JP6672038B2 - 対象物体検知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の監視領域内に存在する対象物体(例えばドローン等の飛行物体)を検知する対象物体検知装置に関する。
近年、ドローンと呼ばれる小型で無人のマルチコプターが実用化され、農薬散布や施設点検などさまざまな用途に有効利用されている。
一方で、盗撮や危険物運搬などドローンを悪用した犯罪も懸念されつつあり、このようなドローンが監視領域内への侵入を早期に検出するシステムも現れ始めている。
従来、例えば下記特許文献1や特許文献2に開示されるように、音を発しながら飛行する飛行物体の監視目的として互いに不得手とする部分を補完する、もしくは誤検知を防止させるためにレーダ及びそのセンサを組み合わせて複合的に判定しようとするものが知られている。
特開昭60−174970号公報 特開2003−98254号公報
上記特許文献1では、レーダ装置において音響アレイを付加することで、レーダの死角から接近する飛行物体を音響アレイで捉えることで早期警戒が可能なことが記載されている。また、特許文献2では、目標物体の種類に応じて目標物体の特定にレーダ信号処理と音響信号処理のいずれかが最適な情報源であるか判定を行うことが記載されている。
しかし、上記特許文献1,2は、レーダまたは音響アレイのいずれかの出力結果を用いて判定を行うものであるが、両者の結果を統合して検知物体の判定を行う場合、監視領域内に騒音源が存在すると、この騒音源が音響アレイの検知性能に影響を与え、目標物体を精度良く検知できないことがある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、監視領域に騒音源が存在する場合でも対象物体を精度良く検知可能な対象物体検知装置を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明に係る対象物体検知装置は、所定の送信波を送信し、前記送信波に対する反射波から少なくとも物体までの距離と方向を検知可能な物体検知手段と、
空間上に複数配置された音響信号入力手段と、
前記音響信号入力手段からの複数の音響信号を処理して音源方向を特定する音響信号処理手段と、
前記物体検知手段が物体を検知していない状態で存在する音源の方向を予め騒音源方向として記憶する記憶手段と、
を備えた対象物体検知装置であって、
前記物体検知手段にて検知した物体が第一の判定基準を満たす場合に検知対象候補の物体であると判定し、当該検知対象候補の物体を検知した方向と前記音響信号処理手段が特定した音源方向とが略一致したときに対象物体があると判定し、
前記物体検知手段が物体を検知した方向が前記予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、前記物体検知手段にて検知した物体が前記第一の判定基準より厳格な第二の判定基準を満たすと前記対象物体があると判定する判定手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る対象物体検知装置において、前記音響信号処理手段は、前記物体検知手段が物体を検知した方向に、前記音響信号を遅延和処理して生成した遅延和信号が第1の閾値以上であると対象物体があると判定し、
前記物体検知手段が物体を検知していないときに前記音響信号から騒音源の方向を特定するとともに、前記騒音源に対する第2の閾値を設定し、
前記物体検知手段が物体を検知した方向が前記予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、前記遅延和信号が、前記第1の閾値よりも大きく、前記第2の閾値より小さい場合は、前記第二の判定基準を満たすと前記対象物体があると判定してもよい。
さらに、本発明に係る対象物体検知装置は、前記騒音源方向において、前記第1の閾値は遠方ほど値が小さくなるように設定され、前記第2の閾値は遠方ほど値が大きくなるよう設定され、
前記音響信号処理手段は、前記物体検知手段から距離情報を取得し、当該距離において設定された前記第1の閾値及び第2の閾値を比較して前記対象物体の有無を判定してもよい。
また、本発明に係る対象物体検知装置において、前記第二の判定基準は前記第一の判定基準より長い判定期間、前記第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすか否かについて設定され、かつ、前記判定期間内における前記物体の移動軌跡が所定の挙動をとるか否かについて設定されるようにしてもよい。
さらに、本発明に係る対象物体検知装置において、前記第二の判定基準は前記第一の判定基準より長い判定期間、前記第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすか否かについて設定され、かつ、前記判定期間内における前記遅延和信号の変化が前記物体と前記物体検知手段との距離変化に追随するか否かについて設定されるようにしてもよい。
