JP6681022B2 - 車両用衝撃吸収体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用衝撃吸収体の製造方法に関する。
従来、車両における側突時の衝撃を吸収するための衝撃吸収材としては、下記特許文献1に記載のものがある。特許文献1における衝撃吸収材は、衝撃吸収材本体とその中に埋設された筒状の補強部材から構成されている二重構造衝撃吸収体である。
特開2009−168109号公報
ところで、様々な衝撃吸収性能の要求に応えるために、衝撃吸収体本体の大きさや形を変えることが考えられる。しかしながら、衝撃吸収材はドアトリムとドアパネルとの間の限られた空間に配されているため、その大きさや形に制約があり、要求される衝撃吸収性能を実現することが困難な場合もある。また、特許文献1において、補強部材の形や材質を変えることにより要求される様々な衝撃吸収性能を有する衝撃吸収材を得ることにも限界がある。このような制約の中で、多様なドアの大きさや形状に応じた最適な衝撃吸収性能を有する衝撃吸収体を得ることは困難であった。
また、所望の衝撃吸収性能を得るために、衝撃吸収材の大きさや形状を変更する場合には成形型を作り替える必要がある。そのような場合には時間とコストがかかってしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、低コストで簡単に所望の衝撃吸収性能を実現することが可能な車両用衝撃吸収体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用衝撃吸収体の製造方法は、第1衝撃吸収部材を成形する第1衝撃吸収部材成形工程と、成形型の成形凹部の底面に複数の位置決め部材を配置し、前記第1衝撃吸収部材成形工程において成形した前記第1衝撃吸収部材を、前記複数の位置決め部材によって位置決めされるように前記成形型の前記成形凹部内に配置する第1衝撃吸収部材位置決め工程と、前記第1衝撃吸収部材が配置されている前記成形型の前記成形凹部内に溶融樹脂を射出することにより、第2衝撃吸収部材をインサート成形によって成型する第2衝撃吸収部材成形工程と、を備え、前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記複数の位置決め部材を変更することにより前記第2衝撃吸収部材に対する前記第1衝撃吸収部材の位置を変更可能とすることを特徴とする。
本発明の車両用衝撃吸収体の製造方法によると、位置決め部材を変更するだけで、第2衝撃吸収部材に対する第1衝撃吸収部材の位置を簡単に変更することができる。このように第2衝撃吸収部材に対する第1衝撃吸収部材の位置を変更することにより、衝撃吸収体の衝撃吸収性能を変化させることが可能であるため、所望の衝撃吸収性能を有する車両用衝撃吸収体を低コストで簡単に得ることができる。
上記構成の前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記複数の位置決め部材を変更することにより変更される前記第1衝撃吸収部材の前記第2衝撃吸収部材に対する位置は、前記車両用衝撃吸収体が車両のドアトリムに取り付けられた際に車両の車幅方向における位置であるものとすることができる。
本発明によれば、車両の車幅方向における第2衝撃吸収部材に対する第1衝撃吸収部材の位置を簡単に変更することができるため、車両の側突時における衝撃吸収性能を簡単に調節することができ、所望の衝撃吸収性能を有する車両用衝撃吸収体を得ることができる。
上記構成において、前記第1衝撃吸収部材と前記第2衝撃吸収部材は同じ材質により成形されているものとすることができる。
本発明によれば、第1衝撃吸収部材と前記第2衝撃吸収部材は同じ材質により成形されているため、優れた衝撃吸収性能を得ることができる。
上記構成において、前記複数の位置決め部材は、前記成形型の前記成形凹部の前記底面から突出しているものとすることができる。
本発明によれば、複数の位置決め部材は成形凹部の底面から突出して設けられているため、成形型において第1衝撃吸収部材を所定の位置に安定して保持することができる。
上記構成において、前記複数の位置決め部材はその側面に段差を有し、前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記段差が設けられている位置が異なる位置決め部材を前記底面に取り付けて、前記段差に当接するように第1衝撃吸収部材を配置することにより、前記第1衝撃吸収部材の前記第2衝撃吸収部材に対する位置を変更可能とすることができるものである。
