JP6671539B2 - 冷蔵庫、冷蔵庫の制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Description
本発明は冷蔵庫、冷蔵庫の制御方法、及びプログラムに関する。
冷蔵庫では、冷却器に霜が付着すると熱交換効率が低下して、消費電力が増加することがある。そこで、冷蔵庫には、霜による消費電力の増加を防止するため、冷却器を加熱して除霜するヒータと、ヒータの通電を制御して除霜の効率を高める制御部と、を備える冷蔵庫が開発されている。
このような冷蔵庫には、ヒータを冷却器の下に設けて、サーモサイフォン効果によって冷却器全体にヒータの熱を伝えるものがある。ここでいうサーモサイフォン効果とは、冷却器の下部に溜まる液体の冷媒を蒸発させて冷却器の上部まで移動させると共に、冷却器の上部で蒸気の冷媒を凝縮させ、凝縮された冷媒を重力で冷却器の下部に還流させることで、熱輸送する効果のことである。
例えば、特許文献1には、冷却器の下に設けられた2つのヒータと、冷却器の上部側面と下部側面とに設けられた2つの温度検出器と、2つのヒータを通電した後、2つの温度検出器のいずれか一方が通電停止温度に達した温度を検出した場合に、2つのヒータのいずれか一方の通電を停止させて、2つのヒータが過度に加熱させることを防止する制御部と、を備える冷蔵庫が開示されている。
特許文献2には、冷却器の下に設けられたヒータと、ヒータの電気抵抗を測定し、測定された電気抵抗から算出した温度に基づいてヒータの通電を開始又は停止して、ヒータを冷却器の冷媒の発火温度未満に保つ除霜手段と、を備える冷蔵庫が開示されている。
特許文献3には、冷却器の上部に設けられた上側ヒータ及び、下部に設けられた下側ヒータと、冷却器の上部の温度を検出する上側用温度検出器及び、下部の温度を検出する下側用温度検出器と、上側用温度検出器又は下側用温度検出器が検出した温度がヒータ停止温度を超えたときから一定の時間後に、上側ヒータ又は下側ヒータの通電を停止させて、より確実に除霜する制御部と、を備える冷蔵庫が開示されている。
冷却器では、霜の融解が進行中の箇所と、霜の融解が完了している箇所と、が発生してしまうと、融解によって温度が水の融点である0℃に保たれる箇所と、0℃に保たれずに急激に昇温する箇所と、が混在することになる。このような温度分布が冷却器の一部で発生すると、サーモサイフォン効果が十分に得られず、除霜の効率が低下してしまう。
特許文献1−3に記載の冷蔵庫では、通電停止温度、発火温度等の温度を基準にして、ヒータ又は冷却器の温度を制御するため、冷却器の一部で局所的に昇温することを防止することができない。その結果、サーモサイフォン効果が十分に得られず、除霜の効率が低下することがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、冷却器の一部が局所的に昇温することが防止された、除霜の効率が高い冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る冷蔵庫は、冷却器と、冷却器の下側の部分を加熱する下側ヒータと、冷却器の、下側の部分よりも上側の部分を加熱する上側ヒータと、冷却器の複数の箇所の温度又は温度変化率を検出する複数の温度検出器と、下側ヒータ及び上側ヒータそれぞれの発熱量を制御する制御部と、を備える。制御部は、上側ヒータ及び下側ヒータの発熱を開始した後、複数の温度検出器が検出した温度又はその温度変化率から基準値を求め、求めた基準値と複数の温度検出器が検出した温度又はその温度変化率とを比較し、比較した温度又はその温度変化率が基準値以上である場合に、その温度を検出した温度検出器が検出する箇所を加熱する上側ヒータ又は下側ヒータの発熱量を小さく、又は発熱を停止させる。
上記構成によれば、比較した温度又は温度変化率が基準値以上である場合に、その温度を検出した温度検出器が検出する箇所を加熱する上側ヒータ又は下側ヒータの発熱量を小さく、又は発熱を停止させるので、比較した温度又は温度変化率を検出した温度検出器が検出する箇所の温度が基準値よりも高くならない。その結果、冷却器の一部の箇所だけで昇温することがなく、霜の融解が急速に進行することがない。その結果、サーモサイフォン効果を維持しやすい。本発明によれば、除霜の効率が高い冷蔵庫を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る冷蔵庫、冷蔵庫の制御方法、及びプログラムについて図面を参照して詳細に説明する。なお、図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付す。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る冷蔵庫は、冷却器に付着する霜を除霜する除霜機構が取り付けられた冷却器を備える冷蔵庫である。
まず、図1−図3を参照して、冷蔵庫の構成及び動作について説明し、続いて、冷却器の構成について説明する。
