JP6679432B2 - 作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、ホイールローダ、スキッドステアローダ、コンパクトトラックローダ等の作業機に関する。
従来、作業機の冷却制御システムとして特許文献1に開示された技術が知られている。特許文献1に開示された作業機の冷却制御システムは、冷却流体を冷却するために外気を冷却風として導入する冷却ファンの回転数を制御する制御装置を備え、流体温度を検知する流体温度センサと、外気の温度を検知する外気温センサと、流体温度と外気の温度との差分を計算し、差分の大きさに応じて冷却ファンの目標回転数を設定している。
また、ディーゼルエンジンから排出された排気ガスに含まれる粒子状物質をフィルタで捕捉し且つフィルタの再生を行う排ガス浄化装置として特許文献2に開示された技術が知られている。
特開2007−255216号公報 特開2013−113291号公報
さて、特許文献1に開示された冷却制御システムは、冷却ファンを回転させることによってエンジンルーム等を冷却することができる。一方、特許文献2に開示された排ガス浄化装置は、エンジンの回転数を上昇させることによって排ガスの温度を上昇させ、フィルタに捕捉された粒子状物質の燃焼を促進している。即ち、冷却ファンは主に温度を低下させる動作を行い、排ガス浄化装置は温度を上昇させる動作を行う。そのため、冷却ファンと排ガス浄化装置との両方を作動させる場合には、対策を行う必要がある。
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、ディーゼルエンジンの動力によって回転するファンを備えていても、排ガス浄化装置によるフィルタの再生を適正に行うことができる作業機を提供することを目的とする。
技術的課題を解決するために本発明が講じた技術的手段は、以下の通りである。
作業機は、ディーゼルエンジンから排出された排気ガスに含まれる粒子状物質を捕捉するフィルタと、前記ディーゼルエンジンに対して当該ディーゼルエンジンの回転数を上昇させる指令を行うことで前記フィルタの再生を行う再生制御部とを有する排ガス浄化装置と、前記ディーゼルエンジンの出力軸の回転動力が入力され且つ当該入力された回転動力である第1回転動力を第2回転動力に変更して出力する動力伝達部と、前記動力伝達部から出力された前記第2回転動力によって回転可能なファンと、制御装置と、を備え、前記動力伝達部は、前記ディーゼルエンジンの回転数に伴って回転数が増減する回転軸と、前記回転軸に回転自在に支持され且つ、前記ファンが装着されたハウジングと、前記回転軸の回転に応じて回転し且つ、前記ハウジングとの間に形成されたギャップに導入された流体によって当該ハウジングと共に回転可能なロータと、前記ギャップに導入する前記流体の導入量を設定する流体設定部と、を有し、前記ロータが、前記排ガス浄化装置による前記フィルタの再生時に前記ディーゼルエンジンの回転数の上昇に応じて回転数が増加することによって前記第1回転動力が増加するようになっており、前記フィルタの再生前の前記ファンの回転数である第2回転動力を「再生前回転数P1」、前記フィルタの再生によって増加する第1回転動力を前記動力伝達部で減少させなかった場合の前記ファンの回転数である第2回転動力を「第1再生後回転数P2」、前記フィルタの再生によって増加する第1回転動力を前記動力伝達部で減少した場合の第2回転動力を「第2再生回転数P3」とした場合、前記前記動力伝達部の前記流体設定部は、再生前回転数P1<第2再生回転数P3<第1再生後回転数P2を満たすように、前記ギャップに導入する前記流体の導入量を設定し、前記制御装置は、前記フィルタの再生が行われた場合、前記ディーゼルエンジンの増加した回転数である増加量ΔM1を求め、前記増加量ΔM1に基づいて、前記ファンの実回転数の増加量である推定増加量ΔM2を推定し、再生前回転数P1及び推定増加量ΔM2に基づき、前記フィルタの再生において前記エンジンの回転数を上昇させた場合のファンの実回転数である推定回転数M3を推定し、前記推定回転数M3を前記第再生回転数Pに設定し、第2再生後回転数P3を、再生前回転数P1を超え且つ第1再生後回転数P2未満に設定する。
