JP6687007B2 - 筒状構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、筒状構造体に関する。
衝突対応のための構造が種々採用されている(特許文献1〜特許文献3参照)。
特開2008−12942号公報 特開2006−143199号公報 米国特許第6764118号明細書
ところで、筒状の構造体に対してその軸方向に衝突荷重が作用する場合があり、その場合に筒状の構造体を所望の向きに曲げ変形させたい場合がある。
しかしながら、筒状の構造体の座屈が進行してしまうと、実質的に衝突荷重を受け止めることができなくなり、構造部材としての役割を担えない。
本発明は、上記事実を考慮して、軸方向に衝突荷重が作用した場合に、所望の向きに曲げ変形させることができると共に、座屈を抑制することができる筒状構造体を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の筒状構造体は、長尺状とされ、その軸方向視で一方側領域に配置された第一部位が前記軸方向視で他方側領域に配置された第二部位よりも軸方向の剛性が低く設定された筒状の本体部材と、前記本体部材の前記第一部位に貼付された繊維強化樹脂製の補強シートと、を有し、前記第一部位と前記補強シートとが一体化されて構成された第一部位側構造部は、前記第二部位よりも前記本体部材の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている。
上記構成によれば、長尺状で筒状の本体部材は、その軸方向視で一方側領域に配置された第一部位が前記軸方向視で他方側領域に配置された第二部位よりも軸方向の剛性が低く設定されている。そして、本体部材の第一部位には繊維強化樹脂製の補強シートが貼付されており、第一部位と補強シートとが一体化されて構成された第一部位側構造部は、第二部位よりも本体部材の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている。このため、筒状構造体の軸方向に衝突荷重が作用する場合、第一部位側構造部の側が凹むように曲げ変形する。ここで、本発明では本体部材において凹む側となる第一部位に補強シートが貼付されているので、筒状構造体が曲げ変形しようとする際には、圧縮力に対して変形し難い繊維強化樹脂製の補強シートに荷重の一部を受け持たせることができる。したがって、筒状構造体の座屈が抑制される。
請求項2に記載する本発明の筒状構造体は、請求項1に記載の構成において、前記補強シートは、前記本体部材の軸方向の全長に亘って延在して前記第一部位に貼付されている。
上記構成によれば、筒状構造体の軸方向に衝突荷重が作用して第一部位側構造部の側が凹むように曲げ変形しようとした場合、補強シートには本体部材の軸方向の全長に亘ってシート面に沿う方向の圧縮力が作用する。ここで、補強シートは、繊維強化樹脂製となっているので、前記圧縮力を良好に受け持つことができる。
請求項3に記載する本発明の筒状構造体は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記補強シートは、前記本体部材の前記第一部位の外面に貼付されている。
上記構成によれば、筒状構造体の軸方向に衝突荷重が作用して本体部材の第一部位の側が凹むように曲げ変形しようとした場合、第一部位の内面よりも外面により大きな圧縮力が作用する。これに対して、第一部位の外面には補強シートが貼付されているので、補強シートにそのような圧縮力の一部を受け持たせることができる。
請求項4に記載する本発明の筒状構造体は、請求項2又は請求項2を引用する請求項3に記載の構成において、前記補強シートは、前記第一部位に対応する範囲において前記本体部材の周方向に沿う方向に間隔をあけて複数設けられている。
上記構成によれば、補強シートは、本体部材の軸方向の全長に亘って延在すると共に第一部位に対応する範囲において本体部材の周方向に沿う方向に間隔をあけて複数設けられているので、筒状構造体の軸方向に衝突荷重が作用した場合に補強シートに効率的に荷重を受け持たせることができると共に、軽量化にも有利となる。