本発明によれば、低コストで簡単に第1衝撃吸収部材の第2衝撃吸収部材に対する位置を変更することができ、所望の衝撃吸収性能を有する車両用衝撃吸収体を製造することができる。また、位置決め部材の段差に当接するように第1衝撃吸収部材を配置するため、安定して所定の位置に第1衝撃吸収部材を保持することができる。
上記構成において、前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記底面からの突出長さが異なる位置決め部材を前記底面に取り付けることにより、前記第1衝撃吸収部材の前記第2衝撃吸収部材に対する位置を変更することができるものである。
本発明によれば、低コストで簡単に第1衝撃吸収部材の第2衝撃吸収部材に対する位置を変更することができ、所望の衝撃吸収性能を有する車両用衝撃吸収体を製造することができる。
上記構成の前記第1衝撃吸収部材成形工程において、前記第1衝撃吸収部材を、その側面の前記複数の位置決め部材に対応する位置において段差を有している形状に成形し、前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記第1衝撃吸収部材の前記段差が前記複数の位置決め部材に当接することにより第1衝撃吸収材を位置決めすることができるものである。
本発明によれば、低コストで簡単に第1衝撃吸収部材の第2衝撃吸収部材に対する位置を変更することができ、所望の衝撃吸収性能を有する車両用衝撃吸収体を製造することができる。
本発明によれば、低コストで簡単に所望の衝撃吸収性を実現することが可能な車両用衝撃吸収体の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るドアトリムを示す正面図 衝撃吸収体を示す斜視図 衝撃吸収体をドアトリムへの取り付け面側から視た正面図 図2におけるIV−IV線で切断した衝撃吸収体を示す断面図 別の衝撃吸収体を示す断面図 更に別の衝撃吸収体を示す断面図 第1衝撃吸収部材成形工程を示す断面図 第1衝撃吸収部材位置決め工程を示す断面図 第2衝撃吸収部材成形工程を示す断面図 別の衝撃吸収体を成形している第2衝撃吸収部材成形工程を示す断面図 別の位置決め部材を使用した第1衝撃吸収部材位置決め工程を示す断面図 更に別の位置決め部材を使用した第1衝撃吸収部材成形工程を示す断面図
本発明の一実施形態を図1ないし図9によって説明する。ドアトリム10は、車両用ドアパネルを構成するドアインナパネル(図示せず)の車室内側に取り付けられることで車両ドアを構成する。
図1に示すように、ドアトリム10はトリムボード12を主体に構成されている。トリムボード12は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂材料などによって構成されている。なお、トリムボード12の材質は、合成樹脂材料に限定されず、例えば、木質系材料と合成樹脂を混合したものなどを用いてもよい。また、トリムボード12の表面を覆う形で、表皮材(図示せず)が貼り付けられている。
トリムボード12は、図1に示すように、トリムボード12の上部を構成するアッパーボード13と、トリムボード12の下部を構成するロアボード14から構成されている。アッパーボード13には車両前後方向に延びるアームレストやインサイドハンドル16等が設けられている。また、ロアボード14にはスピーカグリル18やドアポケット20などが設けられている。
ロアボード14の車室外側面には、図1に示すように、衝撃吸収体30が取り付けられている。衝撃吸収体30は、ドアインナパネル(図示せず)とロアボード14との間に在されている。なお、図1においては、衝撃吸収体30は破線で図示してある。
衝撃吸収体30(衝撃吸収パッド)は、図1に示すように、ロアボード14において、乗員2の大腿部3から腰に対向する箇所に配置されている。衝撃吸収体30は、側突時(車両用ドアへの側面衝突時)の衝撃エネルギー吸収(Energy Absorption:EA)を目的として装着されるもので、EA材とも呼ばれる。
