JP6668070B2 - 熱利用システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の熱利用部を備えた熱利用システムに関する。
上記熱利用システムは、熱源部からの熱源水を複数の熱利用部の夫々に供給して、複数の熱利用部の夫々にて、熱源水が有する熱を利用して暖房運転や冷房運転等の空調運転を行っている(特許文献1参照。)。
特許文献1に記載のシステムでは、複数の熱利用部の夫々に高温の熱源水を供給自在な高温系統と、複数の熱利用部の夫々に低温の熱源水を供給自在な低温系統とが備えられている。熱利用部が暖房運転する場合に、高温系統の熱源水を取り込んでその熱源水を温熱源として利用して暖房し、利用後の熱源水を低温系統に供給している。また、熱利用部が冷房運転する場合に、低温系統の熱源水を取り込んでその熱源水を冷熱源として利用して冷房し、利用後の熱源水を高温系統に供給している。
これにより、例えば、暖房運転する熱利用部と冷房運転する熱利用部とが混在する場合には、暖房運転する熱利用部にて利用後の熱源水が、冷房運転する熱利用部にて利用され、冷房運転する熱利用部にて利用後の熱源水が、暖房運転する熱利用部にて利用される。よって、一度、熱利用部にて利用された熱源水を、別の熱利用部にて利用しながら、複数の熱利用部での空調運転を行うことができ、省エネルギー化を図ることができる。
特開2007−315621号公報
上記特許文献1に記載のシステムでは、高温系統と低温系統とを繋ぐバイパス配管を備え、高温系統と低温系統との間でバイパス配管を通して熱源水が流通可能となっている。
複数の熱利用部において冷房負荷よりも暖房負荷が大きい場合には、高温系統の熱源水が多く利用されるので、低温系統からバイパス配管を通して高温系統に熱源水が流通する。そして、バイパス配管における熱源水の温度が低下して低下側所定温度に達すると、暖房負荷を賄うために、熱源部にて低温系統側の熱源水を加熱して高温系統側に供給する加熱作動を行う。
逆に、複数の熱利用部において暖房負荷よりも冷房負荷が大きい場合には、低温系統の熱源水が多く利用されるので、高温系統からバイパス配管を通して低温系統に熱源水が流通する。そして、バイパス配管における熱源水の温度が上昇して上昇側所定温度に達すると、冷房負荷を賄うために、熱源部にて高温系統側の熱源水を冷却して低温系統側に供給する冷却作動を行う。
しかしながら、上記特許文献1に記載のシステムでは、バイパス配管を通して熱源水が流通することで、高温系統の熱源水と低温系統の熱源水とが混合する。この混合によって、高温系統の熱源水は温度低下してしまい、逆に、低温系統の熱源水は温度上昇してしまい、エネルギーロスを生じる。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、高温系統と低温系統との間での熱源水の混合を抑制して、エネルギーロスを低減し、更なる省エネルギー化を図ることができる熱利用システムを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、複数の熱利用部を備えた熱利用システムにおいて、
前記複数の熱利用部の夫々に高温の熱源水を供給自在な高温系統と、前記複数の熱利用部の夫々に低温の熱源水を供給自在な低温系統と、前記高温系統側の熱源水を冷却して前記低温系統側に供給する冷却作動、及び、前記低温系統側の熱源水を加熱して前記高温系統側に供給する加熱作動を実行可能な熱源部と、前記高温系統に接続されて、前記高温系統の熱源水を貯留する高温側貯留部と、前記低温系統に接続されて、前記低温系統の熱源水を貯留する低温側貯留部とを備え、前記複数の熱利用部の夫々は、前記高温系統の熱源水を取り込んで利用して、利用後の熱源水を前記低温系統に供給する高温利用状態と、前記低温系統の熱源水を取り込んで利用して、利用後の熱源水を前記高温系統に供給する低温利用状態とに切換自在に構成され、前記高温利用状態の熱利用部で要求している熱源水の量に対して前記高温系統が保有する熱源水の量が不足する場合に、前記高温側貯留部に貯留されている熱源水が前記高温系統に補給されながら高温利用状態の熱利用部に供給され、前記低温利用状態の熱利用部で要求している熱源水の量に対して前記低温系統が保有する熱源水の量が不足する場合に、前記低温側貯留部に貯留されている熱源水が前記低温系統に補給されながら低温利用状態の熱利用部に供給され、前記高温側貯留部における貯留水の変化状態、及び、前記低温側貯留部における貯留水の変化状態の少なくとも一方側の変化状態に基づいて、前記熱源部の作動状態を制御する制御部が備えられている点にある。
本構成によれば、高温利用状態の熱利用部と低温利用状態の熱利用部とが混在する場合には、高温利用状態の熱利用部にて利用された利用後の熱源水を、低温利用状態の熱利用部にて利用することができるとともに、低温利用状態の熱利用部にて利用された利用後の熱源水を、高温利用状態の熱利用部にて利用することができる。よって、熱源部にて熱源水に加熱又は冷却を加えなくても、高温利用状態の熱利用部と低温利用状態の熱利用部との両方で熱源水を利用することができ、省エネルギー化を図ることができる。
