JP6672101B2 - プログラム、及び類否判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、計測データを用いて変状の予兆を検知する技術に関する。
トンネルや橋梁、高架線、建物、地盤、傾斜地といった監視対象物に分散設置した多数のセンサでなる無線センサネットワークを利用して、監視対象物の状態を監視する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−109431号公報
従来の状態監視は、多数のセンサの計測データから、監視対象物に顕在化した何らかの状態変化を検出するものであった。そこで、複数のセンサの計測データ間の関係性に着目し、監視対象物の状態変化が顕在化する前にその予兆の段階で検知する研究が進められている。具体的な手法としては、過去に収集した計測データから、発生した状態変化の予兆として表れた計測データの変化を保存しておき、新たに計測したデータと比較することで、状態変化の予兆を検知する手法が考えられる。
しかしながら、監視対象物が大規模になるほど、配置されるセンサの数が多くなり、計測データ間の関係性を考慮すべきセンサの組み合わせは膨大なものとなることから、演算量が多くなり、リアルタイムな予兆検知を実現する上で大きな問題となる。また、過去に発生した状態変化の予兆を示す計測データ間の関係性が、再度、完全に同一の変化として表れることは現実的にほぼ無く、どの程度の類似をもって状態変化の予兆とみなすかといった判断も重要である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数のセンサの計測データを利用した状態変化の予兆検知において、状態変化の予兆に至ったときの計測データと類似するか否かの判定(類否判定)を行うための技術を実現することである。
上記課題を解決するための第1の発明は、
コンピュータに、計測位置別の時系列の計測データ群(例えば、図9の計測データ群306)と、変状の発生に至ったときの時系列の基準計測データ群(図12の基準計測データ群318)との類否を判定させるためのプログラムであって、
1)前記基準計測データ群のデータと、2)前記基準計測データ群のうちの特定計測位置の計測データとその他の計測位置それぞれの計測データとの依存関係を各時刻時点について算出する所定の依存関係算出処理を実行して、当該依存関係を表す指標値のデータである基準データ(例えば、図12の基準データ320)と、3)各時刻時点の前記基準データについて所定の多変量解析を行って求めた合成変数の算出関数のデータ(例えば、図12の第1主成分係数322)と、4)前記算出関数に基づく前記基準データの各時刻時点の合成変数値(以下「第1の基準値」という)のデータ(例えば、図12の第1主成分得点324)とを記憶する記憶手段(例えば、図9の記憶部300)、
前記計測データ群のうちの一の計測位置の計測データとその他の計測位置それぞれの計測データとの依存関係を各時刻時点について算出する前記依存関係算出処理を実行して、当該依存関係を表す指標値のデータである判定対象データ(例えば、図6の判定対象データDβ)を算出する判定対象データ算出手段(例えば、図9の判定対象データ算出部206)、
前記3)の算出関数に基づく前記判定対象データの各時刻時点の合成変数値(以下「第1の判定対象値」という)(例えば、図6の第1主成分得点Sβ)を求める第1の解析手段(例えば、図9の第1の解析部208)、
前記第1の基準値の時系列変化と前記第1の判定対象値の時系列変化との第1の相関値(例えば、図7の第1の相関値M1)を算出する第1の相関値算出手段(例えば、図9の第1の相関値算出部210)、
前記第1の相関値を用いて、前記一の計測位置を判定対象位置とした場合の前記計測データ群と前記基準計測データ群との類否を判定する判定手段(例えば、図9の類否判定部216)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム(例えば、図9の予兆検知プログラム302)である。
また、他の発明として、
計測位置別の時系列の計測データ群と、変状の発生に至ったときの時系列の基準計測データ群との類否を判定する類否判定装置(例えば、図9の予兆検知装置10)であって、
1)前記基準計測データ群のデータと、2)前記基準計測データ群のうちの特定計測位置の計測データとその他の計測位置それぞれの計測データとの依存関係を各時刻時点について算出する所定の依存関係算出処理を実行して、当該依存関係を表す指標値のデータである基準データと、3)各時刻時点の前記基準データについて所定の多変量解析を行って求めた合成変数の算出関数のデータと、4)前記算出関数に基づく前記基準データの各時刻時点の合成変数値(以下「第1の基準値」という)のデータとを記憶する記憶手段と、
前記計測データ群のうちの一の計測位置の計測データとその他の計測位置それぞれの計測データとの依存関係を各時刻時点について算出する前記依存関係算出処理を実行して、当該依存関係を表す指標値のデータである判定対象データを算出する判定対象データ算出手段と、
前記3)の算出関数に基づく前記判定対象データの各時刻時点の合成変数値(以下「第1の判定対象値」という)を求める第1の解析手段と、
前記第1の基準値の時系列変化と前記第1の判定対象値の時系列変化との第1の相関値を算出する第1の相関値算出手段と、
前記第1の相関値を用いて、前記一の計測位置を判定対象位置とした場合の前記計測データ群と前記基準計測データ群との類否を判定する判定手段と、