本発明の対象物体検知装置によれば、物体検知手段は、送信する送信波に対する反射波から少なくとも物体までの距離と方向を検知する。音響信号入力手段は、空間上に複数配置され、監視領域から音響信号を取得する。音響信号処理手段は、音響信号入力手段が取得した複数の音響信号を処理して音源方向を特定する。記憶手段は、物体検知手段が物体を検知していない状態で存在する音源の方向を予め騒音源方向として記憶する。判定手段は、物体検知手段にて検知した物体が第一の判定基準を満たす場合に検知対象候補の物体であると判定し、検知対象候補の物体を検知した方向と音響信号処理手段が特定した音源方向とが略一致したときに対象物体があると判定する。また、判定手段は、物体検知手段が物体を検知した方向が予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、物体検知手段にて検知した物体が第一の判定基準より厳格な第二の判定基準を満たすと対象物体があると判定する。かかる構成により、騒音源の有無に応じた異なる判定基準により対象物体の有無を判定するので、監視領域に騒音源が存在する場合でも対象物体を精度良く検知することができる。
また、本発明の対象物体検知装置によれば、音響信号処理手段は、物体検知手段が物体を検知した方向に、音響信号を遅延和処理して生成した遅延和信号が第1の閾値以上であると対象物体があると判定し、物体検知手段が物体を検知していないときに音響信号から騒音源の方向を特定するとともに、騒音源に対する第2の閾値を設定する。そして、判定手段は、物体検知手段が物体を検知した方向が予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、遅延和信号が、第1の閾値よりも大きく、第2の閾値より小さい場合は、第二の判定基準を満たすと対象物体があると判定する。かかる構成により、音響信号を遅延和処理して生成した遅延和信号と比較する閾値として、第1の閾値と、騒音源に対する第2の閾値とを設定することにより、騒音源の有無に応じた対象物体の検知を精度良く行うことができる。
さらに、本発明の対象物体検知装置によれば、騒音源方向において、第1の閾値は遠方ほど値が小さくなるように設定され、第2の閾値は遠方ほど値が大きくなるよう設定される。音響信号処理手段は、物体検知手段から距離情報を取得し、この取得した距離において設定された第1の閾値及び第2の閾値を比較して対象物体の有無を判定する。かかる構成により、第1の閾値を遠方ほど小さな値として設定するとともに、第2の閾値を遠方ほど大きな値として設定し、物体検知手段から取得した距離情報の距離において設定される第1の閾値及び第2の閾値の比較によって対象物体の有無を判定することができる。
また、本発明の対象物体検知装置によれば、第二の判定基準は第一の判定基準より長い判定期間、第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすか否かについて設定され、かつ、判定期間内における物体の移動軌跡が所定の挙動をとるか否かについて設定される。かかる構成により、物体の移動軌跡が所定の挙動をとるか否かを判定期間内の条件に加えて対象物体の有無を判定することができる。
さらに、本発明の対象物体検知装置によれば、第二の判定基準は第一の判定基準より長い判定期間、第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすか否かについて設定され、かつ、判定期間内における遅延和信号の変化が物体と物体検知手段との距離変化に追随するか否かについて設定されるかかる構成により、遅延和信号の変化が物体と物体検知手段との距離変化に追随するか否かを判定期間内の条件に加えて対象物体の有無を判定することができる。
本発明に係る対象物体検知装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明に係る対象物体検知装置における監視範囲の概略斜視図である。 本発明に係る対象物体検知装置における監視用レーダの概略構成を示す図である。 本発明に係る対象物体検知装置におけるマイクアレイの一例を示す概略図である。 本発明に係る対象物体検知装置の動作フローチャートである。 (a),(b),(c)対象物体を検知するための第1の閾値と第2の閾値の設定例を示す図である。 (a),(b),(c)監視領域内に騒音源がある場合の対象物体の検知例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面の図1〜7を参照しながら詳細に説明する。
[本発明の概要について]
本発明は、所定の監視領域内に存在する対象物体(例えばドローン等の飛行物体)を検知する対象物体検知装置に関するものである。
対象物体としての飛行物体の監視目的のために、レーダとマイクアレイの検知結果を複合して対象物体の有無を判定するにあたって、監視領域内に騒音源が存在する場合は、検知精度が低下する。