作業機は、前記ディーゼルエンジンの冷却水の温度を測定可能な測定装置を備え、前記制御装置は、前記第2再生後回転数P3を前記測定装置で測定された前記冷却水の温度に基づいて設定する。
作業機は、前記フィルタの再生の指令を手動で行う再生スイッチを備え、前記再生制御部は、前記再生スイッチによって再生の指令が行われた場合に前記ディーゼルエンジンを制御することによって前記フィルタの再生を行う。
作業機は、駐車を検出する駐車検出装置と、前記ディーゼルエンジンの回転数を設定する設定部材と、を備え、前記再生制御部は、前記駐車検出装置によって駐車が検出された場合は、前記設定部材で設定されたディーゼルエンジンの回転数に応じて前記ディーゼルエンジンの回転数を上昇させて前記フィルタの再生を行う。
前記動力伝達部は、前記ファンが装着されたハウジングと、前記ディーゼルエンジンの出力軸の回転動力によって回転し、且つ、前記ハウジングとの間に形成されたギャップに導入された流体によって当該ハウジングと共に回転するロータと、前記ギャップに導入する前記流体の導入量を設定する流体設定部と、を備えている。
作業機は、ディーゼルエンジンから排出された排気ガスに含まれる粒子状物質を捕捉するフィルタを有する排ガス浄化装置と、前記ディーゼルエンジンに対して指令を行うことで前記フィルタの再生を行う再生制御部と、前記ディーゼルエンジンの出力軸の回転動力によって回転可能で且つ前記フィルタの再生時に回転数が変更可能なファンと、を備えている。
本発明によれば、エンジンの動力によって回転するファンを備えていても、排ガス浄化装置によるフィルタの再生を適正に行うことができる。
排ガス浄化装置及び冷却装置を示す図である。 DPF再生において、エンジン回転数及び水温の推移を示した図である。 冷却装置の詳細を示す図である。 DPF再生におけるエンジン回転数、ファンの回転数の推移を示した図である。 ホイールローダの全体図である。
以下、本発明に係る作業機の好適な実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。図5は、ホイールローダの全体図である。
まず、作業機として、ホイールローダを例にあげて説明する。なお、作業機は、ホイールローダに限定されず、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ、バックホー等であっても、その他の作業機であってもよい。
図5に示すように、ホイールローダ1は、アーティキュレート式の作業機であり、機体2と、前方で作業が可能な作業装置3とを有している。機体2には前輪5及び後輪6が設けられている。機体2には、支持フレーム4が設けられている。作業装置3は、リフトアーム9とバケット10とを有する。リフトアーム9は、その基端側が支持フレーム4に幅方向の軸心(横軸)回りに揺動自在に支持されている。リフトアーム9はリフトシリンダ12の伸縮によって作動される。即ち、リフトシリンダ12を伸縮すると、リフトアーム9は上下方向に揺動する。バケット10は、リフトアーム9の先端側に横軸回りに揺動自在に支持されている。バケット10は、バケットシリンダ13の伸縮によって上下方向に回動する。なお、バケット10は着脱自在に設けられていて、バケット10の代わりに、スイーパー、モアー、ブレーカ等の予備アタッチメントをリフトアーム9の先端側に取り付け可能とされている。
機体2には、運転席14と、ステアリング16と、作業装置3を操作する操作装置17と、原動機18とが設けられている。原動機18は、ディーゼルエンジン(以降、エンジンという)である。なお、原動機18は、電動モータとエンジンとの両方から構成されていてもよい。ホイールローダ1には、原動機18の出力軸19の回転動力により作動する油圧ポンプが設けられている。油圧ポンプは、ホイールローダ1に装備された油圧アクチュエータ(リフトシリンダ12、バケットシリンダ13等)やバケット10の代わりに装着されるアタッチメントの油圧アクチュエータに作動油を供給可能である。また、ホイールローダ1には、HST(静油圧式トランスミッション)等の走行装置が設けられている。