なお、図に示す直交座標系XYZにおいて、冷蔵庫のドアを正面側とした場合の、左右方向がX軸方向、上下方向がZ軸方向、X軸とZ軸とに直交する方向がY軸方向である。以下、適宜、この座標系を引用して説明する。
実施の形態1に係る冷蔵庫は、冷却器に付着する霜を除霜する除霜機構が取り付けられた冷却器を備える冷蔵庫である。
まず、図1−図3を参照して、冷蔵庫の構成及び動作について説明し、続いて、冷却器の構成について説明する。
なお、図に示す直交座標系XYZにおいて、冷蔵庫のドアを正面側とした場合の、左右方向がX軸方向、上下方向がZ軸方向、X軸とZ軸とに直交する方向がY軸方向である。以下、適宜、この座標系を引用して説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫の正面図である。図2は図1に示すII−II線の断面図である。
図1に示すように、冷蔵庫1は、上から順に、すなわち+Z側から順に、扉で開閉し、食品を冷蔵する冷蔵室10、製氷器を収容する製氷室11、及び室内を製氷可能な温度とそれ以外の温度とに切り換え可能な切換室12、野菜を収容するための引き出しを有する野菜室13、冷凍用の食品を収納する引き出しを収容し、冷凍用の食品を冷凍する冷凍室14、を有する。
なお、冷蔵庫1では、冷蔵及び冷凍の熱効率を上げるため、野菜室13と冷凍室14とを入れ換えて配置してもよい。この場合、冷凍室14と、製氷室11及び切換室12と、が隣り合うとよい。
図1に示すように、冷蔵庫1は、上から順に、すなわち+Z側から順に、扉で開閉し、食品を冷蔵する冷蔵室10、製氷器を収容する製氷室11、及び室内を製氷可能な温度とそれ以外の温度とに切り換え可能な切換室12、野菜を収容するための引き出しを有する野菜室13、冷凍用の食品を収納する引き出しを収容し、冷凍用の食品を冷凍する冷凍室14、を有する。
なお、冷蔵庫1では、冷蔵及び冷凍の熱効率を上げるため、野菜室13と冷凍室14とを入れ換えて配置してもよい。この場合、冷凍室14と、製氷室11及び切換室12と、が隣り合うとよい。
また、冷蔵庫1は、図2に示すように、冷蔵室10、製氷室11、切換室12(図2に図示せず)、野菜室13、冷凍室14それぞれと冷気風路15によって接続される冷却器室16と、冷却器室16と排水管17によって接続される機械室18と、を有する。冷却器室16には、冷却器20及びファン30が収容され、機械室18には、圧縮機40を含む機械部材が収容される。冷却器室16と機械室18とに収容された冷却器20及び圧縮機40は、冷凍サイクル200を構成し、冷蔵室10、製氷室11、切換室12、野菜室13、冷凍室14の室内を冷凍又は冷蔵可能な温度まで下げる。
図3は実施の形態1に係る冷凍サイクル200の概略図である。図3に示すように、冷凍サイクル200は、冷却器20及び圧縮機40のほかに、凝縮部50、減圧部60、サクションパイプ70を有する。そして、冷凍サイクル200は、凝縮部50、減圧部60、冷却器20、サクションパイプ70、圧縮機40、の順序で冷媒管によって接続されている。さらに冷凍サイクル200は、圧縮機40と凝縮部50とが冷媒管によって接続されている。これにより、冷凍サイクル200では、冷媒を循環させるサイクルを形成している。
冷凍サイクル200では、凝縮部50が、冷蔵庫1の天板及び側板に配置される凝縮パイプ51と、上記の機械室18に配置される凝縮器52と、で構成されている。凝縮パイプ51は、冷蔵庫1の板金で形成された筐体にアルミニウム粘着テープ、銅箔粘着テープなどの固定部材で固定され、筐体に熱を放熱して冷媒を凝縮する。また、凝縮器52は、例えば、冷媒管とフィンが接合されたフィンチューブ型凝縮器、冷媒管と冷媒管が接合されたワイヤ型凝縮器等で構成される。凝縮器52はフィン、ワイヤ等に放熱して冷媒を凝縮する。
減圧部60は膨張弁61と、毛細管62と、で構成される。減圧部60は、凝縮部50で凝縮された冷媒を減圧して液体の状態又は液体と気体の二相の状態にする。
冷却器20は、後述する冷媒管21とフィン22とを有する熱交換器で構成される。冷却器20は、膨張弁61及び毛細管62で減圧された冷媒を冷媒管21内で蒸発させ、冷媒の蒸発による吸熱作用で、冷却器20周辺の空気を冷却する。
サクションパイプ70は、毛細管62と共に断熱材71中に通されている。そして、サクションパイプ70は、減圧部60の毛細管62と接合されている(図示せず)。サクションパイプ70は、毛細管62と熱交換し、冷媒を凝縮温度に近い温度まで昇温させる。
圧縮機40は、昇温された冷媒を圧縮して高温高圧の状態にする。そして、圧縮機40は、高温高圧の状態の冷媒を、凝縮部50に戻す。
以上の冷凍サイクル200によって、冷却器20周辺の空気が冷却され、冷却された空気が、図2に示すファン30によって冷気風路15を介して、冷蔵室10、製氷室11等の冷蔵庫1の各室へ供給される。
一方、冷却器20周辺の空気には、水蒸気が含まれるため、その場合、水蒸気は、霜として冷却器20に付着する。冷却器20に霜が付着すると、冷凍サイクル200の熱交換効率が低下して、その結果、冷蔵庫1の消費電力が増加する。そこで、冷蔵庫1では、冷却器20に、霜を除霜する除霜機構が取り付けられている。