そこで、本発明の対象物体検知装置は、マイクアレイにて予め騒音源の方向を記憶しておき、レーダにて騒音源の方向に飛行物体を検知した場合は、飛行物体と判定する基準を通常よりも厳格に設定する機能を有する。
[対象物体検知装置の構成について]
図1に示すように、本実施の形態の対象物体検知装置1は、物体検知部2、音響信号入力部3、撮像部4、制御部5、表示部6を含んで概略構成される。
対象物体検知装置1は、図2の点線で示す円aの中心に設置され、半球面を監視範囲Eとしている。対象物体検知装置1は、物体検知部2により監視範囲E内の対象物体Wを検知したと判定すると、物体検知部2の近傍に設置された撮像部4により対象物体Wを含む撮像が行なわれる。以下、対象物体Wを飛行物体として説明する。
[物体検知部(監視用レーダ)]
物体検知部2は、監視範囲E内の飛行物体Wを検知する監視用レーダで構成される。監視用レーダ2は、監視領域の所定箇所に固定設置され、複数のレーダを組み合わせて半球面の監視範囲Eを監視する構成としている。
監視用レーダ2は、レーダから送信される送受信波として周波数変調された連続波を使用して測距を行うFM−CW方式を採用し、所定周期(例えば1回転/1秒)で方位角方向に所定の水平ビーム幅(例えば2度)のビームを360度回転させ、所定周期(例えば3ms)ごとに電波を送受信することで、飛行物体Wの方位角を検知できる。また、飛行物体を検知した距離において方位角方向に連続して検知できる塊を一つの物体とみなし、当該物体幅に基づいて飛行物体Wのサイズが測定できる。
また、監視用レーダ2の回転速度は、レーダの最大検知距離(例えば100m)に応じて決定されるビームの往復時間と比較して、アンテナが停止しているとみなせるほど小さい速度に設定される。
仰角方向は、斜め上方、及び上空方向に水平ビーム幅より広い送信ビーム(例えば60度)を放射し、斜め上方に送信した領域を上下に分割した領域からの電波を受信する2つの受信アンテナ、及び上空方向からの受信波を受信する2つの受信アンテナ(例えば30度)を用いて監視領域内に侵入した飛行物体Wからの反射波を受信する。
監視用レーダ2は、レーダ方式としてはFM−CW方式が採用することで、レーダを中心とした飛行物体Wの方位角、物体までの距離、速度、反射強度、検知した受信アンテナが監視する仰角範囲の情報が取得できる。
さらに監視用レーダ2の構成について図3を参照しながら説明する。ここでの監視用レーダ2は、斜方監視用レーダと天面監視用レーダによる2つのレーダ装置を組み合わせて半球面の監視範囲Eを監視する構成としている。以下、2つのレーダ装置にFM−CWレーダを用いた場合を例にとって説明する。
図3は2つのレーダ装置で構成される監視領域のイメージを示している。固定位置に設置されたFM−CWレーダは、図3に示すように、斜め上方、及び上空方向のそれぞれに送信ビームT1,T2を放射し、斜め上方に送信した領域を上下に分割した領域からの電波R1を受信する2つの受信アンテナ、及び上空方向からの電波R2を受信する2つの受信アンテナを用いて監視領域内に存在する飛行物体Wからの反射ビームを受信する。
ここでは、FM−CWレーダの原理の詳細な説明については省略するが、その概略について説明すると、監視用レーダ2としてのFM−CWレーダは、送信アンテナ、複数の受信アンテナ、受信アンテナ切り替えスイッチ、送受信装置、A/D変換器、信号処理装置を含んで構成される。
各部について説明すると、送信アンテナは、送信ビームを前方に放射する。仰角範囲の異なる複数の受信アンテナは、送信ビームの範囲あるいは、送信ビームの範囲を分割した監視領域からの電波を受信する。受信アンテナ切り替えスイッチは、複数の受信アンテナを一定時間毎に切り替えて有効にする。送受信装置は、FM−CW送信波を生成し、また受信ビームを信号処理装置で処理可能な周波数に変換する。A/D変換器は、送受信装置が出力する受信ビーム強度をデジタル変換する。信号処理装置は、A/D変換器が出力する受信ビーム強度から監視領域にある飛行物体Wの相対距離、相対速度、及び受信ビーム中の飛行物体Wからの反射ビーム成分の反射強度を求める。
さらに説明すると、信号処理装置では、A/D変換器から入力した反射ビームの信号の周波数分析を行い、各周波数における信号強度を演算する。次に、信号強度が閾値以上となる周波数を求めて、その周波数を飛行物体Wからの反射ビーム成分の周波数とする。そして、求めた飛行物体Wからの反射ビーム成分の周波数と、送信ビームの周波数の差を演算してビート周波数を算出し、このビート周波数から飛行物体Wの相対距離、相対速度を演算して出力する。また、信号処理装置は、回転させているレーダがどの位置で飛行物体Wを検知したかに基づいて方位角を出力する。さらに、信号処理装置は、複数ある受信アンテナの内、いずれかで受信したかを出力する。これにより、仰角範囲を求めることができる。
尚、監視用レーダ2は、監視領域に存在する飛行物体Wの相対距離、相対速度、及び受信ビーム中の飛行物体Wからの反射ビーム成分の反射強度などの飛行物体Wに関する各種情報を取得できればよく、図3に示すFM−CWレーダに限定されるものではない。例えば、他のレーダ方式として、2周波CW、パルスドップラレーダを適用することができる。また、レーダ以外のセンサとして、走査型のレーザエリアセンサを適用することもできる。