以上説明したように、本発明の筒状構造体によれば、軸方向に衝突荷重が作用した場合に、所望の向きに曲げ変形させることができると共に、座屈を抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る筒状構造体を示す図である。図1(A)は筒状構造体を示す側面図である。図1(B)は図1(A)の1B−1B線に沿って切断した状態を示す断面図である。 図1の筒状構造体に対してその軸方向に衝突荷重が作用した場合の状態(衝突時のシミュレーションの結果)を示す側面図である。 図1の筒状構造体を備えた箱状物体の衝突時における状態変化を説明するための模式的な平面図である。図3(A)は衝突直前の状態を示す。図3(B)は衝突直後に筒状構造体が変形した状態の一例を示す。図3(C)は衝突後の筒状構造体の変形により、箱状物体が衝突相手の壁を回避する方向に向きを変えた状態の一例を示す。 本発明の第2の実施形態に係る筒状構造体を示す図である。図4(A)は筒状構造体を示す側面図である。図4(B)は図4(A)の4B−4B線に沿って切断した状態を示す断面図である。 図4の筒状構造体に対してその軸方向に衝突荷重が作用した場合の状態(衝突時のシミュレーションの結果)を示す側面図である。 本発明の第3の実施形態に係る筒状構造体を示す図である。図6(A)は筒状構造体を示す側面図である。図6(B)は図6(A)の筒状構造体に対してその軸方向に衝突荷重が作用した場合の状態(衝突時のシミュレーションの結果)を示す側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る筒状構造体を示す図である。図7(A)は筒状構造体を示す側面図である。図7(B)は図7(A)の筒状構造体に対してその軸方向に衝突荷重が作用した場合の状態(衝突時のシミュレーションの結果)を示す側面図である。 本発明の第5の実施形態に係る筒状構造体を示す図である。図8(A)は筒状構造体を示す側面図である。図8(B)は図8(A)の筒状構造体に対してその軸方向に衝突荷重が作用した場合の状態(衝突時のシミュレーションの結果)を示す側面図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る筒状構造体について図1〜図3を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る筒状構造体10を示す図である。図1(A)には、本実施形態に係る筒状構造体10が側面図で示され、図1(B)には、図1(A)の1B−1B線に沿って切断した状態の断面図が示されている。
図1に示されるように、筒状構造体10は、長尺状とされた筒状の本体部材12を有している。筒状の本体部材12は、一例として金属材(例えば鋼材、アルミニウム合金材等)によって円筒形状に形成されており、本実施形態では直線状に延びている。なお、本体部材12は、樹脂材(繊維強化樹脂材を含む)によって形成されてもよい。本体部材12の軸方向の両端部は、図示しない取付相手に例えば突き当てられた状態で取り付けられる。
また、筒状の本体部材12は、その軸方向視で一方側領域(図中では上側の領域)に配置された第一部位14が前記軸方向視で他方側領域(図中では下側の領域)に配置された第二部位16よりも軸方向の剛性が低く設定されている。具体的に説明すると、本実施形態では、一例として、第一部位14の外径と第二部位16の外径とが等しく設定されると共に、第一部位14の肉厚が第二部位16の肉厚よりも薄く設定されており、それによって上述した剛性差が設定されている。
本体部材12における差厚構造は、一例として肉厚の異なる部材同士を互いに接合(例えばテーラードブランク工法等による接合)して本体部材12を形成することで、設定可能である。また、本体部材12の外径や肉厚や長手方向の寸法等は、筒状構造体10の用途に応じて種々の設定を採り得る。
一方、本体部材12の第一部位14の外面14Aには、繊維強化樹脂製の補強シート20が貼付されている。なお、繊維強化樹脂は、繊維を樹脂で固めて成る複合材料である。繊維強化樹脂は、FRPともいい、CFRP(炭素繊維強化樹脂)やGFRP(ガラス繊維強化樹脂)が含まれる。繊維強化樹脂に含有される繊維としては例えば連続繊維を適用することができる他、長繊維や短繊維を適用することもできる。また、繊維強化樹脂製の補強シート20を第一部位14の外面14Aに貼付する(接着する)際に使用される接着剤には、エポキシ系、ウレタン系、アクリル系等の構造用接着剤が適用可能である。
本実施形態では、補強シート20は、本体部材12の軸方向の全長に亘って延在して第一部位14の外面14Aの全域に貼付されている。そして、第一部位14と補強シート20とが一体化されて構成された第一部位側構造部22は、第二部位16よりも本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている。
図3(A)には、筒状構造体10を備えて進行可能な箱状物体24(本実施形態では一例として車両)の模式的な平面図が示されている。なお、図3(A)及び図3(B)に示される矢印FRは箱状物体24の進行方向(車両前方側)を示しており、矢印Wは箱状物体24の幅方向(車両幅方向)を示している。
