JP6679399B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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本発明は冷媒を圧縮する冷凍、空調用の冷媒圧縮機や、空気等の流体を圧縮する流体圧縮機として使用されるスクロール圧縮機に関し、特に、旋回スクロールのボス部に鍔部を有すると共に前記ボス部に旋回軸受を備える構成のスクロール圧縮機に好適なものである。
旋回スクロールのボス部に鍔部を有すると共に、前記ボス部に旋回軸受を備える構成のスクロール圧縮機としては、特開2014−163332号公報(特許文献1)に記載のものがある。この特許文献1のものでは、旋回スクロールのボス部に設けられている旋回軸受の端部に拡開するテーパ部を設けることにより、クランク軸が傾斜しても、片当りを防止して面圧上昇を緩和させ、これによって旋回軸受の信頼性を高めるようにしている。
特開2014−163332公報
上記特許文献1のものでは、クランク軸の傾斜による片当り防止についての配慮は為されているが、軸周速が増えるスクロール圧縮機の高速運転時に、旋回軸受とクランク軸の偏心ピン部との摺動により、発熱量が増加し、旋回スクロールの旋回ボス部の熱変形に伴い、前記旋回軸受も変形することに対しては配慮されていない。即ち、前記旋回ボス部の熱変形に伴い、前記旋回軸受も変形して、軸受摺動面の軸受隙間が局所的に小さくなり、この軸受隙間が小さくなる部分への給油量が減少することで、旋回軸受の摺動性を低下させ、焼き付きを引き起こし易くなって、信頼性を低下させるという課題がある。
この課題を更に詳しく説明する。
スクロール圧縮機においては、軸周速が増える高速運転になると、旋回軸受と前記クランク軸の偏心ピン部との摺動部の発熱量が増加する。ここで、旋回スクロールのボス部に鍔部を有するスクロール圧縮機においては、前記ボス部における鍔部と旋回スクロールの端板部側の肉厚は大きく、前記鍔部と前記端板部間の前記ボス部の肉厚は小さくなっており、旋回スクロールのボス部の肉厚は軸方向に不均一となっている。肉厚の小さい部分では肉厚の大きい部分に比べ、熱による径方向への拡大が大きくなることから、前記ボス部内に設けられている旋回軸受は、前記鍔部側と前記端板部側の内径、即ち両端部側の内径が、中央部側(前記鍔部側と前記端板部側との間の部分)の内径よりも小さくなる。この結果、前記旋回軸受における摺動面とクランク軸の偏心ピン部との軸受隙間が、旋回軸受の前記鍔部側と前記端板部側の部分で局所的に小さくなり、この軸受隙間が小さくなる部分への給油量が減少することで、旋回軸受の摺動性を低下させ、焼き付きを引き起こし易くなる。
本発明の目的は、旋回スクロールの旋回ボス部の熱変形に伴う旋回軸受の変形を抑制して旋回軸受の摺動性低下を抑え、信頼性を向上できるスクロール圧縮機を得ることにある。
上記課題を解決するために、本発明は、固定端板と、該固定端板に立設する渦巻状のラップと、前記固定端板の中心部側に設けられた吐出口を有する固定スクロールと、旋回端板と、該旋回端板に立設する渦巻状のラップと、前記旋回端板の反ラップ側に設けられた旋回ボス部を有する旋回スクロールと、前記旋回ボス部内に設けられた旋回軸受と、前記旋回ボス部内に前記旋回軸受を介して挿入される偏心ピン部を有し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸と、を備えたスクロール圧縮機において、前記旋回ボス部は、前記旋回端板に接続される円筒部と、この円筒部の開放端側に設けられた鍔部を備え、前記旋回軸受は、前記鍔部側の端部が、前記鍔部よりも前記円筒部側に位置するように配設されていることを特徴とする。
本発明の他の特徴は、固定端板と、該固定端板に立設する渦巻状のラップと、前記固定端板の中心部側に設けられた吐出口を有する固定スクロールと、旋回端板と、該旋回端板に立設する渦巻状のラップと、前記旋回端板の反ラップ側に設けられた旋回ボス部を有する旋回スクロールと、前記旋回ボス部内に設けられた旋回軸受と、前記旋回ボス部内に前記旋回軸受を介して挿入される偏心ピン部を有し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸と、を備えたスクロール圧縮機において、前記旋回ボス部は、前記旋回端板に接続される円筒部と、この円筒部の開放端側に設けられた鍔部を備え、前記旋回軸受は、前記鍔部側の端部内周面に、端部に向かって拡開するテーパ部が設けられており、このテーパ部の起点は、前記鍔部よりも前記円筒部側に位置するように配設されていることにある。
