから、エラストマーは、近年、様々な技術分野での利用が図られている。
例えば、特許文献1には、相互に相対変位可能な2つの部材間にシート状のエラストマーを介装し、該エラストマーの印加電圧を操作することで、2つの部材の間の剛性を変化させ得る装置が提案されている。
特開2003−174205号公報
ところで、上記エラストマーは、一般にポリマー(高分子材料)により構成される。この場合、エラストマーに外力が作用している状態が継続すると、クリープ現象によってエラストマーのひずみが増大していき、やがて該エラストマーが破壊する。
このため、特許文献1に見れる如き装置では、クリープ現象によるエラストマーのひずみの増大化を抑制する技術が望まれる。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、2つの部材間に誘電性エラストマーが介装された可変剛性機構を、クリープ現象による誘電性エラストマーのひずみの増大化を抑制し得るように制御することができる装置を提供することを目的とする。
本発明の可変剛性機構の制御装置は、上記目的を達成するために、第1部材と該第1部材に対して相対変位可能な第2部材との間の相対変位に応じて弾性力を発生するように該第1部材及び第2部材の間に介装され、且つ、印加電圧に応じて剛性度合いを変化させ得るように構成された誘電性エラストマーとを備える可変剛性機構の制御装置であって、
該誘電性エラストマーに印加する電圧を可変的に制御し得るように出力する電源と、
該電源の出力を制御する電源制御部と、
前記誘電性エラストマーの静電容量を逐次推定する静電容量推定部とを備えており、
前記電源制御部は、前記誘電性エラストマーの剛性度合いに関する要求に応じて、該要求を実現するための前記印加電圧の基準目標値を設定する処理と、前記基準目標値と前記第1部材及び第2部材の間の相対変位量の観測値とから、前記誘電性エラストマーの印加電圧と前記相対変位量と前記誘電性エラストマーの静電容量との間のあらかじめ作成された相関関係に基づいて、該誘電性エラストマーの静電容量の目標値を設定する処理と、前記静電容量の目標値と前記静電容量推定部による前記静電容量の推定値との偏差をゼロに近づけるように該偏差に応じて決定したフィードバック操作量により前記基準目標値を補正することにより前記電源の出力電圧の制御用目標値を設定する処理とを実行し、該制御用目標値に応じて前記電源の出力を制御するように構成されていることを特徴とする(第1発明)。
なお、本発明において、「前記第1部材及び第2部材の間の相対変位量の観測値」は、適宜のセンサによる該相対変位量の検出値、あるいは、該相対変位量と一定の相関関係を有する1つ以上の状態量の検出値から、該相関関係に基づいて推定してなる推定値を意味する。
また、以下の本発明の説明では、誘電性エラストマーを単にエラストマーと称することがある。
上記第1発明によれば、前記静電容量の目標値は、前記基準目標値と前記第1部材及び第2部材の間の相対変位量の観測値とから、前記相関関係に基づいて設定されるので、クリープ現象によるエラストマーのひずみが発生していないか、もしくは、ほとんど発生していない状態で、前記基準目標値と前記相対変位量の観測値との組に応じて規定される該エラストマーの静電容量値に相当するものとなる。
そして、前記電源の出力電圧の制御用目標値は、エラストマーの静電容量の目標値と推定値との偏差をゼロに近づけるように該偏差に応じて決定したフィードバック操作量により前記基準目標値を補正することにより設定される。
このため、クリープ現象によってエラストマーのひずみが進行していく傾向になり、ひいては、エラストマーの実際の静電容量が目標静電容量から乖離していく傾向になると、それを抑制し得るように、上記制御用目標値が調整されることとなる。
このため、該制御用目標値に応じて前記電源の出力を制御することで、クリープ現象によってエラストマーのひずみが進行していくのが抑制されることとなる。
よって、第1発明によれば、クリープ現象による誘電性エラストマーのひずみの増大化を抑制し得るように可変剛性機構を制御することができる。
上記第1発明では、エラストマーの静電容量を推定するための構成としては、より具体的には、次のような構成を採用し得る。
すなわち、前記電源制御部は、前記電源から出力される電圧が、前記制御用目標値に所定の周波数の振動成分を重畳してなる振動成分重畳電圧になるように前記電源の出力を制御するように構成される。
そして、前記静電容量推定部は、前記電源から出力される電圧が前記振動成分により変化したとき、該電圧の変化に応じて前記誘電性エラストマーの通電電流が増加した後に減衰していく期間である電流減衰期間における複数のサンプリング時刻での前記通電電流の検出値を取得する通電電流サンプリング処理と、前記電流減衰期間における前記誘電性エラストマーの通電電流の経時変化と該誘電性エラストマーの静電容量との相関関係を表すモデルと、前記複数のサンプリング時刻での前記通電電流の検出値とから、前記誘電性エラストマーの静電容量の推定値を決定する静電容量推定処理とを、前記振動成分に同期した所定の推定処理周期で逐次実行するように構成される(第2発明)。
ここで、前記電源から出力される電圧(エラストマーに印加する電圧)が比較的急激に(例えばステップ状に)変更された場合を想定する。この場合、過渡応答現象によって、エラストマーの通電電流が急激に増加した後に減衰していく。そして、このとき、該通電電流が減衰していく期間(電流減衰期間)では、エラストマーの静電容量の値と、該通電電流の電流路の抵抗値(エラストマーと直列接続されているとみなし得る抵抗素子の抵抗値)とに応じて規定される時定数で、該通電電流が減衰していく。
従って、前記電流減衰期間での、エラストマーの実際の通電電流の経時変化は、エラストマーの静電容量と高い相関性を有する。
そこで、第2発明では、前記静電容量推定部は、上記過渡応答現象に基づく前記電流減衰期間において、前記通電電流サンプリング処理を実行する。これにより、電流減衰期間における複数のサンプリング時刻でのエラストマーの通電電流の検出値が取得される。
そして、静電容量推定部は、前記モデルと、電流減衰期間における複数のサンプリング時刻での通電電流の検出値とから、前記静電容量推定処理により、エラストマーの静電容量の推定値を決定する。
この場合、前記複数のサンプリング時刻でのエラストマーの通電電流の検出値の時系列は、エラストマーの静電容量と高い相関性を有しているため、前記静電容量推定処理により、エラストマーの静電容量の推定値を適切に決定できることとなる。
よって、第2発明によれば、エラストマーの印加電圧を可変的に操作しつつ、該エラストマーの静電容量を適切に推定することができる。
上記第2発明では、前記振動成分は、矩形波信号であることが好適である(第3発明)。
