JP6682403B2 - 絶縁基板の製造方法及び絶縁基板 - Google Patents

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本発明は、電子素子等の発熱性素子が搭載される絶縁基板の製造方法及び絶縁基板に関する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲では、「アルミニウム」の語は、特に明示する場合を除き純アルミニウムとアルミニウム合金の双方を含む意味で用いられ、また「板」の語は、特に明示する場合を除き「箔」も含む意味で用いられる。
また、本発明に係る絶縁基板の上下方向は限定されるものではないが、本明細書及び特許請求の範囲では、絶縁基板の構成を理解し易くするため、発熱性素子が搭載される絶縁基板の搭載面側を絶縁基板の上側、及び、その反対側を絶縁基板の下側とそれぞれ定義する。
電子素子等の発熱性素子が搭載される従来の絶縁基板の製造方法について、セラミック製の絶縁層の上側に配線層(回路層とも呼ばれている)を絶縁層に対し積層状に配置し、配線層と絶縁層をろう付けにより接合することは公知である(例えば特許文献1、2)。また、絶縁層の下側に緩衝層を配線層に対し積層状に配置し、絶縁層と緩衝層をろう付けにより接合することも知られている。配線層と緩衝層のうち少なくとも配線層は一般に金属質材料製である。
絶縁基板では、発熱性素子は配線層の上面からなる搭載面に例えばはんだ付けにより接合されて搭載される。発熱性素子の動作に伴い発熱する発熱性素子を冷却するため、絶縁基板は冷却部材(放熱部材を含む)上に接合されるのが一般的である。
実公平8−10202号公報 特開2011−66387号公報(段落[0002])
上述した従来の絶縁基板の製造方法では、配線層と絶縁層をろう付けにより接合するため、配線層と絶縁層を接合する際に配線層と絶縁層の間にろう材板(例:ろう材箔)が配置されていた。しかしながら、ろう材板はハンドリング性が悪い。そのため、配線層と絶縁層との接合作業が困難であったし、またこの接合作業を機械化することが困難であった。また、絶縁層と緩衝層の間にろう材板(例:ろう材箔)を配置して絶縁層と緩衝層をろう付けにより接合する場合でも、上記と同じ理由により、やはり絶縁層と緩衝層との接合作業が困難であったし、またこの接合作業を機械化することが困難であった。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、金属質層とセラミック製絶縁層との接合作業を容易に行うことができる絶縁基板の製造方法及び絶縁基板を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 金属質層とブレージングシートを重合した重合体を局部的に塑性加工することにより前記金属質層に前記ブレージングシートを前記金属質層に対し重合した状態に仮固定する工程と、
前記仮工程する工程の後で、前記金属質層と前記ブレージングシートとセラミック製絶縁層を積層状にろう付けにより一括して接合する工程と、を含む絶縁基板の製造方法。
[2] 前記金属質層は、発熱性素子が搭載される搭載面を有しており、
前記搭載面は、前記発熱性素子が接合される接合予定領域と前記発熱性素子が接合されない非接合予定領域とを含んでおり、
前記仮固定する工程では、前記重合体を前記金属質層の前記搭載面の前記非接合予定領域にて局部的に塑性加工する前項1記載の絶縁基板の製造方法。
[3] 前記仮固定する工程の後で、前記重合体の塑性加工部を前記ブレージングシートの前記絶縁層側の表面が平坦状になるように平坦化加工する工程を更に含んでおり、
前記接合する工程は、前記平坦化加工する工程の後で行われる前項1又は2記載の絶縁基板の製造方法。
[4] 前記金属質層は、炭素粒子を含有するアルミニウム基複合材層を含む前項1〜3のいずれかに記載の絶縁基板の製造方法。
[5] 積層状に配置された金属質層とブレージングシートとセラミック製絶縁層を備えるとともに、
さらに、
前記金属質層と前記ブレージングシートのうち少なくとも一方に前記ブレージングシートの前記金属質層への仮固定部として局部的に形成された塑性加工部と、
前記金属質層と前記ブレージングシートを接合した第1ろう付け部と、
前記ブレージングシートと前記絶縁層を接合した第2ろう付け部と、を備えた絶縁基板。
本発明は以下の効果を奏する。
前項1によれば、仮固定する工程において金属質層にブレージングシートが仮固定されることにより、接合する工程において金属質層とブレージングシートと絶縁層との接合作業を容易に行うことができるし、またこの接合作業の機械化を図り得る。
前項2によれば、仮固定する工程において重合体を金属質層の搭載面の非接合予定領域にて局部的に塑性加工することにより、重合体の塑性加工部が金属質層の搭載面の非接合予定領域に形成される。そのため、発熱性素子を搭載面に接合する際において塑性加工部による発熱性素子の接合不良を回避することができる。