図1に示すように、ホイールローダ1は、排ガス浄化装置20を備えている。
排ガス浄化装置20は、フィルタ21と、第1圧力検出装置22と、第2圧力検出装置23と、制御装置24とを有している。フィルタ21は、ディーゼルパーティキュレートフィルタ(DPF)であって、エンジン18から排出されたガスに含まれる粒子状物質を捕集するためのフィルタである。説明の便宜上、フィルタ21のことをDPFという。
DPF21は、エンジン18に設けられた排気マニホールド25の中途部に設けられている。排気マニホールド25の端部には、排気音を低減するためのサイレンサが設けられている。第1圧力検出装置22は、排気マニホールド25内の排ガスの圧力(以降、排気圧力ということがある)を検出するセンサであり、DPF21の入口付近に設けられている。第2圧力検出装置23は、排気マニホールド25内の排気圧力を検出するセンサであり、DPF21の出口付近に設けられている。第1圧力検出装置22及び第2圧力検出装置23は、例えば圧電素子などで構成される圧力センサである。第1圧力検出装置22及び第2圧力検出装置23で検出された排気圧力は、制御装置24に出力される。
DPF21に粒子状物質の堆積がなく目詰まりがない場合、DPF21による圧力損失は小さいので、第1圧力検出装置22が検出した排気圧力(第1排気圧力)と、第2圧力検出装置23が検出した排気圧力(第2排気圧力)との差圧は小さい。一方、DPF21に粒子状物質が堆積し目詰まりの程度が大きくなってくると、DPF21による圧力損失が大きくなるため、第1排気圧力と第2排気圧力との差圧が大きくなる。この差圧の大きさは、DPF21の目詰まりの程度に対応するので、差圧の大きさを、DPF21の目詰まりの程度、すなわちDPF21に堆積した粒子状物質の堆積量(以降、PM堆積量ということがある)に換算することができる。
さて、制御装置24には、報知装置26、設定部材27、測定装置28が接続されている。報知装置26は、スピーカ、LED、液晶パネル等であって、運転席14の近傍に設けられている。設定部材27は、揺動自在に支持されたアクセルレバー、揺動自在に支持されたアクセルペダル、回転自在なダイヤル等であって、ホイールローダ1に乗車した作業者等が操作することが可能である。作業者が手動によって、設定部材27を操作することによって、エンジンの回転数を設定することができる。測定装置28は、エンジン18を冷却する冷却水の温度(以降、水温ということがある)を測定する装置である。
制御装置24は、CPU等から構成されていて、再生制御部24aを有している。再生制御部24aは、制御装置24を構成する電気電子部品、制御装置24に格納されたプログラム等から構成されている。
再生制御部24aは、第1圧力検出装置22が検出した第1排気圧力と、第2圧力検出装置23が検出した第2排気圧力とに基づいて、DPF21に堆積したPM堆積量を演算する。再生制御部24aは、エンジン18に対して所定の指令を行うことによって、排気マニホールド25の排ガスの温度を上昇させ、DPF21に堆積した粒子状物質を燃焼させることにより、DPF21に堆積した粒子状物質の堆積量(PM堆積量)を減少させる。即ち、再生制御部24aは、DPFの再生(以降、DPF再生ということがある)を行う。
再生制御部24aは、DPF再生を行う場合に、第1動作、第2動作、第3動作を行う。
次に、再生制御部24aによる第1動作、第2動作、第3動作について説明する。