これによれば、前記振動成分によって、前記電源の出力電圧をステップ状に変化させることが可能となるので、エラストマーの静電容量との相関性が高い前記過渡応答現象を顕著に発生させることができる。ひいては、前記静電容量推定部の処理によって、エラストマーの静電容量を高い信頼性で適切に推定することができる。
上記第2発明又は第3発明において、前記第1部材及び第2部材が、該第1部材及び第2部材の間の相対変位を生ぜしめる外力が可変的に作用し得るように設けられている場合には、前記静電容量推定部は、前記電源から出力される電圧が前記振動成分重畳電圧に制御されている状態で、前記振動成分の電圧値が変化する直前における前記通電電流の検出値である第1電流検出値を逐次取得する第1処理と、各推定処理周期の期間における前記通電電流の経時変化パターンであって、該推定処理周期の期間における前記振動成分の電圧値が該推定処理周期の期間の開始直前の電圧値に継続的に維持されていると仮定した場合における前記通電電流の経時変化パターンを、該推定処理周期の期間の開始前に前記第1処理で取得済の前記第1電流検出値の複数の過去値に基づいて予測する第2処理とを実行する機能をさらに有し、各推定処理周期における前記静電容量推定処理では、該推定処理周期の期間のうちの前記電流減衰期間における前記複数のサンプリング時刻での前記通電電流の検出値のそれぞれを、該推定処理周期に対応して前記第2処理で予測した経時変化パターンにより規定される各サンプリング時刻での電流値により補正し、該補正後の電流値と、前記モデルとから前記誘電性エラストマーの静電容量の推定値を決定するように構成されていることが好ましい(第4発明)。
これによれば、前記第1処理及び第2処理によって、エラストマーに作用する外力の変動に応じた該エラストマーの静電容量の変化に起因する通電電流の経時変化パターンを予測することができる。このため、前記各推定処理周期の期間のうちの電流減衰期間における前記複数のサンプリング時刻での通電電流の検出値のそれぞれを、前記第2処理で予測した経時変化パターンにより規定される各サンプリング時刻での電流値により補正することよって、前記複数のサンプリング時刻での通電電流の検出値から、前記外力の変動に応じた該エラストマーの静電容量の変化に起因する通電電流の成分を除去することができる。
その結果、前記補正後の電流値と、前記モデルとからエラストマーの静電容量の推定値を決定することによって、前記外力が変動する状況あっても、エラストマーの静電容量を高い信頼性で推定することができる。
上記第1〜第4発明では、前記誘電性エラストマーは、シート状に形成されており、且つ、その厚み方向に前記印加電圧を付与し得るように構成されており、さらに該誘電性エラストマーの中央部が前記第1部材に固定され、且つ、周縁部が、前記第1部材に対して該誘電性エラストマーの厚み方向に相対移動可能に設けられた前記第2部材に固定されており、前記印加電圧が付与されていない状態で、該第1部材及び第2部材の間で張力を付与された状態となるように張設されているという態様を採用し得る(第5発明)。
これによれば、シート状のエラストマーの厚みが、クリープ現象によって減少していくのを防止することができる。このため、シート状のエラストマーの厚みが比較的小さい場合であっても、該エラストマーがクリープ現象に起因して、破壊してしまうのを適切に防止することができる。
また、エラストマーは、印加電圧が付与されていない状態で、該第1部材及び第2部材の間で張力を付与された状態となっているので、該エラストマーの印加電圧の操作によって、該エラストマーの剛性を幅広い範囲で変化させることが可能となる。
本発明の一実施形態における可変剛性機構を示す図。 誘電性エラストマーの印加電圧と厚みとの関係を例示するグラフ。 実施形態の可変剛性機構の制御装置の全体のシステム構成を示す図。 図3に示す電源制御部の処理を示すフローチャート。 図4のSTEP2で使用するマップを例示する図。 クリープ現象に起因する静電容量の経時変化を例示するグラフ。 振動成分を重畳した振動成分重畳電圧の波形を例示する図。 過渡応答現象による誘電性エラストマーの通電電流の経時変化を例示するグラフ。 図9A及び図9Bは誘電性エラストマーの通電電流の検出値の補正処理に関する説明図。 実施形態における目標電源電圧の経時変化を例示するグラフ。 実施例及び比較例に関する誘電性エラストマーの静電容量の経時変化を例示するグラフ。
本発明の一実施形態を図1〜図11を参照して以下に説明する。図1を参照して、本実施形態の可変剛性機構100は、シート状に形成された誘電性エラストマー1と、該誘電性エラストマー1(以降、単にエラストマー1という)に周縁部に装着された枠体3と、該枠体3に対して相対移動し得るようにエラストマー1の中心部に装着された可動部材4とを備える。
枠体3及び可動部材4は、それぞれの本発明における第2部材、第1部材に相当する。
エラストマー1は、例えばシリコン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等により構成され得る。そして、エラストマー1の厚み方向の両面には、各面を被覆するようにして膜状の電極2,2が固着されている。
枠体3は、エラストマー1の周縁部を挟み込むようにして該エラストマー1に固着されている。この場合、エラストマー1の周縁部は、該エラストマー1を面沿い方向に引っ張った状態(プリテンションの付与状態)にて、枠体3に保持されている。
可動部材4は、エラストマー1の中心部に穿設された穴1aに装着されている。そして、可動部材4は、枠体3に対する相対移動方向が図示しないガイド機構によりエラストマー1の中心軸線Cの方向に案内されるようになっている。
かかる構成の可変剛性機構100では、可動部材4を枠体3に対して中心軸線Cの方向で変位させることで、図1に二点鎖線で例示する如く、エラストマー1が撓むと共に可動部材4を元の平衡位置(可動部材4を枠体3に対して相対変位させる外力が作用していない無負荷状態での位置)に戻す方向の弾性力を発生する。
また、エラストマー1に電極2,2を介して電圧を印加する(電極2,2間でエラストマー1の厚み方向に電界を発生させる)ことで、マクスウェル応力により、エラストマー1が厚み方向に圧縮される。これに伴い、エラストマー1は、外力が作用していない状態(自然長状態)では、面沿い方向に伸長する(厚み方向で見た面積が拡大する)。
このため、エラストマー1の周縁部が枠体3に保持してされている可変剛性機構100においては、可動部材4と枠体3との間でのエラストマー1の張力(プリテンション)が減少すると共に、エラストマー1の剛性(枠体3に対して可動部材4を中心軸線Cの方向に相対変位させる場合の剛性)が低下する。
