JP6673192B2 - 電力変換回路の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換回路の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、下記特許文献1に見られるように、上アームスイッチ及び下アームスイッチの直列接続体を備え、上記直列接続体に直流電源が並列接続される電力変換回路に適用されるものが知られている。上アームスイッチ及び下アームスイッチの双方が同時にオンされることを防止するデッドタイムの期間中においては、上アームスイッチに逆並列接続された上アームダイオード、又は下アームスイッチに逆並列接続された下アームダイオードに順方向電流が流れる。上記制御装置は、順方向電流がダイオードに流れることを利用して、デッドタイム補償に必要となる実際のデッドタイムの長さを、ダイオードの電圧降下に基づいて検出している。
特許第5326913号公報
ここで、電力変換回路の出力電圧をその指令電圧に近づける上では、デッドタイムを短縮することが要求される。ただし、例えば上記特許文献1に記載の制御装置のように、デッドタイム補償を行う構成では、デッドタイムを必ずしも短縮することはできない。
本発明は、デッドタイムを短縮することのできる電力変換回路の制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上アームダイオードが逆並列に接続された上アームスイッチと、下アームダイオードが逆並列に接続されて、かつ、前記上アームスイッチに直列接続された下アームスイッチと、を備え、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチの直列接続体に直流電源が並列接続される電力変換回路に適用され、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチの双方が同時にオンされることを防止するデッドタイムを設定しつつ、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチを交互にオンするように、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのオン駆動信号を出力する信号出力部を備える。本発明では、前記直流電源の正極側の電圧よりも低くてかつ前記直流電源の負極側の電圧よりも高い電圧が所定電圧として設定されており、前記信号出力部は、前記デッドタイムの期間中において、前記上アームスイッチと前記下アームスイッチとを接続する電気経路の電圧である判定電圧が変化して前記所定電圧に到達したと判定した場合に前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのうち次回オンするスイッチの前記オン駆動信号を出力する信号切替処理を行う。
本発明は、デッドタイムを設定しつつ、上アームスイッチ及び下アームスイッチを交互にオンするように、上アームスイッチ及び下アームスイッチのオン駆動信号を出力する信号出力部を備えている。ここで、デッドタイムの期間中において、上アームスイッチ及び下アームスイッチを接続する電気経路に電流が流れないことがある。この場合、ダイオードが導通状態及び逆バイアス状態とされていない。そして、デッドタイムの期間中において、上アームスイッチと下アームスイッチとを接続する電気経路の電圧は、直流電源の正極側の電圧から直流電源の負極側の電圧に向かって徐々に低下、又は直流電源の負極側の電圧から直流電源の正極側の電圧に向かって徐々に上昇する現象が生じる。したがって、この現象の発生を検出することにより、デッドタイムが実際に開始されたことを検出することができる。
この点に鑑み、本発明では、直流電源の正極側の電圧よりも低くてかつ直流電源の負極側の電圧よりも高い電圧が所定電圧として設定されている。信号出力部は、デッドタイムの期間中において、上アームスイッチと下アームスイッチとを接続する電気経路の電圧である判定電圧が変化して所定電圧に到達したと判定した場合、デッドタイムが実際に開始されたと判定し、上アームスイッチ及び下アームスイッチのうち次回オンするスイッチのオン駆動信号を出力する。
以上説明した本発明は、例えば上記特許文献1に記載されたデッドタイム補償が行われる構成とは異なるものであり、デッドタイムが実際に開始された時点を迅速に把握することができる。これにより、上アームスイッチ及び下アームスイッチのうち次回オンすべきスイッチのオン駆動信号の出力タイミングを迅速に把握でき、デッドタイムを短縮することができる。
第1実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。 比較例に係る相電流が0よりも大きい場合の判定電圧等の推移を示すタイムチャート。 比較例に係る電流の流通態様を示す図。 比較例に係る相電流が0に変化する場合の判定電圧等の推移を示すタイムチャート。 比較例に係る電流の流通態様を示す図。 比較例に係る相電流が0の場合の判定電圧等の推移を示すタイムチャート。 比較例に係る相電流が0よりも小さい場合の判定電圧等の推移を示すタイムチャート。 比較例に係る電流の流通態様を示す図。 比較例に係る相電流が0に変化する場合の判定電圧等の推移を示すタイムチャート。 比較例に係る電流の流通態様を示す図。 信号切替処理の手順を示すフローチャート。 第1実施形態に係る信号切替処理の一例を示すタイムチャート。 信号切替処理の一例を示すタイムチャート。 信号切替処理の一例を示すタイムチャート。 信号切替処理の一例を示すタイムチャート。 信号切替処理の一例を示すタイムチャート。 第2実施形態に係る信号切替処理の一例を示すタイムチャート。 比較例に係る信号切替処理の一例を示すタイムチャート。 第3実施形態に係る信号切替処理の一例を示すタイムチャート。 第4実施形態に係るモータ制御システムの全体構成図。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る制御装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態において制御装置は、3相モータに接続された3相インバータに適用される。