本発明の更に他の特徴は、固定端板と、該固定端板に立設する渦巻状のラップと、前記固定端板の中心部側に設けられた吐出口を有する固定スクロールと、旋回端板と、該旋回端板に立設する渦巻状のラップと、前記旋回端板の反ラップ側に設けられた旋回ボス部を有する旋回スクロールと、前記旋回ボス部内に設けられた旋回軸受と、前記旋回ボス部内に前記旋回軸受を介して挿入される偏心ピン部を有し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸と、を備えたスクロール圧縮機において、前記旋回ボス部は、前記旋回端板に接続される円筒部と、この円筒部の開放端側に設けられた鍔部を備え、前記旋回ボス部の前記円筒部外周面に、円周方向の溝を少なくとも1つ形成していることにある。
本発明の更に他の特徴は、固定端板と、該固定端板に立設する渦巻状のラップと、前記固定端板の中心部側に設けられた吐出口を有する固定スクロールと、旋回端板と、該旋回端板に立設する渦巻状のラップと、前記旋回端板の反ラップ側に設けられた旋回ボス部を有する旋回スクロールと、前記旋回ボス部内に設けられた旋回軸受と、前記旋回ボス部内に前記旋回軸受を介して挿入される偏心ピン部を有し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸と、を備えたスクロール圧縮機において、前記旋回ボス部は、前記旋回端板に接続される円筒部と、この円筒部の開放端側に設けられた鍔部を備え、前記旋回ボス部の外周部における前記円筒部と前記鍔部とが交わる角部に、この角部をえぐるように円周方向の溝を形成していることにある。
本発明の更に他の特徴は、固定端板と、該固定端板に立設する渦巻状のラップと、前記固定端板の中心部側に設けられた吐出口を有する固定スクロールと、旋回端板と、該旋回端板に立設する渦巻状のラップと、前記旋回端板の反ラップ側に設けられた旋回ボス部を有する旋回スクロールと、前記旋回ボス部内に設けられた旋回軸受と、前記旋回ボス部内に前記旋回軸受を介して挿入される偏心ピン部を有し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸と、を備えたスクロール圧縮機において、前記旋回ボス部は、前記旋回端板に接続される円筒部と、この円筒部の開放端側に設けられた鍔部を備え、前記旋回軸受の前記鍔部側端部の内周面に円周方向の溝を形成していることにある。
本発明によれば、旋回スクロールの旋回ボス部の熱変形に伴う旋回軸受の変形を抑制して旋回軸受の摺動性低下を抑え、信頼性を向上できるスクロール圧縮機を得ることができる。
本発明のスクロール圧縮機の実施例1を示す縦断面図。 図1のA部拡大図。 図2に示す旋回ボス部の熱変形を説明する図。 本発明のスクロール圧縮機の実施例2を説明する図で、図2に相当する図。 本発明のスクロール圧縮機の実施例3を説明する図で、図2に相当する図。 図5に示す旋回ボス部の熱変形を説明する図。 本発明のスクロール圧縮機の実施例4を説明する図で、図2に相当する図。 図8に示す旋回ボス部の熱変形を説明する図。 本発明のスクロール圧縮機の実施例5を説明する図で、図2に相当する図。
以下、本発明のスクロール圧縮機の具体的実施例を、図面を用いて説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一或いは相当する部分を示している。
本発明のスクロール圧縮機の実施例1を、図1〜3を用いて説明する。図1は本実施例1のスクロール圧縮機を示す縦断面図、図2は図1のA部拡大図、図3は図2に示す旋回ボス部の熱変形を説明する図である。
まず、図1を用いて本実施例1のスクロール圧縮機の全体構成を説明する。
1は密閉容器で、この密閉容器1内の上部には圧縮機構部2が、その下方には電動機部3が設けられ、前記圧縮機構部2と前記電動機部3はクランク軸4を介して連結されている。また、前記密閉容器1内の底部には、前記圧縮機機構部2の摺動部を潤滑するための潤滑油を溜める油溜り5が設けられている。
前記圧縮機構部2は、固定スクロール6、この固定スクロール6に噛み合いながら旋回運動する旋回スクロール7、前記密閉容器1の内面に固定されるフレーム8、前記旋回スクロール7の自転を防止して旋回運動させるためのオルダム継手9などから構成されている。
前記固定スクロール6は、固定端板6b、該固定端板6bに垂直に立設する渦巻状のラップ6a、前記固定端板6bの中心部側(ラップ6aの中央部側)に設けられた吐出口6c、前記固定端板6bの外周部側に設けられた吸込口6d等を有し、前記フレーム8に複数のボルト10を介して固定されている。
前記旋回スクロール7は、旋回端板7b、該旋回端板7bに垂直に立設する渦巻状のラップ7a、前記旋回端板7bに形成された背圧孔7c、前記旋回端板7bの反ラップ側の中心部側に設けられた旋回ボス部7d等を有し、前記固定スクロール6と噛み合い旋回運動するように構成されている。