第1動作は、エンジン回転数を上昇させる動作である。再生制御部24aは、PM堆積量が予め定められた量(DPF再生が必要な量)以上になると、第1動作として、まず、報知装置26に対して、報知信号を出力する。報知装置26は、報知信号を取得すると、「作業者が手動で設定部材27を操作することによってエンジン回転数をアイドリング回転数よりも高い回転数(再生回転数)に上昇しなければならない」ことを、音声、光、文字等によって知らせる。即ち、報知装置26は、エンジン回転数を上昇させる必要があることを作業者に知らせる情報を出力する。例えば、報知装置26は、再生制御部24aから出力された報知信号に基づいて、「アクセルを操作し、エンジン回転数を再生回転数である1800rpm以上に設定して下さい」と表示する。
再生制御部24aは、報知装置26に報知信号を出力した後、第1動作として、設定部材27の操作量に基づいてエンジン回転数を制御する。ここで、エンジン回転数が再生回転数以上である場合、再生制御部24aは、報知装置26への報知信号の出力を停止する。エンジン回転数が再生回転数未満の場合、再生制御部24aは、報知装置26への報知信号の出力を継続する。作業者が報知装置26による報知を認識し、設定部材27を操作
することによって、エンジン回転数を再生回転数以上にすると、排ガスの温度を上昇させることができる。
第2動作は、エンジン18に供給する気体(空気)の量、即ち、エンジン18の吸気を絞る動作である。再生制御部24aは、測定装置28で測定した水温が予め定められた所定温度(例えば、65℃)以上である場合に、第2動作として、エンジン18の吸気スロットルを絞る、即ち、吸気スロットルの開度を小さくする。エンジン18の吸気を絞ることによって、当該エンジン18の排ガスの温度を上昇させることができる。
第3動作は、エンジン18の燃焼後の排ガスに燃料を噴射(ポスト噴射)する動作である。再生制御部24aは、第3動作として、エンジン18に対して燃料のポスト噴射を実行する指令を出力する。エンジン18において、燃料のポスト噴射が行われると、排気マニホールド25の排ガスの温度が上昇し、DPF21に堆積した粒子状物質の燃焼を促進することができる。
図2は、第1動作、第2動作、第3動作によるDPF再生において、エンジン回転数及び水温の推移を示した図である。
図2の時点T1に示すように、PM堆積量が所定量以上になった場合、再生制御部24aによる第1動作が行われる。時点T1においては、報知装置26によってエンジン回転数を上昇することが促される。その結果、作業者は設定部材27を操作するため、エンジン回転数が上昇する。エンジン回転数の上昇を行うことによって水温が上がり、65℃以上になると、図2の時点T2に示すように、再生制御部24aによる第2動作が行われる。即ち、エンジン18の吸気が絞られる。エンジン18の吸気が絞られることによって、排ガスの温度が上昇し、図2の時点T3に示すように、排ガスの温度が250℃以上になると、再生制御部24aによる第3動作が行われる。エンジン18のポスト噴射が行われると、排ガスの温度は600℃以上になり、DPF21に堆積した粒子状物質の燃焼が促進される。
このように、再生制御部24aは、DPF再生において、第1動作と第2動作と第3動作との3段階に分けて再生に関する動作を行うことにより、DPF21に堆積した粒子状物質を減少させることができる。
なお、上述した3段階のDPF再生は、ホイールローダ1を所定の場所に駐車した状態で行うことが好ましい。図1に示すように、制御装置24には、駐車を検出する駐車検出装置29が接続されている。駐車検出装置29は、機体2に揺動自在に支持された駐車レバー(パーキングブレーキ)が当該機体2の制動を行う位置(制動位置)である場合にONとなり、駐車を検出する。また、駐車検出装置29は、駐車レバーが機体2の制動を解除する位置(解除位置)にある場合にOFFになり、駐車を検出しない。再生制御部24aは、PM堆積量がDPF再生の必要な量以上である状況下で駐車検出装置29によって駐車が検出された場合に第1動作を実行する。このように、ホイールローダ1を所定の場所に駐車したことを条件としてDPF再生を行うことによって、DPF再生時の排ガスが直接、高温環境に弱い物に掛かってしまうことを防止することができる。例えば、草、木などの植物、建設資材等は高温環境に弱く、このような物が無い場所を選んでDPF再生を行うことができる。