図1に示すように、モータ制御システムは、モータ10、インバータ20及び制御装置30を備えている。本実施形態では、モータ10として、ブラシレスの同期機を用いている。同期機としては、例えば永久磁石同期機を用いることができる。なお本実施形態において、モータ10は車載補機を駆動するために用いられている。車載補機としては、例えば、ラジエータファンや、エアコンのブロワ、ウォーターポンプが挙げられる。
モータ10は、インバータ20を介して直流電源としてのバッテリ40に接続されている。インバータ20の入力側には、インバータ20の入力電圧を平滑化する平滑コンデンサ21が設けられている。
インバータ20は、上アームスイッチSUH,SVH,SWHと下アームスイッチSUL,SVL,SWLとの直列接続体を備えている。U相上,下アームスイッチSUH,SULの接続点には、モータ10のU相巻線の第1端が接続されている。V相上,下アームスイッチSVH,SVLの接続点には、モータ10のV相巻線の第1端が接続されている。W相上,下アームスイッチSWH,SWLの接続点には、モータ10のW相巻線の第1端が接続されている。U,V,W相巻線の第2端は、中性点にて接続されている。本実施形態において、誘導性負荷であるU,V,W相巻線は、電気角で互いに120°ずれている。
本実施形態では、各スイッチSUH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWLとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、より具体的にはユニポーラ素子であってかつSiC又はGaN等のワイドバンドギャップ半導体であるNチャネルMOSFETを用いている。各スイッチSUH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWLは、寄生ダイオードDUH,DUL,DVH,DVL,DWH,DWLを有している。なお、各スイッチSUH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWLとしては、ワイドバンドギャップの半導体スイッチに限らず、例えばSiの半導体スイッチであってもよい。
モータ制御システムは、モータ10に流れる各相電流のうち、少なくとも2相分の電流を検出する相電流検出部50を備えている。相電流検出部50の検出値は、制御装置30に入力される。
制御装置30は、マイコンを主体として構成され、モータ10の制御量をその指令値にフィードバック制御すべく、インバータ20を操作する。本実施形態において、制御量は回転速度であり、その指令値は指令回転速度である。なお本実施形態において、制御装置30は、ホール素子やレゾルバ等の回転角検出部により検出されるモータ10の回転角情報を用いることなく、モータ10の回転速度を制御する位置センサレス制御を行う。
制御装置30には、各上アームスイッチSUH〜SWHのドレイン側の電位、各下アームスイッチSUL〜SWLのソース側の電位、並びにU,V、W相それぞれの上アームスイッチ及び下アームスイッチの接続点の電位が入力される。制御装置30は、入力された電位に基づいて、平滑コンデンサ21の端子間電圧をインバータ20の電源電圧VDCとして検出したり、U,V、W相それぞれにおいて下アームスイッチのソース側に対する上アームスイッチ及び下アームスイッチの接続点の電位差を検出したりする。なお本実施形態において、制御装置30が「信号出力部」を含む。
制御装置30は、スイッチング制御部31を備えている。スイッチング制御部31は、インバータ20を構成する各スイッチSUH,SUL,SVH,SVL,SWH,SWLをオンオフすべく、各駆動信号GUH,GUL,GVH,GVL,GWH,GWLを生成し、生成した各駆動信号を各スイッチに対応する各ドライバDrに出力する。
ドライバDrは、自身に対応するスイッチのソース側に接続され、ソース側から電力を供給される。ドライバDrは、スイッチング制御部31から出力された駆動信号がオン駆動信号である場合にスイッチをオンし、スイッチング制御部31から出力された駆動信号がオフ駆動信号である場合にスイッチをオフする。各相において、上アームスイッチと、下アームスイッチとは交互にオンされる。
スイッチング制御部31は、各駆動信号GUH,GUL,GVH,GVL,GWH,GWLの元になる信号であるU,V,W相PWM信号GU*,GV*,GW*を生成する。本実施形態において、U,V,W相PWM信号GU*,GV*,GW*は、電気角で互いに120°ずれており、U,V,W相巻線に電気角で互いに120°ずれた正弦波状の電流を流すように生成される。本実施形態において、各PWM信号GU*,GV*,GW*は、Hによって上アームスイッチのオンを指示し、Lによって下アームスイッチのオンを指示するものとする。以下、U相を例にして説明する。
スイッチング制御部31は、U相PWM信号GU*とその論理反転信号との論理反転タイミング同士をデッドタイムDTだけ離間させる処理を行うことで、U相上アームスイッチSUHの駆動信号であるU相上アーム駆動信号GUHと、U相下アームスイッチSULの駆動信号であるU相下アーム駆動信号GULとを生成する。スイッチング制御部31は、生成した各駆動信号GUH,GULを各ドライバDrに出力する。
ここで、本実施形態の特徴的構成を、比較例と比較しつつ以下に説明する。
