JP6674006B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキ装置に関する。
特許文献1には、マスタシリンダとホイルシリンダとを接続する液圧回路に遮断弁が設けられ、遮断弁とホイルシリンダとの間にポンプの吐出部が接続されたブレーキ装置が開示されている。このブレーキ装置では、遮断弁を閉じてポンプを駆動することにより、運転者のブレーキ操作によらず所望のブレーキ液圧が得られる。
英国特許出願公開第2484586号明細書
しかしながら、上記従来技術にあっては、遮断弁が開故障した場合、ポンプから吐出されたブレーキ液がマスタシリンダ側に流れるため、所望のブレーキ液圧が得られないという問題があった。
本発明の目的は、遮断弁の開故障時に所望のブレーキ液圧が得られるブレーキ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のブレーキ装置では、マスタシリンダと、ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与するホイルシリンダと、を接続する油路と、油路に設けられた第1遮断弁と、油路における第1遮断弁とホイルシリンダとの間にブレーキ液を供給する第1ポンプと、油路におけるマスタシリンダと第1遮断弁との間に設けられた第2遮断弁と、を備える。
よって、第1遮断弁が開故障した場合であっても、第2遮断弁を閉じて第1ポンプを駆動することにより、所望のブレーキ液圧が得られる。
実施例1のブレーキ装置の斜視図である。 実施例1のブレーキ装置の油圧回路図である。 実施例1の倍力制御部41dにおける倍力制御の流れを示すフローチャートである。 実施例3のブレーキ装置の油圧回路図である。 実施例4のブレーキ装置の油圧回路図である。
〔実施例1〕
図1は、実施例1のブレーキ装置の斜視図である。
実施例1のブレーキ装置は、ハイブリッド車や電気自動車等のモータジェネレータを動力源とする電動車両に搭載されている。電動車両においては、モータジェネレータを含む回生制動装置により、車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換することで車両を制動する回生制動を実行可能である。ブレーキ装置は、各輪に設けられたブレーキ作動ユニットにブレーキ液を供給し、ブレーキ液圧を発生させることで、各輪に制動力を付与する。ブレーキ装置は、マスタシリンダユニット1、液圧制御ユニット2および第2ポンプユニット3を有する。マスタシリンダユニット1および液圧制御ユニット2は、プライマリ配管(液圧回路)4P、セカンダリ配管(液圧回路)4S、リザーバ配管4R1および背圧室配管4Bにより接続されている。第2ポンプユニット3は、プライマリ配管4Pおよびセカンダリ配管4Sの途中に設けられている。マスタシリンダユニット1と第2ポンプユニット3は、リザーバ配管4R2により接続されている。
マスタシリンダユニット1は、ブレーキペダルBP(図2参照)、リザーバRSV、マスタシリンダM/CおよびストロークシミュレータSS(図2参照)を有する。ブレーキペダルBPは、運転者のブレーキ操作の入力を受ける。リザーバRSVは、内部にブレーキ液を貯留する。リザーバRSVの内部は大気開放されている。マスタシリンダM/Cは、リザーバRSVからブレーキ液の供給を受け、運転者のブレーキ操作により作動して液圧を発生する。ストロークシミュレータSSは、運転者のブレーキ操作に応じてブレーキ液が流入することでペダル反力およびペダルストロークを創生する。液圧制御ユニット2は、複数の電磁弁、第1ポンプP1(図2参照)および電子制御ユニット(コントロールユニット)ECUを有する。複数の電磁弁、第1ポンプP1および電子制御ユニットECUは、液圧制御ユニットハウジング(第1ハウジング)HG1に設けられている。複数の電磁弁は、運転者のブレーキ操作とは独立にブレーキ液圧を発生させる際に駆動される。第1ポンプP1は、リザーバRSVから吸入したブレーキ液を加圧する。電子制御ユニットECUは、複数の電磁弁、第1ポンプP1に加え、後述する第2ポンプP2および第2遮断弁38の作動を制御する。液圧制御ユニット2は、各輪に設けられたブレーキ作動ユニットに対し、ホイルシリンダ配管4FL,4FR,4RL,4RRを介してブレーキ液を供給する。
図2は、実施例1のブレーキ装置の油圧回路図である。
マスタシリンダユニット1は、車両のエンジンが発生する吸気負圧を利用してブレーキ操作力を倍力するエンジン負圧ブースタを備えていない。プッシュロッドPRは、ブレーキペダルBPに回動自在に接続されている。マスタシリンダM/Cは、タンデム型のマスタシリンダである。マスタシリンダM/Cは、運転者のブレーキ操作に応じて軸方向移動するピストンとして、プッシュロッドPRに接続されるプライマリピストン5Pおよびフリーピストン型のセカンダリピストン5Sを有する。プライマリピストン5Pには、ブレーキペダルBPのストロークを検出するストロークセンサ6が設けられている。