[音響信号入力部]
音響信号入力部3は、複数のマイクロホンからなるマイクアレイ、マイクアンプ、多チャンネルA/D変換器などを含んで構成される。
図4はマイクアレイの入力部のイメージ図を示す。マイクアレイのマイクロホンは、音源の3次元的な空間位置を測定するため、3個のマイクロホンと、これら3個のマイクロホンと同一面ない1個のマイクロホンの計4個のマイクロホンを最低限必要とする。図4は三角推の各辺上に複数のマイクロホンMを所定間隔で配置した例を示している。
尚、マイクロホンの数は、多ければノイズ抑圧性能、方向検出精度が向上し、監視用レーダ2との監視距離に応じて適宜設定される。
また、マイクロホンの入力部は、図4の形状に限定されることはなく、例えば球面状とし、この球面にマイクロホンを配置するようにしてもよい。
監視領域内の音響信号取得手段であるマイクロホンは、無指向性のコンデンサマイクを採用することができる。
また、マイクロホンの間隔は、飛行物体Wが発生する音響信号の主要周波数帯域(波長)との関係で十分に方向推定が可能な値(位相差が生じ易い)に設定される。
音響信号入力部3は、マイクロホンが取得した音響信号をマイクアンプで増幅した後にA/D変換器によりデジタル信号に変換して制御部5に出力する。
[撮像部]
撮像部4は、パン、チルト、ズーム機能を備えた高解像度、高感度のカメラで構成される。撮像部4は、監視領域を撮像可能な位置に固定設置され、制御部5の制御により、パン、チルト及びズームが可能であり、目標の飛行物体Wが画面中央に映し出せるように撮像範囲が可変される。
撮像部4は、監視用レーダ2と連動し、監視用レーダ2で検知した飛行物体Wの位置情報に基づく制御部5の制御により、飛行物体Wが画像中心になるように旋回台を旋回、上下方向を調整し、撮像画像を制御部5を介して表示部6に送信し、モニタ表示する。
尚、音響信号入力部3と撮像部4は、監視用レーダ2の上部または下部、あるいは監視用レーダ2近傍の別の場所に設置されてもよい。また、監視用レーダ2、音響信号入力部3及び撮像部4の相対位置は、対象物体検知装置1の記憶部5cに記憶されている。
[制御部]
制御部5は、監視用レーダ2の出力(各レーダ出力)、音響信号入力部3の出力(マイクアレイの出力)を信号処理して飛行物体W(例えばドローン)と判定すると、撮像部4が撮像したカメラ画像を表示部6へ出力するものであり、レーダ信号処理部5a、音響信号処理部5b、記憶部5c、判定部5dを含んで構成される。
(レーダ信号処理部)
レーダ信号処理部5aは、監視用レーダ2が出力した情報からノイズ除去処理等を行い、監視用レーダ2が出力した信号の反射強度、サイズ、速度などから飛行物体Wである可能性があるか否かの判定を行う。
(音響信号処理部)
音響信号処理部5bは、音響信号入力部3のマイクアレイの出力信号を処理して音源方向の特定を行う。この音源方向の特定を行うための音源方向特定処理は、相関関数、遅延和アレイ、高分解能法などが知られている(大賀、山崎、金田共著”音響システムとディジタル処理”電子情報通信学会、1995年、pp.199-200)。
ここでは遅延和アレイを用いた場合を例にとって、その原理について説明する。説明を簡単にするため、間隔dで直線上に配置されたマイクロホンM1 〜Mm に対し、音源がθL の方向から到来すると、基準となるマイクロホンM1 で受音される信号と他のマイクロホンで受音される信号の間には(m−1)(dsinθL )/cの遅延が発生する。
各マイクロホンから受音した信号に各々遅延を付加すると、各マイクロホンから受音した信号が同相化され、この同相化された信号を加算すると、音源方向θL から到来する信号が強調される。一方でθL 以外から到来する信号は、同相化されないため加算しても強調されない。これにより、指向性を音源方向に向けるように制御できる。直線ではなく三次元的に配置されたマイクアレイの場合もマイクロホン位置が既知であるため、幾何学的に特定方向から到来する信号を同相化することができる。
ここで、目的の方向θL を走査して、マイクアレイの出力信号を監視し、出力信号が最大となった角度が音源方向と特定できる。
本発明においては、予め監視用レーダ2で飛行物体Wを検知していない状態において遅延和処理を行い、所定レベル以上の遅延和信号が定常的(或いは間欠的)に計測された方向を騒音源の方向とし、この騒音源の方向に関する情報を記憶部5cに記憶させる。
(記憶部)
記憶部5cは、音響信号処理部5bにて検出された騒音源の方向に関する情報を記憶する。また、記憶部5cは、対象物体検知装置1に対する監視用レーダ2、音響信号入力部3及び撮像部4の相対位置情報、監視領域内の重要監視ポイントの位置情報なども記憶する。
(判定部)