次に、図4を参照して冷却器20の詳細な構成を説明する。
次に、図4を参照して冷却器20の詳細な構成を説明する。
図4は、実施の形態1に係る冷蔵庫1の冷却器室16での冷却器20の配置を示す背面図である。図5は、実施の形態1に係る冷蔵庫1の冷却器20の斜視図である。
図4及び図5に示すように、冷却器20は、フィン22と、フィン22が設けられた冷媒管21と、を備えている。また、冷却器20には、除霜機構を構成する、ヒータ80A、80Bと、温度検出器90PA、90PB、90QA、90QB、90RA、90RB(以下、温度検出器全体を説明する場合、単に温度検出器90と称する)と、が設けられている。
なお、図4では、理解を容易にするため、ヒータ80Bを省略して図示している。また、冷却器20の一部のみを図示し、温度検出器90PA、90PBだけを図示している。
図4及び図5に示すように、冷却器20は、フィン22と、フィン22が設けられた冷媒管21と、を備えている。また、冷却器20には、除霜機構を構成する、ヒータ80A、80Bと、温度検出器90PA、90PB、90QA、90QB、90RA、90RB(以下、温度検出器全体を説明する場合、単に温度検出器90と称する)と、が設けられている。
なお、図4では、理解を容易にするため、ヒータ80Bを省略して図示している。また、冷却器20の一部のみを図示し、温度検出器90PA、90PBだけを図示している。
フィン22は、図5に示すように、金属で形成された板状部を有し、その板状部が冷媒管21から伝熱された熱を放熱する。冷却器20では、熱交換効率を高めるため、多数のフィン22が冷媒管21に設けられ、それぞれのフィン22の板状部がYZ平面に配置されている。
冷媒管21は、省スペースにするため、XZ平面に平行な面に沿って蛇行する部分がY方向に並べられた形状に形成されている。詳細には、冷媒管21は、図4に示すように、X方向に直線状に延在する複数の直線部と、直線部と直線部とをつなぐ、+X方向から−X方向へ又はその逆に曲折する曲折部と、で構成される蛇行部21Pを有する。そして、冷媒管21は、図5に示すように、蛇行部21Pと、蛇行部21Pと同じ形状、大きさに形成された蛇行部21Q、21Rと、が+Y方向へ列状に配設されている。
なお、図4では、理解を容易にするため、X方向に配列された複数のフィン22それぞれが、蛇行部21P全体をZ方向に横断する形状に図示されている。しかし、フィン22は、図5に示すように、蛇行部21P全体を横断するのではなく、蛇行部21PのX方向に直線的に延在する部分だけを横断している。
なお、図4では、理解を容易にするため、X方向に配列された複数のフィン22それぞれが、蛇行部21P全体をZ方向に横断する形状に図示されている。しかし、フィン22は、図5に示すように、蛇行部21P全体を横断するのではなく、蛇行部21PのX方向に直線的に延在する部分だけを横断している。
ヒータ80Aは、冷却器20の下側の部分、すなわち、−Z側の部分の除霜をするため、図4及び図5に示すように、冷却器20の、最も−Z側に位置するフィン22の下に配置されている。ここで、ヒータ80Aは、発熱効率を高めるため、遠赤外線を透過する、直線状のガラス管と、ガラス管に封入され、通電されることで遠赤外線を放射するカーボン繊維と、で構成されたいわゆるカーボン型ヒータであり、下側ヒータともいう。そして、ヒータ80Aと冷却器20との間には、XY平面に平行な天板を有するヒータルーフ81が設けられ、冷却器20から落下する霜、水が接触することが防止されている。
一方、ヒータ80Bは、図5に示すように、+X方向から−X方向へ、又はその逆に複数回曲折し、かつZ方向へ延在するガラス管を有している。そして、ヒータ80Bのガラス管には、カーボン繊維が封入されている。ヒータ80Bは、冷却器20の上側の部分及び中間部分、すなわち、+Z側の部分及びZ方向中間部を除霜するため、冷却器20の−Y側面のかつ+Z側の領域でフィン22と隣接している。なお、ヒータ80Bは、ヒータ80Aよりも上側に位置するため、上側ヒータともいう。
温度検出器90は、電気抵抗の変化で温度を検出するサーミスタで構成されている。そして、温度検出器90は、ヒータ80A、80Bの、冷却器20の加熱状態を検出するため、冷却器20の複数の箇所に配設されている。
詳細には、温度検出器90のうちの、温度検出器90PA、90QA、90RAは、冷却器20での下側の部分の温度、すなわち、−Z側の部分の温度を検出するため、冷却器20の最も−Z側に位置する冷媒管21の曲折部に配設されている。温度検出器90PB、90QB、90RBは、冷却器20の上側の部分及び中間の部分の温度、すなわち、+Z側の部分及びZ方向中間部の温度を検出するため、冷却器20のZ方向の中間部に位置する曲折部に配設されている。
また、温度検出器90のうちの、温度検出器90PAと90PBは、冷媒管21の蛇行部21Pに、温度検出器90QAと90QBは、蛇行部21Qに、温度検出器90RAと90RBは、蛇行部21Rに、それぞれ配設されている。これにより、温度検出器90は、蛇行部21P、21Q、21Rそれぞれの温度を検出する。