前項3によれば、平坦化加工する工程において重合体の塑性加工部をブレージングシートの絶縁層側の表面が平坦状になるように平坦化加工することにより、ブレージングシートと絶縁層をろう付けにより良好に接合することがきる。
前項4によれば、金属質層が炭素粒子を含有するアルミニウム基複合材層を含んでいることにより、金属質層の線膨張係数を小さくすることができる。これにより、金属質層と絶縁層との間の線膨張係数差に起因して発生する応力を小さくすることができる。
前項5に記載の絶縁基板は、その製造の際に前項1〜4の効果のうち少なくとも一つの効果を奏する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る絶縁基板における配線層と絶縁層の概略平面図である。 図2は、図1中のA−A線概略断面図である。 図3は、絶縁基板の製造工程フロー図である。 図4は、配線層とブレージングシートを重合した重合体の概略断面図である。 図5は、重合体を局部的に塑性加工している途中の状態の重合体の概略断面図である。 図6は、配線層にブレージングシートを仮固定した状態の重合体の概略断面図である。 図7は、重合体の塑性加工部を平坦化加工した状態の重合体の概略断面図である。 図8は、配線層とブレージングシートと緩衝層と冷却部材を接合する前の状態の概略断面図である。 図9は、本発明の第2実施形態に係る絶縁基板の概略断面図である。 図10は、配線層と第1ブレージングシートと絶縁層と第2ブレージングシートと緩衝層と第3ブレージングシートと冷却部材を接合する前の状態の概略断面図である。
次に、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1〜8は、本発明の第1実施形態に係る絶縁基板及びその製造方法を説明する図である。
図2に示すように、本第1実施形態の絶縁基板1は、絶縁基板1を構成する互いに上下方向に積層状に配置された複数の構成層を備えている。複数の構成層は、配線層2、ブレージングシート4、絶縁層6及び緩衝層8を含んでいる。そして、配線層2とブレージングシート4と絶縁層6と緩衝層8がこの順に積層状に配置された状態でろう付けにより接合一体化されており、これにより絶縁基板1が形成されている。
さらに、緩衝層8とその下側に配置された冷却部材12とがろう付けにより接合されており、これにより絶縁基板1が冷却部材12上に接合されている。したがって、本第1実施形態の絶縁基板1は、詳述すると冷却部材12付きのものである。
本第1実施形態の絶縁基板1では、配線層2が特許請求の範囲に記載された「金属質層」の「アルミニウム基複合材層」に相当している。
配線層2は、回路層とも呼ばれているものであり、炭素粒子を含有するアルミニウム基複合材製のものであり、すなわち炭素粒子を含有するアルミニウム基複合材層である。この複合材の詳細については後述する。
配線層2はその上面からなる平坦状の搭載面3を有している。搭載面3には少なくとも一つの発熱性素子(図2中に二点鎖線で示す)30がはんだ付けによってはんだ層(図示せず)を介して接合されて搭載される。本第1実施形態では搭載面3に接合される発熱性素子30の個数は例えば4つである。
配線層2の搭載面3は、図1に示すように、4つの発熱性素子30が接合される4つの接合予定領域3a、3a、3a、3aと発熱性素子30が接合されない非接合予定領域3bとを含んでいる。各接合予定領域3aは、搭載面3における図1中に示した二点鎖線で包囲された方形状の領域である。非接合予定領域3bは、搭載面3におけるこれらの接合予定領域3a以外の領域からなる。
発熱性素子30は、発熱性素子30の動作に伴い発熱するものであり、例えば電子素子(半導体チップを含む)を含む。
図2に示すように、ブレージングシート4は、配線層2に対し絶縁層6側に配置されており、配線層2と絶縁層6をブレージングシート4を介してろう付けにより互いに接合したのものである。
絶縁層6は、セラミック製であり、電気絶縁性を有している。具体的には、絶縁層6は、AlN(窒化アルミ)板、Al(アルミナ)板、Si(窒化ケイ素)板などのセラミック板で形成されている。
緩衝層8は、絶縁基板1に発生する熱応力等の応力を緩和するための層である。本第1実施形態では緩衝層8はアルミニウム板で形成されており、詳述すると高純度アルミニウム板で形成されている。高純度アルミニウム板の純度は例えば4N以上である。
配線層2、絶縁層6及び緩衝層8の形状はそれぞれ平面視で略方形状である(図1参照)。絶縁層6の一辺長さは、配線層2の一辺長さよりも大きく設定されており、また緩衝層8の一辺長さよりも大きく設定されている。
冷却部材12は、発熱性素子30を冷却するためのものであり、アルミニウム等の金属製である。本第1実施形態では冷却部材12は放熱部材(ヒートシンク等)である。
ただし本発明では、冷却部材12は放熱部材であることに限定されるものではなく、その他に例えば、後述する図9に示した第2実施形態の冷却部材112のように、その内部に冷却流体(例:冷却液)が流通する流路112aが設けられたものであっても良い。