判定部5dは、レーダ信号処理部5aで検知した飛行物体Wが所定の判定基準(第一の判定基準)を満たし、かつ検知した飛行物体Wの方向に、マイクアレイの出力信号である遅延和信号のレベルが所定値以上であれば、監視用レーダ2で検知した飛行物体Wとマイクアレイ出力で特定した音源方向が略一致すると判定し、対象である飛行物体Wを検知したと判定する。
具体的に、判定部5dは、遅延和信号の所定周波数範囲における強度、或いは帯域フィルタを通した時間波形上の平均強度などを遅延和信号のレベルとし、当該遅延和信号のレベルが所定の閾値(第1の閾値)以上か否かで音響信号の有無を判定する。
尚、音響信号は距離に応じて減衰するため、第1の閾値はマイクアレイからの距離に応じて小さくなるように設定することが望ましい。通常、マイクアレイの出力からは音源方向は特定できるが音源までの距離を求めることができない。そのため、レーダ信号処理部5aで検知した飛行物体Wまでの距離情報を取得し、遅延和信号が、当該距離に応じて設定した閾値を越えているとレーダ信号処理部5aで検知した飛行物体Wが発する音響信号があると判定する。
また、監視用レーダ2で飛行物体Wを検知した方向に予め記憶された騒音源がある場合は、遅延和信号の平均強度が所定値範囲内であれば、音響信号による判定が不可とし、レーダ信号処理部5aの結果による判定を行う。この場合、対象物体の飛行物体Wと判定する判定基準は、上述の第一の判定基準より厳格な第二の判定基準を用いて判定する。この具体的な処理については後述する。
[表示部]
表示部6は、制御部5と接続されて監視卓に設置され、監視用レーダ2で検知した付近のカメラ画像を表示するモニタである。
表示部6は、監視用レーダ2が監視領域内で飛行物体Wを検知すると、制御部5の制御により、監視用レーダ2近傍の撮像部4が撮像したカメラ画像を表示させる。その際、制御部5は、監視用レーダ2から取得した飛行物体Wの位置情報に基づき撮像部4のパン・チルト・ズーム制御を行い、検知した飛行物体Wが画面中央に映し出せるようにする。
[対象物体検知装置の動作について]
次に、上記のように構成される対象物体検知装置1における制御部5の動作について図5のフローチャートを参照しながら説明する。
尚、ここでは、監視領域内に進入した人工的な飛行物体であって、有人無人を問わず、自律的或いは人が操作するものであり、飛行時に音響信号を発生させる飛行物体を対象物体Wとする。具体的な対象物体Wとしては、例えばドローン等のマルチコプター、ヘリコプター、ラジコン飛行機等が上げられる。
まず、制御部5は、監視用レーダ2が飛行物体Wを検知しているか否かを判定する(S101)。監視用レーダ2が複数の飛行物体を検知している場合は、監視領域内に存在する重要監視ポイントにより近い飛行物体Wから処理を行う。
制御部5のレーダ信号処理部5aは、監視用レーダ2が反射波より飛行物体Wを検知すると(S101−Y)、レーダ信号処理として、監視用レーダ2からのレーダ信号に対してノイズ除去処理を行う(S102)。ここでのノイズ除去処理は、検知されたレーダ信号が明らかにノイズと判断できるものを除去する処理であり、反射強度が所定未満であったり、サイズが所定未満等のものを除外する。
制御部5は、S102の処理の結果、対象物体である飛行物体Wの可能性があるか否かを、予め設定した第一の判定基準により判定する(S103)。この第一の判定基準は、レーダ信号から得られる飛行物体Wの反射強度、物体サイズ、飛行速度等に対し設定した条件に基づく基準であり、この判定基準に基づき明らかに小さな鳥や、ビニール袋等の飛来物が非対象物体として除外される。具体的には、S102のノイズ処理で除外されなかった飛行物体Wに対し、ラベリングを行い、トラッキングを行う。そして、S101〜S103を繰り返し、検知した飛行物体Wの反射強度が所定値以上、及びサイズが所定以上となる状態が所定期間以上連続(又は所定期間内に所定回数以上)すると対象である飛行物体の可能性があると判定する。
鳥やビニール等の飛来物は、対象物体である飛行物体Wよりも反射強度が低く、サイズも小さく観測されるため、これらの飛行物体は非対象物体として除外される。反射強度、サイズの判定に用いる所定値は実験等により適宜定めることができる。また、検知物体のサイズは前述のように同一距離における方位角方向に連続する塊を一つの物体としてグルーピングし、そのサイズを求めるが、第一の判定基準において飛行物体Wのサイズに上限値を設定するようにしてもよい。これは例えば、鳥の群れを一塊の物体と判定してしまう場合などが想定されるため、サイズが所定値以上の場合は非対象物体として除外するようにしてもよい。
さらに、第一の判定条件に飛行速度についても上限値を設定し、検知対象として想定している飛行物体Wの仕様上の最高速度を超える飛行物体は非対象物体として除外するようにしてもよい。
制御部5は、S101〜S103を繰り返し、飛行物体をトラッキングした結果、第一の判定基準を満たすと判定すると、対象物体である飛行物体Wの可能性があると判断してS104に進み、トラッキング中に反射強度、サイズ等の判定条件を満たさないと判定された場合は、トラッキング対象から除外し、S101に戻る。
