JP2003174205A - 誘電体利用駆動装置 - Google Patents

誘電体利用駆動装置

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JP2003174205A
JP2003174205A JP2001370889A JP2001370889A JP2003174205A JP 2003174205 A JP2003174205 A JP 2003174205A JP 2001370889 A JP2001370889 A JP 2001370889A JP 2001370889 A JP2001370889 A JP 2001370889A JP 2003174205 A JP2003174205 A JP 2003174205A
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JP2001370889A
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Hyokuryoru Che
ヒョクリョル チェ
Kazuo Tanie
和雄 谷江
Ryutaro Maeda
竜太郎 前田
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体高分子を利用し、小型軽量のアクチュ
エータを得る。 【解決手段】 円環状の第1フレーム21の中心開口部
に表面と裏面に電極を貼り付けた第1誘電部材22の周
縁部を固定して第1誘電構造体23とし、同様の構成で
円環状の第2フレーム24の中心開口部に第2誘導部材
25の周縁部を固定して第2誘電構造体26とし、両者
の間の中心位置に図中縦方向に張力調節装置として機能
するブロック27を配置して、前記第1誘電部材22と
第2誘電部材26で挟み、両誘電構造体の第1フレーム
21と第2フレーム24を接合することにより一体化
し、1つの誘電体アクチュエータ28とし、上下両端部
に第1作動部材30と第2作動部材31を設ける。第1
及び第2電圧調整器35で電圧を調整し、中央の共通電
極の極性と異なる極性の電圧を付与した誘電部材が膨張
することを利用して作動部材を図中上下動させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直線型の駆動装置に
関し、特に誘電体に通電することにより伸縮する作用を
用いて各種の装置を駆動することができるようにした誘
電体利用駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より種々の分野で各種の駆動装置が
用いられ、例えば産業用ロボット、精密機械、スイッチ
操作素子、医療用機器等の種々の分野で、サーボモー
タ、リニアモータ、ステッピングモータ、電磁アクチュ
エータ、流体圧アクチュエータ等の各種の駆動装置が用
いられている。
【0003】このような種々の駆動装置の中で近年、出
力/重量比及び出力/容積比に優れたアクチュエータ素
子として静電アクチュエータが注目されており、その中
でも、高分子材料を利用したアクチュエータについて関
心が高まっている。電気活性高分子(Electroactive Pol
ymer)はその高分子材料の中でも、電気的な刺激によっ
て変形を起こすことができるものであり、電気的な制御
信号によって駆動制御することができるため操作性が良
く、駆動装置に用いるのに適している。
【0004】更にその電気活性高分子の中でも誘電体高
分子は、加えた電場(Electric Field)によって生じる静
電気力からのマクスウェル応力(Maxwell stress)が主
な駆動の原理になっているものであり、例えばシリコン
(Silicone)、ポリウレタン(Polyurethane)などの絶縁性
が高い高分子を総称した意味で用いられており、身近に
よく見られ、種々の素材として汎用されている材料であ
る。
【0005】このような誘電体高分子からなる誘電弾性
体を用いて駆動装置を構成するには、通常の場合例えば
図14に示すように、誘電弾性体51の両面に導電性の
電極52、53を接続し、これに電圧を加える。それに
より誘電弾性体51は静電気力によって圧縮力を受け厚
さ方向(Z)には縮み、横(X−Y)の方向は延びる。
このように誘電弾性体を用いた駆動装置の通常の使用形
態では、加えた電場(Electric Field)によって生じる静
電気力からのマクスウェル応力(Maxwell stress)が主
な駆動の原理であって、電圧を加えると拡張し、電圧を
除くと元の形に戻るという、拡張と縮小が基本的な変形
方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような誘電体ゴム