まず、比較例について説明する。比較例に係る制御装置は、下アームダイオードに順方向電流が流れていると判定した期間を実際のデッドタイムの長さとして検出する。また、制御装置は、上アームダイオードに順方向電流が流れていると判定した期間を実際のデッドタイムの長さとして検出する。制御装置は、検出したデッドタイムの長さに基づいて、デッドタイム補償を行う。
以下、図2〜図10を用いて、比較例について説明する。なお、図2〜図10では、U相を例にして説明する。
図2に、U相電流が0よりも大きくなる場合のU相PWM信号GU*、U相上アーム駆動信号GUH、U相下アーム駆動信号GUL、及びU相判定電圧Voutの推移を示す。本実施形態において、相電流は、上アームスイッチ及び下アームスイッチの接続点側からモータ10の巻線側へと流れる方向の符号が正と定義されている。また、U相判定電圧Voutは、U相下アームスイッチSULのドレイン側に対するU相上,下アームスイッチSUH,SULの接続点の電位差を示す。さらに、下アームスイッチのドレイン側の電位を0とし、上アームスイッチのソース側の電位をVDCとする。
図2に示す例では、デッドタイムDTの期間に先立つ時刻t1において、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号とされてかつU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号とされている。このため、図3(a)に示すように、バッテリ40の正極側からU相上アームスイッチSUHを介してモータ10側へと電流が流れる。本実施形態において、各アームスイッチにおける電圧降下量は、各ダイオードにおける電圧降下量Vfと比較して非常に小さいとして無視している。時刻t1において、U相判定電圧VoutはVDCとなる。
その後時刻t2において、U相上アーム駆動信号GUHがオフ駆動信号に切り替えられる。このため、その後U相上アームスイッチSUHがオフに切り替えられ、図3(b)に示すようにバッテリ40の負極側からU相下アームダイオードDULを介してモータ10側へと電流が流れる。これにより、U相判定電圧Voutは「−Vf」となる。制御装置は、U相判定電圧Voutが「−Vf」になっていると判定した期間を実際のデッドタイムの長さとして検出する。制御装置は、検出したデッドタイムの長さに基づいて、デッドタイム補償を行う。
なお図2では、U相上アーム駆動信号GUHがオフ駆動信号に切り替えられた時刻t2において、U相判定電圧Voutが「−Vf」に到達するように図示されているが、これは便宜上のものである。実際には、時刻t2と、U相判定電圧Voutが「−Vf」に到達するタイミングとの間に時間差が存在する。
その後時刻t4〜t5において、U相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号とされる。このため、U相判定電圧Voutは0となる。その後時刻t5においてU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号に切り替えられる。このため、その後U相下アームスイッチSULがオフに切り替えられ、U相判定電圧Voutは「−Vf」となる。制御装置は、U相判定電圧Voutが「−Vf」になっていると判定した期間を実際のデッドタイムの長さとして検出する。制御装置は、検出したデッドタイムの長さに基づいて、デッドタイム補償を行う。なお、その後時刻t6においてU相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられると、U相判定電圧VoutはVDCとなる。
比較例では、U相電流が0となる場合にデッドタイムを検出できなくなるといった問題が生じる。この問題について、図4を用いて説明する。図4は、U相電流が0となっている状態からU相電流が0よりも大きくなる状態に移行する場合を示す。
図4に示す例では、U相電流が0とされている状況下、時刻t1において、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号とされてかつU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号とされている。このため、図5(a)に示すように、U相判定電圧VoutはVDCとなる。
その後、時刻t2においてU相上アーム駆動信号GUHがオフ駆動信号に切り替えられる。ただし、U相電流が流れていないため、図5(b)に示すようにU相下アームダイオードDULはオンせず、U相下アームダイオードDULの逆バイアス状態が解消されるだけである。このため、U相判定電圧Voutは、VDCから0に向かって徐々に低下する。なお、U相判定電圧Voutが徐々に低下する理由の1つとして、U相上アームスイッチSUHのドレイン及びU相下アームスイッチSULのソースを接続する電気経路に存在する電荷が、U相上アームスイッチSUHに対応するドライバDrへと移動することが挙げられる。
このように時刻t2以降において、U相判定電圧Voutが「−Vf」とならない。このため、制御装置は、実際のデッドタイムの長さを検出することができない。
なお、その後時刻t3においてU相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられ、時刻t4よりも前のタイミングにおいて正方向にU相電流が流れ始める。このため、各駆動信号GUH,GULがオフ駆動信号とされる時刻t4〜t5において、U相下アームダイオードDULに順方向電流が流れるため、U相判定電圧Voutは「−Vf」となる。
ちなみに、先の図4において時刻t4以降もU相電流が0となる場合、図6に示す波形となる。この場合、時刻t4においてU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号に切り替えられたとしても、U相下アームダイオードDULに順方向電流が流れない。U相判定電圧Voutは、0からVDCに向かって上昇する。
