JP6674363B2 - チャック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、チャック装置に関する。
従来より、NC旋盤等の旋盤を用いて切削や研磨などの各種加工を行うワークの把持手段として、旋盤の回転軸に一体回転可能に取り付けられるチャック本体と、このチャック本体の回転軸線に対して垂直方向に移動してワークを把持する複数のチャック爪とを備えたチャック装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたチャック装置は、チャック本体に設けられたハンドルを一方向に回転操作すると、筒状のチャック本体の内部に設けられた歯車機構および円板部(スクロール部)が一方向に回転することで、複数のチャック爪が同時にチャック本体の径内側へスライド移動してワークを把持する。そして、この把持状態から前記ハンドルを他方向に回転操作すると、前記歯車機構および円板部が他方向に回転することで、前記複数のチャック爪が同時にチャック本体の径外側へスライド移動してワークの把持を解除するようになっている。
特開2011−110671号公報(図3及び図4参照)
従来の前記チャック装置では、薄肉のワークや、軟質材料(プラスティック、ゴム又は樹脂等)からなるワークをチャック爪で把持する場合、ワークの被把持部分が損傷しないように低圧力でワークを把持する必要がある。しかし、ワークを低圧力で把持した場合、旋盤の回転軸の回転初動時やワークの加工中に、円板部が慣性力によりチャック本体に対して前記他方向に回転することでワークの把持力が低下し、加工後のワークに歪が生じたり、加工中にワークが飛散したりするという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ワークの把持力が低下するのを抑制することができる新たな構成を備えたチャック装置を提供することを目的とする。
本発明のチャック装置は、旋盤の回転軸に一体回転可能に取り付けられるチャック本体と、前記チャック本体の回転軸線に対して垂直方向に移動してワークを把持又は把持解除する複数のチャック爪と、一端部が前記チャック本体に回動可能に連結され、他端部が前記複数のチャック爪に回動可能に連結されている複数のアーム体と、を備え、前記各アーム体は、前記チャック本体に対して、前記チャック爪がワークを把持する把持位置と、前記チャック爪がワークの把持を解除する解除位置との間で、前記一端部を回動中心として回動可能であり、前記アーム体の前記把持位置は、前記一端部の回動中心と前記他端部の回動中心とを結ぶ仮想直線が、前記回転軸線に対して垂直となる位置に設定されている。
上記のように構成されたチャック装置によれば、チャック本体に対して複数のアーム体を前記解除位置から前記把持位置へ回動させることで、複数のチャック爪によりワークを把持することができる。そして、前記把持位置において、アーム体の一端部の回動中心とアーム体の他端部の回動中心とを結ぶ仮想直線がチャック本体の回転軸線に対して垂直になる。これにより、前記回転軸線に対して垂直方向の外力がアーム体に作用しても、当該アーム体において前記外力の分力が前記垂直方向以外の方向に発生するのを抑制することができるので、アーム体が前記一端部を中心として回動するのを抑制することができる。
したがって、チャック本体が旋盤の回転軸と共に回転することによって、各アーム体に、前記回転軸線に対して垂直方向に遠心力(慣性力)が作用しても、各アーム体が前記把持位置から前記解除位置側へ回動するのを抑制することができる。この結果、複数のチャック爪によるワークの把持力が低下するのを抑制することができる。
上記チャック装置において、前記複数のチャック爪又は前記複数のアーム体に連結されており、前記チャック本体に対して前記回転軸線の方向に移動可能に取り付けられた連動機構をさらに備え、前記連動機構は、前記回転軸線の一方向の所定位置まで移動することで前記複数のアーム体を前記把持位置まで回動させ、前記回転軸線の他方向の所定位置まで移動することで前記複数のアーム体を前記解除位置まで回動させるのが好ましい。
