JP6668833B2 - 結合型マルチコア光ファイバ - Google Patents

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Description

本発明は、隣り合うコア同士での光学的な結合状態を維持しつつモード分割多重伝送を可能にする結合型マルチコア光ファイバ(以下、「CMCF(Coupled multi-core optical fiber)」と記す)に関するものである。
特許文献1には、複数のコアが純シリカガラスで構成されたマルチコア光ファイバ(以下、単に「MCF」と記す)に関する伝送損失の低減技術が開示されており、特許文献2には、アルカリ金属をコアに添加することで伝送損失を低減する技術が開示されている。また、特許文献3には、バンチファイバを構成する複数の単心ファイバの最外周面を覆うガラスに酸などにより溶融し易いアルカリ金属が添加されたガラスを採用することで、各単心ファイバを分離し易くした構造が開示されている。非特許文献1には、Stack & Draw法により製造されたMCFの伝送損失に関して記載されており、非特許文献2には、ロッドインコラプス法で製造されたMCFの伝送損失に関して記載されている。
なお、非特許文献1には、隣り合うコア同士のパワー結合係数の定義が記載されており、非特許文献2には、結合型MCFについて記載されている。さらに、非特許文献3には、結合型MCFが適用されたモード分割多重伝送の試験結果が記載されており、非特許文献4には、モード多重およびモード分割を可能にするための多入力・多出力(以下、「MIMO(Multi-Input-Multi-Output)」と記す)技術が記載されている。
特開2011−209702号公報 日本国特許第5545236号 特開昭60−176004号公報
Tetsuya Hayashi, et al., "Physical interpretation of intercore crosstalk in multicore fiber: effects of macrobend, structure fluctuation, and microbend," OPTICSEXPRESS Vol.20, No.5, pp.5401-5412 (Mar. 11, 2013) Tetsuya Hayashi et al., "Coupled-Core Multi-Core Fiber:High-Spatial-Density Optical Transmission Fibers with Low Differential Modal Properties," ECOC2015, We.1.4.1 (2015) R. Ryf, et al., "1705-km Transmission over Coupled-Core Fibre Supporting 6 Spatial Modes," ECOC2014, PD.3.2, Cannes-France (2014) Beril Inan, et al., "DSP complexity of mode-division multiplexed receivers," OPTICS EXPRESS Vol.20, No.9, pp.10859-10869, (Apr. 23, 2012)
発明者は、従来のMCFについて検討した結果、以下のような課題を発見した。
すなわち、アルカリ金属元素のコア添加は、低損失化に有効であることは周知である。ただし、アルカリ金属元素は、他の元素に比べ、拡散し易く、母材から光ファイバへの紡糸中、該光ファイバにおけるコア中のアルカリ金属濃度は母材段階での濃度に比べ減少してしまう。したがって、紡糸中のコアガラスの構造緩和に寄与できるアルカリ金属濃度は一定の制限が在る。特に、1つのコアのみにアルカリ金属が添加される上記従来技術の場合、コアに相当するガラス領域の結晶化を防止するため高濃度のアルカリ金属を添加することができない。複数のコアを近接配置することが可能なMCFでは、アルカリ金属の拡散のし易さから低損失化には有利になるが、非結合型MCFの場合、隣り合うコア同士の中心間距離(以下、「コア間隔」と記す)が小さすぎると、コア間のクロストーク(以下、XTと記す)が発生するため、伝送損失の低減にも制限があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、アルカリ金属の拡散に起因した濃度低下を抑制することにより効率的な伝送損失の低減を実現するための構造を備えたCMCF(結合型MCF)を提供することを目的としている。なお、CMCFは、コア間隔を意図的に小さくすることでコアそれぞれを伝搬する信号間でXT(コア間XT)を発生させているが、XTが発生している信号同士は、上記非特許文献4に記載のMIMO処理により復号される(上記非特許文献2、3参照)。そのため、当該CMCFとMIMO処理が組み合わされた伝送システムにより、モード分割多重伝送が可能になる。このように積極的にコア間XTを発生させるCMCFは、非結合型MCFと比べ、コア間隔を狭く設計することができるため、アルカリ金属が隣り合うコア同士で相互に拡散し易くなり、アルカリ金属の拡散に起因した濃度低下の抑制が期待できる(低伝送損失の実現)。発明者らは、上述のような考察を踏まえて、CMCFにおける、伝送損失を低減するために有効なコア間隔とその応力分布を見出した。