図3(A)に示されるように、箱状物体24において、筒状構造体10は、箱状物体24の前部側かつ側部側に配置されると共に平面視で筒状構造体10の軸方向が箱状物体24の前後方向に沿うように設定されている。更に、筒状構造体10は、第二部位16に対して第一部位側構造部22が箱状物体24の幅方向内側に配置されるように設定されている。筒状構造体10の軸方向の両端部は、箱状物体24の骨格構造体の図示しない他の構造部に取り付けられている。
なお、本実施形態の変形例として、筒状構造体10と同様の構成の筒状構造体が箱状物体(24)の前部側かつ側部側(筒状構造体10と実質的に同様の位置)に配置されると共に平面視で筒状構造体の軸方向が前方側へ向けて幅方向内側に傾斜するように設定され、更に第二部位(16)に対して第一部位側構造部(22)が箱状物体(24)の幅方向内側に配置されるように設定されてもよい(図示省略)。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
図1に示される長尺状で筒状の本体部材12は、その軸方向視で一方側領域に配置された第一部位14が前記軸方向視で他方側領域に配置された第二部位16よりも軸方向の剛性が低く設定されている。そして、本体部材12の第一部位14には繊維強化樹脂製の補強シート20が貼付されており、第一部位14と補強シート20とが一体化されて構成された第一部位側構造部22は、第二部位16よりも本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている。このため、図2に示されるように、筒状構造体10の軸方向に衝突荷重Fが作用する場合、第一部位側構造部22は凹むように概ね弓なりに曲げ変形して圧縮応力が生じると共に第二部位16は本体部材12の外側に膨らむように変形して引張り応力が生じる。
ここで、本実施形態では本体部材12において凹む側となる第一部位14に補強シート20が貼付されているので、筒状構造体10が曲げ変形しようとする際には、圧縮力に対して変形し難い繊維強化樹脂製の補強シート20に衝突荷重Fの一部を受け持たせることができる。したがって、第一部位側構造部22の座屈が抑制されると共に、第二部位16の湾曲形状が概ね維持される。すなわち、筒状構造体10の座屈が抑制される。
なお、図2では、筒状構造体10の軸方向一方側(図中左側)が固定相手100に固定され、筒状構造体10の軸方向他方側(図中右側)から衝突荷重Fが入力された場合のシミュレーション結果を示している。
また、本実施形態では、補強シート20は、本体部材12の軸方向の全長に亘って延在して第一部位14に貼付されている。したがって、筒状構造体10の軸方向に衝突荷重Fが作用して本体部材12の第一部位側構造部22の側が凹むように曲げ変形しようとした場合、補強シート20には本体部材12の軸方向の全長に亘ってシート面に沿う方向の圧縮力が作用する。ここで、補強シート20は、繊維強化樹脂製となっているので、前記圧縮力を良好に受け持つことができる。
一方、筒状構造体10の軸方向に衝突荷重Fが作用して本体部材12の第一部位14の側が凹むように曲げ変形しようとした場合、図1(B)に示される第一部位14の内面14Bよりも外面14Aにより大きな圧縮力が作用する。これに対して、本実施形態では、第一部位14の外面14Aに補強シート20が貼付されているので、補強シート20にそのような圧縮力の一部を受け持たせることができる。
以上説明したように、本実施形態の筒状構造体10によれば、図2に示されるように、軸方向に衝突荷重Fが作用した場合に、筒状構造体10を所望の向きに曲げ変形させることができると共に、筒状構造体10の座屈を抑制することができる。また、繊維強化樹脂は、比剛性及び比強度が高いので、本実施形態のように補強シート20が貼付された構造を採用しても、重量化は抑えられる。
また、図3(A)に示されるように、箱状物体24において、筒状構造体10は、箱状物体24の前部側かつ側部側に配置されると共に平面視で筒状構造体10の軸方向が箱状物体24の前後方向に沿うように設定され、更に、第二部位16に対して第一部位側構造部22が箱状物体24の幅方向内側に配置されるように設定されている。このため、箱状物体24の前部側かつ側部側の部位が剛体の壁26(衝突相手)と衝突して箱状物体24の前方側から衝突荷重Faが入力された場合、図3(B)に示されるように、筒状構造体10は、箱状物体24の幅方向外側に膨らむように湾曲状に変形しながらエネルギを吸収する。そして、筒状構造体10の第一部位側構造部22には補強シート20が設けられているので、筒状構造体10は、湾曲状の変形形状が維持され、座屈が抑制される。