この場合、連動機構をチャック本体の回転軸線の方向に移動させることで、複数のアーム体を前記把持位置と前記解除位置との間で回動させることができる。これにより、複数のチャック爪によるワークの把持及び把持解除を容易に行うことができる。
上記チャック装置において、前記連動機構を前記一方向の所定位置で保持する保持機構をさらに備えるのが好ましい。
この場合、保持機構により連動機構を前記一方向の所定位置に保持することで、複数のアーム体を前記把持位置に保持することができるので、各アーム体に前記遠心力が作用したときに、各アーム体が前記把持位置から前記解除位置側へ回動するのをさらに効果的に抑制することができる。
上記チャック装置において、前記保持機構は、前記チャック本体に対して前記連動機構を前記一方向に付勢するコイルばねからなるのが好ましい。この場合、簡単な構成により、連動機構を前記一方向の所定位置に保持することができる。
上記チャック装置において、前記各チャック爪は、ワークの外周面に面接触して把持する把持面を有し、前記各アーム体は、前記把持位置と前記解除位置との間で回動するときに、前記把持面が前記回転軸線に対して平行な状態を維持するように、平行リンクを構成する複数のアームを有するのが好ましい。
この場合、平行リンクを構成する複数のアームを前記解除位置から前記把持位置まで回動させることで、各チャック爪の把持面をチャック本体の回転軸線に対して平行な状態に維持することができる。これにより、各チャック爪の把持面をワークの外周面に確実に面接触させることができるので、複数のチャック爪によるワークの把持力が低下するのをさらに抑制することができる。
本発明のチャック装置によれば、ワークの把持力が低下するのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るチャック装置を示す平面図である。 図1のI−I矢視断面図であり、チャック爪がワークを把持している状態である。 図2のII−II矢視断面図であり、第1及び第3アームの各一端部の回動連結構造を示している。 図2のIII−III矢視断面図であり、第1及び第3アームの各他端部の回動連結構造を示している。 チャック爪がワークの把持を解除している状態を示す断面図である。 連動部材を上から見た平面図である。 本発明の第2実施形態に係るチャック装置を示す平面図である。 図7のIV−IV矢視断面図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
[全体構成]
図1は、本発明の第1実施形態に係るチャック装置を示す平面図である。また、図2は、図1のI−I矢視断面図である。図1及び図2において、チャック装置1は、NC旋盤等の旋盤の回転軸81に着脱自在に取り付けられ、例えば鉄やその合金等の金属よりも軟質であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂等により形成される軟質材料からなる円柱状のワークWを把持するものである。
チャック装置1は、チャック本体2と、複数(図1では3個)のチャック爪3と、複数(図1では3個)のアーム体4と、連動機構5と、保持機構6とを備えている。なお、チャック装置1の姿勢は、図1に示す姿勢以外であってもよいが、本実施形態では、図1に示す上側をチャック装置1の「上」とし、下側をチャック装置1の「下」とする。また、本発明において、「軸方向」とは、回転軸81の中心線Xに沿った方向(この中心線に平行な方向も含む)であり、「径方向」とは、前記中心線Xに対して垂直となる方向である。
[チャック本体]
チャック本体2は、円筒部20と、円筒部20の軸方向一方端(上端)に同心上に固定された円板部21と、円筒部20の軸方向他方端(下端)に同心上に固定された円環部22とを有している。円環部22の外径は、円筒部20の外径とほぼ同一径に形成されている。また、円環部22は、その中心線が回転軸81の中心線Xと一致した状態で、回転軸81に着脱自在に取り付けられている。これにより、チャック本体2は、回転軸81と同じ回転軸線Xを中心として一体回転可能に取り付けられている。