次に、衝撃吸収体30について図2から図5を参照して説明する。衝撃吸収体30は、図2及び3に示すように平面視において略三角形状をなすとともに、車幅方向に厚みを有する。衝撃吸収体30は、第1衝撃吸収部材31と第2衝撃吸収部材32とから構成されており、第1衝撃吸収部材31は第2衝撃吸収部材32の内部に配されている。本実施例では、第1衝撃吸収部材31及び第2衝撃吸収部材32は硬質ウレタン材から構成されている。なお、第1衝撃吸収部材31及び第2衝撃吸収部材32の材質は適宜変更可能であり、それぞれ異なる材質から構成されていてもよい。また、同じ硬質ウレタン材で異なるウレタン硬度を有する材質から構成されていてもよい。
第1衝撃吸収部材31は板状の立方体形状をなし、衝撃吸収体30がロアボード14に取り付けられた際には、車両前後方向および車幅方向に対して板面35が平行になり、板面35の長手方向が車両前後方向となるように配されている。衝撃吸収体30はロアボード14に取り付けられる側の取り付け面36を有しており、取り付け面36に対して平行に配される第1衝撃吸収部材31の対向面37は、図2及び図3において横長の長方形をなしており、衝撃吸収体30がロアボード14に取り付けられた際には車両前後方向に延設されるように配されている。また、第1衝撃吸収部材31の2つの板面35のそれぞれには、後述する位置決め部材53がはめ込まれる溝31Aが2つずつ設けられている。第1衝撃吸収部材31はその立方体形状の全表面が第2衝撃吸収部材32に覆われるように第2衝撃吸収部材32の内部に配されており、具体的には、第2衝撃吸収部材32は第1衝撃吸収部材31をインサート部材としたインサート成形によって成形される。
このように、衝撃吸収体30は第2衝撃吸収部材32の内部に第1衝撃吸収部材31が配されている二重構造を有している。そのため、二重構造の衝撃吸収体30は、1つの衝撃吸収部材単体から構成されている衝撃吸収体と異なる衝撃吸収性能を発揮することができる。
図2及び図3に示されるように、衝撃吸収体30のロアボード14に取り付けられる側の取り付け面36には、ロアボード14に取り付けるための取り付け孔34が設けられており、本実施例では、衝撃吸収体30の略三角形状の取り付け面の角部に合計3つの取り付け孔34が設けられている。衝撃吸収体30は、取り付け孔34を介して振動溶着等によりロアボード14に対して固定される。
次に、第1衝撃吸収部材31及び第2衝撃吸収部材32を成形する第1成形型40及び第2成形型50の構成について説明する。第1成形型40は、図7に示されるように、上型41と下型42を備え、上型41は成形品を成形するための成形空間を有する成形凹部41B及び、下型42と型閉じすることにより成形凹部41B内に形成される成形空間に連通する材料供給路41Aを有している。成形凹部41Bには、第1衝撃吸収部材31の溝31Aに対応する位置に溝31Aを成形するための凸部41Cが形成されている。
第2成形型50は、図8及び図9に示されるように、上型51と下型52を備え、下型52は成形品を成形するための成形空間を有する成形凹部52A及び、成形凹部52Aの底面52Bから突出するように配されている複数の位置決め部材53を有している。位置決め部材53は4つ設けられており、図2及び図3に示されるように、第1衝撃吸収部材31の2つの板面35の長手方向における両側の2か所をそれぞれ支持するように位置決め部材53は配されている。位置決め部材53は、図8に示されるように、下型52の底面52Bに設けられた取付孔52Cに位置決め部材53のネジ状になっている一方の端部が挿入されて固定されている。後述する第2衝撃吸収部材32成形工程において第1衝撃吸収部材31が所定の位置に配置されるように、位置決め部材53の取付孔52Cが底面52Bに形成されている。上型51は、図9に示されるように、下型52と型閉じすることにより成形凹部52A内に形成される成形空間と連通する材料供給路51Aを有している。
位置決め部材53について図8ないし図10を参照して説明する。図8に示すように、位置決め部材53は棒状をなしており、一方の端部において、ネジ山を有し底面52Bの取付孔52Cに挿入されている部分が固定端部53Aであり、他方の端部において、底面52Bから突出している部分が支持部53Bである。固定端部53Aは成形凹部52Aの底面52Bに設けられている各取付孔52Cにネジ止めで固定されている。第1衝撃吸収部材31はその板面35が底面52Bに対して垂直になるように配されている。