を備えた類否判定装置を構成しても良い。
この第1の発明等によれば、計測データ群と、変状の発生に至ったときの基準計測データ群との類否を判定することができる。すなわち、基準計測データ群における特定計測位置についての他の計測位置との計測データの時系列の依存関係と、計測データ群における判定対象位置についての他の計測位置との計測データの時系列の依存関係と、が類似するか否か(類否)を、基準データについての多変量解析を行って求めた合成変数の算出関数に基づく基準データの合成変数値(第1の基準値)と、判定対象データの合成変数値(第1の判定対象値)との相関値を用いて判定することができる。
第2の発明として、第1の発明のプログラムであって、
各時刻時点の前記判定対象データについて前記多変量解析を行って合成変数の算出関数(例えば、図8の第1主成分係数Cβ)を求め、当該算出関数に基づく前記基準データの各時刻時点の合成変数値(以下「第2の基準値」という)(例えば、図8の第1主成分得点Sα)と、当該算出関数に基づく前記判定対象データの各時刻時点の合成変数値(以下「第2の判定対象値」という)(例えば、図8の第1主成分得点Sβ)とを求める第2の解析手段(例えば、図9の第2の解析部212)、
前記第2の基準値の時系列変化と前記第2の判定対象値の時系列変化との第2の相関値を算出する第2の相関値算出手段(例えば、図9の第2の相関値算出部214)、
として前記コンピュータを更に機能させ、
前記判定手段は、前記第1の相関値および前記第2の相関値を用いて類否を判定する、
プログラムを構成しても良い。
この第2の発明によれば、更に、判定対象データについて多変量解析を行って求めた合成変数の算出関数に基づく基準データの各時刻時点の合成変数値(第2の基準値)と、判定対象データの各時刻時点の合成変数値(第2の判定基準値)との相関値(第2の相関値)を用いて、計測データ群と基準計測データ群との類否を判定することができる。
第3の発明として、第1の発明のプログラムであって、
前記判定手段は、前記第1の基準値と前記第1の判定対象値との差を更に用いて、類否を判定する、
プログラムを構成しても良い。
この第3の発明によれば、更に、第1の基準値と第1の判定対象値との差を用いて、計測データ群と基準計測データ群との類否を判定することができる。
第4の発明として、第1〜第3の何れかの発明のプログラムであって、
前記基準計測データ群は、所定期間のデータ群であり、
前記計測データ群は、前記所定期間より長い期間のデータ群であり、
前記計測データ群から前記所定期間に対応する長さのデータ群を抽出することと、当該抽出したデータ群について、前記判定対象データ算出手段、前記第1の解析手段、前記第1の相関値算出手段、及び前記判定手段に処理させることとを、抽出時期を変化させて繰り返し実行する繰り返し制御手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第4の発明によれば、例えば、計測毎に現在日時を抽出時期として繰り返し実行することで、最新の計測データ群と基準計測データ群との類否判定をリアルタイムに行うことができる。
第5の発明として、第1〜第4の何れかの発明のプログラムであって、
前記基準計測データ群は、監視対象物に対する計測位置の分散配置をモデル化することで計測位置を低減させたデータ群であり、
前記監視対象物に対する計測位置別の時系列の監視対象計測データ群を入力する入力手段、
計測位置の数を前記基準計測データ群に合わせるように、前記監視対象計測データ群の計測データを前記モデル化に基づいて縮約して前記計測データ群を生成するデータ縮約手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第5の発明によれば、予め、監視対象物に対する計測位置の分散配置をモデル化することで計測位置を低減させた基準計測データ群を作成しておき、計測位置の数を基準計測データ群に合わせるように、監視対象物に対する監視対象計測データ群の計測データを縮約した、計測データ群を生成することができる。これにより、監視対象物に配置した計測位置が多い場合に、類否判定に要する演算量を低減させることができる。
予兆検知システムの構成図。 センサの計測データ間の依存関係の一例。 センサの計測データ間の依存関係の算出の説明図。 予兆検知の概要図。 基準データの算出の説明図。 基準データと判定対象データとの類否判定の説明図。 基準データと判定対象データとの類否判定の説明図。 基準データと判定対象データとの類否判定の説明図。 予兆検知装置の機能構成図。 計測データ群のデータ構成例。 依存関係データのデータ構成例。 変状予兆パターンデータのデータ構成例。 類否判定結果データのデータ構成例。 予兆検知処理のフローチャート。 類否判定処理のフローチャート。 監視対象物のモデル化の一例。 センサ(計測位置)の低減の説明図。
[システム構成]
図1は、本実施形態の予兆検知システム1の構成の一例を示す図である。図1によれば、予兆検知システム1は、通信回線Nを介してデータ通信可能に接続された類否判定装置である予兆検知装置10、及び、中継装置20と、中継装置20へ計測データを出力する複数のセンサGと、を備える。
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
センサGは、直交する3軸(X軸・Y軸・Z軸)別の加速度を計測して計測値に応じた信号を出力する公知の3軸加速度センサであり、監視対象物である鉄道用のトンネル6の内壁の側面や天井面に分散配置されている。センサGの配置位置は固定であり、つまり、センサGの配置位置が計測位置である。