制御部5は、第一の判定基準に基づき対象物体である飛行物体Wの可能性があると判定すると(S103−Y)、検知した飛行物体Wの距離情報、方位角、複数ある受信アンテナのいずれが受信したかの情報(仰角範囲)をレーダ信号処理部5aから取得する。
そして、制御部5は、マイクロホンの入力信号に対し、監視用レーダ2から取得した方位角、仰角範囲内で角度を走査させ、マイクアレイの出力が最大となる仰角を飛行物体Wの仰角として特定し、求めた方位角、仰角方向に指向性を制御した遅延和信号を生成する(S104)。
続いて、制御部5は、監視用レーダ2で飛行物体Wを検知した方向に予め記憶した騒音源が存在するか否かを判定する(S105)。騒音源方向は、監視領域に飛行物体Wが存在しない状況においてマイクアレイの出力から定常的な騒音源の有無を判定し、遅延和信号のレベルが所定以上である騒音源の方向(方位角、仰角)を記憶部5cに記憶しておく。尚、S105では、検知した飛行物体Wと騒音源の方向を方位角のみで比較し、検知した飛行物体Wの方位角が予め記憶した騒音源の方位角の所定範囲内(例えば±30°以内)であるか否か判定するようにしている。これは、騒音源の影響する範囲が有る程度拡がりを持つためである。
尚、騒音源が監視用レーダ2の設置面に近い位置にあり、検知された飛行物体Wの仰角が高角度である場合には騒音源が影響しない場合も想定される。そのため、例えば図3において、飛行物体Wを検知した受信アンテナがR2であり、騒音源の仰角が0度付近にあり、両者が離れている場合は、S105において飛行物体Wの方向に騒音源は存在しないと判定するようにしてもよい。
制御部5は、監視用レーダ2で検知した飛行物体Wの方向に騒音源がないと判定すると(S105−Y)、S104で求めた仰角において得られるマイクアレイの遅延和信号に対する閾値(第1の閾値)を設定する(S106)。
その際、マイクアレイからの距離に応じて小さくなるように閾値が設定されている場合は、レーダ信号処理部5aから取得した飛行物体Wの距離情報に基づいて閾値が選択される。
そして、制御部5は、監視用レーダ2による判定結果、及びマイクアレイによる判定結果により、対象物体候補の飛行物体Wが対象物体であるか否かを判定する(S107)。制御部5は、マイクアレイ出力から監視用レーダ2で検知した飛行物体方向に指向性を制御して生成した遅延和信号のレベルがS106で設定した閾値を越えると判定すると、監視用レーダ2で検知した飛行物体Wの方向とマイクアレイ出力から特定した音源方向が略一致すると判定し、検知対象の飛行物体Wがあると判定する。そして、検知対象の飛行物体Wがあると判定すると(S107−Y)、警報を出力する(S110)。
制御部5は、S105において、監視用レーダ2で取得した方向に予め記憶した騒音源が記憶されていると判定すると(S105−N)、以下の処理を行う。
制御部5は、飛行物体Wが発する音響信号判別用に設定された第1の閾値と監視領域内に存在する騒音源のレベルに応じて設定された第2の閾値の間に遅延和信号のレベルがあるか否かを判定する(S108)。遅延和信号のレベルが上記範囲内の場合は(S108−Y)、騒音源の存在により遅延和信号の有無の判定ができないと判断する。
具体的には、遅延和信号のレベルが第1の閾値より大きく、第2の閾値より小さい範囲内の場合は、音響信号(遅延和信号)による判定は困難と判断し、レーダ信号を再度処理して対象物体か否かの判定を行う。
制御部5は、S108で、遅延和信号のレベルが第1の閾値を下限とし第2の閾値を上限とする範囲外であると判定すると(S108−N)、S106へ進む。この場合は、飛行物体Wを検知した方向に騒音源が記憶されているが、検知時には騒音を発しておらず、かつ飛行物体Wも音響信号を発しない物体であり、遅延和信号のレベルが第1の閾値未満の場合が想定される。或いは、飛行物体Wが発する音響信号のレベルが、事前に観測した騒音レベルよりも大きく観測されるため、遅延和信号のレベルが第2の閾値以上となる場合である。これに対し、制御部5は、遅延和信号のレベルが第1の閾値を下限とし第2の閾値を上限とする範囲内であると判定すると(S108−Y)、S109へ進む。
制御部5は、遅延和信号のレベルが第1の閾値を下限とし第2の閾値を上限とする範囲内であると判定すると(S108−Y)、S103の第一の判定基準の判定よりも厳格な判定基準である第二の判定基準に基づいてレーダ信号に対する再判定を行う(S109)。その後、S107へ進む。
第二の判定基準は、対象物体と判定する判定期間が第一の判定基準よりも長く設定される。具体的には、S103では検知した飛行物体Wの反射強度又はサイズ等について設定した所定条件を所定期間連続して満たすことを第1の判定基準として説明したが、第二の判定基準では第一の判定基準よりも長い判定期間(第二の判定期間)、第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすことを必要とすることで第一の判定基準よりも厳格に判定する。