ホイルシリンダW/Cを含むブレーキ作動ユニットはいわゆるディスク式である。ブレーキ作動ユニットは、ブレーキディスクおよびキャリパ(油圧式ブレーキキャリパ)を有する。ブレーキディスクは、タイヤと一体に回転するブレーキロータである。キャリパは、ブレーキディスクに対し所定クリアランスをもって配置され、ホイルシリンダ液圧によって移動してブレーキディスクに接触することで制動力を発生する。ブレーキ装置は2系統(プライマリP系統およびセカンダリS系統)のブレーキ配管を有する。ブレーキ配管形式は、例えばX配管形式を採用している。なお、前後配管等、他の配管形式を採用してもよい。以下、P系統に対応して設けられた部材とS系統に対応する部材とを区別する場合は、それぞれの符号の末尾に添字P,Sを付す。
液圧制御ユニット2は、マスタシリンダユニット1とホイルシリンダW/Cとの間に設けられている。液圧制御ユニット2は、各ホイルシリンダW/Cに供給するブレーキ液を個別に制御する。液圧制御ユニット2は、マスタシリンダM/CとホイルシリンダW/Cとの連通を遮断した状態で、第1ポンプP1と第2ポンプP2の少なくとも一方が発生する液圧によりホイルシリンダ液圧を増圧する制御が可能である。液圧制御ユニットハウジングHG1内には、液圧センサ7,8,9が設けられている。
第1ポンプP1は、第1モータM1の回転駆動によりリザーバ配管4R1を介してリザーバRSV内に貯留されたブレーキ液を吸入し、ホイルシリンダW/Cに向けて吐出する。第1ポンプP1は、高圧低流量型の、例えばギアポンプである。第1ポンプP1は、P系統およびS系統で共通に用いられる。第1ポンプP1は、第1モータM1で駆動される。第1モータM1は、例えばブラシレスモータであるが、ブラシ付きモータでもよい。
マスタシリンダM/Cは、プライマリ配管4P、セカンダリ配管4Sおよび後述する油路(液圧回路)10を介してホイルシリンダW/Cと接続する。マスタシリンダM/Cは、プライマリ液室11Pに発生したマスタシリンダ液圧によりP系統の油路10Pを介して左前輪FLおよび右後輪RRのホイルシリンダ液圧を増圧可能である。同時に、マスタシリンダM/Cは、セカンダリ液室11Sに発生したマスタシリンダ液圧によりS系統の油路11Sを介して左後輪RLおよび右前輪FRのホイルシリンダ液圧を増圧可能である。マスタシリンダM/Cのプライマリピストン5Pおよびセカンダリピストン5Sは、有底筒状のシリンダ15の内周面に沿って軸方向移動可能に挿入されている。シリンダ15は、液圧制御ユニット2に接続してホイルシリンダW/Cと連通可能に設けられた吐出ポート12と、リザーバRSVに接続してこれと連通する補給ポート13とを、各系統に備える。プライマリ液室11Pには、コイルスプリング14Pが押し縮められた状態で設置されている。セカンダリ液室11Sには、コイルスプリング14Sが落ち縮められた状態で設定されている。両液室11P,11Sには、吐出ポート12が常時開口する。マスタシリンダM/Cのセカンダリ液室11Sには、ストロークシミュレータSSの正圧室16aに接続するストロークシミュレータ油路17が接続されている。シリンダ15は、ストロークシミュレータSSの背圧室16bに常時開口する背圧室ポート18を有する。背圧室ポート18は、背圧室配管4Bと接続する。正圧室16aと背圧室16bとの間は、互いにブレーキ液の行き来ができない構成である。ストロークシミュレータSSは、背圧室16bにスプリング16cを有しており、ピストン16dのストロークに応じてブレーキペダルBPに操作反力を発生させる。
次に、液圧制御ユニット2の液圧制御ユニットハウジングHG1に設けられた油圧回路について説明する。各輪FL,RR,RL,FRに対応する部材には、その符号の末尾にそれぞれ添字FL,RR,RL,FRを付して適宜区別する。
P系統の油路10Pは、プライマリ配管4Pと左前輪FLおよび右後輪RRのホイルシリンダW/Cとを接続する。S系統の油路10Sは、セカンダリ配管4Sと左後輪RLおよび右前輪FRのホイルシリンダW/Cとを接続する。油路10には、常開の第1遮断弁19が設けられている。油路10における第1遮断弁19よりもホイルシリンダW/C側には、各輪に対応して常開の増圧弁20が設けられている。吸入油路21は、第1ポンプP1の吸入部24aに設けられた液溜まり32と後述する減圧油路22とを接続する。吐出油路(第1吐出油路)23は、油路10における第1遮断弁19と増圧弁20との間と、第1ポンプP1の吐出部24bとを接続する。吐出油路(第1吐出油路)25Pは、吐出油路23の下流側とP系統の油路10Pとを接続する。油路10Pにおける吐出油路25Pの接続位置50Pは、油路10Pにおける第1ポンプP1の吐出部24bとの接続位置である。吐出油路25Pには、常閉のプライマリ連通弁26Pが設けられている。吐出油路(第1吐出油路)25Sは、吐出油路23の下流側とS系統の油路10Sとを接続する。油路10Sにおける吐出油路25Sの接続位置50Sは、油路10Sにおける第1ポンプP1の吐出部24bとの接続位置である。吐出油路25Sには、常閉のセカンダリ連通弁26Sが設けられている。第1減圧油路27は、吐出油路25Pと吐出油路25Sとの間と吸入油路21とを接続する。第1減圧油路27には、常開の調圧弁28が設けられている。第2減圧油路22は、油路10における増圧弁20よりもホイルシリンダW/C側と吸入油路21とを接続する。減圧油路22には、常閉の減圧弁29が設けられている。第2シミュレータ油路47は、背圧室配管4Bと油路10Sにおける第1遮断弁19Sと増圧弁20RL,20FRとの間、および吸入油路21とをストロークシミュレータイン弁30およびストロークシミュレータアウト弁31を介して接続する。