高温利用状態の熱利用部では、高温系統からの熱源水の供給により熱利用が行われる。そして、例えば、高温利用状態の熱利用部が多くなると、高温利用状態の熱利用部で要求している熱源水の量に対して高温系統が保有する熱源水の量が不足するので、高温側貯留部に貯留されている熱源水が高温系統に補給されながら高温利用状態の熱利用部に供給される。これにより、高温利用状態の熱利用部には、低温系統の熱源水とは分離させた状態で、高温系統及び高温側貯留部の熱源水が供給される。また、低温利用状態の熱利用部においても、高温利用状態の熱利用部と同様に、高温系統の熱源水とは分離させた状態で、低温系統及び低温側貯留部の熱源水が供給される。よって、高温系統の熱源水と低温系統の熱源水とが混合することなく、複数の熱利用部に熱源水を供給できるので、混合によるエネルギーロスが無く、更なる省エネルギー化を図ることができる。
上述の如く、高温利用状態の熱利用部が多くなると、高温側貯留部に貯留されている熱源水が高温系統に補給されながら熱利用部に供給される。このとき、利用後の熱源水は、高温利用状態の熱利用部から低温系統に供給され、低温系統にて保有する熱源水の量が余剰となると、余剰の熱源水が低温側貯留部に貯留される。その結果、高温側貯留部における貯留水の量が減少し、低温側貯留部における貯留水の量が増加する。また、低温利用状態の熱利用部が多くなると、高温利用状態の熱利用部とは逆に、低温側貯留部における貯留水の量が減少し、高温側貯留部における貯留水の量が増加する。
このように、複数の熱利用部において高温利用状態が多いのか又は低温利用状態が多いのか等、複数の熱利用部における熱の利用状況が、高温側貯留部における貯留水、及び、低温側貯留部における貯留水の少なくとも一方側の貯留量の変化として現出される。そこで、制御部は、このような貯留水の変化状態に基づいて、熱源部の作動状態を制御する。これにより、貯留水の変化状態を捉えるという簡易な構成により、複数の熱利用部における熱の利用状況を的確に把握できるとともに、その熱の利用状況に応じた熱源部の制御を適切に行える。
本発明の第特徴構成は、複数の熱利用部を備えた熱利用システムにおいて、
前記複数の熱利用部の夫々に高温の熱源水を供給自在な高温系統と、前記複数の熱利用部の夫々に低温の熱源水を供給自在な低温系統と、前記高温系統側の熱源水を冷却して前記低温系統側に供給する冷却作動、及び、前記低温系統側の熱源水を加熱して前記高温系統側に供給する加熱作動を実行可能な熱源部と、前記高温系統に接続されて、前記高温系統の熱源水を貯留する高温側貯留部と、前記低温系統に接続されて、前記低温系統の熱源水を貯留する低温側貯留部とを備え、前記複数の熱利用部の夫々は、前記高温系統の熱源水を利用して、利用後の熱源水を前記低温系統に供給する高温利用状態と、前記低温系統の熱源水を利用して、利用後の熱源水を前記高温系統に供給する低温利用状態とに切換自在に構成され、前記複数の熱利用部の夫々には、前記高温利用状態において、前記低温系統に供給する利用後の熱源水を低温用設定温度に調整し、且つ、前記低温利用状態において、前記高温系統に供給する利用後の熱源水を高温用設定温度に調整する温度調整部が備えられている点にある。
本構成によれば、高温利用状態の熱利用部では、温度調整部が、熱利用された利用後の熱源水を低温用設定温度に調整して低温系統に供給するので、低温系統の熱源水を低温用設定温度に調整できる。よって、低温利用状態の熱利用部には、低温用設定温度の熱源水を低温系統から安定して供給でき、熱の利用を適切に行える。また、低温利用状態の熱利用部では、温度調整部が、熱利用された利用後の熱源水を高温用設定温度に調整して高温系統に供給するので、高温系統の熱源水を高温用設定温度に調整でき、高温利用状態の熱利用部における熱の利用も適切に行える。しかも、高温系統では、高温用設定温度の熱源水に対して、温度調整部にて高温用設定温度に調整された熱源水が供給されるので、混合による温度変化が生じず、エネルギーロスを低減できる。また、低温系統でも、高温系統と同様に、エネルギーロスを低減できることから、両系統において省エネルギー化を図ることができる。
本発明の第特徴構成は、複数の熱利用部を備えた熱利用システムにおいて、
前記複数の熱利用部の夫々に高温の熱源水を供給自在な高温系統と、前記複数の熱利用部の夫々に低温の熱源水を供給自在な低温系統と、前記高温系統側の熱源水を冷却して前記低温系統側に供給する冷却作動、及び、前記低温系統側の熱源水を加熱して前記高温系統側に供給する加熱作動を実行可能な熱源部と、前記高温系統に接続されて、前記高温系統の熱源水を貯留する高温側貯留部と、前記低温系統に接続されて、前記低温系統の熱源水を貯留する低温側貯留部とを備え、前記複数の熱利用部の夫々は、前記高温系統の熱源水を利用して、利用後の熱源水を前記低温系統に供給する高温利用状態と、前記低温系統の熱源水を利用して、利用後の熱源水を前記高温系統に供給する低温利用状態とに切換自在に構成され、前記熱源部は、前記冷却作動において、前記高温側貯留部からの熱源水を冷却して前記低温側貯留部に供給可能で、且つ、前記加熱作動において、前記低温側貯留部からの熱源水を加熱して前記高温側貯留部に供給可能な第1熱源部を含んで構成され、前記熱源部として、前記第1熱源部に加えて、前記冷却作動において、前記高温側貯留部及び前記低温側貯留部を介さずに、前記高温系統からの熱源水を冷却して前記低温系統に供給可能で、且つ、前記加熱作動において、前記高温側貯留部及び前記低温側貯留部を介さずに、前記低温系統からの熱源水を加熱して前記高温系統に供給可能な第2熱源部を有し、前記複数の熱利用部における熱負荷の大きさに応じて、前記第1熱源部を作動させる状態と、前記第2熱源部を作動させる状態とに切換自在な作動状態切換部が備えられている点にある。