この場合、エラストマー1の厚みは、図2に例示するように、印加電圧の増加に伴い減少する。このため、印加電圧が大きいほど、エラストマー1の剛性が小さくなる。
従って、可変剛性機構100は、エラストマー1に印加する電圧を操作することで、可動部材4と枠体3との間のエラストマー1の剛性を可変的に調整することが可能である。
補足すると、可変剛性機構100は、枠体3と、可動部材4との間で、複数のエラストマー1を積層した構造のものであってよい。
一方、エラストマー1は電気的な絶縁体であるため、容量素子としての機能を有する(静電容量を有する)。この場合、シート状のエラストマー1の静電容量は、基本的には、該エラストマー1の面積(厚み方向で見た面積)に比例し、且つ、該エラストマー1の厚みに反比例する。そして、外力が作用していない状態(自然長状態)のエラストマー1の厚みと面積との関係は、基本的には、反比例関係となる。従って、エラストマー1の静電容量は、基本的には、該エラストマー1の厚みの二乗に反比例する。
なお、エラストマー1のクリープ現象と静電容量との関係について補足すると、本実施形態の可変剛性機構100では、エラストマー1の印加電圧と、エラストマー1の負荷荷重(可動部材4に作用させる中心軸線Cの方向の並進外力)とを一定に維持した状態で、エラストマー1のクリープ現象が発生すると、エラストマー1の厚みが徐々に減少していくように該エラストマー1のひずみが進行する。ひいては、エラストマー1の静電容量が経時的に増加していくこととなる。
図3は、可変剛性機構100の制御装置のシステム構成を示している。該システムは、エラストマー1に印加する電圧の操作によって該エラストマー1の剛性を可変的に制御することと並行して、該エラストマー1の静電容量を計測することが可能なシステムである。
図示の如く、本実施形態の可変剛性機構100の制御装置は、エラストマー1の電極2,2に接続された直流電源10(これは本発明における電源に相当する)と、該直流電源10とエラストマー1との間で流れる通電電流を検出する電流検出器11と、枠体3に対する可動部材4の相対変位量を検出する変位検出器12と、制御処理装置13とを備える。なお、変位検出器12としては、例えば、光学式の測距センサ等を採用し得る。
直流電源10は、エラストマー1の電極2,2間に、直流電圧を出力する電源であり、その出力電圧の大きさを、所要の目標値に可変的に制御し得るように構成されている。この直流電源10は、過大な電流が流れるのを防止する過電流防止機能を有しており、直流電源10を流れる電流(出力電流又は入力電流)が所定の上限値(リミット値)を超えると、該電流が強制的に上限値に制限されるようになっている。
制御処理装置13は、CPU、RAM、ROM、インターフェース回路等を含む1つ又は複数の電子回路ユニットにより構成されている。この制御処理装置13は、実装されるハードウェア構成又はプログラムにより実現される機能として、直流電源10の出力電圧を制御する電源制御部21と、エラストマー1の静電容量を推定する静電容量推定部22とを含む。
以下に電源制御部21及び静電容量推定部22の処理を詳細に説明する。
電源制御部21は、図4のフローチャートに示す処理を所定の制御処理周期で逐次実行する。すなわち、電源制御部21は、STEP1において、エラストマー1の剛性度合いの目標値に応じて、直流電源10の出力電圧(エラストマー1の印加電圧)の基準目標値である基準電源電圧Vbaseを決定する。
ここで、エラストマー1の剛性度合いの目標値は、可変剛性機構100が搭載された任意の装置(例えばロボットの関節機構等)の作動要求等に応じて、制御処理装置13が適宜決定し、あるいは、外部の他の装置から制御処理装置13に適宜与えられる目標値である。
かかる剛性度合の目標値としては、例えば、可動部材4の変位量の変化に対するエラストマー1の弾性力(可動部材4を中心軸線Cの方向に動かす並進弾性力)の変化の感度(所謂、ばね定数に相当する感度)の目標値、あるいは、該感度の逆数値の目標値等を使用し得る。
また、上記基準電源電圧Vbaseは、エラストマー1の剛性度合の目標値を実現するために、エラストマー1に印加すべき電圧の基準値として、エラストマー1の剛性度合の目標値との関係があらかじめ定められた電圧値である。
そして、STEP1では、基準電源電圧Vbaseは、例えば、エラストマー1の剛性度合の目標値から、あらかじめ実験等に基づいて作成された演算式又はデータテーブル等に基づき決定される。この場合、本実施形態では、エラストマー1の剛性は、エラストマー1の印加電圧が高いほど、低くなる。このため、基準電源電圧Vbaseは、エラストマー1の剛性度合の目標値により示される該エラストマー1の剛性が低いほど、大きくなるように決定される。
次いで、STEP2において、電源制御部21は、変位検出器12の出力により示される可動部材4の現在の相対変位量の検出値(以降、単に変位量検出値という)と、STEP1で決定した基準電源電圧Vbaseとから、図5に例示する如くあらかじめ作成されたマップに基づいて、エラストマー1の静電容量の目標値(以降、目標静電容量Ccmdという)を決定する。
ここで、STEP2で決定する目標静電容量Ccmdは、より詳しくは、可動部材4の相対変位量を現在の変位量検出値と同一の変位量に維持し、且つ、エラストマー1に上記基準電源電圧Vbaseを印加した場合において、エラストマー1のクリープ現象に起因するエラストマー1の厚みの経時的な減少が発生していないか、もしくは、ほとんど進行していない状態で実現されるエラストマー1の静電容量の値に相当するものである。
そして、図5に示すマップは、エラストマー1の印加電圧と、可動部材4の相対変位量と、上記静電容量(エラストマー1のクリープ現象に起因するエラストマー1の厚みの経時的な減少が発生していないか、もしくは、ほとんど進行していない状態での静電容量)との関係を表すものとして、あらかじめ実験等に基づき作成されたマップである。このマップでは、エラストマー1の印加電圧が大きいほど、あるいは、可動部材4の変位量が大きいほど、エラストマー1の静電容量が大きくなる。
次いで、STEP3において、電源制御部21は、STEP2で決定した目標静電容量Ccmdと、静電容量推定部22(詳細は後述する)によるエラストマー1の実際の静電容量Cactの推定値との偏差に応じて、次式(1)により、上記基準電源電圧Vbaseを補正することで、直流電源10の出力電圧の制御用目標値である目標電源電圧Vcmdを決定する。

Vcmd=Vbase+∫(K・(Ccmd−Cact)) dt ……(1)

なお、式(1)の右辺第2項の「K」は所定値のゲインである。
式(1)の右辺の第2項は、エラストマー1の目標静電容量Ccmdと実際の静電容量Cactの推定値との偏差をゼロに収束させるように機能するフィードバック操作量である。本実施形態では、該フィードバック操作量は積分則により算出される。