円板部21の外径は、円筒部20の外径よりも大径に形成されている。円板部21の中央部には、ねじ孔21aが軸方向に貫通して形成されており、このねじ穴21aに蓋部材23が着脱可能にねじ止めされている。蓋部材23をねじ穴21aから取り外すことで、後述するコイルばね61の脱着、交換を容易に行うことができるようになっている。また、円板部21の径方向内側には、複数(図1では3個)の第1挿通孔24が軸方向に貫通して形成されている。さらに、円板部21の径方向外側には、複数(図1では3個)の第2挿通孔25が軸方向に貫通して形成されている。
第1挿通孔24および第2挿通孔25は、平面視において例えば矩形状に形成されており、周方向に等間隔をあけて形成されている。複数の第2挿通孔25それぞれは、円板部21において、各第1挿通孔24の径方向外側の位置に形成されている。また、複数の第2挿通孔25それぞれは、後述するチャック爪3の連結部39および連動機構5のリンクアーム52と干渉しない大きさに形成されている。
[チャック爪]
複数のチャック爪3は、ワークWの端部の外周面を把持および把持解除するものであり、チャック本体2の円板部21の上側において周方向に等間隔をあけて配置されている。各チャック爪3は、ほぼ直方体状に形成されており、その長手方向が円板部21の径方向に延びるように配置されている。本実施形態の各チャック爪3は、上下に分割された爪部31および基体32によって構成されている。
爪部31の下面には、短手方向全長にわたって第1係止部33が突出して形成されており、この第1係止部33は、基体32の上面において短手方向全長にわたって形成された第1係止溝36に係止されている(図3も参照)。これにより、爪部31は、基体32に対する長手方向への移動が規制されている。
また、爪部31の下面には、第2係止溝34が長手方向に延びて形成されており、この第2係止溝34に、基体32の上面において突出して形成された長手方向に延びる第2係止部37が係止されている。これにより、爪部31は、基体32に対する短手方向への移動が規制されている。
以上より、爪部31は、基体32に対する長手方向及び短手方向への移動が規制されており、この状態で図示しないボルトにより基体32に着脱自在に固定されている。爪部31は、基体32よりも径方向に長く形成されており、爪部31の径方向内側の端面には、ワークWの外周面に面接触して把持する円弧形状の把持面35が形成されている。なお、把持面35の形状は、円弧形状に限定されるものではなく、ワークWの外周面の形状に合わせた形状に形成すればよい。
したがって、複数種類のワークWそれぞれの形状に対応した把持面35を有する複数種類の爪部31を予め用意しておくことで、旋盤の加工対象となるワークWに対応した爪部31を基体32に取り付けることにより、ワークWを容易かつ迅速に把持することができる。
基体32は、ほぼ直方体状に形成されており、その長手方向が円板部21の径方向に延びるように配置されている。基体32の下面の中央部には、下方に突出する連結部39が一体に形成されている。この連結部39は、円板部21の第2挿通孔25に上側から挿通されて、連動機構5の後述するリンクアーム52に連結されている。
また、基体32の下面の径方向内端部には、下方に突出する突出部38が一体に形成されている。この突出部38は、図2に示すように把持面35がワークWを把持している状態で、円板部21の第1挿通孔24に上側から挿通されている。これにより、第1アーム41、第3アーム43、ワッシャ16および突出部38が、シャフト13に対してその軸線方向(図4の左右方向)、および当該軸線方向と直交する方向(図2の左右方向)にがたつくのを抑制することができる。
[アーム体]
複数のアーム体4は、一端部がチャック本体2に回動可能に連結され、他端部が複数のチャック爪3それぞれに回動可能に連結されている。本実施形態の各アーム体4は、チャック爪3の短手方向一方側に配置された第1アーム41および第2アーム42と、チャック爪3の短手方向他方側に配置された第3アーム43および第4アーム44とによって構成されている。
チャック爪3を挟んで配置された第1及び第3アーム41,43の各一端部は、円板部21の上面に固定されたブラケット26に、後述する回動連結構造により回動可能に連結されており、第1及び第3アーム41,43の各他端部は、基体32の径方向内側に回動可能に連結されている。