前記旋回ボス部7dは、前記旋回端板7bに接続される径方向の肉厚の小さい円筒部7daと、この円筒部7daの開放端側に設けられた径方向の肉厚の大きい鍔部7db等により構成されており、この旋回ボス部7d内には旋回軸受7eが設けられている。この旋回軸受7eにはすべり軸受を用いることが望ましい。
前記クランク軸4は、主軸部4a、下方の副軸部4b、上方の偏心ピン部4cを備えており、クランク軸4が回転すると前記偏心ピン部4cは旋回運動するようになっている。この偏心ピン部4cは前記旋回ボス部7d内に前記旋回軸受7eを介して挿入され、前記クランク軸4が回転すると、前記偏心ピン部4cにより、前記旋回スクロールを旋回運動させる。
前記固定スクロール6と前記旋回スクロール7とが噛合わされて圧縮室21が形成されており、前記旋回スクロール7が前記固定スクロール6に対して旋回運動することにより、前記圧縮室21は中央側に移動しながらその容積を減少させて圧縮動作を行うように構成されている。また、この圧縮動作では、前記旋回スクロール7の旋回運動に伴って、作動流体(冷媒等)が、吸込口6dから前記圧縮室21へ吸込まれ、吸込まれた作動流体は圧縮行程を経て、前記固定スクロール6の前記吐出口6cから、前記密閉容器1内上部の吐出空間11に吐出され、その後前記固定スクロール6と前記フレーム8の外周側に形成されている通路(図示せず)から前記電動機部3が設けられている電動機室14に流入し、更に、吐出管12から密閉容器1外に吐出される。これによって、前記密閉容器1内の空間は吐出圧力にほぼ等しい高圧に保たれる。
前記旋回スクロール7の旋回端板7bの背面7ba側には背圧室13が形成されており、この背圧室13と前記圧縮室21とは前記背圧孔7cにより連通されている。また、前記旋回ボス部7dの鍔部7dbの下面に対向する前記フレーム8の端面部8cには、リング状溝8aが形成されており、このリング状溝8aにはシール部材8bが配設されている。
前記クランク軸4の主軸部4aは前記フレーム8に設けた主軸受(この例ではコロ軸受)15で支持され、また、前記クランク軸4の副軸部4bは、軸受ケース17及び副フレーム18を介して前記密閉容器1に固定されている副軸受(この例では玉軸受)16により支持されている。
前記クランク軸4内には軸方向の給油路4dが形成されており、また、前記クランク軸4の下端部には、前記給油路4dと連通するように給油ポンプ19が設けられており、密閉容器1内底部の前記油溜り5のほぼ吐出圧力の高圧の油を、前記給油ポンプ17で吸引して更に昇圧した後、前記給油路4dを通して前記偏心ピン部4c上端の前記旋回ボス部内の高圧室22等に導くように構成されている。
前記高圧室22は、前記背圧室13に対しては前記シール部材8bでシールされているので、前記給油ポンプ19によるポンプ作用による昇圧作用と、前記給油路4dや軸受部などの隙間部を通過する時に受ける減圧作用により、ほぼ吐出圧力の空間になっている。
前記高圧室22に導かれた油は前記旋回軸受7eを潤滑後、大部分の油は、後述するスラスト軸受23や前記主軸受15に流れてこれを潤滑した後、排油パイプ20を介して前記油溜り5に戻される。
また、前記高圧室22の油の一部は、前記シール部材8bから漏出して前記背圧室13に流入し、前記オルダム継手9等を潤滑し、前記背圧孔7cから前記圧縮室21に流入する。従って、前記背圧室13の圧力は、吸込圧力と吐出圧力との間の中間圧力に保たれている。即ち、前記シール部材8bは前記背圧室13と前記高圧室22とを仕切り、圧力的に分離する機能を有している。
この結果、前記旋回スクロール7は、前記背圧室13の中間圧力と、前記シール部材8b内側の前記高圧室22に作用する吐出圧力の合力で、前記固定スクロール6に押し付けられている。
前記副軸受16への給油は、前記クランク軸4内に設けた給油路4dを通して行われる。
なお、前述した給油ポンプ19を設ける代わりに、クランク軸4に形成する給油路4dが偏心回転動作をして遠心ポンプ作用を発生するように構成しても良い。
前記電動機部3は、固定子3aと回転子3bにより構成されている。また、前記旋回スクロール7は、この電動機部3、該電動機部3の回転子3bと一体で回転する前記クランク軸4及び前記オルダム継手9等により、旋回駆動される。
次に、図1を参照しつつ図2を用いて、前記旋回軸受7e付近の構成について説明する。図2は、図1のA部拡大図である。
旋回ボス部7dは、前述したように、円筒部7daと鍔部7db等により構成されており、この旋回ボス部7d内には前記旋回軸受7eが設けられている。また、前記旋回軸受7eはすべり軸受で構成されている。
本実施例1においては、前記旋回軸受7eは、その前記鍔部7db側の端部が、前記鍔部7dbよりも前記円筒部7da側に位置するように配設されている。即ち、前記旋回軸受7eの下端が前記鍔部7dbの上面よりも上方に位置するように構成されている。また、前記旋回軸受7eの上端は、前記旋回端板7bの背面7baの位置と、軸方向にほぼ同一位置となるように配設されている。