は変形率が200%を越え、特に大きいので、これに電
極を接続する際には誘電体ゴムの変形に対して邪魔をし
ないように導電性を維持させる必要があり、そのための
種々の工夫が必要となる。
【0007】また、図1のような基本的な変形のみでは
駆動機として使うことができない。その理由は、第1に
誘電体ゴムは柔らか過ぎ、構造的に押す力を出すことが
できない。また第2に、誘電体ゴムの拡張は電圧を加え
ると能動的にできるが、元の形に戻るのは受動にしかで
きないというように、その作動が単方向性のためであ
る。
【0008】したがって本発明は、誘電体に通電するこ
とにより伸縮する作用を用いて各種の装置を駆動するこ
とができるようにした誘電体利用駆動装置を提供するこ
とを主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、高分子素材からなる誘電体
に柔軟性電極を対向して設けた誘電部材と、前記誘電部
材に固定した作動部材とを備え、通電範囲が複数に区分
された前記誘電部材を相互に力伝達関係に配置し、少な
くとも1つの通電範囲に対する供給電圧を調整すること
により、前記誘電部材に変形する力を付与することを特
徴とする誘電体利用駆動装置としたものである。
【0010】また、請求項2に係る発明は、前記供給電
圧の調整により、作動部材の移動、または作動部材の剛
性の少なくともいずれか1つを調整することを特徴とす
る請求項1記載の誘電体利用駆動装置としたものであ
る。
【0011】また、請求項3に係る発明は、前記誘電部
材の複数の通電範囲は、一体な誘電部材に設けた少なく
とも3つの電極によって形成される2つの通電範囲であ
ることを特徴とする請求項1記載の誘電体利用駆動装置
としたものである。
【0012】また、請求項4に係る発明は、前記誘電部
材の複数の通電範囲は、別体の誘電部材で形成し、各誘
電部材の一部を相互に連結する力伝達部材を備えたこと
を特徴とする請求項1記載の誘電体利用駆動装置とした
ものである。
【0013】また、請求項5に係る発明は、前記別体の
誘電体は各々膜状または板状であってその両側に柔軟性
電極を設けることにより誘電部材を形成し、端部を固定
した前記別体の誘電部材の一部を相互に力伝達部材で連
結したことを特徴とする請求項4記載の誘電体利用駆動
装置としたものである。
【0014】また、請求項6に係る発明は、前記誘電部
材の周端部を固定して互いに対向して配置し、両誘電部
材の中間部で力伝達部材を挟持し、該力伝達部材の大き
さにより誘電部材の初期張力を調整することを特徴とす
る請求項5記載の誘電体利用駆動装置としたものであ
る。
【0015】また、請求項7に係る発明は、前記対向し
て配置する誘電部材の少なくとも一つを、互いに絶縁状
態で周方向に分割して独立した複数の誘電部材からなる
誘電部材群により構成し、独立した各誘電部材への供給
電圧を調整することにより、前記作動部材を任意の方
向、または任意の剛性に調整することを特徴とする請求
項5記載の誘電体利用駆動装置としたものである。
【0016】また、請求項8に係る発明は、前記対向し
て配置する誘電部材の両方を、互いに絶縁状態で周方向
に等間隔で4分割して独立した4個の誘電部材からなる
誘電部材群により構成したことを特徴とする請求項7記
載の誘電体利用駆動装置としたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に沿って説
明する。本発明による駆動装置の最も基本的な例を図1
及び図2に示しており、図1にはその組み立て状態の斜
視図を、また図2には分解状態の斜視図を示すと共に、
図3(a)には図1のA−A部分断面図を示している。
【0018】この駆動装置1は枠型フレーム2に誘電体
3を予め引っ張った状態で張り付けており、この誘電体
の上面には上面柔軟性電極4が貼着され、下面には下面
柔軟性電極5が貼着されている。上面柔軟性電極4には
相対向する左右両側に第1電極部6と第2電極部7を突
出形成しており、下面柔軟性電極5の前側の中央部を枠
型フレーム2の内側から下方に延ばし、更に前方向に延
ばすことにより枠型フレーム2の下面から前方に突出さ
せ、第3電極部8としている。
【0019】この実施例においては上面柔軟性電極4の
表面に図中左右方向に延びる出力部材9を固定してお
り、この出力部材9の中央上面には各種の部材の駆動を
行う作動部10を設けている。また、この実施例におい
てはこの駆動装置1を設置する接地面11と絶縁を行う
ため、シールドカバー12を設けている。更に前記第1
電極部6には第1リード線13を、第2電極部7には第
2リード線14を、また第3電極部8には第3リード線
15を設け、各リード線には「+」または「−」の電圧
を印可することができるようにしている。