続いて図7に、U相電流が0よりも小さくなる場合のU相PWM信号GU*等の推移を示す。
図7に示す例では、デッドタイムDTの期間に先立つ時刻t1において、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号とされてかつU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号とされている。このため、図8(a)に示すように、モータ10側からU相上アームスイッチSUHを介してバッテリ40の正極側へと電流が流れ、U相判定電圧VoutはVDCとなる。
その後時刻t2において、U相上アーム駆動信号GUHがオフ駆動信号に切り替えられる。このため、その後、図8(b)に示すようにモータ10側からU相上アームダイオードDUHを介してバッテリ40の正極側へと電流が流れる。これにより、U相判定電圧Voutは「VDC+Vf」となる。制御装置は、U相判定電圧Voutが「VDC+Vf」になっていると判定した期間を実際のデッドタイムの長さとして検出する。
その後時刻t4〜t5において、U相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号とされ、U相判定電圧Voutは0となる。その後時刻t5においてU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号に切り替えられる。このため、その後U相判定電圧Voutは「VDC+Vf」となる。制御装置は、U相判定電圧Voutが「VDC+Vf」になっていると判定した期間を実際のデッドタイムの長さとして検出する。なお、その後時刻t6においてU相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられると、U相判定電圧VoutはVDCとなる。
続いて図9に、U相電流が0となっている状態からU相電流が0よりも小さくなる状態に移行する場合を示す。
図9に示す例では、U相電流が0とされている状況下、時刻t1において、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号とされてかつU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号とされている。このため、図10(a)に示すように、U相判定電圧VoutはVDCとなる。
その後、時刻t2においてU相上アーム駆動信号GUHがオフ駆動信号に切り替えられる。ただし、U相電流が流れていないため、図10(b)に示すようにU相上アームダイオードDUHはオンしない。このため、U相判定電圧Voutは、VDCから0に向かって徐々に低下する。このように時刻t2以降において、U相判定電圧Voutが「VDC+Vf」とならないため、制御装置は、実際のデッドタイムの長さを検出することができない。
なお、その後時刻t3においてU相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられ、時刻t4よりも前のタイミングにおいて負方向にU相電流が流れ始める。このため、各駆動信号GUH,GULがオフ駆動信号とされる時刻t4〜t5において、U相下アームダイオードDULに順方向電流が流れるため、U相判定電圧Voutは「VDC+Vf」となる。
ちなみに、先の図9において時刻t4以降もU相電流が0となる場合、時刻t4〜t5において、U相判定電圧Voutは0からVDCに向かって上昇する。
以上説明した比較例は、例えば上記特許文献1に記載されたように、デッドタイム補償が行われる構成である。デッドタイム補償が行われる比較例では、デッドタイムを必ずしも短縮することはできない。また、比較例では、デッドタイムの長さを検出することができない場合がある。これに対し、本実施形態では、以下に説明する特徴的構成により、デッドタイムを短縮することができる。
続いて、本実施形態の特徴的構成について説明する。本実施形態では、制御装置30の備える状態判定部32により、図11に示す信号切替処理が行われる。この処理は、状態判定部32により所定の処理周期毎に繰り返し実行される。なお図11では、U相を例にして説明する。また本実施形態において、図11の処理で用いられる各フラグF1〜F4,FA,FBの初期値はLとされている。ちなみに、図11に示す例では、信号切替処理が制御装置30におけるソフトウェアにより実現されているが、これに限らず、ハードウェアにより実現されていてもよい。
この一連の処理では、まずステップS10において、現時点がデッドタイムDTの期間に含まれているか否かを判定する。なお、デッドタイムDTの期間に含まれているか否かは、例えば各駆動信号GUH,GULに基づいて判定すればよい。
ステップS10でデッドタイムDTの期間中に含まれていないと判定した場合には、現在の処理周期における一連の処理を一旦終了する。このため、スイッチング制御部31により生成されたU相PWM信号GU*に基づく上,下アーム駆動信号GUH,GULに基づいて、U相上,下アームスイッチSUH,SULがオンオフされる。現在の処理周期における一連の処理を一旦終了すると、次回の処理周期におけるステップS10の処理に移行する。
ステップS10においてデッドタイムDTの期間に含まれていると判定した場合には、ステップS11に進み、U相判定電圧Voutを取得する。そして、取得したU相判定電圧Voutが第1所定電圧「VDC−α」以下であるか否かを判定する。本実施形態において、第1所定電圧「VDC−α」は、電源電圧VDCよりも低くて、かつ、電源電圧VDCの1/2よりも高い値に設定されている。なお、第1所定電圧「VDC−α」を規定する電源電圧VDCは、制御装置30により検出された平滑コンデンサ21の端子間電圧が用いられればよい。
ステップS11において否定判定した場合には、ステップS12に進み、第1フラグF1をLにする。一方、ステップS11において肯定判定した場合には、ステップS13に進み、第1フラグF1をHにする。
ステップS12,S13の処理の完了後、ステップS14に進み、U相判定電圧Voutが第2所定電圧α以上であるか否かを判定する。本実施形態において、第2所定電圧αは、電源電圧VDCの1/2よりも低くて、かつ、バッテリ40の負極側の電圧(0)よりも高い値に設定されている。
ステップS14において否定判定した場合には、ステップS15に進み、第2フラグF2をLにする。一方、ステップS14において肯定判定した場合には、ステップS16に進み、第2フラグF2をHにする。
ステップS15,S16の処理の完了後、ステップS17に進み、第1フラグF1がHであるとの条件と、第2フラグF2がHであるとの条件との論理積が真であるか否かを判定する。ステップS17において否定判定した場合には、ステップS18に進み、第1切替フラグFAをLにする。一方、ステップS17において肯定判定した場合には、ステップS19に進み、第1切替フラグFAをHにする。
ステップS18,S19の処理の完了後、ステップS20に進み、現在の処理周期において、第1切替フラグFAがLからHに切り替わったか否かを判定する。
ステップS20において切り替わったと判定した場合には、ステップS21に進み、U相上アームスイッチSUH及びU相下アームスイッチSULのうち、次回オンするスイッチがU相上アームスイッチSUHであるか否かを判定する。
ステップS21において肯定判定した場合には、ステップS22進み、スイッチング制御部31から出力されるU相上アーム駆動信号GUHを、オフ駆動信号からオン駆動信号に切り替える。これにより、U相PWM信号GU*に基づくオン駆動信号の切り替えタイミングに先立ち、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる。
一方、ステップS21において否定判定した場合には、ステップS23進み、スイッチング制御部31から出力されるU相下アーム駆動信号GULを、オフ駆動信号からオン駆動信号に切り替える。これにより、U相PWM信号GU*に基づくオン駆動信号の切り替えタイミングに先立ち、U相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられる。
ステップS20において第1切替フラグFAがLからHに切り替わらないと判定した場合には、ステップS24に進む。ステップS24では、U相判定電圧Voutが、電源電圧VDCにU相上アームダイオードDUHの電圧降下量Vf加算した値以上であるか否かを判定する。この処理は、U相上アームダイオードDUHに順方向電流が流れているか否かを判定するための処理である。
ステップS24において否定判定した場合には、ステップS25に進み、第3フラグF3をLにする。一方、ステップS24において肯定判定した場合には、ステップS26に進み、第3フラグF3をHにする。
ステップS25,S26の処理の完了後、ステップS27に進み、U相判定電圧Voutが「−Vf」以下であるか否かを判定する。この処理は、U相下アームダイオードDULに順方向電流が流れているか否かを判定するための処理である。
ステップS27において否定判定した場合には、ステップS28に進み、第4フラグF4をLにする。一方、ステップS27において肯定判定した場合には、ステップS29に進み、第4フラグF4をHにする。
ステップS28,S29の処理の完了後、ステップS30に進み、第3フラグF3がHであるとの条件と、第4フラグF4がHであるとの条件との論理和が真であるか否かを判定する。ステップS30において否定判定した場合には、ステップS31に進み、第2切替フラグFBをLにする。一方、ステップS30において肯定判定した場合には、ステップS32に進み、第2切替フラグFBをHにする。
ステップS31,S32の処理の完了後、ステップS33に進み、現在の処理周期において、第2切替フラグFBがLからHに切り替わったか否かを判定する。ステップS33において切り替わったと判定した場合には、ステップS21に進む。一方、ステップS33において否定判定した場合には、現在の処理周期における一連の処理を一旦終了する。
ステップS24〜S33,S21〜S23の処理によれば、デッドタイムDTの期間中においてU相下アームダイオードDULに順方向電流が流れていると判定された場合、スイッチング制御部31から出力される駆動信号であって、次回オンされるスイッチの駆動信号がオン駆動信号に切り替えられる。一方、デッドタイムDTの期間中においてU相上アームダイオードDUHに順方向電流が流れていると判定された場合、次回オンされるスイッチの駆動信号がオン駆動信号に切り替えられる。
ちなみに、図11に示す処理は、V,W相についても同様に実施されればよい。
続いて図12〜図16を用いて、本実施形態に係る制御装置30の処理についてU相を例にして説明する。図12〜図16には、比較例に係るU相上,下アーム駆動信号GUH,GULも示した。
図12に、U相電流が0となっている状態からU相電流が0よりも大きくなる状態に移行する場合を示す。
図12に示す例では、U相電流が流れていない状況下、デッドタイムDTの期間中でない時刻t1において、U相PWM信号GU*に基づくU相上アーム駆動信号GUHがオフ駆動信号に切り替えられる。オフ駆動信号に従ってU相上アームスイッチSUHがオフされるため、U相判定電圧VoutがVDCから0に向かって低下し始める。その後、時刻t2においてU相判定電圧Voutが低下して第1所定電圧「VDC−α」に到達したと判定される。これにより、第1フラグF1がHに切り替えられ、第1フラグF1及び第2フラグF2の双方がHとなることにより、第1切替フラグFAがHに切り替えられる。このため、U相PWM信号GU*に基づくU相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられる時刻t3を待たずに、U相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられる。
なお、その後、U相判定電圧Voutが低下して第2所定電圧αを下回ったと判定されることにより、第2フラグF2がLに切り替えられる。これにより、第1切替フラグFAがLに切り替えられる。
その後、時刻t4よりも前のタイミングにおいて、正方向にU相電流が流れ始める。このため、デッドタイムDTの期間中でない時刻t4においてU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号に切り替えられることにより、オフ駆動信号に従ってU相下アームスイッチSULがオフされる。このため、その後デッドタイムDTの期間中においてU相判定電圧Voutが低下して「−Vf」になったと判定される。これにより、第4フラグF4がHに切り替えられ、第2切替フラグFBがHに切り替えられる。これにより、U相PWM信号GU*に基づくU相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる時刻t5を待たずに、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる。
なお、その後、U相判定電圧Voutが上昇してVDCになったと判定されることにより、第4フラグF4がLに切り替えられる。これにより、第2切替フラグFBがLに切り替えられる。
図13に、U相電流が0となっている状態からU相電流が0よりも小さくなる状態に移行する場合を示す。なお図13の説明において、先の図12の説明と重複する部分については適宜省略している。
図13に示す例では、時刻t3〜時刻t4の間のタイミングにおいて、負方向にU相電流が流れ始める。このため、デッドタイムDTの期間中でない時刻t4においてU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号に切り替えられ、デッドタイムDTの期間中においてU相判定電圧Voutが上昇して「VDC+Vf」になったと判定される。このため、第3フラグF3がHに切り替えられ、第2切替フラグFBがHに切り替えられる。これにより、U相PWM信号GU*に基づくU相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる時刻t5を待たずに、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる。
なお、その後、U相判定電圧Voutが低下してVDCになったと判定されることにより、第3フラグF3がLに切り替えられる。これにより、第2切替フラグFBがLに切り替えられる。
図14に、U相電流が0となっている状態が維持される場合を示す。なお図14の説明において、先の図12の説明と重複する部分については適宜省略している。
図14に示す例では、U相電流が0のままの状態で、デッドタイムDTの期間中でない時刻t4においてU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号に切り替えられる。これにより、U相判定電圧Voutが0からVDCに向かって上昇し始める。その後時刻t5において、U相判定電圧Voutが上昇して第2所定電圧αに到達したと判定されることにより、第2フラグF2がHに切り替えられ、第1切替フラグFAがHに切り替えられる。このため、U相PWM信号GU*に基づくU相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる時刻t6を待たずに、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる。
なお、その後、U相判定電圧Voutが上昇してVDCになったと判定されることにより、第1フラグF1がLに切り替えられる。これにより、第1切替フラグFAがLに切り替えられる。
図15に、U相電流が0よりも大きくなっている状態が維持される場合を示す。
図15に示す例では、時刻t1においてU相上アーム駆動信号GUHがオフ駆動信号に切り替えられ、U相上アームスイッチSUHがオフされる。このため、U相判定電圧Voutが「−Vf」まで低下したと判定され、第4フラグF4がHに切り替えられる。これにより、第2切替フラグFBがHに切り替えられ、U相PWM信号GU*に基づくU相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられる時刻t2を待たずに、U相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられる。なお、その後、U相判定電圧Voutが上昇して0になったと判定されることにより、第4フラグF4がLに切り替えられる。これにより、第2切替フラグFBがLに切り替えられる。
その後、デッドタイムDTの期間中ではない時刻t3においてU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号に切り替えられ、U相上アームスイッチSUHがオフされる。このため、U相判定電圧Voutが「−Vf」まで低下したと判定され、第4フラグF4がHに切り替えられる。これにより、第2切替フラグFBがHに切り替えられ、U相PWM信号GU*に基づくU相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる時刻t4を待たずに、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる。
図16に、U相電流が0よりも小さくなっている状態が維持される場合を示す。
図16に示す例では、時刻t1においてU相上アーム駆動信号GUHがオフ駆動信号に切り替えられ、U相上アームスイッチSUHがオフされる。このため、U相判定電圧Voutが「VDC+Vf」まで上昇したと判定され、第3フラグF3がHに切り替えられる。これにより、第2切替フラグFBがHに切り替えられ、U相PWM信号GU*に基づくU相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられる時刻t2を待たずに、U相下アーム駆動信号GULがオン駆動信号に切り替えられる。なお、その後、U相判定電圧Voutが低下して0になったと判定されることにより、第3フラグF3がLに切り替えられる。これにより、第2切替フラグFBがLに切り替えられる。
その後、デッドタイムDTの期間中ではない時刻t3においてU相下アーム駆動信号GULがオフ駆動信号に切り替えられ、U相上アームスイッチSUHがオフされる。このため、U相判定電圧Voutが「VDC+Vf」まで上昇したと判定され、第3フラグF3がHに切り替えられる。これにより、第2切替フラグFBがHに切り替えられ、U相PWM信号GU*に基づくU相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる時刻t4を待たずに、U相上アーム駆動信号GUHがオン駆動信号に切り替えられる。
以上詳述した本実施形態によれば、各相において、上アームスイッチ及び下アームスイッチのうち次回オンすべきスイッチのオン駆動信号の出力タイミングを迅速に把握することができる。このため、U相を例にして説明すると、U相上アームスイッチSUHの1スイッチング周期において、U相上アーム駆動信号GUHのオン駆動信号の期間を、U相PWM信号GU*のHの期間に近づけることができる。また、U相下アームスイッチSULの1スイッチング周期において、U相下アーム駆動信号GULのオン駆動信号の期間を、U相PWM信号GU*のLの期間に近づけることができる。このため、正弦波状の電流に対する各相電流の歪を抑制することができ、モータ10の振動及び騒音を抑制することができる。
また本実施形態では、現時点がデッドタイムの期間中に含まれていることを条件として、信号切替処理が行われる。このため、デッドタイムの期間以外の期間において、例えばU相判定電圧Voutにノイズが混入することにより、信号切替処理が誤って行われることを防止できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、状態判定部32は、相電流が0近傍であると判定していることを条件として、先の図11のステップS11〜S20の処理を行う。
図17に、本実施形態に係る信号切替処理の手順を示す。この処理は、状態判定部32により所定の処理周期毎に繰り返し実行される。なお図17において、先の図11に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS10において肯定判定した場合には、ステップS40に進む。ステップS40では、相電流検出部50により検出されたU相電流IUの絶対値が所定電流Ith以下であるか否かを判定する。この処理は、U相電流IUが0近傍であるか否かを判定するための処理である。
ステップS40において否定判定した場合には、ステップS24に進む。一方、ステップS40において肯定判定した場合には、ステップS11に進む。
以上説明した本実施形態によれば、相電流が0近傍である状況に限ってステップS11〜S20の処理が行われる。このため、ステップS11〜S20の処理が行われるべきでない状況において、これら処理が誤って行われることを防止することができる。また本実施形態によれば、制御装置30の処理負荷を低減することもできる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、U相を例にして説明すると、状態判定部32は、U相判定電圧Voutが第1所定電圧「VDC−α」以下であってかつ第2所定電圧α以上になっている状態が所定時間Tth継続されていると判定した場合に信号切替処理を行う。以下、この理由について、図18に示す比較例を用いて説明する。
図18に示す比較例は、上記第1実施形態のことである。U相下アームスイッチSULがオンされてかつ第1フラグF1がHにされている場合において、ノイズ等の影響により、時刻t1に示すように第2フラグF2が一時的にHとされ、第1切替フラグFAが一時的にHに切り替わることがある。この場合、U相上アームスイッチSUHが誤ってオンされ、上下アーム短絡が生じるといった問題が生じ得る。
そこで本実施形態では、状態判定部32は、U相判定電圧Voutが第1所定電圧「VDC−α」以下であってかつ第2所定電圧α以上になっている状態が所定時間Tth継続されていると判定した場合に信号切替処理を行う。すなわち、状態判定部32は、第1切替フラグFAがHになっている状態が所定時間Tth継続されていると判定した場合に信号切替処理を行う。これにより、上述した問題の発生を抑制する。なお図19に示す例では、状態判定部32は、第1切替フラグFAがHになっている状態が所定時間Tth継続されていると判定しない。このため、信号切替処理は行わず、U相上アームスイッチSUHが誤ってオンされない。ちなみに所定時間Tthは、例えば、U相PWM信号GUに基づく各駆動信号GUH,GULが生成される場合に設定されるデッドタイムDTよりも短い時間に設定されていればよい。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電力変換回路として、図20に示すインバータ70が用いられる。本実施形態において、図20に示すモータ60は、ブラシ付きのDCモータを想定している。
モータ60は、インバータ70を介してバッテリ40に接続されている。インバータ70の入力側には、インバータ70の入力電圧を平滑化する平滑コンデンサ71が設けられている。
インバータ70は、第1上アームスイッチS1H及び第1下アームスイッチS1Lの直列接続体と、第2上アームスイッチS2H及び第2下アームスイッチS2Lの直列接続体とを備えている。なお本実施形態では、各スイッチS1H,S1L,S2H,S2Lとして、NチャネルMOSFETを用いている。各スイッチS1H,S1L,S2H,S2Lは、寄生ダイオードD1H,D1L,D2H,D2Lを有している。
モータ制御システムは、制御装置80と、モータ60に流れる電流を検出する相電流検出部90とを備えている。相電流検出部90の検出値は、制御装置80に入力される。なお、制御装置80は、上記第1実施形態と同様に、スイッチング制御部81と、状態判定部82とを備えている。スイッチング制御部81は、インバータ70を構成する各スイッチS1H,S1L,S2H,S2Lをオンオフすべく、各駆動信号G1H,G1L,G2H,G2Lを生成し、生成した各駆動信号を各スイッチに対応する各ドライバDrに出力する。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・インバータを構成するスイッチとしては、MOSFETに限らず、例えばIGBTであってもよい。この場合、IGBTにフリーホイールダイオードが逆並列に接続されていればよい。
・補助回路としては、ドライバDrに限らず、例えばソフトスイッチング用の回路であってもよい。
・モータの制御量としては、回転速度に限らず、例えばトルクであってもよい。
・モータとしては、車載補機を駆動するために用いられるものに限らず、例えば、車両の走行動力源となる車載主機として用いられるものであってもよい。
20…インバータ、30…制御装置、SUH〜SWL…各アームスイッチ。

Claims (6)

  1. 上アームダイオード(DUH〜DWH;D1H,D2H)が逆並列に接続された上アームスイッチ(SUH〜SWH;S1H,S2H)と、
    下アームダイオード(DUL〜DWL;D1L,D2L)が逆並列に接続されて、かつ、前記上アームスイッチに直列接続された下アームスイッチ(SUL〜SWL;S1L,S2L)と、を備え、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチの直列接続体に直流電源(40)が並列接続される電力変換回路(20;70)に適用され、
    前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチの双方が同時にオンされることを防止するデッドタイムを設定しつつ、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチを交互にオンするように、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのオン駆動信号を出力する信号出力部(30;80)を備え、
    前記直流電源の正極側の電圧よりも低くてかつ前記直流電源の負極側の電圧よりも高い電圧が所定電圧(VDC−α,α)として設定されており、
    前記信号出力部は、前記デッドタイムの期間中において、前記上アームスイッチと前記下アームスイッチとを接続する電気経路の電圧である判定電圧(Vout)が変化して前記所定電圧に到達したと判定した場合に前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチのうち次回オンするスイッチの前記オン駆動信号を出力する信号切替処理を行う電力変換回路の制御装置。
  2. 前記所定電圧は、
    前記直流電源の正極側の電圧よりも低くて、かつ、前記直流電源の正極側の電圧及び負極側の電圧の中央値よりも高い第1所定電圧(VDC−α)と、
    前記中央値よりも低くて、かつ、前記直流電源の負極側の電圧よりも高い第2所定電圧(α)と、であり、
    前記信号出力部は、前記信号切替処理として、前記デッドタイムの期間中において前記判定電圧が低下して前記直流電源の負極側の電圧を下回ることなく前記第1所定電圧に到達したと判定した場合に前記下アームスイッチの前記オン駆動信号を出力する処理を行い、
    前記信号出力部は、前記信号切替処理として、前記デッドタイムの期間中において前記判定電圧が上昇して前記直流電源の正極側の電圧を上回ることなく前記第2所定電圧に到達したと判定した場合に前記上アームスイッチの前記オン駆動信号を出力する処理を行う請求項1に記載の電力変換回路の制御装置。
  3. 前記信号出力部は、前記判定電圧が前記第1所定電圧以下であってかつ前記第2所定電圧以上になっている状態が所定時間継続されていると判定したことを条件として、前記信号切替処理を行う請求項2に記載の電力変換回路の制御装置。
  4. 前記信号出力部は、前記上アームスイッチと前記下アームスイッチとを接続する電気経路に流れる電流が0近傍であると判定していることを条件として、前記信号切替処理を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換回路の制御装置。
  5. 前記信号出力部は、前記デッドタイムの期間中であることを条件として、前記信号切替処理を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換回路の制御装置。
  6. 前記上アームスイッチと前記下アームスイッチとを接続する電気経路から電力を供給される補助回路(Dr)を備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力変換回路の制御装置。
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