このため、目標電源電圧Vcmdは、エラストマー1の実際の静電容量Cactが目標静電容量Ccmdからずれるのを抑制するように、基準電源電圧Vbaseを補正してなる値として決定される。
従って、エラストマー1のクリープ現象に起因して、該エラストマー1の厚みが減少傾向になり、ひいては、静電容量Cactが目標静電容量Ccmdよりも大きい値に増加していく傾向になると、目標電源電圧Vcmdは基準電源電圧Vbaseよりも小さい電圧値に決定される。
また、式(1)の右辺第2項のゲインKの値は、本実施形態では、基準電源電圧Vbaseが大きいほど、大きくなるように、該基準電源電圧Vbaseに応じて可変的に設定される。これは、次の理由による。
すなわち、クリープ現象に起因するエラストマー1のひずみの進行速度(ひいては、厚みの減少速度)は、エラストマー1の印加電圧が大きいほど、大きくなる傾向がある。このため、クリープ現象に起因するエラストマー1の静電容量の増加速度は、図6に例示するく、エラストマー1の印加電圧が大きいほど、大きくなる。そこで、本実施形態では、電源制御部21は、基準電源電圧Vbaseが大きいほど、実際の静電容量Cactを目標静電容量Ccmdに近づける効果を高めるために、ゲインKの値を、上記の如く、基準電源電圧Vbaseに応じて可変的に設定する。
次に、STEP4において、電源制御部21は、STEP3で算出した目標電源電圧Vcmdに、所定の周波数の振動成分を重畳してなる電圧(以下、振動成分重畳電圧という)を直流電源10から出力させるように、該直流電源10を制御する。
ここで、上記振動成分は、エラストマー1の静電容量Cactを推定するために、目標電源電圧Vcmdに付加する電圧信号である。該振動成分は、本実施形態では、図7に例示する如く、一定の振幅ΔVの矩形波状の電圧信号である。なお、図7では図示の便宜上、目標電源電圧Vcmdが、ある値に上昇した後に、一定に維持されている場合における振動成分重畳電圧の電圧値の経時変化を示している。
上記振動成分は、目標電源電圧Vcmdの可変幅(又は前記基準電源電圧Vbaseの可変幅)に比して十分に微小な振幅を有し、且つ、その1周期あたりの平均電圧値がゼロもしくはほぼゼロとなる電圧信号である。
より詳しくは、矩形波状の振動成分の振幅ΔVは、その振幅ΔVの電圧変化に応じたエラストマー1の厚みの変化が、エラストマー1の剛性度合に実質的に影響を及ぼさない程度に十分に微小なものとなるように、あらかじめ実験等に基づき設定されている。
また、振動成分の立ち上がりタイミング(電圧増加タイミング)から次の立下りタイミング(電圧減少タイミング)までの間のパルス幅Tw1と、立ち下がりタイミングから次の立ち上がりタイミングまでの間のパルス幅Tw2とは、それぞれの時間内で、図8に示す如く、エラストマー1と直流電源10との間で流れる電流(直流電源10の出力電圧がステップ状に変化することに起因する過渡応答電流)が十分に減衰していくように、あらかじめ実験等に基づき設定されている。例えば、エラストマー1の変形により実現し得る静電容量の最大値と、エラストマー1と直流電源10との間の電流路の抵抗値(電極2,2の抵抗値等)とから算出される減衰時定数の値に基づきTw1、Tw2を設定したり、あるいは、可動部材4の相対変位量を最大にした状態で、エラストマー1に直流電源10から最大のステップ幅の直流電圧を印加した場合の過渡応答電流の実測値に基づいてTw1、Tw2を設定することが可能とである。なお、Tw1、Tw2は、互いに同一の時間幅であってもよい。
また、振動成分の周期(=Tw1+Tw2)は、エラストマー1の剛性度合いの目標値の変更周期(基準電源電圧Vbaseの変更周期)よりも、短い時間幅に設定されている。これは、エラストマー1の剛性度合の変更のために直流電源10の定常目標値を変化させた場合にエラストマー1に大きな電流が流れることから、静電容量推定部22によるエラストマー1の静電容量の推定処理が、直流電源10の過電流防止機能による電流制限等の影響を受けやすくなるためである。
補足すると、図7に示す例では、振動成分重畳電圧の電圧値が、目標電源電圧Vcmdと、Vcmd+ΔVの電圧値との間で変化するように、目標電源電圧Vcmdに振動成分を重畳している。ただし、例えば、振動成分重畳電圧の電圧値が、目標電源電圧Vcmdと、Vcmd−ΔVの電圧値との間で変化するように、あるいは、Vcmd−(ΔV/2)と、Vcmd+(ΔV/2)との間で変化するように、目標電源電圧Vcmdに振動成分を重畳するようにしてもよい。
電源制御部21は、以上の如く、直流電源10の出力電圧を、前記STEP3で算出した目標電源電圧Vcmdに振動成分を重畳してなる振動成分重畳電圧に制御する。
補足すると、本実施形態では、前記STEP3で基準電源電圧Vbaseを補正するフィードバック操作量を、目標静電容量Ccmdと実際の静電容量Cactの推定値との偏差から、積分則により算出した。ただし、該フィードバック操作量を、例えば比例・積分則(PI制御則)、比例・微分則(PD制御則)、あるいは、比例・積分・微分則(PID制御則)等、他のフィードバック制御則を用いて決定するようにしてもよい。
次に、静電容量推定部22による静電容量Cactの推定処理を詳細に説明する。なお、以降の説明では、静電容量Cは、特にことわらない限り、エラストマー1の実際の静電容量Cact(又はその推定値)を意味する。
静電容量推定部22は、直流電源10から振動成分重畳電圧が出力されている状態にて、前記振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間毎に(振動成分に同期した推定処理周期で)、エラストマー1の静電容量を推定する処理を実行する。この場合、静電容量推定部22は、前記振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間のうちの所定の期間において、前記電流検出器11の出力により示されるエラストマー1の通電電流の検出値(以降、単に電流検出値という)を取得して記憶保持する処理(以降、通電電流サンプリング処理という)を実行する。
ここで、直流電源10から出力される振動成分重畳電圧の振動成分に起因して、振動成分重畳電圧の値がステップ状に急激に変化すると、過渡応答現象によって、エラストマー1の通電電流が急激に増加した後、該通電電流の電流路の容量値たるエラストマー1の静電容量Cの値と、該電流路の抵抗値Rとに応じて規定される時定数(=1/(R・C)で、該通電電流が減衰していく。
なお、該通電電流は、振動成分重畳電圧の大きさがステップ状に増加する場合には、エラストマー1に蓄えられる電荷を増加させる方向の電流となり、振動成分重畳電圧の大きさがステップ状に減少する場合には、エラストマー1に蓄えられる電荷を減少させる方向の電流となる。