予兆検知装置10は、コンピュータによって実現され、そのコンピュータのシステム構成としては、1台のコンピュータ装置で構成することとしても良いし、複数台のコンピュータ装置が通信網を介して接続された構成としても良い。予兆検知装置10は、中継装置20を介して収集した各センサGの計測データに基づき、トンネル6の内壁崩落(変状)の予兆を検知する。
[原理]
予兆検知システム1は、所定の計測周期でセンサGによる計測を実行して計測データを時系列に保存する。そして、所定の判定周期(本実施形態では、計測周期に等しいこととする)で、保存した時系列の計測データを用いて、トンネル6の内壁崩落(変状)の予兆検知の判定を行う。
予兆検知の判定は、センサG間の計測データの依存関係に基づいて行う。依存関係は向きを持ち、図2に示すように、ある時刻における各センサ間の計測データの依存関係は、センサGをノードとし、依存元のセンサGから依存先のセンサGに向かう有向枝を設定した有向グラフや、行方向を依存元センサG、列方向を依存先センサGとし、行列成分として依存関係“有り”を「1」、依存関係“無し”を「0」とした関係性行列として表すことができる。
図3は、センサG間の計測データの依存関係の算出を説明する図である。ある時刻tにおける依存元のセンサG1から依存先のセンサG2への依存関係は、時刻tから遡った過去の所定期間におけるセンサG1の計測データ{a,at−1,・・,at−k}、及び、センサG2の計測データ{b,bt−1,・・,bt−k}に基づいて算出する。
具体的には、時刻tにおけるセンサG1の計測データの予測値a^を算出する時系列モデルを構築する。すなわち、予測値a^を目的変数とし、センサG2の過去の所定期間の計測データ{bt−1,・・,bt−k}を説明変数とする回帰分析により、次式(1)の定数β(βb1,βb2,・・,βbk)を決定する。
Figure 0006672101
次いで、時刻tから過去の所定期間におけるセンサG1の計測データ{a,at−1,・・,at−k}の平均値aを算出し、次式(2)によって、構築した時系列モデルの決定係数Xを算出する。
Figure 0006672101
そして、この決定係数Xが所定の閾値以上ならば、依存元のセンサG1から依存先のセンサG2への関係性“有り”とし、閾値未満ならば、関係性“無し”とする。
このように、各センサGの時系列の計測データから、各時刻における各センサG間の計測データの依存関係を求めることで、依存関係の時系列の変化を得ることができる。そして、過去に内壁崩落(変状)が発生した直前の依存関係の変化と類似するか否か(類否)を判定することで、同様の内壁崩落(変状)の予兆を検知する。
概略的には、図4に示すように、過去に内壁崩落(変状)が発生した直前の時刻tから遡った所定の参照期間(図4では、時刻t〜tの期間)における依存関係の時系列の変化を基準パターンとする。また、予兆検知の判定対象となる時刻uから、基準パターンの参照時間と同じ長さだけ遡った期間(図4では、時刻u〜u)における依存関係の時系列の変化を判定対象パターンとする。
そして、基準パターンと判定対象パターンとが類似するか否か(類否)を判定し、類似するならば、判定対象の時刻uにおいて、内壁崩落(変状)の予兆を検知したと判定する。
図4を参照して概略を説明したが、本実施形態では、より具体的に次のような特徴的な判定処理を行う。図5〜8は、基準パターンと判定対象パターンとの類似判定の詳細を説明する図である。まず、図5に示すように、基準パターンに対して、センサGのうちの基準センサαについて、基準センサα以外の他のセンサGとの依存関係の時系列変化を示す基準データを生成する。すなわち、基準パターンにおける各時刻の関係性行列から、基準センサαについての行を抽出し、時系列に行方向に並べることで、行方向を時刻、列方向をセンサとした行列を生成し、基準データDαとする。ここで、基準センサαは、内壁崩落が発生した箇所或いはその近傍箇所を計測位置とするセンサGとすると好適である。図5ではセンサG2を基準センサαとして示している。図6に示すように、基準データDαは、センサGの数をn、基準パターンの参照期間の長さをmとすると、m行n列の行列となる。
判定対象パターンについても同様に、各時刻tにおけるセンサG間の計測データの依存関係を示す関係性行列から、基準センサαの行を抽出して時系列に並べることで、行方向を時刻、列方向をセンサとしたm行n列の行列を生成し、基準センサαについての依存関係の時系列変化を示す判定対象データDβとする。
次いで、基準データDαに対して、多変量解析の1つである主成分分析を行って、基準データDαの合成変数の算出関数のデータである第1主成分を構成する係数(以下、「第1主成分係数Cα」という){Cα1,Cα2,・・,Cαn}を算出する。そして、この第1主成分係数Cαと、基準データDαとをもとに、次式(3)によって、基準データの合成変数値(第1の基準値)である基準データDαの時刻時点j毎の第1主成分得点Sαj{Sα1,Sα2,・・,Sαm}を算出する。
Figure 0006672101
また、基準データの第1主成分係数Cαと、判定対象データDβとをもとに、次式(4)によって、判定対象データDβの合成変数値(第1の判定対象値)である判定対象データDβの時刻j毎の第1主成分得点Sβj{Sβ1,Sβ2,・・、Sβm}を算出する。
Figure 0006672101
