JP6675478B2 - 較正装置、較正方法、光学装置、撮影装置、投影装置、計測システムおよび計測方法 - Google Patents

較正装置、較正方法、光学装置、撮影装置、投影装置、計測システムおよび計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、較正装置、較正方法、光学装置、撮影装置、投影装置、計測システムおよび計測方法に関する。
従来、撮影装置や投影装置のカメラ較正を行う較正装置が知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1および非特許文献2参照。)。カメラモデルには複数の未知のパラメータ(カメラパラメータ)が含まれており、較正装置によってそれらのカメラパラメータを求めておくことにより、画像の2次元座標(画素座標)に対応する実世界の主光線を数学的に得ることができる。なお、この主光線は、画素座標に対応する逆投影直線あるいは視線とも呼ばれる。
ここで、特許文献1および非特許文献1に開示されている従来のカメラ較正について説明する。カメラ較正は、実世界の3次元座標がカメラで撮像されて画像の2次元座標に変換される過程を表現した数学的なカメラモデルを用いて以下の手順により行われる。初めに、数1を用いて実世界の3次元座標(以下、ワールド座標という。)(x,y,z)を正規化像面座標(u,v)に投影する。
Figure 0006675478
Figure 0006675478
ただし、数2の回転行列Rと平行移動ベクトルTは、ワールド座標からカメラ座標への3次元の座標変換を表している。これらはワールド座標に対するカメラの位置と姿勢を表す値であり、外部パラメータと呼ばれる。
なお、数1は、全ての主光線がカメラの光学中心で交わるという想定に基づいた式である。次に、数3を用いて、正規化像面座標(u,v)に歪曲収差を加えた(u,v)を求める。
Figure 0006675478
ただし、(g,g,g,g,k)は歪曲パラメータである。さらに、数4を用いて、歪曲収差を加えた正規化像面座標(u,v)をピクセル単位の画素座標(u,v)に変換する。
Figure 0006675478
このように、カメラの撮像によるワールド座標(x,y,z)から画素座標(u,v)への変換を数1から数4で表すのが標準的なカメラモデルである。なお、数3および数4のパラメータ(α,α,u,v,g,g,g,g,k)は、カメラ自体の性質を表すので、内部パラメータと呼ばれる。
歪曲パラメータは、用途によって様々に定義される。例えば、数3は、3次までの歪曲収差を考慮したモデルであるが、さらに5次、7次…という高次の項を追加したモデルも用いられる。それらの中で代表的な歪曲モデルが数5に示される非特許文献2のブラウンのモデルである。
Figure 0006675478
ブラウンのモデルでは、歪曲収差を、回転対称な動径歪曲のパラメータ(k,k,k,…)および回転非対称な接線歪曲のパラメータ(p,p,p,…)で表している。
カメラ較正では一般に、ワールド座標(x,y,z)が既知の特徴点を複数備えた較正チャートをカメラで撮像する。その後、画像処理で特徴点が撮像された画素座標(u,v)を取得する。このようにして、ワールド座標(x,y,z)と画素座標(u,v)との対応を表す複数の測定データを得て、カメラパラメータを求めている。
特許第3735344号公報
ディジタル画像処理 [改訂新版]、(CG−ARTS協会,2015)、p.308−317 D. C. Brown,"Close−range camera calibration",PhotoGramm. Eng. 37, 855−866 (1971)
特許文献1および非特許文献1の較正装置では、全ての主光線がカメラの光学中心で交わるという想定に基づいたカメラモデルを用いている。
しかしながら、一般には光学系は瞳収差を伴うために、全ての主光線が入射瞳上の1点では交わらない。
特に、画角が大きな広角レンズを用いている場合には、瞳収差が顕著である。また、画角が大きな広角レンズは一般に歪曲収差が大きいので、数5の高次の項が必要になる。それにより、カメラモデルのパラメータ数が増加するので、その最適化が困難になる。さらに、数1のカメラモデルは透視投影に基づいているので、半画角90°以上の広角レンズを原理的に較正することができない。
また、特許文献1のカメラモデルを初めとする従来の標準的なカメラモデルは、数1から数4に示される複数の数式からなる非線形モデルであり、測定データからカメラパラメータを求める過程で、最終的に全てのカメラパラメータを繰り返し最適化する必要がある。そのため、次の2つの問題が生じる。
第1に、非線形モデルの最適化の評価関数には複数の極小値が存在する可能性があり、適切な初期値を設定しないと誤った最小値に収束するという問題がある。第2に、複数のカメラパラメータの最適化演算を繰り返し行う必要があるため、膨大な計算時間が必要となる場合があるという問題がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、画角が大きなカメラのカメラパラメータを短時間に精度よく求めることができる較正装置、較正方法、光学装置、撮影装置、投影装置、計測システムおよび計測方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、複数の画素を有する2次元の画像変換素子と、該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系とを備える光学装置の較正装置であって、前記画像変換素子の2次元の画素座標と、前記ワールド座標空間の3次元のワールド座標との対応を示す較正データを取得する較正データ取得部と、該較正データ取得部により取得された前記較正データに、前記画素座標に対応する前記ワールド座標空間の主光線の方向を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて、該カメラモデルのパラメータを算出するパラメータ算出部とを備える較正装置を提供する。
上記態様においては、前記光学系の画角θと像高yの射影関係が、射影の焦点距離fを用いて、概ね射影式y=fP(θ)で表されるとき、前記パラメータ算出部が、前記較正データ取得部により取得された前記較正データの3次元のワールド座標(x,y,z)を、該ワールド座標に等しい3次元の球座標(r,θ,φ)に基づいて変換した2次元の座標(P(θ)cosφ,P(θ)sinφ)を、前記画素座標の関数として表した前記カメラモデルを当てはめてもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部は、前記主光線の方向および前記主光線が通る1点の座標を前記画素座標の関数として表した前記カメラモデルを当てはめてもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記主光線の方向と直交する平面と該主光線の交点の前記平面上の2次元の座標で規定される前記主光線が通る1点の座標を前記画素座標の関数として表した前記カメラモデルを当てはめてもよい。
また、上記態様においては、前記平面が、前記光学系の入射瞳の中心を通ってもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記主光線の方向を前記画素座標の関数として表したモデルと、前記主光線が通る1点の座標を前記画素座標の関数として表したモデルを交互に更新することにより、前記較正データに前記カメラモデルを当てはめてもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記カメラモデルに対する前記較正データの残差の分布に、前記画素座標の関数として表した直線のモデルを当てはめて、該直線のモデルの切片のパラメータに基づいて、前記主光線が通る1点の座標を前記画素座標の関数として表したモデルのパラメータを更新してもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記較正データの画素座標から前記カメラモデルで求めた前記主光線が通る1点の座標に対する、前記較正データのワールド座標の方向を表すデータを求め、そのデータに前記主光線の方向を前記画素座標の関数として表したモデルを当てはめて、そのモデルのパラメータを更新してもよい。
また、上記態様においては、前記光学系の画角θと像高yとの射影関係が、射影の焦点距離fを用いて、概ね射影式y=fP(θ)で表されるとき、前記パラメータ算出部が、前記較正データ取得部により取得された較正データの3次元のワールド座標(x,y,z)を、該ワールド座標に等しい3次元の球座標(r,θ,φ)に基づいて3次元の座標(rP(θ)cosφ,rP(θ)sinφ,r)に変換してから、変換した座標系における直線を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめてもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記変換した座標系のr軸に対する傾きとr軸に垂直な面との交点である切片で規定される前記直線の前記傾きおよび前記切片をそれぞれ前記画素座標の2次元の関数として表したカメラモデルを当てはめてもよい。
また、上記態様においては、前記画素座標の関数が、2次元の平面間の結像関係を表す関数と同じ形式であってもよい。
また、上記態様においては、前記2次元の平面間の結像関係を表す関数が、前記画素座標の複数の2次元ベクトル関数の線形和で表されてもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記カメラモデルを線形の最小二乗法で前記較正データに当てはめてもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記変換した座標系(rP(θ)cosφ,rP(θ)sinφ,r)における前記直線を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて求めたパラメータに基づいて、前記主光線の方向および前記主光線が通る1点の座標のそれぞれを前記画素座標の関数として表したカメラモデルのパラメータの初期値を設定してから、該カメラモデルを繰り返し最適化して、該カメラモデルのパラメータを算出するパラメータ算出部とを備えていてもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記較正データ取得部により取得された前記較正データの内、3次元のワールド座標を、該ワールド座標の回転を表す3つの回転角の一以上の回転角で回転したワールド座標に変換した較正データに、前記カメラモデルを当てはめて、該カメラモデルの残差が最小になる一以上の回転角を求めてもよい。
また、上記態様においては、前記パラメータ算出部が、前記較正データ取得部により取得された前記較正データの内、3次元のワールド座標を、該ワールド座標の平行移動を表す3つの平行移動成分の一以上の成分で平行移動したワールド座標に変換した較正データに、前記カメラモデルを当てはめて、該カメラモデルの残差が最小になる一以上の平行移動成分を求めてもよい。