以降、上記のように直流電源10の出力電圧のステップ状の変化に起因する過渡応答現象によって、急激に増加した後、減衰していくパターンで経時変化するエラストマー1の通電電流を過渡応答電流という。また、過渡応答電流の電流値が減衰していく期間を電流減衰期間という。
図7は上記過渡応答電流の経時変化を例示している。ここで、過渡応答電流は、直流電源10の出力電圧のステップ状の変化直後に急激に電流値が増加するため、直流電源10の過電流防止機能によって、直流電源10の出力電圧のステップ状の変化直後の過渡応答電流の電流値が、強制的に上限値I_limitに制限されることが多々ある。図7に例示する過渡応答電流の経時変化のグラフは、上記の如く直流電源10の出力電圧のステップ状の変化直後に、電流値が上限値I_limitに制限された場合の過渡応答電流の経時変化を例示している。なお、直流電源10の出力電圧のステップ状の変化量が比較的小さい場合には、過渡応答電流の電流値が上限値I_limitに制限されずに、本来のピーク値まで上昇する場合もある。
過渡応答電流の電流値が電流減衰期間で減衰していくときの時定数は、上記の如くエラストマー1の静電容量Cと、エラストマー1の通電電流の電流路の抵抗値Rとに応じたものとなる。従って、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間のうちの電流減衰期間における電流値の経時変化は静電容量Cと相関性を有するものとなる。
そこで、前記通電電流サンプリング処理では、静電容量推定部22は、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間毎に、電流減衰期間の複数のサンプリング時刻での電流検出値を時系列的に取得する。
具体的には、図7を参照して、静電容量推定部22は、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間が開始すると、電流検出器11の出力により示される電流検出値を、所定のサンプリング周期dtで逐次監視することを開始する。なお、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間の開始タイミングは、電源制御部21から静電容量推定部22に与えられる。また、サンプリング周期dtは、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2よりも十分に短い時間幅であらかじめ設定された値である。
そして、静電容量推定部22は、電流検出値の監視に基づいて、電流減衰期間の開始タイミングを検知すると(図7では時刻t0)、その時のサンプリング時刻(t0)から、所定数mのサンプリング周期dtが経過するまでの所定期間(m・dtの期間)の各サンプリング時刻t0,t1,…,tmでの電流検出値Ir(t0),Ir(t1),…,Ir(tm)をメモリに時系列的に記憶保持していく。これにより、静電容量推定部22は、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間のうちの電流減衰期間において、過渡応答電流の(m+1)個の電流検出値Ir(t0),Ir(t1),…,Ir(tm)の時系列を取得する。
なお、上記所定数mとサンプリング周期dtとは、過渡応答電流の電流値の減衰の時定数の値として想定され得る最小値τ_minと最大値τ_maxとに対して、τ_min≦m・dt≦τ_maxとなるように(すなわち、電流検出値を記憶保持することを開始するサンプリング時刻t0から終了するサンプリング時刻tmまでの時間幅(=m・dt)が、τ_minと、τ_maxとの間の範囲内の時間幅となるように)、設定しておくことが望ましい。
ところで、図7に例示した過渡応答電流の経時変化のグラフは、より詳しくは、エラストマー1の静電容量C一定に保たれている状態で、直流電源10の出力電圧がステップ状に変化した場合の過渡的な電流変化を例示している。
一方、本実施形態では、前記可動部材4に作用する外力(可動部材4を枠体3に対して中心軸線Cの方向に変位させる外力)の変動に応じて、エラストマー1が撓むように弾性変形することで、エラストマー1の静電容量Cも変化する。このため、可動部材4に作用する外力が変動する状況では、エラストマー1の通電電流は、直流電源10の出力電圧が振動成分を含まない一定値であっても、図9Aに破線のグラフで例示する如く変動する。
そして、可動部材4に作用する外力が変動する状況において、直流電源10から前記振動成分重畳電圧を出力した場合には、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間でのエラストマー1の実際の通電電流は、例えば、図9Aに実線のグラフで例示するように、可動部材4に作用する外力の変動によるエラストマー1の弾性変形に起因して変動する電流成分と、図7に例示した如き過渡応答電流とを合成した形態の電流となる。
なお、図9Aの実線のグラフは、理解の便宜上、過渡応答電流が、直流電源10の過電流防止機能による制限を受けていない状態でのエラストマー1の通電電流の経時変化の形態を概略的に表している。また、図9Aの各白丸点は、実線のグラフ上で、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の開始タイミングでの電流値を表している。
補足すると、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間でのエラストマー1の実際の通電電流が、可動部材4に作用する外力の変動によるエラストマー1の弾性変形に起因して変動する電流成分を含む場合、電流検出器11の出力により示される電流検出値が、過渡応答電流の電流減衰期間において、減衰を開始した後、減少傾向から増加傾向に転じる場合もある。ただし、前記通電電流サンプリング処理では、静電容量推定部22は、電流減衰期間の開始タイミング(電流検出値の減衰の開始タイミング)を検知した後は、電流減衰期間が継続するとみなして、(m+1)個の電流検出値の時系列をメモリに記憶保持する。
可動部材4に作用する外力の変動によってエラストマー1の弾性変形が生じる状況では、上記の如く、エラストマー1の実際の通電電流は(ひいては電流検出値は)、過渡応答電流以外に、外力の変動によるエラストマー1の弾性変形に起因する電流成分を含むこととなる。そして、このような場合には、電流減衰期間での電流検出値をそのまま使用しても、エラストマー1の静電容量Cを適正に推定することが困難である。
