JP6668681B2 - Saddle-type vehicle - Google Patents
Saddle-type vehicle Download PDFInfo
- Publication number
- JP6668681B2 JP6668681B2 JP2015210455A JP2015210455A JP6668681B2 JP 6668681 B2 JP6668681 B2 JP 6668681B2 JP 2015210455 A JP2015210455 A JP 2015210455A JP 2015210455 A JP2015210455 A JP 2015210455A JP 6668681 B2 JP6668681 B2 JP 6668681B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cooling water
- engine
- pipe
- supercharger
- cooling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
本発明は、過給機付きのエンジンを備える鞍乗型車両に関する。 The present invention relates to a straddle-type vehicle provided with a supercharged engine.
自動二輪車等の鞍乗型車両は、燃費改善と出力向上を図るため、過給機付きのエンジンを備えていることがある。過給機付きのエンジンは、オイルクーラや過給機を冷却するための冷却装置を備えている。 A straddle-type vehicle such as a motorcycle may include an engine with a supercharger in order to improve fuel efficiency and output. The supercharged engine has an oil cooler and a cooling device for cooling the supercharger.
例えば、特許文献1に記載の過給機付きエンジンの冷却装置は、エンジン本体に取り付けられたターボチャージャと、ターボチャージャに近接して取り付けられたオイルクーラと、エンジン本体、ターボチャージャおよびオイルクーラにラジエータを介して冷却水を循環させるウォータポンプと、を備えている。この冷却装置は、エンジン本体とターボチャージャとを接続する配管と、ターボチャージャとオイルクーラとを接続する配管と、オイルクーラとエンジン本体とを接続する配管と、を備えている。走行時において、冷却水は、エンジン側からターボチャージャに流入した後にオイルクーラに流入する。 For example, a cooling device for a supercharged engine described in Patent Document 1 includes a turbocharger attached to an engine body, an oil cooler attached close to the turbocharger, an engine body, a turbocharger, and an oil cooler. A water pump that circulates cooling water through a radiator. This cooling device includes a pipe connecting the engine body and the turbocharger, a pipe connecting the turbocharger and the oil cooler, and a pipe connecting the oil cooler and the engine body. During traveling, the cooling water flows into the oil cooler after flowing into the turbocharger from the engine side.
上記した技術では、冷却水は、ターボチャージャの冷却に用いられて加熱されているため、オイルクーラ(エンジンオイル)を十分に冷却することができないことがあった。冷却が不十分なエンジンオイルでは、エンジン内の各所を有効に冷却および潤滑することできなかった。 In the technology described above, since the cooling water is used to cool the turbocharger and is heated, the oil cooler (engine oil) may not be sufficiently cooled. Insufficient cooling of engine oil has prevented effective cooling and lubrication of various parts of the engine.
本発明は、上記した課題を解決すべく、オイルクーラからエンジンに供給されるエンジンオイルを適切に冷却する鞍乗型車両を提供する。 The present invention provides a straddle-type vehicle that appropriately cools engine oil supplied from an oil cooler to an engine in order to solve the above-described problems.
本発明の鞍乗型車両は、エンジンと、前記エンジンに供給されるエンジンオイルを冷却するオイルクーラと、前記エンジンに供給される燃焼用空気を圧縮する過給機と、前記エンジンおよび前記過給機に冷却水を送り込むウォータポンプと、前記ウォータポンプから送られた前記冷却水を流通させる冷却配管と、を備え、前記冷却配管は、前記ウォータポンプから送られた前記冷却水を前記オイルクーラに供給する流入配管と、前記オイルクーラを冷却した前記冷却水を前記過給機に供給する接続配管と、前記過給機を冷却した前記冷却水を前記ウォータポンプに戻す流出配管と、を含んで構成されている。 A straddle-type vehicle according to the present invention includes an engine, an oil cooler that cools engine oil supplied to the engine, a supercharger that compresses combustion air supplied to the engine, the engine and the supercharger. A water pump for feeding cooling water to the machine, and a cooling pipe for flowing the cooling water sent from the water pump, wherein the cooling pipe sends the cooling water sent from the water pump to the oil cooler. A supply pipe that supplies the cooling water that has cooled the oil cooler to the supercharger, and an outflow pipe that returns the cooling water that has cooled the supercharger to the water pump. It is configured.
この構成によれば、オイルクーラ(エンジンオイル)は、ウォータポンプから流入配管を介して供給される冷却水によって冷却される。これにより、他の冷却に使用されていない冷却水を用いてオイルクーラからエンジンに供給されるエンジンオイルを十分に冷却することができる。また、ウォータポンプ、オイルクーラおよび過給機は、冷却配管によって直列に接続されている。これにより、冷却水の循環構造を簡単に形成することができる。 According to this configuration, the oil cooler (engine oil) is cooled by the cooling water supplied from the water pump via the inflow pipe. Thereby, the engine oil supplied to the engine from the oil cooler can be sufficiently cooled using the cooling water not used for other cooling. Further, the water pump, the oil cooler and the supercharger are connected in series by a cooling pipe. Thereby, the circulation structure of the cooling water can be easily formed.
この場合、前記オイルクーラは、前記エンジンの前側下部に配置され、前記過給機は、前記オイルクーラの上方に配置され、前記接続配管は、前記オイルクーラから上方に延出し、前記流出配管は、前記過給機から上方に延出していることが好ましい。 In this case, the oil cooler is arranged at a lower front side of the engine, the supercharger is arranged above the oil cooler, the connection pipe extends upward from the oil cooler, and the outflow pipe has , Preferably extending upward from the supercharger.
この構成によれば、接続配管の長さを短く形成することができるため、軽量化および低コスト化を図ることができる。 According to this configuration, since the length of the connection pipe can be reduced, the weight and cost can be reduced.
この場合、前記流出配管は、前記オイルクーラおよび前記過給機よりも上方に位置する前記冷却水の循環経路に接続されていることが好ましい。 In this case, it is preferable that the outflow pipe is connected to a circulation path of the cooling water located above the oil cooler and the supercharger.