図1に示すように、ホイールローダ1は、冷却装置40を備えている。
冷却装置40は、エンジン18を動力源として駆動する装置であって、例えば、粘性の流体を用いた粘性式のクラッチファンである。粘性式のクラッチファンである場合、外気温等が非常に低く、例えば、−30℃の環境下でも作動させることが可能である。
冷却装置40は、動力伝達部41と、ファン42とを備えている。動力伝達部41は、エンジン18の出力軸19の回転動力が入力され且つ当該入力された回転動力(以降、第1回転動力ということがある)を、第2回転動力に変更してファン42に出力する伝達装置である。図3に示すように、動力伝達部41は、回転軸43と、ロータ44と、ハウジング(ケース)45と、流体設定部(流体設定装置)46とを有している。
回転軸43は、第1回転動力により回転する軸である。図1に示すように、例えば、エンジン18の出力軸19には、当該出力軸19と共に回転するプーリ50が設けられてい
る。また、回転軸43にも、当該回転軸43と共に回転するプーリ51が設けられている。プーリ50とプーリ51とには、ベルト(駆動ベルト)52が掛けられ、プーリ50の回転動力が駆動ベルト52を介してプーリ51に伝達される。プーリ51の回転動力、即ち、第1回転動力が回転軸43に伝えられ、当該回転軸43が回転する。
図3に示すように、ロータ44は、回転軸43に固定されていて、回転軸43と共に回転する。ロータ44は、円盤状であって、外面に環状のラビリンス部(溝部)44aが形成されている。ロータ44はハウジング45に収容されている。
ハウジング45は、回転軸43に軸受53を介して回転自在に支持されている。ハウジング45の外側には、複数枚の羽根を有するファン42が装着されている。したがって、ハウジング45を回転させることによってファン42を回転させることができる。
ハウジング45は、ロータ44のラビリンス部44aに近接する壁部45aを有している。ハウジング45の壁部45aと、ロータ44のラビリンス部44aとの間には、ギャップ(作動ギャップ)44bが形成されている。ギャップ44bに粘性の流体(例えば、シリコン油)を導入することによって、ロータ44の回転動力がハウジング45に伝達される。ハウジング45はロータ44の回転動力によって回転する。
ハウジング45は、貯蔵室45bと、流路45cとを有している。貯蔵室45bは、シリコン油を一時的に貯蔵する室であって、回転軸43の先端側に設けられている。流路45cは、貯蔵室45bとギャップ44bとを連通する循環型の流路である。即ち、流路45cは、ギャップ44bの出側44b1と貯蔵室45bとを繋ぎ、ギャップ44bの入側44b2と貯蔵室45bとを繋ぐ流路である。したがって、ギャップ44bに導入されたシリコン油は、流路45cを通過して貯蔵室45bに入った後、貯蔵室45bから流路45cに入って、ギャップ44bに戻ることが可能である。
流体設定部(流体設定装置)45は、ギャップ44bに導入するシリコン油の導入量を設定する装置である。流体設定装置45は、流路45cの中途部を閉鎖可能な電磁弁である。即ち、流体設定装置45は、コイル(ソレノイド)と、コイルの励磁によって移動可能なピンと、ピンの先端に設けられた弁体とを有している。流体設定装置45のピン及び弁体は、流路45c内に設けられ、ビンの移動によって流路45cの内部を開放又は閉鎖可能である。流体設定装置45を作動させて開度を変更すれば、貯蔵室45bから流体設定装置45を通過してギャップ44bに導入されるシリコン油の導入量を調整することができる。
ギャップ44bに入ったシリコン油は、流路45cを通過して貯蔵室45bに入る。ここで、流体設定部45によって流路45cを完全に閉鎖した状態では、シリコン油は、貯蔵室44からギャップ44bに流入することができない。流体設定部45の弁体を開けば、貯蔵室45bのシリコン油は、流体設定部45を通過して、ギャップ44bに流入することができる。ギャップ44bに導入されたシリコン油の導入量によって、ファン42(ハウジング45)の回転数を変更することができる。