第1ポンプP1内には、リザーバ配管4R1が第1ポンプP1の吸入油路21に接続される部位に、液溜まり32が設けられている。吐出油路25P,25Sは、P系統の油路10PとS系統の油路10Sとを接続する連通路を構成する。第1ポンプP1は、上記連通路(吐出油路25P,25S)および油路10P,10Sを介してホイルシリンダW/Cと接続する。第1遮断弁19、増圧弁20、調圧弁28および減圧弁29は、ソレノイドに供給される電流に応じて弁の開度が調整される比例制御弁であり、他の弁は開閉が二値的に切り替え制御されるON/OFF弁である。
油路10には、増圧弁20と並列にバイパス油路33が設けられている。バイパス油路33には、チェック弁34が設けられている。チェック弁34は、ホイルシリンダW/C側からマスタシリンダM/C側へのブレーキ液の流れのみを許容する。油路10の第1遮断弁19よりもマスタシリンダM/C側には、この箇所の液圧(ストロークシミュレータSS内の液圧であり、マスタシリンダ圧)を検出する液圧センサ7が設けられている。油路10における第1遮断弁19と増圧弁20との間には、この箇所の液圧(ホイルシリンダ液圧)を検出する液圧センサ8が設けられている。吐出油路25と連通弁26との間には、この箇所の液圧(ポンプ吐出圧)を検出する液圧センサ9が設けられている。
第2ポンプユニット3は、第2ポンプP2を有する。第2ポンプP2は、第2ポンプハウジング(第2ハウジング)HG2に設けられている。第2ポンプP2は、P系統およびS系統にそれぞれ設けられている。第2ポンプP2は、第2モータM2の回転駆動によりリザーバ配管4R2を介してリザーバRSV内に貯留されたブレーキ液を吸入し、第2ポンプハウジングHG2に形成された油路(液圧回路)37に向けて吐出する。油路37は、プライマリ配管4Pおよびセカンダリ配管4Sの途中に設けられている。第2ポンプP2は、低圧高流量型の、例えばギアポンプである。第2ポンプP2は、第1ポンプP1よりも1回転当たりの吐出量である固有吐出量が多く、かつ、単位時間当たりの吐出量が多い。第2ポンプP2は、1つの第2モータM2で駆動される。第2モータM2は、例えばブラシレスモータであるが、ブラシ付きモータとしてもよい。第2ポンプハウジングHG2には、吸入油路35が設けられている。吸入油路35は、リザーバ配管4R2と第2ポンプP2の吸入部36aとを接続する。油路37には、常開の第2遮断弁38が設けられている。第2遮断弁38は、第2ポンプハウジングHG2に設けられている。第2遮断弁38は、ソレノイドに供給される電流に応じて弁の開度が調整される比例制御弁である。第2ポンプハウジングHG2には、吐出油路(第2吐出油路)39が設けられている。吐出油路39は、油路37と第2ポンプP2の吐出部36bとを接続する。油路37における吐出油路39の接続位置51は、油路37における第2ポンプP2の吐出部36bとの接続位置である。
電子制御ユニットECUには、ストロークセンサ6や各液圧センサ7,8,9の検出値、車両側から送られた走行状態(各車輪速、横加速度等)に関する情報が入力される。電子制御ユニットECUは、内蔵されたプログラムに基づき、液圧制御ユニット2および第2ポンプユニット3の各電磁弁の開閉動作や各ポンプの吐出量を制御することにより、運転者のブレーキ操作力を軽減する倍力制御、自動緊急ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)、先行車追従制御、自動運転制御や横滑り防止制御等の自動ブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御、回生ブレーキと協働してホイルシリンダ液圧を制御する回生協調ブレーキ制御等を実行する。実施例1では、電子制御ユニットECUおよび全てのアクチュエータ(第1モータM1、第1遮断弁19、増圧弁20、連通弁26、調圧弁28、減圧弁29、第2ポンプP2および第2遮断弁38)は、1つのバッテリ40から電力が供給される。バッテリ40は、14Vバッテリである。
液圧制御ユニット2において、図2のように全てのアクチュエータがOFF(非通電)のとき、マスタシリンダM/Cの両液室11P,11SとホイルシリンダW/Cとを接続するブレーキ系統は、ペダル踏力を用いて発生させたマスタシリンダ液圧によりホイルシリンダ液圧を発生させ、踏力ブレーキ(非倍力制御)を実現する。一方、図2の状態から第1遮断弁19、ストロークシミュレータイン弁30およびストロークシミュレータアウト弁31がONし、第1遮断弁19が閉弁方向に制御され、ストロークシミュレータイン弁30およびストロークシミュレータアウト弁31が開弁方向に制御されると、マスタシリンダM/Cのセカンダリ液室11SとホイルシリンダW/Cとを接続するブレーキ系統は、ストロークシミュレータSSのピストン16dの移動に伴い容積が縮小した背圧室16bから流出したブレーキ液圧を用いてホイルシリンダ液圧を発生させ、(第2の)踏力ブレーキを実現する。さらに、第1遮断弁19が閉弁方向に制御された状態で、ストロークシミュレータイン弁30が閉弁方向、ストロークシミュレータアウト弁31が開弁方向に制御されているときは、リザーバRSVとホイルシリンダW/Cを接続するブレーキ系統(吸入油路21,吐出油路23等)は、第1ポンプP1を用いて発生させた液圧によりホイルシリンダ液圧を発生させ、倍力制御、自動ブレーキ制御や回生協調制御等を実現可能な、いわゆるブレーキ・バイ・ワイヤシステムを構成する。なお、第2の踏力ブレーキの後に倍力制御や自動ブレーキ制御に切り替えてもよい。