また、上記態様においては、前記光学装置が、複数の画像変換素子および該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系を備え、前記較正データ取得部が各前記画像変換素子および前記光学系の前記較正データを取得し、前記パラメータ算出部が、各前記画像変換素子および前記光学系の前記較正データに、各該画像変換素子の2次元の画素座標の関数として表した前記カメラモデルを当てはめてもよい。
また,上記態様においては、前記光学装置が撮影装置であり、前記画像変換素子が撮像素子であり、前記光学系が撮像光学系であってもよい。
また、上記態様においては、前記光学装置が投影装置であり、前記画像変換素子が画像形成素子であり、前記光学系が投影光学系であってもよい。
また、本発明の他の態様は、上記いずれかの較正装置により算出されたパラメータが設定された前記カメラモデルを搭載した光学装置を提供する。
上記態様においては、前記カメラモデルを、複数の画素座標と2つの平面あるいは曲面上のワールド座標との対応を表す離散データとして保持してもよい。
また、上記態様においては、前記カメラモデルを、複数の画素座標とワールド座標空間の主光線の方向および切片の対応を表す離散データとして保持してもよい。
また、上記態様においては、前記カメラモデルにより、前記画素座標の2つの座標値から、該画素座標に対応するワールド座標空間の主光線を求める主光線算出部を備えていてもよい。
また、上記態様においては、前記カメラモデルにより求めた、前記画素座標に対応するワールド座標空間の主光線と、前記3次元のワールド座標空間に与えられた平面あるいは曲面の交点として、ワールド座標の3つの座標値を求めるワールド座標算出部を備えていてもよい。
また、上記態様においては、前記カメラモデルにより、前記画像変換素子により取得あるいは形成された画像の画素座標に対応する前記ワールド座標を求め、歪みを補正した画像を生成する歪み補正画像生成部を備えていてもよい。
また、本発明の他の態様は、上記較正装置により取得された回転角がカメラパラメータとして設定されたカメラモデルを搭載した光学装置を提供する。
また、本発明の他の態様は、上記較正装置により取得された平行移動成分がカメラパラメータとして設定されたカメラモデルを搭載した光学装置を提供する。
上記態様においては、前記回転角により、カメラ座標とワールド座標とを相互に変換する座標変換部を備えていてもよい。
上記態様においては、前記平行移動成分により、カメラ座標とワールド座標とを相互に変換する座標変換部を備えていてもよい。
また、本発明の他の態様は、上記いずれかの光学装置からなる撮影装置を提供する。
また、本発明の他の態様は、上記いずれかの光学装置からなる投影装置を提供する。
また、本発明の他の態様は、上記較正装置と、一以上の撮影装置と、該撮影装置により取得された複数の視点での画像の画素座標から被写体の注目点の3次元座標を計算する3次元座標計算処理部とを備え、該3次元座標計算処理部が、前記較正装置において用いられた前記カメラモデルと、前記較正装置により算出された前記撮影装置の前記カメラモデルの前記パラメータと、前記撮影装置の回転角および/あるいは平行移動成分とを用いる計測システムを提供する。
また、本発明の他の態様は、上記較正装置と、一以上の撮影装置と、一以上の投影装置と、前記投影装置からの構造化光が投影された被写体を前記撮影装置で撮影した画像の画素座標から前記被写体の注目点の3次元座標を計算する3次元座標計算処理部とを備え、該3次元座標計算処理部が、前記較正装置において用いられた前記カメラモデルと、前記較正装置により算出された前記撮影装置の前記カメラモデルの前記パラメータと、前記撮影装置の回転角および/あるいは平行移動成分と、前記較正装置により算出された前記投影装置の前記カメラモデルの前記パラメータと、前記投影装置の回転角および/あるいは平行移動成分とを用いる計測システムを提供する。
また、本発明の他の態様は、複数の画素を有する2次元の画像変換素子と、該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系とを備える光学装置の前記画像変換素子の2次元の画素座標と、前記ワールド座標空間の3次元のワールド座標との対応を示す較正データを取得するステップと、取得された前記較正データに基づいて、前記画素座標に対応する前記ワールド座標空間の主光線の方向を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて、該カメラモデルのパラメータを算出するステップとを含む較正方法を提供する。
また、本発明の他の態様は、複数の画素を有する2次元の画像変換素子と、該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系とを備える撮影装置の前記画像変換素子の2次元の画素座標と、前記ワールド座標空間の3次元のワールド座標との対応を示す較正データを取得するステップと、取得された前記較正データに基づいて、前記画素座標に対応する前記ワールド座標空間の主光線の方向を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて、該カメラモデルのパラメータを算出するステップと、算出された前記パラメータと、該パラメータの算出に用いられた前記カメラモデルと、前記撮影装置の回転角および/あるいは平行移動成分とを用いて、複数の視点での画像の画素座標から被写体の注目点の3次元座標を算出するステップとを含む計測方法を提供する。
また、本発明の他の態様は、複数の画素を有する2次元の画像変換素子と、該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系とを備える撮影装置および投影装置の前記画像変換素子の2次元の画素座標と、前記ワールド座標空間の3次元のワールド座標との対応を示す較正データを取得するステップと、取得された前記較正データに基づいて、前記画素座標に対応する前記ワールド座標空間の主光線の方向を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて、該カメラモデルのパラメータを算出するステップと、算出された前記パラメータと、該パラメータの算出に用いられた前記カメラモデルと、前記撮影装置の回転角および/あるいは平行移動成分とを用いて、前記投影装置からの構造化光が投影された被写体を前記撮影装置で撮影した画像の複数の視点での画素座標から被写体の注目点の3次元座標を算出するステップとを含む計測方法を提供する。
本発明によれば、画角が大きなカメラのカメラパラメータを短時間に精度よく求めることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る較正装置を模式的に示す全体構成図である。 図1の較正装置の較正チャートのパターンを示す図である。 図1の較正装置による較正方法を説明するフローチャートを示す図である。 図1の較正装置において用いられるカメラモデルの説明図であり、カメラの画素座標に対応する物体側の主光線を説明するカメラの断面を示す図である。 図1の較正装置において用いられるカメラモデルの説明図であり、各画素に対応する主光線の方向を示す図である。 図1の較正装置において用いられるカメラモデルの説明図であり、各画素に対応する主光線の切片を示す図である。 図4Aから図4Cのカメラモデルの射影された空間の説明図であり、カメラの撮像光学系と撮像素子およびカメラ座標の断面図を示す図である。 図4Aから図4Cのカメラモデルの射影された空間の説明図であり、射影された座標空間を示す図である。 図1の較正装置によりカメラを較正する手順のフローチャートを示す図である。 歪補正のフローチャートを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る較正装置によりカメラを較正する手順のフローチャートを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る較正装置を模式的に示す平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る較正装置を模式的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る計測方法のフローチャートを示す図である。 本発明の他の実施形態に係る計測方法のフローチャートを示す図である。
本発明の第1の実施形態に係る較正装置およびカメラ較正方法について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る較正装置は、カメラ較正装置1であって、撮像した画像を所定のフォーマットの画像ファイルとして外部に転送するカメラ(撮影装置、光学装置)2を較正対象としている。本実施形態においては、光学装置の一例として、カメラ2を用いている。
本実施形態に係るカメラ較正装置1は、図1に示されるように、較正対象であるカメラ2を固定するベース3と、該ベース3に設けられたz軸移動ステージ4と、該z軸移動ステージ4によって移動させられる可動部5に固定された較正チャート6と、カメラ2およびz軸移動ステージ4に接続されたコンピュータ7とを備えている。カメラ較正装置1の3次元の座標軸は図1のように定義されている。カメラ2を固定するベース3、較正チャート6およびz軸移動ステージ4により、較正データ取得部8が構成されている。
z軸移動ステージ4は、モータ4aにより駆動され可動部5を直線的に移動させる直線駆動機構である。カメラ較正装置1においては、可動部5の移動方向をz軸とし、z軸に垂直な面内の水平方向および垂直方向をx軸およびy軸と定義している。
本実施形態において座標原点の位置はカメラレンズ9の入射瞳付近に定義されている。
カメラ2は、その光軸がz軸に平行になるように、かつ、撮像面の水平方向および垂直方向がx軸およびy軸に平行になるように、かつ、座標原点がカメラ2の所定の位置と一致するように、ベース3に取り付けられるようになっている。
較正チャート6は、カメラ較正で広く利用されている図2のチェスボード10であり、ベース3に固定されたカメラ2と正対するように、すなわち、z軸に垂直な面内に配置されるように可動部5に固定されている。較正チャート6は複数の特徴点を備えた図表であればどのようなものでも構わない。
較正チャート6は、z軸移動ステージ4によってz軸方向の任意の位置に移動可能になっている。z軸移動ステージ4の可動部5の移動範囲は、カメラ較正が必要な物体距離(=カメラ2と撮像対象との距離)の範囲を包含している。
コンピュータ7は、カメラ2の撮像を制御して、撮像された画像を所定のフォーマットの画像ファイルとして読み込むように機能する。また、コンピュータ7はz軸移動ステージ4を制御して、較正チャート6をz軸方向の所定の位置に移動するように機能する。さらにコンピュータ7は、取得された構成データにカメラモデルを当てはめてカメラパラメータを算出するパラメータ算出部としても機能する。
ここで、図2を参照して、較正チャート6として使用されるチェスボード10について説明する。
チェスボード10は、平面上に黒と白の正方形が正方格子を成すように並んだ市松模様のパターンを有する平板状部材であり、各正方形の頂点に相当する交点をカメラ較正の特徴点として利用するようになっている(以下、これらの特徴点を格子点11と呼ぶ。)。
