JP6675946B2 - 緊張力計測装置、緊張力計測方法、及び緊張力計測プログラム - Google Patents

緊張力計測装置、緊張力計測方法、及び緊張力計測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、緊張力計測装置、緊張力計測方法、及び緊張力計測プログラムに関する。
斜面に設置されたアンカー(グラウンドアンカー等)の緊張力は、斜面を構成する地盤の挙動、アンカーを構成する材料自体の経時的変化等によって、刻々と変動する。また、アンカーの緊張力の変動によって斜面の安定性が変化した場合には、その斜面の安定性の変化に起因して当該斜面に対する様々な外力の変化が生じ、これによっても、アンカーの緊張力は変動する。そのため、斜面の安定性を維持するためには、アンカーの緊張力を定期的に計測し、管理することが極めて重要である。
アンカーの緊張力を計測する方法として、特許文献1では、荷重計(ロードセル)を各アンカーに取り付けて、荷重計により各アンカーの緊張力を測定する方法が提案されている。しかしながら、荷重計をアンカーに取り付ける分だけ、コストが高くなってしまう。また、既に設置したアンカーに荷重計を取り付けようとすると、アンカーの設置されている位置まで足場を組んだり、アンカーの緊張材を引っ張りだした状態でナット等を外したり、等の作業を行うことになり、それだけ作業負担がかかってしまう。加えて、引っ張りだす分だけ緊張材に負担がかかってしまう。したがって、荷重計を用いる方法は、適用場面が限定的であり、広く活用することは難しい。
そこで、従来は、リフトオフ試験を行うことによって、既に設置されているアンカーの緊張力が測定されている。リフトオフ試験とは、アンカー頭部に緊張用ジャッキを設置して、定着具が支圧板から離れるまで、すなわち、現在の緊張荷重より大きな荷重をアンカーに載荷することによって、当該アンカーの緊張力を測定する試験である。ただし、このリフトオフ試験は、作業工程が煩雑であるため、斜面に設置されたアンカー全数に対して一斉に行うことはない。例えば、1年目に、10〜20%の本数のアンカーに対してリフトオフ試験を実施し、次の2年目では、別の10〜20%の本数のアンカーに対してリフトオフ試験を実施する、というように、リフトオフ試験の実施対象を年ごとに変更するのが一般的である。そのため、対象のアンカーの緊張力を測定するのは数年に1度のペースになってしまい、対象のアンカーの緊張力を継続的に監視することはできなかった。
特開2002−267593号公報 特開2015−025297号公報
アンカーの緊張力を測定する作業効率を高めるべく、特許文献2では、アンカーの基端部を打撃して弾性波を発生させ、発生させた弾性波の反射波の卓越周波数から緊張力を推定する方法が提案されている。しかしながら、アンカーの基端部にキャップ等が取り付けられていることにより、当該アンカーの基端部をハンマー等で打撃することができない場合には、弾性波を発生させることができないため、当該推定方法を適用することはできなかった。また、アンカーの自由長部(緊張力のかかる部分)の長さは一般的には4m以上であるため、非常に大きな力でアンカーを打撃しなければ、卓越周波数を測定可能な反射波を発生させることができなかった。そのため、この推定方法を用いても、アンカーの緊張力を簡易に測定することはできなかった。
本発明は、一側面では、このような点を考慮してなされたものであり、その目的は、アンカーの緊張力を簡易に測定可能にする装置を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本発明の一側面に係る緊張力計測装置は、既設のアンカーの振動を示す加速度波形データを取得する加速度波形データ取得部と、前記取得した加速度波形データをフーリエ変換することにより、前記振動のフーリエスペクトルを算出し、当該算出したフーリエスペクトルの所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出するスペクトル値算出部と、予め取得された代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、前記算出した代表フーリエスペクトル値に対応する前記既設のアンカーの緊張力を算出する緊張力算出部と、を備える。
当該構成では、既設のアンカーの緊張力を測定するために、当該アンカーの振動(加速度)を時系列に沿って示す加速度波形データが用いられる。加速度波形データは、例えば、既設のアンカーの頭部側(例えば、支圧板)に加速度センサを設置し、当該設置した加速度センサの出力をデータロガー等により時系列に沿って記憶することで、生成することができる。当該構成に係る緊張力計測装置は、このような加速度波形データを周波数解析することで、既設のアンカーの緊張力を推定する。
具体的には、当該構成に係る緊張力計測装置は、取得した加速度波形データをフーリエ変換することにより、既設のアンカーの振動のフーリエスペクトルを算出する。次に、当該構成に係る緊張力計測装置は、算出したフーリエスペクトルの所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出する。そして、当該構成に係る緊張力計測装置は、予め取得された代表フーリエスペクトル値と緊張力との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、算出した代表フーリエスペクトル値に対応する既設のアンカーの緊張力を算出する。
すなわち、測定された加速度波形データから算出されたフーリエスペクトル分布によって周波数成分が特定される。この特定された各周波数成分内で、アンカーの緊張力に応じた振動が主因である周波数帯の代表フーリエスペクトル値を利用することで、当該アンカーの緊張力を推定する。ここで、100Hzより低い周波数の振動は、電気的ノイズ及び周辺作業機械の断続的な振動が主因である。そのため、100Hz以下の振動は緊張力の推定には採用しないのが好ましい。一方、高周波数側には特に基準はなくてもよいが、例えば、緊張力の推定に利用する周波数帯の中心周波数を200Hzに設定した場合には、下限値が100Hzであることに対応して、上限値を300Hzに設定してもよい。この場合、100Hz〜300Hz間の周波数の振動は、アンカーの緊張力に応じた振動が主因であると仮定して、当該構成に係る緊張力計測装置は、緊張力の推定を行うことになる。ただし、中心周波数は200Hzに限られなくてもよく、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。この場合には、緊張力の推定に利用する周波数帯は、例えば、100Hz〜(100Hz+中心周波数)であってよい。