前記旋回スクロール7の背面側に形成されている前記背圧室13は、旋回スクロール7、フレーム8及び固定スクロール6(図1参照)により囲まれて形成されている。
また、図2に示すように、前記旋回ボス部7dの鍔部7dbの下面に対向する前記フレーム8の端面部8cには、リング状溝8aとシール部材8bが設けられているが、このシール部材8bの位置に対応する前記鍔部7db下面、即ち旋回ボス部7dの端面7dcは前記シール部材8bと接するシール面となっており、このため前記鍔部7dbは、旋回ボス部7dの円筒部7daよりもよりも大きい径に形成されている。このシール面である前記端面7dcには周方向に複数の小穴7ddが形成されている。
複数の前記小穴7ddのうち、高圧室22に開口している小穴7ddに対しては前記高圧室22の高圧の油が流入し、旋回スクロール7の旋回運動に伴い、前記小穴7ddは前記シール部材8bを跨いで前記背圧室13側に移動して、前記高圧の油は背圧室13に流出する。このようにして高圧室22と背圧室13は断続的に連通され、前記背圧室13に供給される油により、前記オルダム継手9等の潤滑が行われると共に、背圧室は中間圧力に保たれる。
なお、この例では、前記旋回ボス部7dの鍔部の端面7dcに小穴7ddを設け、この小穴7ddが前記シール部材8bを跨いで移動することにより、高圧室22の油を断続的に前記背圧室13に供給するようにしているが、小穴7ddを径方向の長溝形状とし、この長溝の長さを前記シール部材8bの幅よりも大きく構成しても良い。
このように長溝形状とすることにより、旋回スクロール7の旋回運動に伴い、前記長溝が断続的に前記シール部材8bを跨ぐことにより、前記高圧室22と前記背圧室13とを断続的に直接連通させるようにすることもできる。また、前記長溝の長さを更に長くしたり、リング状の溝に構成すれば、前記高圧室22と前記背圧室13とを常時連通するように構成することもできる。
なお、図2に示すように、クランク軸4の主軸部4aと偏心ピン部4cとの間には鍔4eが設けられており、この鍔4eと前記主軸受15の内輪との間には前述したスラスト軸受23が配設されている。このスラスト軸受23により、前記クランク軸4の軸方向の移動が規制される。
前記クランク軸4には、前記旋回スクロール7が旋回運動することによる遠心力、及び前記旋回スクロール7がガスを圧縮する際に発生するガス力により、半径方向の荷重を受けて、微小傾斜を起こす。前記クランク軸4は、前記電動機部3の両側に配置された前記主軸受15と前記副軸受16で支持されているので、特に、前記旋回軸受7eを介して受ける荷重により前記偏心ピン部4cに傾斜が発生し易い。
また、圧縮機運転時においては、前記旋回スクロール7の温度が上昇するが、前記旋回ボス部7dの鍔部7dbは肉厚が大きく、円筒部7daは肉厚が小さいので、前記旋回ボス部7dの熱膨張は均一にはならない。この現象を、図3を用いて詳しく説明する。図3は図2に示す旋回ボス部7dの熱変形を説明する図で、旋回ボス部7dの内面における熱膨張による変位量を示している。
図3において、右図が旋回ボス部7dの要部の断面図を示し、左図は右図の旋回ボス部内面に対応する位置の熱による半径方向変位量を示す線図である。この図に示すように、旋回ボス部内面における鍔部7db付近は、半径方向外側への変位量が小さく、円筒部7daは半径方向外側への変位量が大きくなっている。また、旋回ボス部内面における旋回端板7b付近も、半径方向外側への変位量が小さくなっている。
この理由は、圧縮機の運転が開始され、温度が上昇し、特に高速運転になると、旋回ボス部7dの円筒部7daは肉厚が薄い(小さい)ため、前記円筒部7daの温度もすぐに上昇し、熱による半径方向の変位量が大きくなる。これに対し、前記旋回ボス部の鍔部7dbや旋回端板7b付近は肉厚が厚い(大きい)ため、圧縮機の運転が開始され、温度が上昇しても、前記鍔部7dbや旋回端板7bの付近の温度はなかなか上昇せず、熱による半径方向の変位量が小さくなっている。
このように、圧縮機の運転を開始し、クランク軸4の軸周速が増加する高速運転時になると、軸受摺動部の発熱量も増加し、旋回ボス部7d内面は図3の左側の線図に示すように変位するが、この旋回ボス部内面には旋回軸受7eが配設されているので、この旋回軸受も旋回ボス部内面の形状に沿って変形する。