この場合、前記冷却水を冷却するラジエータと、前記オイルクーラおよび前記過給機よりも上方に配置され、前記冷却水の温度に応じて前記ラジエータに流通させる前記冷却水の量を調整する冷却水流制御ユニットと、前記冷却水流制御ユニットと前記ウォータポンプとを連通させる基幹配管と、を更に備え、前記流出配管は、前記循環経路としての前記冷却水流制御ユニットを介して前記基幹配管に連通していることが好ましい。 In this case, a radiator that cools the cooling water, and a cooling water flow that is disposed above the oil cooler and the supercharger and that adjusts an amount of the cooling water that flows through the radiator in accordance with the temperature of the cooling water A control unit, and a main pipe that communicates the cooling water flow control unit with the water pump.The outflow pipe communicates with the main pipe through the cooling water flow control unit as the circulation path. Is preferred.
例えば、エンジンの停止に伴ってウォータポンプが停止すると、冷却配管を流れる冷却水も停止する。その後、冷却水は、過給機で加熱され、水蒸気を発生させる。これらの構成によれば、冷却水流制御ユニット(循環経路)は過給機等よりも上方に配置されているため、発生した水蒸気は、流出配管を下流側に向けて円滑に移動する。すると、過給機と冷却配管との圧力平衡作用によって、過給機よりも上流側の冷却水が過給機に供給される。これにより、エンジン停止後も、過給機の冷却を継続することができる。また、エンジン、オイルクーラおよび過給機の冷却に用いた冷却水は、冷却水流制御ユニットに集められた後にラジエータによって冷却される。これにより、ラジエータを通過してエンジンに供給される冷却水の温度を安定させることができる。 For example, when the water pump stops following the stop of the engine, the cooling water flowing through the cooling pipe also stops. Thereafter, the cooling water is heated by a supercharger to generate steam. According to these configurations, since the cooling water flow control unit (circulation path) is disposed above the supercharger or the like, the generated steam smoothly moves the outflow pipe toward the downstream side. Then, the cooling water on the upstream side of the supercharger is supplied to the supercharger by the pressure equilibrium between the supercharger and the cooling pipe. Thereby, the cooling of the supercharger can be continued even after the engine is stopped. The cooling water used for cooling the engine, the oil cooler, and the supercharger is collected by the cooling water flow control unit and then cooled by the radiator. Thereby, the temperature of the cooling water supplied to the engine through the radiator can be stabilized.
この場合、前記冷却配管は、正面から見て前記エンジンの車幅方向の長さよりも内側に配置されると共に、側面から見て前記過給機の前端部よりも後側に配置されていることが好ましい。 In this case, the cooling pipe is disposed inside the length of the engine in the vehicle width direction when viewed from the front, and is disposed behind the front end of the turbocharger when viewed from the side. Is preferred.
この構成によれば、冷却配管がエンジンの前側に寄せられて集約されることで、過給機付きエンジンの小型化を図ることができる。 According to this configuration, the cooling pipe is brought to the front side of the engine and concentrated, whereby the size of the supercharged engine can be reduced.
本発明によれば、オイルクーラからエンジンに供給されるエンジンオイルを適切に冷却することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the engine oil supplied to an engine from an oil cooler can be cooled appropriately.
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下の説明では、前、後、左、右、上および下の方向は、自動二輪車のシートに着座した運転者を基準とする。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. In the following description, the directions of front, rear, left, right, up, and down are based on a driver sitting on a motorcycle seat.
図1を参照して、本実施形態に係る自動二輪車1の全体構成について説明する。図1は自動二輪車1を示す左側面図である。 The overall configuration of a motorcycle 1 according to the present embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 1 is a left side view showing the motorcycle 1.