【0020】上記のような構成をなす駆動装置1の作動
に際しては、例えば図3中左側に位置する第1電極部6
に同図(b)に示すように外部から「+」の電圧、右側
の第2電極部7に「−」の電圧、中央の第3電極部8に
「−」の電圧を印可した場合は、誘電体3のうち第1電
極部6が付設されている部分のみが柔らかい状態とな
り、他側はその分縮まる為、出力部材9は図3(b)に
示すように誘電体3が縮まる方向、即ち図中右側の第2
電極部7側に移動する。
【0021】逆に図3(c)に示すように第1電極部6
に「−」、第2電極部7に「+」、第3電極部8に
「−」の電圧を各々印可した場合は、誘電体3のうち第
2電極部7が付設されている部分のみが柔らかい状態と
なり他側は縮まる為、出力部材9は図3(c)に示すよ
うに誘電体が縮まる方向、即ち図中左側の第1電極部6
側に移動する。上記のような作動を行う結果、出力部材
9に設けた作動部10が図3(b)と同図(c)のよう
に左右に移動を行うため、この移動を利用してアクチュ
エータとしての機能を行わせることが可能となる。
【0022】このように、上記実施例のアクチュエータ
においては2方向に駆動力を発生する2方向性を有する
こととなり、広範囲のアクチュエータとして用いること
が可能となる。特にこのアクチュエータにおいては、通
電の状態によってその剛性を自由に調節することがで
き、例えば第1電極6と第2電極を「+」に、また第3
電極8を「−」に電圧を印可すると出力段は非常に柔ら
かい状態、即ち剛性の低い外部からの軽い力でも自由に
移動できる状態になり、逆に第1電極6と第2電極7を
「−」に、また第3電極8を「−」に電圧を印可する状
態、即ち全ての電極を「−」にした状態では出力段は剛
性の高い状態となり、外部からの大きな力によって移動
しない状態にすることができる。
【0023】したがってこのアクチュエータは正方向と
負方向へのいずれかの方向への移動と、その剛性を柔ら
かい状態と硬い状態の各状態の調整を行うことができ
る。この働きは人間の筋肉と同様の働きをなし、これを
用いて人間の筋肉と同様の各種の作動を行わせることが
できるようになる。
【0024】上記実施例においては、1枚の誘電体3を
用いてアクチュエータの作動を行わせる例を示したが、
誘電体が1枚であるためその作動範囲が限られたものと
ならざるを得ず、あまり現実的ではない。それを改良し
たものとして図4〜図6に示す実施例においては、2枚
の誘電体を用いて作動範囲をより大きくしたものを示し
ている。
【0025】即ちこの実施例においては、図4(a)に
示すように、円環状の第1フレーム21の中心開口部に
前記のような表面と裏面に電極を貼り付けた第1誘電部
材22の周縁部を固定して第1誘電構造体23とし、同
様の構成で円環状の第2フレーム24の中心開口部に第
2誘導部材25の周縁部を固定して第2誘電構造体26
とし、両者の間の中心位置に図中縦方向に円筒状のブロ
ック27を配置してこれを前記第1誘電部材22と第2
誘電部材26で挟み、図4(b)に示すように両誘電構
造体の第1フレーム21と第2フレーム24を接合する
ことによって一体化し、1つの誘電体アクチュエータ2
8としている。
【0026】また、第1誘電部材22の表面側にはロッ
ド27の端部が対向する位置にアクチュエータの作動端
子としての第1作動部材30を設け、同様に第2誘導部
材26の表面側にはブロック27の端部が対向する位置
にアクチュエータの作動端子として第2作動部材31を
設けている。上記ブロック27はその長さによって両誘
電体の初期張力を調節することができ、張力調節装置と
しての機能もなす。
【0027】図5(a)には上記誘電体アクチュエータ
28における第1誘導部材22の一部を除去すると共に
そのフレーム構造を示しており、また同図(b)にはそ
の第1誘導部材22を取り出して拡大した図を示してい
る。特に同図(b)から明らかなように、第1誘導部材
22は、1枚の誘電体33の表側に第1柔軟性電極37
を、また裏側には第2柔軟性電極38を貼り付けて構成
されている。第2誘電部材25も同様に構成され、した
がって各誘電部材の柔軟性電極に電圧調整器37によ
り、「+」「−」のいずれかの電圧を印可し、更に必要
に応じてその電圧値を調整することにより種々の作動を
行うことが可能となる。
【0028】この誘電アクチュエータで各種の作動を行
わせるに際しては、例えば図6に示すように第1及び第
2電圧調整器で電圧を調整することにより作動させるこ
とができる。 図6(a)においては第1電圧調整器3
5によって誘電アクチュエータ28の第1誘電部材22
の表面側に「+」の電圧を、裏面側に「−」の電圧を印
可し、更に第2電圧調整器36によって第2誘電部材2
5の表面側に「−」の電圧を印可し、裏面側には前記第
1誘電部材22の裏面側と同じ「−」の電圧を印可して