なお、温度検出器90が曲折部に配設されているのは、温度検出器90と後述する制御部との接続を容易にして接続線による圧力の損失を防ぐためである。
なお、温度検出器90が曲折部に配設されているのは、温度検出器90と後述する制御部との接続を容易にして接続線による圧力の損失を防ぐためである。
温度検出器90は、冷却器20の各部の温度を検出し、その温度データに基づいてヒータ80A、80Bに供給される電力が制御される。
次に、図6及び図7を参照してヒータ80A、80Bに供給する電力を制御する制御部100について説明する。
図6は実施の形態1に係る冷蔵庫1のブロック図である。図7は実施の形態1に係る冷蔵庫1が備える記憶部110に収納されたヒータ対応データ111を示す図である。なお、図6では、理解を容易にするため、冷蔵庫1を構成する部材のうち、制御部100に接続された部材のみを図示している。
図6に示すように、冷蔵庫1は、上述したヒータ80A、80B、温度検出器90のほか、制御部100と記憶部110とを備える。
図6に示すように、冷蔵庫1は、上述したヒータ80A、80B、温度検出器90のほか、制御部100と記憶部110とを備える。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)が記憶部110に記憶されたヒータ制御プログラムを実行することにより実現されている。
制御部100は、図示しない除霜スイッチの切換に基づいて、図示しない電源を介してヒータ80A、80Bへの通電を開始、又は停止させる。制御部100は、ヒータ80A、80Bへの通電後、温度検出器90から定期的に温度データを取得し、取得した温度データを記憶部110に格納する。また、制御部100は、記憶部110から許容温度差値、電力削減値、ヒータ対応データ111を読み出す。制御部100は、取得した温度データと読み出した許容温度差値から、冷却器20が局所的に昇温したと判定するための基準値を求め、その基準値と温度データとを比較する。制御部100は、その比較結果から基準値以上の温度を検出した温度検出器90のうちの1つに対応するヒータ80A、80Bを特定する。そして、制御部100は、特定したヒータ80A、80Bに供給する電力を読み出された電力削減値だけ削減する。
記憶部110は、ヒータ制御プログラムと、予め実験等に基づいて定められた許容温度差値、電力削減値及び、図7に示すヒータ対応データ111と、を格納する。ここで、許容温度差値とは、冷却器20の各部の温度が局所的に昇温しても許容できる温度差を規定する値のことである。電力削減値とは、冷却器20の各部の温度が局所的に昇温した場合に、ヒータ80A、80Bの発熱量を低下させるための、電力量のことである。また、ヒータ対応データ111とは、図7に示すように、温度検出器90PA、90PB、90QA、90QB、90RA、90RBがどのヒータ80A、80Bに対応するかを示すデータ、換言すると、温度検出器90PA、90PB、90QA、90QB、90RA、90RBが検出した温度が、どのヒータ80A、80Bに最も影響された温度であるかを示すデータのことである。
制御部100は、上述した除霜スイッチがオンに切り換えられると、そのオン信号によってヒータ制御処理をスタートさせる。
次に、図8を参照して、ヒータ制御処理について説明する。
次に、図8を参照して、ヒータ制御処理について説明する。
図8は、実施の形態1に係る冷蔵庫1が備える制御部100のヒータ制御処理のフローチャートである。
図8に示すように、制御部100は、ヒータ制御処理がスタートすると、まず、記憶部110から、許容温度差値、電力削減値及びヒータ対応データ111を読み出す(ステップS1)。
図8に示すように、制御部100は、ヒータ制御処理がスタートすると、まず、記憶部110から、許容温度差値、電力削減値及びヒータ対応データ111を読み出す(ステップS1)。
次に、制御部100は、温度検出器90それぞれから温度データを取得する(ステップS2)。続いて、制御部100は、取得した温度データと読み出した許容温度差値から、冷却器20の局所的な昇温を判定するための基準値を求める(ステップS3)。詳細には、取得した温度データから2番目に高い温度を求め、その2番目に高い温度の値に許容温度差値を加算して基準値を求める。
次に、制御部100は、最も高い温度が基準値以上であるかどうかを判定する(ステップS4)。これにより、制御部100は、温度検出器90によって最も高い温度を検出された箇所、すなわち、除霜が進んでいると推定される箇所で、局所的な昇温が生じていないかどうかを判定する。
制御部100は、最も高い温度が基準値以上であると判定した場合(ステップS4のYes)、最も高い温度を検出した温度検出器90を特定し、その特定された温度検出器90に対応するヒータ80A、80Bを、ヒータ対応データ111に基づいて特定する(ステップS5)。