このように、筒状構造体10の座屈が抑制されて筒状構造体10の湾曲状の変形形状が維持されると、図3(C)に示されるように、筒状構造体10は、衝突相手の壁26から逸れるように、箱状物体24の当初の前後方向に対して斜めに(矢印D方向参照)移動する。すなわち、筒状構造体10は、壁26から受ける衝突荷重を低減しながら壁26との正面衝突状態を回避すること(又はそれに近い状態にすること)ができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る筒状構造体30について、図4及び図5を用いて説明する。図4(A)には、本実施形態に係る筒状構造体30が側面図で示され、図4(B)には図4(A)の4B−4B線に沿って切断した状態の断面図が示されている。図4に示されるように、本実施形態の筒状構造体30は、補強シート20(図1参照)に代えて、補強シート32を備える点で、第1の実施形態に係る筒状構造体10(図1参照)とは異なる。他の構成は、第1の実施形態と同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。なお、図4(A)においては、第一部位14と第二部位16との境界線を二点鎖線BLで示す。
図4に示されるように、補強シート32は、本体部材12の第一部位14の内面14Bに貼付されている。この補強シート32は、第1の実施形態の補強シート20(図1参照)と同様に、繊維強化樹脂製とされている。補強シート32は、本体部材12の軸方向の全長に亘って延在して第一部位14の内面14Bの全域に貼付されている。そして、第一部位14と補強シート32とが一体化されて構成された第一部位側構造部34は、第二部位16よりも本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている。
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
衝突時のシミュレーションの結果である図5に示されるように、筒状構造体30の軸方向に衝突荷重Fが作用すると、筒状構造体30の第一部位側構造部34の側が凹むように曲げ変形しようとする。その際には、第1の実施形態と同様に、圧縮力に対して変形し難い繊維強化樹脂製の補強シート32(図4(B)参照)に衝突荷重Fの一部を受け持たせることができる。したがって、筒状構造体30の座屈が抑制される。
また、本実施形態では、第1の実施形態の補強シート20(図1参照)と同様に、補強シート32(図4(B)参照)は、本体部材12の軸方向の全長に亘って延在して第一部位14に貼付されているので、筒状構造体30の軸方向に衝突荷重Fが作用して筒状構造体30が曲げ変形しようとする際に作用する第一部位14の側の圧縮力の一部を補強シート32(図4(B)参照)に良好に受け持たせることができる。
以上説明したように、本実施形態の筒状構造体30によっても、軸方向に衝突荷重Fが作用した場合に、筒状構造体30を所望の向きに曲げ変形させることができると共に、筒状構造体30の座屈を抑制することができる。
なお、補強シートによる補強効果という観点に立つと、本実施形態の図4(B)に示されるように第一部位14の内面14Bに貼付された補強シート32による補強効果よりも、第1の実施形態のように第一部位14の外面14Aに貼付された補強シート20(図1参照)による補強効果の方が大きい。しかしながら、本体部材12の板厚が薄いことを踏まえると、本実施形態のように、第一部位14の内面14Bに補強シート32を貼付した構成であっても、かなりの補強効果を得ることができる。また、第一部位14の外面14Aに補強シート20(図1参照)を貼付する構成を採ることが困難な場合には、本実施形態のように、第一部位14の内面14Bに補強シート32を貼付する構成を採ることが好ましい。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る筒状構造体40について、図6を用いて説明する。図6(A)には、本実施形態に係る筒状構造体40が側面図で示されている。なお、図中においては、縦横に一定の間隔で引かれた罫線が図示されている。ちなみに、図6(A)では筒状構造体40の曲面部分が図示されているため、紙面上においては、筒状構造体40の上下方向中央部から上下の端部側へ向かうに従って罫線同士の上下方向の間隔が狭く見えている。