いる。それにより、誘電体の両面に異なる極性の電圧が
付与された第1誘電部材22が柔らかくなり、同じ極性
の電圧が付与された第2誘電部材22は所定の硬さに維
持されるので、その力のバランスによって図示するよう
に第1誘電部材22の中心に設けた第1作動部材30が
左側に移動する。この移動によって種々の部材を操作す
ることができる。
【0029】逆に、図6(b)に示すように、第1電圧
調整器35によって誘電アクチュエータ28の第1誘電
部材22の表面側と裏面側の両方に「−」の電圧を印可
し、更に第2電圧調整器36によって第2誘電部材25
の表面側に「+」を印可し、裏面側には前記第1誘電部
材22の裏面側と同じ「−」を印可している。それによ
り、誘電体の両面に異なる極性の電圧が付与された第2
誘電部材25が柔らかくなり、同じ極性の電圧が付与さ
れた第1誘電部材22は所定の硬さに維持されるので、
その力のバランスによって図示するように第2誘電部材
22の中心に設けた第1作動部材30を右側に移動する
ことができる。
【0030】また、図6(c)に示すように、第1電圧
調整器35によって誘電アクチュエータ28の第1誘電
部材22の表面側に「+」を、裏面側に「−」の電圧を
印可し、更に第2電圧調整器36によって第2誘電部材
25の表面側に「+」を印可し、裏面側には前記第1誘
電部材22の裏面側と同じ「−」を印可している。それ
により、第1誘電部材22及び第2誘電部材25の両方
共にその両面に異なる極性の電圧が付与されるため、両
誘電部材共に柔らかな状態となり、作動部材は移動する
ことはないが、図中スプリング状に示している剛性Kc
は小さなものとなっている。それによりこのアクチュエ
ータに外部の力が作用するときには容易に移動させるこ
とができる状態となる。
【0031】逆に、図6(d)に示すように、第1電圧
調整器35と第2電圧調整器36とによって、第1誘電
部材22の表面側と裏面側、及び第2誘電部材22の表
面側と裏面側全てに「−」の電圧を印可するときには、
第1誘電部材22及び第2誘電部材25の両方共にその
両面に同じ極性の電圧が付与されるため、両誘電部材共
に内部のブロックの長さでその初期値が設定された所定
の硬さに維持され、作動部が移動することはないが前記
同図(c)に示す状態よりはるかに大きな剛性Ksの状
態となっている。したがって、Kc<<Ksとなり、こ
のアクチュエータに外部の力が作用するときにはこれを
移動させるために同図(c)に示す状態よりはるかに大
きな力が必要な状態となる。
【0032】上記アクチュエータはこのように作動する
ので、各電圧調整器による供給電圧の調整により前記の
ようにブロックの軸線方向の移動、及びその方向に対す
る剛性を調整することができる。しかしながら上記アク
チュエータは一つの軸線方向しか作動することができな
い。それに対して、例えば図7に示すような誘電アクチ
ュエータを用いることにより、x、y、z軸方向の移動
とx、y軸線方向に対する回転運動の合計5自由度の作
動が可能となる。
【0033】図7に示す誘電アクチュエータ40におい
ては、前記図4及び図5に示すアクチュエータとほぼ同
様の外形形状を有しているが、図4及び図5に示すアク
チュエータは図中上下の2枚の誘電部材を用いているの
に対して、図7に示す誘電アクチュエータ40において
は図中上下の誘電部材を各々4分割し、各誘電部材間を
絶縁することにより、合計8枚の誘電部材を用いた構成
をなし、各誘電部材に任意の電圧を付与することによっ
て種々の態様の作動を行わせることができる。
【0034】即ち、例えば上記8枚の誘電部材における
裏面側の共通リード線に「−」の電圧を付与している状
態で、図示する各誘電部材a〜d及びe〜hの表側の電
極に接続した各リード線に対して、図8に示すような極
性の電圧を付与することにより同図に示すような種々の
作動態様を行うことができる。
【0035】これらの作動態様においてNo.1、N
o.2はx軸の正方向と負方向への移動を行うことがで
き、そのうち正方向の移動に際しては図9(a)に示す
ように、例えば各誘電部材の裏面側の電極に対して共通
の「−」の電圧を印可する状態で、上側の誘電部材群の
うち「a」の誘電部材の表面側の電極に「+」の電圧を
印可し、また下側の誘電部材群のうち「e」の誘電部材
の表側の電極に対して「+」の電圧を印可すると共に、
他の全ての誘電部材の表側の電極には全て「−」の電圧
を印可することにより、前記「+」の電圧を印可された
「a」「e」の誘電部材のみが膨張し、他の誘電部材に
引っ張られることによって、その中心に位置するブロッ
クの全体が図9(a)に示すようにx軸の正方向に平行
に移動する。したがって、ブロックの両端に位置する作
動部は上下共に平行にx軸の正方向に平行に移動するこ
ととなる。