次に、配線層2の構成について以下に説明する。
配線層2は、上述したように炭素粒子を含有するアルミニウム基複合材製である。すなわち、複合材は、マトリックスとしてアルミニウムが用いられるとともに、当該アルミニウムと複合化される粒子として炭素粒子を含有したものである。以下では、この複合材を「アルミニウム基炭素粒子複合材」ともいう。
複合材の種類は限定されるものではない。望ましくは、複合材は、アルミニウム箔上に炭素粒子層が塗工されてなる複数の塗工箔が積層状に焼結一体化されたもの(このような複合材を以下では「積層焼結型複合材」という)であるか、アルミニウム粒子(例:アルミニウム粉末)と炭素粒子(例:炭素粉末)との混合物が焼結されたもの(このような複合材を以下では「粒子焼結型複合材」という)であることが良い。焼結方法は限定されるものではない。特に焼結方法は真空ホットプレス焼結法又は放電プラズマ焼結法であることが好ましい。放電プラズ焼結法による好ましい焼結条件は以下のとおりである。
焼結温度は450〜640℃、焼結時間(即ち焼結温度の保持時間)は10〜300min、焼結素材への加圧力は1〜40MPaである。
マトリックスとしてのアルミニウムの種類は限定されるものではない。特にアルミニウムは高純度アルミニウム等の高い熱伝導率を有するものであることが望ましい。
炭素粒子の種類は限定されるものではない。特に炭素粒子は高い熱伝導率を有し且つアルミニウムとの複合化が容易であるものが望ましい。具体的には、炭素粒子は、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン、天然黒鉛粒子及び人造黒鉛粒子からなる群より選択される少なくとも一種であることが望ましく、更に、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン及び天然黒鉛粒子からなる群より選択される少なくとも一種であることがより望ましい。
炭素繊維としては、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維などが好適に用いられる。
カーボンナノチューブとしては、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維(VGCF(登録商標)を含む)などが好適に用いられる。
グラフェンとしては、単層グラフェン、多層グラフェンなどが好適に用いられる。
天然黒鉛粒子としては、鱗片状黒鉛粒子などが好適に用いられる。
人造黒鉛粒子としては、異方性黒鉛粒子、熱分解黒鉛粒子などが好適に用いられる。
炭素粒子の大きさは限定されるものではない。炭素粒子が炭素繊維である場合、短炭素繊維が好適に用いられ、特に平均繊維長が10μm以上2mm以下の短炭素繊維が好適に用いられる。炭素粒子がカーボンナノチューブである場合、平均長さが1μm以上10μm以下のカーボンナノチューブが特に好適に用いられる。炭素粒子が天然黒鉛粒子及び人造黒鉛粒子である場合、平均粒子径が10μm以上3mm以下の天然黒鉛粒子及び人造黒鉛粒子が特に好適に用いられる。
次に、本第1実施形態の絶縁基板1の製造方法について以下に説明する。
図3に示すように、絶縁基板1の製造方法は、仮固定工程S1と平坦化加工工程S2と接合工程S3を含んでいる。
仮固定工程S1は、図4〜6に示すように、配線層2とブレージングシート4を重合した重合体14を局部的に塑性加工することにより配線層2にブレージングシート4を配線層2に対し絶縁層6側に重合した状態に仮固定する工程である。
重合体14において、ブレージングシート4は、配線層2の絶縁層6側の表面に略面接触した状態に配線層2と重合されている。なお、配線層2の絶縁層6側の表面は、配線層2の搭載面3とは反対側の表面である。
ブレージングシート4は、図4に示すように、心材4aの厚さ方向の両表面にそれぞれろう材からなる皮材4bが圧延等によりクラッドされることで形成されたものである。したがって、ブレージングシート4は詳述すると両面ブレージングシートからなるものである。
ブレージングシート4の心材4aの種類は限定されるものではない。心材4aの材質は例えばアルミニウムであり、特にアルミニウム合金(より望ましくはAl−Mn系アルミニウム合金)であることが望ましい。その理由は皮材4bを心材4aの表面に良好にクラッドし得るからである。心材4aの厚さは限定されるものではなく、例えば50〜400μmである。
ブレージングシート4の各皮材4bのろう材の種類は限定されるものではない。各皮材4bのろう材は例えばアルミニウムのろう材であり、特にAl−Si−Mg系アルミニウム合金等のアルミニウム合金のろう材であることが望ましい。各皮材4bの厚さは限定されるものではなく、例えば10〜100μmである。
配線層2の厚さは限定されるものではなく、通常100μm〜2mmである。