同様に、チャック爪3を挟んで配置された第2及び第4アーム42,44の各一端部は、円板部21の上面に固定されたブラケット27に回動可能に連結されており、第2及び第4アーム42,44の各他端部は、基体32の径方向外側に回動可能に連結されている。なお、第1及び第3アーム41,43それぞれの両端部の回動連結構造と、第2及び第4アーム42,44それぞれの両端部の回動連結構造は同様であるため、ここでは、第1及び第3アーム41,43それぞれの両端部の回動連結構造を代表として説明する。
図3は、図2のII−II矢視断面図であり、第1及び第3アーム41,43の各一端部の回動連結構造を示している。図2及び図3において、ブラケット26は、円板部21の上面に固定された基台28と、この基台28の図3の左右方向の両端部から上方に延びる一対の支持部29とを有している。各支持部29には、ねじ孔29aが形成されており、両支持部29の間には、チャック爪3の基体32が配置されている。
第1アーム41の一端部には貫通孔45が形成されており、第3アーム43の一端部には貫通孔47が形成されている。第1及び第3アーム41,43の各一端部は、各支持部29の外側に配置されており、各貫通孔45,47には、例えば段付きボルト11がそれぞれ挿入されている。段付きボルト11には、その一端部から他端部に向かって、頭部11a、軸部11b及び雄ねじ部11cがこの順に形成されている。
軸部11bの外径は、頭部11aの外径よりも小さく、かつ雄ねじ部11cの外径よりも大きく設定されている。雄ねじ部11cは支持部29のねじ孔29aに螺合されており、この状態で、軸部11bは、第1及び第3アーム41,43の貫通孔45,47に隙間嵌めされ、かつ頭部11aは、第1アーム41の外側面に配置されている。
これにより、第1及び第3アーム41,43の各一端部は、段付きボルト11の頭部11aとブラケット26の支持部29との間に挟まれた状態で、段付きボルト11の軸部11bに対して回動可能に支持されている。したがって、本実施形態では、軸部11bの軸線が、第1アーム41の一端部の回動中心A1、および第3アーム43の一端部の回動中心C1となる。
第1アーム41と一方の支持部29との間、及び第3アーム43と他方の支持部29との間には、それぞれワッシャ12が介在している。ワッシャ12は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の金属等に比して摩擦係数が低い部材からなる。これにより、第1及び第3アーム41,43の各一端部を、ワッシャ12に摺動させながらスムーズに回動させることができる。
なお、第2及び第4アーム42,44の各一端部は、第1及び第3アーム41,43の各一端部と同様に、段付きボルト11の軸部11bに対して回動可能に支持されており、この軸部11bの軸線が、第2アーム42の一端部の回動中心B1、および第4アーム44の一端部の回動中心D1となる(図2参照)。
図4は、図2のIII−III矢視断面図であり、第1及び第3アーム41,43の各他端部の回動連結構造を示している。図2及び図4において、第1アーム41の他端部には貫通孔46が形成されており、第3アーム43の他端部には貫通孔48が形成されている。また、チャック爪3の基体32には、その短手方向(図4の左右方向)に貫通する貫通孔32aが形成されている。
第1及び第3アーム41,43の貫通孔46,48、及び基体32の貫通孔32aには、シャフト13が隙間嵌めされている。シャフト13の軸方向の両端面には、有底のねじ穴13aが形成されている。各ねじ穴13aには、ワッシャ14を介してビス15が螺合されている。ワッシャ14は、例えばローゼットワッシャからなり、その外径はシャフト13の外径よりも大径に形成されている。
これにより、第1及び第3アーム41,43の各他端部は、基体32の側面とワッシャ14との間に挟まれた状態で、シャフト13に対して回動可能に支持されている。したがって、本実施形態では、シャフト13の軸線が、第1アーム41の他端部の回動中心A2、および第3アーム43の他端部の回動中心C2となる。