自動二輪車1の車体フレーム211は、例えば、複数の鋼鉄製パイプを接合することにより形成されている。具体的には、車体フレーム211は、自動二輪車1の前部上側に配置されたヘッドパイプ212と、自動二輪車1の左部および右部にそれぞれ配置され、前端部がヘッドパイプ212の上部に接続され、後端側が下方に傾斜しつつ後方へ伸長する一対のメインフレーム213と、自動二輪車1の左部および右部にそれぞれ配置され、前端部がヘッドパイプ212の下部に接続され、後端側がメインフレーム213よりも大きく下方に傾斜しつつ後方へ伸長する一対のダウンチューブ214と、自動二輪車1の左部および右部にそれぞれ配置され、前端部がダウンチューブ214の中間部にそれぞれ接続され、後端側が後方へ伸長する一対のサイドフレーム215と、メインフレーム213の後端側にそれぞれ接合された一対のピボットフレーム216と、を備えている。また、メインフレーム213、ダウンチューブ214およびサイドフレーム215間には補強フレーム217が設けられている。
The
ヘッドパイプ212には、ステアリングシャフト(図示せず)が挿入され、ステアリングシャフトの上端部および下端部には、それぞれステアリングブラケット225が設けられている。上側のステアリングブラケット225には、ハンドル226が設けられている。上側および下側のステアリングブラケット225には、左右一対のフロントフォーク227の上部がそれぞれ支持され、これらフロントフォーク227の下端側には、前輪228が支持されている。
A steering shaft (not shown) is inserted into the
左右一対のピボットフレーム216間には、ピボット軸231を介してスイングアーム232の前端側が支持され、スイングアーム232の後端側には、後輪233が支持されている。後輪233の車軸には、ドリブンスプロケット234が設けられ、ドリブンスプロケット234には、後述するエンジン12の動力を伝達するチェーン235が巻回されている。
A front end side of the
前輪228と後輪233との間には、エンジンユニット11が設けられている。エンジンユニット11は、主に、左側のメインフレーム213および左側のダウンチューブ214と、右側のメインフレーム213および右側のダウンチューブ214との間に配置され、これらのフレームに支持されている。
The
エンジンユニット11の上方には燃料タンク241が設けられ、燃料タンク241の後方にはシート242が設けられている。自動二輪車1の左側であってエンジンユニット11の下部後方には、サイドスタンド243が設けられている。自動二輪車1の前部上側には、アッパーカウル244が設けられている。自動二輪車1には、エンジンユニット11の主に前部下側を覆うアンダーカウル245が設けられている。
A
次に、図2ないし図9を参照して、エンジンユニット11について説明する。図2はエンジンユニット11を示す左側面図である。図3はエンジンユニット11を示す右側面図である。図4はエンジンユニット11(ラジエータ33を除く)を示す正面図である。図5はエンジンユニット11を示す平面図である。図6はエンジンユニット11(ラジエータ33を含む)を示す正面図である。図7はエンジン12および冷却系を示す平面図である。図8はエンジンユニット11の冷却系を模式的に示す断面図である。図9はエンジン12および冷却配管61を示す正面図である。
Next, the
エンジンユニット11は、エンジン12と、エンジン12の動力を後輪233へ伝達する一次減速機構、クラッチ、トランスミッション等の駆動系の一部と、エンジン12の可動部を潤滑する潤滑系と、空気と燃料の混合気をエンジン12へ供給する吸気系(過給機113を含む)と、混合気の燃焼により発生する排気ガスをエンジン12から排出する排気系の一部と、エンジン12等を冷却する冷却系と、クランクシャフトの回転を利用して発電するACジェネレータ等と、を備えている。
The
本実施形態においてエンジン12は、例えば、水冷式並列2気筒の4サイクルガソリンエンジンである。図2および図3に示すように、エンジン12は、クランクシャフト(図示せず)を収容するクランクケース13と、クランクケース13の上に設けられるシリンダ14と、シリンダ14の上に設けられるシリンダヘッド15と、シリンダヘッド15の上に設けられるシリンダヘッドカバー16と、を有している。
In the present embodiment, the
クランクケース13の下方には、オイルパン17が設けられている。エンジン12のシリンダ軸線は、上側が下側よりも前方に位置するように傾斜している。エンジン12には、ピストンの運動により生じる振動を軽減するバランスシャフト(図示せず)が設けられている。バランスシャフトはクランクシャフトの前方に配置されている。具体的には、エンジン12のクランクケース13の前部には、バランサ室18が一体形成されている(図2参照)。バランサ室18はクランクケース13の一部を前方に拡張することによって形成されている。バランスシャフトは、このバランサ室18内に設けられている。クランクケース13の左部には、マグネト室19が設けられ(図2参照)、マグネト室19にはACジェネレータ(図示せず)が収容されている。
An
エンジンユニット11の駆動系の一部は、エンジン12の後部に配置されている。すなわち、クランクケース13およびシリンダ14の後側にはトランスミッションケース21が一体形成され、トランスミッションケース21内には一次減速機構およびトランスミッションが収容されている。トランスミッションケース21の右部には、クラッチを覆うクラッチカバー22が取り付けられている(図3参照)。トランスミッションケース21の左部には、ドライブスプロケットを覆うスプロケットカバー23が設けられている(図2参照)。ドライブスプロケットには、エンジン12の動力を後輪233へ伝達するチェーン235が巻回されている(図1参照)。
A part of the drive system of the
図2ないし図4に示すように、エンジンユニット11の潤滑系は、オイルポンプ(図示せず)、オイルフィルタ25、および水冷式のオイルクーラ26を備えている。オイルポンプは、エンジン12のオイルパン17内に貯留されたエンジンオイルを汲み上げてエンジン12の各所へ供給する。オイルフィルタ25は、エンジンオイルを濾過する。オイルクーラ26は、エンジン12に供給されるエンジンオイルを冷却する。オイルフィルタ25およびオイルクーラ26は、エンジン12の下端部前側で、左右方向(車幅方向)中央付近に並んで配置されている(図4参照)。
2 to 4, the lubrication system of the
図2ないし図5に示すように、エンジンユニット11の吸気系は、エアクリーナ111、過給機113、インタークーラ117、排風ダクト118、サージタンク119、電子制御スロットル装置120、およびインジェクタ123を備えている。
As shown in FIGS. 2 to 5, the intake system of the
図4および図5に示すように、エアクリーナ111は、エンジン12の上方左側に配置されている。エアクリーナ111は、外部から取り込まれた空気を濾過する装置であり、その内部にはエアフィルタ(図示せず)が設けられている。なお、図2および図5において、エアクリーナ111の吸入口112を二点鎖線により模式的に示しているが、この吸入口112の位置は適宜設定することができる。また、吸入口112には、外部の空気をエアクリーナ111に導くエアダクト(図示せず)が設けられている。
As shown in FIGS. 4 and 5, the
図2ないし図4に示すように、過給機113は、シリンダ14およびシリンダヘッド15の前側、且つオイルクーラ26の上方に近接して配置されている。過給機113は、エンジン12に供給される燃焼用空気を圧縮する。
As shown in FIGS. 2 to 4, the
図4に示すように、過給機113は、タービン部114と、コンプレッサ部115と、ベアリング部116と、を備えている。
As shown in FIG. 4, the
