JP6687407B2 - クリアファイル製造装置及び当該クリアファイル製造装置を備えるクリアファイル製造システム - Google Patents
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Description
当該プラスチックシート小型溶着器では、バネの付勢力によって、ホーンがプラスチックシートを押え込み、ホーンとローラーアンビルに挟まれた位置でプラスチックシートが超音波溶着される。
従来のクリアファイルの溶着部分では、製造時のクリアファイルの折り返しのバラつき(折りムラ)の影響等により、折り重ねられたシートの重ね合わせの位置がズレて、溶着不良が発生することがあった。
また、ローラ等によりプラスチックシートを連続的に送る場合は、搬送されるプラスチックシートが蛇行することがあり、品質にバラツキが生じることがあった。
そのため、搬送による位置バラツキを低減すると共に、折りムラを低減し、溶着不良を抑えることができるクリアファイル製造技術が求められていた。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図1から図3において、矢印Fの方向を前方と規定して記述する。
また、図4および図5においては、図面上の上下方向をクリアファイルの上下方向と規定して記述する。
先ず、本発明を具現化するクリアファイル製造装置1によって製造される、クリアファイル100の一例について、図4及び図5を用いて説明する。
クリアファイル100は、後述するクリアファイル製造装置1によって製造され、クリアファイル製造装置1に連結されるクリアファイル用製袋包装機2によって、フラップ付包装袋200に収容されて包装されるものである。
二枚のシート片101a、101bは重ね合わされており、図5に示すように、折り返し辺102と直交する二辺のうち一方の辺103どうしが溶着されて溶着部104が形成される。
また、クリアファイル100は、外側面もしくは内側面に絵や写真等の図柄等の意匠を施した印刷層を設ける構成とすることもできる。
次に、本発明を具現化するクリアファイル製造装置1の全体構成について図1乃至図3を用いて説明する。
折り機3は、公知の折り機を使用することができる。
折り機3は、折り返し辺102を下流側に向けた状態にて、シート101を超音波ウェルダー部4に供給する。
即ち、搬送機構6は、二つ折りされたシート101を超音波溶着器7が配置された溶着位置に搬送するためのベルトコンベアである。
搬送機構6は、装置本体を有し、その上流側の端部に設けられた従動プーリ(図示せず)と、下流側の端部に設けられた駆動プーリ(図示せず)とを備え、この従動プーリと駆動プーリの間に、無端の搬送ベルト6aを捲回してなる搬送手段である。
即ち、二本一組の係止部材6b・6bは、搬送方向に対して直交する方向に沿って並列し、かつ互いに搬送方向に所定間隔を有した状態にて配置されている。
ガイド部材8・8は、例えば一対の角棒状部材によって構成され、搬送ベルト6aの幅方向両端の外側に対向して配置される。
よって、互いに対向する一対のガイド部材8・8の間隔は、搬送されるシート101の長手方向の寸法と比べて略同程度、もしくはやや大きくなるように設定される。
ピン部材16・16は、シート101の溶着位置の下流端に配置され、搬送面に対して出没可能に構成される。
すなわち、ピン部材16・16、係止部材6b・6b、及びガイド部材8・8は、シート101の溶着時にシート101の4辺の位置決めをするための位置決め手段である。
なお、クリアファイルのサイズが変わった場合、ガイド部材8・8においては、二つに折られたシート101の上下方向の寸法に合わせてガイド部材8・8の間隔を調整できるように可動するとともに固定できるようになっており、手動又は自動で調整できる。また、シート101の搬送方向は、係止部材6b・6bの停止位置を変更することで調整可能であり、搬送機構6が有する図示しない駆動モータの設定により任意に係止部材6b・6bの停止位置を変更できるようになっている。
即ち、超音波ウェルダーとは、熱可塑性樹脂を微細な超音波振動と加圧力によって瞬時に溶融し、接着する加工手段のことである。
超音波発振器9で増幅された20kHzの電気エネルギーは、超音波発振器9から振動子(例えば、セラミック圧電素子等で構成されるコンバーター)10へと伝達され、該振動子10によって機械振動エネルギーに変換される。
この機械振動エネルギーは、ホーン11を通して、シート101に伝達される。
ホーン11は、超音波発振器9に接続されるとともに、シート押え機構13(図3を参照)によりシート101の縁部が押えられた状態で、二つ折りにしたシートの少なくとも一辺を溶着するためのものである。
受け部12は、シート101を溶着する際に、シート101を挟んでホーン11の先端部に対して対向して配置される。
受け部12の幅寸法は、ホーン11の幅寸法に対して大きい。但し、ホーン11に対する受け部12の大きさについては、受け部12が凹凸部12aを有する等の条件により、適宜設定するとよい。
ホーン11により、二つ折りにしたシート101の縁部を加圧するときは、受け部12の上端は、搬送ベルト6aの搬送面と略面一となるようになっている。
受け部12には、受け部昇降機構18が設けられ、この受け部昇降機構18により昇降可能になっており、受け部12を上下方向の所定位置に停止可能である。
また、超音波発振器9によるホーン11への発振方法については、二つ折りのシート101をホーン11を下方に駆動することにより加圧し、加圧圧力が一定値になってから、ホーン11への発振をONにする。その後、予め設定した所定の時間経過後にホーン11への発振をOFFにして、ホーン11を上方に駆動してホーン11による加圧を開放する。
また、超音波ホーンの発振タイミングについては、上記記載内容に限定されず、適宜設定することができる。
シート押え機構13は、前側縁部押え機構14、および下側縁部押え機構15などにより構成される。
前側縁部押え機構14は、搬送方向に対して直交する方向に沿って配置された板状の前側縁部押え部材14aと、該前側縁部押え部材14aを上下に昇降させる昇降機構(図示せず)とにより構成される。