続いて、制御部100は、特定したヒータ80A、80Bに供給する電力を記憶部110から読み出した電力削減値だけ削減する(ステップS6)。これにより、制御部100は、特定したヒータ80A、80Bの発熱量を小さくする。なお、電力削減値が供給する電力量よりも大きい場合、制御部100は、特定したヒータ80A、80Bへの通電を停止させて、発熱を停止させる。制御部100は、ステップS6から一定の時間後、ヒータ制御処理をステップS2に戻す。ここで、一定の時間とは、温度検出器90が定期的に温度データを検出するために設定される時間である。
一方、最も高い温度が基準値以上でないと判定した場合(ステップS4のNo)、制御部100は、ステップS4から一定の時間後、ヒータ制御処理をステップS2に戻す。
制御部100は、上記のヒータ制御処理を、除霜スイッチがオフに切り換えられるまで続ける。以上のヒータ制御処理により冷却器20の除霜処理が進行する。なお、ヒータ制御処理は、除霜スイッチのオン後、予め定められた時間が経過後、ヒータ制御処理を終了させてもよいし、温度検出器90の温度が定められた上限管理温度まで達したときに、ヒータ制御処理を終了させてもよい。
次に、図9及び図10を参照して、上記のヒータ制御処理による効果について説明する。図9は、実施の形態1に係る冷蔵庫1が備える制御部100がヒータ制御処理を実行しない場合の冷却器20全体の温度変化を示すグラフである。図10は、実施の形態1に係る冷蔵庫1が備える制御部100がヒータ制御処理を実行しない場合の冷却器20全体の温度変化と実行した場合の冷却器20全体の温度変化とを比較したグラフである。なお、図10において、実線T1がヒータ制御処理を実行しない場合の冷却器20全体の温度変化、点線T2がヒータ制御処理を実行する場合の冷却器20全体の温度変化を示す。
図9に示すように、制御部100がヒータ制御処理を実行しない場合、冷却器20全体の温度は、霜の融解によって温度が0℃付近で、ゆっくりと昇温し、その後、急激に昇温する。一方、制御部100がヒータ制御処理を実行した場合、冷却器20全体の温度は、0℃を超えた後も、比較的遅く昇温する。このように、制御部100がヒータ制御処理を実行する場合、急激な温度変化が発生しない。このような温度変化は、ヒータ制御処理を実行することによって、冷却器20の一部の冷媒管21で冷媒が完全に気体化することが防止されるためである。
図9に示すように、制御部100がヒータ制御処理を実行しない場合、冷却器20全体の温度は、霜の融解によって温度が0℃付近で、ゆっくりと昇温し、その後、急激に昇温する。一方、制御部100がヒータ制御処理を実行した場合、冷却器20全体の温度は、0℃を超えた後も、比較的遅く昇温する。このように、制御部100がヒータ制御処理を実行する場合、急激な温度変化が発生しない。このような温度変化は、ヒータ制御処理を実行することによって、冷却器20の一部の冷媒管21で冷媒が完全に気体化することが防止されるためである。
以上のように、本発明の実施の形態1に係る冷蔵庫1では、ヒータ80A、80Bの通電を開始した後、制御部100が温度検出器90の温度データから基準値を求め、その基準値以上の温度を検出した温度検出器90に対応するヒータ80A、80Bの電力を電力削減値だけ削減する。このため、基準値以上の温度を検出した温度検出器90が検出する冷却器20の箇所の温度が下げられる。その結果、冷却器20の一部だけで局所的に昇温することがなく、霜の融解が急速に進行することがない。その結果、冷蔵庫1では、サーモサイフォン効果を維持しやすく、除霜の効率が高い。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る冷蔵庫1では、制御部100が温度データの温度変化量に基づいて、ヒータ80A、80Bに通電する電力を制御する。実施の形態2では、記憶部110が格納するデータと、ヒータ制御処理のみが実施の形態1と異なっているため、これらの構成について説明する。
実施の形態2に係る冷蔵庫1では、制御部100が温度データの温度変化量に基づいて、ヒータ80A、80Bに通電する電力を制御する。実施の形態2では、記憶部110が格納するデータと、ヒータ制御処理のみが実施の形態1と異なっているため、これらの構成について説明する。
記憶部110は、実施の形態1で説明した電力削減値、ヒータ対応データ111のほかに、予め実験等に基づいて定められた許容変化量差異データを格納する。ここで、許容変化量差異データとは、冷却器20の各部の温度が局所的に昇温したときの許容できる温度変化量の差異の値を規定する値のことである。また、記憶部110は、許容変化量差異データを使用してヒータ80A、80Bを制御するための第2ヒータ制御プログラムを格納する。
制御部100は、CPUが第2ヒータ制御プログラムを実行することにより実現される。そして、制御部100は、除霜スイッチのオン信号によって第2ヒータ制御処理をスタートさせる。
次に、図11を参照して、第2ヒータ制御処理について説明する。
次に、図11を参照して、第2ヒータ制御処理について説明する。
図11は、実施の形態2に係る冷蔵庫が備える制御部の第2ヒータ制御処理のフローチャートである。
図11に示すように、制御部100は、第2ヒータ制御処理がスタートした後、記憶部110から、許容変化量差異データ、電力削減値及びヒータ対応データ111を読み出す(ステップS11)。