以上によれば、既設のアンカーについての加速度波形データを用いて、当該既設のアンカーの緊張力を算出することができる。この加速度波形データは、加速度センサ等を用いれば、容易に取得することができる。例えば、アンカーの頭部に支圧板及び定着具が用いられている場合には、アンカーの自由長部に緊張力を与えるように支圧板及び定着具はアンカーの頭部に結合されるため、アンカーの振動は支圧板及び定着具に伝達される。そのため、加速度センサを支圧板に取り付けることで、既設のアンカーの振動を計測することができる。加速度センサを支圧板に取り付ける作業は、支圧板の面に加速度センサを貼り付けるだけであり、アンカーの設置されている位置まで足場を組む等しなくてもよいため、非常に容易である。したがって、当該構成によれば、容易に取得可能な加速度波形データに基づいて既設のアンカーの緊張力を算出することができるため、当該既設のアンカーの緊張力を簡易に測定することができる。
また、上記一側面に係る緊張力計測装置の別の形態として、上記緊張力計測装置は、アンカーの緊張力の健全性に関する所定の評価基準に従って、前記算出した緊張力から前記既設のアンカーの健全性を評価する評価部を更に備えてもよい。当該構成によれば、緊張力の計測と共に、既設のアンカーの緊張力の健全性を自動評価することができる。
また、上記一側面に係る緊張力計測装置の別の形態として、前記評価基準では、前記緊張力の上限値及び下限値が定められていてもよく、前記評価部は、前記算出した緊張力の値が前記上限値及び前記下限値の間である場合には、前記既設のアンカーの緊張力は健全であると評価し、そうでない場合には、前記既設のアンカーの緊張力は健全ではないと評価してもよい。当該構成によれば、既設のアンカーの緊張力を絶対評価することができる。
また、上記一側面に係る緊張力計測装置の別の形態として、前記加速度波形データ取得部は、複数の前記既設のアンカーについて、前記加速度波形データを取得してもよく、前記スペクトル値算出部は、前記複数の既設のアンカーについて、前記代表フーリエスペクトル値を算出してもよく、前記緊張力算出部は、前記各既設のアンカーの緊張力を算出してもよい。そして、前記評価基準では、隣接するアンカー同士の緊張力の差の許容値が定めされていてもよく、前記評価部は、対象のアンカーの算出した緊張力と当該対象のアンカーに隣接するアンカーの算出した緊張力との差の絶対値を計算し、当該計算した差の絶対値が前記許容値の範囲内である場合には、当該対象のアンカーの緊張力は健全であると評価し、そうでない場合には、当該対象のアンカーの緊張力は健全ではないと評価してもよい。当該構成によれば、隣接する既設のアンカーの緊張力を相対評価することができる。
また、上記一側面に係る緊張力計測装置の別の形態として、前記加速度波形データ取得部は、対象の前記既設のアンカーについて、前記加速度波形データを複数回取得してもよく、前記スペクトル値算出部は、前記加速度波形データを取得する度に、前記対象の既設のアンカーについての前記代表フーリエスペクトル値を算出してもよく、前記緊張力算出部は、前記代表フーリエスペクトル値を算出する度に、前記対象の既設のアンカーの緊張力を算出してもよい。そして、前記評価基準では、所定の期間内におけるアンカーの緊張力の変動の許容値が定められていてもよく、前記評価部は、前記対象のアンカーの算出した緊張力の所定期間内における変動の絶対値を計算し、当該計算した変動の絶対値が前記許容値の範囲内である場合には、当該対象のアンカーの緊張力は健全であると評価し、そうでない場合には、当該対象のアンカーの緊張力は健全ではないと評価してもよい。当該構成によれば、隣接する既設のアンカーの緊張力の経年変化を評価することができる。
なお、上記各形態に係る緊張力計測装置の別の形態として、以上の各構成を実現する情報処理システムであってもよいし、情報処理方法であってもよいし、プログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータその他装置、機械等が読み取り可能な記憶媒体であってもよい。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的、又は、化学的作用によって蓄積する媒体である。
例えば、本発明の一側面に係る緊張力計測方法は、コンピュータが、既設のアンカーの振動を示す加速度波形データを取得するステップと、前記取得した加速度波形データをフーリエ変換することにより、前記振動のフーリエスペクトルを算出するステップと、当該算出したフーリエスペクトルの所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出するステップと、予め取得された代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、前記算出した代表フーリエスペクトル値に対応する前記既設のアンカーの緊張力を算出するステップと、を実行する情報処理方法である。
また、例えば、本発明の一側面に係る緊張力計測プログラムは、コンピュータに、既設のアンカーの振動を示す加速度波形データを取得するステップと、前記取得した加速度波形データをフーリエ変換することにより、前記振動のフーリエスペクトルを算出するステップと、当該算出したフーリエスペクトルの所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出するステップと、予め取得された代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、前記算出した代表フーリエスペクトル値に対応する前記既設のアンカーの緊張力を算出するステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、アンカーの緊張力を簡易に測定可能にする装置を提供することができる。
図1は、本発明が適用される場面の一例を模式的に示す。 図2は、実施の形態に係る緊張力計測装置のハードウェア構成の一例を例示する。 図3は、実施の形態に係る緊張力計測装置の機能構成の一例を例示する。 図4は、実施の形態に係る緊張力計測装置による緊張力算出の処理手順の一例を例示する。 図5は、実施の形態に係る加速度波形データを例示する。 図6は、実施の形態に係るフーリエスペクトルを例示する。 図7Aは、緊張力が既知のアンカーに対して得られたフーリエスペクトルを例示する。 図7Bは、緊張力が既知のアンカーに対して得られたフーリエスペクトルを例示する。 図7Cは、緊張力が既知のアンカーに対して得られたフーリエスペクトルを例示する。 図8は、実施の形態に係る相関関係情報を例示する。 図9は、対象のアンカーについての緊張力計測の履歴情報を例示する。 図10は、実施の形態に係る画面表示の一例を示す。 図11は、実施の形態に係る画面表示の一例を示す。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、本実施形態において登場するデータを自然言語により説明しているが、より具体的には、コンピュータが認識可能な疑似言語、コマンド、パラメタ、マシン語等で指定される。
§1 適用場面
まず、図1を用いて、本発明が適用される場面について説明する。図1は、本実施形態に係る緊張力計測装置1の適用場面を模式的に例示する。図1の例では、斜面を構成する地盤を安定させるため、複数のアンカー70が当該斜面に設置されている。