従来のスクロール圧縮機においては、前記旋回軸受7eは、旋回ボス部7d内面の鍔部7dbの位置から旋回端板7bの下面の位置まで配設されていたため、旋回軸受7eも、図3の線図に示すように、大きく変形していた。このため、旋回軸受7eと傾斜の生じたクランク軸4の偏心ピン部4cとの軸受隙間が、旋回軸受7eの下部と上部で非常に小さくなり、この軸受隙間の小さい部分への潤滑油の給油量が減少して潤滑油の油膜が薄くなると共に、接触面圧も大きくなる。このため、偏心ピン部4cと旋回軸受7eに焼き付きが発生する可能性が大きくなるという問題があることがわかった。実験によれば、特に、前記鍔部7dbの軸方向位置に対応する旋回軸受7e内面に強い接触跡が発生することを確認した。
この課題に対して、本実施例では、前記旋回軸受7eの下端を、前記旋回ボス部7dの鍔部7db上面よりも上方に位置するように配設する構成としている。これにより、圧縮機運転時、特に高速運転時に、旋回ボス部7dの円筒部7daと鍔部7dbに熱膨張差が発生して、旋回ボス部7dの内面形状が変化しても、旋回軸受7eは鍔部7dbに対応する位置には設けられていないため、旋回軸受7eの下部も前記円筒部7daの変形に追従する。これにより、圧縮機の高速運転時においても、前記旋回軸受7eの変形を抑えることができ、前記偏心ピン部4cと前記旋回軸受7eとの隙間を適正に保持して、偏心ピン部4cと旋回軸受7eとの隙間への給油量を、旋回軸受7eの全体に亘り十分に保持することができる。従って、偏心ピン部4cや旋回軸受7eに焼き付きが発生するのを防止でき、スクロール圧縮機の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施例では、前記旋回軸受7eの下端を、前記旋回ボス部の鍔部7dbの上面よりも上方に位置するように配設しているが、更に、旋回軸受7eの上端を旋回スクロール7の前記背面7baよりも下方に位置するように配設すると、前記旋回軸受7eの変形を更に抑制することができ、更に好ましい。
本発明のスクロール圧縮機の実施例2を、図4を用いて説明する。図4は、図1のA部拡大図である図2に相当する図である。本実施例2は、次に述べる点で実施例1と相違するものであり、その他については実施例1と基本的に同一である。従って、同一部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施例2においては、旋回軸受7eを、旋回ボス部7d内面の鍔部7dbに対応する軸方向の位置から、旋回端板7bの下面(背面7ba)に対応する軸方向の位置まで配設している。また、前記旋回軸受7eは、前記鍔部7d側の端部(下端部)内周面に、端部に向かって拡開するテーパ部7eaが設けられており、このテーパ部7eaの起点s1は、前記鍔部7dbよりも前記円筒部7da側に位置するように構成されている。即ち、前記起点s1は前記鍔部7dbの上面より軸方向の上方に位置するように構成されている。
更に、本実施例においては、前記旋回軸受7eの前記旋回端板7b側の端部(上端部)内周面においても、同様に、端部に向かって拡開するテーパ部7ebが設けられており、このテーパ部7ebの起点s2は、前記旋回端板7bの背面7baよりも前記円筒部7da側(下方側)に位置するように構成されている。
前記テーパ部7eaの開口角度θ1は穏やかなテーパ角度で形成され、同様に、前記テーパ部7ebの開口角度θ2も穏やかなテーパ角度で形成されている。他の構成は上記実施例1と同様である。
上述したように、本実施例においては、前記旋回軸受7eの少なくとも下端部側、好ましくは上下両端部側の内周面に、端部に向かって拡開するテーパ部7ea,7ebを備え、各テーパ部7ea,7ebの起点s1,s2を上述した位置とすることにより、上記実施例1と同様に、旋回軸受7eの変形を抑えることができる。従って、圧縮機運転時、特に高速運転時に、クランク軸4が微小傾斜し、旋回ボス部7dの円筒部7daと鍔部7dbに熱膨張差が発生して、旋回ボス部7dの内面形状が変化しても、前記偏心ピン部4cと前記旋回軸受7eとの隙間を適正に保持することができる。これにより、前記偏心ピン部4cと前記旋回軸受7eとの隙間への給油量を、旋回軸受7eの全体に亘り十分に保持することができ、偏心ピン部4cや旋回軸受7eに焼き付きが発生するのを防止してスクロール圧縮機の信頼性を向上できる。
なお、本実施例2においても上記実施例1と同様に、前記旋回軸受7eの前記鍔部7db側の端部を、前記鍔部7dbよりも前記円筒部7da側に位置するように配設する構成としても良い。
本発明のスクロール圧縮機の実施例3を、図5及び図6を用いて説明する。図5は、図1のA部拡大図である図2に相当する図、図6は図5に示す旋回ボス部の熱変形を説明する図である。本実施例3は、次に述べる点で実施例1と相違するものであり、その他については実施例1と基本的に同一である。従って、同一部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施例3においても、上記実施例2と同様に、旋回軸受7eを、旋回ボス部7d内面の鍔部7dbに対応する軸方向の位置から、旋回端板7bの背面7baに対応する軸方向の位置まで配設している。また、本実施例においては、図5に示すように、旋回ボス部7dの円筒部7da外周面に、断面が半円弧状の円周方向の溝(ザグリ溝)7deを、1つ或いは軸方向に複数個設けた構成としたものである。