ここで、実施例1のブレーキ装置は、第2ポンプP2および第2遮断弁38を有する第2ポンプユニット3を備える。第2ポンプP2は、第1ポンプP1と同様に、リザーバRSVからブレーキ液を吸入し、加圧したブレーキ液をプライマリ配管4Pおよびセカンダリ配管4Sに向けて吐出する。つまり、第2ポンプP2は、マスタシリンダM/CとホイルシリンダW/Cとを接続する液圧回路(4P,4S,10P,10S)に対し、第1ポンプP1と並列に設けられている。また、第2遮断弁38は、第1遮断弁19とマスタシリンダM/Cとの間に設けられている。つまり、第2遮断弁38は、液圧回路上において第1遮断弁19と直列に設けられている。よって、第2ポンプP2および第2遮断弁38は、第1ポンプP1および第1遮断弁19の待機冗長系として機能させることができる。電子制御ユニットECUは、第1遮断弁19が故障した場合、第1遮断弁19に代えて第2遮断弁38を制御する。これにより、第1遮断弁19が開故障した場合であっても、第2遮断弁38を閉じることにより、ホイルシリンダ液圧を増圧できる。よって、倍力制御や自動ブレーキ制御の実行および継続が可能である。また、電子制御ユニットECUは、第1ポンプP1が故障した場合、第2ポンプP2を駆動してホイルシリンダ液圧を増圧できる。この場合、第1遮断弁19をOFFし、第2遮断弁38をONする。
電子制御ユニットECUは、車両状態検出部41a、目標ホイルシリンダ液圧算出部41b、踏力ブレーキ制御部41c、倍力制御部41dおよび倍力制御切り替え部41eを有する。
車両状態検出部41aは、ストロークセンサ6の検出値からブレーキのON/OFFを検出すると共に、急制動状態を検出する。車両状態検出部41aは、ブレーキペダルストロークの変化速度が所定の速度閾値を超える場合や、目標ホイルシリンダ液圧算出部41bにより算出された目標ホイルシリンダ液圧と目標ホイルシリンダ液圧の前回値との偏差が所定の偏差閾値を超える場合に、急制動状態と判定する。
目標ホイルシリンダ液圧算出部41bは、目標ホイルシリンダ液圧を算出する。具体的には、ブレーキペダルBPのストロークに基づき、所定の倍力比、すなわちペダルストロークと運転者の要求ブレーキ液圧(運転者が要求する車両減速度)との間の理想の関係特性を実現する目標ホイルシリンダ液圧を算出する。回生協調ブレーキ制御時には、運転者の要求ブレーキ液圧から実行回生制動力の液圧換算値を減じて目標ホイルシリンダ液圧を算出する。自動ブレーキ制御では、検出された車両の走行状態や周囲の状態に基づき、所望の車両運動状態を実現可能な各輪の目標ホイルシリンダ液圧を算出する。
踏力ブレーキ制御部41cは、第1遮断弁19を開弁方向に、ストロークシミュレータイン弁30を閉弁方向に、ストロークシミュレータアウト弁31を閉弁方向に制御することで、ストロークシミュレータSSが機能しないように構成し、マスタシリンダ液圧によりホイルシリンダ液圧を発生させる踏力ブレーキを実現する。
倍力制御部41dは、第1遮断弁19を閉弁方向に制御することで、液圧制御ユニット2の状態を、第1ポンプP1によりホイルシリンダ液圧を発生可能な状態とし、倍力制御を実行する。倍力制御部41dは、各アクチュエータを制御して目標ホイルシリンダ液圧を実現する。また、電子制御ユニットECUは、ストロークシミュレータイン弁30を閉弁方向に制御し、ストロークシミュレータアウト弁31を開弁方向に制御することで、ストロークシミュレータSSを機能させる。
倍力制御切り替え部41eは、算出された目標ホイルシリンダ液圧に基づき、マスタシリンダM/Cの作動を制御して、踏力ブレーキと倍力制御とを切り替える。具体的には、車両状態検出部41aによりブレーキ操作の開始が検出されると、算出された目標ホイルシリンダ液圧が踏力ブレーキのみで達成可能である場合には、踏力ブレーキ発生部41cによりホイルシリンダ液圧を発生させる。一方、ブレーキ踏み込み操作時に算出された目標ホイルシリンダ液圧が踏力ブレーキのみで達成不能な場合には、倍力制御部41dによりホイルシリンダ液圧を発生させる。また、倍力制御切り替え部41eは、車両状態検出部41aにより急制動状態が検出された場合には、第2の踏力ブレーキによりホイルシリンダ液圧を発生させ、その後、倍力制御部41dによりホイルシリンダ液圧を発生させるよう切り替えることもできる。
実施例1では、急制動時におけるホイルシリンダW/Cの増圧応答性の向上を狙いとし、急制動状態が検出された場合には、第1ポンプP1に加えて第2ポンプP2をONする。また、第2ポンプP2をONする場合には、第1遮断弁19に代えて第2遮断弁38をONする。