各アンカー70は、削孔の開口側から終端側に延びるアンカー本体を備え、削孔内に挿入して定着材により定着可能に構成されている。そして、各アンカー70の手元側の端部には雄ネジが形成されており、平型の角ワッシャー等の支圧板73を取り付けた後に、ナット74(定着具)が締結できるようになっている。
この各アンカー70は、例えば、次のように施工される。すなわち、削岩機等で斜面に削孔を形成し、形成した削孔内にモルタル等の定着材を充填する。次に、各アンカー70を削孔内に挿入し、定着材を固まらせる。これにより、各アンカー70の奥側の一部分は、定着材によって地盤に定着される定着部71となる。一方、手元側(頭部側)の定着材の充填されていない部分は、地盤に定着されない、地盤の変形に応じて伸びることのできる自由長部72となる。
そして、各アンカー70の頭部側に削孔よりも大きい支圧板73を取り付け、削孔の開口周囲の壁に支圧板73が押し付けられるまでナット74を締結することで、自由長部72に緊張力を付与する。これによって、各アンカー70は、削孔内に打設され、削孔周囲の地盤を支持することができるようになる。本実施形態に係る緊張力計測装置1は、このような既設のアンカー70の緊張力を推定・計測するための情報処理装置である。
具体的には、本実施形態に係る緊張力計測装置1は、既設のアンカー70の振動を示す加速度波形データを取得する。この加速度波形データを取得する方法は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、本実施形態では、アンカー70の支圧板73に接着剤等で加速度センサ21が取り付けられている。また、加速度センサ21には、汎用振動計22を介してデータロガー23が接続されている。汎用振動計22は、加速度センサ21を制御して、振動の測定を行う装置である。
支圧板73及びナット74は、自由長部72に緊張力を与えるようにアンカー70の頭部側に結合されているため、アンカー70の振動は、支圧板73及びナット74に伝達される。そのため、汎用振動系22は、支圧板73に取り付けられた加速度センサ21によってアンカー70の振動を測定することができる。そして、汎用振動計22により測定した振動のデータをデータロガー23により時系列に沿って記憶することで、アンカー70の振動を時系列に沿って示す加速度波形データを生成することができる。本実施形態に係る緊張力計測装置1は、このように、加速度センサ21、汎用振動計22、及びデータロガー23によって生成される加速度波形データを取得する。
次に、緊張力計測装置1は、取得した加速度波形データをフーリエ変換することにより、既設のアンカー70の振動のフーリエスペクトルを算出する。また、緊張力計測装置1は、算出したフーリエスペクトルの所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出する。そして、緊張力計測装置1は、予め取得された代表フーリエスペクトル値と緊張力との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、算出した代表フーリエスペクトル値に対応する既設のアンカー70の緊張力を算出する。
上記のとおり、低周波数及び高周波数を除いた中間の周波数の振動はアンカー70の緊張力に応じた振動が主因である。そのため、平均化の対象とする周波数範囲(例えば、後述する100Hz〜300Hzの範囲)を適宜設定すれば、算出される代表フーリエスペクトル値は、既設のアンカー70の緊張力に対応する。よって、代表フーリエスペクトル値に基づいて、アンカー70の緊張力を算出することができる。
また、代表フーリエスペクトル値の算出に利用する加速度波形データは、加速度センサ21、汎用振動計22、及びデータロガー23を用いることで、容易に取得することができる。すなわち、各アンカー70の加速度波形データを取得するために、各アンカー70の支圧板73に加速度センサ21を取り付ける作業は、支圧板73の面に加速度センサ21を貼り付けるだけであり、非常に容易である。
したがって、本実施形態に係る緊張力計測装置1は、既設のアンカー70から容易に取得可能な加速度波形データを用いて、既設のアンカー70の緊張力を算出する。そのため、本実施形態に係る緊張力計測装置1を利用すれば、既設のアンカー70の緊張力を簡易に測定することができる。
なお、緊張力の計測対象となるアンカー70の種類は、緊張力を付与されるアンカーであれば、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。アンカー70は、例えば、VSL工法、KJS工法、SEEE工法等に利用されるアンカーであってよい。アンカー70の定着方式は、例えば、くさび定着方式、ナット定着方式、くさび定着ナット調整方式等であってよい。アンカー70の支持機構のタイプは、引張型、圧縮型、支圧型等であってよい。アンカー70の使用目的及び用途は、仮設の土留め、擁壁の安定、吊橋ケーブル反力用、鉄塔基礎、ビルの浮き上がり防止、ダムの補強、護岸・岸壁の耐震補強等であってよい。
§2 構成例
次に、図2を用いて、緊張力計測装置1のハードウェア構成の一例を説明する。図2は、本実施形態に係る緊張力計測装置1のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。図2に例示されるように、本実施形態に係る緊張力計測装置1は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含む制御部11、制御部11で実行されるプログラム8等を記憶する記憶部12、ネットワークを介した通信を行うための通信インタフェース13、マウス、キーボード等の入力を行うための入力装置14、画像の表示を行うためのディスプレイ15、音声を出力するためのスピーカ16、外部装置と接続するための外部インタフェース17、及び記憶媒体9に記憶されたプログラムを読み込むためのドライブ18が電気的に接続されたコンピュータである。ただし、図2では、通信インタフェース及び外部インタフェースは、それぞれ、「通信I/F」及び「外部I/F」と記載されている。
加速度センサ21は、例えば、アンカー70の軸方向の振動を測定するように取り付けられる。本実施形態では、加速度センサ21は、既設のアンカー70の支圧板73に取り付けられ、これにより、アンカー70の軸方向の常時微動を計測する。そのため、既設のアンカー70の軸方向の常時微動を計測可能であれば、加速度センサ21の種類は、限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、加速度センサ21には、リオン株式会社製のLS−10C、LS−40C等を利用することができる。
また、加速度センサ21には、汎用振動計22が接続されている。汎用振動計22は、加速度センサ21を制御することで、加速度センサ21を取り付けた位置(上記の例では、支圧板73)の振動を計測する。この汎用振動計22には、例えば、リオン株式会社製のVM−83を利用することができる。