そして、基準データDαの第1主成分得点Sα(合成変数値、第1の基準値)と、判定対象データの第1主成分得点Sβ(合成変数値/第1の判定対象値)との相関値(第1の相関値M1)を算出する。すなわち、図7に示すように、時刻時点j毎に、基準データDαの第1主成分得点Sαjと、判定対象データDβの第1主成分得点Sβjとのデータを組(座標位置)としてプロットして、これらのプロット点(データ組)の相関値を算出する。
また、図8に示すように、基準データDαと判定対象データDβとを入れ替えて、同様に、相関値(第2の相関値M2)を算出する。すなわち、判定対象データDβに対する主成分分析(多変量解析)を行って、判定対象データDβの合成変数の算出関数のデータである判定対象データDβの第1主成分を構成する係数(以下、「第1主成分係数Cβ」という){Cβ1,Cβ2,・・,Cβn}を算出する。
次いで、この判定対象データDβの第1主成分係数Cβと、判定対象データDβとをもとに、次式(5)によって、判定対象データDβの合成変数値(第2の判定対象値)である判定対象データの時刻時点j別の第1主成分得点Sβ{Sβ1,Sβ2,・・、Sβm}を算出する。
Figure 0006672101
また、判定対象データDβの第1主成分係数Cβと、基準データDαとをもとに、次式(6)によって、基準データDαの合成変数値(第2の基準値)である基準データの第1主成分得点Sα{Sα1,Sα2,・・,Sαm}を算出する。
Figure 0006672101
そして、基準データDαの第1主成分得点Sα(第2の基準値)と、判定対象データDβの第1主成分得点Sβ(第2の判定対象値)との相関値(第2の相関値M2)を算出する。
続いて、このように算出した相関値(第1の相関値M1、第2の相関値M2)をもとに、基準データDαと判定対象データDβとが類似するか否かを判定する。すなわち、第1の相関値M1が所定の閾値ν1以上であり、且つ、第2の相関値M2が所定の閾値ν2以上であるならば、基準データDαと判定対象データDβとは“類似”と判定する。つまり、時刻Uにおいて、内壁崩落(変状)の予兆を検知したと判定する。
[機能構成]
図9は、予兆検知装置10の機能構成図である。図9によれば、予兆検知装置10は、操作部102と、表示部104と、音声出力部106と、通信部108と、処理部200と、記憶部300とを備えて構成されるコンピュータシステムである。
操作部102は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置で実現され、なされた操作入力に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置で実現され、処理部200からの表示信号に基づく各種表示を行う。音声出力部106は、例えばスピーカ等の音出力装置で実現され、処理部200からの音声信号に基づく各種音声出力を行う。通信部108は、例えば無線通信モジュールやルータ、モデム、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で実現される通信装置であり、外部装置とのデータ通信を行う。
処理部200は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で実現され、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、各センサの計測データ等にもとづいて、予兆検知装置10の全体制御を行う。また、処理部200は、機能的な処理ブロックとして、計測データ収集制御部202と、依存関係算出部204と、判定対象データ算出部206と、第1の解析部208と、第1の相関値算出部210と、第2の解析部212と、第2の相関値算出部214と、類否判定部216と、計時部218と、を有する。計測データ収集制御部202、依存関係算出部204、判定対象データ算出部206、第1の解析部208、第1の相関値算出部210、第2の解析部212、第2の相関値算出部214、類否判定部216、及び、計時部218は、処理部200がプログラムを実行することでソフトウェア的に実現することも、専用の演算回路で実現することも可能である。本実施形態では前者のソフトウェア的に実現することとして説明する。
計測データ収集制御部202は、所定の計測周期で各センサGによる計測を実行させて計測データを取得し、取得した計測データを、計測した日時と対応付けて、計測データ群306として時系列に蓄積記憶する。
図10は、計測データ群306のデータ構成の一例を示す図である。図10によれば、計測データ群306は、センサ306a別に、計測日時306b毎の計測データを格納している。
依存関係算出部204は、センサG間の計測データの依存関係を算出する。具体的には、対象時刻tにおける依存元のセンサGの計測データの予測値a^を算出する時系列モデルを構築する。すなわち、予測値a^を目的変数とし、依存先のセンサGの過去の所定期間の計測データ{bt−1,・・,bt−k}を説明変数とする回帰分析により、式(1)の定数β(βb1,βb2,・・,βbk)を決定する。次いで、対象時刻tから過去の所定期間における依存元のセンサGの計測データ{a,at−1,・・,at−k}の平均値aを算出し、式(2)によって、構築した時系列モデルの決定係数Xを算出する。そして、この決定係数Xが所定の閾値以上ならば、依存元のセンサGから依存先のセンサGへの関係性“有り”とし、閾値未満ならば、関係性“無し”とする。