第1アーム41と基体32の側面との間、及び第3アーム43と基体32の側面との間には、それぞれワッシャ16が介在している。ワッシャ16は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の金属等に比して摩擦係数が低い部材からなる。これにより、第1及び第3アーム41,43の各他端部を、ワッシャ16に摺動させながらスムーズに回動させることができる。
なお、第2及び第4アーム42,44の各他端部は、第1及び第3アーム41,43の各他端部と同様に、シャフト13に対して回動可能に支持されており、このシャフト13の軸線が、第2アーム42の他端部の回動中心B2、および第4アーム44の他端部の回動中心D2となる(図2参照)。
図1及び図2において、第1アーム41の回動中心A1,A2間の長さ寸法、第2アーム42の回動中心B1,B2間の長さ寸法、第3アーム43の回動中心C1,C2間の長さ寸法、及び第4アーム44の回動中心D1,D2間の長さ寸法は、いずれも同じ長さ寸法に設定されている。これにより、第1〜第4アーム41〜44は、平行リンクを構成している。
以上の構成により、アーム体4は、チャック本体2に対して、チャック爪3がワークWを把持する把持位置(図2に示す位置)と、チャック爪3がワークWの把持を解除した解除位置(図5に示す位置)との間で、前記一端部を回動中心A1,B1,C1,D1として回動可能とされている。したがって、各チャック爪3は、チャック本体2の回転軸線Xに対して垂直方向(径方向)に移動することで、ワークWを把持又は把持解除することができる。
その際、アーム体4の第1〜第4アーム41〜44は平行リンクを構成しているため、アーム体4の回動中に、各チャック爪3の把持面35は、チャック本体2の回転軸線Xに対して平行な状態に維持される。このため、アーム体4の把持位置において、各チャック爪3の把持面35をワークWの外周面に確実に面接触させることができる。
図2に示すように、アーム体4が前記把持位置にあるとき、チャック爪3の基体32の下面は、ブラケット26,27の各基台28の上面に当接している。これにより、アーム体4が、前記把持位置から、前記解除位置側への回動方向と反対側の方向に回動するのを規制している。
そして、アーム体4の前記把持位置は、第1アーム41の両端部の回動中心A1,A2を結ぶ仮想直線La、第2アーム42の両端部の回動中心B1,B2を結ぶ仮想直線Lb、第3アーム43の両端部の回動中心C1,C2を結ぶ仮想直線Lc、及び第4アーム44の両端部の回動中心D1,D2を結ぶ仮想直線Ldが、いずれも回転軸線Xに対して垂直となる位置に設定されている。さらに、アーム体4の前記把持位置は、チャック爪3の把持面35がワークWを低圧力で把持する位置となるように設定されている。
[連動機構]
図2において、連動機構5は、複数のアーム体4を同時に前記把持位置まで回動させるとともに、複数のアーム体4を同時に前記解除位置まで回動させるためのものである。本実施形態における連動機構5は、チャック本体2に設けられた、連動部材51と、複数のリンクアーム52とを備えている。
図6は、連動部材51を上から見た平面図である。図2及び図6において、連動部材51は、有底円筒状の筒部53と、この筒部53の開口側端部(上端部)に一体に形成された円環状のフランジ部54とを有している。筒部53は、その外径がチャック本体2の円環部22の内径よりも小さく設定されており、当該円環部22に挿入されている。
フランジ部54は、その外径がチャック本体2の円筒部20の内径よりも小さく設定されており、当該円筒部20内において上下方向に移動可能に収容されている。これにより、連動部材51は、チャック本体2に対して、前記回転軸線Xの方向に移動可能に取り付けられている。
フランジ部54の外周には、平面視U字形状のブラケット部55が周方向に等間隔をあけて複数(図6では3個)形成されており、これらのブラケット部55それぞれに、各リンクアーム52の一端部がピン56により回動可能に連結されている。各リンクアーム52の他端部は、チャック爪3の基体32における連結部39の先端部(下端部)にピン57により回動可能に連結されている。