タービン部114は、エンジン12の左右方向略中央部に配置されている。タービン部114は、タービンハウジング内で回転可能に支持されるタービンホイール(図示せず)を含んで構成されている。タービンホイールは、エンジン12からの排気ガスによって回転駆動される。コンプレッサ部115は、タービン部114の左側に配置されている。コンプレッサ部115は、コンプレッサハウジング内で回転可能に支持されるコンプレッサインペラ(図示せず)を含んで構成されている。コンプレッサインペラは、タービンホイールと共に回転し、エアクリーナ111を介して供給された空気を圧縮する。ベアリング部116は、タービン部114とコンプレッサ部115との間に配置されている。ベアリング部116は、タービンホイールとコンプレッサインペラとを中間部で軸支するベアリング(図示せず)を含んで構成されている。ベアリング部116には、オイルポンプの駆動によってエンジンオイルが供給される。なお、コンプレッサ部115は、タービン部114の右側に配置されてもよい。
The
図3ないし図5に示すように、インタークーラ117は、エンジン12の上方右側に配置されている。インタークーラ117は、過給機113のコンプレッサ部115に圧縮されて高温となった空気を冷却する装置である。インタークーラ117の近傍には、インタークーラ117を通過した空気(排風)を外部に放出する排風ダクト118が設けられている。図2および図5に示すように、サージタンク119は、エンジン12の上方後側に配置されている。サージタンク119は、インタークーラ117により冷却された空気の流れを整流する装置である。
As shown in FIGS. 3 to 5, the
電子制御スロットル装置120は、インタークーラ117を通過してエンジン12の吸気ポートへ供給される空気の量を調整する装置である。図2に示すように、電子制御スロットル装置120は、スロットルボディ121と、スロットルボディ121の内部に設けられ、スロットルボディ121内に形成された吸気通路を開閉するスロットルバルブ(図示せず)と、スロットルバルブを駆動する駆動モータ122と、を備えている。スロットルボディ121は、エンジン12の後方上側においてサージタンク119とエンジン12の吸気ポートとの間に配置されている。
The electronic
インジェクタ123は、エンジン12の吸気ポートへ燃料を噴射する装置であり、インジェクタ123には、燃料タンク241からインジェクタ123へ燃料を供給するデリバリパイプ124が接続されている。
The
これら吸気系を構成する各部の接続は、次の通りである。図4および図5に示すように、エアクリーナ111と過給機113のコンプレッサ部115との間には、エアインテークパイプ125が接続されている。エアインテークパイプ125は、エンジン12の前方左側に配置されている。また、コンプレッサ部115とインタークーラ117との間には、エアアウトレットパイプ126が接続されている。エアアウトレットパイプ126は、エンジン12の前方左側であって、エアインテークパイプ125の右方に配置されている。図5に示すように、インタークーラ117とサージタンク119との間には、コネクティングパイプ127が接続されている。コネクティングパイプ127は、エンジン12の上方の右後側に配置されている。
The connection of each part constituting these intake systems is as follows. As shown in FIGS. 4 and 5, an
図4および図5に示すように、外部から取り込まれた空気は、通常、エアクリーナ111、エアインテークパイプ125、過給機113のコンプレッサ部115、エアアウトレットパイプ126、インタークーラ117、コネクティングパイプ127、サージタンク119、および電子制御スロットル装置120のスロットルボディ121を順次通り、エンジン12の吸気ポートに供給される。過給機113の近傍には、コンプレッサ部115を迂回してエアインテークパイプ125とエアアウトレットパイプ126との間を接続するエアバイパス通路128が設けられ(図2および図4参照)、エアバイパス通路128の途中には、エアバイパス通路128の連通、遮断を切り換えるエアバイパスバルブ129が設けられている(図2および図5参照)。
As shown in FIGS. 4 and 5, the air taken in from the outside is usually supplied with an
図4に示すように、エンジンユニット11の排気系は、エンジン12の排気ポート(図示せず)と過給機113のタービン部114との間を接続するエキゾーストパイプ131、過給機113のタービン部114とマフラ側とを接続するマフラージョイントパイプ132、およびマフラ(図示せず)等を備えている。
As shown in FIG. 4, an exhaust system of the
エキゾーストパイプ131は、エンジンユニット11の一部を構成する。エキゾーストパイプ131は、エンジン12の前方に配置されている。本実施形態においては、エキゾーストパイプ131は、タービン部114のタービンハウジングと一体形成されている。具体的には、並列2気筒のエンジン12の2つの排気ポートには、2本のエキゾーストパイプ131の一端側がそれぞれ接続されている。これらエキゾーストパイプ131の他端側は、互いに結合して1本となり、タービン部114のタービンハウジングと一体化している。なお、エキゾーストパイプ131が、タービンハウジングと別体で構成され、タービンハウジングに連結されてもよい。一方、マフラージョイントパイプ132は、その一端側がタービン部114のタービンハウジングに接続され、他端側はエンジン12の下方右側を通過し、マフラに向かって後方へ伸長している。また、マフラは、エンジン12の後方下側に配置されている。
The
各排気ポートから排出された排気ガスは、エキゾーストパイプ131を介してタービン部114内へ供給される。この排気ガスによりタービン部114のタービンが回転する。続いて、タービン部114から排出された排気ガスは、マフラージョイントパイプ132を介してマフラへ供給され、マフラから外部へ排出される。
Exhaust gas exhausted from each exhaust port is supplied into the
過給機113のタービン部114には、ウェイストゲートバルブ133が設けられている。すなわち、タービン部114の内部には、エキゾーストパイプ131を介して供給される排気ガスの一部をタービンへ供給せずにマフラージョイントパイプ132側へ流すゲートが形成されており、ウェイストゲートバルブ133は、このゲートの開閉を行うことによりタービンへの排気ガスの流入量を調整する。
A
図3に示すように、エンジンユニット11の冷却系は、ウォータジャケット(図示せず)と、ウォータポンプ30と、ラジエータ33と、冷却水流制御ユニット41と、基幹配管51と、冷却配管61と、を備えている。
As shown in FIG. 3, the cooling system of the
ウォータジャケットは、シリンダ14およびシリンダヘッド15に設けられている。シリンダ14およびシリンダヘッド15は、ウォータジャケットを流れる冷却水によって冷却される。
The water jacket is provided on the
図3および図4に示すように、ウォータポンプ30は、クランクケース13の右側に取り付けられている。ウォータポンプ30は、クランクシャフトよりも前方に位置するバランスシャフトに対応する位置に配置されている。ウォータポンプ30には、ポンプ流入口31が設けられている。ウォータポンプ30には、ウォータジャケットに冷却水を供給するための供給部30Aが形成されている。ウォータポンプ30の前側には、冷却水吐出口30Bが設けられている。ウォータポンプ30は、クランクシャフトの回転を利用して動作し、エンジン12(ウォータジャケット)および過給機113に冷却水を送り込む。
As shown in FIGS. 3 and 4, the