例えば、ギャップ44bへのシリコン油の導入量を多くすることによって、エンジン18の回転数と、ファン42の回転数とを略一致するまで上昇させることができる。即ち、動力伝達部41(回転軸43)に入力された第1回転動力が低下することなく、第2回転動力としてハウジング45を介してファン42に出力することができる。
また、ギャップ44bへのシリコン油の導入量を少なくすることによって、エンジン18の回転軸19からロータ44を介してハウジング45に伝達するトルクが小さくなる。即ち、ギャップ44bへのシリコン油の導入量を少なくすることによって、エンジン18の回転数に対するファン42の回転数の比率が減少する。言い換えれば、ギャップ44bへのシリコン油の導入量を減少させることによって、動力伝達部41(回転軸43)に入力された第1回転動力を低下させて、第2回転動力としてハウジング45を介してファン42に出力することができる。
さて、冷却装置40は、排ガス浄化装置20においてDPF再生を行う際、ファン42の回転数を変更する。図4は、第1回転動力(エンジン回転数)、第2回転動力(ファンの回転数)の推移を示した図である。なお、回転動力は、実質的に回転数に置き換えるこ
とができるため、説明の便宜上、回転動力のことを回転数と同等として説明を進める。
図4に示すように、例えば、DPF再生の第1動作を行った場合、エンジン回転数は上昇する。図4のL1に示すように、エンジン回転数の上昇に伴って動力伝達部41に入力される第1回転動力が増加することから、第2回転動力(ファン42の回転数)が増加する。
そこで、冷却装置40の動力伝達部41は、DPF再生時においてエンジンの回転数の上昇に伴って増加した第1回転動力を減少させて、減少させた回転動力を第2回転動力としてファン42に伝達する。
詳しくは、図4に示すように、DPF再生前の第2回転動力(ファン42の回転数)を「再生前動力(再生前回転数)P1」、DPF再生において増加する第1回転動力を動力伝達部41で減少させなかった場合の第2回転動力(ファン42の回転数)を「第1再生後動力(第1再生後回転数)P2」、DPF再生において増加する第1回転動力を動力伝達部41減少させた場合の第2回転動力(ファン42の回転数)を「第2再生後動力(第2再生後回転数)P3」とした場合、動力伝達部41は、第2再生後回転数P3をP1<P3<P2を満たすように設定する。
詳しくは、第2再生後回転数P3の設定は、CPU等で構成された制御装置60で行う。制御装置60は、流体設定装置45に制御信号を出力して当該流体設定装置45の開度を変更することによって、ファン42の回転数を制御する。即ち、制御装置60は、ファン42の目標回転数とファン42の実回転数とが一致するように、流体設定装置45を制御する。
制御装置60は、制御装置24に接続され、当該制御装置24からDPF再生に関する情報を取得する。以降、説明の便宜上、制御装置60のことを第1制御装置60、制御装置24のことを第2制御装置24という。
図3に示すように、第1制御装置60には、回転検出装置61が接続されている。回転検出装置61は、ファン42(ハウジング23)の実回転数を検出する装置である。即ち、回転検出装置61は、ファン42又はハウジング23の近傍に設けられ、ファン42の実回転数を検出する。第1制御装置60は、設定部62を備えている。設定部62は、第2再生後回転数P3の設定を行う部分であって、第1制御装置60を構成する電気・電子部品、当該第1制御装置60に組み込まれたプログラム等から構成されている。
以下、図4を用いて設定部62について説明する
設定部62は、第2再生後回転数P3がP1<P3<P2を満たすように設定する。
具体的には、第1制御装置60がDPF再生の開始(再生制御部24aによる第1動作の開始)の信号を取得すると、設定部62は、DPF再生の開始直前の回転検出装置61で検出されたファン42の実回転数を、再生前回転数P1として保持する。