このように、旋回ボス部7dの円筒部7da外周面に円周方向の溝7deを少なくとも1つ設けることにより、旋回ボス部7dの剛性を弱めることができるので、旋回ボス部7dの円筒部7daと鍔部7dbとの間に熱膨張による変位量の差が発生しても、前記鍔部7dbを半径方向外側に容易に変形させることができる。
これを図6により説明する。図6は図5に示す旋回ボス部7dの熱変形を説明する図で、旋回ボス部7dの内面における熱膨張による変位量を示している。図6において、右図が旋回ボス部7dの要部の断面図を示し、左図は右図の旋回ボス部内面に対応する位置の熱膨張による変位量を示す線図である。また、この線図において、破線は、溝7deを設けていない場合の旋回ボス部内面の熱膨張による変位量を示しており、実線は、本実施例3における旋回ボス部内面の熱膨張と変形による変位量を示している。
この図6に示すように、本実施例3の構成とすることにより、旋回ボス部内面における鍔部7db付近の半径方向外側への変位量をより大きくすることができるので、円筒部7daの半径方向外側への変位量に近づけることができる。この結果、圧縮機の高速運転時においても、前記旋回軸受7eの変形を抑えることができ、前記偏心ピン部4cと前記旋回軸受7eとの隙間を適正に保持して、偏心ピン部4cと旋回軸受7eとの隙間への給油量を、旋回軸受7eの全体に亘り十分に保持することができる。従って、本実施例のように構成しても、偏心ピン部4cや旋回軸受7eに焼き付きが発生するのを防止でき、スクロール圧縮機の信頼性を向上できる。
なお、前記溝7deの形状として、図5に示す例では、旋回ボス部7dの円筒部7da外周面に半円弧状の溝7deを設ける例を説明したが、前記溝7deは半円弧状のものには限られず、旋回ボス部7dの剛性を弱めることのできる形状であれば、他の溝形状、例えば断面形状を他の円弧形状にしたり、楕円や曲面等の溝形状としても良い。
また、本実施例3においても上記実施例1と同様に、前記旋回軸受7eの前記鍔部7db側の端部を、前記鍔部7dbよりも前記円筒部7da側に位置するように配設する構成としても良い。
本発明のスクロール圧縮機の実施例4を、図7及び図8を用いて説明する。図7は、図1のA部拡大図である図2に相当する図、図8は図5に示す旋回ボス部の熱変形を説明する図である。本実施例4は、次に述べる点で実施例1と相違するものであり、その他については実施例1と基本的に同一である。従って、同一部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施例4においても、上記実施例2と同様に、旋回軸受7eを、旋回ボス部7d内面の鍔部7dbに対応する軸方向の位置から、旋回端板7bの背面7baに対応する軸方向の位置まで配設している。また、本実施例においては、図7に示すように、前記旋回ボス部7dの外周部における前記円筒部7daと前記鍔部7dbとが交わる角部に、断面が半円弧よりも大きい円弧形状として、前記角部をえぐるように円周方向の溝(ザグリ溝)7dfを形成しているものである。
なお、前記溝7dfの断面形状は半円弧よりも大きい円弧形状には限られず、半円弧、半円弧よりも小さい円弧、或いは楕円や曲線などの溝形状としても良く、前記角部をえぐるように形成することで、旋回ボス部内面における鍔部7db付近の半径方向外側への変位量をより大きくすることができる形状であれば良い。
このように、前記旋回ボス部7dの外周部における前記角部に、円周方向の溝7dfを形成することにより、前記鍔部7dbの剛性を弱め、且つ前記角部の肉厚も小さくできるので、旋回ボス部7dの円筒部7daと鍔部7dbとの間の熱による変位量の差を小さくでき、且つ、前記鍔部7dbを半径方向外側に容易に変形させることができる。
これを図8により説明する。図8は図7に示す旋回ボス部7dの熱変形を説明する図で、旋回ボス部7dの内面における熱膨張による変位量を示している。図8において、右図が旋回ボス部7dの要部の断面図を示し、左図は右図の旋回ボス部内面に対応する位置の熱膨張による変位量を示す線図である。また、この線図において、破線は、溝7dfを設けていない場合の旋回ボス部内面の熱膨張による変位量を示しており、実線は、本実施例4における旋回ボス部内面の熱膨張と変形による変位量を示している。