図6(A)に示されるように、本実施形態の筒状構造体40は、補強シート20(図1参照)に代えて、複数の補強シート42を備える点で、第1の実施形態に係る筒状構造体10(図1参照)とは異なる。他の構成は、第1の実施形態と同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図6(A)に示されるように、補強シート42は、本体部材12の第一部位14(図中では本体部材12の上側半分の部分)の外面14Aに貼付されている。この補強シート42は、第1の実施形態の補強シート20(図1参照)と同様に、繊維強化樹脂製とされている。本実施形態では、補強シート42は、帯状とされ、本体部材12の軸方向の全長に亘って(図中では縦の罫線をすべて横切って)延在して第一部位14に貼付されている。また、補強シート42は、第一部位14に対応する範囲において本体部材12の周方向に沿う方向に間隔をあけて(図中では横の罫線同士の間隔分の間隔をあけて)複数設けられている。複数の補強シート42は、一例として等間隔で配置され、補強シート42同士の間隔の長さと補強シート42の幅(補強シート42において本体部材12の周方向に沿う方向の長さ)とが等しく設定されている。そして、第一部位14と補強シート42とが一体化されて構成された第一部位側構造部44は、第二部位16(図中では本体部材12の下側半分の部分)よりも本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている。
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
衝突時のシミュレーションの結果である図6(B)に示されるように、筒状構造体40の軸方向に衝突荷重Fが作用すると、筒状構造体40の第一部位側構造部44の側が凹むように曲げ変形しようとする。その際には、第1の実施形態と同様に、圧縮力に対して変形し難い繊維強化樹脂製の補強シート42に衝突荷重Fの一部を受け持たせることができる。したがって、筒状構造体40の座屈が抑制される。
また、本実施形態では、第1の実施形態の補強シート20(図1参照)と同様に、補強シート42は、本体部材12の軸方向の全長に亘って延在して第一部位14に貼付されているので、筒状構造体40の軸方向に衝突荷重Fが作用して筒状構造体40が曲げ変形しようとする際に作用する第一部位14の側の圧縮力の一部を補強シート42に良好に受け持たせることができる。また、第一部位側構造部44は、筒状構造体40の軸方向の全長に亘って同じ構造になっているので、筒状構造体40の軸方向に衝突荷重Fが作用した場合に局所変形しにくい。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第一部位14の外面14Aに補強シート42が貼付されているので、第一部位14の外面14A側に作用する圧縮力(第一部位14の内面側よりも大きな圧縮力)の一部を補強シート42に受け持たせることができる。
また、本実施形態では、補強シート42は、本体部材12の軸方向の全長に亘って延在すると共に第一部位14に対応する範囲において本体部材12の周方向に沿う方向に間隔をあけて複数設けられているので、筒状構造体40の軸方向に衝突荷重Fが作用した場合に補強シート42に効率的に衝突荷重Fの一部を受け持たせることができると共に、軽量化にも有利となっている。
以上説明したように、本実施形態の筒状構造体40によっても、軸方向に衝突荷重Fが作用した場合に、筒状構造体40を所望の向きに曲げ変形させることができると共に、筒状構造体40の座屈を抑制することができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態に係る筒状構造体50について、図7を用いて説明する。図7(A)には、本実施形態に係る筒状構造体50が側面図で示されている。なお、図中においては、縦横に一定の間隔で引かれた罫線が図示されている。図7(A)に示されるように、本実施形態の筒状構造体50は、補強シート20(図1参照)に代えて、複数の補強シート52を備える点で、第1の実施形態に係る筒状構造体10(図1参照)とは異なる。他の構成は、第1の実施形態と同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図7(A)に示されるように、補強シート52は、本体部材12の第一部位14(図中では本体部材12の上側半分の部分)の外面14Aに貼付されている。この補強シート52は、第1の実施形態の補強シート20(図1参照)と同様に、繊維強化樹脂製とされている。本実施形態では、補強シート52は、第一部位14に対応する範囲において本体部材12の軸方向に沿う方向(図中の左右方向)に間隔をあけて複数設けられている。複数の補強シート52は、一例として等間隔で配置され、補強シート52同士の間隔の長さと補強シート52の幅(補強シート52において本体部材12の軸方向に沿う方向の長さ)とが等しく設定されている。