また、第1制御装置60がDPF再生の開始の信号を取得すると、設定部62は、DPF再生の開始後のエンジン目標回転数を監視する。設定部62は、エンジン目標回転数が急峻に増加した場合、増加したエンジン目標回転数の増加量ΔM1を求め、当該エンジン目標回転数の増加量ΔM1に基づいて、ファン42の実回転数の増加量ΔM2を推定する。例えば、設定部62は、エンジン目標回転数の増加量ΔM1に所定の係数を乗算することによって、ファン42の実回転数の増加量ΔM2(以降、推定増加量ΔM2という)を推定する。
また、設定部62は、再生前回転数P1及び推定増加量ΔM2に基づき、エンジン回転数を上昇させた場合のファンの25の実回転数(以降、推定回転数M3)を推定する。即ち、設定部62は、推定回転数M3=再生前回転数P1+推定増加量ΔM2によって、推定回転数M3を求める。設定部62は、推定回転数M3を第1再生後回転数P2に設定する。そして、設定部62は、DPF再生中は、第2再生後回転数P3を再生前回転数P1を超え且つ第1再生後回転数P2未満に設定する(P1<P3<P2を満たすように設定する)。即ち、設定部62は、DPF再生中におけるファン42の目標回転数を、第2再生後回転数P3で示された値にする。上述したように、第2再生後回転数P3(ファン42の目標回転数)をP1<P3<P2を満たすように設定するにあたって、第2再生後回
転数P3の値は、測定装置28で測定した水温に基づいて設定することが好ましい。言い換えれば、第1回転動力の減少量を水温に基づいて設定することが好ましい。例えば、DPF再生の開始後における水温が第2動作を行うための閾値である65℃に近い場合(例えば、5℃以内)、設定部62は、第1回転動力の減少量、即ち、再生前回転数P1と第2再生後回転数P3との差を小さくする。一方で、DPF再生の開始後における水温が65℃から離れている場合(例えば、30℃)、再生前回転数P1と第2再生後回転数P3との差を大きくする。
第1制御装置60では、測定装置28で測定した水温に基づいて、再生前回転数P1と第2再生後回転数P3との差(第1回転動力の減少量)を設定している。そのため、DPF再生の第1動作において、出来るだけ早く、水温を65℃以上にすることができる。
上述した実施形態では、DPF再生において、設定部材27を作業者が手動で操作することによってエンジン回転数を上昇させていたが、スイッチを切り換えることによってエンジン回転数を上昇させてもよい。具体的には、図1に示すように、制御装置24には、再生スイッチ63が接続されている。再生スイッチ63は、手動でON又はOFFに切換可能なスイッチである。再生スイッチ63がONである場合は、再生の指令(以降、再生指令という)を制御装置24に出力する。再生スイッチ63がOFFである場合には、再生指令を停止する。PM堆積量が所定量以上になった場合、再生スイッチ63は入力を受け付け可能の状態になる。作業者が再生スイッチ63をONし、再生指令が制御装置24に入力されると、再生制御部24aは自動的にエンジン回転数を上昇させる動作(第1動作)を行う。この場合も、上述したように、第1制御装置60の設定部62は、第2再生後回転数P3を求め、DPF再生前よりもファン42の回転数を減少させる。
以上の実施形態によれば、DPF再生を行うにあたって、エンジン回転数を上昇させた場合、エンジン回転数の上昇に伴ってファン42の回転数が上昇するものの、ファン42の回転数を抑えているため、ファン42の冷却動作がDPF再生における温度上昇を阻害してしまうことを防止することができる。即ち、エンジンの動力によって回転するファンを備えていても、排ガス浄化装置によるフィルタの再生を適正に行うことができる
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。上述した実施形態では、第1制御装置60と第2制御装置24とを別体に構成していたが、これに代えて、一体化してもよい。
1 作業機
2 機体