そこで、本実施形態では、静電容量推定部22は、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間のうちの電流減衰期間において、メモリに時系列的に記憶保持した(m+1)個の電流検出値のそれぞれから、外力の変動によるエラストマー1の弾性変形に起因して変動する電流成分を除去するように、(m+1)個の電流検出値のそれぞれを補正する処理を実行する。
この補正処理では、静電容量推定部22は、直流電源10から振動成分重畳電圧が出力されている状態において、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の開始直前のサンプリング時刻(換言すれば、各パルス幅Tw1,Tw2の終了直前のサンプリング時刻)で取得した電流検出値(以降、第1電流検出値という)をメモリに時系列的に記憶保持することを逐次実行する。この場合、メモリに記憶保持する第1電流検出値は、最新のサンプリング時刻から所定時間前までの所定期間分の複数の電流検出値である。
これらの第1電流検出値の時系列は、過渡応答電流を含まないか、もしくはほとんど含んでいない電流検出値の時系列に相当するものであるから、図9Aの破線のグラフ上の電流検出値の時系列に相当するものとなる。従って、該第1電流検出値の時系列は、外力の変動によるエラストマー1の弾性変形に起因して変動するエラストマー1の通電電流の変化を示すものとなる。
そして、静電容量推定部22は、当該所定期間分の第1電流検出値の時系列を基に、新たに開始するパルス幅Tw1又はTw2の期間での直流電源10の出力電圧が、当該新たに開始するパルス幅Tw1又はTw2の期間の開始直前の電圧値に維持されていると仮定した場合(直流電源10の出力電圧のステップ状の変化が生じない仮定した場合)におけるエラストマー1の通電電流の予測値(以降、基準電流予測値という)の経時変化パターンを例えば外挿法により特定する。
この場合、上記所定期間分の第1電流検出値の時系列が、例えば、時間を変数とする多項式関数(3次関数等)等の関数式により近似される。この近似関数式により、図9Bの破線のグラフで示す如く、新たに開始するパルス幅Tw1又はTw2(図示例では、Tw2)の期間での基準電流予測値の経時変化パターンが予測される。
さらに、静電容量推定部22は、新たに開始したパルス幅Tw1又はTw2の期間の各サンプリング時刻での基準電流予測値を、上記近似関数式により算出する。そして、静電容量推定部22は、新たに開始したパルス幅Tw1又はTw2の期間のうちの電流減衰期間における各サンプリング時刻での電流検出値から、該サンプリング時刻での基準電流予測値を差し引くことによって、該電流検出値を補正する。この補正後の電流値が、電流減衰期間での過渡応答電流の電流値を示すものとしてメモリに時系列的に記憶保持される。
例えば、図9Bに示す如く、サンプリング時刻taでの電流検出値Ir(ta)から、その時刻での基準電流予測値Ib(ta)を差し引いてなる電流値I(ta)が、サンプリング時刻taでの過渡応答電流の電流値として決定される。
上記の如く、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の期間の各サンプリング時刻での電流検出値を基準電流予測値により補正することで、各パルス幅Tw1又はTw2の期間毎に、電流減衰期間での過渡応答電流の(m+1)個の電流値の時系列I(t0),I(t1),…,I(tm)が得られることとなる。
静電容量推定部22は、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の期間毎に、以上の如く取得した(m+1)個の電流値I(t0),I(t1),…,I(tm)(すなわち、電流減衰期間における(m+1)個のサンプリング時刻での電流検出値を基準電流予測値により補正してなる電流値)と、電流減衰期間での過渡応答電流の経時変化とエラストマー1の静電容量Cの経時変化との相関関係を表すモデルとを用いて、静電容量Cを推定する静電容量推定処理を実行する。
この場合、上記モデルは例えば次のように構築されている。電流減衰期間における過渡応答電流の電流値の経時変化、特に、時刻t0以後の任意の時刻での電流値I(t)は、次式(2)で示す如く、多項式関数(次数sの多項式関数)により近似することができる。

I(t)=θ0+θ1・(t−t0)+θ2・(t−t0)2+……+θs・(t−t0)s ……(2)

また、時刻t0以後の任意の時刻での電流値I(t)は、エラストマー1と直流電源10との間の電流路の抵抗値Rと、エラストマー1の静電容量Cとにより規定される時定数(=1/(R・C))で指数関数状に変化するものとなる。この場合、当該指数関数状の変化を、式(2)と同様に次数sの多項式関数で近似すると、電流値I(t)は、次式(3)により表される。
ここで、ΔV0は、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の開始タイミングでの直流電源10の出力電圧(振動成分重畳電圧)のステップ状の電圧変化量、ΔV(t0)は、各パルス幅Tw1又はTw2の開始タイミングから時刻t0までの電圧変化量である。このΔV(t0)は、過渡応答電流が直流電源10の過電流防止機能による制限を受けない状態では、ΔV(t0)=0となるが、過渡応答電流が直流電源10の過電流防止機能による制限を受けて、上限値I_limit以下に強制的に制限を受ける状況では、ΔV(t0)≠0となる。
なお、式(3)の右辺のΣの各項の「j!」は、整数値j(j=0,1,…,s)の階乗を意味する。
従って、式(3)の右辺の係数θ0,θ1,……,θsは、静電容量C及び抵抗値Rに対して次式(4)の関係を有することとなる。
一方、過渡応答電流の電流減衰期間における電流値の、時刻t0での電流値I(t0)からの変化量に着目すると、(m+1)個の電流値I(t0),I(t1),…,I(tm)に関して、次式(5)が得られる。なお、式(5)における↑ΔIm、↑ΔΘは、それぞれ、式(5a),(5b)により定義されるベクトル(縦ベクトル)、Mtmは、電流減衰期間における電流検出値のサンプリング周期dtを用いて式(5c)により定義される行列である。
従って、式(5)から、(m+1)個の電流値I(t0),I(t1),…,I(tm)から、↑Θを算出するための次式(6)が得られる。

↑Θ=(Mtm)-1・↑ΔIm ……(6)

なお、m=sの場合には、(Mtm)-1は通常の意味での逆行列であり、m>sである場合には、(Mtm)-1は擬似逆行列である。
また、前記式(4)から、↑Θと、静電容量C及び抵抗値Rとの関係は、次式(7)となる。なお、↑ΔRCは、式(7a)により定義されるベクトル(縦ベクトル)である。
従って、式(6)、(7)から、静電容量C及び抵抗値Rの値を同定することができることとなる。