また、補強シート52は、第一部位14に対応する範囲において本体部材12の周方向に沿う方向の全長に亘って延在して第一部位14に貼付されている。言い換えれば、補強シート52は、第一部位14に貼付された状態では、筒状構造体50の軸方向視で半円形状とされる。そして、第一部位14と補強シート52とが一体化されて構成された第一部位側構造部54は、第二部位16(図中では本体部材12の下側半分の部分)よりも本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている。
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
衝突時のシミュレーションの結果である図7(B)に示されるように、筒状構造体50の軸方向に衝突荷重Fが作用すると、筒状構造体50の第一部位側構造部54の側が凹むように曲げ変形しようとする。その際には、第1の実施形態と同様に、圧縮力に対して変形し難い繊維強化樹脂製の補強シート52に衝突荷重Fの一部を受け持たせることができる。したがって、筒状構造体50の座屈が抑制される。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第一部位14の外面14Aに補強シート52が貼付されているので、第一部位14の外面14A側に作用する圧縮力(第一部位14の内面側よりも大きな圧縮力)の一部を補強シート52に受け持たせることができる。
以上説明したように、本実施形態の筒状構造体50によっても、軸方向に衝突荷重Fが作用した場合に、筒状構造体50を所望の向きに曲げ変形させることができると共に、筒状構造体50の座屈を抑制することができる。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態に係る筒状構造体60について、図8を用いて説明する。図8(A)には、本実施形態に係る筒状構造体60が側面図で示されている。なお、図中においては、縦横に一定の間隔で引かれた罫線が図示されている。この図に示されるように、本実施形態の筒状構造体60は、補強シート20(図1参照)に代えて、補強シート62を備える点で、第1の実施形態に係る筒状構造体10(図1参照)とは異なる。他の構成は、第1の実施形態と同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図8(A)に示されるように、補強シート62は、本体部材12の第一部位14(図中では本体部材12の上側半分の部分)の外面14Aに貼付されている。この補強シート62は、第1の実施形態の補強シート20(図1参照)と同様に、繊維強化樹脂製とされている。本実施形態では、補強シート62は、第一部位14に対応する範囲において本体部材12の軸方向に沿う方向(図中の左右方向)に延在して本体部材12の軸方向に沿う方向の中間部に設けられている。また、この補強シート62は、第一部位14に対応する範囲において本体部材12の周方向に沿う方向の中間部(図中では上部)に設けられている。そして、第一部位14と補強シート62とが一体化されて構成された第一部位側構造部64は、第二部位16(図中では本体部材12の下側半分の部分)よりも本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている。
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
衝突時のシミュレーションの結果である図8(B)に示されるように、筒状構造体60の軸方向に衝突荷重Fが作用すると、筒状構造体60の第一部位側構造部64の側が凹むように曲げ変形しようとする。その際には、第1の実施形態と同様に、圧縮力に対して変形し難い繊維強化樹脂製の補強シート62に衝突荷重Fの一部を受け持たせることができる。したがって、筒状構造体60の座屈が抑制される。また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、第一部位14の外面14Aに補強シート62が貼付されているので、補強シート62に第一部位14の外面14A側に作用する圧縮力(第一部位14の内面側よりも大きな圧縮力)の一部を受け持たせることができる。
以上説明したように、本実施形態の筒状構造体60によっても、軸方向に衝突荷重Fが作用した場合に、筒状構造体60を所望の向きに曲げ変形させることができると共に、筒状構造体60の座屈を抑制することができる。