本実施形態に係るCMCFは、それぞれが所定の方向に沿って伸びた複数のコアと、前記複数のコアそれぞれを覆うクラッドとを備える。特に、複数のコアそれぞれは、伝送損失の低減に寄与する、所定の濃度のアルカリ金属を含む。また、複数のコアのうち隣り合うコア同士の光学的な結合状態を維持するため、該隣り合うコア間のパワー結合係数hは、1×10−3/m以上となるよう設定されている。また、顕著な伝送損失の低下を実現するため、隣り合うコア同士の中心を結ぶ線分上における応力分布の最大値σ_maxは、負の値(圧縮応力)をとる。
本実施形態によれば、アルカリ金属の濃度低下を抑制することにより効率的な伝送損失の低減を実現するCMCF(結合型MCF)が得られる。
第1実施形態に係るCMCFと母材それぞれの断面構造、屈折率分布、およびアルカリ金属濃度分布を示す図である。 第1実施形態に係るCMCFの屈折率分布と応力分布の関係を説明するための図である。 コアと該コア周辺のクラッドの一部を含む領域R1に適用可能な種々の屈折率分布を示す図である。 適用可能なコア配置の種々の例を示すCMCFの断面図である。 第1実施形態に係るMCFの3つのサンプル1〜3(CMCF1〜CMCF3)と、その比較例である単芯コアファイバ(以下、「SCF(Single-core optical Fiber)」と記す)のそれぞれについて、光学特性をまとめた図表である。 第1実施形態に係るMCFの3つのサンプル1〜3(MCF1〜MCF3)のそれぞれについて、隣接コア間における応力分布の最大値σ_max(MPa)と伝送損失の低下量(dB/km)の関係、および、コア間隔(隣り合うコア同士の中心間距離)Λcore(μm)と伝送損失の低下量(dB/km)の関係を、それぞれ示すグラフである。 第2実施形態に係るCMCFと母材それぞれの断面構造、屈折率分布、およびアルカリ金属濃度分布を示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容をそれぞれ個別に列挙して説明する。
(1)本実施形態に係るCMCF(結合型マルチコア光ファイバ)は、それぞれが所定の方向に沿って伸びた複数のコアと、前記複数のコアそれぞれを覆うクラッドとを備える。特に、複数のコアそれぞれは、伝送損失の低減に寄与する、所定の濃度のアルカリ金属を含む。また、複数のコアのうち隣り合うコア同士の光学的な結合状態を維持するため、該隣り合うコア間のパワー結合係数hは、1×10−3/m以上となるよう設定されている。また、顕著な伝送損失の低下を実現するため、隣り合うコア同士の中心を結ぶ線分上における応力分布の最大値σ_maxは、負の値をとる。すなわち、隣り合うコア間に位置するクラッドには圧縮応力が残留している。ちなみに、最大値σ_maxが正の場合、隣り合うコア間に位置するクラッドには引張応力が残留していることを意味する。なお、各コアには、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムのグループから選択された1または2以上の種類のアルカリ金属が含まれる。
上述の態様に係る光ファイバは、CMCFであり、コアそれぞれを伝搬する信号間でXT(コア間XT)が発生していてもMIMO処理で信号それぞれを復号する伝送システムに適用される伝送媒体である。このようなCMCFには、MIMO処理の負荷軽減のために信号間の群遅延差(DGD:Differential Group Delay)を小さく保つことが求められる。そのため、CMCFでは、コア間隔を狭くすることで積極的に信号間にXTを発生させている。このように積極的に信号間でXTを発生させることで信号同士を混ぜ合わせ、結果、信号間のDGDを実質的に小さくするようにCMCFは設計される(非特許文献3参照)。なお、コア間隔は、各コアの屈折率構造に依存するが、十分に信号間でXTを発生させるためには、隣り合うコア間のパワー結合係数hは、1×10−3/m以上に設定されるのが好ましい(非特許文献2参照)。