又は、上記第二の判定期間内で、上記反射強度、サイズ等の判定対象とする条件を満たすことに加えて、判定期間中の飛行軌跡が所定の挙動をとることを第二の判定基準に追加するようにしてもよい。具体的には、上記第二の判定期間内で飛行物体Wの移動軌跡が監視領域内の重要監視ポイントへ接近していることを条件にすることで、より厳格な判定基準とし、検知対象である飛行物体である可能性が高いと判定する。或いは上記第二の判定期間内で飛行物体Wの移動軌跡に殆ど変化がなく一定の場所に滞留している(いわゆるホバリング)度合いが高いことを条件とするようにしてもよい。
尚、上記では、検知した飛行物体Wの検知方向に騒音源が記憶されている場合に音響信号(遅延和信号)による判定が困難として、レーダ信号に対し、第一の判定基準よりも厳格な第二の判定基準で判定する例について説明したが、音響信号による判定基準を追加することもできる。
具体的には、飛行物体Wが騒音源から所定角度範囲内で検知された場合でも上記第二の判定期間内の遅延和信号のレベルの推移を観察し、飛行物体Wと監視用レーダ2の距離変化に追随して遅延和信号のレベルが増減していること条件としてもよい。例えば、監視用レーダ2から飛行物体Wが遠ざかるほど、遅延和信号が小さくなり、飛行物体Wが近づくほど、遅延和信号が大きくなる等の条件を満たすことを第二の判定基準に追加し、対象である飛行物体である可能性が高いとする判定基準を厳格にするようにしてもよい。
次に、図6を用いて上述した第1の閾値と第2の閾値の3つの設定例について説明する。
[設定例1]
図6(a)は騒音源の方向について、遅延和信号に対して設定された閾値(第1の閾値)よりも騒音源に対して設定された閾値(第2の閾値)が高い場合の設定例である。横軸は距離であるが、この場合は、監視用レーダ2で検知した飛行物体Wまでの距離に関係なく一定の値が設定される。閾値は方向ごとに設定され、騒音源がない方向については第1の閾値のみが設定される。
第2の閾値は、予め検知物体が存在しない状態で環境測定した騒音源の大きさに基づいて設定される。従って、騒音源の大きさによっては、第1の閾値未満となる場合もあり、この場合は騒音源として記憶されない。
図6(a)の設定例では、第2の閾値よりも検知された飛行物体Wを音源とする遅延和信号レベルが大きければ、騒音源の有無に関わらず対象物体と判定される。逆に、遅延和信号レベルが第1の閾値未満であれば、対象物体とは判定されない。
一方、遅延和信号レベルが第1の閾値と第2の閾値との間であれば、遅延和信号による判定はできないと判定され、レーダ信号による厳格な判定基準に基づく判定が行われる。
[設定例2]
図6(b)は第1の閾値は距離が遠くなるほど小さくなるよう設定される。これは上述の通り音波が遠方では減衰が大きくなるためである。この第1の閾値は音響信号の距離減衰の理論値に基づいて設定され、これに反射状況等の設置環境を考慮した実測値を加味して補正される。マイクアレイの出力信号の遅延和処理では音源までの距離を求めることができないため、監視用レーダ2から取得した距離情報に基づき、該当距離の閾値が遅延和信号の判定に用いられる。
第2の閾値は、予め飛行物体を検知していない状態で遅延和処理を行い、騒音源が存在する方向について、騒音源の遅延和信号のレベルに基づいて設定される。この例では、近距離では騒音源の影響を受けず、レーダ信号と音響信号による判定が可能となる。これにより、距離に応じた減衰を考慮することで精度良く判定が可能となる。
[設定例3]
図6(c)は第2の閾値を距離が遠くなるほど大きくなるよう設定した例である。図6(c)の第1の閾値と第2の閾値の交点は騒音源の大きさに応じて定められる点であり、この交点を通るような曲線を第2の閾値として設定できる。
音響信号による判定は距離が遠くなるほど減衰が大きくなるため判定が困難となる。そこで、このように閾値を設定することで、第二の判定基準で判定する範囲が大きくなり、誤報の抑制が可能となる。
次に、上述した第1の閾値と第2の閾値を用いた判定の具体例について図7を参照しながら説明する。
図7(a)に示すように、対象物体検知装置1を中心とした半球面の監視領域を俯瞰した円aにおいて、監視領域内に第一の判定基準を満たした物体W1,W2,W4(ドローン等の対象物体W)と物体W3(鳥等の非対象物体)が各々対象物体検知装置1からr1,r2,r4,r3の距離に存在するものとする。さらに監視領域内には騒音源Nが存在するものとする。
図7(b)、(c)は、上記設定例3のように遅延和信号に対する閾値を設定した例である。図7(b)は騒音源Nがある方向について設定した閾値の例であり、図7(c)は騒音源がない方向について設定した閾値の例である。図7(b)、(c)上には、物体W1〜W4を検知した距離r1〜r4における遅延和信号のレベルが黒丸で示してある。
まず、物体W1,W3の方位には騒音源Nがないので、遅延和信号に対し図7(c)の第1の閾値で音響信号の有無が判定される。この結果、距離r1で検知された物体W1の遅延和信号のレベルは第1の閾値以上であるため、対象物体と判定される。一方、距離r3で検知された物体W3の遅延和信号のレベルは第1の閾値未満であるため対象である飛行物体ではないと判定される。