更に、汎用振動計22には、データロガー23が接続されている。データロガー23は、外部インタフェース17を介して、緊張力計測装置1に接続している。このデータロガー23は、加速度センサ21及び汎用振動系22により測定した振動のデータ(出力)を時系列に沿って記憶することで、アンカー70の振動を時系列に沿って示す加速度波形データを生成する。そのため、加速度センサ21及び汎用振動計22による測定データを時系列に沿って記憶可能であれば、データロガー23の種類は、限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、データロガー23には、株式会社東京測器研究所製のDC−204Rを利用可能である。
記憶部12に記憶されるプログラム8は、緊張力計測装置1の制御部11に各構成要素を制御させ、後述するアンカー70の緊張力算出に関する各処理を実行させるためのプログラムである。このプログラム8は、本発明の「緊張力計測プログラム」に相当する。このプログラム8は、記憶媒体9に記憶されていてもよい。
記憶媒体9は、コンピュータその他装置、機械等が記録されたプログラム等の情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的又は化学的作用によって蓄積する媒体である。なお、図2では、記憶媒体9の一例として、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等のディスク型の記憶媒体が例示されている。しかしながら、記憶媒体9の種類は、ディスク型に限定される訳ではなく、ディスク型以外であってもよい。ディスク型以外の記憶媒体として、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリを挙げることができる。
なお、緊張力計測装置1の具体的なハードウェア構成に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が可能である。例えば、制御部11は、複数のプロセッサを含んでもよい。また、緊張力計測装置1は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、パーソナルコンピュータ等の汎用の情報処理装置であってもよい。更に、緊張力計測装置1は、1又は複数台の情報処理装置により構成されてよい。
[機能構成]
次に、図3を用いて、緊張力計測装置1の機能構成の一例を説明する。図3は、本実施形態に係る緊張力計測装置1の機能構成の一例を模式的に例示する。本実施形態では、緊張力計測装置1の制御部11が、記憶部12に記憶されたプログラム8をRAMに展開する。そして、制御部11は、RAMに展開されたプログラム8をCPUにより解釈及び実行して、各構成要素を制御する。これにより、緊張力計測装置1は、加速度波形データ取得部111、スペクトル値算出部112、緊張力算出部113、評価部114、及び画像表示部115を備えるコンピュータとして機能する。
加速度波形データ取得部111は、既設のアンカー70の振動を示す加速度波形データ31を取得する。スペクトル値算出部112は、取得した加速度波形データ31をフーリエ変換することにより、アンカー70の振動のフーリエスペクトル32を算出する。また、スペクトル値算出部112は、算出したフーリエスペクトル32の所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値SVとして算出する。
緊張力算出部113は、予め取得された代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報33に基づいて、算出した代表フーリエスペクトル値SVに対応する既設のアンカー70の緊張力TFを算出する。評価部114は、アンカーの緊張力の健全性に関する所定の評価基準に従って、算出した緊張力TFから既設のアンカー70の健全性を評価する。そして、画像表示部115は、緊張力TFの算出結果及び評価部114による健全性の評価結果をディスプレイ15に表示する。
なお、本実施形態では、これらの機能がいずれも汎用のCPUによって実現される例を説明している。しかしながら、これらの機能の一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。また、緊張力計測装置1の機能構成に関して、実施形態に応じて、適宜、機能の省略、置換、及び追加が行われてもよい。例えば、アンカー70の緊張力の健全性を評価しない場合には、評価部114は省略されてもよい。また、緊張力の算出結果及び評価部114による健全性の評価結果をディスプレイ15に表示しない場合には、画像表示部115は省略されてもよい。各機能に関しては後述する動作例で詳細に説明する。
§3 動作例
次に、図4を用いて、緊張力計測装置1の動作例を説明する。図4は、本実施形態に係る緊張力計測装置1による既設のアンカー70の緊張力算出に関する処理手順を例示する。なお、以下で説明する処理手順は、本発明の「緊張力計測方法」に相当する。ただし、以下で説明する緊張力算出に関する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてもよい。
<ステップS101>
まず、ステップS101では、制御部11は、加速度波形データ取得部111として機能し、既設のアンカー70の振動を示す加速度波形データ31を取得する。加速度波形データ31を取得すると、制御部11は、次のステップS102に処理を進める。
上記図1に例示されるように、本実施形態では、緊張力を計測する対象のアンカー70の支圧板73に加速度センサ21が取り付けられており、この加速度センサ21によってアンカー70の振動を計測している。そして、データロガー23は、汎用振動計22を介して加速度センサ21に接続しており、加速度センサ21の計測結果(出力)を時系列に沿って記憶する。
これによって、図5に例示されるように、データロガー23は、汎用振動計22を介して加速度センサ21の計測結果を時系列に沿って蓄積する。図5は、データロガー23に蓄積されたデータ(加速度波形データ31)の一例を示す。制御部11は、外部インタフェース17を介してデータロガー23にアクセスし、データロガー23に蓄積されている加速度センサ21の時系列に沿った計測結果を示すデータを加速度波形データ31として取得する。
なお、複数のアンカー70が存在し、全てのアンカー70の緊張力を特定する場合には、制御部11は、全てのアンカー70について加速度波形データ31を取得し、各アンカー70の加速度波形データ31に後述するステップS102以降の処理を適用してもよい。この場合、全てのアンカーについての加速度波形データを生成するために、全てのアンカー70に加速度センサ21が取り付けられてもよいし、1又は複数の加速度センサ21が各アンカー70に順次取り付けられてもよい。また、1つのデータロガー23は、1つの加速度センサ21に汎用振動計22を介して接続されてもよいし、複数の汎用振動計22を介して複数の加速度センサ21に接続されてもよい。更に、データロガー23で収集した加速度センサ21の測定結果(加速度波形データ31)を別の記憶装置で記憶してもよい。ただし、本ステップS101で取得する加速度波形データ31の件数は、このような例に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