ここで、効率よく伝送損失を低減するためには、紡糸前の当該CMCFの母材中に複数のアルカリ金属添加領域を設けており、該母材の紡糸中にアルカリ金属添加領域間で相互にアルカリ金属を拡散させる必要がある。この時、アルカリ金属の拡散によるコア周辺のガラスの粘性が低下し、紡糸後の当該CMCFには圧縮応力の残留領域が形成される。例えば、当該CMCFの母材において、複数のコア部それぞれがアルカリ金属添加領域を含む構成では、紡糸後の当該CMCFにおいて、隣り合うコア間に位置するクラッドがアルカリ金属の拡散領域となる。このように、紡糸前の当該CMCFの母材に複数のアルカリ金属添加領域を形成しておくことにより、紡糸中のアルカリ金属濃度の低下を防ぎ、効率よく伝送損失が低減されたCMCFが得られる。
(2)本実施形態の一態様として、応力分布の最大値σ_maxは、−20MPa以下であるのが好ましい。
(3)本実施形態の一態様として、コア間隔Λcoreは、35μm以下であるのが好ましい。
(4)本実施形態の一態様として、紡糸前の当該CMCFの母材において、クラッドに相当する領域には少なくとも1つのアルカリ金属添加領域が設けられてもよい。この場合、紡糸後の当該CMCFにおいて、母材におけるアルカリ金属添加領域の中心位置に相当する拡散中心位置と、複数のコアのうち該拡散中心位置に隣接するコアの中心位置との距離Λcore-cladは、45μm以下であるのが好ましい。より好ましくは30μm以下、さらに好ましくは25μm以下である。
(5)本実施形態の一態様として、複数のコアそれぞれは、GeO分子の添加量が1重量%以下であるSiOガラスからなり、かつ、クラッドにはフッ素が添加された構成において、複数のコアそれぞれの、波長1550nmにおける伝送損失は、0.16dB/km以下であるのが好ましい。より好ましくは、波長1550nmにおける伝送損失は、0.155dB/km以下、さらに好ましくは0.150dB/km以下である。
(6)本実施形態の一態様として、複数のコアの少なくとも何れかに所定濃度のゲルマニウムが添加された構成において、該ゲルマニウムが添加されたコアの、波長1550nmにおける伝送損失は、0.18dB/km以下であるのが好ましい。
(7)本実施形態の一態様として、複数のコアそれぞれにおけるアルカリ金属の平均濃度は、0.2原子ppm以上かつ50原子ppm以下であるのが好ましい。
(8)本実施形態の一態様として、紡糸前の当該CMCFの母材において、複数のコアに相当する領域それぞれにおけるハロゲン元素の平均濃度は、1000原子ppm以上かつ30000原子ppm以下であるのが好ましい。
(9)本実施形態の一態様として、クラッドの表面におけるアルカリ金属の濃度は、1原子ppm以下であるのが好ましい。
以上、この[本願発明の実施形態の説明]の欄に列挙された各態様は、残りの全ての態様のそれぞれに対して、または、これら残りの態様の全ての組み合わせに対して適用可能である。
[本願発明の実施形態の詳細]
本願発明に係るCMCFの具体例を、以下に添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、これら例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図されている。また、図面の説明において同一の要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1(a)には、第1実施形態に係るCMCF200Aを製造するための紡糸前の母材100Aの断面構造が示されている。図1(a)に示された断面は、母材100Aの中心軸AX(当該母材100Aの長手方向に一致)に直交する断面であり、当該母材100Aは、中心軸AXに沿ってそれぞれ伸びたコア部110と、これらコア部110それぞれを覆うクラッド部120を備え、図1(a)の断面には、一例として、中心軸AXを取り囲むように3つのコア部110は配置されている。図1(a)に示された断面当該CMCF200Aは、母材100Aを紡糸することにより得られ、その断面構造は、母材100Aの断面構造と相似関係にある。すなわち、母材100Aが紡糸されることで得られるCMCF200Aのコア210は、母材100Aのコア部110に相当しており、当該CMCF200Aのクラッド220が母材100Aのクラッド部120に相当している。なお、図1(a)にはコア配置の例として、母材100A(または当該CMCF200A)の中心軸AXの周りに3つのコア部110(またはコア210)は配置された構造が示されているが、後述するように本実施形態には種々のコア配列が適用可能であり、図1(a)の例には限定されない。
図1(b)は、図1(a)中の線L(隣り合うコア部110同士の中心を通る線)に沿った母材100Aの屈折率分布150Aとアルカリ金属濃度分布160Aである。この図1(b)から分かるように、本実施形態では、母材100Aのコア部110それぞれが、アルカリ金属が添加されたアルカリ金属添加領域となっている。