これに対し、物体W2,W4の方位には騒音源Nがある。距離r4で検知された物体W4に関しては、遅延和信号のレベルが第1の閾値以上であるので、対象物体Wと判定できる。
距離r2で検知された物体W2に関しては、遅延和信号のレベルが所定の範囲内にあるため、より厳格な判定基準である第二の判定基準を用いて判定が行われる。
このように、本実施の形態の対象物体検知装置は、監視用レーダ2にて監視領域内の物体までの距離と方向を検知し、複数の音響信号入力部3がそれぞれ監視領域から音響信号を取得し、音響信号処理部5bにて複数の音響信号を処理して音源方向を特定する。また、記憶部5cは、監視用レーダ2が物体を検知していない状態で存在する音源の方向を騒音源方向として記憶する。そして、判定部5dは、監視用レーダ2にて検知した物体が第一の判定基準を満たす場合に検知対象候補の物体であると判定し、検知対象候補の物体を検知した方向と音響信号処理部5bが特定した音源方向とが略一致したときに対象物体があると判定する。また、判定部5dは、監視用レーダ2が物体を検知した方向が予め記憶部5cに記憶された騒音源方向から所定範囲内である場合、監視用レーダ2にて第一の判定基準より厳格な第二の判定基準を満たす場合に対象物体があると判定する。これにより、騒音源の有無に応じた判定基準により対象物体の有無を判定し、監視領域に騒音源が存在する場合でも対象物体を精度良く検知することができる。
以上、本発明に係る対象物体検知装置の最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
1 対象物体検知装置
2 物体検知部(監視用レーダ)
3 音響信号入力部
4 撮像部
5 制御部
5a レーダ信号処理部
5b 音響信号処理部
5c 記憶部
5d 判定部
6 表示部
E 監視範囲
M マイクロホン
W 対象物体(飛行物体)
W1,W2,W3,W4 物体
N 騒音源

Claims (5)

  1. 所定の送信波を送信し、前記送信波に対する反射波から少なくとも物体までの距離と方向を検知可能な物体検知手段と、
    空間上に複数配置された音響信号入力手段と、
    前記音響信号入力手段からの複数の音響信号を処理して音源方向を特定する音響信号処理手段と、
    前記物体検知手段が物体を検知していない状態で存在する音源の方向を予め騒音源方向として記憶する記憶手段と、
    を備えた対象物体検知装置であって、
    前記物体検知手段にて検知した物体が第一の判定基準を満たす場合に検知対象候補の物体であると判定し、当該検知対象候補の物体を検知した方向と前記音響信号処理手段が特定した音源方向とが略一致したときに対象物体があると判定し、
    前記物体検知手段が物体を検知した方向が前記予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、前記物体検知手段にて検知した物体が前記第一の判定基準より厳格な第二の判定基準を満たすと前記対象物体があると判定する判定手段を備えたことを特徴とする対象対象物体検知装置。
  2. 前記音響信号処理手段は、前記物体検知手段が物体を検知した方向に、前記音響信号を遅延和処理して生成した遅延和信号が第1の閾値以上であると対象物体があると判定し、
    前記物体検知手段が物体を検知していないときに前記音響信号から騒音源の方向を特定するとともに、前記騒音源に対する第2の閾値を設定し、
    前記物体検知手段が物体を検知した方向が前記予め記憶した騒音源方向の所定範囲内である場合、前記遅延和信号が、前記第1の閾値よりも大きく、前記第2の閾値より小さい場合は、前記第二の判定基準を満たすと前記対象物体があると判定する請求項1に記載の対象物体検知装置。
  3. 前記騒音源方向において、前記第1の閾値は遠方ほど値が小さくなるように設定され、前記第2の閾値は遠方ほど値が大きくなるよう設定され、
    前記音響信号処理手段は、前記物体検知手段から距離情報を取得し、当該距離において設定された前記1及び第2の閾値を比較して前記対象物体の有無を判定する請求項2に記載の対象物体検知装置。
  4. 前記第二の判定基準は前記第一の判定基準より長い判定期間、前記第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすか否かについて設定され、かつ、前記判定期間内における前記物体の移動軌跡が所定の挙動をとるか否かについて設定される請求項1〜3の何れかに記載の対象物体検知装置。
  5. 前記第二の判定基準は前記第一の判定基準より長い判定期間、前記第一の判定基準で判定対象とする条件を満たすか否かについて設定され、かつ、前記判定期間内における前記遅延和信号の変化が前記物体と前記物体検知手段との距離変化に追随するか否かについて設定される請求項2又は3に記載の対象物体検知装置。
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