上述の如く、高温利用状態の熱利用部が多くなる、又は、低温利用状態の熱利用部が多くなると、高温側貯留部及び低温側貯留部の一方側の貯留水の量が減少するので、その減少が継続されると、高温側貯留部及び低温側貯留部の一方側が枯渇する可能性が生じる。そこで、熱源部は、高温側貯留部と低温側貯留部との間で熱源水を供給しながら加熱又は冷却する第1熱源部を含んで構成されている。これにより、第1熱源部が加熱作動又は冷却作動することで、高温側貯留部及び低温側貯留部のうち、貯留水の量が減少した一方側に他方側から熱源水を供給することができ、上述の枯渇を防止できる。
本構成によれば、第2熱源部は、高温系統と低温系統との間で熱源水を供給しながら加熱又は冷却することができるので、第2熱源部にて加熱又は冷却した熱源水を熱ロスが少ない状態で直接的に高温系統又は低温系統に供給することができる。これにより、熱源部として、貯留部の枯渇を防止できる第1熱源部と、熱ロスが少ない状態で直接的に熱源水を供給できる第2熱源部とを備えることができる。
そして、作動状態切換部は、例えば、複数の熱利用部における熱負荷が大きいと、第2熱源部を作動させる状態に切り換えて、大きな熱負荷であってもその熱負荷を効果的に賄えることになる。また、作動状態切換部は、例えば、複数の熱利用部における熱負荷が小さいと、第1熱源部を作動させる状態に切り換えて、貯留部の枯渇を防止しながら、熱負荷を賄えることになる。
熱利用システムの全体概略構成図 熱利用システムの全体概略構成図 熱利用システムの全体概略構成図 熱利用システムの全体概略構成図 熱利用システムの全体概略構成図 熱利用部の概略構成図
本発明に係る熱利用システムの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、熱利用システムの全体概略構成を示しており、熱源水が流通する部位を太線矢印にて示している。図1〜図5では、どの部位を熱源水が流通するのかが異なるだけである。
まずは、図1に基づいて熱利用システムの全体構成を説明する。
この熱利用システムは、複数の熱利用部3と、複数の熱利用部3の夫々に高温の熱源水(高温用設定温度の熱源水)を供給自在な高温系統1と、複数の熱利用部3の夫々に低温の熱源水(低温用設定温度の熱源水)を供給自在な低温系統2と、高温系統1の熱源水を貯留する高温側貯留部4と、低温系統2の熱源水を貯留する低温側貯留部5と、熱源部10とを備えている。
熱利用部3は、例えば、建物に設置される空調装置にて構成されている。複数の熱利用部3が建物において複数の箇所に分散配置され、高温系統1及び低温系統2に対して並列的に接続されている。高温系統1の熱源水を全ての熱利用部3に対して供給自在であり、高温系統1が保有する熱源水だけでは不足する場合には、高温側貯留部4に貯留されている熱源水が高温系統1に補給されながら熱利用部3に供給される。同様に、低温系統2の熱源水を全ての熱利用部3に対して供給自在であり、低温系統2が保有する熱源水だけでは不足する場合には、低温側貯留部5に貯留されている熱源水が低温系統2に補給されながら熱利用部3に供給される。
複数の熱利用部3の夫々は、高温系統1の熱源水を高温系統1から取り込んで熱利用し、利用後の熱源水を低温系統2に供給する高温利用状態と、低温系統2の熱源水を低温系統2から取り込んで熱利用し、利用後の熱源水を高温系統1に供給する低温利用状態とに切換自在に構成されている。
熱利用部3は、例えば、図6に示すように、高温系統1の熱源水を温熱源として利用する暖房運転(図中右側に示す状態)と、低温系統2の熱源水を冷熱源として利用する冷房運転(図中左側に示す状態)とに切換自在な圧縮式ヒートポンプ装置31を備えている。熱利用部3は、圧縮式ヒートポンプ装置31に加えて、圧縮式ヒートポンプ装置31と高温系統1とを接続する高温側接続路32と、圧縮式ヒートポンプ装置31と低温系統2とを接続する低温側接続路33と、熱利用側ポンプ34と、熱利用側四方弁35とを備えている。ちなみに、この実施形態では、流路の切り換えを行うために熱利用側四方弁35を用いた例を示したが、例えば、複数の二方弁を組み合わせて流路の切り換えを行うこともできる。
熱利用部3は、圧縮式ヒートポンプ装置31を暖房運転と冷房運転とに切り換えるとともに、熱利用側ポンプ34を作動させて熱利用側四方弁35にて接続する流路を切り換えることで、高温利用状態と低温利用状態とに切り換えている。
高温利用状態では、図6中右側に示すように、熱源水を高温系統1から高温側接続路32を通して圧縮式ヒートポンプ装置31に取り込み、圧縮式ヒートポンプ装置31にて熱利用された利用後の熱源水を低温側接続路33を通して低温系統2に供給している。このとき、圧縮式ヒートポンプ装置31は、熱源水を温熱源として利用して暖房運転を行う。
低温利用状態では、図6中左側に示すように、熱源水を低温系統2から低温側接続路33を通して圧縮式ヒートポンプ装置31に取り込み、圧縮式ヒートポンプ装置31にて利用された利用後の熱源水を高温側接続路32を通して高温系統1に供給している。このとき、圧縮式ヒートポンプ装置31は、熱源水を冷熱源として熱利用して冷房運転を行う。
図1に戻り、高温側貯留部4は、高温系統1に接続されており、高温系統1における熱源水の量に応じて貯留量が増減するように構成されている。高温系統1から熱利用部3に取り込まれる熱源水の量が多くなると、高温側貯留部4に貯留している熱源水が高温系統1に補給され、高温側貯留部4の貯留量が減少する。逆に、熱利用部3から高温系統1に供給される熱源水の量が多くなると、高温系統1から高温側貯留部4に熱源水が供給され、高温側貯留部4の貯留量が増加する。そして、低温側貯留部5も、低温系統2に接続されており、低温系統2における熱源水の量に応じて貯留量が増減するように構成されている。ちなみに、高温側貯留部4及び低温側貯留部5は、例えば、大気開放式や密閉式等の各種形式の貯留部を適用することができる。