図11に示すように、制御部100は、第2ヒータ制御処理がスタートした後、記憶部110から、許容変化量差異データ、電力削減値及びヒータ対応データ111を読み出す(ステップS11)。
次に、制御部100は、温度検出器90それぞれから温度データを取得する。また、記憶部110から前回の温度データを読み出す(ステップS12)。第2ヒータ制御処理をスタートした後の温度データの読み出しが初回である場合、制御部100は、温度検出器90から取得した温度データを、記憶部110から読み出した温度データとして扱う。
次に、制御部100は、取得した温度データと読み出した温度データとから、温度変化量を算出する(ステップS13)。温度変化量は、温度検出器90それぞれについて算出する。なお、第2ヒータ制御処理では、算出を容易にするため、温度検出器90が温度を測定する時間間隔での温度変化量を求めているが、単位時間当たりの温度変化の値、すなわち、温度変化率に換算してもよい。この場合、記憶部110に格納され、制御部100が読み出すデータが、許容変化率差のデータであるとよい。
続いて、制御部100は、算出した温度変化量と読み出した許容変化量差異データから、冷却器20の局所的な昇温を判定するための第2基準値を算出する(ステップS14)。詳細には、算出した温度変化量から2番目に高い温度変化量を求め、その2番目に高い温度変化量の値に許容変化量差異データを加算して第2基準値を求める。
次に、制御部100は、最も高い温度変化量が第2基準値以上であるかどうかを判定する(ステップS15)。これにより、制御部100は、ヒータ80A、80Bによる入熱が最も多く、温度変化が大きい箇所で、局所的な昇温が生じていないかどうかを判定する。
制御部100は、最も高い温度変化量が第2基準値以上であると判定した場合(ステップS15のYes)、ステップS16、17を実行する。ステップS16、17は、実施の形態1で説明したステップS5、6と同じ動作であるため、以下、その説明を省略する。制御部100は、ステップS16、17により、特定のヒータ80A、80Bの発熱量を制御する。
制御部100は、最も高い温度変化量が第2基準値以上でないと判定した場合(ステップS15のNo)、制御部100は、ステップS15から一定の時間後、第2ヒータ制御処理をステップS12に戻す。
制御部100は、実施の形態1と同様に、第2ヒータ制御処理を除霜スイッチがオフに切り換えられるまで続ける。
以上のように、本発明の実施の形態2に係る冷蔵庫1では、制御部100は、最も高い温度変化量が第2基準値以上である場合に、その最も高い温度変化量が算出された箇所の温度検出器90に対応するヒータ80A、80Bの電力を電力削減値だけ削減するので、その箇所の温度変化を小さくすることができる。その結果、冷却器20の一部だけで局所的に昇温することがなく、霜の融解が急速に進行することがない。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。例えば、実施の形態1では、ヒータ制御処理のステップS4において、制御部100が、最も高い温度が基準値以上であるかどうかを判定する。また、実施の形態2では、第2ヒータ制御処理のステップS15において、最も高い温度変化量が第2基準値以上であるかどうかを判定する。しかし、本発明はこれに限定されない。
例えば、ヒータ制御処理は、ステップS4に換えて、最も高い温度が、温度検出器90の温度データから求めた代表値に、許容温度差値を加算して得た第3基準値以上であるかどうかを判定してもよい。また、第2ヒータ制御処理のステップS15に換えて、最も高い温度変化量が、温度検出器90の温度データから求めた温度変化量の代表値に、許容変化量差異データを加算して得た第4基準値以上であるかどうかを判定してもよい。なお、この場合においても、温度変化量は、単位時間当たりの温度の変化であってもよい。
ここで、温度又は温度変化量の代表値とは、温度検出器90が検出した温度又はその温度の変化量から求めた平均値、中央値又は最頻値のことである。ここでいう最頻値とは、温度検出器90が検出した温度の小数点以下の数値を切り上げた数値、又は四捨五入して得られた数値から求められる最頻値のことである。そして、代表値に、平均値、中央値又は最頻値を使用する場合、上記の第3基準値、第4基準値と比較する温度検出器90を1つ選択し、その選択された温度検出器90以外の温度検出器90の平均値、中央値又は最頻値を求めるとよい。この場合、すべての温度検出器90について、1つずつ選択して、平均値、中央値又は最頻値を求め、第3基準値、第4基準値と比較すればよい。
冷却器20において、サーモサイフォン効果を生じさせて効果的に除霜するには、冷媒管21全体で冷媒を気液二相状態にすることが望ましい。このため、例えば、ヒータ80A、80Bに通電した後、温度検出器90の1つが、冷媒が気液二相状態にあると推定される温度を検出した場合に、ヒータ制御処理、第2ヒータ制御処理を開始してもよい。例えば、温度検出器90の1つが霜の温度0℃に達したときから、ヒータ制御処理、第2ヒータ制御処理を開始してもよい。この場合、例えば、許容温度差値を5℃としてもよい。また、温度検出器90全体が検出した温度の平均値を0℃であると仮定して、ヒータ制御処理、第2ヒータ制御処理を開始してもよい。