【0036】同様に図9(b)に示すように、上側の誘
電部材群のうち「d」の誘電部材に、下側の誘電部材群
のうち「h」の誘電部材に「+」の電圧を印可し、他に
は全て「−」の電圧を印可することにより、ブロックは
前記(a)とは逆方向のx軸の負方向に平行に移動す
る。したがって図9に示す作動態様においては、中心の
ブロックをx軸方向に対して(a)の「+」方向、
(b)の「−」方向に切り替えて移動させることが可能
となる。したがって、ブロックの両端に位置する作動部
は上下共に平行にx軸の負方向に平行に移動することと
なる。それによりブロックの両端に位置する作動部は上
下共に平行にx軸の負方向に平行に移動することとな
る。
【0037】また、図8のNo.3、No.4はx軸を
中心に正方向と負方向への回転移動を行うことができ、
そのうち正方向、即ちx軸の前方向きに右側回転を行う
際には図10(a)に示すように、上側の誘電部材群の
うち「b」の誘電部材、下側の誘電部材群のうち「c」
の誘電部材に対してのみ「+」の電圧を印可することに
より、前記と同様に印可された誘電部材のみが膨張する
ことによって、その中心に位置するブロックがその中心
位置のx軸線を中心にx軸軸線の正方向に向かって右
側、即ち、正方向に回転する。逆に、図10(b)に示
すように、上側の誘電部材群のうち「c」の誘電部材、
下側の誘電部材群のうち「f」の誘電部材に対してのみ
「+」の電圧を印可することにより、中心に位置するブ
ロックをx軸線を中心に負方向に回転することができ
る。したがって図10に示す作動態様においては、中心
のブロックをx軸を中心に正方向と負方向に切り替えて
回転させることができる。それによりブロックの両端に
位置する作動部はx軸を中心に正方向と負方向に切り替
えて回転することとなる。
【0038】以下同様の作動によって、図8のNo.
5、No.6は図11(a)(b)に示すように、中心
に位置するブロックをy軸の軸線方向に正方向と負方向
を切り替えて移動させることができ、No.7、No.
8は図12(a)(b)に示すように、y軸を中心に正
方向と負方向に切り替えて回転させることができる。ま
た、No.9、No.10は図13(a)(b)に示す
ように、上側の誘電部材の全てに「+」の電圧を印可
し、下側の誘電部材の全てに「−」の電圧を印可するこ
とにより、ブロックをz軸方向に対して正方向、即ち全
体を図中で上昇させるように移動することができ、逆
に、下側の誘電部材の全てに「+」の電圧を印可し、下
側の誘電部材の全てに「−」の電圧を印可することによ
り、ブロックをz軸方向に対して負方向、即ち全体を図
中で降下させるように移動することが可能となる。
【0039】このように、各誘電部材への通電電圧を切
り替えることにより上記のような種々の作動を行わせる
ことができ、また、必要に応じてその供給電圧を調整す
ることにより各移動量、及び剛性の程度を調整すること
も可能であり、したがってアクチュエータとして広範囲
な用途に用いることができる。
【0040】また、本発明は上記実施例に限らず、誘電
体を任意の形状に設定し、それを任意の個数用い、また
任意に配置することによって更に種々の作動を行わせる
ことができ、その用途もより広範なものとなる。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので、高
分子素材からなる誘電体に通電することにより伸縮する
作用を用いて各種の装置を任意の位置に移動し、或いは
その作動部材の剛性を調節することができるので、小型
で軽量なアクチュエータとして広範囲の用途に用いるこ
とができる。特に任意の位置への移動とその剛性を調節
することにより、人間の筋肉と同様の作動を行わせるこ
とができ、軽量であること、及びその形状を任意に設定
できることと相まって人体のような作動を行わせること
も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の斜視図である。
【図2】同実施例の分解斜視図である。
【図3】同実施例の作動を示す図であり、(a)はその
作動前の状態を示す断面図であり、(b)は作動部を図
中右方向に移動させた状態を示し、(c)は作動部を図
中左方向に移動させた状態を示す。
【図4】本発明の他の実施例の斜視図であり、(a)は
その分解斜視図であり、(b)は組み立て状態を示す斜
視図である。
【図5】同実施例の誘電部材の一部を取り去った状態を
示す図であり、(a)はその斜視図、(b)は取り去っ
た部材の拡大斜視図である。
【図6】同実施例の作動状態を示す図であり、(a)は
作動部Aを図中左方向に移動した状態を示し、(b)は
作動部を図中右方向に移動した状態を示し、(c)はそ
の内部剛性を小さくした状態を示し、(d)はその内部