高温系統1と高温側貯留部4との接続部位には、第1開閉弁K1が備えられ、低温系統2と低温側貯留部5との接続部位には、第2開閉弁K2が備えられている。そして、高温側貯留部4には、その貯留量を検出する高温側貯留量検出部6が備えられ、低温側貯留部5には、その貯留量を検出する低温側貯留量検出部7が備えられている。
熱源部10は、高温系統1側の熱源水を冷却して低温系統2側に供給する冷却作動、及び、低温系統2側の熱源水を加熱して高温系統1側に供給する加熱作動を実行可能に構成されている。熱源部10として、第1熱源部11,12,13と第2熱源部14とが備えられている。
第1熱源部11,12,13は、冷却作動において、高温側貯留部4からの熱源水を冷却して低温側貯留部5に供給可能で、且つ、加熱作動において、低温側貯留部5からの熱源水を加熱して高温側貯留部4に供給可能に構成されている。この実施形態では、第1熱源部として、低温側貯留部5からの熱源水を太陽熱にて加熱して高温側貯留部4に供給する加熱作動のみを行う太陽熱加熱部11と、低温側貯留部5からの熱源水を燃料の燃焼熱にて加熱して高温側貯留部4に供給する加熱作動のみを行うボイラー12と、高温側貯留部4からの熱源水を冷却して低温側貯留部5に供給する冷却作動のみを行う冷却塔13とが備えられている。
高温側貯留部4と低温側貯留部5との間は、第1流通路21及び第2流通路22にて接続されており、第1流通路21は、高温側貯留部4から低温側貯留部5に熱源水を流通させ、第2流通路22は、低温側貯留部5から高温側貯留部4に熱源水を流通させるように構成されている。第1流通路21には、熱源水の流通方向で、第1ポンプP1、冷却塔13、第2ポンプP2の順に備えられている。第2流通路22は、その途中部分が第1分岐路22aと第2分岐路22bとに並列的に分岐され、第1分岐路22aと第2分岐路22bとが合流されて高温側貯留部4に接続されている。第2流通路22には、熱源水の流通方向で、第3ポンプP3、太陽熱加熱部11の順に備えられ、第2流通路22の第1分岐路22aには、第9開閉弁K9が備えられ、第2流通路22の第2分岐路22bには、熱源水の流通方向で、第10開閉弁K10、第4ポンプP4、ボイラー12の順に備えられている。
第2熱源部14は、冷却作動において、高温側貯留部4及び低温側貯留部5を介さずに、高温系統1からの熱源水を冷却して低温系統2に供給可能で、且つ、加熱作動において、高温側貯留部4及び低温側貯留部5を介さずに、低温系統2からの熱源水を加熱して高温系統1に供給可能に構成されている。
第2熱源部14は、吸収式冷温水機14aと、高温系統1又は低温系統2から熱源水を取り込んで吸収式冷温水機14aに供給し、吸収式冷温水機14aからの熱源水を低温系統2又は高温系統1に供給する第2熱源側流通路14bとを備えている。第2熱源側流通路14bには、第2熱源側ポンプ14cと、第2熱源側四方弁14dと、第3〜第8開閉弁K3〜K8とが備えられている。そして、第2熱源部14は、吸収式冷温水機14aにて熱源水を加熱するか冷却するかを切り換えるとともに、第2熱源側四方弁14dにて接続する流路を切り換え、第3〜第8開閉弁K3〜K8の開閉状態を切り換えることで、加熱作動と冷却作動とに切り換えている。ちなみに、この実施形態では、第2熱源部14は、吸収式冷温水機14aを備えているが、これに代えて、冷温水チラー等、その他の冷温水機を適用することもできる。
以下、熱利用システムの運転形態について説明する。
熱利用システムには、熱源部10等の作動状態を制御する制御部Hが備えられている。
複数の熱利用部3の夫々は、暖房要求があると高温利用状態に切り換えて暖房負荷を賄うように運転し、冷房要求があると低温利用状態に切り換えて冷房負荷を賄うように運転している。そこで、制御部Hは、複数の熱利用部3において暖房負荷と冷房負荷のどちらが大きいかやその熱負荷の大きさ等、複数の熱利用部3の全体での熱の利用状況がどのような状況となっているかを把握して、熱源部10の作動状態を制御している。そこで、熱の利用状況が異なる図1〜図5に基づいて説明する。
夏期及び冬期を除く、中間期等では、ある箇所では暖房要求があり、別の箇所では冷房要求があるように、暖房要求と冷房要求とが混在している場合がある。まずは、暖房要求と冷房要求とが混在している場合について、図1〜図3に基づいて説明する。
高温利用状態の熱利用部3では、図6中右側に示すように、圧縮式ヒートポンプ装置31が暖房運転を行うとともに、熱源水を高温系統1から高温側接続路32を通して圧縮式ヒートポンプ装置31に取り込み、圧縮式ヒートポンプ装置31からの利用後の熱源水を低温側接続路33を通して低温系統2に供給している。逆に、低温利用状態の熱利用部3では、図6中左側に示すように、圧縮式ヒートポンプ装置31が冷房運転を行うとともに、熱源水を低温系統2から低温側接続路33を通して圧縮式ヒートポンプ装置31に取り込み、圧縮式ヒートポンプ装置31からの利用後の熱源水を高温側接続路32を通して高温系統1に供給している。
そして、高温利用状態の熱利用部3では、熱利用側ポンプ34(温度調整部に相当する)の出力を制御して、低温系統2に供給する利用後の熱源水を低温用設定温度に調整している。また、低温利用状態の熱利用部3では、熱利用側ポンプ34の出力を制御して、高温系統1に供給する利用後の熱源水を高温用設定温度に調整している。これにより、熱利用部3にて熱源水を利用しても、高温系統1の熱源水を高温用設定温度に維持できるとともに、低温系統2の熱源水も低温用設定温度に維持できる。よって、高温利用状態の熱利用部3は、低温利用状態の熱利用部3にて利用後の熱源水を含む高温系統1の熱源水をそのまま利用できるとともに、低温利用状態の熱利用部3も、高温利用状態の熱利用部3にて利用後の熱源水を含む低温系統2の熱源水をそのまま利用でき、熱源水を加熱又は冷却することなく、省エネルギー化を図ることができる。