図1(c)は、母材100Aを紡糸することにより得られた本実施形態に係るCMCF200Aの屈折率分布250Aおよびアルカリ金属濃度分布260Aであって、図1(b)と同様に、図1(a)中の線Lに沿った分布である。
さらに、図2は、図1(c)に示されたCMCF200Aの屈折率分布250Aと応力分布255の関係を説明するための図である。図1(b)に示されたように母材100Aの各コア210がアルカリ金属添加領域となっている場合、紡糸後に得られるCMCF200Aでは、各コア210からアルカリ金属が拡散することにより、隣り合うコア210の中間においてもアルカリ金属が存在する。この時、コア210周辺のガラスの粘性が低下し、図2に示されたような形状の応力分布255が得られる。なお、本明細書において、当該CMCF200A中の隣り合うコア部110同士の中心を結ぶ線分上の応力分布の最大値をσ_maxで表す。すなわち、図2に示された応力分布255の最大値σ_maxは、負の値をとることから、コア210およびその周辺に位置するクラッド220には圧縮応力の残留領域が形成される。
通常、アルカリ金属がそれぞれ添加された複数のコア部110が設けられた母材100Aでは、紡糸中に加熱されることで、各コア部110中のアルカリ金属が相互に拡散する。そのため、図1(c)に示されたように、紡糸後のCMCF200Aにおける各コア210中のアルカリ金属濃度は低下する。しかしながら、コア間隔Λcoreが接近すると、あるコアから拡散したアルカリ金属が隣接するコアへ流入することで、アルカリ金属の濃度低下が緩和され、ガラス構造の緩和を促進させることができる。そのため、本実施形態に係るCMCF200Aでは、伝送損失低減することが可能になる。また、SCFの場合と比べて伝送損失の低減が期待できる(非特許文献2参照)。この時、効率よくコア210相互にアルカリ金属を拡散させるためには、隣り合うコア同士は近いほうが好ましい(コア間隔Λcoreが小さい)が、一方で、非結合型MCFでは、コア間XTが増大する。このようにコア間XTが大きい場合、非結合型MCFでは、係るコア間XTに起因した伝送損失の増加も発生し、アルカリ金属添加の効果に限界がある。
これに対し、本実施形態に係るCMCF200Aは、MIMO処理の負荷軽減のために信号間のDGDを実質的に小さくするように設計されおり、十分に信号間でXTを発生させるため、隣り合うコア間のパワー結合係数hは、1×10−3/m以上に設計されている。
なお、例えば上記非特許文献1に記載されているように、単位長さ辺りにコアmからコアnへ移動する光パワーPnは、以下の式(1)のように表すことができる。

ここで、hはパワー結合係数であり、当該CMCFに関して言えば、隣り合うコア同士において光パワーが結合する効率を意味する(結合型コアを規定)。なお、パワー結合係数hは、各コアの屈折率、コア間隔、当該CMCFの曲げ状態から計算される(非特許文献1参照)。
なお、紡糸前の母材100Aにおけるコア部110のアルカリ金属の添加濃度は、紡糸後のCMCF200Aにおいて、各コア210におけるアルカリ金属の平均濃度は、0.2原子ppm以上かつ50原子ppm以下になるように設定される。これは、高濃度のアルカリ金属が添加されたSiOガラスは結晶化が促進されるため、紡糸後のCMCF200Aの各コア210に含まれるアルカリ金属の平均値が0.2原子ppm以上であれば、紡糸中にコア210のガラス構造の緩和を進めることができるからである。一方、紡糸後のCMCF200Aにおけるコア210のアルカリ金属の平均濃度が50原子ppm以上になると、累積吸収線量0.10Gy以上の放射線を照射した後の波長1550nmにおける伝送損失が、放射線を照射する前と比較して0.02dB/km以上増加し、海底システム等の長期の伝送損失の安定性を必要とするシステムでの使用に問題が生じるため望ましくない。
また、母材100Aのコア部110においてハロゲン元素濃度が低い場合、母材製造工程におけるハロゲン元素による不純物の除去の効果が十分に得られず、不純物の吸収による伝送損失の増加を招く。一方、ハロゲン元素が多すぎる場合、アルカリ金属のハロゲン化合物が生成され結晶の生成核として働くため、望ましくない。また、Cl、F等ハロゲン元素の濃度を1000原子ppm〜3000原子ppmの範囲に設定することで、上述の問題無く低伝送損失のCMCFを得ることができる。