<ステップS102>
図4に戻り、次のステップS102では、制御部11は、スペクトル値算出部112として機能し、ステップS101で取得した加速度波形データ31をフーリエ変換することにより、図6に例示されるアンカー70の振動のフーリエスペクトル32を算出する。フーリエスペクトル32を算出すると、制御部11は、次のステップS103に処理を進める。
図6は、図5に例示される加速度波形データ31をフーリエ変換することにより算出されるフーリエスペクトル32の一例を示す。フーリエ変換の演算方法は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、本ステップS102では、高速フーリエ変換(FFT)が利用されてもよい。
<ステップS103>
図4に戻り、次のステップS103では、制御部11は、スペクトル値算出部112として機能し、ステップS102で算出したフーリエスペクトル32の所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値SVとして算出する。代表フーリエスペクトル値SVを算出すると、制御部11は、次のステップS104に処理を進める。
上記のとおり、ステップS102のフーリエ変換により算出されたフーリエスペクトル分布によって、測定されたアンカー70の振動の周波数成分が特定される。本実施形態では、この特定された各周波数成分内で、アンカー70の緊張力に応じた振動が主因である周波数帯の代表フーリエスペクトル値SVを利用することで、当該アンカー70の緊張力を推定する。この代表フーリエスペクトル値SVを求めるための所定の周波数範囲は、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。ただし、100Hzより低い周波数の振動は、電気的ノイズ及び周辺作業機械の断続的な振動が主因である。そのため、100Hz以下の振動は緊張力の推定には採用しないのが好ましい。一方、高周波数側には特に基準はなくてもよいが、例えば、緊張力の推定に利用する所定の周波数範囲の中心周波数を200Hzに設定した場合には、下限値が100Hzであることに対応して、上限値を300Hzに設定してもよい。この場合、100Hz〜300Hz間の周波数の振動は、アンカーの緊張力に応じた振動が主因であると仮定して、本ステップS103では、制御部11は、100Hz〜300Hzのスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値SVとして算出する。なお、中心周波数は200Hzに限られなくてもよく、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。この場合には、所定の周波数範囲は、例えば、100Hz〜(100Hz+中心周波数)に設定されてもよい。
<ステップS104>
次のステップS104では、制御部11は、緊張力算出部113として機能し、予め取得された代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報33に基づいて、ステップS103で算出した代表フーリエスペクトル値SVに対応する既設のアンカー70の緊張力TFを算出する。緊張力TFを算出すると、制御部11は、次のステップS105に処理を進める。
代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報33は、例えば、次のようにして生成することができる。すなわち、本実施形態に係る緊張力計測装置1で緊張力を特定するアンカー70と同タイプで、緊張力が既知であるアンカーについて、上記ステップS101〜S103までの処理を行うことで、緊張力と代表フーリエスペクトル値との組を複数組収集する。アンカーの緊張力は、リフトオフ試験、荷重計を利用した方法等、公知の方法により測定されてよい。
そして、緊張力と代表フーリエスペクトル値との複数の組に対してカーブフィッティングを行うことで、緊張力と代表フーリエスペクトル値との相関関係式を求めることができる。この相関関係式を相関関係情報33とすることができる。なお、相関関係情報33の生成には、打設後のアンカーを利用してもよいし、打設前のアンカーを利用してもよい。
(相関関係情報の実施例)
相関関係情報33の実施例として、以下の条件のアンカーについて相関関係情報を生成した。ただし、相関関係情報33は、以下の実施例に限定される訳ではなく、実施の形態に応じて適宜生成されてよい。
相関関係情報の生成に利用したアンカーの条件は、次のとおりである。
・アンカー材:全長19.8m(定着長7.5m、自由長12.05m、余長0.25m)のナット定着方式のアンカー
・設計アンカー力:605kN
・加速度センサ:LS−10C(リオン株式会社製)
・汎用振動計:VM−83(リオン株式会社製)
・データロガー:DC−204R(株式会社東京測器研究所製)
図7A〜図7Cに示されるデータは、最大緊張力756kN(設計アンカー力の1.25倍)、初期の緊張力76kN(最大緊張力の約10%)として段階的に載荷と除荷を行う確認試験(施工されたアンカーが設計アンカー力に対して安全であることを確認するための試験)において得られたものである。図7Aは、最大緊張力756kN時に得られた加速度波形データに上記ステップS101〜S102までの処理を適用すること算出されたフーリエスペクトルを示す。図7Bは、363kN時に得られた加速度波形データに上記ステップS101〜S102までの処理を適用すること算出されたフーリエスペクトルを示す。図7Cは、初期の緊張力76kN時に得られた加速度波形データに上記ステップS101〜S102までの処理を適用すること算出されたフーリエスペクトルを示す。なお、センターホールジャッキによりアンカーを緊張し、油圧ポンプに付属のブルドン管圧力計によりアンカーへの荷重を管理した。図7A〜図7Cに示されるとおり、100Hz〜300Hzのスペクトル値は、アンカーの緊張力の大きさに応じて大きく変動した。すなわち、このタイプのアンカーでは、100Hz〜300Hzの振動が、アンカーの緊張力に応じた振動が主因であることがわかった。
そこで、図7A〜図7Cに示される各フーリエスペクトルに対して、上記ステップS103の処理により、100Hz〜300Hzのスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出した。緊張力が756kNであったアンカーの代表フーリエスペクトル値は40.6(mgal・sec)であり、緊張力が363kNであったアンカーの代表フーリエスペクトル値は28.4(mgal・sec)であり、緊張力が76kNであったアンカーの代表フーリエスペクトル値は16.1(mgal・sec)であった。このようにして算出した緊張力及び代表フーリエスペクトル値の3つの組に対して、対数近似によりカーブフィッティングを行った。すると、以下の数1に示される相関関係式が得られた。