ここで、図1では、高温利用状態の熱利用部3(図中上方側に位置する3つの熱利用部3)と低温利用状態の熱利用部3(図中一番下方側に位置する1つの熱利用部3)とが混在して、暖房負荷が冷房負荷よりも大きい場合を示している。
この場合には、暖房負荷が冷房負荷よりも大きいので、高温系統1から高温利用状態の熱利用部3に取り込まれる熱源水の量が、低温系統2から低温利用状態の熱利用部3に取り込まれる熱源水の量よりも多くなる。これにより、高温側貯留部4の貯留量が減少し、低温側貯留部5の貯留量が増加する。そこで、低温側貯留量検出部7が、低温側貯留部5の貯留量が増加していることを検出すると、制御部Hは、第2熱源部14を作動停止させたままとして、第1熱源部10を加熱作動させる。
制御部Hは、第1、第2開閉弁K1、K2を開状態に切り換え、第9開閉弁K9又は第10開閉弁K10を開状態に切り換え、その他の開閉弁K3〜K8を閉状態に維持し、第3ポンプP3又は第4ポンプP4を作動させ、低温側貯留部5から第2流通路22に熱源水を取り出して流通させる。そして、第2流通路22を流通する熱源水は、第1熱源部10である太陽熱加熱部11又はボイラー12にて加熱され、加熱後の熱源水が高温側貯留部4に供給される。このとき、太陽熱加熱部11又はボイラー12は、熱源水を高温用設定温度に加熱している。例えば、太陽熱加熱部11では熱源水を高温用設定温度まで加熱できない状況である場合のみ、ボイラー12を加熱作動させ、太陽熱加熱部11をボイラー12よりも優先して加熱作動させるように構成されている。図1では、第9開閉弁K9を開状態に切り換えて、太陽熱加熱部11を加熱作動させている場合を示している。
このようにして、低温側貯留部5にて貯留されている熱源水が第1熱源部10にて加熱されて高温側貯留部4に供給され、例えば、低温側貯留部5にて増加した分だけの熱源水が高温側貯留部4に供給される。これにより、高温側貯留部4では、当初、貯留量が減少するが、制御部Hが第1熱源部10を加熱作動させることで、その減少した分の熱源水が低温側貯留部5から供給され、高温側貯留部4の枯渇を防止できる。
図2では、高温利用状態の熱利用部3(図中一番下方側に位置する1つの熱利用部3)と低温利用状態の熱利用部3(図中上方側に位置する3つの熱利用部3)とが混在して、冷房負荷が暖房負荷よりも大きい場合を示している。このときの熱利用部3の動作については上述の動作と同様である。
そして、冷房負荷が暖房負荷よりも大きいので、低温系統2から低温利用状態の熱利用部3に取り込まれる熱源水の量が、高温系統1から高温利用状態の熱利用部3に取り込まれる熱源水の量よりも多くなる。これにより、低温側貯留部5の貯留量が減少し、高温側貯留部4の貯留量が増加する。そこで、高温側貯留量検出部6が、高温側貯留部4の貯留量が増加していることを検出すると、制御部Hは、第2熱源部14を作動停止させたままとして、第1熱源部10を冷却作動させる。
制御部Hは、第1、第2開閉弁K1、K2を開状態に切り換え、その他の開閉弁K3〜K10を閉状態に維持し、第1ポンプP1及び第2ポンプP2を作動させ、高温側貯留部4から第1流通路21に熱源水を取り出して流通させる。そして、第1流通路21を流通する熱源水は、冷却塔13にて冷却され、冷却後の熱源水が低温側貯留部5に供給される。このとき、冷却塔13では、熱源水を低温用設定温度に冷却している。この場合には、図1とは逆に、高温側貯留部4にて貯留されている熱源水が第1熱源部10にて冷却されて低温側貯留部5に供給されるので、低温側貯留部5の枯渇を防止できる。
図3では、高温利用状態の熱利用部3(図中一番上方側と上方側から3番目に位置する2つの熱利用部3)と低温利用状態の熱利用部3(図中上方側から2番目と一番下方側に位置する2つの熱利用部3)とが混在して、冷房負荷と暖房負荷とが同じ又は略同じ場合を示している。このときの熱利用部3の動作については上述の動作と同様である。
そして、冷房負荷と暖房負荷とが同じ又は略同じであるので、低温系統2から低温利用状態の熱利用部3に取り込まれる熱源水の量と、高温系統1から高温利用状態の熱利用部3に取り込まれる熱源水の量とが同じ又は略同じになる。これにより、高温側貯留部4及び低温側貯留部5の貯留量は変化しないので、制御部Hは、第1熱源部10及び第2熱源部14を作動停止させたままとする。よって、第1熱源部10及び第2熱源部14を作動させないことから、消費エネルギーの低減を図ることができ、省エネルギー化を図ることができる。
この場合には、熱源水の流れとして、高温系統1から高温利用状態の熱利用部3に熱源水が取り込まれ、利用後の熱源水が低温系統2に供給され、その利用後の熱源水が低温系統2から低温利用状態の熱利用部3に取り込まれるだけの流れとなる。つまり、熱源水は、第1熱源部10及び第2熱源部14に供給されることなく、高温系統1、高温利用状態の熱利用部3、低温系統2、低温利用状態の熱利用部3、高温系統1の順に循環される。
例えば、冬期には、空調要求としては暖房要求だけとなる場合がある。図4では、低温利用状態の熱利用部3が無く、高温利用状態の熱利用部3のみが存在する場合を示している。このときの高温利用状態の熱利用部3の動作については上述の動作と同様である。