さらに、紡糸後のCMCF200Aにおけるガラス表面(クラッド220の表面)におけるアルカリ金属の濃度は、1原子ppm以下である。紡糸後のCMCF200Aのガラス表面までアルカリ金属が拡散すると、アルカリ金属のSiOガラスネットワークの切断効果により、機械的な疲労係数の大幅な低下が発生するため、実用上の問題が生じ望ましくない。この問題を回避するには、紡糸後のCMCF200Aのガラス表面までアルカリ金属の濃度は1原子ppm以下が好ましく、さらに好ましくは0.1原子ppm以下である。アルカリ金属としてカリウムが母材100Aのコア部110に添加された場合、紡糸後、カリウムは半径15〜50μmの範囲に拡散する。拡散半径は母材段階のカリウム濃度、紡糸中の温度履歴に依存する。したがって、紡糸後のカリウム到達距離を予め調べた上で、母材100Aの断面内において、コア部110またはクラッド部120に対するカリウム添加位置を決定することが望ましい。
具体的に、低伝送損失化のために母材100Aのコア部110中に添加されるアルカリ金属元素(例えばカリウム)の平均濃度は5原子ppm以上であり、好適には50原子ppm以下である。カリウム濃度が高いほど放射線照射による損失増が高くなるので、母材段階でのコア部110におけるカリウム平均濃度の上限は500原子ppmとすることが好ましい。また、母材100AからCMCF200Aへの紡糸工程では、線引炉内において母材100Aの各位置が1500℃以上で保持される時間は110分以下であり、線引速度(紡糸速度)は、1200m/min以上が好ましく、1500〜2300m/minがより好ましい。母材100Aの直径は、70〜170mmφが好ましく、90〜150mmφがより好ましい。
母材100Aの各位置が1500℃以上の温度で保持される時間が短いほど、紡糸後のCMCF200Aの、波長1.55μmにおける伝送損失は小さい。この現象は以下の理由によると考えられる。すなわち、母材100Aのコア部110に平均濃度500原子ppm以下のカリウムが含まれる場合、該母材100Aから得られるCMCF200Aの仮想温度は1400〜1550℃であり、線引炉内でのピーク温度(1500℃以上)から1500℃までの時間でカリウムの拡散が進む。一方、カリウムの拡散が進み過ぎると、通信波長帯(1550nm帯)の光パワー分布よりカリウムが外側に広く拡散してしまう。この場合、実効的なカリウム濃度が低くなるためにガラスネットワークの構造緩和が進まず、伝送損失が低減されない。よって、カリウムの拡散がよく進むガラス温度1500℃以上で保持される時間が短いほど、紡糸後のCMCF200Aの光伝送損失は低減する。
このような条件による母材100AからCMCF200Aへの紡糸により、紡糸後のCMCF200Aの各コア210において、0.2原子ppm以上のアルカリ金属濃度が好適に実現できる。なお、実質的にコアが純シリカガラスのCMCFの場合、伝送損失0.170dB/kmを下回るためには、母材の各位置が1500℃以上の温度で保持される時間は、110分以下であることが必要であり、70分以下がより好ましい。
さらに、本実施形態は、紡糸中のCMCFを一定以上の温度に保温してガラス構造の緩和を促進することができる徐冷線引を好適に組み合わせて得ることができる。本実施形態と徐冷線引きを組み合わせた場合には、さらに低い伝送損失を得ることができる。徐冷線引き方法については、当業者であれば伝送損失を低減するのに必要な適正な製造条件を得ることができる。
また、本明細書において、アルカリ濃度およびハロゲンの濃度を示す「原子ppm」とは、100万ユニットのSiOガラス中のドーパント原子の個数である。例えば、カリウムの場合、SiOガラス中の結合形態によらず、SiO分子数に対するKの原子数の比を示す。Li、Na、Rbの場合も、また、Cl、Fの場合も同様である。
上述のような構造を有するCMCF200Aの各コア210および該コア210周辺のクラッド220の一部を含む領域R1(図1(a)参照)には、図3に示されたように、種々の屈折率分布が適用可能である。
各コア210の屈折率分布やそれに伴う光学特性については、用途に応じて適正な構造を選択することができるが、コア210それぞれの構造は均一でも良く、またそれぞれ異なった構造であってもよい。また、当該CMCF200Aの断面内におけるコア数に制限は無く、収容されるコア数に応じて当該CMCF200Aの断面直径(ガラス直径)およびクラッド220の外周面上に設けられる被覆樹脂の外径は適切に設定され得る。
具体的に各コア210を含む領域R1の屈折率分布の形状として、コア210に相当する領域には、ステップ型(図3(a))、リング型(図3(b))、2重ステップ型(図3(c))、グレーデッド型(図3(d))等の何れも適用可能である。また、クラッド220に相当する領域には、ディプレスト型(図3(e))、マッチド型(図3(f))、トレンチ型(図3(g))等の何れも適用可能である。また、各コア210は、コアを伝播するモード数が一つであるシングルモード動作を前提とした構造であっても、複数モードを伝播するマルチモード動作を前提とした構造を備えてもよい。