図3は、実施例1の倍力制御部41dにおける倍力制御の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、車両状態検出部41aにおいてブレーキONが検出されたかを判定する。YESの場合はステップS2へ進み、NOの場合はリターンへ進む。
ステップS2では、車両状態検出部41aにおいて急制動状態が検出されたかを判定する。YESの場合はステップS3へ進み、NOの場合はステップS8へ進む。
ステップS3では、第1ポンプP1、第2ポンプP2および第2遮断弁38をONする。
ステップS4では、車両状態検出部41aにおいて急制動状態の終了が検出されたかを判定する。YESの場合はステップS5へ進み、NOの場合はステップS4を繰り返す。
ステップS5では、第2ポンプP2をOFFする。
ステップS6では、車両状態検出部41aにおいてブレーキOFFが検出されたかを判定する。YESの場合はステップS7へ進み、NOの場合はステップS6を繰り返す。
ステップS7では、第1ポンプP1および第2遮断弁38をOFFする。
ステップS8では、第1ポンプP1および第1遮断弁19をONする。
ステップS9では、車両状態検出部41aにおいてブレーキOFFが検出されたかを判定する。YESの場合はステップS10へ進み、NOの場合はステップS9を繰り返す。
ステップS10では、第1ポンプP1および第1遮断弁19をOFFする。
以上のように、倍力制御部41dは、非急制動時には第1遮断弁19を閉弁方向に制御して第1ポンプP1のみを駆動する。一方、倍力制御部41dは、急制動時には第2遮断弁38を閉弁方向に制御して第1ポンプP1および第2ポンプP2を共に駆動し、その後、非急制動状態となったら第2ポンプP2を停止して第1ポンプP1のみを駆動する。
ここで、自車進行方向に存在する障害物を検知し、当該障害物と接近したときに自車を急減速させる自動緊急ブレーキでは、短時間で大きな制動力を発生させる必要があるため、ホイルシリンダの増圧に高応答性が要求される。この要求を1つのポンプで達成する場合、高圧高流量型のポンプが必要であるが、高圧高流量型のポンプには高出力、高電流のモータが必要となる。しかしながら、高出力、高電流のモータを搭載した場合、特に先行車追従や自動運転等のポンプを常時作動させる自動ブレーキ制御を実施する車両では、バッテリの消耗や電源ハーネスの高コスト化等の課題が生じる。
ディスク式のブレーキ作動ユニットにおいて、ホイルシリンダの液圧と液量との関係を見ると、ブレーキ液の供給開始後、ブレーキディスクとブレーキパッドとのクリアランスが詰まった後に制動力が本格的に発生するに至るまでの領域で、消費液量が多い。すなわち、クリアランスが詰まるまでの低圧領域では、クリアランスが詰まった後の高圧領域と比較して、液量の増大に対して液圧が増大する勾配が小さい。つまり、低圧領域では液圧を発生させるために消費する液量が高圧領域と比べて多いため、同じ液量を供給してもなかなか液圧が増大しない。換言すると、消費液量が多い低圧領域でクリアランスを素早く詰めることができれば、ホイルシリンダの増圧応答性を効果的に向上できる。特に、回生制動を実行する電動車両においては、ブレーキディスクとブレーキパッドとの摩擦に伴う燃費の悪化を抑制するために、クリアランスが比較的大きく設定される傾向にある。よって、電動車両では、クリアランスを素早く詰めることができれば、増圧応答性を顕著に向上できる。なお、ドラム式のブレーキ作動ユニットについても同様である。
そこで、実施例1のブレーキ装置では、常用域(非急制動時)には第1ポンプP1のみでホイルシリンダW/Cの増圧を行う一方、急制動時には第1ポンプP1に加え、第2ポンプP2を作動させてホイルシリンダ液圧を増圧する。非急制動時には高応答性は不要であるため、高圧低流量型の第1ポンプP1の吐出量のみで必要な制動力を確保できる。一方、急制動時には第1ポンプP1に加えて低圧高流量型の第2ポンプP2を作動させることにより、消費液量が多い低圧領域でクリアランスを素早く詰めることができ、増圧応答性を向上できる。なお、第2ポンプP2は高圧領域に対応していないが、高圧領域は消費流量が少ないため、第1ポンプP1のみで必要な応答性を確保できる。また、先行車追従や自動運転等のポンプを常時作動させる自動ブレーキ制御を実施した場合であっても、第2ポンプP2が作動するのは急制動時のみであるから、第1ポンプP1のみが常時作動することとなる。第1ポンプP1は高圧低流量型のポンプであるから、バッテリ40の消耗や電源ハーネスの高コスト化等の課題は生じない。つまり、実施例1のブレーキ装置は、バッテリの消耗やハーネスの高コスト化を抑制しつつ、急制動時におけるホイルシリンダW/Cの増圧応答性の確保できる。
実施例1にあっては、以下の効果を奏する。
(1) 運転者のブレーキ操作に応じてブレーキ液を加圧するマスタシリンダM/Cとブレーキ液圧に応じて車輪FL,FR,RL,RRに制動力を付与するホイルシリンダW/Cとを接続する液圧回路(プライマリ配管4P,セカンダリ配管4S,油路10,油路37)と、液圧回路にブレーキ液を供給する第1ポンプP1と、液圧回路における第1ポンプP1の吐出部24bとの接続位置50とマスタシリンダM/Cとの間に設けられた第1遮断弁19と、第1遮断弁19とマスタシリンダM/Cとの間に設けられた第2遮断弁38と、を備えた。