なお、ヒータ制御処理のステップS6及び、第2ヒータ制御処理のステップS17で、特定したヒータ80A、80Bの電力を電力削減値だけ削減するが、特定したヒータ80A、80Bへの通電を停止させてもよい。
実施の形態1及び2では、温度検出器90がサーミスタであるが、温度検出器90の種類及び形状は任意である。
例えば、温度検出器90は、冷媒管21内の圧力を検出する圧力検出器と、圧力検出器が検出した圧力値からその圧力値に対応する冷媒の蒸発温度を算出する温度算出器と、で構成されてもよい。この場合、記憶部110に格納される設定値は、冷却器20の各部の温度が局所的に昇温したと判定するための蒸発温度の差を規定する値としてもよい。設定値は、上限とする蒸発温度であってもよく、その場合、ヒータ制御処理のステップS3が、温度データが蒸発温度の設定値よりも高いかを判定してもよい。
実施の形態2では、制御部100が温度変化量を算出しているが、温度検出器90が演算器を備え、温度変化量又は温度変化率を演算してもよい。
また、本発明では、ヒータ80A、80Bは、カーボン型ヒータに限られず、その種類及び形状は任意である。
図12は、本発明に係る冷蔵庫1が備えるヒータ80A、80Bの変形例の斜視図である。図12に示すように、ヒータ80Cは、冷却器20の冷媒管21に巻き付けられたシート状のヒータであってもよい。この場合、サーモサイフォン効果を得るために、冷却器20のうち、最も−Z側に位置する冷媒管21にヒータ80Cを設けてもよい。このようなヒータ80Cであれば、冷却器20周辺を流れる空気の圧力損失が小さく、熱交換効率を高めることができる。
ヒータ80A、80B、80Cは、ニクロム線を有するヒータであってもよいし、カーボン繊維以外の赤外線、遠赤外線を放射する黒体を有するヒータであってもよい。また、熱電対であってもよい。ヒータ80A、80Bは、直線状、曲折状に限られず、冷却部の形状に応じて湾曲した湾曲部を有してもよい。
実施の形態1及び2では、ヒータ80Aが冷却器20の下に設けられている。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明では、ヒータ80Aが冷却器20の下部を加熱可能であればよい。
図13は、本発明に係る冷蔵庫1が備えるヒータ80Aの他の変形例の斜視図である。図14は、本発明に係る冷蔵庫1が備えるヒータ80Aのさらに他の変形例の斜視図である。図13に示すように、ヒータ80Aは、冷却器20が最も下、すなわち、最も−Z側に、プレ冷却器20Pを備える場合、プレ冷却器20PとY方向に隣り合って、プレ冷却器20Pを加熱可能であってもよい。ここで、プレ冷却器20Pとは、冷却器20本体に冷媒を供給する前に、周辺の空気を冷却するものである。
除霜の効率化には、冷却器20において、蛇行部21P、21Q、21Rの各列でサーモサイフォン効果が得られることが望ましい。このため、図14に示すように、ヒータ80D、80E、80Fが、冷却器20の蛇行部21P、21Q、21Rそれぞれの−Z側に設けられてもよい。この場合、冷却器20の+Z側及びZ方向中間部を加熱するため、ヒータ80Gが−Y側に、ヒータ80Hが+Y側に設けられるとよい。また、温度検出器90PA、90QA、90RA、90PB、90QB、90RBが検出する温度は、ヒータ80D、80E、80F、80G及び80Hによる加熱によって影響されると対応付けるとよい。温度検出器90PA、90QA、90RA、90PB、90QB、90RBが検出する温度データに基づいて、ヒータ80D、80E、80F、80G、80Hの電力を制御できるので、サーモサイフォン効果を高めることができる。
本発明では、ヒータルーフ81の種類、形状も任意である。例えば、ヒータルーフ81の天板がY方向に向かうに従いZ方向に傾く形状であってもよい。この場合、ヒータ80Aで加熱された空気がヒータルーフ81の天板に沿って移動する。これにより、より高く加熱したい蛇行部21P、21Q、21Rへの入熱量を増加させることができる。また、ヒータルーフ81がアルミ板で形成され、冷却器20の下に当接させてもよい。この場合、ヒータ80Aで加熱されたヒータルーフ81の熱が冷却器20に伝熱し、除霜効率を高めることができる。また、この場合、ヒータルーフ81は、熱伝熱率を高めるため、アルミテープで冷却器20に接着されてもよい。
なお、上記実施形態において、ヒータ制御プログラム、第2ヒータ制御プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto−Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムを、コンピュータにインストールすることにより、ヒータ制御処理又は第2ヒータ制御処理を実行する制御部100を構成することとしてもよい。