チェスボード10としては、カメラ較正に十分な数の格子点11がカメラ2の撮像範囲内に入るものが使用される。撮像されるチェスボード10の範囲は物体距離によって変化するが、各物体距離で少なくとも10×10個程度の格子点11が撮像されることが好ましい。また、撮像された格子点11の画素座標と較正チャート6上での格子点11のワールド座標との対応をとるために、較正チャート6の中央付近に1つの基準位置マーク12を設けている。
この基準位置マーク12の右下最近傍の格子点(中央の格子点13)がz軸上に位置し、同時にチェスボード10の縦横がx軸およびy軸に平行になるように、チェスボード10をカメラ較正装置1に設置する。これにより、チェスボード10の正方格子の格子間隔とz軸移動ステージ4の移動位置とから、各格子点11,13のワールド座標(x,y,z)が既知の値として確定する。
このように構成された本実施形態に係るカメラ較正装置1を用いたカメラ較正方法について以下に説明する。
本実施形態に係るカメラ較正装置1を用いてカメラ2を較正するには、操作者は、初めに較正対象のカメラ2を座標軸の定義に従ってカメラ較正装置1に取り付け、コンピュータ7に接続する。その後に、コンピュータ7内部の測定プログラムを開始する。
以下、測定プログラムにより、自動的に複数の物体距離の較正チャート6の画像がカメラ2によって撮像され、それらの画像から格子点11の画素座標が取得される。測定プログラムについて、図3のフローチャートを参照して説明する。
測定が開始されると、まず、カメラ2を較正する物体距離の範囲のカメラ2に近い側の端に較正チャート6が位置するように、z軸移動ステージ4が移動される(ステップS1)。次に、カメラ2により較正チャート6が撮像され、その画像ファイルがコンピュータ7に転送される(ステップS2)。そして、所定回数の撮像が行われるまで、これらのステップS1,S2が繰り返される(ステップS3)。所定回数としては、例えば、5回以上の回数が設定されている。
このとき、ステップS1では1回の繰り返しごとに、カメラ2から較正チャート6までの物体距離が所定の間隔で大きくなるようにz軸移動ステージ4により可動部5を移動させる。可動部5の移動量は等間隔でなくてもよいが、カメラ2を較正する物体距離の範囲内で少なくとも5カ所程度の異なる物体距離で較正チャート6を撮像することが好ましい。そして、所定の撮像枚数に達したら、次のステップS4に進む。
ステップS1からS3でコンピュータ7に転送された複数の画像ファイルが画像処理されることにより、撮像範囲内の各格子点11の画素座標が求められ、各画像ファイルの基準位置マーク12の重心の画素座標が求められる(ステップS4)。なお、チェスボード10の格子点11の画素座標をサブピクセルで求める方法は公知なので、ここでの説明は省略する。
次いで、ステップS4で求めた各格子点11の画素座標が、較正チャート6上の格子点11のワールド座標に対応付けられる(ステップS5)。上述したように基準位置マーク12の右下最近傍の中央の格子点13はワールド座標のz軸上にあるので、それを基準にして各格子点11,13の画素座標とワールド座標とを対応付けることができる。最後に、対応付けられた全ての画素座標およびワールド座標が測定データファイルに書き出されて、測定が終了する。上記手順でカメラパラメータの最適化に必要な測定データが得られる。
ここで、本実施形態において用いられるカメラモデルについて図4Aから図4Cを参照して説明する。
図4Aは、カメラ2の画素座標に対応する物体側の主光線を説明するカメラ2の断面図である。カメラ2は、撮像光学系(光学系)14と、撮像素子(画像変換素子)18とを備えている。
それから、カメラ座標(x,y,z)を図4Aのように定義する。カメラ座標の原点は撮像光学系14の入射瞳の中心404であり、z軸は光軸403に一致する。また、撮像素子18の撮像面に、撮像素子18の横方向および縦方向と平行に画素座標のu軸およびv軸を定義する。それらと、カメラ座標のx軸とy軸はそれぞれ平行である。なお、本実施形態において、ワールド座標とカメラ座標はほぼ一致している。図4Aには、撮像光学系14を通して撮像素子18の各画素の中央に入射する物体側の主光線19が描かれている。
主光線19とは、撮像光学系14の開口絞り(図示省略)の中心を通る光線である。そのため、主光線19上の物点に対応する撮像素子18上のボケ像は、主光線19と撮像素子18の交点を中心に広がるので、ボケた像点の光強度の重心を取って像位置とするならば、像点の位置は変わらない。したがって、物体側の主光線19上にある全ての物点は、1つの像点に結像する。言い換えると、物体側の主光線19はその像点の逆投影直線である。
主光線19の方向とそれに対応する像位置の関係は、射影式で表される。例えば、撮像光学系14が中心射影で設計されているとき、物体側の主光線19の画角θとそれに対応する像点の高さyは、y=ftanθの関係にある。ただし、f は、射影の焦点距離である。それ以外の代表的な射影式として、等距離射影y=fθ、等立体角射影y=2fsin(θ/2)、立体射影y=2ftan(θ/2)、正射影y=fsinθなどがある。
これらの射影式はカメラ2の使用目的によって選択される。例えば、等立体角射影は物体側の立体角、すなわち見かけの大きさが像の面積として保存される。したがって、全天の雲量の割合を計測するような用途に適している。他の射影式にも各々特長がある。一方、一般的な写真撮影用の撮像光学系14は必ずしも前記の特定の射影式に依拠していない。そこで、前記の特定の射影式を含む、任意の射影式をy=fP(θ)と表すことにする。P(θ)は画角θの関数であり、例えば、等距離射影のときP(θ)=θ、等立体角射影のときP(θ)=2sin(θ/2)である。さらに、一般に任意の射影式を数6のベキ多項式の係数で指定することができる。
Figure 0006675478
次に、瞳収差について説明する。開口絞りをそれより物体側の光学系で結像した仮想的な開口が入射瞳である。図4Aに示されるように、物体側の主光線群は入射瞳の中心404付近を通過するが、開口絞りの場合と異なり、入射瞳の中心404の1点では交わらない。
それは、開口絞りと入射瞳の結像関係に前記光学系の収差が介在するからである。これが瞳収差である。したがって、撮像素子18上の画素に対応する物体側の主光線19を規定するためには、主光線の方向と瞳収差による主光線の移動を正確にモデル化する必要がある。
このような状況に適合するように作成した、本発明のカメラモデルを説明する。初めに、主光線の方向のモデルを図4Bで説明する。なお、これ以降、各画素が正方格子状に並んだ撮像素子18を例に説明するが、本実施形態はそれに限定されるものではない。
さらに、球座標で表したカメラ座標(r,θ,φ)を新たに導入する。その極角θは主光線19と光軸403が成す角、すなわち、画角に等しい。また、方位角φは光軸403回りの方向を表す角度である。直交座標のカメラ座標(x,y,z)との関係は数7で表される。
Figure 0006675478
撮像光学系14が射影式y=fP(θ)で設計されているとき、撮像素子18上各画素に対応する主光線の方向をP(θ)cosφ−P(θ)sinφ平面411にプロットすると、画素の配列と相似な正方格子412に並ぶ。しかし、実際の撮像光学系14には製造誤差があるので、主光線の方向は正方格子412と異なる方向413に変位する。
本発明は、設計どおりの方向412から実際の方向413への変位を、歪曲収差による像位置の歪みと同様の現象と捉える。すなわち、本実施形態では、数5のブラウンのモデルを基に、撮像素子18上の画素座標(u,v)に対応する主光線の方向(θ,φ)を、数8でモデル化する。
Figure 0006675478
ここで、数5のブラウンのモデルから数8の方向のモデルへの変更箇所は次のとおりである。
(1)横倍率に相当する係数kの項を追加した。
(2)3次の動径歪曲kと2次の接線歪曲(p,p)のみを考慮した。
(3)方向の分布の横移動(Δu,Δv)を追加した。
次に、主光線の切片のモデルを図4Aと図4Cで説明する。初めに、z軸に垂直で入射瞳の中心404を通るx−y平面を、注目する主光線19と垂直になるように回転したx0′−y0′平面406を考える。そして、主光線19とその平面406の交点407を「主光線の切片」と定義する。このような操作をすべての主光線について実施すると、各主光線の切片がプロットされた1枚の平面421を得る。
撮像光学系14に瞳収差が無いとき、すべての主光線の切片は原点422に位置する。しかし、実際の撮像光学系14では多くの場合、画角が大きくなるとともに瞳収差が増大するので、切片の分布423は糸巻き歪曲状に分布する。本発明は、この切片の分布423を、歪曲収差による像位置の歪みと同様の現象と捉える。すなわち、本実施形態では平面421上の切片の座標(x0′, y0′)を、数8と同様に、数9でモデル化する。なお、切片の各係数にプライムを付けた。
Figure 0006675478
撮像素子18上の画素座標(u,v)に対応する数8の主光線の方向(θ,φ)のモデルと数9の切片(x0′,y0′)のモデルより、本発明のカメラモデル、すなわち主光線の直線方程式は数10のように表される。
Figure 0006675478
ただし、(l,m,n)は主光線の方向を表す方向余弦であり、数8の(θ,φ)と数11の関係にある。
Figure 0006675478
また、Rsはz軸を(l,m,n)の方向へ回転する3次元の回転行列、μは直線の媒介変数である。なお、Rsも画素座標(u,v)に依存するので、数11は非線形モデルである。それを線形モデルに変換して求める方法を図5Aおよび図5Bで説明する。
図5Aは、図4Aと同様に、カメラ2の撮像光学系14と撮像素子18、およびカメラ座標(x,y,z)の断面図である。本発明は、図5Aのカメラ座標空間を射影式で、図5Bの射影された座標空間(ξ,η,r)に変換する。すなわち、図5Aの半径rの球面511上の物点(x,y,z)を、数7の球座標(r,θ,φ)を介して、数12で図5Bの平面521上に変換する。
Figure 0006675478
同様に、図5Aの球面512,513も、それぞれ図5Bの平面522,523に変換される。そのようにして、図5Aの入射瞳の中心404を中心とする全空間は、図5Bの破線524で囲まれた円錐内部に変換される。
カメラ座標の主光線19は、射影された座標空間(ξ,η,r)の直線525に対応する。その直線525は、r軸に対する直線の傾き(a,c)とr=0平面との交点、すなわち切片(b,d)により、数13で表される。
Figure 0006675478
ただし、数13の直線525を元の図5Aのカメラ座標に逆変換すると、直線ではなく曲線になる。一方で、入射瞳の中心404からの距離rが十分に大きいとき、数12と数13より、傾き(a,c)は数8の主光線の方向のモデルに一致する。したがって、図5Aの主光線19は、カメラ座標に逆変換した曲線の漸近線になっており、その方向を数13の傾き(a,c)より求めることができる。
一方、数13の切片(b,d)は、数9の切片(x0′,y0′)と数14の関係にある。
Figure 0006675478
ただし、Rzはx0′−y0′平面の原点周りの回転行列数15である。
Figure 0006675478
Mは射影による拡大を表す行列、数16である。
Figure 0006675478
数14の関係を、再び図5Aと図5Bを参照して説明する。初めに、図5Aの主光線19と平行で入射瞳の中心404を通る直線514を中心軸として、主光線19を含む円筒面を考える。その円筒面と球面511,512,513の交線はそれぞれ同じ半径の円になる。