よって、第1遮断弁19が開故障した場合であっても、第2遮断弁38を閉じて第1ポンプP1を駆動することにより、所望のブレーキ液圧が得られる。
(2) 上記(1)に記載のブレーキ装置において、液圧回路に設けられ、ホイルシリンダW/Cに対して第1ポンプP1と並列にブレーキ液を供給する第2ポンプP2を備え、第2遮断弁38は、液圧回路における第2ポンプP2の吐出部36bとの接続位置51とマスタシリンダM/Cとの間に設けられている。
よって、第1遮断弁19が開故障した場合であっても、第2遮断弁38を閉じて第1ポンプP1と第2ポンプP2の少なくとも一方を駆動することにより、所望のブレーキ液圧が得られる。また、第1ポンプP1が故障した場合であっても、第2ポンプP2を駆動することにより、所望のブレーキ液圧が得られる。
(3) 上記(2)に記載のブレーキ装置において、第2遮断弁38は、少なくとも第2ポンプP2が作動すると閉弁方向に制御される。
よって、第2遮断弁38を閉弁方向に制御することにより、第2ポンプP2から吐出されたブレーキ液がマスタシリンダM/C側に流れるのを阻止できるため、ホイルシリンダ液圧を増圧できる。
(4) 上記(3)に記載のブレーキ装置において、車両状態(急制動,非急制動)を検出する車両状態検出部41aの検出結果に応じて、第1ポンプP1と、第2ポンプP2と、第1遮断弁19および/または第2遮断弁38を制御する電子制御ユニットECUを備えた。
よって、車両状態に応じて各ポンプP1,P2および各遮断弁19,38を任意に制御できる。
(5) 上記(4)に記載のブレーキ装置において、第2ポンプP2は、第1ポンプP1よりも固有吐出量が多い。
よって、第2ポンプP2でブレーキ液を供給することでホイルシリンダW/Cの増圧応答性が稼げる。
(6) 上記(4)に記載のブレーキ装置において、第2ポンプP2は、第1ポンプP1よりも単位時間当たりの吐出量が多い。
よって、第2ポンプP2でブレーキ液を供給することでホイルシリンダW/Cの増圧応答性が稼げる。
(7) 上記(4)に記載のブレーキ装置において、電子制御ユニットECUは、車両状態検出部41aにより急制動が検出されると、第2遮断弁38を閉弁方向に制御し、第1ポンプP1と第2ポンプP2の両方を駆動する。
よって、急制動時におけるホイルシリンダW/Cの増圧応答性が高められ、必要な制動力がより確実に得られる。
(8) 上記(2)に記載のブレーキ装置において、第1ポンプP1の吐出部24bと液圧回路との間を接続する第1吐出油路(吐出油路23,吐出油路25)と、第1吐出油路が液圧回路に接続する接続位置50とマスタシリンダM/Cとの間と、第2ポンプP2の吐出部36bとの間を接続する第2吐出油路39と、を備えた。
よって、油路を簡素化できる。
(9) 上記(2)に記載のブレーキ装置において、第1遮断弁19は、液圧回路において、第1ポンプP1の吐出部24bとの接続位置50と第2ポンプP2の吐出部36bとの接続位置51との間に設けられ、電子制御ユニットECUは、車両状態検出部41aにより急制動が検出されない場合は、第1遮断弁19または第2遮断弁38の少なくとも一方を閉弁方向に制御し、第1ポンプP1を駆動し、第2ポンプP2を非駆動とする。
よって、高応答性が不要な非急制動時には第1ポンプP1のみを駆動することで消費電力を抑制できる。
(10) 上記(2)に記載のブレーキ装置において、第1ポンプP1と第1遮断弁19は、液圧制御ユニットハウジングHG1に設けられ、第2ポンプP2と第2遮断弁38は、液圧制御ユニットハウジングHG1とは別に設けられた第2ポンプハウジングHG2に設けられている。
よって、個々のハウジングを小さく、かつ、離して配置できるため、両ポンプP1,P2および両遮断弁19,38を1つのハウジングに設けた場合と比べて、車両搭載性の自由度を拡大できる。
(11) 運転者のブレーキ操作に応じてブレーキ液を加圧するマスタシリンダM/Cとブレーキ液圧に応じて車輪FL,FR,RL,RRに制動力を付与するホイルシリンダW/Cとを接続する液圧回路(プライマリ配管4P,セカンダリ配管4S,油路10)と、液圧回路に接続する第1吐出油路(吐出油路23,吐出油路25)と、第1吐出油路を介して、ホイルシリンダW/Cにブレーキ液を供給する第1ポンプP1と、第1吐出油路が液圧回路に接続する接続位置50よりもマスタシリンダM/C側で液圧回路に接続する第2吐出油路39と、第2吐出油路39を介して、ホイルシリンダW/Cにブレーキ液を供給する第2ポンプP2と、液圧回路の第1吐出油路の接続位置50と第2吐出油路39の接続位置51との間に設けられた第1遮断弁19と、液圧回路の第2吐出油路39とマスタシリンダM/Cとの間に設けられた第2遮断弁38と、各ポンプP1,P2の作動状態に応じて各遮断弁19,38を制御する電子制御ユニットECUと、を備えた。
よって、第1遮断弁19が開故障した場合であっても、第2遮断弁38を閉じて第1ポンプP1と第2ポンプP2の少なくとも一方を駆動することにより、所望のブレーキ液圧が得られる。また、第1ポンプP1が故障した場合であっても、第2ポンプP2を駆動することにより、所望のブレーキ液圧が得られる。