また、図4は、本実施形態に適用可能なコア配置の種々の例を示すCMCFの断面図である。すなわち、本実施形態に適用可能なコア配置としては、例えば図4(a)〜図4(c)のそれぞれに示されたように、当該CMCF200Aの中心軸AXに対して軸対称となるようにコア210が配置された構造が採用されてもよい。また、図4(d)に示されたように、それぞれが複数のコア要素で構成された複数のコア群が、当該CMCF200Aの中心軸AXの周りに円環配置された構造が採用されてもよい。
上述のような屈折率分布において、コア210の少なくともいずれかは、GeO分子の添加量が1重量%以下であるSiOガラスからなり、かつ、クラッド220にフッ素が添加された構成が適用された場合、コア210における波長1550nmでの伝送損失は、0.16dB/km以下であるのが好ましい。一般的に、コアの屈折率を上昇させるためのGeO分子が実質的に添加されていないSiOガラスによりコアが構成されている場合、GeO分子の濃度揺らぎに起因した散乱が抑制され得るので、伝送損失を0.16dB/km以下に抑制することが可能になる。伝送損失は、0.155dB/km以下であるのが好ましく、更に好ましくは0.150dB/km以下である。
また、上述のような屈折率分布において、コア210の少なくとも何れかには、ゲルマニウムが添加された構造が採用されてもよい。この場合、複数のコアそれぞれの、波長1550nmにおける伝送損失は、0.18dB/km以下であるのが好ましい。ゲルマニウムが添加されたコアは、一般に純シリカコアを有する光ファイバに比べ伝送損失が高い。しかしながら、コアにアルカリ金属を共添加することで散乱が低減され、結果的に伝送損失を低減することが可能になる。ただし、母材段階でゲルマニウムに添加されたコア部にアルカリ金属が添加されると紡糸後のコア内に結晶が発生し易くなるため、製造性が劣化する。そのため、母材製造工程では、ゲルマニウムが添加されたコア部にはアルカリ金属を直接添加せず、母材のクラッド部のみにアルカリ金属を添加し、紡糸時の加熱時によりアルカリ金属をコアへ拡散させることが望ましい。
次に、図5および図6を用いて、本実施形態に係るCMCF200Aの複数サンプルと比較例の光学特性当を詳細に説明する。
用意された本実施形態に係るCMCF200Aのサンプルとして、CMCF1〜CMCF3それぞれは、図1(a)に示されたように3つのコアを備えた断面構造を有し、各コア周辺は、図3(a)に示された屈折率分布(ステップ型)を有する。また、CMCF[1〜CMCF3それぞれにおけるコア配置は、図1(a)に示されたように、中心軸AXの周りに3つのコア210は配置された構造が採用されている。一方、比較例は、1つのコアを有するSCFであって、図3(a)に示されたような屈折率分布を有する。
サンプル1のCMCF1、サンプル2のCMCF2、サンプル3のCMCF3、および比較例のSCFの何れも、純シリカを基準として、クラッドを基準としたコア中心の比屈折率差Δが0.32%、コア直径2aが11.1μmである。また、CMCF1のコア間隔Λcoreは28μmであり、パワー結合係数hは1.1×10−2/mである。CMCF2のコア間隔Λcoreは32μmであり、パワー結合係数hは1.0×10−3/mである。CMCF3のコア間隔Λcoreは38μmであり、パワー結合係数hは8.5×10−6/mである。なお、CMCF1、CMCF2、CMCF3、および比較例SCFの何れも、ファイバ外径は125μmであり、紡糸条件は、紡糸速度が1300m/min、紡糸張力が80〜100gである。また、CMCF1、CMCF2、CMCF3、およびSCF、それぞれの母材の各コア部には、アルカリ金属添加物としてカリウムが添加されている。
図5は、これらCMCF1、CMCF2、CMCF3、およびSCFそれぞれの光学特性をまとめた表である。
すなわち、以上のように作成されたSCFの、波長1550nmにおける平均実効断面積Aeffは110μmであった。また、CMCF1(Λcore=28μm)の、各コアの波長1550nmにおける平均実効断面積Aeffは107μmであり、コア間における応力最大値σ_maxは−28MPa(圧縮応力)であった。CMCF2(Λcore=32μm)の、各コアの波長1550nmにおける平均実効断面積Aeffは109μmであり、コア間における応力最大値σ_maxは−20MPa(圧縮応力)であった。CMCF3(Λcore=38μm)の、各コアの波長1550nmにおける平均実効断面積Aeffは105μmであり、コア間における応力最大値σ_maxは1MPa(引張応力)であった。