依存関係算出部204は、一方を依存元、他方を依存先とする二つのセンサGの組み合わせ毎に依存関係を算出し、算出した依存関係は、依存関係データ330として記憶される。図11は、依存関係データ330のデータ構成の一例を示す図である。図11によれば、依存関係データ330は、計測日時330a毎に、関係性行列に相当するデータとして、依存元のセンサ330bと、依存先のセンサ330cとの組み合わせ別に、依存関係の有無を格納している。
判定対象データ算出部206は、基準パターンに相当する変状予兆パターンとの類似判定の対象となる判定対象データを算出する。変状予兆パターンとは、過去に変状が発生した直前の各センサG間の依存関係の時系列変化である。各センサGによる過去の計測データから求められた複数の変状予兆パターンについてのデータのうち、変状が発生する直前までのデータを変状予兆パターンデータ310として記憶することができる。
図12は、変状予兆パターンデータ310のデータ構成の一例を示す図である。図12に示すように、変状予兆パターンデータ310は、複数の変状予兆パターン別に、識別番号である変状予兆パターンID312と、データ参照期間314と、変状の発生地点やその近傍などの特定測定位置のセンサGを示す基準センサ316と、データ参照期間314における各センサの時系列の計測データである基準計測データ群318と、基準計測データ群318から算出された、基準センサ316についての他のセンサGとの依存関係の時系列変化である基準データ320と、基準データ320から算出された第1主成分係数322と、基準データ320、及び、第1主成分係数322から算出された第1主成分得点324と、を格納している。
判定対象データ算出部206は、依存関係データ330から、変状予兆パターンデータ310で定められる変状予兆パターンのデータ参照期間314に等しい期間だけ現在日時から過去に遡った期間における各センサG間の依存関係の時系列変化を抽出し、更に、この依存関係の時系列変化から、各時刻における変状予兆パターンの基準センサ316についての依存関係を抽出して、判定対象データを生成する。
第1の解析部208は、変状予兆パターンデータ310で定められる変状予兆パターンの第1主成分係数322を用いて、式(4)によって、判定対象データ算出部206によって算出された判定対象データの第1主成分得点Sβ{Sβ1,Sβ2,・・,Sβm}(合成変数値/第1の判定対象値)を算出する。
第1の相関値算出部210は、変状予兆パターンデータ310で定められる変状予兆パターンの時系列の第1主成分得点324と、第1の解析部208によって算出された判定対象データの時系列の第1主成分得点Sβ{Sβ1,Sβ2,・・,Sβm}との相関値(第1の相関値M1)を算出する。
第2の解析部212は、判定対象データ算出部206によって算出された判定対象データに対する主成分分析を行って、判定対象データの第1主成分係数Cβ{Cβ1,Cβ2,・・,Cβn}(合成変数の算出関数のデータ)を算出し、この判定対象データの第1主成分係数Cβ{Cβ1,Cβ2,・・,Cβn}を用いて、式(5)によって、判定対象データの時系列の第1主成分得点Sβ{Sβ1,Sβ2,・・,Sβm}(第2の判定対象値)を算出する。また、この判定対象データの第1主成分係数Cβ{Cβ1,Cβ2,・・,Cβn}を用いて、式(6)によって、変状予兆パターンの時系列の第1主成分得点Sα{Sα1,Sα2,・・,Sαm}(第2の基準値)を算出する。
第2の相関値算出部214は、第2の解析部212によって算出された判定対象データの第1主成分得点Sβ{Sβ1,Sβ2,・・,Sβm}と、変状予兆パターンの第1主成分得点Sα{Sα1,Sα2,・・,Sαm}との相関値(第2の相関値M2)を算出する。
類否判定部216は、第1の相関値算出部210によって算出された第1の相関値M1、及び、第2の相関値算出部214によって算出された第2の相関値M2に基づいて、変状予兆パターンと判定対象パターンとが類似するか否かを判定する。すなわち、第1の相関値M1が所定の閾値ν1以上であり、且つ、第2の相関値M2が所定の閾値ν2以上であるならば、変状予兆パターンと判定対象パターンとは“類似する”と判定し、それ以外ならば“類似しない”と判定する。
そして、“類似する”と判定したならば、変状の予兆を検知したとして、その旨や、変状の予兆を検知した判定に用いた基準センサαを知らせる所定の報知処理を行う。例えば、表示部104に所定の報知画面を表示させたり、音声出力部106から所定の報知音声を出力させるといった報知処理を行うことができる。
類否判定部216による類否の判定結果は、類否判定結果データ332として記憶される。図13は、類否判定結果データ332のデータ構成の一例を示す図である。図13によれば、類否判定結果データ332は、変状予兆パターン332a別に、各計測時刻332bにおける類否判定の結果を格納する。
計時部218は、現在日時の管理や、タイマ処理など時間の経過の管理に係る処理を実行する。
記憶部300は、ROMやRAM等のICメモリや、ハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200が予兆検知装置10を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果や、通信部108からの受信データ等が一時的に格納される。
また、記憶部300には、予兆検知プログラム302と、センサDB304と、計測データ群306と、変状予兆パターンデータ310と、依存関係データ330と、類否判定結果データ332と、が記憶される。