剛性を大きくした状態を示す図である。
【図7】本発明の更に他の実施例を示す図であり、
(a)はその上面図、(b)は斜視図、(c)はその底
面図である。
【図8】同実施例の各誘電部材への通電を切り替えるこ
とにより行う各種作動態様を示す表である。
【図9】図8におけるNo.1とNo.2の作動を示す
図である。
【図10】図8におけるNo.3とNo.4の作動を示
す図である。
【図11】図8におけるNo.5とNo.6の作動を示
す図である。
【図12】図8におけるNo.7とNo.8の作動を示
す図である。
【図13】図8におけるNo.9とNo.10の作動を
示す図である。
【図14】高分子弾性体に対する通電による作動状態を
示す斜視図であり、(a)は通電前の状態を示し、
(b)は通電後の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 駆動装置 2 枠型フレーム 3 誘電体 4 上面柔軟性電極 5 下面柔軟性電極 6 第1電極部 7 第2電極部 8 第3電極部 9 出力部材 10 作動部 11 接地面 12 シールドカバー 13 第1リード線 14 第2リード線 15 第3リード線 21 第1フレーム 22 第1誘電部材 23 第1誘電構造体 24 第2フレーム 25 第2誘電部材 26 第2誘電構造体 27 ブロック 28 誘電体アクチュエータ 30 第1作動部材 31 第2作動部材 33 誘電体 35 第1電圧調整器 36 第2電圧調整器 37 第1柔軟性電極 38 第2柔軟性電極 39 電圧調整器 40 誘電アクチュエータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子素材からなる誘電体に柔軟性電極
    を対向して設けた誘電部材と、 前記誘電部材に固定した作動部材とを備え、 通電範囲が複数に区分された前記誘電部材を相互に力伝
    達関係に配置し、 少なくとも1つの通電範囲に対する供給電圧を調整する
    ことにより、前記誘電部材に変形する力を付与すること
    を特徴とする誘電体利用駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記供給電圧の調整により、作動部材の
    移動、または作動部材の剛性の少なくともいずれか1つ
    を調整することを特徴とする請求項1記載の誘電体利用
    駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記誘電部材の複数の通電範囲は、一体
    的な誘電部材に設けた少なくとも3つの電極によって形
    成される2つの通電範囲であることを特徴とする請求項
    1記載の誘電体利用駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記誘電部材の複数の通電範囲は、別体
    の誘電部材で形成し、 各誘電部材の一部を相互に連結する力伝達部材を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の誘電体利用駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記別体の誘電体は各々膜状または板状
    であってその両側に柔軟性電極を設けることにより誘電
    部材を形成し、 端部を固定した前記別体の誘電部材の一部を相互に力伝
    達部材で連結したことを特徴とする請求項4記載の誘電
    体利用駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記誘電部材の周端部を固定して互いに
    対向して配置し、 両誘電部材の中間部で力伝達部材を挟持し、該力伝達部
    材の大きさにより誘電部材の初期張力を調整することを
    特徴とする請求項5記載の誘電体利用駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記対向して配置する誘電部材の少なく
    とも一つを、互いに絶縁状態で周方向に分割して独立し
    た複数の誘電部材からなる誘電部材群により構成し、 独立した各誘電部材への供給電圧を調整することによ
    り、前記作動部材を任意の方向、または任意の剛性に調
    整することを特徴とする請求項5記載の誘電体利用駆動
    装置。
  8. 【請求項8】 前記対向して配置する誘電部材の両方
    を、互いに絶縁状態で周方向に等間隔で4分割して独立
    した4個の誘電部材からなる誘電部材群により構成した
    ことを特徴とする請求項7記載の誘電体利用駆動装置。
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