位置決め部材53の長さ、具体的には支持部53Bの長さ(底面52Bからの突出長さ)を変更することにより、第2衝撃吸収部材32に対する第1衝撃吸収部材31の位置を変更することができる。例えば、図10においては、位置決め部材63の固定端部63Aは位置決め部材53と同様に設けられているが、支持部63Bの長さ(底面52Bからの突出長さ)が位置決め部材53の支持部53Bよりも短く、位置決め部材63の長さも位置決め部材53よりも短い。そのため、図10において第1衝撃吸収部材31は成形凹部52Aにおいて、図8に示される例よりも下方に配され、底面52B近くに配されている。位置決め部材53により第1衝撃吸収部材31を位置決めして成形された衝撃吸収体30Aにおいては、図4に示されるように、第1衝撃吸収部材31は第2衝撃吸収部材32において車両内側寄りに配されている。また、複数の位置決め部材63により第1衝撃吸収部材31を位置決めして成形された衝撃吸収体30Bにおいては、図5に示されるように、第1衝撃吸収部材31は第2衝撃吸収部材32において衝撃吸収体30Aよりも車両外側寄りに配されている。
図12において、位置決め部材73は位置決め部材63よりもさらに短く、第1衝撃吸収部材31は底面52Bに接するように成形凹部52Aに配置される。このようにして成形された衝撃吸収体では、第1衝撃吸収部材31は第2衝撃吸収部材32において最も車両外側寄りに配される。
このように、位置決め部材を変更するだけで、同じ形状、寸法の第1衝撃吸収部材31の第2衝撃吸収部材32に対する位置を変えることができるため、第1成形型40及び第2成形型50を使用して第2衝撃吸収部材32に対する第1衝撃吸収部材31の位置が異なる衝撃吸収体を成形することができる。そのため、形の異なる別の成形型を用意する必要はなく、低コストで簡単に所望の衝撃吸収性能を有する衝撃吸収体を得ることができる。
次に、車両用衝撃吸収体30の製造方法について説明する。本実施形態における車両用衝撃吸収体30の製造方法は、第1衝撃吸収部材成形工程、第1衝撃吸収部材位置決め工程、第2衝撃吸収部材成形工程とを備えている。
<第1衝撃吸収部材成形工程>
まず、図7に示されるように、上型41の材料供給路41Aから溶融樹脂、本実施形態では硬質ウレタン材を成形凹部41B内に射出し、冷やし固めた後に第1成形型40を開けて成形された第1衝撃吸収部材31を取り出す。このようにして、板面35に溝31Aを有する第1衝撃吸収部材31が成形される。溝31Aは対向面37において開口している。
<第1衝撃吸収部材位置決め工程>
次に、図8に示されるように、第1衝撃吸収部材31が所望の位置に配されるように、位置決め部材53を第2成形型50の下型52の取付孔52Cにネジ止めして固定する。第1衝撃吸収部材成形工程で成形された第1衝撃吸収部材31を、4つの位置決め部材53の内側において各溝31Aが対応する位置決め部材53にはまるように配置すると、第1衝撃吸収部材31の各溝31Aの当接面31Bが対応する位置決め部材53の支持部53Bの先端面53Cにそれぞれ当接し、位置が決められて保持される。このように、第1衝撃吸収部材31は位置決め部材53によって第2成形型50の下型52の成形凹部52A内における位置が決められる。
<第2衝撃吸収部材成形工程>
その後、図9に示されるように、下型52と上型51を型閉めして、上型51の材料供給路51Aから溶融樹脂、本実施形態では、硬質ウレタン材を成形凹部52A内に射出充填して冷やし固める。このように、第1衝撃吸収部材31をインサート部材として第2衝撃吸収部材32をインサート成形することにより、二重構造の衝撃吸収体30が成形される。位置決め部材53を使用して成形した場合、図4に示されるような配置の衝撃吸収体30Aが得られる。
図4に示す衝撃吸収体30Aとは異なる衝撃吸収性能を有する衝撃吸収体30B(図5参照)を成形する場合には、例えば、図10に示されるように、第1衝撃吸収部材位置決め工程において、支持部63Bの長さが支持部53Bと異なる位置決め部材63を下型52の底面52Bに形成されている取付孔52Cにネジ止めし固定する。そして、衝撃吸収体30Aを成形するときと同様に、第1衝撃吸収部材成形工程で成形された第1衝撃吸収部材31を4つの位置決め部材63の内側において各溝31Aが対応する位置決め部材63にはまるように配置すると、第1衝撃吸収部材31の各溝31Aの当接面31Bが対応する位置決め部材63の支持部63Bの先端面63Cにそれぞれ当接し、位置が決められて保持される。このとき、第1衝撃吸収部材31は、位置決め部材53の先端面53Cに保持されている状態よりも、底面52Bに近い位置に配されている。このようにして、第1衝撃吸収部材31は位置決め部材63によって第2成形型50の下型52の成形凹部52A内における位置が決められる。