センサDB304は、センサGに関するデータであり、各センサGの識別情報、種類、配置位置等のデータを含む。
[処理の流れ]
図14は予兆検知処理の流れを説明するフローチャートであり、図15は予兆検知処理においてサブルーチンとして実行される類否判定処理の流れを説明するフローチャートである。これらの処理は、処理部200が予兆検知プログラム302を実行することで実現される。
予兆検知処理では、所定の計測周期で到来する計測タイミングとなったならば(ステップA1:YES)、計測データ収集制御部202が、各センサGの計測データを収集し、現在日時tを計測日時として対応付けて、計測データ群306に追加する(ステップA3)。次いで、依存関係算出部204が、計測データ群306として記憶されている各センサGの計測データに基づき、現在日時tにおける各センサGの計測データ間の依存関係を算出し、依存関係データ330に追加する(ステップA5)。なお、現在日時tとしたが、より正確には、到来した算出タイミングにおける最新の計測日時という意味である。
続いて、変状予兆パターンデータ310として定められる変状予兆パターンそれぞれを対象としたループAの繰り返し処理を行う。ループAの処理では、判定対象データ算出部206が、依存関係データ330として記憶されている、各センサG間の時系列の依存関係のデータから、対象の変状予兆パターンのデータ参照期間mに相当する期間だけ現在日時tから過去に遡った期間の依存関係のデータを抽出し、更に、抽出した依存関係のデータから、対象の変状予兆パターンの基準センサαについての時刻毎の依存関係のデータを抽出して、判定対象データDβを生成する(ステップA7)、次いで、変状予兆パターンデータ310で定められる判定対象の変状予兆パターンの基準データDαと、算出した判定対象データDβとが類似するか否かを判定する類否判定処理(図15参照)を行う(ステップA9)。ループAの処理はこのように行われる。
全ての変状予兆パターンを対象としたループAの処理を行い、何れかの変状予兆パターンと“類似する”と判定したならば(ステップA11:YES)、その類似すると判定した変状予兆パターンにおける基準センサが変状の予兆を検知したと判断して、その旨を報知する所定の報知処理を行う(ステップA13)。以上の処理を行うと、ステップA1に戻り、同様の処理を繰り返す。
図15は、類否判定処理の流れを説明するフローチャートである。類否判定処理では、第1の解析部208が、基準データDαの第1主成分係数Cαを用いて、判定対象データDβの第1主成分得点Sβを算出する(ステップB1)。次いで、第1の相関値算出部210が、基準データDαの第1主成分得点Sαと、判定対象データDβの第1主成分得点Sβとの相関値(第1の相関値M1)を算出する(ステップB3)。
第1の相関値M1が所定の閾値ν1以上ならば(ステップB5:YES)、続いて、第2の解析部212が、判定対象データDβに対する主成分分析を行って、第1主成分係数Cβを算出する(ステップB7)。次いで、この判定対象データDβの第1の主成分係数Cβを用いて、判定対象データDβの第1主成分得点Sβを算出する(ステップB9)。また、この判定対象データDβの第1の主成分係数Cβを用いて、基準データDαの第1主成分得点Sαを算出する(ステップB11)。そして、第2の相関値算出部214が、基準データDαの第1主成分得点Sαと、判定対象データDβの第1主成分得点Sβとの相関値(第2の相関値M2)を算出する(ステップB13)。
第2の相関値M2が所定の閾値ν2以上ならば(ステップB15:YES)、類否判定部216は、基準データDαと判定対象データDβとは“類似する”と判定する(ステップB17)。一方、第1の相関値M1が所定の閾値ν1未満である(ステップB5:NO)、或いは、第2の相関値M2が所定の閾値ν2未満であるならば(ステップB15:NO)、基準データDαと判定対象データDβとは“類似しない”と判定する(ステップB19)。以上の処理を行うと、類否判定処理は終了となる。
[作用効果]
このように、本実施形態の予兆検知システム1によれば、トンネル6の内壁に分散配置した多数のセンサGの計測データ間の依存関係に基づき、過去に発生した内壁崩落(変状)の発生直前までの基準計測データ群との類否を判定することで、内壁崩落(変状)の予兆を検知することができる。
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)主成分得点Sα,Sβの差
基準データDαと判定対象データDβとが類似するか否かの判定(類否判定)として、上述の実施形態では、第1の相関値M1、及び、第2の相関値M2を用いて判定したが、第2の相関値を用いず、基準データDαの時系列の第1主成分得点Sα(第1の基準値)と、判定対象データDβの時系列の第1主成分得点Sβ(第1の判定対象値)との差を用いることとしても良い。
具体的には、基準データDαの時系列の第1主成分得点{Sα1,Sα2,・・,Sαm}と、判定対象データDβの時系列の第1主成分得点{Sα1,Sα2,・・,Sαm}と、時刻毎の差の合計値M3を、式(7)によって算出する。
Figure 0006672101
そして、第1の相関値M1が所定の閾値ν1以上であり、且つ、この差の合計値M3が所定の閾値ν3以下である場合に、基準データDαと判定対象データDβとは“類似する”と判定する。
(B)予兆検知の対象のセンサG