また、波長1550nmにおける比較例のSCFの伝送損失は0.161dBであった。同一の紡糸条件において、波長1550nmにおけるCMCF1の伝送損失は0.148dB、波長1550nmにおけるCMCF2の伝送損失は0.153dB、波長1550nmにおけるCMCF3の伝送損失は0.158dBであり、SCFの伝送損失と比べた場合の伝送損失の低下量は、CMCF1が−0.013dB/km、CMCF2が−0.008dB/km、CMCF3が−0.003dB/kmであった。
図6(a)は、上述のように作成されたサンプル1〜3(CMCF1〜CMCF3)を含む種々のCMCFサンプルそれぞれについて、隣接コア間における応力分布の最大値σ_max(MPa)と伝送損失の低下量(dB/km)の関係を示すグラフである。
この図6(a)から分かるように、応力最大値σ_maxが負の値、すなわち圧縮応力が維持できているサンプル(CMCF1、CMCF2を含む)では、顕著な伝送損失の低下が確認できる。より好ましくは、応力最大値σ_maxを−20MPa以下とすることで、伝送損失を更に低減することができる。更に好ましくは、応力最大値σ_maxは−30MPa以下である。
また、図6(b)は、上述のように作成されたサンプル1〜3(CMCF1〜CMCF3)を含む種々のCMCFサンプルそれぞれについて、コア間隔Λcore(μm)と伝送損失の低下量(dB/km)の関係を示すグラフである。
この図6(b)から分かるように、CMCF3のように、コア間隔Λcoreが35μmを超えるサンプルの場合、送損失の低下量は0.005dB/km未満となる。一方、CMCF1、CMCF2のように、コア間隔Λcoreが35μm以下のサンプルの場合、伝送損失の低下量は0.005dB/km以上となる。なお、コア間隔Λcoreは、30μm以下がより好ましく、更に好ましくは25μm以下である。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係るCMCF200Bと母材100Bそれぞれの断面構造、屈折率分布、およびアルカリ金属濃度分布を示す図である。図7に示された第2実施形態では、CMCF200Bを製造するための母材100Bにおいて、2つのコア部110の他、コア部110間に挟まれたクラッド部120にもアルカリ金属添加領域500が設けられている点を除き、第1実施形態の構成(図1(a))と同様である。なお、図7(a)の例では、線L上において隣り合うコア部110の中間位置が、アルカリ金属添加領域の拡散中心位置Oに設定されている。
すなわち、図7(a)において母材100Bは、中心軸AXに沿ってそれぞれ伸びたコア部110と、これらコア部110それぞれを覆うクラッド部120を備え、図7(a)の断面上には、一例として、中心軸AXを取り囲むように3つのコア部110が配置されている。本実施形態に係るCMCF200Bは、母材100Bを紡糸することにより得られ、その断面構造は、母材100Bの断面構造と相似関係にあり、当該CMCF200Bのコア210は、母材100Bのコア部110に相当しており、当該CMCF200Bのクラッド220が母材100Aのクラッド部120に相当している。また、図7(b)は、図7(a)中の線Lに沿った母材100Bの屈折率分布150Bとアルカリ金属濃度分布160Bである。この図7(b)から分かるように、本実施形態では、母材100Bのクラッド部120にもアルカリ金属が添加されたアルカリ金属添加領域500が形成されている。また、図7(b)には、コア部110の一方においてアルカリ金属濃度分布が示されていないが、当然のことながら本実施例においても全てのコア部110にアルカリ金属添加領域が形成されてもよい。図7(c)は、母材100Bを紡糸することにより得られた本実施形態に係るCMCF200Bの屈折率分布250Bおよびアルカリ金属濃度分布260Bであって、図7(b)と同様に、図7(a)中の線Lに沿った分布である。図7(c)に示されたΛcore-cladは、母材100Bのクラッド部120に設けられたアルカリ金属添加領域500の拡散中心位置Oと、紡糸後のCMCF200Bの各コア210の中心位置との距離を示す。
本実施形態によれば、母材100Bのコア部110以外に、クラッド部120にもアルカリ金属を添加することで、より効率よく伝送損失を低減することができる。ただし、アルカリ金属が添加された領域とコア部110の距離が遠い場合、紡糸中にアルカリ金属がコアへ拡散せず、伝送損失の低減効果を得ることができない。したがって、アルカリ金属として例えばカリウム(K)の原子番号以下の物質を用いた場合、紡糸後のCMCF200Bにおいて、コア210の中心とアルカリ金属添加領域500の中心に相当する拡散中心位置Oとの距離Λcore-cladは、45μm以下である必要がある。より好ましくは、距離Λcore-cladは30μm以下、さらに好ましくは25μm以下である。