その後、第2衝撃吸収部材成形工程において、図11に示されるように、衝撃吸収体30Aの成形時と同様に下型52と上型51を型閉めして、上型51の材料供給路51Aから溶融樹脂、本実施形態では、硬質ウレタン材を成形凹部52A内に射出充填して冷やし固める。位置決め部材63を使用して成形した場合、図5に示されるような配置の衝撃吸収体30Bが得られる。具体的には、衝撃吸収体30Bにおいては、第1衝撃吸収部材31は第2衝撃吸収部材32において衝撃吸収体30Aの第1衝撃吸収部材31よりも車両外側寄りに配されている。衝撃吸収体30A及び衝撃吸収体30Bにおいて、第1衝撃吸収部材31は全ての表面が第2衝撃吸収部材32に覆われている。
更に異なる衝撃吸収性能を有する衝撃吸収体30C(図6参照)を成形する場合には、例えば、図12に示されるように、第1衝撃吸収部材位置決め工程において、位置決め部材63よりもさらに短い位置決め部材73を下型52の底面52Bに形成されている取付孔52Cにネジ止めし固定する。位置決め部材73の固定端部73Aは取付孔52Cに挿入されており、支持部73B(底面52Bからの突出長さ)は支持部63Bよりも短い。そして、第1衝撃吸収部材成形工程で成形された第1衝撃吸収部材31を、4つの位置決め部材73の内側において各溝31Aが対応する位置決め部材73にはまるように配置すると、第1衝撃吸収部材31の各溝31Aの当接面31Bは対応する位置決め部材73の支持部73Bの先端面73Cにそれぞれ当接するとともに、第1衝撃吸収部材31の対向面37が下型52の成形凹部52Aの底面52Bに当接して保持される。このようにして、第1衝撃吸収部材31は位置決め部材73によって第2成形型50の下型52の成形凹部52A内における位置が決められる。
その後、第2衝撃吸収部材成形工程において、図12に示されるように、衝撃吸収体30A、30Bの成形時と同様に下型52と上型51を型閉めして、上型51の材料供給路51Aから溶融樹脂、本実施形態では、硬質ウレタン材を成形凹部52A内に射出充填して冷やし固める。位置決め部材73を使用して成形した場合、図6に示されるように、得られる衝撃吸収体30Cにおいて、第1衝撃吸収部材31の一面が衝撃吸収体30Cの車両外側においてその外面を構成している。位置決め部材73を利用して成形された衝撃吸収体30Cにおいて、第1衝撃吸収部材31は一つの表面は第2衝撃吸収部材32に覆われておらず、衝撃吸収体30Cの外面を構成している。
このようにして成形された衝撃吸収体30A、30B、30Cは、それぞれ車幅方向における第1衝撃吸収材の第2衝撃吸収材に対する位置が異なる構成であり、異なる衝撃吸収性能を有している。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態においては、同じ第1成形型40及び第2成形型50を使って異なる構成の衝撃吸収体30A、30B、30Cを成形することができる。具体的には、同じ第1成形型40によって成形された第1衝撃吸収部材31をインサート部材として、同じ第2成形型50を使って第2衝撃吸収部材32をインサート成形する。その際に、衝撃吸収体30Aを成形する場合には、第2成形型50の下型52の取付孔52Cに位置決め部材53をネジ止めして第2衝撃吸収部材成形工程を行う。衝撃吸収体30Bを成形する場合には、第2成形型50の下型52の取付孔52Cに位置決め部材63をネジ止めして第2衝撃吸収部材成形工程を行う。衝撃吸収体30Cを成形する場合には、第2成形型50の下型52の取付孔52Cに位置決め部材73をネジ止めして第2衝撃吸収部材成形工程を行う。
このように、本実施形態によれば、第1成形型40及び第2成形型50は同じものを利用して、位置決め部材を変更するだけで、車幅方向における第1衝撃吸収材の第2衝撃吸収材に対する位置が異なる構成であり異なる衝撃吸収性能を有する衝撃吸収体30A、30B、30Cを成形することができる。構成も衝撃吸収性能も異なる衝撃吸収体を成形するために別の成形型を用意する必要がなく、同じ成形型で位置決め部材53、63、73を変更するだけで、簡単に低コストで所望の衝撃吸収性能を有する衝撃吸収体を得ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態において、位置決め部材はそれぞれ4つ設けられていたが、少なくとも2つ設けられていればよく、5つ以上設けられていてもよい。