そこで、本実施形態では、静電容量推定部22は、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の期間毎の静電容量推定処理において、上記式(6),(7)を、電流減衰期間での過渡応答電流の経時変化とエラストマー1の静電容量Cとの相関関係を表すモデルとして用いて、静電容量Cを推定する。
より具体的には、静電容量推定部22は、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の期間で前記通電電流サンプリング処理及び補正処理により取得した(m+1)個の電流値I(t0),I(t1),…,I(tm)を用いて、前記式(6)により、式(2)の多項式関数の係数θ1,θ2,…,θsを成分とするベクトル↑Θを算出する。この場合、サンプリング周期dtの値は、あらかじめ設定された固定値である。
そして、静電容量推定部22は、算出したベクトル↑Θに対して、式(7)の関係を満たす(又はほぼ満たす)静電容量Cを、抵抗値Rと共に算出する。この場合、式(2)の多項式関数の次数sの設定値がs=2である場合には、式(7)により与えられる2つの式を連立方程式として、静電容量C及び抵抗値Rを算出することができる。
また、次数sの設定値がs>2である場合には、ベクトル(↑Θ−↑ΔRC)の二乗値(=|↑Θ−↑ΔRC|2)を最小化するように、静電容量C及び抵抗値Rの値を適宜の探索処理手法等より決定することができる。
ここで、式(7)におけるΔV0の値は、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の開始タイミングが、定常目標値Vbの変更タイミング(エラストマー1の剛性度合の変更タイミング)に重なる場合には、該定常目標値Vbの変化量と、振動成分による電圧変化量ΔVとを合成した値である。そして、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の開始タイミングが、定常目標値Vbが一定値の状態でのタイミングである場合には、式(7)におけるΔV0の値は、振動成分による電圧変化量ΔVに一致する。
また、式(7)におけるΔV(t0)/Rの値は、例えば、次のように決定される。すなわち、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の開始タイミング後の各サンプリング時刻での電流検出値のうち、前記上限値I_limitに達する直前のサンプリング時刻での電流検出値が、式(7)におけるΔV(t0)/Rの値として決定される。
あるいは、電流検出値が前記上限値I_limitに達する直前のサンプリング時刻でのエラストマー1の印加電圧を適宜の電圧センサにより検出し、その電圧検出値をΔV(t0)の値として決定してもよい。
なお、抵抗値Rは、事前に実験的に実測しておくことも可能である。
静電容量推定部22の処理は、以上説明した如く実行される。これにより、振動成分の各パルス幅Tw1又はTw2の期間毎に(直流電源10の出力電圧がステップ状に変化する毎に)、過渡応答電流の電流減衰期間における電流検出値Ir(t0),Ir(t1),…,Ir(tm)を補正してなる電流値I(t0),I(t1),…,I(tm)を基に、エラストマー1の静電容量Cの推定値が求められることとなる。
本実施形態では、前記電源制御部21は、前記STEP3の処理において、上記の如く得られたエラストマー1の静電容量C(=Cact)を用いて、目標電源電圧Vcmdを算出する。
以上説明した実施形態によれば、直流電源10から出力させる振動成分重畳電圧から振動成分を除いた電圧値としての目標電源電圧Vcmdは、エラストマー1の剛性度合の目標値に応じて決定した基準電源電圧Vbaseを、エラストマー1の目標静電容量Ccmdと実際の静電容量Cactの推定値との偏差に応じたフィードバック操作量(本実施形態では、該偏差の積分値)で補正してなる値として決定される。
このため、エラストマー1の実際の静電容量Cactの推定値が目標静電容量Ccmdからのずれを抑制するように、直流電源10の出力電圧が制御されることとなる。
この結果、エラストマー1のクリープ現象によって、エラストマー1の実際の厚みが、可動部材4の実際の相対変位量(変位量検出値)と、エラストマー1の剛性度合の目標値に応じて決定される基準電源電圧Vbaseとの組により規定される本来の厚みよりも小さい厚みに減少していく傾向になる(ひいては、実際の静電容量Cactが目標静電容量Ccmdよりも大きい静電容量値に増加していく傾向になる)と、エラストマー1の厚みの減少を抑制するように、目標電源電圧Vcmdが減少されることとなる。
実際、エラストマー1の負荷荷重(可動部材4に対する中心軸線Cの方向の並進外力)と、基準電源電圧Vbaseとをそれぞれ一定値に維持した状態(ひいては、目標静電容量Ccmdが一定値に維持される状態)で、目標電源電圧Vcmdを経時変化を観測すると、エラストマー1のクリープ現象が発生することに起因して、例えば図10に示す如く、目標電源電圧Vcmdが変化していく。
このように、クリープ現象によるエラストマー1の厚みの減少を抑制するように、目標電源電圧Vcmdが減少されるため、エラストマー1の厚みのさらなる減少が防止される。その結果、エラストマー1の破壊を防止することができる。
図11は、エラストマー1の実際の静電容量Cactの推定値の経時変化を例示するグラフ(実施例及び比較例のグラフ)である。より詳しくは、図11の実線のグラフ(実施例のグラフ)は、エラストマー1の負荷荷重(可動部材4に対する中心軸線Cの方向の並進外力)と、基準電源電圧Vbaseとをそれぞれ一定値とした状態で、前記式(1)により算出した目標電源電圧Vcmdを用いて直流電源10を制御した場合における、静電容量Cactの推定値の経時変化を例示するグラフである。
また、図11の破線のグラフ(比較例のグラフは、エラストマー1の負荷荷重(可動部材4に対する中心軸線Cの方向の並進外力)と、基準電源電圧Vbaseとをそれぞれ一定値とした状態で、基準電源電圧Vbaseに定常的に一致させた目標電源電圧Vcmdを用いて直流電源10を制御した場合における、静電容量Cactの推定値の経時変化を例示するグラフである。
図11に示すように、比較例では、クリープ現象によるエラストマー1の厚みの減少が進行することで、静電容量Cactの推定値が増加していき、最終的に、時刻tbにて、エラストマー1の破壊が発生することが確認された。
一方、実施例では、エラストマー1は、長時間にわたって破壊が発生することはなく、また、静電容量Cactの推定値が、ほぼ一定値(目標静電容量Ccmd)に保たれることが確認された。
このように、本実施形態によれば、クリープ現象に起因するエラストマー1の厚みの減少、ひいては、破壊の発生を効果的に防止できる。