ブレージングシート4を配線層2に仮固定するための、配線層2とブレージングシート4を重合した重合体14を局部的に塑性加工する方法は限定されるものではない。望ましくは、図5に示すように、押圧凸部41aを有する雄金型41と押圧凸部41aに対応する凹部42aを有する雌金型42とを具備するプレス加工装置(かしめ固定装置)40を用い、重合体14の塑性加工予定部Bを雄金型41の押圧凸部41aと雌金型42の凹部42aとの間で挟圧してプレス加工することにより、配線層2にブレージングシート4が配線層2に対し絶縁層6側に重合した状態に仮固定されるように重合体14の塑性加工予定部Bを塑性加工(詳述するとかしめ加工)する方法が用いられる。
図1において、配線層2の搭載面3に付されたクロスハッチング部は、重合体14(詳述すると重合体14の塑性加工予定部B)を塑性加工することにより重合体14に局部的に形成された塑性加工部15である。図6に示すように、ブレージングシート4はこの塑性加工部15で配線層2に配線層2に対し絶縁層6側に重合した状態に仮固定されている。したがって、この塑性加工部15は、ブレージングシート4を配線層2に仮固定した仮固定部として捉えることもできる。
重合体14の塑性加工予定部Bの箇所は限定されるものではないが、特に、配線層2の搭載面3の非接合予定領域3bであることが望ましい。すなわち、仮固定工程S1では、重合体14は配線層2の搭載面3の非接合予定領域3bにて局部的に塑性加工されることが望ましい。その理由は、発熱性素子30を搭載面3に接合する際において塑性加工部15による発熱性素子30の接合不良を回避できるからである。本第1実施形態では、重合体14は配線層2の搭載面3の非接合予定領域3bにて局部的に塑性加工されている。
さらに、重合体14の塑性加工予定部Bの箇所数は、図1に示すように互いに離間した複数の箇所数であることが望ましい。その理由は、配線層2に仮固定されたブレージングシート4が塑性加工部15を回転中心に配線層2に対し相対的に回転するのを防止できるからである。
したがって、仮固定工程S1では、図1に示すように、重合体14は配線層2の搭載面3の非接合予定領域3bにおける互いに離間した複数の箇所にて局部的に塑性加工されることが特に望ましい。本第1実施形態では、重合体14は配線層2の搭載面3の非接合予定領域3bにおける互いに離間した二つの箇所にて局部的に塑性加工されている。
上述した塑性加工方法において、雄金型41の押圧凸部41aが重合体14を押圧する方向は限定されるものではない。特に、図5に示すように押圧凸部41aが重合体14の配線層2側からブレージングシート4側へ移動する方向(矢印Cの方向)であることが望ましい。押圧凸部41aの重合体14への押圧方向がこの望ましい方向Cである場合、図6に示すように、重合体14の塑性加工予定部Bを塑性加工した後の状態において、重合体14の塑性加工部15における配線層2の搭載面3(詳述すると搭載面3の非接合予定領域3b)に凹部3cが局部的に形成されるとともに、重合体14の塑性加工部15におけるブレージングシート4の絶縁層6側の表面5に凸部5aが局部的に形成される。換言すると、配線層2の搭載面3(詳述すると搭載面3の非接合予定領域3b)に凹部3cがブレージングシート4の絶縁層6側の表面5に凸部5aがそれぞれ局部的に形成されるように、重合体14の塑性加工予定部Bが局部的に塑性加工される。
平坦化加工工程S2は、図7に示すように、仮固定工程S1の後で、重合体14の塑性加工部15をブレージングシート4の絶縁層6側の表面5が平坦状になるように平坦化加工する工程である。
平坦化加工としては、重合体14の塑性加工部15におけるブレージングシート4の絶縁層6側の表面5に局部的に形成された凸部5aを叩くことで当該表面5を平坦状に形成する叩き加工が好適に適用可能である。図7中の矢印「D」は、叩き加工による叩き方向を示している。
本第1実施形態では、平坦化加工として叩き加工が適用されている。そして、重合体14の塑性加工部15を叩き加工することにより、重合体14の塑性加工部15におけるブレージングシート4の絶縁層6側の表面5に局部的に形成された凸部5aが平坦状に塑性的に押潰されて当該表面5が平坦化される同時に、重合体14の塑性加工部15における配線層2の搭載面3(詳述すると搭載面3の非接合予定領域3b)に局部的に形成された凹部3cがその深さが浅くなるように塑性変形して当該搭載面3が略平坦化される。
接合工程S3は、図8に示すように、平坦化加工工程S2の後で、配線層2とブレージングシート4と絶縁層6と緩衝層8と冷却部材12を積層状にろう付けにより一括して接合一体化する工程である。
これら(2、6、7、12)を接合一体化する前の状態では、同図に示すように、ブレージングシート4は配線層2に配線層2に対し絶縁層6側に重合した状態に仮固定されている。
緩衝層8の厚さ方向の両表面にはそれぞれろう材層8aが圧延等によりクラッドされており、これにより緩衝層8の両表面にそれぞれろう材層8aが形成されている。