図2、図3および図6に示すように、ラジエータ33は、エンジン12の前側に配置されている。ラジエータ33は、走行風を受け、またはラジエータファン40を駆動し、冷却水の熱を大気に放出することによって冷却水を冷却する。ラジエータ33は、上ラジエータ34および下ラジエータ35を備えている。
As shown in FIGS. 2, 3, and 6, the
上ラジエータ34と下ラジエータ35とは、互いに上下に離間して配置され、左右一対のコネクティングホース36を介して接続されている。図7に示すように、上ラジエータ34の後面には、ラジエータファン40が取り付けられている。上ラジエータ34の後面の左上側には、ラジエータ流入口37が設けられている(図2も参照)。上ラジエータ34の後面の右上側には、ラジエータ流出口38が設けられている(図3も参照)。
The
図3に示すように、上ラジエータ34の後面の右下側には、上方に伸長する注水ホース56が接続される冷却水供給口39が形成されている。注水ホース56の上端部には、冷却水注水口57を有する冷却水注水部58が設けられている。また、ラジエータ33には、オーバーフロー管路(図示せず)を介してリザーバタンク59が接続されている。
As shown in FIG. 3, a cooling
図6および図7に示すように、循環経路としての冷却水流制御ユニット41は、オイルクーラ26および過給機113よりも上方に配置されている。詳細には、冷却水流制御ユニット41は、シリンダヘッドカバー16の上方で右前側に配置され、エンジン12または車体フレーム211の一部に取り付けられている。冷却水流制御ユニット41は、冷却水の温度に応じてラジエータ33に流通させる冷却水の量を調整するために設けられている。これにより、冷却水を所定の適温に保つことができる。
As shown in FIGS. 6 and 7, the cooling water
図8に示すように、冷却水流制御ユニット41は、サーモスタットハウジング42と、サーモスタット43と、を備えている。サーモスタットハウジング42は、左側ハウジング42Lおよび右側ハウジング42Rを有している。サーモスタット43は、右側ハウジング42Rに内設されている。
As shown in FIG. 8, the cooling water
左側ハウジング42Lの後側には、第1の冷却水流入口44が形成されている。左側ハウジング42Lの左側には、第2の冷却水流入口45が形成されている。左側ハウジング42Lの前側には、冷却水送出口46が形成されている。第1の冷却水流入口44、第2の冷却水流入口45および冷却水送出口46は、それぞれ、左側ハウジング42Lの内部に連通している。左側ハウジング42Lの後部左側には、内部を流通する冷却水の温度を検出する水温センサSが取り付けられている。
A first
右側ハウジング42Rの前側には、冷却水戻り口47が形成されている。右側ハウジング42Rの後側には、冷却水流出口48が形成されている。冷却水戻り口47および冷却水流出口48は、それぞれ、右側ハウジング42Rの内部に連通している。
A cooling
左側ハウジング42Lと右側ハウジング42Rとの間には、冷却水バイパス通路49が形成されている。冷却水バイパス通路49は、左側ハウジング42Lの内部と右側ハウジング42Rの内部とを連通させている。
A cooling
サーモスタット43は、冷却水の温度に応じて、冷却水バイパス通路49を開閉するために設けられている。サーモスタット43は、弁座43Aと、主弁体43Bと、サーモエレメント43Cと、副弁体43Dと、を備えている。
The
弁座43Aは、右側ハウジング42Rの内部に固定されている。主弁体43Bと副弁体43Dとは、サーモエレメント43Cに固定されている。主弁体43Bは、弁座43Aに対して離着座するように構成されている。副弁体43Dは、冷却水バイパス通路49の開口縁部(以下、「副弁座43E」ともいう。)に対して離着座するように構成されている。サーモエレメント43Cは、冷却水の温度に応じて主弁体43Bおよび副弁体43Dを左右方向に移動させる。主弁体43Bは、冷却水戻り口47と冷却水流出口48との間の流路を開閉し、副弁体43Dは、冷却水バイパス通路49を開閉する。
The
図7および図8に示すように、基幹配管51は、冷却水流制御ユニット41とウォータポンプ30とを連通させ、エンジン12を冷却した冷却水をウォータポンプ30とラジエータ33とのうちの少なくとも一方に供給するために設けられている。すなわち、ウォータポンプ30、ラジエータ33、冷却水流制御ユニット41および基幹配管51は、エンジン12を冷却するための冷却水を循環させるエンジン冷却水循環構造を形成している。
As shown in FIGS. 7 and 8, the
図7に示すように、基幹配管51は、シリンダアウトレットホース52と、ウォータポンプインレットホース53と、ラジエータインレットホース54と、ラジエータアウトレットホース55と、を有している。なお、各ホース52〜55は、例えば、可撓性を有する合成樹脂等で形成されている。
As shown in FIG. 7, the
図8に示すように、シリンダアウトレットホース52(第1の基幹配管)は、ウォータジャケットの流出部(図示せず)と冷却水流制御ユニット41の第1の冷却水流入口44との間に接続されている。シリンダアウトレットホース52は、エンジン12を冷却(ウォータジャケットから流出)した冷却水を冷却水流制御ユニット41に供給するために設けられている。
As shown in FIG. 8, a cylinder outlet hose 52 (first main pipe) is connected between an outlet (not shown) of the water jacket and a first
ウォータポンプインレットホース53(第2の基幹配管)は、冷却水流制御ユニット41の冷却水流出口48とウォータポンプ30のポンプ流入口31との間に接続されている(図7参照)。ウォータポンプインレットホース53は、冷却水流制御ユニット41を通過した冷却水をウォータポンプ30に供給するために設けられている。
The water pump inlet hose 53 (second main pipe) is connected between the cooling
ラジエータインレットホース54(第3の基幹配管)は、冷却水流制御ユニット41の冷却水送出口46と上ラジエータ34のラジエータ流入口37との間に接続されている(図7参照)。ラジエータインレットホース54は、冷却水流制御ユニット41を通過した冷却水をラジエータ33に供給するために設けられている。
The radiator inlet hose 54 (third main pipe) is connected between the cooling
ラジエータアウトレットホース55(第4の基幹配管)は、上ラジエータ34のラジエータ流出口38と冷却水流制御ユニット41の冷却水戻り口47との間に接続されている(図7参照)。ラジエータアウトレットホース55は、ラジエータ33を通過した冷却水を冷却水流制御ユニット41に供給するために設けられている。
The radiator outlet hose 55 (fourth main pipe) is connected between the
ウォータポンプインレットホース53、ラジエータインレットホース54およびラジエータアウトレットホース55は、エンジン12とラジエータ33との間の空間に集約されて配置されている(図2および図3参照)。
The water
図8および図9に示すように、冷却配管61は、ウォータポンプ30から送られた冷却水を流通させる。冷却配管61は、オイルクーラ26や過給機113を冷却した冷却水をウォータポンプ30とラジエータ33とのうちの少なくとも一方に供給するために設けられている。すなわち、ウォータポンプ30、ラジエータ33、冷却水流制御ユニット41および冷却配管61は、オイルクーラ26や過給機113を冷却するための冷却水を循環させる過給機冷却水循環構造を形成している。
