JP6682075B2 - Fgf21発現促進用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、FGF21発現促進用組成物に関する。
非特許文献1に記載されるように、FGF(繊維芽細胞増殖因子:fibroblast growth factor)は、繊維芽細胞をはじめとする様々な細胞に対して増殖活性や分化誘導など多彩な作用を示す多機能性細胞間シグナル因子である。FGFの一つであるFGF21は、生体に対して様々な作用を及ぼす因子であることから、医療への応用を目指した研究が進められている。
また近年、微細綱の藻体が有する作用についての様々な研究が行われている。例えば、特許文献1には、緑藻綱オオヒゲマワリ目のデュナリエラ属の藻体から得られる抽出物に、ピロリ菌に対する抗菌作用があることが開示されている。
特開2007−217384号公報
生化学 第88巻第1号,pp86−93(2016)
本発明は、本発明者らによる鋭意研究の結果、緑藻綱オオヒゲマワリ目のデュナリエラ属の藻体であるデュナリエラ・ターティオレクタを摂取することにより、FGF21の発現が促進される作用を新たに見出したことに基づいてなされたものである。本発明の目的は、新規なFGF21発現促進用組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するためのFGF21発現促進用組成物は、デュナリエラ・ターティオレクタを有効成分として含有する。
本発明によれば、FGF21の発現を促進することができる。
飼育期間中の飼料の摂取量を示すグラフ。 FGF21のmRNA発現量の相対値を示すグラフ。 UCP1のmRNA発現量の相対値を示すグラフ。 飼育期間中の体重増加量を示すグラフ。 各組織の組織量を示すグラフ。 脂肪指数を示すグラフ。
以下、本発明のFGF21発現促進用組成物について説明する。
FGF21発現促進用組成物は、緑藻綱(Chlorophyceae)オオヒゲマワリ目(Volvocales)のデュナリエラ属(Dunaliella)の藻体であるデュナリエラ・ターティオレクタ(Dunaliella.tertiolecta)を有効成分として含有する。有効成分としてのデュナリエラ・ターティオレクタ(以下、上記藻体と記載する。)は、天然に自生する藻体であってもよいし、人工的に培養した藻体であってもよい。なお、安定供給が可能である点や品質保持が容易である点から、人工的に培養した藻体を用いることが工業的に好適である。
FGF21発現促進用組成物における上記藻体の配合形態は、特に限定されるものではなく、例えば、採取したままの状態、採取後に破砕処理した状態、採取後に乾燥処理した状態、採取後に破砕処理及び乾燥処理した状態のいずれの状態であってもよい。また、上記藻体は、抽出物の状態で配合されていてもよい。
上記藻体を含有するFGF21発現促進用組成物は、生体に投与することにより、生体内のFGF21の発現量を増加させる。特に、褐色脂肪組織及び白色脂肪組織等の脂肪組織におけるFGF21の発現量を増加させる。また、非特許文献1等に記載されるように、FGF21が生体に及ぼす作用として、褐色脂肪組織における熱産生を促進する作用、抗肥満作用、脂質代謝改善作用、炎症改善作用、糖代謝改善作用等が知られている。そのため、上記藻体を含有するFGF21発現促進用組成物には、FGF21の発現量の増加にともなって、FGF21に基づく上記の作用も期待できる。
上記藻体を含有するFGF21発現促進用組成物は、飲食品、医薬品、医薬部外品等の各分野に適用することができる。
上記飲食品としては、例えば、各種飲料類(果汁又は野菜汁入り飲料、清涼飲料、ミネラル飲料、スポーツドリンク、茶類飲料、コーヒー、炭酸飲料、牛乳やヨーグルト等の乳製品等)、ゼリー状食品(ゼリー、寒天、ゼリー状飲料等)、カプセル(ソフトカプセル、ハードカプセル)、各種菓子類が挙げられる。また、飲食品の用途としては、特に限定されず、いわゆる一般食品、健康食品、機能性食品、栄養補助食品、サプリメント、特定保健用食品、機能性表示食品、病者用食品として適用することができる。
上記医薬品として使用する場合の投与方法は特に限定されるものではない。具体的な投与方法としては、例えば、服用(経口摂取)による投与、血管内投与、経腸投与、経皮投与、腹腔内投与が挙げられる。また、上記医薬品として使用する場合の剤形は特に限定されるものではない。具体的な剤形としては、例えば、散剤、粉剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、丸剤、坐剤、液剤、注射剤が挙げられる。医薬品には、添加剤として、例えば、賦形剤、基剤、乳化剤、溶剤、安定剤等を含有させることができる。
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)FGF21発現促進用組成物は、デュナリエラ・ターティオレクタを有効成分として含有する。
上記構成のFGF21発現促進用組成物を摂取することにより、生体内のFGF21の発現を促進させることができる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・上記実施形態のFGF21発現促進用組成物は、目的とする作用を損なわない範囲において、他の成分を含有していてもよい。
・上記実施形態のFGF21発現促進用組成物の摂取量及び摂取期間は、特に限定されず、摂取者の身体機能の状態、年齢、性別、及びその他の条件を考慮し、適宜決定される。