緩衝層8の絶縁層6側の表面に形成されたろう材層8aは、絶縁層6と緩衝層8をろう付けにより接合するためのものである。緩衝層8の冷却部材12側の表面に形成されたろう材層8aは、緩衝層8と冷却部材12をろう付けにより接合するためのものである。各ろう材層8aのろう材の種類は限定されるものではない。例えば、各ろう材層8aのろう材はアルミニウムのろう材であり、具体的には上述したブレージングシート4の皮材4bのろう材と同種のろう材である。
接合工程S3では、配線層2と配線層2に仮固定されたブレージングシート4と絶縁層6と緩衝層8と冷却部材12をこの順に積層状に配置する。そして、これらを所定のろう付け条件でろう付けにより一括して接合一体化する。
ろう付け条件は限定されるものではなく、例えば、ろう付け温度は580〜630℃、ろう付け時間(即ちろう付け温度の保持時間)は3〜60min、ろう付け雰囲気は真空又は非酸化性ガス雰囲気(例:アルゴンガス雰囲気、窒素ガス雰囲気)である。
上述した仮固定工程S1、平坦化加工工程S2及び接合工程S3を順次経ることにより、本第1実施形態の絶縁基板1(詳述すると冷却部材12付き絶縁基板1)が得られる。
したがって、本第1実施形態の絶縁基板1は、図2に示すように、互いに積層状に配置された配線層2とブレージングシート4と絶縁層6と緩衝層8と冷却部材12を備えており、更に、配線層2とブレージングシート4との重合体14にブレージングシート4の配線層2への仮固定部として局部的に形成された塑性加工部15と、配線層2とブレージングシート4を接合した第1ろう付け部21と、ブレージングシート4と絶縁層6を接合した第2ろう付け部22と、絶縁層6と緩衝層8を接合した第3ろう付け部23と、緩衝層8と冷却部材12を接合した第4ろう付け部24と、を備えている。
本第1実施形態の絶縁基板1の製造方法によれば、仮固定工程S1においてブレージングシート4は配線層2に配線層2に対し絶縁層6側に重合した状態に仮固定されているので、接合工程S3において配線層2とブレージングシート4と絶縁層6と緩衝層8と冷却部材12を容易に積層状に配置することができる。したがって、これらを接合する接合作業を容易に行うことができるし、またこの接合作業の機械化を図り得る。
さらに、平坦化加工工程S2において重合体14の塑性加工部15はブレージングシート4の絶縁層6側の表面5が平坦状になるように平坦化加工(叩き加工)されているので、ブレージングシート4と絶縁層6を積層した状態においてブレージングシート4と絶縁層6との間の隙間を小さくすることができる。これにより、ブレージングシート4と絶縁層6をろう付けにより良好に接合することがきる。
しかも、配線層2がアルミニウム基炭素粒子複合材製であるから、配線層2の線膨張係数を小さくすることができる。これにより、配線層2と絶縁層6との間の線膨張係数差に起因して発生する応力が小さくなっている。したがって、絶縁基板1は冷熱サイクル負荷に対して高い接合信頼性を有している。
なお、本第1実施形態の絶縁基板1では、緩衝層8はアルミニウム板で形成されているが、本発明に係る絶縁基板では、緩衝層8はその他に例えばアルミニウム基炭素粒子複合材製であっても良い。
図9及び10は、本発明の第2実施形態に係る絶縁基板101及びその製造方法を説明する図である。同図において、上記第1実施形態の絶縁基板1の要素と同じ作用を奏する要素にはその符号に100を加算した符号が付されている。本第2実施形態の絶縁基板101及びその製造方法を、上記第1実施形態の絶縁基板1及びその製造方法との相異点を中心に以下に説明する。
本第2実施形態の絶縁基板101では、配線層102と緩衝層108がそれぞれ本特許請求の範囲に記載された「金属質層」に相当している。
本第2実施形態の絶縁基板101は、配線層102と第1ブレージングシート104と絶縁層106と第2ブレージングシート107と緩衝層108と第3ブレージングシート109と冷却部材112を備えている。そして、これら(102、104、106、107、108、109、112)がこの順に積層状に配置された状態でろう付けにより接合一体化されており、これにより絶縁基板101(詳述すると冷却部材112付き絶縁基板101)が形成されている。
配線層102はアルミニウム製であり、詳述すると高純度アルミニウム板で形成されている。アルミニウム板の純度は例えば4Nである。
第1ブレージングシート104は、配線層102に対し絶縁層106側に配置されており、配線層102と絶縁層106を第1ブレージングシート104を介してろう付けにより互いに接合したものである。
緩衝層108はアルミニウム製であり、詳述すると高純度アルミニウム板で形成されている。アルミニウム板の純度は例えば4Nである。
第2ブレージングシート107は、緩衝層108に対し絶縁層106側に配置されており、絶縁層106と緩衝層108を第2ブレージングシート107を介してろう付けにより互いに接合したものである。