また、以上説明した実施形態では、静電容量推定部22の前記した処理によって、エラストマー1の静電容量Cactを逐次適切に推定することができる。このため、クリープ現象に起因するエラストマー1の厚みの減少を抑制するように、目標電源電圧Vcmdを調整することを適切に行うことができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではない。以下にいくつかの変形態様を説明する。
前記実施形態では、可変剛性機構100の構造は、前記図1に示したものに限られるものでない。本発明の適用対象の可変剛性機構は、2つの部材間の剛性を、該2つの部材間に介装されたエラストマーに印加する電圧を調整することで、変更し得るものであれば、他の構造の装置であってもよい。
また、エラストマー1の静電容量Cactの推定手法は、前記実施形態で説明した手法と異なっていてもよい。例えば、電流検出値を積分することで、エラストマー1の荷電量を逐次検出し、この荷電量を、エラストマー1の印加電圧の観測値で除算することにより、エラストマー1の静電容量を推定する手法等も採用し得る。
また、前記実施形態における静電容量推定部22の処理では、振動成分の各パルス幅Tw1,Tw2の期間毎に、エラストマー1の静電容量を推定する処理を実行した。ただし、例えば、パルス幅Tw1,Tw2のうちのいずれか一方のパルス幅の期間でのみ、エラストマー1の静電容量を推定する処理を実行することも可能である。なお、この場合は、他方のパルス幅は微小なパルス幅であってもよい。
また、前記実施形態では、振動成分として矩形波信号を使用した。ただし、振動成分は、エラストマー1の静電容量の応じた電流の減衰を生じる過渡応答現象を発生させ得るものであれば、矩形波信号以外の電圧信号であってもよい。例えば、振動成分として、鋸波状の電圧信号、あるいは、曲線状の電圧信号等も採用し得る。
1…誘電性エラストマー、3…枠体(第2部材)、4…可動部材(第1部材)、10…直流電源(電源)、21…電源制御部、22…静電容量推定部。

Claims (5)

  1. 第1部材と該第1部材に対して相対変位可能な第2部材との間の相対変位に応じて弾性力を発生するように該第1部材及び第2部材の間に介装され、且つ、印加電圧に応じて剛性度合いを変化させ得るように構成された誘電性エラストマーとを備える可変剛性機構の制御装置であって、
    該誘電性エラストマーに印加する電圧を可変的に制御し得るように出力する電源と、
    該電源の出力を制御する電源制御部と、
    前記誘電性エラストマーの静電容量を逐次推定する静電容量推定部とを備えており、
    前記電源制御部は、前記誘電性エラストマーの剛性度合いに関する要求に応じて、該要求を実現するための前記印加電圧の基準目標値を設定する処理と、前記基準目標値と前記第1部材及び第2部材の間の相対変位量の観測値とから、前記誘電性エラストマーの印加電圧と前記相対変位量と前記誘電性エラストマーの静電容量との間のあらかじめ作成された相関関係に基づいて、該誘電性エラストマーの静電容量の目標値を設定する処理と、前記静電容量の目標値と前記静電容量推定部による前記静電容量の推定値との偏差をゼロに近づけるように該偏差に応じて決定したフィードバック操作量により前記基準目標値を補正することにより前記電源の出力電圧の制御用目標値を設定する処理とを実行し、該制御用目標値に応じて前記電源の出力を制御するように構成されていることを特徴とする可変剛性機構の制御装置。
  2. 請求項1記載の可変剛性機構の制御装置において、
    前記電源制御部は、前記電源から出力される電圧が、前記制御用目標値に所定の周波数の振動成分を重畳してなる振動成分重畳電圧になるように前記電源の出力を制御するように構成されており、
    前記静電容量推定部は、前記電源から出力される電圧が前記振動成分により変化したとき、該電圧の変化に応じて前記誘電性エラストマーの通電電流が増加した後に減衰していく期間である電流減衰期間における複数のサンプリング時刻での前記通電電流の検出値を取得する通電電流サンプリング処理と、前記電流減衰期間における前記誘電性エラストマーの通電電流の経時変化と該誘電性エラストマーの静電容量との相関関係を表すモデルと、前記複数のサンプリング時刻での前記通電電流の検出値とから、前記誘電性エラストマーの静電容量の推定値を決定する静電容量推定処理とを、前記振動成分に同期した所定の推定処理周期で逐次実行するように構成されていることを特徴とする可変剛性機構の制御装置。
  3. 請求項2記載の可変剛性機構の制御装置において、
    前記振動成分は、矩形波信号であることを特徴とする可変剛性機構の制御装置。
  4. 請求項2又は3記載の可変剛性機構の制御装置において、
    前記第1部材及び第2部材は、該第1部材及び第2部材の間の相対変位を生ぜしめる外力が可変的に作用し得るように設けられており、
    前記静電容量推定部は、前記電源から出力される電圧が前記振動成分重畳電圧に制御されている状態で、前記振動成分の電圧値が変化する直前における前記通電電流の検出値である第1電流検出値を逐次取得する第1処理と、各推定処理周期の期間における前記通電電流の経時変化パターンであって、該推定処理周期の期間における前記振動成分の電圧値が該推定処理周期の期間の開始直前の電圧値に継続的に維持されていると仮定した場合における前記通電電流の経時変化パターンを、該推定処理周期の期間の開始前に前記第1処理で取得済の前記第1電流検出値の複数の過去値に基づいて予測する第2処理とを実行する機能をさらに有し、各推定処理周期における前記静電容量推定処理では、該推定処理周期の期間のうちの前記電流減衰期間における前記複数のサンプリング時刻での前記通電電流の検出値のそれぞれを、該推定処理周期に対応して前記第2処理で予測した経時変化パターンにより規定される各サンプリング時刻での電流値により補正し、該補正後の電流値と、前記モデルとから前記誘電性エラストマーの静電容量の推定値を決定するように構成されていることを特徴とする可変剛性機構の制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の可変剛性機構の制御装置において、
    前記誘電性エラストマーは、シート状に形成されており、且つ、その厚み方向に前記印加電圧を付与し得るように構成されており、さらに該誘電性エラストマーの中央部が前記第1部材に固定され、且つ、周縁部が、前記第1部材に対して該誘電性エラストマーの厚み方向に相対移動可能に設けられた前記第2部材に固定されており、前記印加電圧が付与されていない状態で、該第1部材及び第2部材の間で張力を付与された状態となるように張設されていることを特徴とする可変剛性機構の制御装置。
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