As shown in FIGS. 8 and 9, the cooling
冷却配管61は、正面から見てエンジン12の左右幅(車幅方向の長さ)よりも内側に配置される(図9参照)と共に、側面から見て過給機113の前端部よりも後側に配置されている(図3参照)。つまり、冷却配管61は、エンジン12とラジエータ33との間の空間に集約されて配置されている(図3参照)。このように、冷却配管61がエンジン12の前側に寄せられて集約されることで、過給機付きエンジンの小型化を図ることができる。
The cooling
冷却配管61は、流入配管62と、接続配管63と、流出配管64と、を含んで構成されている。
The cooling
流入配管62は、ウォータポンプ30から送られた冷却水をオイルクーラ26に供給するために設けられている。流入配管62は、ウォータポンプ30とオイルクーラ26との間に接続されている。具体的には、流入配管62の上流端部は、ウォータポンプ30の冷却水吐出口30Bに接続されている。流入配管62は、ウォータポンプ30から下方に延びた後に左方向に折れ曲がって左方向に延出している。流入配管62の下流端部は、オイルクーラ26の右側面に接続されている。なお、流入配管62は、可撓性を有する合成樹脂等で形成されることが好ましいが、金属製のパイプで形成されていてもよい。
The
接続配管63は、オイルクーラ26を冷却した冷却水を過給機113に供給するために設けられている。接続配管63は、過給機インレットホース63Aと、過給機インレットパイプ63Bと、を有している。なお、過給機インレットホース63Aは合成樹脂等で形成され、過給機インレットパイプ63Bは金属等で形成されることが好ましいが、接続配管63全体が、金属製のパイプで形成されてもよいし、合成樹脂製のホースで形成されてもよい。
The
過給機インレットホース63Aの上流端部は、オイルクーラ26の右上側面に突設される流出管26Aに接続されている。過給機インレットホース63Aは、オイルクーラ26から左斜め上方に延出している。過給機インレットパイプ63Bは、過給機インレットホース63Aの下流端部と過給機113のベアリング部116との間に接続されている。過給機インレットパイプ63Bの下流端部は、ベアリング部116の下面に突設される下側流入管116Aに接続されている。
The upstream end of the
図9に示すように、流出配管64は、過給機113を冷却した冷却水をウォータポンプ30に戻すために設けられている。流出配管64は、過給機113と冷却水流制御ユニット41との間に接続されている。流出配管64は、過給機アウトレットパイプ64Aと、傾斜ホース64Bと、を有している。なお、過給機アウトレットパイプ64Aは金属等で形成され、傾斜ホース64Bは合成樹脂等で形成されることが好ましいが、流出配管64全体が、金属製のパイプで形成されてもよいし、合成樹脂製のホースで形成されてもよい。
As shown in FIG. 9, the
過給機アウトレットパイプ64Aの上流端部は、過給機113のベアリング部116の上面に突設される上側流出管116Bに接続されている。過給機アウトレットパイプ64Aは、過給機113のベアリング部116から上方に延出した後に右方向に折れ曲がっている。過給機アウトレットパイプ64Aは、過給機113とエキゾーストパイプ131との間(エキゾーストパイプ131の後側)を通って右方向に延びている。また、過給機アウトレットパイプ64Aは、左側(上流側)から右側(下流側)に向けて僅かに上り勾配になるように設けられている。過給機アウトレットパイプ64Aの下流端部は、エンジン12の右側で傾斜ホース64Bに接続されている。
The upstream end of the
傾斜ホース64Bは、ウォータポンプインレットホース53の後側で上方に折り返されて斜め左上方に延出している。傾斜ホース64Bは、エキゾーストパイプ131の上方を通ってエンジン12の左方向に延びている。すなわち、傾斜ホース64Bは、エンジン12の右側(上流側)から左側(下流側)に向けて上り勾配になるように設けられている。傾斜ホース64Bの下流端部は、冷却水流制御ユニット41の第2の冷却水流入口45に接続されている(図8参照)。すなわち、流出配管64は、冷却水流制御ユニット41を介して基幹配管51に連通している。
The
ここで、冷却水の流れについて説明する。エンジン12が始動すると、ウォータポンプ30も始動する。冷却水は、ウォータポンプ30(供給部30A)からエンジン12のウォータジャケットに送り込まれ、シリンダ14およびシリンダヘッド15を冷却する。図8に示すように、エンジン12の冷却に使用された冷却水は、シリンダアウトレットホース52を通って冷却水流制御ユニット41(左側ハウジング42L)の第1の冷却水流入口44に流入する。
Here, the flow of the cooling water will be described. When the
また、図8および図9に示すように、ウォータポンプ30が始動すると、冷却水は、ウォータポンプ30の冷却水吐出口30Bから吐出され、流入配管62を流通してオイルクーラ26に供給される。オイルクーラ26に供給された冷却水は、エンジンオイルを冷却する。
As shown in FIGS. 8 and 9, when the
オイルクーラ26(エンジンオイル)の冷却に使用された冷却水は、接続配管63を流通して過給機113のベアリング部116に供給され、ベアリングを潤滑するエンジンオイルを冷却する。過給機113の冷却に使用された冷却水は、過給機アウトレットパイプ64Aと傾斜ホース64Bとを順次流通し、冷却水流制御ユニット41(左側ハウジング42L)の第2の冷却水流入口45に流入する。オイルクーラ26および過給機113から流出した冷却水は、エンジン12から流出した冷却水と左側ハウジング42Lにて合流する。
The cooling water used for cooling the oil cooler 26 (engine oil) flows through the
ここで、冷却水流制御ユニット41のサーモスタット43は、サーモスタットハウジング42内に流入した冷却水の温度に応じて冷却水の流れを制御する。
Here, the
図8に示すように、例えば、冷却水の温度が所定の基準温度T1以下の場合(エンジン12の始動直後等)、主弁体43Bは弁座43Aに着座し、副弁体43Dは副弁座43Eから離間する。すなわち、サーモスタット43は、冷却水戻り口47と冷却水流出口48との間の流路を全閉すると共に冷却水バイパス通路49を全開する。このとき、各冷却水流入口44,45から流入した冷却水は、ラジエータ33を流通せず、冷却水バイパス通路49を通って左側ハウジング42Lから右側ハウジング42Rに流入する。その冷却水は、冷却水流出口48からウォータポンプインレットホース53を通ってウォータポンプ30のポンプ流入口31に流入する。このように、ラジエータ33に向かう冷却水を規制することで、エンジン12の暖気運転を効率良く行うことができる。
As shown in FIG. 8, for example, when the temperature of the cooling water is equal to or lower than a predetermined reference temperature T1 (immediately after the start of the
また、例えば、冷却水の温度が基準温度T1よりも高く、所定の基準温度T2(T2>T1)以下の場合、冷却水の温度上昇に従って、主弁体43Bは弁座43Aから離れる方向に移動し、副弁体43Dは副弁座43Eに着座する方向に移動する。すなわち、サーモスタット43は、冷却水の温度上昇に従って、冷却水戻り口47と冷却水流出口48との間の流路の面積を増加させると共に、冷却水バイパス通路49の面積を減少させる。このとき、各冷却水流入口44,45から流入した冷却水は、左側ハウジング42Lの内部にてラジエータ33に向かう流れと冷却水バイパス通路49に向かう流れとに分流される。なお、冷却水の温度上昇に従って、冷却水バイパス通路49を流通する冷却水量に対し、ラジエータ33を流通する冷却水量が増加する。