(12) 運転者のブレーキ操作に応じてブレーキ液を加圧するマスタシリンダM/Cとブレーキ液圧に応じて車輪FL,FR,RL,RRに制動力を付与するホイルシリンダW/Cとを接続する液圧回路(プライマリ配管4P,セカンダリ配管4S,油路10)と、液圧回路に接続する第1吐出油路(吐出油路23,吐出油路25)と、第1吐出油路を介して、ホイルシリンダW/Cにブレーキ液を供給する第1ポンプP1と、第1吐出油路が液圧回路に接続する接続位置50よりもマスタシリンダM/C側で液圧回路に接続する第2吐出油路39と、第2吐出油路39を介して、ホイルシリンダW/Cにブレーキ液を供給し、第1ポンプP1よりも固有吐出量の多い第2ポンプP2と、液圧回路の第1吐出油路の接続位置50と第2吐出油路39の接続位置51との間に設けられた第1遮断弁19と、液圧回路の第2吐出油路39の接続位置51とマスタシリンダM/Cとの間に設けられた第2遮断弁38と、各遮断弁19,38を選択的に制御する電子制御ユニットECUと、を備えた。
よって、第1遮断弁19が開故障した場合であっても、第2遮断弁38を閉じて第1ポンプP1と第2ポンプP2の一方を駆動することにより、所望のブレーキ液圧が得られる。また、第1ポンプP1が故障した場合であっても、第2ポンプP2を駆動することにより、所望のブレーキ液圧が得られる。さらに、第1遮断弁19と第2遮断弁38とを選択的に使うことで消費電力を抑制できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。実施例2の電子制御ユニット(コントロールユニット)ECUは、倍力制御、自動ブレーキ制御や回生協調制御に際し、車格に応じて第1ポンプP1および第2ポンプP2と、第1遮断弁19および第2遮断弁38とを制御する。具体的には、電子制御ユニットECUの倍力制御部41dは、車格があらかじめ設定された車格以下である場合には、第1遮断弁19を閉弁方向に制御し、第1ポンプP1を駆動する。一方、倍力制御部41dは、車格があらかじめ設定された車格よりも大きい場合には、第2遮断弁38を閉弁方向に制御し、第1ポンプP1および第2ポンプP2を駆動する。ここで、車格を表す車両諸元のパラメータは、例えば、車両の全長、ホイルベース、排気量等を用いることができる。
実施例2にあっては、以下の効果を奏する。
(13) 上記(2)に記載のブレーキ装置において、車格に応じて、第1ポンプP1および第2ポンプP2と、第1遮断弁19および第2遮断弁38とを制御する電子制御ユニットECUを備えた。
よって、車両諸元に応じて第1ポンプP1、第2ポンプP2、第1遮断弁19および第2遮断弁38を任意に制御できる。
(14) 上記(13)に記載のブレーキ装置において、電子制御ユニットECUは、車格があらかじめ設定された車格よりも大きい場合、第2遮断弁38を閉弁方向に制御し、第1ポンプP1と第2ポンプP2の両方を駆動する。
よって、車格が大きい場合には第1ポンプP1および第2ポンプP2を駆動することにより、必要な制動力がより確実に得られる。
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図4は、実施例3のブレーキ装置の油圧回路図である。
実施例3のブレーキ装置は、2つのバッテリ40a,40bを備える。第1バッテリ(第1電源)40aは、液圧制御ユニット2の各アクチュエータ(第1モータM1、第1遮断弁19、増圧弁20、連通弁26、調圧弁28、減圧弁29)に電力を供給する。第2バッテリ(第2電源)40bは、第2ポンプユニット3の各アクチュエータ(第2ポンプP2および第2遮断弁38)に電力を供給する。バッテリ40a,40bは、いずれも14Vバッテリである。また、第2ポンプユニット3は、電子制御ユニット42を有する。電子制御ユニット42は第2バッテリ40bから電力の供給を受ける。電子制御ユニット42は、電子制御ユニットECUが失陥して第1ポンプP1および第1遮断弁19が制御不能となった場合、第2ポンプP2および第2遮断弁38を制御することでホイルシリンダ液圧を増圧する。
実施例3にあっては、以下の効果を奏する。
(15) 上記(2)に記載のブレーキ装置において、第1遮断弁19に電力を供給する第1バッテリ40aと、第2遮断弁38に電力を供給する第2バッテリ40bと、を備えた。
よって、一方のバッテリが失陥した場合であっても、他方の正常なバッテリから電力の供給を受けるポンプおよび遮断弁を制御してホイルシリンダ液圧を増圧できる。
〔実施例4〕
次に、実施例4について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図5は、実施例4のブレーキ装置の油圧回路図である。
実施例4では、第2遮断弁38が液圧制御ユニット2に設けられている。第2遮断弁38は、油路10において第1遮断弁19よりもマスタシリンダM/C側に配置されている。また、第2ポンプP2の吐出部36bは、吐出油路43、配管44、吐出油路45を介して吐出油路23と接続されている。つまり、実施例4では、油路10における第1ポンプP1の吐出部24bとの接続位置50と、第2ポンプP2の吐出部36bとの接続位置51とが一致する。吐出油路43は第2ポンプハウジングHG2に形成され、吐出油路45は液圧制御ユニットハウジングHG1に形成されている。配管44は吐出油路43と吐出油路45とを接続する。第1ポンプP1は、音振性能等で優れた5つのプランジャを有するプランジャポンプである。