この場合には、高温利用状態の熱利用部3のみが存在しており、複数の熱利用部3の全体での暖房負荷が大きくなり、高温系統1の熱源水が不足することが想定される。そこで、制御部Hは、第1熱源部10を作動停止させたままとして、第2熱源部14を加熱作動させる。
制御部Hは、第5、第6開閉弁K5、K6を開状態に切り換え、その他の開閉弁K1〜K4、K7〜K10を閉状態に維持し、第2熱源側ポンプ14cを作動させるとともに、第2熱源側四方弁14dにて接続する流路を切り換え、低温系統2の熱源水を第2熱源側流通路14bにて第2熱源部14に取り込む。取り込まれた熱源水は、第6開閉弁K6、第2熱源側四方弁14d、第2熱源側ポンプ14c、第2熱源側四方弁14d、第5開閉弁K5の順に通流し、吸収式冷温水機14aに供給される。吸収式冷温水機14aでは、熱源水が加熱され、その加熱後の熱源水が、高温系統1に供給されている。このとき、吸収式冷温水機14aでは、熱源水を高温用設定温度に加熱している。このように、高温側貯留部4及び低温側貯留部5を介することなく、低温系統2から高温系統1に熱源水を供給しながら加熱することで、加熱後の熱源水を熱ロスが少ない状態で直接的に高温系統1に供給できる。よって、大きな暖房負荷であっても、高温系統1の熱源水が不足するのを抑制しながら、その暖房負荷を賄うことができる。
例えば、夏期には、空調要求としては冷房要求だけとなる。図5では、高温利用状態の熱利用部3が無く、低温利用状態の熱利用部3のみが存在する場合を示している。このときの低温利用状態の熱利用部3の動作については上述の動作と同様である。
この場合には、低温利用状態の熱利用部3のみが存在しており、複数の熱利用部3の全体での冷房負荷が大きくなり、低温系統2の熱源水が不足することが想定される。そこで、制御部Hは、第1熱源部10を作動停止させたままとして、第2熱源部14を冷却作動させる。
制御部Hは、第3、第5、第7、第8開閉弁K3、K5、K7、K8を開状態に切り換え、その他の開閉弁K1、K2、K4、K6、K9、K10を閉状態に維持し、第2熱源側ポンプ14cを作動させるとともに、第2熱源側四方弁14dにて接続する流路を切り換え、高温系統1の熱源水を第2熱源側流通路14bにて第2熱源部14に取り込む。取り込まれた熱源水は、第3開閉弁K3、第5開閉弁K5、第2熱源側四方弁14d、第2熱源側ポンプ14c、第2熱源側四方弁14d、第7開閉弁K7の順に通流し、吸収式冷温水機14aに供給される。吸収式冷温水機14aでは、熱源水が冷却され、その冷却後の熱源水が、第8開閉弁K8を通流して、低温系統2に供給されている。このとき、吸収式冷温水機14aでは、熱源水を低温用設定温度に冷却している。このように、高温側貯留部4及び低温側貯留部5を介することなく、高温系統1から低温系統2に熱源水を供給しながら冷却することで、冷却後の熱源水を熱ロスが少ない状態で直接的に低温系統2に供給できる。よって、大きな冷房負荷であっても、低温系統2の熱源水が不足するのを抑制しながら、その冷房負荷を賄うことができる。
図1〜図3に示すように、高温利用状態の熱利用部3と低温利用状態の熱利用部3とが混在する場合には、暖房負荷と冷房負荷のどちらが大きいかは、高温側貯留部4及び低温側貯留部5の貯留量の増減として現出される。そこで、制御部Hは、高温側貯留部4における貯留水の変化状態、及び、低温側貯留部5における貯留水の変化状態の少なくとも一方側の変化状態に基づいて、熱源部10の作動状態を制御するように構成されている。これにより、高温側貯留部4における貯留水の変化状態、及び、低温側貯留部5における貯留水の変化状態の少なくとも一方側の変化状態だけを検出すればよく、システム構成の簡素化を図りながら、熱源部10の作動状態を適切に制御できる。
そして、低温利用状態の熱利用部3では、熱利用側ポンプ34の出力を制御して、高温系統1に供給する利用後の熱源水を高温用設定温度に調整している。また、第1熱源部10を加熱作動させる場合には、高温側貯留部4に供給する熱源水を高温用設定温度に加熱しており、第2熱源部14を加熱作動させる場合にも、高温系統1に供給する熱源水を高温用設定温度に加熱している。これにより、高温系統1、及び、高温側貯留部4の熱源水を高温用設定温度に維持できる。また、低温系統2、及び、低温側貯留部5の熱源水についても、同様に、低温用設定温度に維持できる。よって、高温利用状態の熱利用部3には、安定して高温用設定温度の熱源水を供給できるとともに、低温利用状態の熱利用部3には、安定して低温用設定温度の熱源水を供給でき、複数の熱利用部3における熱利用を適切に行える。しかも、高温系統1、及び、高温側貯留部4の熱源水を高温用設定温度の一定温度に維持するとともに、低温系統2、及び、低温側貯留部5の熱源水を低温用設定温度の一定温度に維持することで、暖房負荷と冷房負荷のどちらが大きいか等、複数の熱利用部3の全体における熱の利用状況が、高温側貯留部4及び低温側貯留部5の貯留量の増減として現出される。これにより、高温側貯留部4における貯留水の変化状態、及び、低温側貯留部5における貯留水の変化状態の少なくとも一方側の変化状態を捉えることで、複数の熱利用部3の全体における熱の利用状況を適切に把握でき、制御部Hによる熱源部10の作動状態の制御を適切に行える。
ここで、高温用設定温度及び低温用設定温度をどのような温度に設定するかは適宜変更が可能であり、例えば、高温用設定温度を30℃、低温用設定温度を25℃に設定することができる。そして、高温用設定温度及び低温用設定温度は、常時、一定の温度に設定しておく必要はない。例えば、中間期には、高温用設定温度を30℃、低温用設定温度を25℃に設定し、冬期には、高温用設定温度を30℃よりも高温の温度に設定し、夏期には、低温用設定温度を25℃よりも低温の温度に設定することができる。このように、季節や複数の熱利用部3の全体における熱の利用状況等に応じて、変更設定することもできる。