第3ブレージングシート109は、緩衝層108に対し冷却部材112側に配置されており、緩衝層108と冷却部材112を第3ブレージングシート109を介してろう付けにより互いに接合したものである。
冷却部材112は、その内部に冷却流体(例:冷却液)が流通する流路112aが設けられたものである。
第1〜第3ブレージングシート104、107、109は、それぞれ、心材の上下両面にそれぞれろう材からなる皮材が圧延等によりクラッドされることで形成されたものである。すなわち、第1〜第3ブレージングシート104、107、109は、それぞれ、詳述すると両面ブレージングシートからなるものであり、例えば上記第1実施形態のブレージングシート4と同じ構成のものである。
本第2実施形態の絶縁基板101の製造方法について図10を参照して以下に説明する。
仮固定工程S1において配線層102と第1ブレージングシート104を重合した第1重合体114を配線層102の搭載面103の非接合予定領域における少なくとも一つの箇所にて局部的に塑性加工することにより、配線層102に第1ブレージングシート104を配線層102に対し絶縁層106側に重合した状態に仮固定する。
また、仮固定工程S1において第2ブレージングシート107と緩衝層108と第3ブレージングシート109を重合した第2重合体117を第2重合体117の少なくとも一つの箇所にて局部的に塑性加工することにより、緩衝層108に第2ブレージングシート107を緩衝層108に対し絶縁層106側に重合した状態に仮固定すると同時に緩衝層108に第3ブレージングシート109を緩衝層108に対し冷却部材112側に重合した状態に仮固定する。
次いで、平坦化加工工程S2において第1重合体114の第1塑性加工部(第1仮固定部)115を第1ブレージングシート104の絶縁層106側の表面105が平坦状になるように平坦化加工(叩き加工)する。また、平坦化加工工程S2において第2重合体117の第2塑性加工部(第2仮固定部)118を第2ブレージングシート107の絶縁層106側の表面110が平坦状になるように平坦化加工(叩き加工)する。
なお、図10中の符号「111c」は、第2重合体117の第2塑性加工部118における第3ブレージングシート109の冷却部材112側の表面111に局部的に形成された凹部111cである。この凹部111cは、平坦化加工工程S2において第2重合体117の第2塑性加工部118が平坦化加工(叩き加工)されることにより、凹部111cがその深さが浅くなるように塑性変形されて表面111が略平坦化されている。
その後、接合工程S3において、配線層102と、配線層102に仮固定された第1ブレージングシート104と、絶縁層106と、緩衝層108に仮固定された第2ブレージングシート107と、緩衝層108と、緩衝層108に仮固定された第3ブレージングシート109と、冷却部材112をこの順に積層状に配置する。そして、これらをろう付けにより一括して接合一体化する。これにより、図9に示した本第2実施形態の絶縁基板101が得られる。
したがって、本第2実施形態の絶縁基板101は、互いに積層状に配置された配線層102と第1ブレージングシート104と絶縁層106と第2ブレージングシート107と緩衝層108と第3ブレージングシート109と冷却部材112を備えており、更に、配線層102と第1ブレージングシート104との第1重合体114に第1ブレージングシート104の配線層102への第1仮固定部として局部的に形成された第1塑性加工部115と、配線層102と第1ブレージングシート104を接合した第1ろう付け部121と、第1ブレージングシート104と絶縁層106を接合した第2ろう付け部122と、第2ブレージングシート107と緩衝層108と第3ブレージングシート109との第2重合体117に第2及び第3ブレージングシート107、109の緩衝層108への第2仮固定部として局部的に形成された第2塑性加工部118と、絶縁層106と第2ブレージングシート107を接合した第3ろう付け部125と、第2ブレージングシート107と緩衝層108を接合した第4ろう付け部126と、緩衝層108と第3ブレージングシート109を接合した第5ろう付け部127と、第3ブレージングシート109と冷却部材112を接合した第6ろう付け部128と、を備えている。
本第2実施形態の絶縁基板101の製造方法によれば、第1ブレージングシート104は配線層102に配線層102に対し絶縁層106側に重合した状態に仮固定されており、第2ブレージングシート107は緩衝層108に緩衝層108に対し絶縁層106側に重合した状態に仮固定されており、第3ブレージングシート109は緩衝層108に緩衝層108に対し冷却部材112側に重合した状態に仮固定されている。したがって、接合工程S3において配線層102と第1ブレージングシート104と絶縁層106と第2ブレージングシート107と緩衝層108と第3ブレージングシート109と冷却部材112を容易に積層状に配置することができる。これにより、これらを接合する接合作業を更に容易に行うことができるし、またこの接合作業の機械化を確実に図り得る。