以上の構成により、図2に示すようにアーム体4が前記把持位置にあるときに、連動部材51を回転軸線Xの上方の所定位置である上位置(図5に示す位置)まで移動させると、リンクアーム52および連結部39を介して、チャック爪3に対して上方に押し上げる力が作用する。この押し上げ力により、チャック爪3に連結されている各アーム体4の第1〜第4アーム41〜44それぞれは、一端部の回動中心A1,B1,C1,D1を中心として他端部が上方へ回動し、図5に示す解除位置となる。
また、図5に示すようにアーム体4が前記解除位置にあるときに、連動部材51を回転軸線Xの下方の所定位置である下位置(図2に示す位置)まで移動させると、リンクアーム52および連結部39を介して、チャック爪3に対して下方に押し下げる力が作用する。この押し下げ力により、チャック爪3に連結されている各アーム体4の第1〜第4アーム41〜44それぞれは、一端部の回動中心A1,B1,C1,D1を中心として、他端部が下方へ回動し、図2に示す把持位置となる。
したがって、連動部材51を上方向に移動させることで、複数のアーム体4を同時に把持位置から解除位置まで回動させることができ、連動部材51を下方向に移動させることで、複数のアーム体4を同時に解除位置から把持位置まで回動させることができる。
なお、各リンクアーム52の他端部は、チャック爪3に連結されているが、アーム体4に連結されていてもよい。この場合、各リンクアーム52の他端部を、第1〜第4アーム41〜44の少なくともに1つに連結すればよい。
[保持機構]
図2において、保持機構6は、複数のアーム体4を把持位置で保持するために、連動機構5を前記下位置で保持するものである。本実施形態における保持機構6は、チャック本体2に対して連動部材51を下方向に付勢するコイルばね61からなる。コイルばね61は、例えば圧縮コイルばねからなり、その大部分は連動部材51の筒部53内に挿入されている。なお、保持機構6は、上記コイルばね61以外に、皿ばね等の他の弾性部材や、空気圧や油圧等の流体圧を用いて、連動機構5を前記下位置で保持するものであってもよい。
コイルばね61の一端(下端)は、筒部53内の底面53aに当接している。コイルばね61の他端(上端)は、筒部53の上部開口から突出して、チャック本体2のねじ孔21aにねじ止めされた上記蓋部材23の下面に当接しており、この状態でコイルばね61は軸方向に圧縮されている。
したがって、連動部材51は、コイルばね61の付勢力によって、ワークWが取り付けられたチャック本体2に対して、常に下方向に付勢されている。これにより、連動機構5は前記下位置で保持されており、複数のアーム体4は把持位置で保持されている。
なお、複数のアーム4を把持位置から解除位置へ回動させるときは、例えば油圧機器(図示省略)を用いて、コイルばね61の付勢力よりも大きい油圧力を、連動部材51が上方向に押し上げるように作用させる。これにより、複数のアーム4を、コイルばね61の付勢力に抗して、把持位置から解除位置へ回動させることができる。そして、上記油圧力を解除すれば、コイルばね61の付勢力により、複数のアーム4を解除位置から把持位置へ回動させることができる。
[作用効果]
以上、本実施形態のチャック装置1によれば、チャック本体2に対して複数のアーム体4を解除位置から把持位置へ回動させることで、複数のチャック爪3によりワークWを把持することができる。そして、把持位置において、アーム体4の一端部の回動中心と、アーム体4の他端部の回動中心とを結ぶ仮想直線La,Lb,Lc,Ldがチャック本体2の回転軸線Xに対して垂直になる。これにより、回転軸線Xに対して垂直方向の外力がアーム体4に作用しても、当該アーム体4において前記外力の分力が前記垂直方向以外の方向に発生するのを抑制することができるので、アーム体4がチャック本体2側の端部を中心として回動するのを抑制することができる。
したがって、チャック本体2が旋盤の回転軸81と共に回転することによって、各アーム体4に、回転軸線Xに対して垂直方向に遠心力(慣性力)が作用しても、各アーム体4が把持位置から解除位置側へ回動するのを抑制することができる。この結果、複数のチャック爪3によるワークWの把持力が低下するのを抑制することができる。