また、例えば、第1熱源部10を加熱作動させるときの高温用設定温度を30℃とし、第2熱源部14を加熱作動させるときの高温用設定温度を30℃よりも高温の温度に設定することもできる。このように、第1熱源部10を加熱作動させるときの高温用設定温度と、第2熱源部14を加熱作動させるときの高温用設定温度とを異なる温度に設定することもできる。そして、第1加熱部10を冷却作動させるときの低温用設定温度と第2加熱部14を冷却作動させるときの低温用設定温度とについても、高温用設定温度と同様に、必ずしも同じ温度に設定する必要はなく、第1加熱部10を冷却作動させるときよりも第2加熱部14を冷却作動させるときの方が低温の温度になるように設定する等、異なる温度を設定することもできる。
図1及び図4では、いずれも暖房負荷が冷房負荷よりも大きくなっているが、図1では第1熱源部10を加熱作動させるのに対して、図4では第2熱源部14を加熱作動させている。また、図2及び図5では、いずれも冷房負荷が暖房負荷よりも大きくなっているが、図2では第1熱源部10を冷却作動させるのに対して、図5では第2熱源部14を冷却作動させている。このように、制御部Hには、複数の熱利用部3における熱負荷の大きさに応じて、第1熱源部10を作動させる状態と、第2熱源部14を作動させる状態とに切換自在な作動状態切換部H1が備えられている。
暖房負荷が冷房負荷よりも大きい場合は、高温側貯留部4の貯留量が減少し、低温側貯留部5の貯留量が増加し、その貯留量の増減量は暖房負荷の大きさに応じて変化することになる。つまり、暖房負荷が大きいほど、高温側貯留部4における貯留量の減少量が増し、低温側貯留部5における貯留量の増加量も増す。そこで、低温側貯留量検出部7にて検出する低温側貯留部5における貯留量の増加量が設定量未満であると、作動状態切換部H1は、図1に示すように、第1熱源部10を加熱作動させる。逆に、低温側貯留量検出部7にて検出する低温側貯留部5における貯留量の増加量が設定量以上であると、作動状態切換部H1は、図4に示すように、第2熱源部14を加熱作動させる。
また、冷房負荷が暖房負荷よりも大きい場合も、高温側貯留量検出部6にて検出する高温側貯留部4における貯留量の増加量が設定量未満であると、作動状態切換部H1は、図2に示すように、第1熱源部10を冷却作動させる。逆に、高温側貯留量検出部6にて検出する低温側貯留部5における貯留量の増加量が設定量以上であると、作動状態切換部H1は、図5に示すように、第2熱源部14を冷却作動させる。
このようにして、作動状態切換部H1は、複数の熱利用部3における熱負荷の大きさが高温側貯留部4又は低温側貯留部5における貯留量の増加量に相当するとして、その貯留量の増加量に応じて、第1熱源部10を作動させる状態と、第2熱源部14を作動させる状態とに切り換えることができる。このように構成することで、制御部Hは、図1〜図5の全ての場合について、高温側貯留部4における貯留水の変化状態、及び、低温側貯留部5における貯留水の変化状態の少なくとも一方側の変化状態に基づいて、熱源部10の作動状態を制御することができる。
また、冬期には高温利用状態の熱利用部3だけとなり、夏期には低温利用状態の熱利用部3だけとなり、いずれの場合もその熱負荷が大きくなることから、作動状態切換部H1は、冬期及び夏期以外の期間に第1熱源部10を作動させる状態に切り換え、冬期及び夏期に第2熱源部14を作動させる状態に切り換えることもできる。このように、複数の熱利用部3における熱負荷の大きさが季節によって変化することから、作動状態切換部H1は、季節によって、第1熱源部10を作動させる状態と、第2熱源部14を作動させる状態とに切り換えることもできる。
ちなみに、例えば、複数の熱利用部3の立ち上がり時等、高温系統1の熱源水が高温用設定温度から外れており、且つ、低温系統2の熱源水が低温用設定温度から外れている場合がある。この場合には、高温側貯留部4の熱源水の温度情報、及び、低温側貯留部5の熱源水の温度情報等に基づいて、制御部Hが、高温系統1の熱源水を高温用設定温度に調整し、且つ、低温系統2の熱源水を低温用設定温度に調整すべく、熱源部10の作動状態を制御することもできる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、図1において、制御部Hが第1熱源部10を加熱作動させるための条件を、低温側貯留部5の貯留量が増加していることを検出する条件としている。これに代えて、例えば、高温側貯留部4の貯留量が減少していることを検出するという条件や、低温側貯留部5の貯留量が増加し且つ高温側貯留部4の貯留量が減少していることを検出する条件とすることもできる。このように、高温側貯留部4の貯留量の変化、及び、低温側貯留部5の貯留量の変化に基づいて、制御部Hが、熱源部10の作動状態を制御することができる。そして、その条件は、貯留量の変化に限らず、高温側貯留部4及び低温側貯留部5における一方側の貯留水の変化状態に基づいて設定することもできる。
また、図2において、制御部Hが第1熱源部10を冷却作動させるための条件についても、制御部Hが第1熱源部10を加熱作動させるための条件と同様に、適宜変更設定することができる。