ここで、クリアランスC1は、二つ折りのシート101の厚さ寸法よりも大きくなるように構成されている。
下側縁部押え機構15は、搬送方向に沿って平行に配置された板状の下側縁部押さえ部材15aと、該下側縁部押え部材15aを上下に昇降させる昇降機構(図示せず)とにより構成される。
ここで、クリアランスC2は、二つ折りのシート101の厚さ寸法よりも大きくなるように構成されている。
供給されたシート101は、超音波ウェルダー部4の搬送機構6により搬送方向に搬送される。
この際には、シート101は、シート101の幅方向の両端がガイド部材8・8(図1を参照)により位置決めされるとともに、シート101の上流端が係止部材6bで、シート101の下流端が下方から出るピン部材16・16で位置決めされる。
これにより、シート101の膨らんだ状態が抑えられ、平坦化される。
これにより、シート101が完全に平坦化される。
そして、図3(e)に示すように、下側縁部押え部材15aの外側において、ホーン11と受け部12によりシート101の一方の辺103の縁部を挟持し、ホーン11により超音波振動を与えて溶かして溶着する。
こうして、シート片101a、101b同士を溶着してシート101に一方の辺103に平行な直線状の溶着部104(図5を参照)が形成されてクリアファイル100が完成する。
但し、ピン部材16・16が搬送部5の上方に取り付けられている場合は、ピン部材は上昇し、退避することになる。ピン部材を下方に取り付けるか、上方に取り付けるかについては、設置スペースを優先するか、ピン部材の各調整のし易さを優先するかなどにより、適宜決めるとよい。
フラップ付包装袋200に包装されたクリアファイル100は、スタッカー20に搬送されて積み上げられる。
これにより、あらかじめ二つ折りのシート101が膨らんだ状態をシート押え機構13により平坦化して、折り返しのバラツキを低減し、溶着不良を抑えることができる。
これにより、シート101をずれなく確実に挟持することができる。
また、本実施形態にように受け部12に凹凸部12aを設けた場合、回転ローラーのような曲面上に凹凸部を構成するよりも、製作コストを抑えることができる。また、受け部12のように平面上に凹凸部12aを構成した方が凹凸パターンの設計の自由度が高く出来るメリットもある。更に、シート101の厚み、材質を変更する場合、凹凸パターンも変更する事があり、超音波ホーン先端に凹凸部が構成されている場合は、超音波ホーンの交換・調整に手間がかかり、交換作業に時間がかかる。それに対し、受け部12に凹凸部12aが形成されている場合は、受け部12の交換に調整の手間が掛からないので、交換作業が短縮されるメリットがある。超音波ホーンを交換する場合は、超音波ホーンの個体差により接着強度のバラツキが生じやすいが、受け部12を交換する場合は、接着強度のバラツキが低減できるメリットがある。超音波ホーンはその目的上、加工する材質に制約があるため、例えば、耐摩耗性等を考慮した材質を選択することができないことがある。しかし、本実施形態のように受け部12に凹凸部12aを形成する場合は、材質の選択の制約が無くなり、加工性、耐摩耗性等を考慮した材質を選択することが出来るメリットがある。
これにより、超音波溶着手段として、超音波ホーンに凹凸部を形成する構成とするよりも、超音波ホーンとは別体で凹凸部を構成することで、製作コストを抑えることができる。
また、クリアファイル100の製造から包装までの一貫生産が可能となるため、小ロットの製造が容易となる。
2 クリアファイル用製袋包装機
9 超音波発振器
11 ホーン
12 受け部
13 シート押え機構
100 クリアファイル
101 シート
102 折り返し辺
103 一方の辺
Claims (6)
- 二つ折りにしたシートの少なくとも一辺を超音波溶着してクリアファイルを製造するクリアファイル製造装置であって、
前記二つ折りにしたシートを搬送する搬送機構と、
前記二つ折りにしたシートを案内するガイド部材と、
前記二つ折りにしたシートの少なくとも二辺の縁部を押える押え手段と、
超音波発振器に接続されるとともに、前記押え手段により前記縁部が押えられた状態で前記二つ折りにしたシートの少なくとも一辺を溶着するための超音波ホーンと、
前記二つ折りにしたシートを挟んで前記超音波ホーンに対向して配置される受け部と、を備え、
前記ガイド部材と、前記押え手段と、前記受け部は、前記搬送機構とは独立して備えられ、
前記超音波ホーン及び前記受け部は、前記押え手段により押え付けられた、前記二つ折りにしたシートの縁部を挟持して溶着する、
ことを特徴とするクリアファイル製造装置。 - 前記二辺の縁部を押える押え手段は、少なくとも、二つ折りにしたシートの折り返し辺の縁部を、前記折り返し辺に平行な方向に沿って押えるように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のクリアファイル製造装置。 - 前記二つ折りにしたシートは、位置決め手段により4辺を位置決めした状態で溶着される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクリアファイル製造装置。 - 前記受け部は、前記超音波ホーンと対向する部分に正面視において矩形状の凹凸部を有し、
当該凹凸部の正面視における幅寸法は前記超音波ホーンの先端側の正面視における幅寸法より大きい、
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のクリアファイル製造装置。 - 前記受け部を昇降させる昇降手段を備え、前記二つ折りにしたシートの縁部を溶着する際に前記受け部を昇降させて、前記超音波ホーンと前記受け部との間に前記二つ折りにしたシートを挟持する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載のクリアファイル製造装置。 - 請求項1から請求項5の何れか一項に記載のクリアファイル製造装置と、
前記クリアファイル製造装置の下流側に連結され、前記クリアファイル製造装置で製造されたクリアファイルを包装するクリアファイル用製袋包装機と、を備える、
ことを特徴とするクリアファイル製造システム。
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