特に、本実施形態のチャック装置1は、薄肉のワークや、軟質材料(プラスティック、ゴム又は樹脂等)からなるワークを低圧力で把持する場合に有効となる。具体的には、上記従来のチャック装置では、ハンドルの回転操作によってワークの把持力を調整するため、ワークを低圧力で把持する場合、旋盤の回転軸の回転初動時に発生する慣性力等によってワークの把持力が低下しない程度に、ハンドルを回転操作してワークの把持力を調整する必要がある。このため、ハンドルの回転操作には作業者の熟練度が必要となる。
これに対して、本実施形態のチャック装置1は、アーム体4を解除位置から把持位置まで回動させるという簡単な操作で、チャック爪3によりワークWを低圧力で把持することができ、しかも、その把持位置において、ワークWの把持力が低下するのも抑制することができる。このため、本実施形態のチャック装置1は、ワークWを低圧力で把持する場合に、作業者の熟練度を要することなく、ワークWの把持力が低下するのを抑制することができる。
また、複数のチャック爪3に連結された連動機構5を、チャック本体2の回転軸線Xの方向に移動させることで、複数のアーム体4を同時に把持位置と解除位置との間で回動させることができる。これにより、複数のチャック爪3によるワークWの把持及び把持解除を容易に行うことができる。
また、保持機構6により連動機構5を下位置に保持することで、複数のアーム体4を把持位置に保持することができるので、各アーム体4に前記遠心力が作用したときに、各アーム体4が把持位置から解除位置側へ回動するのをさらに効果的に抑制することができる。
また、保持機構6は、チャック本体2に対して連動機構5を下方向に付勢するコイルばね61からなるので、簡単な構成により、連動機構5を下位置に保持することができる。
また、各アーム体4は、平行リンクを構成する複数のアーム41〜44を有しているので、これら複数のアーム41〜44を解除位置から把持位置まで回動させることで、各チャック爪3の把持面35をチャック本体2の回転軸線Xに対して平行な状態に維持することができる。これにより、各チャック爪3の把持面35をワークWの外周面に確実に面接触させることができるので、複数のチャック爪3によるワークWの把持力が低下するのをさらに抑制することができる。
図7は、本発明の第2実施形態に係るチャック装置1を示す平面図である。また、図8は、図7のIV−IV矢視断面図である。図7及び図8において、本実施形態のチャック装置1では、円板部21の上面に、プレート91およびプレート92を1組として、合計3組のプレート91,92が固定されている。プレート91,92は、図示を省略するネジ等により円板部21の上面に固定されている。なお、プレート91,92の形状は、図7に示す形状に限定されるものではなく、任意の形状に形成することができる。
プレート91は、円板部21の第1挿通孔24の上側に配置される規制面91aを有している。この規制面91aは、アーム体4が把持位置(図2参照)にあるときに、第1挿通孔24に挿通された突出部38の一側面38aが当接するように配置されている。
同様に、プレート92は、円板部21の第1挿通孔24の上側に配置される規制面92aを有している。この規制面92aは、アーム体4が把持位置(図2参照)にあるときに、第1挿通孔24に挿通された突出部38の他側面(一側面38aの反対側となる面)38bが当接するように配置されている。その他の構成は、第1実施形態と略同様である。
以上、本実施形態のチャック装置1によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、以下の作用効果を奏する。すなわち、アーム体4が把持位置にあるときに、円板部21の第1挿通孔24に挿通された突出部38の一側面38a及び他側面38bが、プレート91,92の規制面91a,92aに当接することで、第1アーム41、第3アーム43、ワッシャ16および突出部38が、シャフト13に対してその軸線方向(図8の左右方向)にがたつくのをさらに効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態においては、突出部38の一側面38aとプレート91の規制面91aとが当接し、突出部38の他側面38bとプレート92の規制面92aとが当接することとしたが、これらの面同士はわずかな隙間を有した状態であってもよい。