(2)上記実施形態では、第2熱源側流通路14bが高温系統1と低温系統2との間を接続するように備えられているが、これに代えて、第2熱源側流通路14bを高温側貯留部4と低温側貯留部5との間を接続するように備えることもできる。この場合、第2熱源側流通路14bは、高温側貯留部4又は低温側貯留部5から熱源水を取り込んで吸収式冷温水機14aに供給し、吸収式冷温水機14aからの熱源水を低温側貯留部5又は高温側貯留部4に供給する。これにより、吸収式冷温水機14a等を第1熱源部として構成することもできる。
このように、熱源部10をどのように構成するかは適宜変更が可能である。上記実施形態では、熱源部10として、第1熱源部11,12,13と第2熱源部14とを備えているが、第1熱源部のみ、又は、第2熱源部のみを備えることもできる。
1 高温系統
2 低温系統
3 熱利用部
4 高温側貯留部
5 低温側貯留部
10 熱源部
11 太陽熱加熱部(第1熱源部)
12 ボイラー(第1熱源部)
13 冷却塔(第1熱源部)
14 第2熱源部
H 制御部
H1 作動状態切換部

Claims (3)

  1. 複数の熱利用部を備えた熱利用システムであって、
    前記複数の熱利用部の夫々に高温の熱源水を供給自在な高温系統と、
    前記複数の熱利用部の夫々に低温の熱源水を供給自在な低温系統と、
    前記高温系統側の熱源水を冷却して前記低温系統側に供給する冷却作動、及び、前記低温系統側の熱源水を加熱して前記高温系統側に供給する加熱作動を実行可能な熱源部と、
    前記高温系統に接続されて、前記高温系統の熱源水を貯留する高温側貯留部と、
    前記低温系統に接続されて、前記低温系統の熱源水を貯留する低温側貯留部とを備え、
    前記複数の熱利用部の夫々は、前記高温系統の熱源水を取り込んで利用して、利用後の熱源水を前記低温系統に供給する高温利用状態と、前記低温系統の熱源水を取り込んで利用して、利用後の熱源水を前記高温系統に供給する低温利用状態とに切換自在に構成され
    前記高温利用状態の熱利用部で要求している熱源水の量に対して前記高温系統が保有する熱源水の量が不足する場合に、前記高温側貯留部に貯留されている熱源水が前記高温系統に補給されながら高温利用状態の熱利用部に供給され、前記低温利用状態の熱利用部で要求している熱源水の量に対して前記低温系統が保有する熱源水の量が不足する場合に、前記低温側貯留部に貯留されている熱源水が前記低温系統に補給されながら低温利用状態の熱利用部に供給され、
    前記高温側貯留部における貯留水の変化状態、及び、前記低温側貯留部における貯留水の変化状態の少なくとも一方側の変化状態に基づいて、前記熱源部の作動状態を制御する制御部が備えられている熱利用システム。
  2. 複数の熱利用部を備えた熱利用システムであって、
    前記複数の熱利用部の夫々に高温の熱源水を供給自在な高温系統と、
    前記複数の熱利用部の夫々に低温の熱源水を供給自在な低温系統と、
    前記高温系統側の熱源水を冷却して前記低温系統側に供給する冷却作動、及び、前記低温系統側の熱源水を加熱して前記高温系統側に供給する加熱作動を実行可能な熱源部と、
    前記高温系統に接続されて、前記高温系統の熱源水を貯留する高温側貯留部と、
    前記低温系統に接続されて、前記低温系統の熱源水を貯留する低温側貯留部とを備え、
    前記複数の熱利用部の夫々は、前記高温系統の熱源水を利用して、利用後の熱源水を前記低温系統に供給する高温利用状態と、前記低温系統の熱源水を利用して、利用後の熱源水を前記高温系統に供給する低温利用状態とに切換自在に構成され、
    前記複数の熱利用部の夫々には、前記高温利用状態において、前記低温系統に供給する利用後の熱源水を低温用設定温度に調整し、且つ、前記低温利用状態において、前記高温系統に供給する利用後の熱源水を高温用設定温度に調整する温度調整部が備えられている熱利用システム。
  3. 複数の熱利用部を備えた熱利用システムであって、
    前記複数の熱利用部の夫々に高温の熱源水を供給自在な高温系統と、
    前記複数の熱利用部の夫々に低温の熱源水を供給自在な低温系統と、
    前記高温系統側の熱源水を冷却して前記低温系統側に供給する冷却作動、及び、前記低温系統側の熱源水を加熱して前記高温系統側に供給する加熱作動を実行可能な熱源部と、
    前記高温系統に接続されて、前記高温系統の熱源水を貯留する高温側貯留部と、
    前記低温系統に接続されて、前記低温系統の熱源水を貯留する低温側貯留部とを備え、
    前記複数の熱利用部の夫々は、前記高温系統の熱源水を利用して、利用後の熱源水を前記低温系統に供給する高温利用状態と、前記低温系統の熱源水を利用して、利用後の熱源水を前記高温系統に供給する低温利用状態とに切換自在に構成され、
    前記熱源部は、前記冷却作動において、前記高温側貯留部からの熱源水を冷却して前記低温側貯留部に供給可能で、且つ、前記加熱作動において、前記低温側貯留部からの熱源水を加熱して前記高温側貯留部に供給可能な第1熱源部を含んで構成され、
    前記熱源部として、前記第1熱源部に加えて、前記冷却作動において、前記高温側貯留部及び前記低温側貯留部を介さずに、前記高温系統からの熱源水を冷却して前記低温系統に供給可能で、且つ、前記加熱作動において、前記高温側貯留部及び前記低温側貯留部を介さずに、前記低温系統からの熱源水を加熱して前記高温系統に供給可能な第2熱源部を有し、
    前記複数の熱利用部における熱負荷の大きさに応じて、前記第1熱源部を作動させる状態と、前記第2熱源部を作動させる状態とに切換自在な作動状態切換部が備えられている熱利用システム。
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