xは緊張力(kN)を示し、yは代表フーリエスペクトル値(mgal・sec)を示す。この相関関係式を相関関係情報33とし、上記ステップS103において代表フーリエスペクトル値SVが34.5(mgal・sec)と算出されているとすると、本ステップS104では、緊張力TFは、500(kN)と算出される。なお、R2は、決定係数であり、カーブフィッティングにより得られた相関関係式の精度を示す指標である。そのため、生成された相関関係式を本ステップS104の相関関係情報33として採用するか否かを判断する指標として、R2の値を利用してもよい。すなわち、R2の値が所定値以下である場合には、その相関関係式を破棄して、緊張力及び代表フーリエスペクトル値の組を新たに追加する等して、相関関係式の生成をやり直してもよい。
<ステップS105>
図4に戻り、次のステップS105では、制御部11は、評価部114として機能し、アンカーの緊張力の健全性に関する所定の評価基準に従って、ステップS104で算出した緊張力TFから既設のアンカー70の健全性を評価する。既設のアンカー70の健全性を評価が完了すると、制御部11は、次のステップS106に処理を進める。
既設のアンカー70の緊張力TFの健全性を評価するための評価基準は、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。例えば、以下の3つの評価基準を用いることができる。
(1)絶対評価
1つ目の評価基準として、各アンカー70の緊張力TFの健全性を絶対的に評価するため、本ステップS105で利用する評価基準では、緊張力の上限値及び下限値が定められていてもよい。上限値は、過緊張を判定するための指標であり、例えば、設計アンカー力(例えば、605kN)であってよい。一方、下限値は、緊張力不足を判定するための指標であり、例えば、アンカーの緊張及び定着が終了した時点でアンカーのテンドンに作用していた定着時緊張力が605kN(=設計アンカー力)であれば、その80%に相当する490kNであってよい。定着時緊張力として605kNより小さい緊張力が設計上認められている場合には、下限値は、その荷重の80%でよい。ただし、上限値及び下限値は、このような例に限定される訳ではなく、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。
この場合、本ステップS105では、制御部11は、ステップS104で算出した緊張力TFの値が上限値及び下限値の間である場合には、既設のアンカー70の緊張力は健全であると評価する。一方、そうでない場合には、制御部11は、既設のアンカー70の緊張力は健全ではないと評価する。具体的には、制御部11は、ステップS104で算出した緊張力TFの値が上限値を超えている場合には、既設のアンカー70は過緊張にあると評価する。他方、制御部11は、ステップS104で算出した緊張力TFの値が下限値未満である場合には、既設のアンカー70は緊張力不足であると評価する。すなわち、制御部11は、既設のアンカー70の緊張力の健全性を評価することに加えて、既設のアンカー70の緊張力が健全ではないと評価した場合に、アンカー70において過緊張及び緊張力不足のいずれが生じているかを判定することができる。
(2)相対評価
2つ目の評価基準として、各アンカー70の緊張力TFの健全性を相対的に評価するため、本ステップS105で利用する評価基準では、隣接するアンカー同士の緊張力の差の許容値が定めされていてもよい。許容値は、隣接するアンカー同士で許容する緊張力の差の指標であり、例えば、20kNに設定されてもよい。ただし、許容値は、20kNに限定される訳ではなく、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。また、許容値は、適宜、変更可能であってもよい。
この場合、上記ステップS101では、制御部11は、複数の既設のアンカー70について、加速度波形データ31を取得する。上記ステップS102及びステップS103では、制御部11は、複数の既設のアンカー70について、代表フーリエスペクトル値SVを算出する。上記ステップS104では、制御部11は、各既設のアンカー70の緊張力TFを算出する。
そして、本ステップS105では、制御部11は、対象のアンカー70について算出した緊張力TFと当該対象のアンカー70に隣接するアンカー70について算出した緊張力TFとの差の絶対値を計算し、計算した差の絶対値と許容値とを比較する。隣接するアンカー70は、対象のアンカー70に上下左右方向のいずれかで隣接していればよい。
比較の結果、計算した差の絶対値が許容値の範囲内(すなわち、計算した差の絶対値が許容値未満又は以下)である場合には、制御部11は、対象のアンカー70の緊張力は健全であると評価する。一方、そうでない場合には、制御部11は、対象のアンカー70の緊張力は健全ではないと評価する。この場合、制御部11は、対象のアンカー70の緊張力TFが隣接するアンカー70の緊張力TFよりも大きいときには、対象のアンカー70は過緊張にあると評価することができる。他方、制御部11は、対象のアンカー70の緊張力TFが隣接するアンカー70の緊張力TFよりも小さいときには、対象のアンカー70は緊張力不足であると評価することができる。
(3)経時評価
3つ目の評価基準として、各アンカー70の緊張力TFの健全性を経時的に評価するため、本ステップS105で利用する評価基準では、所定の期間内におけるアンカーの緊張力の変動の許容値が定められていてもよい。許容値は、所定の期間内で許容する緊張力の変動値の指標であり、例えば、20kNに設定されてもよい。ただし、許容値は、20kNに限定される訳ではなく、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。また、許容値は、適宜、変更可能であってもよい。
この場合、本ステップS105を実行するまでに、対象の既設のアンカー70について、上記ステップS101〜S104が複数回実行される。すなわち、上記ステップS101が複数回実行され、制御部11は、対象の既設のアンカー70について、加速度波形データ31を複数回取得する。上記ステップS102及びステップS103が複数回実行され、制御部11は、加速度波形データ31を取得する度に、対象の既設のアンカー70についての代表フーリエスペクトル値SVを算出する。上記ステップS104が複数回実行され、制御部11は、加速度波形データ31を取得する度に、対象の既設のアンカー70についての緊張力TFを算出する。
このとき、図9に例示されるように、制御部11は、所定の期間内に算出される緊張力TFの履歴を記憶部12等に記憶してもよい。図9は、アンカー70の緊張力TFの履歴情報34を例示する。図9に例示されるように、アンカー70の緊張力は、経時的に変化し得る。
そこで、本ステップS105では、制御部11は、対象のアンカー70について算出した緊張力TFの所定期間内における変動の絶対値を計算し、計算した変動の絶対値と許容値とを比較する。所定期間は、例えば、1年等であってよい。本発明は、リフトオフ試験と比較して容易に測定が実施できるので、健全と不健全の境界にあるアンカーについては、この期間を短縮して、あるいは継続的に測定評価することも可能である。