また、上述の実施形態では、計測データ群306から、変状予兆パラメータにおける基準センサαと他の各センサGとの時系列の依存関係のデータを抽出して判定対象データDβを算出することとした。つまり、過去に変状の予兆を検知したセンサ(基準センサα)に着目して、同様の変状の予兆を検知したかを判定することとした。これを、基準センサαとは別の任意のセンサGについての依存関係のデータを抽出して、判定対象データDβを算出することとしても良い。
具体的には、全てのセンサGそれぞれについて、当該センサGと他の各センサGとの時系列の依存関係のデータから判定対象データDβを算出し、この判定対象データDβと基準データDαとの類否を判定する。これにより、過去に変状が発生したときの、あるセンサ(基準センサα)を基準とした時系列の依存関係と、同様の依存関係が別のセンサGを基準とした場合に生じているかを判定することで、その別のセンサGについても変状の予兆が生じているかを判定することができる。
(C)主成分分析
また、上述の実施形態では、主成分分析として第1主成分についてのみ行うこととしたが、第2主成分、第3主成分、・・といった他の主成分についても行うこととしても良い。具体的には、第1主成分と同様に、主成分毎に主成分係数Cを算出して主成分得点Sを求め、これらの主成分別の主成分得点を乗算した乗算値を算出する。そして、この乗算値に基づいて相関値(第1の相関値M1、第2の相関値M2)を求めることとすれば良い。
(D)多変量解析
また、上述の実施形態では、基準データDαや判定対象データDβに対して行う多変量解析として主成分分析を行うこととしたが、これ以外の分析手法としても良い。
(E)分散配置モデル
上述の実施形態では、監視対象物であるトンネル6の内壁に配置した多数のセンサGの計測データに基づき、基準データとなる変状予兆パターンを作成・記憶しておくこととした。これを、監視対象物であるトンネル6の内壁を模した小型内壁面モデルを用いた試験によって得られた計測データをもとに、基準データとなる変状予兆パターンを作成することとしても良い。
具体的には、例えば、図16(a)に示すような監視対象物であるトンネル6の内壁(以下、「監視対象内壁面6」という)に対して、図16(b)に示すような縮尺した小型内壁面モデル8を作成する。監視対象内壁面6には、水平方向に4列、壁面に沿った上下方向に4列の合計16個のセンサG1〜G16が行列状に配置されている。小型内壁面モデル8は、監視対象内壁面6におけるセンサG1〜G16の分散配置をモデル化したものであり、監視対象内壁面6を小型化して模した試験用の壁面に、監視対象内壁面6より少ない5個のセンサG21〜G25を配置している。
図17に示すように、この小型内壁面モデル8におけるセンサG21〜G25は、それぞれ、センサG1〜G16を配置位置に応じてグループ分けしたセンサ組に対応付けられている。すなわち、センサG21は、センサG1,G2,G5,G6のセンサ組に対応付けられ、センサG22は、センサG3,G4,G7,G8のセンサ組に対応付けられ、センサG23は、センサG6,G7,G10,G11のセンサ組に対応付けられ、センサG24は、センサG9,G10,G13,G14のセンサ組に対応付けられ、センサG25は、センサG11,G12,G15,G16のセンサ組に対応付けられている。
また、小型内壁モデル8を用いて、内壁崩落といった変状を人為的に発生させ、その直前までのセンサG21〜G25それぞれの計測データに基づくセンサ間の依存関係の時系列変化を、変状予兆パターンとして求めておく。そして、監視対象内壁面6の16個のセンサG1〜G16それぞれの計測データを、小型内壁面モデル8と同数の5個の計測データに縮約する。つまり、複数のセンサで成るセンサ組を1つのセンサとみなす。例えば、小型内壁モデル8の5個のセンサG21〜G25それぞれに対応付けられているセンサ組毎に、当該センサ組を構成する各センサGの計測データの平均値を算出し、当該センサ組の計測データとする。次いで、この縮約した計測データに基づき、判定対象データDβを算出し、算出した判定対象データDβを、変状予兆パターンの基準データDαと類似するか否かを判定(類否判定)することで、監視対象内壁面6のセンサG1〜G16によって変状の予兆を検知したかを判定する。
(F)監視対象物
また、上述の実施形態では、監視対象物を鉄道のトンネル6の内壁としたが、橋梁といった構造物としても良いし、線路に係る斜面や線路脇の山の斜面、自動車道の車道に係る斜面、河川の防波堤に係る斜面としても良い。
(G)センサG
上述の実施形態では、センサGを3軸加速度センサとしたが、変位センサや振動センサ、角速度センサ、温度センサ、照度センサ、歪みセンサ、ジャイロセンサといった、監視対象物に応じた任意の物理量を計測するセンサを用いることができる。
1 予兆検知システム
10 予兆検知装置
102 操作部、104 表示部、106 音声出力部、108 通信部
200 処理部
202 計測データ収集制御部、204 依存関係算出部
206 判定対象データ算出部、208 第1の解析部
210 第1の相関値算出部、212 第2の解析部
214 第2の相関値算出部、216 類否判定部
218 計時部
300 記憶部
302 予兆検知プログラム、304 センサDB
306 計測データ群、310 変状予兆パターンデータ
330 依存関係データ、332 類否判定結果データ
20 中継装置
G センサ
N 通信回線
4 線路、6 斜面
8 小型内壁面モデル

Claims (5)