また、ヒータ制御プログラム、第2ヒータ制御プログラムをインターネットの通信ネットワーク上のサーバ装置が有するディスク装置に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、ダウンロードするようにしてもよい。
また、ヒータ制御処理又は第2ヒータ制御処理を、各OS(Operating System)が分担して実現する場合、又は、OSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納して配布してもよく、また、ダウンロードしてもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態および変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
1 冷蔵庫、10 冷蔵室、11 製氷室、12 切換室、13 野菜室、14 冷凍室、15 冷気風路、16 冷却器室 17 排水管、18 機械室、20 冷却器、20P プレ冷却器、21 冷媒管、21P、21Q、21R 蛇行部、22 フィン、30 ファン、40 圧縮機、50 凝縮部、51 凝縮パイプ、52 凝縮器、60 減圧部、61 膨張弁、62 毛細管、70 サクションパイプ、71 断熱材、80A、80B、80C、80D、80E、80F、80G、80H ヒータ、81 ヒータルーフ、90、90PA、90PB、90QA、90QB、90RA、90RB 温度検出器、100 制御部、110 記憶部、111 ヒータ対応データ、200 冷凍サイクル、T1 実線、T2 点線
Claims (6)
- 冷却器と、
前記冷却器の下側の部分を加熱する下側ヒータと、
前記冷却器の、前記下側の部分よりも上側の部分を加熱する上側ヒータと、
前記冷却器の複数の箇所の温度又は温度変化率を検出する複数の温度検出器と、
前記上側ヒータ及び前記下側ヒータそれぞれの発熱量を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記上側ヒータ及び前記下側ヒータの発熱を開始した後、前記複数の温度検出器が検出した温度又は該温度変化率から基準値を求め、前記求めた基準値と前記複数の温度検出器が検出した温度又は該温度変化率とを比較し、前記比較した温度又は該温度変化率が前記基準値以上である場合に、その温度を検出した温度検出器が検出する箇所を加熱する前記上側ヒータ又は前記下側ヒータの発熱量を小さく、又は発熱を停止させる、
冷蔵庫。 - 前記基準値は、前記複数の温度検出器が検出した温度又は該温度変化率のうち、2番目に高い温度又は該温度変化率の値に、許容温度差又は許容変化率差を加算して得た値である、
請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記制御部は、前記複数の温度検出器が検出した温度のうち、最も高い温度又は該温度変化率と前記基準値とを比較し、
前記基準値は、前記複数の温度検出器が検出した温度又は該温度変化率から求めた代表値に、許容温度差又は許容変化率差を加算して得た値である、
請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記代表値は、平均値、中央値又は最頻値である、
請求項3に記載の冷蔵庫。 - 冷却器と、前記冷却器の下側の部分を加熱する下側ヒータと、前記冷却器の、前記下側の部分よりも上側の部分を加熱する上側ヒータと、前記冷却器の複数の箇所の温度又は温度変化率を検出する複数の温度検出器と、を備える冷蔵庫の制御方法であって、
前記上側ヒータ及び前記下側ヒータの発熱を開始するステップと、
前記上側ヒータ及び前記下側ヒータの発熱を開始した後、前記複数の温度検出器が検出した温度又は該温度変化率から基準値を求め、前記求めた基準値と前記複数の温度検出器が検出した温度又は該温度変化率とを比較し、前記比較した温度又は該温度変化率が前記基準値以上である場合に、その温度を検出した温度検出器が検出する箇所を加熱する前記上側ヒータ又は前記下側ヒータの発熱量を小さく、又は発熱を停止させるステップと、
を備える、
冷蔵庫の制御方法。 - 冷却器と、前記冷却器の下側の部分を加熱する下側ヒータと、前記冷却器の、前記下側の部分よりも上側の部分を加熱する上側ヒータと、前記冷却器の複数の箇所の温度又は温度変化率を検出する複数の温度検出器と、を備える冷蔵庫を制御するコンピュータに、
前記上側ヒータ及び前記下側ヒータの発熱を開始するステップと、
前記上側ヒータ及び前記下側ヒータの発熱を開始した後、前記複数の温度検出器が検出した温度又は該温度変化率から基準値を求め、前記求めた基準値と前記複数の温度検出器が検出した温度又は該温度変化率とを比較し、前記比較した温度又は該温度変化率が前記基準値以上である場合に、その温度を検出した温度検出器が検出する箇所を加熱する前記上側ヒータ又は前記下側ヒータの発熱量を小さく、又は発熱を停止させるステップと、
を実行させるためのプログラム。
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