なお、本実施形態では、第一部位14の一部に補強シート62が貼り付けられるので、軽量化にも有利となっている。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態の図1〜図8に示される第一部位側構造部22、34、44、54、64における本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性値と、第二部位16における本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性値との差は、第二部位16における本体部材12の軸方向に沿う方向の剛性値の1/3以下にすることが望ましい。
また、上記実施形態では、筒状の本体部材12が円筒形状に形成されているが、筒状の本体部材は、例えば角筒状に形成された本体部材等のような他の筒状の本体部材とされてもよい。
また、上記実施形態では、筒状の本体部材12が直線状に延びた部材とされているが、筒状の本体部材は、曲部を含んで構成された部材であってもよい。
また、上記実施形態では、第一部位14と第二部位16との剛性差を設定するために、第一部位14の外径と第二部位16の外径とが等しく設定されると共に、第一部位14の肉厚が第二部位16の肉厚よりも薄く設定されているが、例えば、第一部位(14)の内径と第二部位(16)の内径とが等しく設定されると共に、第一部位(14)の肉厚が第二部位(16)の肉厚よりも薄く設定されてもよい。また、他の変形例として、例えば、第一部位(14)の内径が第二部位(16)の内径より大きく設定されると共に、第一部位(14)の外径が第二部位(16)の外径より小さく設定されてもよい。
また、第一部位14と第二部位16との剛性差を設定するために、上述の肉厚差の設定に代えて、以下の構成の変形例を採用してもよい。すなわち、例えば、第一部位(14)を構成する材料が第二部位(16)を構成する材料よりも軸方向の剛性が低い材料とされるような構成が採用されてもよい。また、他の変形例として、例えば第二部位(16)にのみリブを形成する等のように、上述の肉厚差の設定以外の三次元形状を工夫するような設定で、第一部位(14)が第二部位(16)よりも軸方向の剛性が低く設定されるような構成が採られてもよい。
また、上記第3、第4の実施形態では、図6及び図7に示されるように複数の補強シート42、52は等間隔で配置されているが、複数の補強シート(42、52)同士の間隔は適宜設定し得る。
ちなみに、筒状構造体10、30、40、50、60を複数含んで構成された構造体が実施されてもよい。例えば、複数の筒状構造体(10、30、40、50、60)と、前記複数の筒状構造体(10、30、40、50、60)を所定の中心軸線の周りの周方向に並列に配置されるように保持する保持部材と、を有し、前記複数の筒状構造体(10、30、40、50、60)の集合体である筒集合体は、その軸方向視で内側領域に配置された内側部位が第一部位側構造部(22、34、44、54、64)で構成されて前記軸方向視で外側領域に配置された外側部位としての第二部位(16)よりも軸方向の剛性が低く設定されている、という構造体が実施されてもよい。
なお、上記実施形態及び上述の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 筒状構造体
12 本体部材
14 第一部位
14A 第一部位の外面
16 第二部位
20 補強シート
22 第一部位側構造部
30 筒状構造体
32 補強シート
34 第一部位側構造部
40 筒状構造体
42 補強シート
44 第一部位側構造部
50 筒状構造体
52 補強シート
54 第一部位側構造部
60 筒状構造体
62 補強シート
64 第一部位側構造部

Claims (4)

  1. 長尺状とされ、その軸方向視で一方側領域に配置された第一部位が前記軸方向視で他方側領域に配置された第二部位よりも軸方向の剛性が低く設定された筒状の本体部材と、
    前記本体部材の前記第一部位に貼付された繊維強化樹脂製の補強シートと、
    を有し、
    前記第一部位と前記補強シートとが一体化されて構成された第一部位側構造部は、前記第二部位よりも前記本体部材の軸方向に沿う方向の剛性が低く設定されている、筒状構造体。
  2. 前記補強シートは、前記本体部材の軸方向の全長に亘って延在して前記第一部位に貼付されている、請求項1に記載の筒状構造体。
  3. 前記補強シートは、前記本体部材の前記第一部位の外面に貼付されている、請求項1又は請求項2に記載の筒状構造体。
  4. 前記補強シートは、前記第一部位に対応する範囲において前記本体部材の周方向に沿う方向に間隔をあけて複数設けられている、請求項2又は請求項2を引用する請求項3に記載の筒状構造体。
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