[その他]
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。例えば、上記実施形態におけるチャック装置1は、チャック本体2の回転軸線Xが上下方向となるように配置されているが、前記回転軸線Xが水平方向となるように配置されていてもよい。
また、上記実施形態におけるアーム体4は、複数のアーム41〜44により平行リンクを構成しているが、必ずしも平行リンクを構成する必要はない。また、上記実施形態におけるアーム体4は、4個のアーム41〜44により構成されているが、そのアームの個数は特に限定されるものではない。
例えば、アーム体4を、2個のアームで構成する場合、第1アーム41及び第3アーム43(または第2アーム42及び第4アーム44)により構成してもよいし、第1アーム41及び第2アーム42(または第3アーム43及び第4アーム44)により構成してもよい。後者の場合、チャック爪3の基体32の下面において、その短手方向(図3の左右方向)の中央部に凹部を形成し、この凹部に2個のアーム41,42(またはアーム43,44)を配置してもよい。
また、アーム体4を、第1〜第4アーム41〜44のいずれか1個のアームで構成してもよい。この場合も、チャック爪3の基体32の下面において、その短手方向(図3の左右方向)の中央部に凹部を形成し、この凹部に前記1個のアームを配置してもよい。
1 チャック装置
2 チャック本体
3 チャック爪
4 アーム体
5 連動機構
6 保持機構
35 把持面
41 第1アーム
42 第2アーム
43 第3アーム
44 第4アーム
61 コイルばね
81 回転軸
La,Lb,Lc,Ld 仮想直線
W ワーク
X 回転軸線

Claims (5)

  1. 旋盤の回転軸に一体回転可能に取り付けられるチャック本体と、
    前記チャック本体の回転軸線に対して垂直方向に移動してワークを把持又は把持解除する複数のチャック爪と、
    一端部が前記チャック本体に回動可能に連結され、他端部が前記複数のチャック爪に回動可能に連結されている複数のアーム体と、を備え、
    前記各アーム体は、前記チャック本体に対して、前記チャック爪がワークを把持する把持位置と、前記チャック爪がワークの把持を解除する解除位置との間で、前記一端部を回動中心として回動可能であり、
    前記アーム体の前記把持位置は、前記一端部の回動中心と前記他端部の回動中心とを結ぶ仮想直線が、前記回転軸線に対して垂直となる位置に設定されている、チャック装置。
  2. 前記複数のチャック爪又は前記複数のアーム体に連結されており、前記チャック本体に対して前記回転軸線の方向に移動可能に取り付けられた連動機構をさらに備え、
    前記連動機構は、前記回転軸線の一方向の所定位置まで移動することで前記複数のアーム体を前記把持位置まで回動させ、前記回転軸線の他方向の所定位置まで移動することで前記複数のアーム体を前記解除位置まで回動させる、請求項1に記載のチャック装置。
  3. 前記連動機構を前記一方向の所定位置で保持する保持機構をさらに備える請求項2に記載のチャック装置。
  4. 前記保持機構は、前記チャック本体に対して前記連動機構を前記一方向に付勢するコイルばねからなる、請求項3に記載のチャック装置。
  5. 前記各チャック爪は、ワークの外周面に面接触して把持する把持面を有し、
    前記各アーム体は、前記把持位置と前記解除位置との間で回動するときに、前記把持面が前記回転軸線に対して平行な状態を維持するように、平行リンクを構成する複数のアームを有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のチャック装置。
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