(2)第1衝撃吸収部材及び第2衝撃吸収部材の形状は所望の衝撃吸収性能が得られるものであれば、適宜変更してもよい。
(3)同じ位置決め部材を用いて、第1衝撃吸収部材の溝の長さを変更することにより車幅方向における第1衝撃吸収材の第2衝撃吸収材に対する位置を変更してもよい。
(4)第1衝撃吸収部材は、反対側の対向面においても開口する溝を有していてもよい。このような構成によれば、第1吸収部材を第2成形型に配置する際に、挿入する方向性を考慮する必要がなくなるので、製造工程を簡素化することができる。
(5)第1衝撃吸収部材に溝が成形せずに、位置決め部材に段差を設けて第1衝撃吸収材の第2衝撃吸収材に対する位置決めを行ってもよい。この場合、位置決め部材の段差の位置を変えることによって第1衝撃吸収材の第2衝撃吸収材に対する位置を変更することができる。
10…ドアトリム、13…アッパーボード、14…ロアボード、30…衝撃吸収体、31…第1衝撃吸収部材、31A…溝、31B…当接面、32…第2衝撃吸収部材、37…対向面、40…第1成形型、41B…成形凹部、41C…凸部、50…第2成形型、52…下型、52A…成形凹部、52B…底面、52C…取付孔、53、63、73、83…位置決め部材、53A…固定端部、53B…支持部、53C…先端面、63A…固定端部、63B…支持部、63C…先端面、73A…固定端部、73B…支持部、73C…先端面

Claims (6)

  1. 第1衝撃吸収部材を成形する第1衝撃吸収部材成形工程と、
    成形型の成形凹部の底面に複数の位置決め部材を配置し、前記第1衝撃吸収部材成形工程において成形した前記第1衝撃吸収部材を、前記複数の位置決め部材によって位置決めされるように前記成形型の前記成形凹部内に配置する第1衝撃吸収部材位置決め工程と、
    前記第1衝撃吸収部材が配置されている前記成形型の前記成形凹部内に溶融樹脂を射出することにより、第2衝撃吸収部材をインサート成形によって成形する第2衝撃吸収部材成形工程と、を備える車両用衝撃吸収体の製造方法において、
    前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記複数の位置決め部材を変更することにより前記第2衝撃吸収部材に対する前記第1衝撃吸収部材の位置を変更可能とすることを特徴とする車両用衝撃吸収体の製造方法。
  2. 前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記複数の位置決め部材を変更することにより変更される前記第1衝撃吸収部材の前記第2衝撃吸収部材に対する位置は、
    前記車両用衝撃吸収体が車両のドアトリムに取り付けられた際に車両の車幅方向における位置であることを特徴とする請求項1に記載の車両用衝撃吸収体の製造方法。
  3. 前記第1衝撃吸収部材と前記第2衝撃吸収部材は同じ材質により成形されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用衝撃吸収体の製造方法。
  4. 前記複数の位置決め部材は、前記成形型の前記成形凹部の前記底面から突出していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の車両用衝撃吸収体の製造方法。
  5. 前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記底面からの突出長さが異なる位置決め部材を前記底面に取り付けることにより、前記第1衝撃吸収部材の前記第2衝撃吸収部材に対する位置を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の車両用衝撃吸収体の製造方法。
  6. 前記第1衝撃吸収部材成形工程において、前記第1衝撃吸収部材を、その側面の前記複数の位置決め部材に対応する位置において段差を有している形状に成形し、
    前記第1衝撃吸収部材位置決め工程において、前記第1衝撃吸収部材の前記段差が前記複数の位置決め部材に当接することにより第1衝撃吸収材を位置決めすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の車両用衝撃吸収体の製造方法。
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