そして、比較の結果、計算した変動の絶対値が許容値の範囲内(すなわち、計算した差の絶対値が許容値未満又は以下)である場合には、制御部11は、対象のアンカー70の緊張力は健全であると評価する。一方、そうでない場合には、制御部11は、対象のアンカー70の緊張力は健全ではないと評価する。この場合、制御部11は、対象のアンカー70の緊張力TFが過去の緊張力TFから増大したときには、対象のアンカー70は過緊張にあると評価することができる。他方、制御部11は、例えば、図9のAの時点からBの時点に変動したとき、すなわち、対象のアンカー70の緊張力TFが過去の緊張力TFから低下したときには、対象のアンカー70は緊張力不足であると評価することができる。
(4)その他
その他、ステップS103で算出された代表フーリエスペクトル値SVが、上記ステップS104で利用する相関関係情報33の示す相関関係式より緊張力TFを算出できない異常値であるケースがある。例えば、PC鋼線、PC鋼より線等のアンカー緊張材を複数本使用するタイプのアンカーで、一部のアンカー緊張材が切れており、残りのアンカー緊張材が定着している場合に、このようなケースが生じ得る。このケースが生じている場合にも、制御部11は、既設のアンカー70の緊張力は健全ではないと評価してもよい。
<ステップS106>
図4に戻り、次のステップS106では、制御部11は、画像表示部115として機能し、ステップS104での緊張力TFの算出結果及びステップS105での健全性の評価結果をディスプレイ15に表示する。本ステップ106の処理が完了すると、制御部11は、本動作に係る処理を終了する。
ディスプレイ15に表示する内容は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、図10及び図11のような画面表示が行われてもよい。図10及び図11は、本ステップS106によりディスプレイ15に表示される画面の一例を示す。
図10に例示されるように、制御部11は、実際に打設されているアンカー70の配置に応じて、アンカー70の印151をマッピングした画面表示をディスプレイ15上で行ってもよい。そして、制御部11は、緊張力が健全であると評価したアンカー70と健全ではないと評価したアンカー70とを区別して表示してもよい。
例えば、図10の画面では、緊張力が健全であると評価されたアンカー70は点線の印151で示されており、緊張力が健全ではないと評価されたアンカー70は実線の印151で示されている。なお、健全なアンカー70と健全ではないアンカー70とを区別して表示する方法は、このような例に限られなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、制御部11は、各アンカー70の健全性を色分けして表示してもよい。このとき、制御部11は、緊張力の高い(例えば、過緊張にあるような)アンカー70の印151を赤色で表示し、緊張力の低い(例えば、緊張力不足にあるような)アンカー70の印151を青色で表示してもよい。
ここで、過緊張は、地盤の手前側の部分が押し出してきて、アンカー70の緊張力が増加している状態である。この場合には、アンカー70が破損してしまう恐れがあるため、アンカー70の緊張力を減らすように、ナット74を緩めたほうがよい。そのため、制御部11は、過緊張が生じているアンカー70について、ナット74を緩めるように指示する画面表示及び/又はスピーカ16を利用した音声出力を行ってもよい。
また、緊張力不足は、アンカー70の劣化、定着材と定着部71周囲の地盤との付着が切れてしまうことなどが原因で、アンカー70の緊張力が不足している状態である。この場合には、アンカー70により削孔周囲の地盤を十分に支持できないため、頭部の保護キャップを取り外し、定着具の点検を行うと共に、アンカー70の健全性を調査する。アンカー70が健全であると判定された場合には、アンカー70の緊張力を増やすように、ナット74を締めてもよい。一方、アンカー70が健全ではないと判定された場合には、第三者に対する被害を防止する等の目的で、避難等の緊急措置を講じてもよい。また、この場合には、アンカー70の周囲に不足する緊張力を補う追加のアンカーを設置してもよい。そのため、制御部11は、緊張力不足が生じているアンカー70について、上記のような定着具の点検を行う、ナット74を締める、他の手段による緊張力の測定を実施する、追加のアンカーを設置する等を指示する画面表示及び/又はスピーカ16を利用した音声出力を行ってもよい。なお、アンカー70に緊張力を導入した初期には、頭部側で作用していた力が施工後に奥側に伝達されていき、全体の緊張力が低下してしまう場合がある。このような場合にも、緊張力不足が発生し得る。
また、図11に例示されるように、制御部11は、同程度の緊張力にあるアンカー70の郡を示すため、アンカー70の印151をマッピングした画面に、等高線152を適宜表示してもよい。等高線152の配置は、適宜決定可能である。例えば、制御部11は、算出された緊張力TFの差が所定値以下であるアンカー70の郡を特定することで、等高線152の配置を決定してもよい。
その他、例えば、制御部11は、ステップS104で算出した緊張力TFを印151上に表示してもよい。また、例えば、各アンカー70の緊張力TFの履歴情報34が記憶されている場合には、入力装置14等を介して個々のアンカー70の印151が選択されたときに、制御部11は、図9に例示される履歴情報34をディスプレイ15に表示してもよい。
また、例えば、制御部11は、ステップS102で算出されるフーリエスペクトル32をディスプレイ15に複数件同時に表示してもよい。これにより、対象のアンカー70のフーリエスペクトル32と他のアンカー70のフーリエスペクトル32とを比較して、対象のアンカー70で上記代表フーリエスペクトル値SVの異常値が発生するような事態が生じていることを確認することができる。
<その他>
なお、上記処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。例えば、アンカー70の緊張力の健全性を評価しない場合には、ステップS105の処理は省略されてもよい。また、ステップS104における緊張力の算出結果及びステップS105における健全性の評価結果をディスプレイ15に表示しない場合には、ステップS106の処理は省略されてもよい。
[作用・効果]
以上のように、本実施形態に係る緊張力計測装置1によれば、設置作業が容易な加速度センサ21により得られる加速度波形データ31を上記ステップS101〜S104の処理に適用することで、既設のアンカー70の緊張力TFを特定することができる。そのため、本実施形態に係る緊張力計測装置1を利用すれば、既設のアンカー70の緊張力を簡易に測定することができる。