・上記実施形態のFGF21発現促進用組成物は、ヒトを対象として適用することができるのみならず、家畜等の飼養動物に対する飼料、薬剤等に適用してもよい。
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)デュナリエラ・ターティオレクタを有効成分として含有する抗肥満用組成物。
(ロ)デュナリエラ・ターティオレクタを有効成分として含有する脂質代謝改善用組成物。
(ハ)デュナリエラ・ターティオレクタを有効成分として含有する炎症改善用組成物。
(ニ)デュナリエラ・ターティオレクタを有効成分として含有する糖代謝改善用組成物。
以下に試験例を挙げ、上記実施形態をさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
<試験1>
30℃の中立温度環境下において飼育した2ヶ月齢の雄性マウス(C57BL/6J)をコントロール群(5匹)、第1試験群(6匹)、第2試験群(5匹)に群別し、12週間、飼育した。飼育期間中、コントロール群のマウスには、高脂肪食(B15040:日本クレア社製)を飼料として与えた。第1試験群のマウスには、高脂肪食(B15040:日本クレア社製)に、デュナリエラ・ターティオレクタの乾燥粉末を1質量%となるように添加した飼料を与えた。第2試験群のマウスには、高脂肪食(B15040:日本クレア社製)に、デュナリエラ・ターティオレクタの乾燥粉末を2.5質量%となるように添加した飼料を与えた。
飼育期間中、週1回、飼料の摂取量を測定した。図1のグラフは、各週におけるマウス1匹あたりの1日の摂取量を示すものである。同グラフに示すように、各群のマウスの摂取量に有意な差は認められなかった。
飼育12週後、各群のマウスから褐色脂肪組織を採取し、褐色脂肪組織から調製した全RNA分画を用いてcDNAを合成した。このcDNAを用いて、FGF21のmRNA発現量、UCP1のmRNA発現量、及び内部標準としての36B4のmRNA発現量を定量PCR法により測定した。
測定されたFGF21のmRNA発現量を36B4のmRNA発現量で補正し、コントロール群のFGF21のmRNA発現量を「1」とした場合の各群の相対的なFGF21のmRNA発現量を求めた。その結果を図2のグラフに示す。また、測定されたUCP1のmRNA発現量を36B4のmRNA発現量で補正し、コントロール群のUCP1のmRNA発現量を「1」とした場合の各群の相対的なUCP1のmRNA発現量を求めた。その結果を図3のグラフに示す。
図2のグラフに示すように、コントロール群と比較して、デュナリエラ・ターティオレクタの乾燥粉末を含有する飼料を摂取させた第1試験群及び第2試験群では、FGF21のmRNA発現量が高くなった。また、飼料中のデュナリエラ・ターティオレクタの含有量が少ない第1試験群よりも、同含有量の多い第2試験群の方がFGF21のmRNA発現量が高くなった。これらの結果から、デュナリエラ・ターティオレクタは、FGF21の発現を促進する作用を有していることが分かる。
また、UCP1(ミトコンドリア脱共役タンパク質1)は、褐色脂肪細胞の熱産生の中心分子であり機能活性化の指標となる因子である。図3のグラフに示すように、コントロール群と比較して、デュナリエラ・ターティオレクタの乾燥粉末を含有する飼料を摂取させた第1試験群及び第2試験群では、UCP1のmRNA発現量が高くなった。また、飼料中のデュナリエラ・ターティオレクタの含有量が少ない第1試験群よりも、同含有量の多い第2試験群の方がUCP1のmRNA発現量が高くなった。UCP1の発現量の増加が実際に確認できたことは、デュナリエラ・ターティオレクタの摂取によりFGF21の発現が促進された結果、褐色脂肪組織における熱産に影響が及んだことを示唆する。
<試験2>
試験1における飼育期間中、週1回、マウスの体重を測定した。図4のグラフは、飼育開始からの体重増加量を示すグラフである。同グラフに示すように、コントロール群と比較して、デュナリエラ・ターティオレクタの乾燥粉末を含有する飼料を摂取させた第1試験群及び第2試験群では、体重増加量が低下した。
<試験3>
試験1において飼育した12週後の各群のマウスから褐色脂肪組織(BAT)、鼠蹊部白色脂肪組織(IWAT)、副睾丸周囲白色脂肪組織(EWAT)、後腹膜白色脂肪組織(RWAT)、腎臓、肝臓、心臓を採取し、各組織の湿重量を測定した。その結果を図5のグラフに示す。また、試験1において飼育した12週後の各群のマウスの脂肪指数(Adiposity index=総脂肪重量/体重)を測定した。その結果を図5のグラフに示す。
図5のグラフに示すように、コントロール群と比較して、デュナリエラ・ターティオレクタの乾燥粉末を含有する飼料を摂取させた第1試験群及び第2試験群では、褐色脂肪組織及び各白色脂肪組織の組織量が低下した。また、図6のグラフに示すように、コントロール群と比較して、デュナリエラ・ターティオレクタの乾燥粉末を含有する飼料を摂取させた第1試験群及び第2試験群では、肥満度の指標となる脂肪指数が低下した。

Claims (1)

  1. デュナリエラ・ターティオレクタを有効成分として含有することを特徴とするFGF21発現促進用組成物(ただし、脂質代謝改善用組成物、炎症改善用組成物、及び糖代謝改善用組成物として適用される場合を除く。)
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