なお、本第2実施形態の絶縁基板101では、緩衝層108はアルミニウム板で形成されているが、本発明に係る絶縁基板では、緩衝層108はその他に例えばアルミニウム基炭素粒子複合材製のものであっても良い。
以上で本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能である。
また、本発明に係る絶縁基板及びその製造方法は、上記第1実施形態の絶縁基板及びその製造方法に適用された技術的事項と上記第2実施形態の絶縁基板及びその製造方法に適用された技術的事項とのうち二つ以上を備えたものであっても良い。
また、本発明に係る絶縁基板の金属質層は、上記第1実施形態の絶縁基板1の配線層2のようにアルミニウム基炭素粒子複合材層だけで構成されていても良いし、その他に例えば、アルミニウム基炭素粒子複合材層と一つ以上の金属質層とが重合されて構成されていても良い。
次に本発明の具体的実施例を以下に示す。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
本実施例1では、図1〜8に示した上述した第1実施形態の絶縁基板1を以下の製造方法により製造した。
配線層2、ブレージングシート4、絶縁層6、緩衝層8及び冷却部材12を準備した。
配線層2は、板状のアルミニウム基炭素粒子複合材製であり、詳述すると上述した積層焼結型複合材製であった。複合材中の炭素粒子の含有率(Vf)は15質量%であった。配線層2の厚さは400μmであった。
ブレージングシート4は、厚さ200μm及びクラッド率12%の両面アルミニウムブレージングシートからなるものであった。ブレージングシート4の心材4aの材質はアルミニウムであり、ブレージングシート4の各皮材4bのろう材はアルミニウム合金のろう材であった。
絶縁層6は、セラミック板としてのAlN板で形成されたものであった。絶縁層6の厚さは0.63mmであった。
緩衝層8は、純度4Nの高純度アルミニウム板で形成されたものであった。緩衝層8の厚さは1.6mmであった。さらに、緩衝層8の厚さ方向の両表面にはそれぞれろう材層8aが圧延によりクラッドされていた。各ろう材層8aのろう材はアルミニウム合金のろう材であった。各ろう材層8aの厚さは50μmであった。
冷却部材12はアルミニウム製ヒートシンクであった。
次いで、配線層2と配線層2に対し絶縁層6側にブレージングシート4とを重合することで配線層2とブレージングシート4との重合体14を形成した。そして、重合体14をプレス加工装置(かしめ固定装置)40により局部的に塑性加工することにより、配線層2にブレージングシート4を配線層2に対し絶縁層6側に重合した状態に仮固定した。
そして、重合体14の塑性加工部(仮固定部)15をブレージングシート4の絶縁層6側の表面5が平坦状になるように叩き加工工具としてのハンマーによって叩き加工した。
その後、配線層2と配線層2に仮固定されたブレージングシート4と絶縁層6と緩衝層8と冷却部材12をこの順に積層状に配置した。そして、これらを真空ろう付けにより一括して接合一体化した。この際に適用したろう付け条件は、ろう付け温度600℃、ろう付け時間20minである。
以上の方法により絶縁基板1を得た。得られた絶縁基板1では、配線層2とブレージングシート4の接合状態は良好であり、更に、ブレージングシート4と絶縁層6の接合状態は良好であった。
<実施例2>
本実施例2では、図9及び10に示した上述した第2実施形態の絶縁基板101を以下の製造方法により製造した。
板状の配線層素材、板状の第1ブレージングシート素材、絶縁層106、板状の第2ブレージングシート素材、板状の緩衝層素材、板状の第3ブレージングシート素材及び冷却部材112を準備した。
配線層素材は、高純度アルミニウム板で形成されたものであった。配線層素材の厚さは400μmであった。
第1ブレージングシート素材は、厚さ200μm及びクラッド率12%の両面アルミニウムブレージングシートからなるものであった。第1ブレージングシート素材の心材の材質はアルミニウムであり、第1ブレージングシート素材の各皮材のろう材はアルミニウム合金のろう材であった。
絶縁層106は、セラミック板としてのAlN板で形成されたものであった。絶縁層106の厚さは0.63mmであった。
第2及び第3ブレージングシート素材は、それぞれ第1ブレージングシート素材と同じものであった。
緩衝層素材は、純度4Nの高純度アルミニウム板で形成されたものであった。緩衝層素材の厚さは1.2mmであった。
冷却部材112はアルミニウム製であり、その内部に冷却液が流通する流路112aが設けられたものであった。
次いで、配線層素材と配線層素材に対し絶縁層6側に第1ブレージングシート素材とを重合することで両素材の第1重合体素材を形成した。そして、第1重合体素材をプレス加工装置(かしめ固定装置)により局部的に塑性加工することにより、配線層素材に第1ブレージングシート素材を配線層素材に対し絶縁層106側に重合した状態に仮固定した。