また、母材100Bのコア部110にアルカリ金属を添加すると紡糸中のコア内に結晶が発生し易くなるとともに、コア部110へのアルカリ金属の添加工程において、アルカリ金属以外の不純物がコア部110へ混入にすることによる伝送損失増加が発生する場合がある。そのため、母材段階ではコア部110にはアルカリ金属を直接添加せず、紡糸工程においてクラッド部120に添加されたアルカリ金属(アルカリ金属添加領域500)紡糸中のコアへ拡散させることで、結晶化、不純物の混入による過剰損失の懸念、生産歩留の低下無く、低伝送損失を得ることができる。
なお、母材100Bにおいて、コア部110およびクラッド部120中のアルカリ金属添加領域の配置については、両方のコア部110とその中間領域にアルカリ金属添加領域が母材長手方向(中心軸AX)に沿って延在している。この構成により、隣り合うコア部110それぞれをアルカリ金属添加領域に設定した第1実施形態と比較してコア間隔Λcoreを大きくしても、得られるCMCFの低伝送損失化が可能になる。ただし、クラッド外周に近い領域にアルカリ金属が設けられた場合、紡糸中の拡散によりファイバ外周のアルカリ金属の濃度上昇を招き、得られるCMCF200Bの機械強度が低下するため望ましくない。したがって、CMCF200Bのクラッド220の表面におけるアルカリ金属の濃度は、1原子ppm以下が好ましい。
100A、100B…母材、110…コア部(アルカリ金属添加領域を含む)、120…クラッド部、150A、150B、250A、250B…屈折率分布、160A、160B、260A、260B…アルカリ金属濃度分布、200A、200B…CMCF、210…コア、220…クラッド、255…応力分布、500…アルカリ金属添加領域。

Claims (8)

  1. それぞれが所定の方向に沿って伸びた複数のコアと、前記複数のコアそれぞれを覆うクラッドとを備えた結合型マルチコア光ファイバであって、
    前記複数のコアそれぞれは、伝送損失の低減に寄与する、所定の濃度のアルカリ金属を含み、
    前記複数のコアのうち隣り合うコア間のパワー結合係数hが1×10−3/m以上であり、かつ、前記隣り合うコア同士の中心を結ぶ線分上における応力分布の最大値σ_maxが負の値をとり、
    前記クラッドは、アルカリ金属の濃度が極大値をとる拡散中心位置を含み、
    前記拡散中心位置と、前記複数のコアのうち前記拡散中心位置に隣接するコアの中心位置との距離Λcore−cladは、45μm以下であることを特徴とする結合型マルチコア光ファイバ。
  2. 前記応力分布の最大値σ_maxは、−20MPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の結合型マルチコア光ファイバ。
  3. 前記隣り合うコア同士の中心間距離Λcoreは、35μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の結合型マルチコア光ファイバ。
  4. 前記複数のコアそれぞれは、GeO分子の添加量が1重量%以下であるSiOガラスからなり、
    前記クラッドには、フッ素が添加され、
    前記複数のコアそれぞれの、波長1550nmにおける伝送損失は、0.16dB/km以下であることを特徴とする請求項1に記載の結合型マルチコア光ファイバ。
  5. 前記複数のコアの少なくとも何れかには、所定の濃度のゲルマニウムが添加されており、
    前記ゲルマニウムが添加されたコアの、波長1550nmにおける伝送損失は、0.18dB/km以下であることを特徴とする請求項1に記載の結合型マルチコア光ファイバ。
  6. 前記複数のコアそれぞれにおけるアルカリ金属の平均濃度は、0.2原子ppm以上かつ50原子ppm以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の結合型マルチコア光ファイバ。
  7. 紡糸前の当該結合型マルチコア光ファイバの母材において、前記複数のコアに相当する領域それぞれにおけるハロゲン元素の平均濃度は、1000原子ppm以上かつ30000原子ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の結合型マルチコア光ファイバ。
  8. 前記クラッドの表面におけるアルカリ金属の濃度は、1原子ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の結合型マルチコア光ファイバ。
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