Further, for example, when the temperature of the cooling water is higher than the reference temperature T1 and equal to or lower than a predetermined reference temperature T2 (T2> T1), the
詳細には、左側ハウジング42L内の冷却水は、冷却水送出口46からラジエータインレットホース54を流通し、ラジエータ流入口37(図2参照)から上ラジエータ34の内部に流入する。冷却水の一部は、上ラジエータ34によって冷却され、ラジエータ流出口38(図3参照)からラジエータアウトレットホース55を流通し、冷却水戻り口47から右側ハウジング42Rの内部に流入する。上ラジエータ34内に流入した冷却水の残部は、一方のコネクティングホース36を介して下ラジエータ35に供給され、下ラジエータ35によって冷却される。下ラジエータ35に冷却された冷却水は、他方のコネクティングホース36を介して上ラジエータ34に戻り、ラジエータ流出口38等を介して右側ハウジング42Rの内部に流入する。
Specifically, the cooling water in the
一方、冷却水バイパス通路49を流通した冷却水は、ラジエータ33を流通した冷却水と右側ハウジング42Rの内部にて合流し、冷却水流出口48等を介してウォータポンプ30(ポンプ流入口31)に戻される。
On the other hand, the cooling water flowing through the cooling
また、例えば、冷却水の温度が基準温度T2よりも高い場合、主弁体43Bは弁座43Aに離間し、副弁体43Dは副弁座43Eに着座する。すなわち、サーモスタット43は、冷却水戻り口47と冷却水流出口48との間の流路を全開すると共に冷却水バイパス通路49を全閉する。このとき、各冷却水流入口44,45から左側ハウジング42Lに流入した冷却水は、冷却水バイパス通路49を流通せず、ラジエータ33を流通して右側ハウジング42R内からウォータポンプ30(ポンプ流入口31)に戻される。
For example, when the temperature of the cooling water is higher than the reference temperature T2, the
なお、サーモスタット43の副弁体43Dおよび副弁座43Eは省略されていてもよい。しかしながら、本実施形態のように副弁体43D等を有するサーモスタット43を採用することで、冷却水バイパス通路49を適切に全閉することができる。これにより、左側ハウジング42L内の冷却水を、冷却水バイパス通路49に漏らすことなく、ラジエータ33に向けて流すことができる。また、副弁体43D付きのサーモスタット43は、副弁体43Dを省略したものよりも大きくなるため、サーモスタット43を収容する冷却水バイパス通路49も大きくなる。これにより、冷却水バイパス通路49を通過する冷却水の流通抵抗が低くなるため、迅速に暖気を行うことができる。
Note that the sub-valve element 43D and the
以上説明した本実施形態に係る自動二輪車1によれば、オイルクーラ26(エンジンオイル)は、ウォータポンプ30から流入配管62を介して供給される冷却水によって冷却される。これにより、他の冷却に使用されていない冷却水を用いてオイルクーラ26からエンジン12に供給されるエンジンオイルを十分に冷却することができる。例えば、エンジン12に冷却されたエンジンオイルが供給されることで、クランクシャフトを軸支するベアリング等の焼き付きを抑制することができる。また、ウォータポンプ30、オイルクーラ26および過給機113は、冷却配管61によって直列に接続されている。これにより、冷却水の循環構造(エンジンユニット11の冷却系)を簡単に形成することができる。
According to the motorcycle 1 according to the embodiment described above, the oil cooler 26 (engine oil) is cooled by the cooling water supplied from the
また、本実施形態に係る自動二輪車1によれば、過給機113は、オイルクーラ26の上方近傍(直上)に配置されているため、接続配管63の長さを短く形成することができる。これにより、自動二輪車1の軽量化および低コスト化を図ることができる。
In addition, according to the motorcycle 1 according to the present embodiment, since the
ところで、例えば、エンジン12の停止に伴ってウォータポンプ30が停止すると、冷却配管61を流れる冷却水も停止する。その後、冷却水は、過給機113で加熱され、水蒸気を発生させる。この点、本実施形態では、流出配管64は、オイルクーラ26および過給機114よりも上方に位置する冷却水流制御ユニット41(循環経路)に接続されている。冷却水流制御ユニット41は、冷却水の流通経路の中で最も高い位置に配置されている。このため、発生した水蒸気は、流出配管64を下流側に向けて円滑に移動する。すると、過給機113と冷却配管61との圧力平衡作用によって、過給機113よりも上流側の冷却水が、過給機113に向けて押し出される。これにより、冷却水がオイルクーラ26や過給機113に供給され、エンジン12停止後も、オイルクーラ26と過給機113との冷却を継続することができる。そして、クランクシャフトを軸支するベアリング(図示せず)の焼き付きやエンジンオイルの劣化を防止することができる。
By the way, for example, when the
また、エンジン12、オイルクーラ26および過給機113の冷却に用いた冷却水は、冷却水流制御ユニット41に集められた後にラジエータ33によって冷却される。これにより、ラジエータ33を通過してエンジン12に供給される冷却水の温度を安定させることができる。なお、流出配管64は、冷却水流制御ユニット41に接続されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、流出配管64は、循環経路としてのエンジン12のウォータジャケットや他の配管(ホース、パイプ、分岐配管等)に接続されていてもよい。
The cooling water used for cooling the
なお、本実施形態の説明では、本発明を自動二輪車1に適用した場合を示したが、これに限らず、同様の構造を有する鞍乗型車両(例えば、前二輪、後一輪の三輪車等)に対し、本発明を適用してもよい。 In the description of the present embodiment, the case where the present invention is applied to the motorcycle 1 is shown. However, the present invention is not limited to this, and a straddle-type vehicle having a similar structure (for example, a front two-wheeled vehicle, a rear one-wheeled three-wheeled vehicle, etc.). In contrast, the present invention may be applied.