それと同様に図5Bでも、直線525と平行で座標原点を通る直線526を考える。なお、直線514を数12で変換すると、直線526に一致する。そのとき、図5Aの円筒面に対応する、図5Bの直線525を含む面は、直線526を中心とした楕円筒になる。なぜなら、球面511,512,513上の前記の円を、ξ−η平面に射影すると、球座標のθ方向がmθ倍、それに直交するφ方向がmφ倍に拡大された楕円になるからである。
したがって、数14の関係が成立する。
以上のように、カメラ座標の物点(x,y,z)を数12で(ξ,η,r)座標に変換してから、数13の直線群モデルを当てはめることにより、数8の主光線19の方向のモデルと数9の切片のモデルを求めることができる。
なお、本実施形態では数13の切片(b,d)のモデルとして、数9と同形のモデルを適用する。すなわち、数8,数9,数13より、(ξ,η,r)座標空間の直線525のモデルとして数17を使う。
Figure 0006675478
カメラ較正の対象となる範囲の距離rが十分に大きいとき、数17のモデルから主光線19の方向と切片を高精度に求めることができる。一方、距離rが十分に大きくないときは、前述のように数17から求めた主光線19の方向と切片が実際の主光線と乖離する。
その場合は、図5Aの元のカメラ座標において、主光線の直線方程式数10のパラメータ、すなわち数8と数9の係数を繰り返し最適化すればよい。
その繰返し最適化は、一般的な最適化アルゴリズムで実現できる。ただし、パラメータ数が多いときは、収束までに時間がかかる可能性がある。その場合、数8の主光線の方向のモデルと数9の切片のモデルを交互に最適化する方法が効果的である。それを以下に説明する。
前記の数10の主光線のモデルが、実際の主光線と乖離している状態は数18で表される。
Figure 0006675478
ただし、最適化が不十分なパラメータにチルダを付けた。このとき、測定データのカメラ座標(x,y,z)から主光線の直線モデルに下ろした垂線の成分が残差(ε,ε,ε)である。さらに、数18の両辺を回転行列Rsで逆回転して、数19を得る(逆回転後のカメラ座標と残差にプライムを付けた。)。
Figure 0006675478
数19により、測定データのカメラ座標(x,y,z)から残差の分布(εx′,εy′,μ)を求めることができる。
次に、数18の不適切なパラメータを、数10の適切なパラメータに更新するための更新式を用意する。そのために、数10の両辺も回転行列Rsで逆回転してから、数19の両辺との差分を取って、数20を得る。
Figure 0006675478
このように、不適切なパラメータによる残差は、(ε′,ε′,μ)空間で、傾き(Δl′,Δm′)および切片(Δx′,Δy′)の直線群を成す。従って、これらの残差に、数17の(ξ,η,r)を(ε′,ε′,μ)に置き換えた数21の直線群のモデルを当てはめたときの切片の各係数(k″,k″,p″,p″,Δu″,Δv″)を、数9の切片のモデルの対応する各係数にそれぞれ加えることにより、数9の切片のモデルの各係数を更新することができる。
Figure 0006675478
続いて、更新された数9の切片のモデルに基づいて、数8の方向のモデルを更新する。すなわち、測定データのカメラ座標(x,y,z)と更新された切片から数10の方向余弦(l,m,n)を求める。それを数11および数6で数8の左辺の形に変換してから、数8の方向のモデルを当てはめて、その各係数を更新する。
以上の手順を繰り返して、数8の主光線の方向のモデルと数9の切片のモデルを交互に最適化する。その結果として、適切な数10の主光線のモデルを求めることができる。
このように、数8、数9および数17に示される本実施形態のカメラ較正装置1に用いられるカメラモデルは、画素座標に対応する物体側の主光線をモデル化したものである。それらは、歪曲収差を含む物体座標と画素座標の結像関係を表す数5の線形モデルを基に構築される。特に、数17の射影式で変換された座標系のモデルは、歪曲を含む結像関係を表す数5の線形モデルを基に、その各係数を距離rの1次式で置き換えた形になっているという特徴がある。
また、本実施形態のカメラ較正装置1に用いられる数17のカメラモデルのもう1つの特徴は、変数(u,v,r)からなる線形独立な2次元の基底関数ベクトルの線形和で射影された物体座標ベクトル(ξ,η)を表すことにある。基底関数ベクトルの線形和なので、ξ座標とη座標を表すモデルの係数は共通である。そのため、各基底関数ベクトルの係数を全ての測定データから線形の最小二乗法で求めることができる。
次に、本実施形態のカメラ較正装置1でカメラを較正する手順を、図6を参照して説明する。まず、図3に示される上記測定プログラムにおいて、ワールド座標(x,y,z)と画素座標(u,v)の対応を表す測定データを求める(ステップS602)。次に、数7および数12で、ワールド座標(x,y,z)を射影された座標(ξ,η,r)に変換する(ステップS603)。続いて、測定データのすべての画素座標(u,v)と射影された座標(ξ,η,r)に、数17に示されるカメラモデルを線形の最小二乗法で当てはめて、数17のカメラモデルの各係数(カメラパラメータ)を求める(ステップS604)。
さらに、求められた数17の係数(k,k,p,p,Δu,Δv)および(k″,k″,p″,p″,Δu″,Δv″)で、数8の係数(k,k,p,p,Δu,Δv)と数9の係数(k′,k′,p′,p′,Δu′,Δv′)をそれぞれ初期化する(ステップS605)。なお、数9の係数(k′,k′,p′,p′,Δu′,Δv′)の初期値として、数17の係数(k″,k″,p″,p″,Δu″,Δv″)を用いることは、数14の射影による拡大の作用Mを無視していることになる。しかし、画角が大きくないとき、行列Mは単位行列に近くなるので、このような初期値の設定は有効に作用する。
続いて、画素座標(u,v)に対応する数10の主光線とワールド座標(x,y,z)の距離を、すべての測定データについて計算して、それらの2乗和を求める(ステップS606)。そのときの2乗和が所定の値より小さいときには、カメラの較正を終了する。それ以外のときには、数8の係数(k,k,p,p,Δu,Δv)と数9の係数(k′,k′,p′,p′,Δu′,Δv′)を更新するステップS608を経て、ステップS606に戻る(ステップS607)。
この繰り返し最適化は、滑降シンプレックス法などの一般的な最適化アルゴリズム、あるいは前述の交互最適化アルゴリズムで実行される。交互最適化の場合、ステップS608は次の手順である。
(1)数19で、測定データのカメラ座標(x,y,z)と現在の主光線モデルのパラメータから残差の分布(ε′,ε′,μ)を求める。
(2)その残差の分布に数21の直線群のモデルを当てはめる。
(3)当てはめた数21のモデルの切片の各係数(k″,k″,p″,p″,Δu″,Δv″)を、切片の数9のモデルの対応する各係数にそれぞれ加える。
(4)測定データのカメラ座標(x,y,z)と(3)で更新された切片から数10の方向余弦(l,m,n)を求める。
(5)それらの方向余弦を数11および数6で数8の左辺の形に変換する。
(6)それらのデータに数8の方向のモデルを当てはめて、その各係数を更新する。
以上のように、カメラモデルの各係数を取得して、本実施形態のカメラの較正を終了する。
本実施形態で求めたカメラパラメータが設定されたカメラモデルを、それを搭載したカメラ2を含む撮影装置で次のように使うことができる。なお、撮影装置は、画素座標に対応するワールド座標空間の直線を算出する直線算出部(主光線算出部:図示省略)と、3次元のワールド座標を算出するワールド座標算出部(図示省略)と、歪みを補正した画像を生成する歪み補正画像生成部(図示省略)とをさらに備えている。
第1に、ワールド座標での主光線を求めたいときには、直線算出部において、注目する画素座標(u,v)を数8および数9に代入することにより、主光線の方向(θ,φ)と切片(x′, y′)を求めることができる。さらに、数10で主光線の方程式が得られる。
第2に、画素座標(u,v)に対応する、所定の平面あるいは曲面上ワールド座標を求めるときは、ワールド座標算出部において、上記の方程式で表される主光線と所定の平面あるいは曲面の交点を計算することにより、目的のワールド座標(x,y,z)を求めることができる。
第3に、較正されたカメラ2で撮像した画像の歪みを歪み補正画像生成部によって補正することができる。その方法を説明する。ワールド座標で表される物体は、カメラ2で撮像されて歪んだ画像になる。したがって、得られた画像を上述したカメラモデルでワールド座標に投影すれば、歪みを補正することができる。既知の物体距離zの平面上にある物体を撮像したときは、前記のワールド座標算出部で画素座標(u,v)の主光線と物体距離zの平面の交点を計算することにより、画素座標(u,v)をワールド座標(x,y)に投影できる。
一方、そのような平面上にない物体を撮像した画像では、歪補正の基準物体距離を定義して、その物体距離zのワールド座標(x,y)に投影する。物体距離による歪曲収差の変化が小さければ、このような歪補正で十分である。ただし、ワールド座標に投影すると、画像が拡大あるいは縮小してしまう。そこで、投影したワールド座標を数8の横倍率kzで規格化する。これにより、元の画像とほぼ等倍の歪補正画像を得ることができる。
歪補正画像の作成は、歪補正後の画像の画素座標(整数)に対応する元の画像の画素値を、歪補正後の画素座標に代入する一連の手続きである。その手順を図7のフローチャートを参照して説明する。歪補正が開始されると、最初の歪補正後の画素座標(u,v)が決定される(ステップS11)。
次いで、歪補正前の画素座標(u,v)に初期値(0,0)を与える(ステップS12)。なお、何らかの方法で歪補正後の画素座標(u,v)に対応する歪補正前の画素座標(u,v)を推定できるときは、それを初期値にしてもよい。
歪補正前の画素座標(u,v)の主光線と歪補正の基準物体距離zの平面の交点を計算して、ワールド座標(x,y)を求める(ステップS13)。そして、求められたワールド座標(x,y)を横倍率kzで規格化して、画素座標(u′,v′)を求める(ステップS14)。
求められた画素座標(u′,v′)と歪補正後の画素座標(u,v)の距離を求める(ステップS15)。求められた距離が所定の値より小さいときには、ステップS18に進む。それ以外のときには、歪補正前の画素座標(u,v)の更新(ステップS17)を経て、ステップS13に戻る(ステップS16)。
繰り返し最適化のステップS13からS17は、滑降シンプレックス法などの一般的なアルゴリズムで実行できる。画素座標(u,v)の更新方法は、そのアルゴリズムに従う。
繰り返し最適化が収束したときの歪補正前の画素座標(u,v)は、数10のカメラモデルを介して歪補正後の画素座標(u,v)に対応している。その画素座標(u,v)は一般に非整数である。そこで、その画素座標に近接する4つの画素の画素値からバイリニア補間で画素座標(u,v)の画素値を求める。そして、それを歪補正後の画素座標(u,v)の画素値とする(ステップS18)。なお、画素値の補間にはバイキュービック補間などの他の手法を採用してもよい。全ての歪補正後の画素座標(u,v)について、上記S11からS18を繰り返し(ステップS19)、歪補正を終了する。