この図8に示すように、本実施例4の構成とすることにより、旋回ボス部内面における鍔部7db付近の半径方向外側への変位量を、円筒部7daと同等以上に大きくすることができ、特に偏心ピン部が強く接触する旋回軸受下端部側の変形量をより増大できる。この結果、圧縮機の高速運転時においても、前記旋回軸受7eの変形を抑えることができ、前記偏心ピン部4cと前記旋回軸受7eとの隙間を適正に保持して、偏心ピン部4cと旋回軸受7eとの隙間への給油量を、旋回軸受7eの全体に亘り十分に保持することができる。従って、本実施例のように構成しても、偏心ピン部4cや旋回軸受7eに焼き付きが発生するのを防止でき、スクロール圧縮機の信頼性を向上できる。
なお、本実施例4においても上記実施例1と同様に、前記旋回軸受7eの前記鍔部7db側の端部を、前記鍔部7dbよりも前記円筒部7da側に位置するように配設する構成としても良い。
本発明のスクロール圧縮機の実施例4を、図9を用いて説明する。図9は、図1のA部拡大図である図2に相当する図である。本実施例5は、次に述べる点で実施例1と相違するものであり、その他については実施例1と基本的に同一である。従って、同一部分については説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
本実施例5においても、上記実施例2と同様に、旋回軸受7eを、旋回ボス部7d内面の鍔部7dbに対応する軸方向の位置から、旋回端板7bの背面7baに対応する軸方向の位置まで配設している。また、本実施例においては、図9に示すように、前記旋回軸受7eの前記鍔部7db側端部(下端部)の内周面に円周方向の溝7ecを形成しているものである。また、本実施例では、前記円周方向の溝7ecは、前記旋回ボス部7dの外周部における前記円筒部7daと前記鍔部7dbとが交わる角部(旋回スクロール鍔部7db上面)に対応する位置に形成されている。
このように、旋回軸受7eの下端部側内周面に、円周方向の溝7ecを形成することにより、圧縮機運転時、特に高速運転時に、クランク軸4が微小傾斜し、旋回ボス部7dの円筒部7daと鍔部7dbに熱膨張差が発生して、旋回ボス部7dの内面形状が変化しても、旋回軸受7eと偏心ピン部4cとが強く接触する部分に、前記円周方向の溝7ecが形成されているので、この部分の偏心ピン部4cと旋回軸受7eとの軸受隙間を適正に保持することができる。これにより、前記偏心ピン部4cと前記旋回軸受7eとの隙間への給油量を、旋回軸受7eの全体に亘り十分に保持することができ、偏心ピン部4cや旋回軸受7eに焼き付きが発生するのを防止してスクロール圧縮機の信頼性を向上できる。
また、本実施例において、前記旋回軸受7eにおける前記円周方向の溝7ecと、前記旋回軸受7eの鍔部側端面(下端)を連通するように、回転方向に沿って、端面方向に向かって傾斜する傾斜溝(本実施例では下向きの傾斜溝)(図示せず)を設けることにより、圧縮機の運転中に前記円周方向の溝7ecに堆積するごみ等を、前記旋回軸受7eの下方に排出することができるので、好ましい。
なお、本実施例5においても上記実施例1と同様に、前記旋回軸受7eの前記鍔部7db側の端部を、前記鍔部7dbよりも前記円筒部7da側に位置するように配設する構成としても良い。
以上述べた本発明の各実施例によれば、簡易な手段により、圧縮機の高速運転時においても、旋回軸受の変形を抑えることができ、偏心ピン部と前記旋回軸受との隙間を適正に保持して、偏心ピン部と旋回軸受との隙間への給油量を、旋回軸受の全体に亘り十分に保持することができる。従って、偏心ピン部や旋回軸受に焼き付きが発生するのを抑制して、スクロール圧縮機の信頼性を向上できる効果が得られる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…密閉容器、2…圧縮機構部、3…電動機部、3a…固定子、3b…回転子、
4…クランク軸、4a…主軸部、4b…副軸部、4c…偏心ピン部、
4d…給油路、4e…鍔、5…油溜り、
6…固定スクロール、6a…ラップ、6b…固定端板、6c…吐出口、6d…吸込口、
7…旋回スクロール、7a…ラップ、7b…旋回端板、7ba…背面、
7c…背圧孔、7d…旋回ボス部、7da…円筒部、7db…鍔部、7dc…端面、
7dd…小穴、7de,7df…溝、
7e…旋回軸受、7ea,7eb…テーパ部、7ec…溝、
8…フレーム、8a…リング状溝、8b…シール部材、8c…端面部、
9…オルダム継手、10…ボルト、11…吐出空間、12…吐出管、
13…背圧室、14…電動機室、
15…主軸受、16…副軸受、17…軸受ケース、18…副フレーム、
19…給油ポンプ、20…排油パイプ、
21…圧縮室、22…高圧室、23…スラスト軸受。

Claims (9)

  1. 固定端板と、該固定端板に立設する渦巻状のラップと、前記固定端板の中心部側に設けられた吐出口を有する固定スクロールと、
    旋回端板と、該旋回端板に立設する渦巻状のラップと、前記旋回端板の反ラップ側に設けられた旋回ボス部を有する旋回スクロールと、