その後、第1重合体素材を打抜き加工装置により打抜き加工することにより、配線層102と第1ブレージングシート104との第1重合体114を得た。第1重合体114において、第1ブレージングシート104は配線層102に配線層102に対し絶縁層106側に重合した状態に仮固定されている。
そして、第1重合体114の第1塑性加工部(第1仮固定部)115を第1ブレージングシート104の絶縁層106側の表面105が平坦状になるように叩き加工工具としてのハンマーによって叩き加工した。
また、第2ブレージングシート素材と緩衝層素材と第3ブレージングシート素材を重合することでこれらの素材の第2重合体素材を形成した。そして、第2重合体素材をプレス加工装置(かしめ固定装置)40により局部的に塑性加工することにより、緩衝層素材に第2ブレージングシート素材を緩衝層素材に対し絶縁層106側に重合した状態に仮固定すると同時に緩衝層素材に第3ブレージングシート素材を緩衝層素材に対し冷却部材112側に重合した状態に仮固定した。
その後、第2重合体素材を打抜き加工装置により打抜き加工することにより、第2ブレージングシート107と緩衝層108と第3ブレージングシート109との第2重合体117を得た。第2重合体117において、第2ブレージングシート107は緩衝層108に緩衝層108に対し絶縁層106側に重合した状態に仮固定されおり、第3ブレージングシート109は緩衝層108に緩衝層108に対し冷却部材112側に重合した状態に仮固定されている。
そして、第2重合体117の第2塑性加工部(第2仮固定部)118を第2ブレージングシート107の絶縁層106側の表面110が平坦状になるように叩き加工工具としてのハンマーによって叩き加工した。
その後、配線層102と、配線層102に仮固定された第1ブレージングシート104と、絶縁層106と、緩衝層108に仮固定された第2ブレージングシート107と、緩衝層108と、緩衝層108に仮固定された第3ブレージングシート109と、冷却部材112をこの順に積層状に配置した。そして、これらを真空ろう付けにより一括して接合一体化した。この際に適用したろう付け条件は、ろう付け温度600℃、ろう付け時間20minである。
以上の方法により絶縁基板101を得た。得られた絶縁基板101では、配線層102と第1ブレージングシート104の接合状態、第1ブレージングシート104と絶縁層106の接合状態、絶縁層106と第2ブレージングシート107の接合状態、第2ブレージングシート107と緩衝層108の接合状態、緩衝層108と第3ブレージングシート109の接合状態、及び、第3ブレージングシート109と冷却部材112の接合状態は、それぞれ良好であった。
本発明は、電子素子等の発熱性素子が搭載される絶縁基板の製造方法及び絶縁基板に利用可能である。
1:絶縁基板
2:配線層(アルミニウム基複合材層)
3:搭載面
4:ブレージングシート
5:ブレージングシートの絶縁層側の表面
6:絶縁層
8:緩衝層
12:冷却部材
14:重合体
15:塑性加工部(仮固定部)

Claims (5)

  1. 金属質層とブレージングシートを重合した重合体を局部的に塑性加工することにより前記金属質層に前記ブレージングシートを前記金属質層に対し重合した状態に仮固定する工程と、
    前記仮固定する工程の後で、前記金属質層と前記ブレージングシートとセラミック製絶縁層を積層状にろう付けにより一括して接合する工程と、を含む絶縁基板の製造方法。
  2. 前記金属質層は、発熱性素子が搭載される搭載面を有しており、
    前記搭載面は、前記発熱性素子が接合される接合予定領域と前記発熱性素子が接合されない非接合予定領域とを含んでおり、
    前記仮固定する工程では、前記重合体を前記金属質層の前記搭載面の前記非接合予定領域にて局部的に塑性加工する請求項1記載の絶縁基板の製造方法。
  3. 前記仮固定する工程の後で、前記重合体の塑性加工部を前記ブレージングシートの前記絶縁層側の表面が平坦状になるように平坦化加工する工程を更に含んでおり、
    前記接合する工程は、前記平坦化加工する工程の後で行われる請求項1又は2記載の絶縁基板の製造方法。
  4. 前記金属質層は、炭素粒子を含有するアルミニウム基複合材層を含む請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁基板の製造方法。
  5. 積層状に配置された金属質層とブレージングシートとセラミック製絶縁層を備えるとともに、
    さらに、
    前記金属質層と前記ブレージングシートのうち少なくとも一方に前記ブレージングシートの前記金属質層への仮固定部として局部的に形成された塑性加工部と、
    前記金属質層と前記ブレージングシートを接合した第1ろう付け部と、
    前記ブレージングシートと前記絶縁層を接合した第2ろう付け部と、を備えた絶縁基板。
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