18 原動機
19 出力軸
20 排ガス浄化装置
21 フィルタ(DPF)
22 第1圧力検出装置
23 第2圧力検出装置
24 制御装置
24a 再生制御部
26 報知装置
27 設定部材
28 再生スイッチ
29 駐車検出装置
40 冷却装置
41 動力伝達部
42 ファン
43 回転軸
44 ロータ
46 流体設定部
60 制御装置
61 回転検出装置
62 設定部
63 再生スイッチ

Claims (4)

  1. ディーゼルエンジンから排出された排気ガスに含まれる粒子状物質を捕捉するフィルタと、前記ディーゼルエンジンに対して当該ディーゼルエンジンの回転数を上昇させる指令を行うことで前記フィルタの再生を行う再生制御部とを有する排ガス浄化装置と、
    前記ディーゼルエンジンの出力軸の回転動力が入力され且つ当該入力された回転動力である第1回転動力を第2回転動力に変更して出力する動力伝達部と、
    前記動力伝達部から出力された前記第2回転動力によって回転可能なファンと、
    制御装置と、
    を備え、
    前記動力伝達部は、
    前記ディーゼルエンジンの回転数に伴って回転数が増減する回転軸と、
    前記回転軸に回転自在に支持され且つ、前記ファンが装着されたハウジングと、
    前記回転軸の回転に応じて回転し且つ、前記ハウジングとの間に形成されたギャップに導入された流体によって当該ハウジングと共に回転可能なロータと、
    前記ギャップに導入する前記流体の導入量を設定する流体設定部と、
    を有し、
    前記ロータが、前記排ガス浄化装置による前記フィルタの再生時に前記ディーゼルエンジンの回転数の上昇に応じて回転数が増加することによって前記第1回転動力が増加するようになっており、
    前記フィルタの再生前の前記ファンの回転数である第2回転動力を「再生前回転数P1」、前記フィルタの再生によって増加する第1回転動力を前記動力伝達部で減少させなかった場合の前記ファンの回転数である第2回転動力を「第1再生後回転数P2」、前記フィルタの再生によって増加する第1回転動力を前記動力伝達部で減少した場合の第2回転動力を「第2再生回転数P3」とした場合、前記前記動力伝達部の前記流体設定部は、再生前回転数P1<第2再生回転数P3<第1再生後回転数P2を満たすように、前記ギャップに導入する前記流体の導入量を設定し、
    前記制御装置は、前記フィルタの再生が行われた場合、前記ディーゼルエンジンの増加した回転数である増加量ΔM1を求め、前記増加量ΔM1に基づいて、前記ファンの実回転数の増加量である推定増加量ΔM2を推定し、再生前回転数P1及び推定増加量ΔM2に基づき、前記フィルタの再生において前記エンジンの回転数を上昇させた場合のファンの実回転数である推定回転数M3を推定し、前記推定回転数M3を前記第再生回転数Pに設定し、第2再生後回転数P3を、再生前回転数P1を超え且つ第1再生後回転数P2未満に設定する作業機。
  2. 前記ディーゼルエンジンの冷却水の温度を測定可能な測定装置を備え、
    前記制御装置は、前記第2再生後回転数P3を前記測定装置で測定された前記冷却水の温度に基づいて設定する請求項1に記載の作業機。
  3. 前記フィルタの再生の指令を手動で行う再生スイッチを備え、
    前記再生制御部は、前記再生スイッチによって再生の指令が行われた場合に前記ディーゼルエンジンを制御することによって前記フィルタの再生を行う請求項1又は2に記載の作業機。
  4. 駐車を検出する駐車検出装置と、
    前記ディーゼルエンジンの回転数を設定する設定部材と、
    を備え、
    前記再生制御部は、前記駐車検出装置によって駐車が検出された場合は、前記設定部材で設定されたディーゼルエンジンの回転数に応じて前記ディーゼルエンジンの回転数を上昇させて前記フィルタの再生を行う請求項1〜3のいずれかに記載の作業機。
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