なお、上記の歪補正では、物体距離zの平面を基準とする例を説明した。しかし、それ以外のワールド座標空間の平面あるいは曲面を基準として歪補正を実施するように変更することもできる。例えば、等距離射影を意図して設計されたカメラ2で撮像した画像は、カメラ2の製造誤差などにより、必ずしも正確な等距離射影の画像にならないことがある。その場合、等距離射影の射影式y=fθに基づいて、画素座標と基準半径の球面上のワールド座標の対応を規定し、それに基づいて上記と同様の手順で歪補正を実施すれば、意図した等距離射影の画像になるように歪補正することができる。他の射影方式でも同様である。
上述した第1から第3のカメラモデルの利用例では、画素座標に対応するワールド座標を数10のカメラモデルでその度に計算した。一方、それらを予め計算してデータ配列として保持しておくことにより、計算の高速化を図ることもできる。
例えば、第1の利用例では、各画素座標に対応する主光線の方向と切片をそれぞれデータ配列として予め計算しておく。あるいは、ワールド座標の2つの平面あるいは球面などの曲面と各画素座標に対応する主光線の交点をデータ配列として予め計算しておく。そして、それらのデータ配列を補間して、注目する画素の主光線を求めるようにしてもよい。他の利用例でも同様である。
本実施形態では、平面のチェスボード10上に正方格子で並んだ格子点11,13の測定データでカメラ較正を実施した。しかし、較正チャート6上の特徴点は、格子点11,13以外のパターンでもよい。
例えば、平面上に分布したドットマークを撮像して、その重心位置を画素座標とするような測定データの作成方法でもよい。さらに、本発明のカメラ較正で用いる特徴点は、ワールド座標空間に規則的に配列されている必要もない。特徴点の配置がランダムであっても、そのワールド座標と画素座標の対応を測定あるいはシミュレーション等で知ることができれば、それらに本発明のカメラモデルを当てはめることができる。
このように、本実施形態のカメラ較正の測定データに要求される条件は、ワールド座標と画素座標との対応が明らかになっていることのみである。そのような測定データは、例えば、次のような方法でも取得可能である。まず、ワールド座標側にx,y,z軸方向に移動可能な点光源を用意する。それから、その点光源をカメラ2で撮像した画像の注目する画素座標に点光源の像が位置するように、点光源をx,y,z軸方向に移動する。そのような測定を繰り返すことによってもワールド座標と画素座標との対応を求めることができる。
あるいは、カメラの画角が大きいために、1枚の較正チャート6で全画角を包含することができないときは、較正チャート6を複数の画角に設置して、カメラの全画角を包含するようにしてもよい。このときも、較正チャート6上の特徴点のワールド座標と画素座標との対応が明らかであれば、本実施形態のカメラ較正方法を適用することができる。
本実施形態では、3次の動径歪曲と2次の接線歪曲のみを考慮したカメラモデルを採用した。しかし、歪曲収差がさらに大きいカメラ2を較正するときは、より高次の歪曲収差や回転非対称の歪曲の項を追加したカメラモデルも採用できる。その場合、撮像素子18の撮像面とそれと共役な平面との結像関係を表す数5の結像式のような線形モデルを用意する。
それから、この線形モデルを数8および数9に適用することにより、主光線の方向と切片の新たなモデルを構築することができる。あるいは、その線形モデルの各係数を数17のカメラモデルのように、距離rの1次式で置き換えることにより、射影された座標空間の新たなカメラモデルを構築することができる。各係数を求める最適化の方法は本実施形態と同様である。
逆に、カメラモデルから不要な項を省略することもできる。例えば、回転非対称な歪曲成分が常に無視できるほど小さいカメラ2を較正するときは、カメラモデルの接線歪曲の項を省略した方がよい。それにより、格子点11の測定誤差によって、カメラモデルが無意味に変形して不正確になることを防止できる。他の項についても同様である。
本実施形態では、数17の射影された座標空間のカメラモデルを当てはめて求めたカメラパラメータを初期値として、数10のカメラ座標のカメラモデルのカメラパラメータを繰り返し最適化する手順を採用した。しかし、この手順の一方を省略することも可能である。
前述のように、カメラ較正の対象となる範囲の距離rが十分に大きいとき、数10のモデルの繰り返し最適化を省略しても、数17のモデルから主光線19の方向と切片を高精度に求めることができる。数17のカメラモデルを、カメラ2を含む撮影装置で使うときは、数13と数17との関係から、前者の傾き(a,c)と切片(b,d)を求める。その傾き(a,c)は、前述のように、数8の主光線の方向のモデルに一致する。一方、切片(b,d)は数14で切片(x0′, y0′)に変換できる。このようにして、数10の主光線の直線方程式を求めることができる。
一方、数17の射影された座標空間のカメラモデルによるカメラパラメータの初期化を省略すると、数10のカメラ座標のカメラモデルの繰り返し最適化において、誤った収束値あるいは膨大な計算時間、という問題が生じる可能性が高くなる。しかし、較正対象のカメラ2の歪曲収差および瞳収差が小さいとき、あるいは、カメラ2の設計データなどからカメラパラメータの初期値を推定できるときは、そのような問題の発生を回避することができる。
このように、本実施形態に係るカメラ較正装置1およびカメラ較正方法によれば、本実施形態のカメラモデルによって、撮像光学系14の瞳収差を的確にモデル化することができる。さらに、回転非対称な歪曲収差と瞳収差もモデル化できる。それにより、主光線群を正確に表現でき、カメラモデルの精度を向上させることができる。
また、本実施形態のカメラ較正装置1およびカメラ較正方法は、較正対象のカメラ2の射影式に基いたカメラモデルを使用するので、モデルに必要な最大次数を抑制することができる。同時に、従来例と異なり、半画角90°以上のカメラも較正することができる。
また、本実施形態のカメラ較正装置1およびカメラ較正方法は、線形のカメラモデルを使用するので、線形の最小二乗法で測定データに当てはめることができる。したがって、従来例と異なり、最適化の失敗が無く、かつ計算時間を大幅に短縮することができる。
また、本実施形態のカメラ較正装置1およびカメラ較正方法に用いる特徴点は規則的に配列している必要がない。したがって、ワールド座標と画素座標の対応さえ明確にできれば、較正されるカメラ2に適した任意の測定あるいは計算による取得方法を選択することが可能になる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るカメラ較正方法について、図面を参照して以下に説明する。第1の実施形態においては、図1のように較正されるカメラ2の入射瞳がワールド座標の原点とほぼ一致し、かつ光軸がカメラ較正装置1のz軸と平行であり、撮像面の水平方向と垂直方向がx軸とy軸と平行であるときのカメラ較正の方法を説明した。本実施形態では、その条件を満たさないとき、すなわちワールド座標とカメラ座標が一致しないときのカメラ較正の方法を説明する。
第1の実施形態で使用したカメラモデルは、較正対象のカメラ2の撮像光学系14の入射瞳の中心404を原点としたカメラ座標で成立している。したがって、図1のカメラ較正装置1における較正チャート6上の格子点11のワールド座標をカメラ座標に変換すると、前記のカメラモデルが当てはまるようになる。ワールド座標(x,y,z)からカメラ座標(x,y,z)への変換は、数2の3軸の回転行列Rと平行移動ベクトルTにより、数22で表される。
Figure 0006675478
そこで、第2の実施形態では、測定した複数の格子点11のワールド座標(x,y,z)と画素座標(u,v)の対応を表す測定データのうち、ワールド座標のみを、数22でカメラ座標(x,y,z)に変換してから、第1の実施形態のカメラモデルを当てはめる。
そして、その残差が最小になるように、回転行列Rの3軸の回転角θ,θ,θと平行移動ベクトルTの3つの成分(t,t,t)を最適化する。一般に、数22で変換したワールド座標がカメラ座標と一致したとき、カメラモデルの残差が最小になる。
次に、第2の実施形態に係るカメラ較正方法を用いてカメラを較正する手順を、図8を参照して説明する。初めに、第1の実施形態と同様にして、ワールド座標(x,y,z)と画素座標(u,v)との対応を表す測定データを求める(ステップS802)。
次に、数22に含まれる回転角θ,θ,θと平行移動の成分t,t,tを初期化する(ステップS803)。それらの初期値はゼロでよい。あるいは、何らかの方法でカメラ2の回転角と平行移動を推定できるときは、それを初期値にしてもよい。
次に、測定データのワールド座標(x,y,z)を、数22でカメラ座標(x,y,z)に変換する(ステップS804)。さらに、そのカメラ座標(x,y,z)を、数7および数12で、射影された座標(ξ,η,r)に変換する(ステップS805)。それから、測定データのすべての画素座標(u,v)と射影された座標(ξ,η,r)に、数17のカメラモデルを線形の最小二乗法で当てはめる(ステップS806)。そのときの残差の標準偏差が所定の値より小さいときには、ステップS809に進む。それ以外のときには、回転角θx,θy,θzと平行移動の成分t,t,tの更新(ステップS808)を経て、ステップS804に戻る(ステップS807)。
この繰り返し最適化は、滑降シンプレックス法などの一般的な最適化アルゴリズムで実行される。評価関数である残差が最小値に収束したときの回転角θ,θ,θと平行移動の成分t,t,tが最適な回転角と平行移動である。
次に、測定データのすべてのワールド座標(x,y,z)を、上記の最適な回転角θ,θ,θと平行移動の成分t,t,tを適用した数22で、カメラ座標(x,y,z)に変換する(ステップS809)。さらに、最適な回転角と平行移動における、上記の数17の係数(k,k,p,p,Δu,Δv)および(k″,k″,p″,p″,Δu″,Δv″)で、数8の係数(k,k,p,p,Δu,Δv)と数9の係数(k′,k′,p′,p′,Δu′,Δv′)をそれぞれ初期化する(ステップS810)。
続いて、画素座標(u,v)に対応する数10の主光線と前記のカメラ座標(x,y,z)の距離を、すべての測定データについて計算して、それらの2乗和を求める(ステップS811)。そのときの2乗和が所定の値より小さいときには、カメラの較正を終了する。それ以外のときには、数8の係数(k,k,p,p,Δu,Δv)と数9の係数(k′,k′,p′,p′,Δu′,Δv′)を更新するステップS813を経て、ステップS811に戻る(ステップS812)。
この繰り返し最適化は、滑降シンプレックス法、あるいは前述の交互最適化アルゴリズムで実行される。以上のように、最適な回転角θ,θ,θ、平行移動の成分t,t,tとその回転角と平行移動におけるカメラモデルの各係数を取得して、カメラ較正を終了する。
本実施形態に係るカメラ較正方法を用いて求めたカメラパラメータが設定されたカメラモデルを、それを搭載したカメラ2を含む撮影装置で第1の実施形態と同様に利用することができる。ただし、注目する画素座標から数10で得られる主光線は、カメラ座標(x,y,z)での方程式である。用途によっては、注目する画素座標に対応するワールド座標の主光線を求めたい場合もある。この場合には、カメラ2を含む撮影装置が、カメラ座標(x,y,z)をワールド座標(x,y,z)に変換する座標変換部(図示略)を備えている。