実施例4のストロークシミュレータSSは、ピストン46a、第1スプリング46b、リテーナ部材46c、第2スプリング46dおよびダンパ46eを有する。ピストン46aは、ストロークシミュレータSSの内部を2室(正圧室16a,背圧室16b)に分離して室内を軸方向移動可能に設けられている。第1スプリング46bは、ピストン46aを正圧室16a側(正圧室16aの容積を縮小し、背圧室16bの容積を拡大する方向)に付勢する。リテーナ部材46cは、第1スプリング46bを保持する。第2スプリング46dは、リテーナ部材46cを正圧室16a側に常時付勢する。第2スプリング46dの付勢力は、第1スプリング46bの付勢力よりも大きい。ダンパ46eは、ペダルの底付き感を生成するためのクッション材である。
実施例4のブレーキ装置においても、第1遮断弁19が開故障した場合には、第2遮断弁38を閉弁方向に制御し、第1ポンプP1と第2ポンプP2の少なくとも一方を作動させることで、所望のブレーキ液圧が得られる。
〔実施例5〕
次に、実施例5について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。実施例5の電子制御ユニットECU(コントロールユニット)は、急制動時において、低圧領域では第2ポンプP2のみでホイルシリンダW/Cの増圧を行い、高圧領域では第1ポンプP1のみでホイルシリンダW/Cの増圧を行う。よって、実施例5では、第1ポンプP1と第2ポンプP2とを選択的に使うことで消費電力を抑制できる。
以下に、実施例から把握される特許請求の範囲に記載した発明以外の技術的思想について説明する。
(16) 請求項14に記載のブレーキ装置において、
前記コントロールユニットは、車両状態を検出する車両状態検出部の検出結果に応じて、前記各ポンプと前記各遮断弁を制御することを特徴とするブレーキ装置。
よって、車両状態に応じて各ポンプおよび各遮断弁を任意に制御できる。
(17) 上記(16)に記載のブレーキ装置において、
前記第2ポンプは、前記第1ポンプよりも固有吐出量が多いことを特徴とするブレーキ装置。
よって、第2ポンプでブレーキ液を供給することでホイルシリンダの増圧応答性が稼げる。
(18) 上記(16)に記載のブレーキ装置において、
前記コントロールユニットは、前記車両状態検出部により急制動が検出されると、前記第2遮断弁を閉弁方向に制御し、前記第1ポンプと前記第2ポンプの両方を駆動することを特徴とするブレーキ装置。
よって、急制動時におけるホイルシリンダの増圧応答性が高められ、必要な制動力がより確実に得られる。
(19) 請求項14に記載のブレーキ装置において、
前記第1ポンプと前記第1遮断弁に電力を供給する第1電源と、
前記第2ポンプと前記第2遮断弁に電力を供給する第2電源と、
を備えたことを特徴とするブレーキ装置。
よって、一方の電源が失陥した場合であっても、他方の正常な電源から電力の供給を受けるポンプおよび遮断弁を制御してホイルシリンダ液圧を増圧できる。
ECU 電子制御ユニット(コントロールユニット)
HG1 液圧制御ユニットハウジング(第1ハウジング)
HG2 第2ポンプハウジング(第2ハウジング)
M/C マスタシリンダ
P1 第1ポンプ
P2 第2ポンプ
W/C ホイルシリンダ
4P プライマリ配管(液圧回路)
4S セカンダリ配管(液圧回路)
10 油路(液圧回路)
19 第1遮断弁
23 吐出油路(第1吐出油路)
24b 吐出部
25 吐出油路(第1吐出油路)
36b 吐出部
37 油路(液圧回路)
38 第2遮断弁
39 吐出油路(第2吐出油路)
40a 第1バッテリ(第1電源)
40b 第2バッテリ(第2電源)
41a 車両状態検出部
50 接続位置
51 接続位置

Claims (3)

  1. マスタシリンダと、ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与するホイルシリンダと、を接続する油路と、
    前記油路に設けられた第1遮断弁と、
    前記油路における前記第1遮断弁と前記ホイルシリンダとの間にブレーキ液を供給する第1ポンプと、
    前記第1ポンプの吐出部と、前記油路における前記第1遮断弁と前記ホイルシリンダとの間と、を接続する第1吐出油路と、
    前記油路における前記マスタシリンダと前記第1遮断弁との間に設けられた第2遮断弁と、
    前記油路における前記第1遮断弁と前記第2遮断弁との間にブレーキ液を供給する第2ポンプと、
    前記第2ポンプの吐出部と、前記油路における前記第1遮断弁と前記第2遮断弁との間と、を接続する第2吐出油路と、
    を備えるブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載のブレーキ装置において、
    前記第1ポンプの固有吐出量と、前記第2ポンプの固有吐出量と、は異なるブレーキ装置。
  3. 請求項に記載のブレーキ装置において、
    前記第2ポンプの固有吐出量は、前記第1ポンプの固有吐出量よりも多いブレーキ装置。
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