なお、上記実施形態の説明は、本発明に係る鞍乗型車両における一態様を示すものであって、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えや組み合わせが可能であって、上記実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。 It should be noted that the description of the above embodiment shows one mode of the straddle-type vehicle according to the present invention, and the technical scope of the present invention is not limited to the above embodiment. The components in the above embodiment can be appropriately replaced or combined with existing components and the like, and the description of the above embodiment does not limit the contents of the invention described in the claims. .
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
12 エンジン
26 オイルクーラ
30 ウォータポンプ
33 ラジエータ
41 冷却水流制御ユニット(循環経路)
51 基幹配管
61 冷却配管
62 流入配管
63 接続配管
64 流出配管
113 過給機
1 motorcycles (saddle-riding type vehicles)
12
51
Claims (4)
前記エンジンに供給されるエンジンオイルを冷却するオイルクーラと、
前記エンジンに供給される燃焼用空気を圧縮する過給機と、
前記エンジンおよび前記過給機に冷却水を送り込むウォータポンプと、
前記ウォータポンプから送られた前記冷却水を流通させる冷却配管と、を備え、
前記冷却配管は、
前記ウォータポンプから送られた前記冷却水を前記オイルクーラに供給する流入配管と、
前記オイルクーラを冷却した前記冷却水を前記過給機に供給する接続配管と、
前記過給機を冷却した前記冷却水を前記ウォータポンプに戻す流出配管と、を含んで構成され、
前記冷却配管は、正面から見て前記エンジンの車幅方向の長さよりも内側に配置されると共に、側面から見て前記過給機の前端部よりも後側に配置されていることを特徴とする鞍乗型車両。 The engine,
An oil cooler for cooling engine oil supplied to the engine,
A supercharger that compresses combustion air supplied to the engine,
A water pump for feeding cooling water to the engine and the supercharger,
A cooling pipe for flowing the cooling water sent from the water pump,
The cooling pipe is
An inflow pipe for supplying the cooling water sent from the water pump to the oil cooler,
A connection pipe for supplying the cooling water that has cooled the oil cooler to the supercharger,
An outflow pipe that returns the cooling water that has cooled the supercharger to the water pump ,
The cooling pipe is disposed inside the length in the vehicle width direction of the engine when viewed from the front, and is disposed behind the front end of the supercharger when viewed from the side. Saddle riding type vehicle.
前記過給機は、前記オイルクーラの上方に配置され、
前記接続配管は、前記オイルクーラから上方に延出し、
前記流出配管は、前記過給機から上方に延出していることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両。 The oil cooler is arranged at a lower front side of the engine,
The supercharger is disposed above the oil cooler,
The connection pipe extends upward from the oil cooler,
The straddle-type vehicle according to claim 1, wherein the outflow pipe extends upward from the supercharger.
前記オイルクーラおよび前記過給機よりも上方に配置され、前記冷却水の温度に応じて前記ラジエータに流通させる前記冷却水の量を調整する冷却水流制御ユニットと、
前記冷却水流制御ユニットと前記ウォータポンプとを連通させる基幹配管と、を更に備え、
前記流出配管は、前記循環経路としての前記冷却水流制御ユニットを介して前記基幹配管に連通していることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗型車両。 A radiator for cooling the cooling water,
A cooling water flow control unit that is disposed above the oil cooler and the supercharger and adjusts an amount of the cooling water that flows through the radiator according to a temperature of the cooling water;
A main pipe that communicates the cooling water flow control unit with the water pump,
The straddle-type vehicle according to claim 3, wherein the outflow pipe communicates with the main pipe via the cooling water flow control unit serving as the circulation path.
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015210455A JP6668681B2 (en) | 2015-10-27 | 2015-10-27 | Saddle-type vehicle |
US15/296,678 US10167767B2 (en) | 2015-10-27 | 2016-10-18 | Motorcycle and saddle-ridden type vehicle |
DE102016012784.8A DE102016012784B4 (en) | 2015-10-27 | 2016-10-26 | Motorcycle and vehicle with a saddle |
US16/030,475 US10690038B2 (en) | 2015-10-27 | 2018-07-09 | Motorcycle and saddle-ridden type vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015210455A JP6668681B2 (en) | 2015-10-27 | 2015-10-27 | Saddle-type vehicle |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017081338A JP2017081338A (en) | 2017-05-18 |
JP6668681B2 true JP6668681B2 (en) | 2020-03-18 |
Family
ID=58710363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015210455A Active JP6668681B2 (en) | 2015-10-27 | 2015-10-27 | Saddle-type vehicle |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6668681B2 (en) |
-
2015
- 2015-10-27 JP JP2015210455A patent/JP6668681B2/en active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017081338A (en) | 2017-05-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6561771B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6657775B2 (en) | Saddle-type vehicle | |
JP6601149B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
US10690038B2 (en) | Motorcycle and saddle-ridden type vehicle | |
US10294854B2 (en) | Saddle-ridden vehicle | |
JP6582870B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6347150B2 (en) | Motorcycle engine cooling system | |
JP6607094B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6620515B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6610165B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6965601B2 (en) | Saddle-type vehicle | |
JP6668681B2 (en) | Saddle-type vehicle | |
JP6627414B2 (en) | Motorcycle | |
JP6582869B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6565595B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6613809B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6657776B2 (en) | Saddle-type vehicle | |
JP6613810B2 (en) | Saddle riding vehicle | |
JP6668680B2 (en) | Saddle-type vehicle | |
JP6601150B2 (en) | Engine intake system with turbocharger and saddle riding type vehicle | |
JP6657774B2 (en) | Saddle-type vehicle | |
JP2018184910A (en) | Saddle-ride type vehicle | |
JP6682803B2 (en) | Saddle type vehicle |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180905 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190530 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190702 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190821 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200128 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200210 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6668681 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |