JP6668136B2 - 酸変性ポリプロピレンの製造方法 - Google Patents

酸変性ポリプロピレンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸変性ポリプロピレンの製造方法に関し、詳しくは相容化剤として用いられる酸変性ポリプロピレンの製造方法に関する。
従来、酸変性ポリプロピレンは、酸成分(無水マレイン酸、マレイン酸、無水フマル酸、フマル酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アコニット酸、アクリル酸、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、2‐ヒドロキシエチルメタクリレート等の分子内に反応性の不飽和二重結合を有する酸)をポリプロピレンとグラフト反応させて得られ、例えば、無水マレイン酸変性ポリプロピレンの場合は、ポリプロピレンに無水マレイン酸をグラフト反応させて得られる。得られた酸変性ポリプロピレンは、各種プラスチックの相容化剤、表面改質剤、接着剤等として用いられている。特に酸変性ポリプロピレンは、非極性のポリオレフィン系樹脂と相容性の悪い物質(例えば、充填剤、極性ポリマー等)との相容性を改善する相容化剤としても用いられている。
ポリプロピレンに酸成分をグラフト反応させる方法としては、有機過酸化物等のグラフト化反応開始剤を用いてグラフト反応させ、化学的結合させるのが一般的である。その際の製造方法としては、ポリプロピレンと酸成分とを溶剤中で反応させる溶媒法と、溶剤を用いることなく混練押出機等を用いて、ポリプロピレンと酸成分とを溶融状態で反応させる混練法とがある。
溶媒法では、溶剤の存在下でポリプロピレンと酸成分が均一に分散した状態でグラフト反応が進行するため、酸成分がポリプロピレンにグラフト化する割合(グラフト化率)が高くなる傾向にある。しかし、ポリプロピレンが有機過酸化物等のグラフト化反応開始剤が発生するラジカルによってβ開裂反応を起こし、得られた酸変性ポリプロピレンが低分子化するという問題がある。更にグラフト反応した後に溶剤を除去する工程や乾燥する工程が必要であり製造工程が煩雑であるという問題点がある。
混練法では、溶剤の非存在下でポリプロピレンと酸成分を混練押出機等を用いた簡素な製造工程で、短時間でグラフト反応を進行させることが可能である。しかし、混練法においてもポリプロピレンが有機過酸化物等のグラフト化反応開始剤が発生するラジカルによってβ開裂反応を起こし、得られた酸変性ポリプロピレンが低分子化するという問題がある。更に反応時間がコントロールしづらいという問題点や、ポリプロピレンと酸成分とを均一に分散することが難しく、グラフト化率が低くなる傾向にあるという問題点がある。
混練法にて酸変性ポリプロピレンを製造する従来技術しては、ポリプロピレンを無水マレイン酸でグラフト変性する方法において、押出機にポリプロピレン有機過酸化物及び特定量の無水マレイン酸を供給し、温度180〜250℃で溶融混合する方法であることを特徴とする変性ポリプロピレンの製造法(特許文献1)、ポリオレフィンに対して、特定量の無水マイレン酸及び半減期1分となる分解温度が150〜200℃である特定量の有機過酸化物を配合してなる混合物を、二軸混練押出機を使用して溶融混練することにより変性処理をすることを特徴とする無水マレイン酸変性ポリオレフィンの製造方法(特許文献2)、押出機内で、助剤としてスチレンを用いてグリシジルメタクリレートや2ヒドロキシエチルメタクリレート等でポリプロピレンを変性する酸変性ポリプロピレンの製造方法(非特許文献1)等が開示されている。しかし、依然として上記のような問題点がある。
そこで、溶剤を用いることのない簡便な製造方法である混練法によって、グラフト化率が高く即ち酸価が高く、低分子化が抑制された高分子量の酸変性ポリプロピレンであって、更に相容化剤としての機能を有する酸変性ポリプロピレンの製造方法が求められている。
特開平7−18018号公報 特開平9−278956号公報
Polymer International 49,1677−1683(2000)
本発明の目的は、溶剤を用いることのない簡便な製造方法である混練法によって、高いグラフト化率を維持して酸価が高く、低分子化が抑制された高分子量の酸変性ポリプロピレンの製造方法を提供することである。
更に、ポリオレフィン系樹脂と充填剤との相容性を改善する相容化剤として用いることが可能な酸変性ポリプロピレンであり、且つ充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物に剛性、強度を付与し、耐衝撃性を改善することが可能な酸変性ポリプロピレンの製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決する為に鋭意研究を重ねた結果、上記課題を解決することを見出した。本発明者は、これらの知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
すなわち、下記の構成からなっている。
[1](A)ポリプロピレン、(B)不飽和二塩基酸、(C)多官能(メタ)アクリレート、(D)無水マレイン酸誘導体ポリマー及び(E)有機過酸化物を、溶剤を用いることなく加熱混練してグラフト反応する工程を含むことを特徴とする酸変性ポリプロピレンの製造方法。
[2]少なくとも、ポリオレフィン系樹脂、充填剤及び上記[1]で得られた酸変性ポリプロピレンを混練する工程を含むことを特徴とする充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法。
本発明である酸変性ポリプロピレンの製造方法によって、酸価が15mgKOH/g以上と高酸価であり高いグラフト化率の酸変性ポリプロピレン、且つ重量平均分子量が6万以上である低分子化が抑制された高分子量の酸変性ポリプロピレンが得られる。
更に、本発明によって得られた酸変性ポリプロピレンを用いることによって、剛性、強度が高く、耐衝撃性が改善された充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物が得られる。
本発明で用いられる(A)ポリプロピレン(以下、「A成分」ともいう。)は、プロピレンの単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテン−1等のプロピレン以外のα−オレフィンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体等の共重合体、及びこれらの混合物からなるものである。
ポリプロピレンの重合度に特に制限はないが、メルトフローが0.1〜10g/10分となるポリプロピレンが好ましく、0.2〜3.0g/10分となるポリプロピレンがより好ましい。ポリプロピレンのメルトフローが0.1g/10分未満であると、ポリプロピレンが溶けにくく、後述する(B)不飽和二塩基酸とのグラフト反応が不均一になる場合があり、10g/10分を超えるとグラフト反応後の変性ポリプロピレンが低分子量となる場合があるため、上記範囲内であることが好ましい。尚、本発明におけるメルトフローレートの測定は、JIS K7210に規定されている方法に従って測定される。
本発明で用いる際のポリプロピレンの形状に特に制限はなく、例えば、ペレット状、パウダー状等の各形状のものを用いることが可能であるが、後述する(B)不飽和二塩基酸の分散性を考慮した場合、パウダー状のものが好ましい。
本発明では、市販されているポリプロピレンを用いることが可能であり、例えば、VX200N(商品名;サンアロマー社製、メルトフロー0.5g/10分)、F‐113G(商品名;プライムポリマー社製、メルトフロー3g/10分)、F‐327(商品名;プライムポリマー社製、メルトフロー7g/10分)、J‐105G(商品名;プライムポリマー社製、メルトフロー9g/10分)等が挙げられる。
本発明で用いられる(B)不飽和二塩基酸(以下、「B成分」ともいう。)は、不飽和ジカルボン酸及びその誘導体を指し、具体的には、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、ハロマレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ハロマレイン酸等が挙げられ、好ましくはマレイン酸、フマール酸、無水マレイン酸である。特に取扱い易さ、高いグラフト化率の酸変性ポリプロピレンが得られる等の点を考慮した場合、無水マレイン酸がより好ましい。これら不飽和二塩基酸は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる(C)多官能(メタ)アクリレート(以下、「C成分」ともいう。)は、(メタ)アクリレート基を2個以上有すれば、C成分を構成する他の成分に特に制限はなく、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメタノールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリレート基を3個以上有するC成分、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が、グラフト化率の高い酸変性ポリプロピレンが得られるため好ましい。これらC成分は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの両方を意味する。
本発明で用いられる(D)無水マレイン酸誘導体ポリマー(以下、「D成分」ともいう。)は、無水マレイン酸αオレフィン共重合体、無水マレイン酸・スチレン共重合体が挙げられる。D成分は、非極性のA成分と極性の高いB成分とを均一に分散させる能力を有する。
D成分の酸価に特に制限はないが、上限値としては例えば、200mgKOH/g未満であることが好ましく、150mgKOH/g未満であることがより好ましい。下限値としては例えば、30mgKOH/g以上であることが好ましく、50mgKOH/g以上であることがより好ましい。
D成分の酸価が200mgKOH/g以上であると、D成分自身が凝集してA成分とB成分を均一に分散させることができない場合がある。また30mgKOH/g未満であると、A成分とB成分とを均一に分散する能力が弱くなる場合がある。
本発明では、市販されている無水マレイン酸誘導体ポリマーを用いることが可能であり、市販されている無水マレイン酸αオレフィン共重合体としては、例えば、ダイヤカルナ30M(商品名;三菱化学社製)等が挙げられ、市販されている無水マレイン酸・スチレン共重合体としては、例えば、SMAレジンEF40、MAレジンEF60(いずれも商品名;川原油化社製)等が挙げられる。
本発明で用いられる(E)有機過酸化物(以下、「E成分」ともいう。)は、A成分とB成分のグラフト反応が進行すれば特に制限はないが、例えば、アルキルパーオキシエステル化合物、パーオキシカーボネート化合物、ジアルキルパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化合物、パーオキシジカーボネート化合物、アルキルハイドロパーオキサイド化合物、ジアシルパーオキサイド化合物等が挙げられる。これらのE成分の中でも、半減期が1分となる分解温度が100〜200℃であるものが好ましい。E成分は、グラフト化反応開始剤である。
上記アルキルパーオキシエステル化合物としては、例えば、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソノナエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ―2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピパレート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等、t−アミルパーオキシピバレート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシノルマルオクトエート、t−アミルパーオキシアセテート、t−アミルパーオキシイソノナノエート、t−アミルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。
上記パーオキシカーボネート化合物としては、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート、t−アミルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−アミルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート等が挙げられる。
上記ジアルキルパーオキサイド化合物としては、ジクミルパーオキサイド、2,5ジメチル2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5ジメチル−2,5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−アミルパーオキサイド等が挙げられる。
上記パーオキシケタール化合物としては、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)パレレート、エチル3,3−(t−ブチルパーオキシ)ブチレート、1,1−ジ(t−アミルパーオキシ)シクロヘキサン等が挙げられる。
上記パーオキシジカーボネート化合物としては、ジ(セカンダリーブチル)パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上記アルキルハイドロパーオキサイド化合物としては、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−アミルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
上記ジアシルパーオキサイド化合物としては、ジイソノナノイルパーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。
この中でも、ポリプロピレン樹脂から水素引抜能力の高いジアルキルパーオキサイド化合物が特に好ましい。
本発明では、上記A〜E成分の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で他の成分を配合してもよい。他の成分としては、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、着色剤、造核剤等が挙げられる。
上記A〜E成分の配合量に特に制限はないが、不飽和二塩基酸(B成分)の配合量としては、ポリプロピレン(A成分)100質量部に対して、好ましくは0.05〜10.0質量部、より好ましくは0.1〜10.0質量部、更により好ましくは0.1〜6.0質量部である。B成分が上記範囲内であれば、酸変性ポリプロピレンを問題なく製造することが可能であり、更に相容化剤としての効果を発揮するため好ましい。
多官能(メタ)アクリレート(C成分)の配合量としては、ポリプロピレン(A成分)100質量部に対して、好ましくは0.05〜15.0質量部、より好ましくは0.1〜12.0質量部、更により好ましくは0.1〜10.0質量部である。C成分が上記範囲内であれば、C成分の自己重合物が生成され難く、更に高いグラフト化率の酸変性ポリプロピレンを得ることができるので好ましい。
無水マレイン酸誘導体ポリマー(D成分)の配合量としては、ポリプロピレン(A成分)100質量部に対して、好ましくは0.05〜20.0質量部、より好ましくは0.1〜15.0質量部、更により好ましくは0.1〜10.0質量部である。D成分が上記範囲内であれば、A成分とB成分とを均一に分散させることができるため好ましい。
有機過酸化物(E成分)の配合量としては、ポリプロピレン(A成分)100質量部に対して、好ましくは0.01〜3.0質量部、より好ましくは0.01〜2.0質量部、更により好ましくは0.01〜1.5質量部である。E成分が上記範囲内であれば、グラフト反応が十分に進み、更にA成分が低分子化しすぎることがないため好ましい。
本発明は、上記A〜E成分を、溶剤を用いることなく加熱混練してグラフト反応する工程を有することを特徴とする酸変性ポリプロピレンの製造方法である。ここで、本発明で用いられない溶剤としては、一般に酸変性ポリプロピレンを溶媒法で製造する際に用いられる溶剤を指し、具体的にはトルエン、キシレン、オルトジクロロベンゼン、1,2,4‐トリクロロベンゼン、2,2,4‐トリメチル‐1,3‐ペンタンジオールジイソブチレート等である。
本発明では上記A〜E成分を加熱混練するが、加熱混練する際には、各成分を事前に混合せずに別々に加熱混練機等に投入して加熱混練してもよいが、均一にグラフト反応を進めることを考慮した場合、あらかじめ各成分を混練し、各成分を含有する混合物とした後に加熱混練する方が好ましい。
上記の加熱混練する方法としては、公知の加熱混練機を用いることが可能であり、例えばバンバリーミキサー、プラントミル、ブラベンダープラントグラフ、一軸加熱混練押出機及び二軸加熱混練押出機等が挙げられ、中でも二軸加熱混練押出機が均一にグラフト反応を進めるためには有利であり、また、連続生産が可能なためコスト的な面でも好ましい。
加熱混練する際の温度は、グラフト反応が進む温度であれば特に制限はないが、100〜300℃、好ましくは150〜250℃である。加熱温度が低い場合、E成分の分解が生じてラジカルが生じにくくグラフト反応が進まない虞があり、加熱温度が高い場合、A成分の低分子化が進みすぎる虞がある。
加熱混練する際の時間は、グラフト反応が進み酸変性ポリプロピレンを得られれば特に制限はない。例えば、加熱混練に二軸押出機を用いた場合、製造スケールや製造条件等によって異なるが、2〜4分程度の短時間の加熱混練で酸変性ポリプロピレンを含む物質を得ることが可能である。
溶剤を用いることなく加熱混練してグラフト反応する工程では、下記の様な反応が進むと考えられる。
即ち、各成分を加熱混練することにより、A成分及びB成分がD成分の作用により均一に分散し、A成分はE成分の作用により一部が分解して、A成分が低分子化された物質となる。そして、E成分の作用によりA成分及びA成分が低分子化された物質がC成分を介してB成分とグラフト反応して化学的結合(グラフト結合)し、高分子量の酸変性ポリプロピレンが生じる。
また、上記反応の他に、E成分の作用によりD成分がC成分を介して上記高分子量の酸変性ポリプロピレンとグラフト反応して化学的結合(グラフト結合)し、高分子量の酸変性ポリプロピレンが生じる。
更に、E成分の作用によりD成分がC成分を介してB成分とグラフト反応して化学的結合(グラフト結合)した物質が生じる。
従って、本発明で得られる酸変性ポリプロピレンは、各種酸変性ポリプロピレンを含む混合物である。
本発明で得られた酸変性ポリプロピレンは、酸価が15.0〜60.0mgKOH/g以上の酸価を有することが好ましい。充填剤、ポリオレフィン系樹脂に酸価が15.0mgKOH/g未満の酸変性ポリプロピレンを配合した場合、充填剤とポリオレフィン系樹脂との界面接着性の改善効果が得られない虞があり、酸価が60.0mgKOH/gを超える酸変性ポリプロピレンを配合した場合、極性が高すぎるためにポリオレフィン系樹脂との相容性が悪く、酸変性ポリプロピレン自体が凝集する虞がある。
本発明で得られた酸変性ポリプロピレンは、重量平均分子量が6万以上であることが好ましく、7万以上であることがより好ましい。充填剤、ポリオレフィン系樹脂に重量平均分子量が6万未満の酸変性ポリプロピレンを配合した場合、界面接着性は改善されるが、曲げ弾性率の低下や耐衝撃性の低下等の問題が生じる虞がある。
少なくとも、ポリオレフィン系樹脂、充填剤及び本発明で得られた酸変性ポリプロピレンを混練する工程を含むことを特徴とする充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法も、本発明の形態の1つである。
本発明の充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法で用いられるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンの単独重合体、前記α−オレフィン同士の共重合体、前記α−オレフィンと共重合可能なα−オレフィン以外の単量体とα−オレフィンとの共重合体、及びこれらの混合物等が挙げられる。前記のα−オレフィンと共重合可能なα−オレフィン以外の単量体としては、酢酸ビニル、マレイン酸、ビニルアルコール、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げられる。
充填剤とは、マトリックス樹脂に相容せずに存在する固形成分である。本発明で用いられる充填剤としては、通常ポリオレフィン系樹脂に用いられる充填剤であれば特に制限なく、例えば、カラス繊維、炭素繊維、金属繊維及び天然由来セルロース等が挙げられる。また、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、シリカ等の無機物も挙げられる。
本発明の充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法では、本発明の効果を阻害しない範囲で通常ポリオレフィン系樹脂組成物に配合される他の成分を配合してもよい。他の成分としては、例えば、スリップ剤、酸化防止剤、着色剤、造核剤、帯電防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。
また、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンサンルファイド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンオキサイド等のエンジニアプラスチック等を配合してもよい。
充填剤及び本発明で得られた酸変性ポリプロピレンの充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物への配合量に特に制限はないが、充填剤は、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、好ましくは1〜70質量部、より好ましくは5〜60質量部である。
本発明で得られた酸変性ポリエチレンは、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましく0.5〜10質量部である。
本発明である充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法では、少なくともポリオレフィン系樹脂、充填剤及び酸変性ポリプロピレンを混練する工程を含めばよい。混練する工程は、少なくともポリオレフィン系樹脂、充填剤及び酸変性ポリプロピレンを均一に混練できればその方法に特に制限はなく、例えば、公知の混練機を用いて混練することができる。公知の混練機としては、例えば、バンバリーミキサー、プラストミル、ニーダー、一軸押出機及び二軸押出機等が挙げられる。
混練する際の条件に特に制限はないが、混練温度としては、ポリオレフィン系樹脂が劣化しない温度、例えば、好ましくは100〜300℃、より好ましくは150〜250℃等が挙げられる。混練時間としては、用いる混練機によって異なるが、例えば、2軸押出機を用いた場合は1〜5分程度である。
本発明である充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法で得られた充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物は、押出成形、射出成形、圧縮成形、シート成形等の種々の成形手段に供して任意の形状の成形体として使用することができる。これら成形体の用途としては、電線被覆材、ハウス・トンネル等の農業用資材、玩具・文具等の雑貨・日用品、壁紙等の建材、家電、自動車等に広く用いられる。
かくして得られた充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物は、充填剤とポリオレフィン系樹脂との界面の接着性に富み、結果として高い剛性を有し耐衝撃性が改善された樹脂組成物が得られる。
以下に本発明を実施例で説明するが、これは本発明を単に説明するだけのものであって、本発明を限定するものではない。
≪酸変性ポリプロピレンの作製≫
(1)原材料
[A成分:ポリプロピレン]
PP:VX200N(商品名;サンアロマー社製 メルトフロー0.5g/10分)
[B成分:不飽和二塩基酸]
MAH:無水マレイン酸(商品名;日本触媒社製)
[C成分:多官能(メタ)アクリレート]
A−TMPT(商品名;新中村化学社製、トリメチロールプロパントリアクリレート)
AD−TMP(商品名;新中村化学社製、ジトリメチロールプロパントリアクリレート)
A−TMMT(商品名;新中村化学社製、ペンタエリスリトールトリアクリレート)
A−DPH(商品名;新中村化学社製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
[D成分:無水マレイン酸誘導体ポリマー]
AMA(商品名:ダイヤカルナ30M;三菱化学社製、αオレフィン無水マレイン酸共重合体)
SMA(商品名:EF80;川原油化社製、スチレン無水マレイン酸共重合体)
[E成分:有機過酸化物]
パーブチルP[商品名;日油社製、 1,3−ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン]
(2)原材料組成
酸変性ポリプロピレンを作製する際の原材料組成を表1、2に示す。試作品1〜8は実施例品であり、試作品9〜13は比較例品である。
Figure 0006668136
Figure 0006668136
(3)酸変性ポリプロピレンの作製方法
表1及び2に記載の100倍量の原材料をヘンシェルミキサー(型式:FM10C/I;日本コークス社製)に投入し、加熱することなく1分間混練して混合物を得た。得られた混合物を二軸混練押出機(型式:KZW15TW;テクノベル社製、シリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpm)に投入し、加熱混練を行いシリンダー内でグラフト反応を進めた後、二軸混練押出機からストランド状に樹脂を取り出し、水で冷却した後にペレタイザーを用いてカットし、ペレット状の酸変性ポリプロピレンである試作品1〜13を得た。
(4)酸価及び重量平均分子量の測定
得られた試作品1〜13の酸価及び重量平均分子量を下記方法で測定した。それぞれの測定結果を表3に示す。
[酸価の測定方法]
得られたいずれかの試作品2gを100mLの熱キシレンに溶解し、この溶解液にアセトン300mLを滴下し、試作品中の酸変性ポリプロピレンを沈殿させた。沈殿物を回収して真空乾燥(80℃、8時間)を行い、乾燥後の沈殿物1gを熱キシレン100mLに溶解し、水を200μL加え、30分還流した。その後、電位差滴定装置(型式:KT−710;京都電子工業社製)を用いて、0.05Mエタノール性KOH水溶液を滴定して酸価を求めた。
試作品の酸価が高いことは、酸変性ポリプロピレンが高いグラフト化率であることを示す。試作品の酸価が15mgKOH/g以上であるとグラフト化率が高く、15mgKOH/g未満であるとグラフト化率が低いと判断した。
[重量平均分子量]
得られたいずれかの試作品を高温GPC(型式:HT−GPC;マルバーン社製)を用いて絶対分子量を測定し、絶対分子量を重量平均分子量とした。
尚、高温GPCを用いた測定において、検出器は光散乱検出器を用い、測定温度は150℃で行い、溶媒は1,2,4−トリクロロベンゼンを用いた。
試作品の重量平均分子量が6万以上の場合に低分子化が抑制された高分子量の酸変性ポリプロピレンであると判断し、6万未満の場合に低分子化が抑制された高分子量の酸変性ポリプロピレンでないと判断した。
Figure 0006668136
結果より、本発明によって、酸価が15mgKOH/g以上と高酸価であり高いグラフト化率の酸変性ポリプロピレン、且つ重量平均分子量が6万以上である低分子化が抑制された高分子量の酸変性ポリプロピレンが得られた。
一方、本発明で必須の成分を含まない試作品は、酸価が15mgKOH/g未満と低酸価である低いグラフト化率の酸変性ポリプロピレン、或いは重量平均分子量が6万以下である低分子量の酸変性ポリプロピレンあり、本発明の目的とする酸変性ポリプロピレンを得ることができなかった。
≪充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物≫
(1)充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の作製
得られた試作品(酸変性ポリプロピレン)を用い、充填剤として木片、タルク、ガラス繊維のいずれかを含有するポリオレフィン系樹脂組成物を下記方法で作製した。
[充填剤として木片を含有するポリオレフィン系樹脂組成物及び試験片の作製]
ポリオレフィン系樹脂(商品名:ノバテックPP BC06C;日本ポリプロ社製、ポリプロピレン系樹脂)50質量部、充填剤として木片(商品名:セルロシンNo.100;カジノ社製)50質量部、試作品(1〜13のいずれか)5質量部のそれぞれ50倍量を量りとり、二軸押出機(型式:KZW15TW;テクノベル社製、シリンダー温度190℃、スクリュー回転数250rpm)を用いて、均一になるように溶融混合した後、二軸押出機からストランド状に樹脂組成物を取り出し、水で冷却した後にペレタイザーを用いてカットし、ペレット状の木片を含有するポリオレフィン系樹脂組成物1〜13を得た。得られたペレット状の木片を含有するポリオレフィン系樹脂組成物1〜13を射出成型機(型式:KC60;東芝機械社製)を用いてバレル温度180℃、金型温度30℃、スクリュー回転数150rpm、背圧10MPaの条件でインジェクション成形によってJIS K7139に準拠した多目的試験片A形を作製し、試験片1−1〜1−13を得た。
また、試作品(酸変性ポリプロピレン)を用いない以外は同様の操作を行い、ペレット状の木片を含有するポリオレフィン系樹脂組成物14及び試験片1−14を得た。
[充填剤としてタルクを含有するポリオレフィン系樹脂組成物及び試験片の作製]
ポリオレフィン系樹脂(商品名:ノバテックPP BC06C;日本ポリプロ社製、ポリプロピレン系樹脂)70質量部、充填剤としてタルク(商品名:クラウンタルクPP;松村産業社製)30質量部、試作品(1〜13のいずれか)5質量部のそれぞれ50倍量を量りとり、二軸押出機(型式:KZW15TW;テクノベル社製、シリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpm)を用いて、均一になるように溶融混合した後、二軸押出機からストランド状に樹脂組成物を取り出し、水で冷却した後にペレタイザーを用いてカットし、ペレット状のタルクを含有するポリオレフィン系樹脂組成物1〜13を得た。得られたペレット状のタルクを含有するポリオレフィン系樹脂組成物1〜13を射出成型機(型式:KC60;東芝機械社製)を用いてバレル温度180℃、金型温度30℃、スクリュー回転数150rpm、背圧10MPaの条件でインジェクション成形によってJIS K7139に準拠した多目的試験片A形を作製し、試験片2−1〜2−13を得た。
また、試作品(酸変性ポリプロピレン)を用いない以外は同様の操作を行い、ペレット状のタルクを含有するポリオレフィン系樹脂組成物14及び試験片2−14を得た。
[充填剤としてガラス繊維を含有するポリオレフィン系樹脂組成物及び試験片の作製]
ポリオレフィン系樹脂(商品名:ノバテックPP BC06C;日本ポリプロ社製、ポリプロピレン系樹脂)70質量部、充填剤としてガラス繊維(商品名:チョップドストランドCSF 3PE‐957S;日東紡社製)30質量部、試作品(1〜13のいずれか)5質量部のそれぞれ50倍量を量りとり、二軸押出機(型式:KZW15TW;テクノベル社製、シリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpm)を用いて、均一になるように溶融混合した後、二軸押出機からストランド状に樹脂組成物を取り出し、水で冷却した後にペレタイザーを用いてカットし、ペレット状のガラス繊維を含有するポリオレフィン系樹脂組成物1〜13を得た。得られたペレット状のガラス繊維を含有するポリオレフィン系樹脂組成物1〜13を射出成型機(型式:KC60;東芝機械社製)を用いてバレル温度180℃、金型温度30℃、スクリュー回転数150rpm、背圧10MPaの条件でインジェクション成形によってJIS K7139に準拠した多目的試験片A形を作製し、試験片3−1〜3−13を得た。