これにより、対象のアンカーの緊張力を測定する頻度を増やすことができる。例えば、打設されている全てのアンカーに加速度センサ21が取り付けられている場合には、各アンカーの緊張力を常時測定することができる。よって、本実施形態に係る緊張力計測装置1によれば、対象のアンカーの緊張力を継続的(常時)監視することができる。
また、上記ステップS105によれば、各アンカー70の緊張力TFの計測と共に、各アンカー70の緊張力の健全性を自動評価することができる。これにより、対象のアンカーが過緊張又は緊張力不足に陥った場合には、これを速やかに特定し、対象のアンカーの過緊張又は緊張力不足を解消するように、管理者に知らせることができる。
§4 変形例
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、加速度センサ21は、支圧板73に取り付けられている。しかしながら、加速度センサ21の設置場所は、このような例に限られなくてもよく、アンカー70の振動を測定可能であれば、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、加速度センサ21は、アンカーの緊張力を直接受ける受圧板、仮設の土留めに用いられる腹起し材等に設置されてもよい。ただし、支圧板73の面に加速度センサ21を取り付けるのは非常に容易である。そのため、作業性の観点から、加速度センサ21は支圧板73に取り付けるのが好ましい。
また、例えば、上記実施形態では、加速度センサ21及びデータロガー23を用いて、各アンカー70の加速度波形データを生成している。しかしながら、各アンカー70の振動(加速度)を時系列に沿って示す加速度波形データを生成可能であれば、加速度センサ21、汎用振動計22、及びデータロガー23以外の装置を利用してもよい。
1…緊張力計測装置、8…プログラム、9…記憶媒体、
11…制御部、12…記憶部、13…通信インタフェース、
14…入力装置、15…ディスプレイ、16…スピーカ、
17…外部インタフェース、18…ドライブ、
21…加速度センサ、22…汎用振動計、23…データロガー
111…加速度波形データ取得部、112…スペクトル値算出部、
113…緊張力算出部、114…評価部、115…画像表示部、
31…加速度波形データ、32…フーリエスペクトル、
33…相関関係情報、34…履歴情報、
SV…代表フーリエスペクトル値、TF…緊張力、
70…アンカー、71…定着部、72…自由長部、
73…支圧板、74…ナット(定着具)

Claims (7)

  1. 既設のアンカーの振動を示す加速度波形データを取得する加速度波形データ取得部と、
    前記取得した加速度波形データをフーリエ変換することにより、前記振動のフーリエスペクトルを算出し、当該算出したフーリエスペクトルの所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出するスペクトル値算出部と、
    予め取得された代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、前記算出した代表フーリエスペクトル値に対応する前記既設のアンカーの緊張力を算出する緊張力算出部と、
    を備える、
    緊張力計測装置。
  2. アンカーの緊張力の健全性に関する所定の評価基準に従って、前記算出した緊張力から前記既設のアンカーの健全性を評価する評価部を更に備える、
    請求項1に記載の緊張力計測装置。
  3. 前記評価基準では、前記緊張力の上限値及び下限値が定められており、
    前記評価部は、前記算出した緊張力の値が前記上限値及び前記下限値の間である場合には、前記既設のアンカーの緊張力は健全であると評価し、そうでない場合には、前記既設のアンカーの緊張力は健全ではないと評価する、
    請求項2に記載の緊張力計測装置。
  4. 前記加速度波形データ取得部は、複数の前記既設のアンカーについて、前記加速度波形データを取得し、
    前記スペクトル値算出部は、前記複数の既設のアンカーについて、前記代表フーリエスペクトル値を算出し、
    前記緊張力算出部は、前記各既設のアンカーの緊張力を算出し、
    前記評価基準では、隣接するアンカー同士の緊張力の差の許容値が定めされており、
    前記評価部は、対象のアンカーの算出した緊張力と当該対象のアンカーに隣接するアンカーの算出した緊張力との差の絶対値を計算し、当該計算した差の絶対値が前記許容値の範囲内である場合には、当該対象のアンカーの緊張力は健全であると評価し、そうでない場合には、当該対象のアンカーの緊張力は健全ではないと評価する、
    請求項2又は3に記載の緊張力計測装置。
  5. 前記加速度波形データ取得部は、対象の前記既設のアンカーについて、前記加速度波形データを複数回取得し、
    前記スペクトル値算出部は、前記加速度波形データを取得する度に、前記対象の既設のアンカーについての前記代表フーリエスペクトル値を算出し、
    前記緊張力算出部は、前記代表フーリエスペクトル値を算出する度に、前記対象の既設のアンカーの緊張力を算出し、
    前記評価基準では、所定の期間内におけるアンカーの緊張力の変動の許容値が定められており、
    前記評価部は、前記対象のアンカーの算出した緊張力の所定期間内における変動の絶対値を計算し、当該計算した変動の絶対値が前記許容値の範囲内である場合には、当該対象のアンカーの緊張力は健全であると評価し、そうでない場合には、当該対象のアンカーの緊張力は健全ではないと評価する、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の緊張力計測装置。
  6. コンピュータが、
    既設のアンカーの振動を示す加速度波形データを取得するステップと、
    前記取得した加速度波形データをフーリエ変換することにより、前記振動のフーリエスペクトルを算出するステップと、
    当該算出したフーリエスペクトルの所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出するステップと、
    予め取得された代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、前記算出した代表フーリエスペクトル値に対応する前記既設のアンカーの緊張力を算出するステップと、
    を実行する緊張力計測方法。
  7. コンピュータに、
    既設のアンカーの振動を示す加速度波形データを取得するステップと、
    前記取得した加速度波形データをフーリエ変換することにより、前記振動のフーリエスペクトルを算出するステップと、
    当該算出したフーリエスペクトルの所定の周波数範囲におけるスペクトル値の平均値を代表フーリエスペクトル値として算出するステップと、
    予め取得された代表フーリエスペクトルと緊張力との相関関係を示す相関関係情報に基づいて、前記算出した代表フーリエスペクトル値に対応する前記既設のアンカーの緊張力を算出するステップと、
    を実行させるための緊張力計測プログラム。
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