    前記旋回ボス部内に設けられた旋回軸受と、
    前記旋回ボス部内に前記旋回軸受を介して挿入される偏心ピン部を有し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸と、を備えたスクロール圧縮機において、
    前記旋回ボス部は、前記旋回端板に接続される円筒部と、この円筒部の開放端側に設けられた鍔部を備え、前記鍔部は、前記旋回ボス部から外側全周方向に延出し、該鍔部の肉厚が前記旋回ボス部の肉厚より大きい形状であり、
    前記旋回軸受は、前記鍔部側の端部が、前記鍔部よりも前記円筒部側に位置するように配設されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において、前記旋回軸受は、その上端を旋回スクロールの背面よりも下方に位置するように配設していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 固定端板と、該固定端板に立設する渦巻状のラップと、前記固定端板の中心部側に設けられた吐出口を有する固定スクロールと、
    旋回端板と、該旋回端板に立設する渦巻状のラップと、前記旋回端板の反ラップ側に設けられた旋回ボス部を有する旋回スクロールと、
    前記旋回ボス部内に設けられた旋回軸受と、
    前記旋回ボス部内に前記旋回軸受を介して挿入される偏心ピン部を有し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸と、を備えたスクロール圧縮機において、
    前記旋回ボス部は、前記旋回端板に接続される円筒部と、この円筒部の開放端側に設けられた鍔部を備え、前記鍔部は、前記旋回ボス部から外側全周方向に延出し、該鍔部の肉厚が前記旋回ボス部の肉厚より大きい形状であり、
    前記旋回軸受は、前記鍔部側の端部内周面に、端部に向かって拡開するテーパ部が設けられており、このテーパ部の起点は、前記鍔部よりも前記円筒部側に位置するように配設されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 請求項3に記載のスクロール圧縮機において、前記旋回軸受の前記旋回端板側の端部内周面にも、端部に向かって拡開するテーパ部を設けていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において、
    前記旋回ボス部の前記円筒部外周面に、円周方向の溝を少なくとも1つ形成していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  6. 請求項1に記載のスクロール圧縮機において、
    前記旋回ボス部の外周部における前記円筒部と前記鍔部とが交わる角部に、この角部をえぐるように円周方向の溝を形成していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  7. 固定端板と、該固定端板に立設する渦巻状のラップと、前記固定端板の中心部側に設けられた吐出口を有する固定スクロールと、
    旋回端板と、該旋回端板に立設する渦巻状のラップと、前記旋回端板の反ラップ側に設けられた旋回ボス部を有する旋回スクロールと、
    前記旋回ボス部内に設けられた旋回軸受と、
    前記旋回ボス部内に前記旋回軸受を介して挿入される偏心ピン部を有し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク軸と、を備えたスクロール圧縮機において、
    前記旋回ボス部は、前記旋回端板に接続される円筒部と、この円筒部の開放端側に設けられた鍔部を備え、前記鍔部は、前記旋回ボス部から外側全周方向に延出し、該鍔部の肉厚が前記旋回ボス部の肉厚より大きい形状であり、
    前記旋回軸受の前記鍔部側端部の内周面に円周方向の溝を形成していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  8. 請求項7に記載のスクロール圧縮機において、前記旋回軸受内周面に形成する円周方向の前記溝は、前記旋回ボス部の外周部における前記円筒部と前記鍔部とが交わる角部に対応する位置に形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  9. 請求項7または8に記載のスクロール圧縮機において、前記旋回軸受における前記円周方向の溝と、前記旋回軸受の鍔部側の端面を連通するように、回転方向に沿って、端面方向に向かって傾斜する傾斜溝を設けることを特徴とするスクロール圧縮機。
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