また、試作品(酸変性ポリプロピレン)を用いない以外は同様の操作を行い、ペレット状のガラス繊維を含有するポリオレフィン系樹脂組成物14及び試験片3−14を得た。
(2)試験片を用いた充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の評価
充填剤として木片、タルク、ガラス繊維のいずれかを含有するポリオレフィン系樹脂組成物から得られた試験片を「曲げ試験」、「シャルピー衝撃試験」を行い、試験片の剛性、強度及び耐衝撃性について評価した。
[曲げ試験]
各充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物から得られた試験片をJIS K7171に準拠して曲げ弾性率(MPa)及び曲げ強度(MPa)を測定した。
酸変性ポリプロピレンを添加した試験片の曲げ弾性率の測定値と酸変性ポリプロピレンが無添加の試験片の曲げ弾性率の測定値とを比較し、酸変性ポリプロピレンを添加した試験片の曲げ弾性率の測定値が高い場合に剛性が高いといえる。
また、同様に曲げ強度の測定値を比較し、酸変性ポリプロピレンを添加した試験片の曲げ強度の測定値が高い場合に強度が高いといえる。各測定値を表4〜6に示す。
[シャルピー衝撃試験]
各充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物から得られた試験片をJIS K7110に準拠して耐衝撃性(kJ/m)を測定した。
酸変性ポリプロピレンを添加した試験片の耐衝撃性の測定値と酸変性ポリプロピレンが無添加の試験片の耐衝撃性の測定値とを比較し、酸変性ポリプロピレンを添加した試験片の耐衝撃性の測定値が高い場合に耐衝撃性が改善されているといえる。各測定値を表4〜6に示す。
Figure 0006668136
結果より、実施例品の酸変性ポリプロピレンを用いた試験片1−1〜1−8は、酸変性ポリプロピレンを無添加の試験片1−14より曲げ弾性率、曲げ強度、耐衝撃性のいずれの数値も高く、剛性、強度が高くなり、耐衝撃性が改善されているといえる。
一方、比較例品の酸変性ポリプロピレンを用いた試験片1−9〜1−13は、酸変性ポリプロピレンを無添加の試験片1−14より曲げ弾性率及び曲げ強度の数値が高く、剛性及び強度が高くなっているが、耐衝撃性の数値は低く、耐衝撃性が改善されていなかった。
Figure 0006668136
結果より、実施例品の酸変性ポリプロピレンを用いた試験片2−1〜2−8は、酸変性ポリプロピレンを無添加の試験片2−14より曲げ弾性率、曲げ強度、耐衝撃性のいずれの数値も高く、剛性、強度が高くなり、耐衝撃性が改善されているといえる。
一方、比較例品の酸変性ポリプロピレンを用いた試験片2−9〜2−13は、酸変性ポリプロピレンを無添加の試験片2−14より曲げ弾性率及び曲げ強度の数値が高く、剛性及び強度が高くなっているが、耐衝撃性の数値は同じ或いは低く、耐衝撃性が改善されていなかった。
Figure 0006668136
結果より、実施例品の酸変性ポリプロピレンを用いた試験片3−1〜3−8は、酸変性ポリプロピレンを無添加の試験片3−14より曲げ弾性率、曲げ強度、耐衝撃性のいずれの数値も高く、剛性、強度が高くなり、耐衝撃性が改善されているといえる。
一方、比較例品の酸変性ポリプロピレンを用いた試験片3−9〜3−13は、酸変性ポリプロピレンを無添加の試験片3−14より曲げ弾性率及び曲げ強度の数値が高く、剛性及び強度が高くなっているが、耐衝撃性の数値は低く、耐衝撃性が改善されていなかった。

Claims (2)

  1. (A)ポリプロピレン、(B)不飽和二塩基酸、(C)多官能(メタ)アクリレート、(D)無水マレイン酸誘導体ポリマー及び(E)有機過酸化物を、溶剤を用いることなく加熱混練してグラフト反応する工程を含むことを特徴とする酸変性ポリプロピレンの製造方法。
  2. 少なくとも、ポリオレフィン系樹脂、充填剤及び請求項1で得られた酸変性ポリプロピレンを混練する工程を含むことを特徴とする充填剤含有ポリオレフィン系樹脂組成物の製造方法。
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