これは、例えば、以下の手順で実現できる。初めに、カメラ座標の適当な2つの物体距離zc1とzc2で画素座標に対応するカメラ座標(xc1,yc1)と(xc2,yc2)を求める。それは、第1の実施形態で述べたとおり、数10で表される主光線と、物体距離zc1およびzc2の平面の交点として求められる。次に、それら2つのカメラ座標(xc1,yc1,zc1)と(xc2,yc2,zc2)を、座標変換部によって、最適な回転角θ,θ,θと平行移動の成分t,t,tによる数22の逆変換でワールド座標(x,y,z)と(x,y,z)に変換する。
変換により求められた2点を通る直線がワールド座標の主光線である。
本実施形態では、3つの回転角θ,θ,θと3つの平行移動の成分t,t,tを最適化した。しかし、それらの中のいくつかが既知のときは、それらを既知の値で固定して、最適化パラメータから外してもよい。そのときは、残りの未知の1つあるいは複数のパラメータのみを最適化すればよい。このようにすると最適化パラメータの数が減るので、計算時間を短縮することができる。
なお、3次元座標の3つの回転角の定義には任意性がある。本実施形態ではx,y,z軸周りの回転角という定義を採用して説明した。しかし、それ以外の定義であっても本発明を適用できることは言うまでもない。
また、本実施形態では、数17の射影された座標空間のカメラモデルを当てはめて求めたカメラパラメータを初期値として、数10のカメラ座標のカメラモデルのカメラパラメータを繰り返し最適化する手順を採用した。しかし、第1の実施形態と同様に、この手順の一方を省略することも可能である。
前述のように、カメラ較正の対象となる範囲の距離rが十分に大きいとき、数10のモデルの繰り返し最適化を省略しても、数17のモデルから主光線19の方向と切片を高精度に求めることができる。
一方、本実施形態で、数17の射影された座標空間のカメラモデルによるカメラパラメータの初期化を省略した手順は、次のようになる。まず、測定データのワールド座標(x,y,z)を、数22でカメラ座標(x,y,z)に変換する。続いて、測定データの画素座標(u,v)に対応する数10の主光線と、前記のカメラ座標(x,y,z)の距離の2乗和が最小になるように、前記の数22に含まれる回転角θ,θ,θおよび平行移動の成分t,t,tと、数8および数9の各係数を繰り返し最適化する。
この手順によると、同時に繰り返し最適化するパラメータの数が増えるので、誤った収束値あるいは膨大な計算時間、という問題が生じる可能性が高くなる。しかし、回転角θ,θ,θおよび平行移動の成分t,t,tと、較正対象のカメラの歪曲収差および瞳収差が小さいとき、あるいは、カメラの設計データなどから各パラメータの初期値を推定できるときは、そのような問題の発生を回避することができる。
このように、本実施形態に係るカメラ較正方法によれば、ワールド座標に対するカメラ2の位置と姿勢が適切にアライメントされていない場合でも、高精度なカメラモデルを取得することができる。また、歪曲収差などの多くのカメラパラメータが必要な場合でも、繰り返し最適化は、3つ以下の回転角および3つ以下の平行移動の成分を最適化する手順と、主光線の方程式の各係数のみを最適化する手順に分割して実行されるので、カメラモデルの最適化の失敗が無く、かつ計算時間を大幅に短縮することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係るカメラ較正装置32およびカメラ較正方法について、図面を参照して以下に説明する。本実施形態に係るカメラ較正装置32は、3次元形状復元を目的とした多視点カメラ33,34,35の較正に適用するものである。以下、3台からなる多視点カメラの較正を例示して説明するが、それ以外の台数のカメラの較正にも適用できる。
本実施形態に係るカメラ較正装置32においては、図9に示されるように、較正対象の3台のカメラ(撮影装置、光学装置)33,34,35が、多視点カメラの使用条件と同じ配置でカメラ固定台36に固定される。そして、各々のカメラ33,34,35が較正チャート6を撮像できるように、カメラ固定台36がカメラ較正装置32に取り付けられるようになっている。較正チャート6とz軸移動ステージ4、コンピュータ7など、それ以外の構成は図1と同様であり、説明を省略する。
このように構成された本実施形態に係るカメラ較正装置32の作用について、以下に説明する。本実施形態に係るカメラ較正装置32の動作は、第1の実施形態に係るカメラ較正装置1と同様である。初めに、図3のフローチャートの測定プログラムにより、自動的に複数の物体距離の較正チャート6の画像がカメラ33,34,35によって撮像され、その画像から較正チャート6の格子点11の画素座標が取得される。ただし、図3のフローチャートのステップS2,S4,S5は3台のカメラ33,34,35に対してそれぞれ実行される。
続いて、各カメラ33,34,35の上記の測定データから、各カメラ33,34,35のカメラモデルを求める。その手順は、第2の実施形態と同様である。
本実施形態に係るカメラ較正装置32で求めたカメラパラメータを設定した各カメラモデルを、それらを搭載した各カメラ33,34,35を含む撮影装置で第1および第2の実施形態と同様に利用することができる。特に、各カメラ33,34,35の各画素座標に対応する各主光線を1つの共通なワールド座標で扱いたい用途では、第2の実施形態で述べた座標変換部の手順を適用すればよい。
なお、多視点の各カメラ33,34,35の測定データを必ずしも同時に測定する必要は無い。例えば、図3のフローチャートの測定プログラムを各カメラに対して個別に順次、実行してもよい。さらに、各カメラ33,34,35の測定データを測定するときに、較正チャート6が測定対象の各カメラに正対するようにz軸移動ステージ4の設置位置をカメラ較正装置32上で変更してもよい。
ただし、その設置位置の変更量を把握して、それを較正チャート6の格子点11のワールド座標に反映した測定データを作成する必要がある。このようなカメラ較正方法は、多視点カメラ33,34,35が観察領域を取り囲むように配置されているために、1方向に固定された較正チャート6を撮像できないカメラが存在する場合に有効である。
このように本実施形態に係るカメラ較正装置32およびカメラ較正方法によれば、多視点カメラ33,34,35を使用条件と同じ配置でカメラ較正できる。そして、各カメラ33,34,35の画素座標に対応するワールド座標あるいは主光線を、1つの共通なワールド座標で取り扱うことができるという利点がある。
次に、本発明の一実施形態に係る計測システムおよび計測方法について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る計測システムは、図9に示されるように、第3の実施形態に係るカメラ較正装置32と、多視点カメラ33,34,35と、3次元座標計算処理部(コンピュータ7)とを備えている。
カメラ較正装置32を用いてカメラ較正を実行することで、多視点カメラ33,34,35のそれぞれのカメラパラメータを設定した各カメラモデルが求められている。
コンピュータ7に内蔵された3次元座標計算処理部は、下記のステップの計算処理で多視点カメラ33,34,35によって撮影された被写体の表面上の注目点のワールド座標を計算する。その手順は、図11に示す通りとなる。
ステップS101:多視点カメラ33,34,35によって撮影された3枚の被写体画像I33,I34,I35を取り込む。
ステップS102:ユーザが画像I34上で指定した各画素の画素座標に対応する画像I33の画素の画素座標を対応点探索処理で求める。
ステップS103:I34で指定した画素座標に対応する主光線と、ステップS102で求めたI33の画素座標に対応する主光線の連立方程式を解き、画像I34の各画素に対応する被写体表面上の注目点のワールド座標Aを求める
ステップS104:画像I34の各画素に対応する画像I35の画素の画素座標を対応点探索処理で求める。
ステップS105:I34で指定した画素座標に対応する主光線と、ステップS104で求めたI35の画素座標に対応する主光線の連立方程式を解き、画像I34の各画素に対応する被写体表面上の注目点のワールド座標Bを求める。
ステップS106:画像I34の各画素について、ワールド座標A,Bの2点間距離D1を求める。
ステップS107:画像I34の各画素について、2点間距離D1が所定の閾値以下あるか否かを判定する。
ステップS108:閾値以下であれば、ワールド座標A,Bは、どちらもその誤差が小さいとみなし、2つのワールド座標A,Bの中点の座標を対応する被写体の表面上の注目点のワールド座標とする。
ステップS109:閾値より大きい場合には対応する被写体の表面状の注目点は「結果なし」とするか、誤差が大きいとの警告情報つきのワールド座標とする。
画像間の対応点探索処理にはブロックマッチングに代表される画像の輝度値の分布の類似度を評価するアルゴリズムを用いる。類似度の計算方法は計算速度と計算精度の要求に合わせて差の2乗和SSD、差の絶対値の和SAD、正規化相互相関NCC、ゼロ平均正規化相互相関ZNCC等の複数の計算手法を用いることができる。カメラ33,34,35毎の撮影される画像の明るさの差に対するロバスト性を考慮すると、ZNCCが望ましい。また、計算時間とのバランスからこれら複数の類似度計算手法から選択できるようにしてもよい。
また、対応点探索処理に用いる画像I33,I34,I35には第1の実施例で示した歪補正処理を適用することが望ましい。歪補正処理を適用した画像上で対応点探索処理を行うことで、カメラ33,34,35間の光学特性の差の影響を低減したより精度の高い対応点座標を求めることができる。
ステップS105においては、連立方程式は、まず主光線のx成分とz成分の式で解き、求めたzを用いてyを求める。yを求める式は、画素の指定に用いる画像I34の主光線を用いる。
ステップS108においては、2つのワールド座標A,Bの中点のワールド座標を用いることで、求めるワールド座標の誤差をさらに小さくする効果がある。
ここでは、3視点のカメラを例として挙げたが、2視点のカメラであってもよい。その場合、上記のステップS104以降の処理は不要となる。
なお、各ステップの説明ではユーザが画像I34上で指定した画素についてワールド座標を計算しているが、画像I34に対して実行される特徴点抽出処理によって特徴があると判定された複数の画素について自動的にワールド座標を計算するようにしてもよいし、計算資源の制約が小さい場合には画像I34の全ての画素について計算するようにしてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態に係る較正装置について、図10を参照して以下に説明する。本実施形態に係る較正装置は、プロジェクタ較正装置37であって、その内部に液晶素子などの画像形成素子(画像変換素子:図示省略)と、投影光学系(光学系:図示省略)とを備えており、その画像を外部へ投影するプロジェクタ(投影装置)38を較正するための装置である。本実施形態においては、光学装置の一例として、プロジェクタ38を用いている。
プロジェクタ較正装置37は、較正対象のプロジェクタ38を固定するベース39と、該ベース39に設けられたz軸移動ステージ4と、該z軸移動ステージ4の可動部5に固定された較正チャート6と、プロジェクタ38と隣接する位置に配置され、較正チャート6の像を撮影するカメラ2とを備えている。カメラ2とプロジェクタ38とは、それらの光軸がプロジェクタ較正装置37のz軸と平行になるように、かつ、プロジェクタ38の所定の位置が座標原点と一致するように、プロジェクタ較正装置37に取り付けられるようになっている。
なお、カメラ2の撮像範囲はプロジェクタ38の画像投影範囲を包含していることが好ましい。較正チャート6とz軸移動ステージ4、コンピュータ7など、それ以外の構成は図1と同様である。ただし、本実施形態において使用される較正チャート6としては、図2のチェスボード10と無地のスクリーンとを交換可能になっている。また、コンピュータ7は、プロジェクタ38を制御して、所定の画像をプロジェクタ38に投影させる機能を併せ持っている。
このように構成された本実施形態に係るプロジェクタ較正装置37を用いてプロジェクタ38を較正するには、初めに、図2のチェスボード10を較正チャート6として設置した状態で、カメラ2を較正する。その手順は第1あるいは第2の実施形態と同様である。
続いて、較正チャート6を無地のスクリーンに交換する。そして、プロジェクタ38から、投影光学系を通して図2のチェスボード10のパターンを較正チャート6に投影する。このとき、プロジェクタ38内部の画像形成素子(図示省略)上で定義される画素座標において、チェスボード10の各格子点11,13の画素座標は既知である。
この状態で、第1の実施形態と同様に、図3のフローチャートの測定プログラムにより、自動的に複数の物体距離でチェスボード10のパターンが投影された較正チャート6の画像がカメラ2によって撮像され、その画像からチェスボード10のパターンの格子点11の画素座標が取得される。
この後に、取得された画素座標(u,v)と較正チャート6の物体距離zとから、前記の手順で較正されたカメラ2のカメラモデルで、較正チャート6上に投影されたチェスボード10のパターンの格子点11のワールド座標(x,y)を求める。以上の手順で、プロジェクタ38の画素座標(u,v)とワールド座標(x,y,z)との対応を表す測定データが得られる。その測定データから、プロジェクタ38のカメラパラメータを求める方法は第1あるいは第2の実施形態と同様である。
このようにして求められたプロジェクタ38のカメラパラメータを設定したカメラモデルを、それを搭載したプロジェクタ38で第1および第2の実施形態と同様に利用することができる。
特に、歪みが無い画像を投影したいときは、プロジェクタ38の画像形成素子で形成する画像に、投影で生じる歪みを相殺するような画像歪みを予め加えておけばよい。そのような歪補正画像の画素座標を求める手順は、図7に示される第1の実施形態のフローチャートと同様である。
なお、プロジェクタ38で投影するパターンはチェスボード10に限らない。カメラ2で撮像した画像から特徴点の画素座標を算出できる、ドットマークなどのパターンも適用可能である。あるいは、プロジェクタ38の離散した各画素を点灯する方法でもよい。
また、本実施形態では、プロジェクタ38で投影された特徴点のワールド座標(x,y)を、予め較正したカメラ2で測定した。その測定は、較正チャート6の代わりに撮像素子18を設置して、投影されたパターンを直接撮像する、という方法でも実現可能である。さらに、ワールド座標と画素座標の対応さえ明確にできれば、それ以外の取得方法も選択可能である。このように、本実施形態に係るプロジェクタ較正装置37によれば、プロジェクタ38をカメラモデルによって較正することができる。
次に、本発明の一実施形態に係る計測システムおよび計測方法について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る計測システムは、第4の実施形態に係るプロジェクタ較正装置37と、プロジェクタ38と、3次元座標計算処理部(コンピュータ7)とを備えている。
プロジェクタ較正装置37を用いてプロジェクタ38の較正を実行することで、プロジェクタ38のカメラパラメータを設定したカメラモデルが求められる。第4の実施形態のカメラ2に対して第1あるいは第2の実施形態のカメラ較正を実行することで、カメラ2のカメラパラメータを設定したカメラモデルが求められる。
プロジェクタ38が投影するパターンはランダムドットパターン画像I38とする。コンピュータ7に内蔵された3次元計算処理部は、下記のステップの計算処理でカメラ2によって撮影された被写体の表面上の注目点のワールド座標を計算する。ランダムドットパターンは、公知の方法で生成できる。また、M系列に代表される疑似乱数系列を2次元に配列することで作成してもよい。
その計測方法は図12に示す通りである。
ステップS111:プロジェクタ38によってパターン(構造化光)を投影された被写体をカメラ2で撮影した被写体画像I2を取り込む。
ステップS112:ユーザが画像I2上で指定した各画素に対応する画像I38の画素の画素座標を対応点探索処理で求める。
ステップS113:I2で指定した画素座標に対応する主光線と、ステップS112で求めたI38の画素座標に対応する主光線の連立方程式を解き、画像I2の各画素に対応する被写体表面上の注目点のワールド座標を求める。
ステップS113においては、連立方程式は、まず主光線のx成分とz成分の式で解き、求めたzを用いてyを求める。yを求める式は画素の指定に用いるI2の主光線を用いる。
ここでは、プロジェクタ38はパターンとして一種類の疑似ランダムパターンを投影する例を挙げたが、位相をずらした複数の縞を時間差で投影した複数枚の被写体画像を用いる位相シフト方式や、複数の解像度の2値パターンを投影した複数枚の画像を用いる空間コード化方式であってもよい。また、プロジェクタ38が1台の例を挙げたが、ひとつのカメラ2に対して複数のプロジェクタ38、あるいは複数のカメラ2に対して複数のプロジェクタ38があってもよい。
なお、各ステップの説明ではユーザが画像I2上で指定した各画素についてワールド座標を計算しているが、画像I2に対して実行される特徴点抽出処理によって特徴があると判定された複数の画素について自動的に3次元座標を計算するようにしてもよいし、計算資源の制約が小さい場合には画像I2の全ての画素について計算するようにしてもよい。
次に、本発明の第5の実施形態に係るカメラ較正方法について、図1、図4Aから図4Cならびに図5Aおよび図5Bを参照して以下に説明する。
第1から第4の実施形態においては、較正されるカメラ2の瞳収差を無視できないときのカメラ較正の方法を説明した。本実施形態では、瞳収差を無視できるときのカメラ較正の方法を説明する。
カメラ2の瞳収差を無視できることは、全ての主光線が入射瞳の中心404の1点で交わることと等価である。従って、数8の主光線の方向のモデルのみで、カメラ2を較正できる。すなわち、格子点11のカメラ座標(x,y,z)を、数7の球座標(r,θ,φ)を介して、数23の射影された座標(ξ′,η′)に変換すると、数24のカメラモデルが成立する。
Figure 0006675478
Figure 0006675478
次に、第5の実施形態に係るカメラ較正方法を用いてカメラモデルを最適化する手順を説明する。
初めに、第1の実施形態と同様にして、ワールド座標(x,y,z)と画素座標(u,v)との対応を表す測定データを求める。次に、測定データのワールド座標(x,y,z)を、数22でカメラ座標(x,y,z)に変換する。さらに、そのカメラ座標(x,y,z)を、数7および数23で、射影された座標(ξ′,η′)に変換する。
それから、測定データのすべての画素座標(u,v)と射影された座標(ξ′,η′)に、数24のカメラモデルを線形の最小二乗法で当てはめる。そのときの残差の標準偏差を評価関数として、前記の数22に含まれる回転角θ,θ,θと平行移動の成分t,t,tを繰り返し最適化する。最適化パラメータである回転角θ,θ,θおよび平行移動の成分t,t,tの初期値はゼロでよい。あるいは、何らかの方法でカメラ2の回転角と平行移動を推定できるときは、それを初期値にしてもよい。
この繰り返し最適化は、滑降シンプレックス法などの一般的な最適化アルゴリズムで実行される。評価関数が最小値に収束したときの回転角θ,θ,θと平行移動の成分t,t,tが最適な回転角と平行移動であり、そのときの数24のカメラモデルの各係数がカメラパラメータである。以上で、カメラ較正を終了する。
本実施形態に係るカメラ較正方法を用いて求めたカメラパラメータが設定されたカメラモデルを、それを搭載したカメラ2を含む撮影装置あるいはプロジェクタ38で第1から第4の実施形態と同様に利用することができる。
このように、本実施形態に係るカメラ較正方法によれば、瞳収差を無視できるカメラ2あるいはプロジェクタ38を較正する場合に、カメラパラメータの数を減らすことができる。また、歪曲収差などの多くのカメラパラメータが必要な場合でも、繰り返し最適化のパラメータ数は3つ以下の回転角および3つ以下の平行移動成分に限定されるので、カメラモデルの最適化の失敗が無く、かつ計算時間を大幅に短縮することができる。
また、本発明の第1から第5の実施形態において、カメラ2あるいはプロジェクタ38は屈折光学系に限定されない。反射屈折光学系であっても、反射に伴う座標系の反転などの変換を考慮すれば、本発明を適用できることは自明である。
また、カメラ2あるいはプロジェクタ38のフォーカス、ズーム、絞りなどの設定変更にそれぞれ対応した、複数のカメラ較正を実施することにしてもよい。また、それらのカメラモデルを補間して、任意の設定に対応したカメラモデルを求めることにしてもよい。
さらに、光源の複数の波長の下で、カメラ較正を実施することにしてもよい。また、波長別の画像を撮影するカメラで、波長別のカメラモデルを使用することにしてもよい。また、本発明の第1から第5の実施形態に記載の光学装置2,33,34,35,38において、画像変換素子の一例として、撮像素子18や画像形成素子を用いたが、これに限られるものではなく、画像と映像信号とを相互に変換するものであればよい。
1,32 カメラ較正装置(較正装置)
2,33,34,35 カメラ(撮影装置、光学装置)
7 コンピュータ(パラメータ算出部、3次元座標計算処理部)
8 較正データ取得部
14 撮像光学系(光学系)
18 撮像素子(画像変換素子)
37 プロジェクタ較正装置(較正装置)
38 プロジェクタ(投影装置、光学装置)

Claims (36)

  1. 複数の画素を有する2次元の画像変換素子と、該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系とを備える光学装置の較正装置であって、
    前記画像変換素子の2次元の画素座標と、前記ワールド座標空間の3次元のワールド座標との対応を示す較正データを取得する較正データ取得部と、
    該較正データ取得部により取得された前記較正データに、前記画素座標に対応する前記ワールド座標空間の主光線の方向を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて、該カメラモデルのパラメータを算出するパラメータ算出部とを備える較正装置。
  2. 前記光学系の画角θと像高yの射影関係が、射影の焦点距離fを用いて、概ね射影式
    y=fP(θ)で表されるとき、
    前記パラメータ算出部が、前記較正データ取得部により取得された前記較正データの3次元のワールド座標(x,y,z)を、該ワールド座標に等しい3次元の球座標(r,θ,φ)に基づいて変換した2次元の座標(P(θ)cosφ,P(θ)sinφ)を、前記画素座標の関数として表した前記カメラモデルを当てはめる請求項1に記載の較正装置。
  3. 前記パラメータ算出部は、前記主光線の方向および前記主光線が通る1点の座標を前記画素座標の関数として表した前記カメラモデルを当てはめる請求項1に記載の較正装置。
  4. 前記パラメータ算出部が、前記主光線の方向と直交する平面と該主光線の交点の前記平面上の2次元の座標で規定される前記主光線が通る1点の座標を前記画素座標の関数として表した前記カメラモデルを当てはめる請求項3に記載の較正装置。
  5. 前記平面が、前記光学系の入射瞳の中心を通る請求項4に記載の較正装置。
  6. 前記パラメータ算出部が、前記主光線の方向を前記画素座標の関数として表したモデルと、前記主光線が通る1点の座標を前記画素座標の関数として表したモデルを交互に更新することにより、前記較正データに前記カメラモデルを当てはめる請求項3に記載の較正装置。
  7. 前記パラメータ算出部が、前記カメラモデルに対する前記較正データの残差の分布に、前記画素座標の関数として表した直線のモデルを当てはめて、該直線のモデルの切片のパラメータに基づいて、前記主光線が通る1点の座標を前記画素座標の関数として表したモデルのパラメータを更新する請求項6に記載の較正装置。
  8. 前記パラメータ算出部が、前記較正データの画素座標から前記カメラモデルで求めた前記主光線が通る1点の座標に対する、前記較正データのワールド座標の方向を表すデータを求め、そのデータに前記主光線の方向を前記画素座標の関数として表したモデルを当てはめて、そのモデルのパラメータを更新する請求項6に記載の較正装置。
  9. 前記光学系の画角θと像高yとの射影関係が、射影の焦点距離fを用いて、概ね射影式y=fP(θ)で表されるとき、
    前記パラメータ算出部が、前記較正データ取得部により取得された前記較正データの3次元のワールド座標(x,y,z)を、該ワールド座標に等しい3次元の球座標(r,θ,φ)に基づいて3次元の座標(rP(θ)cosφ,rP(θ)sinφ,r)に変換してから、変換した座標系における直線を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめる請求項1に記載の較正装置。
  10. 前記パラメータ算出部が、前記変換した座標系のr軸に対する傾きとr軸に垂直な面との交点である切片で規定される前記直線の前記傾きおよび前記切片をそれぞれ前記画素座標の2次元の関数として表したカメラモデルを当てはめる請求項9に記載の較正装置。
  11. 前記画素座標の関数が、2次元の平面間の結像関係を表す関数と同じ形式である請求項2、請求項4または請求項10のいずれかに記載の較正装置。
  12. 前記2次元の平面間の結像関係を表す関数が、前記画素座標の複数の2次元ベクトル関数の線形和で表される請求項11に記載の較正装置。
  13. 前記パラメータ算出部が、前記カメラモデルを線形の最小二乗法で前記較正データに当てはめる請求項2または請求項9に記載の較正装置。
  14. 前記パラメータ算出部が、前記変換した座標系(rP(θ)cosφ,rP(θ)sinφ,r)における前記直線を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて求めたパラメータに基づいて、前記主光線の方向および前記主光線が通る1点の座標のそれぞれを前記画素座標の関数として表したカメラモデルのパラメータの初期値を設定してから、該カメラモデルを繰り返し最適化して、該カメラモデルのパラメータを算出するパラメータ算出部とを備える請求項9に記載の較正装置。
  15. 前記パラメータ算出部が、前記較正データ取得部により取得された前記較正データの内、3次元のワールド座標を、該ワールド座標の回転を表す3つの回転角の一以上の回転角で回転したワールド座標に変換した較正データに、前記カメラモデルを当てはめて、該カメラモデルの残差が最小になる一以上の回転角を求める請求項1に記載の較正装置。
  16. 前記パラメータ算出部が、前記較正データ取得部により取得された前記較正データの内、3次元のワールド座標を、該ワールド座標の平行移動を表す3つの平行移動成分の一以上の成分で平行移動したワールド座標に変換した較正データに、前記カメラモデルを当てはめて、該カメラモデルの残差が最小になる一以上の平行移動成分を求める請求項1または請求項15に記載の較正装置。
  17. 前記光学装置が、複数の画像変換素子および該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系を備え、
    前記較正データ取得部が各前記画像変換素子および前記光学系の前記較正データを取得し、
    前記パラメータ算出部が、各前記画像変換素子および前記光学系の前記較正データに、各該画像変換素子の2次元の画素座標の関数として表した前記カメラモデルを当てはめる請求項1から請求項16のいずれかに記載の較正装置。
  18. 前記光学装置が撮影装置であり、
    前記画像変換素子が撮像素子であり、
    前記光学系が撮像光学系である請求項1から請求項17のいずれかに記載の較正装置。
  19. 前記光学装置が投影装置であり、
    前記画像変換素子が画像形成素子であり、
    前記光学系が投影光学系である請求項1から請求項17のいずれかに記載の較正装置。
  20. 請求項1から請求項19のいずれかに記載の較正装置により算出されたパラメータが設定された前記カメラモデルを搭載した光学装置。
  21. 前記カメラモデルを、複数の画素座標と2つの平面あるいは曲面上のワールド座標との対応を表す離散データとして保持する請求項20に記載の光学装置。
  22. 前記カメラモデルを、複数の画素座標とワールド座標空間の主光線の方向および切片の対応を表す離散データとして保持する請求項20に記載の光学装置。
  23. 前記カメラモデルにより、前記画素座標の2つの座標値から、該画素座標に対応するワールド座標空間の主光線を求める主光線算出部を備える請求項20から請求項22のいずれかに記載の光学装置。
  24. 前記カメラモデルにより求めた、前記画素座標に対応するワールド座標空間の主光線と、前記3次元のワールド座標空間に与えられた平面あるいは曲面の交点として、ワールド座標の3つの座標値を求めるワールド座標算出部を備える請求項20から請求項23のいずれかに記載の光学装置。
  25. 前記カメラモデルにより、前記画像変換素子により取得あるいは形成された画像の画素座標に対応する前記ワールド座標を求め、歪みを補正した画像を生成する歪み補正画像生成部を備える請求項20から請求項24のいずれかに記載の光学装置。
  26. 請求項15に記載の較正装置により取得された回転角がカメラパラメータとして設定されたカメラモデルを搭載した光学装置。
  27. 請求項16に記載の較正装置により取得された平行移動成分がカメラパラメータとして設定されたカメラモデルを搭載した光学装置。
  28. 前記回転角により、カメラ座標とワールド座標とを相互に変換する座標変換部を備える請求項26に記載の光学装置。
  29. 前記平行移動成分により、カメラ座標とワールド座標とを相互に変換する座標変換部を備える請求項27に記載の光学装置。
  30. 請求項20から請求項29のいずれかに記載の光学装置からなる撮影装置。
  31. 請求項20から請求項29のいずれかに記載の光学装置からなる投影装置。
  32. 請求項1に記載の較正装置と、
    一以上の撮影装置と、
    該撮影装置により取得された複数の視点での画像の画素座標から被写体の注目点の3次元座標を計算する3次元座標計算処理部とを備え、
    該3次元座標計算処理部が、前記較正装置において用いられた前記カメラモデルと、前記較正装置により算出された前記撮影装置の前記カメラモデルの前記パラメータと、前記撮影装置の回転角および/あるいは平行移動成分とを用いる計測システム。
  33. 請求項1に記載の較正装置と、
    一以上の撮影装置と、
    一以上の投影装置と、
    前記投影装置からの構造化光が投影された被写体を前記撮影装置で撮影した画像の画素座標から前記被写体の注目点の3次元座標を計算する3次元座標計算処理部とを備え、
    該3次元座標計算処理部が、前記較正装置において用いられた前記カメラモデルと、前記較正装置により算出された前記撮影装置の前記カメラモデルの前記パラメータと、前記撮影装置の回転角および/あるいは平行移動成分と、前記較正装置により算出された前記投影装置の前記カメラモデルの前記パラメータと、前記投影装置の回転角および/あるいは平行移動成分とを用いる計測システム。
  34. 複数の画素を有する2次元の画像変換素子と、該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系とを備える光学装置の前記画像変換素子の2次元の画素座標と、前記ワールド座標空間の3次元のワールド座標との対応を示す較正データを取得するステップと、
    取得された前記較正データに基づいて、前記画素座標に対応する前記ワールド座標空間の主光線の方向を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて、該カメラモデルのパラメータを算出するステップとを含む較正方法。
  35. 複数の画素を有する2次元の画像変換素子と、該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系とを備える撮影装置の前記画像変換素子の2次元の画素座標と、前記ワールド座標空間の3次元のワールド座標との対応を示す較正データを取得するステップと、
    取得された前記較正データに基づいて、前記画素座標に対応する前記ワールド座標空間の主光線の方向を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて、該カメラモデルのパラメータを算出するステップと、
    算出された前記パラメータと、該パラメータの算出に用いられた前記カメラモデルと、前記撮影装置の回転角および/あるいは平行移動成分とを用いて、複数の視点での画像の画素座標から被写体の注目点の3次元座標を算出するステップとを含む計測方法。
  36. 複数の画素を有する2次元の画像変換素子と、該画像変換素子と3次元のワールド座標空間との間で結像関係を形成する光学系とを備える撮影装置および投影装置の前記画像変換素子の2次元の画素座標と、前記ワールド座標空間の3次元のワールド座標との対応を示す較正データを取得するステップと、
    取得された前記較正データに基づいて、前記画素座標に対応する前記ワールド座標空間の主光線の方向を前記画素座標の関数として表したカメラモデルを当てはめて、該カメラモデルのパラメータを算出するステップと、
    算出された前記パラメータと、該パラメータの算出に用いられた前記カメラモデルと、前記撮影装置の回転角および/あるいは平行移動成分とを用いて、前記投影装置からの構造化光が投影された被写体を前記撮影装置で撮影した画像の複数の視点での画素座標から被写体の注目点の3次元座標を算出するステップとを含む計測方法。
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