  1. コンピュータに、計測位置別の時系列の計測データ群と、変状の発生に至ったときの時系列の基準計測データ群との類否を判定させるためのプログラムであって、
    前記基準計測データ群は、監視対象物に対して分散配置されたN箇所の計測位置を配置位置に応じた所定のグループ分けとしてモデル化した各グループに対応するM箇所分(N>M)の計測データであり、
    1)前記基準計測データ群のデータと、2)前記基準計測データ群計測データの依存関係を各時刻時点について算出する所定の依存関係算出処理を実行して求めた、当該依存関係を表す指標値のデータである基準データと、3)各時刻時点の前記基準データについて所定の多変量解析を行って求めた合成変数の算出関数のデータと、4)前記算出関数に基づく前記基準データの各時刻時点の合成変数値(以下「第1の基準値」という)のデータとを記憶する記憶手段、
    前記監視対象物に対するN箇所の計測位置別の時系列の監視対象計測データ群を入力する入力手段、
    前記監視対象計測データ群のN箇所の計測データを前記グループ分けに基づいてM箇所分の計測データに統計処理することで前記計測データ群を生成するデータ縮約手段、
    前記データ縮約手段により生成された計測データ群計測データの依存関係を各時刻時点について算出する前記依存関係算出処理を実行して、当該依存関係を表す指標値のデータである判定対象データを算出する判定対象データ算出手段、
    前記3)の算出関数に基づく前記判定対象データの各時刻時点の合成変数値(以下「第1の判定対象値」という)を求める第1の解析手段、
    前記第1の基準値の時系列変化と前記第1の判定対象値の時系列変化との第1の相関値を算出する第1の相関値算出手段、
    前記第1の相関値を用い前記計測データ群と前記基準計測データ群との類否を判定する判定手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  2. 各時刻時点の前記判定対象データについて前記多変量解析を行って合成変数の算出関数を求め、当該算出関数に基づく前記基準データの各時刻時点の合成変数値(以下「第2の基準値」という)と、当該算出関数に基づく前記判定対象データの各時刻時点の合成変数値(以下「第2の判定対象値」という)とを求める第2の解析手段、
    前記第2の基準値の時系列変化と前記第2の判定対象値の時系列変化との第2の相関値を算出する第2の相関値算出手段、
    として前記コンピュータを更に機能させ、
    前記判定手段は、前記第1の相関値および前記第2の相関値を用いて類否を判定する、
    請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記判定手段は、前記第1の基準値と前記第1の判定対象値との差を更に用いて、類否を判定する、
    請求項1に記載のプログラム。
  4. 前記基準計測データ群は、所定期間のデータ群であり、
    前記計測データ群は、前記所定期間より長い期間のデータ群であり、
    前記計測データ群から前記所定期間に対応する長さのデータ群を抽出することと、当該抽出したデータ群について、前記判定対象データ算出手段、前記第1の解析手段、前記第1の相関値算出手段、及び前記判定手段に処理させることとを、抽出時期を変化させて繰り返し実行する繰り返し制御手段、
    として前記コンピュータを機能させるための請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
  5. 計測位置別の時系列の計測データ群と、変状の発生に至ったときの時系列の基準計測データ群との類否を判定する類否判定装置であって、
    前記基準計測データ群は、監視対象物に対して分散配置されたN箇所の計測位置を配置位置に応じた所定のグループ分けとしてモデル化した各グループに対応するM箇所分(N>M)の計測データであり、
    1)前記基準計測データ群のデータと、2)前記基準計測データ群計測データの依存関係を各時刻時点について算出する所定の依存関係算出処理を実行して求めた、当該依存関係を表す指標値のデータである基準データと、3)各時刻時点の前記基準データについて所定の多変量解析を行って求めた合成変数の算出関数のデータと、4)前記算出関数に基づく前記基準データの各時刻時点の合成変数値(以下「第1の基準値」という)のデータとを記憶する記憶手段と、
    前記監視対象物に対するN箇所の計測位置別の時系列の監視対象計測データ群を入力する入力手段と、
    前記監視対象計測データ群のN箇所の計測データを前記グループ分けに基づいてM箇所分の計測データに統計処理することで前記計測データ群を生成するデータ縮約手段と、
    前記データ縮約手段により生成された計測データ群計測データの依存関係を各時刻時点について算出する前記依存関係算出処理を実行して、当該依存関係を表す指標値のデータである判定対象データを算出する判定対象データ算出手段と、
    前記3)の算出関数に基づく前記判定対象データの各時刻時点の合成変数値(以下「第1の判定対象値」という)を求める第1の解析手段と、
    前記第1の基準値の時系列変化と前記第1の判定対象値の時系列変化との第1の相関値を算出する第1の相関値算出手段と、
    前記第1の相関値を用い前記計測データ群と前記基準計測データ群との類否を判定する判定手段と、
    を備えた類否判定装置。
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