以下、電源装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
電源装置の一例としての電源装置1は、図1に示すように、入力端子2、出力端子3,4、第1補助電源部5、第2補助電源部6、遮断検出部7、制御部8、コンバータ部9、平滑コンデンサ10,11,12およびアクティブ負荷部13,14,15を備え、入力端子2から入力される入力電圧Viに基づいて1種または2種以上の直流出力電圧(本例では一例として2種の直流出力電圧Vo1,Vo2(例えば、DC5V,DC12Vなど))を生成して、この直流出力電圧Vo1,Vo2を対応する出力端子3,4に出力する。入力電圧Viは、直流電圧および交流電圧のいずれであってもよいが、本例では交流電圧(例えば、AC100Vで60Hzの商用交流)として入力される。このため、本例の電源装置1は整流平滑部16を備え、この整流平滑部16が交流電圧としての入力電圧Viを整流平滑して直流電圧Vdcに変換して、電源装置1の内部に供給する。なお、入力電圧Viが直流電圧として入力される構成のときには、整流平滑部16は不要なため省略される。この場合、入力電圧Viは、そのまま直流電圧Vdcとして電源装置1の内部に供給される。
第1補助電源部5は、例えば、スイッチング方式やシリーズ方式の電源で構成されて、入力電圧Viに基づいて(具体的には、本例では入力電圧Viから生成される直流電圧Vdcに基づいているが、コンバータ部9内のトランスの補助巻線にスイッチング時に誘起する電圧に基づいてもよい)、内部基準電位(内部グランドGの電位(電源装置1内のゼロボルト))を基準とする第1補助電圧Vcc1を生成し、第1補助電圧Vcc1用の一対の供給ラインL1a,L1bを介してコンバータ部9に出力する。
第2補助電源部6は、例えば、スイッチング方式やシリーズ方式の電源で構成されて、入力電圧Viに基づいて(具体的には、本例では入力電圧Viから生成される直流電圧Vdcに基づいて)、内部基準電位(内部グランドGの電位)を基準とする第2補助電圧Vcc2を生成して遮断検出部7および制御部8に出力する。また、第2補助電源部6は、入力電圧Viの遮断状態において、第2補助電圧Vcc2を少なくとも制御部8が後述の遮断監視処理50(図3参照)を実行して直流出力電圧Vo1,Vo2をゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下させる(つまり、直流出力電圧Vo1,Vo2の低下が完了する)まで、しきい値電圧値Vth以上に保持することが可能となっている。この場合、入力電圧Viの遮断状態において、直流電圧Vdcが整流平滑部16を構成する不図示のコンデンサや第2補助電源部6の入力段に配設された不図示の入力コンデンサによって上記のように直流出力電圧Vo1,Vo2の低下が完了するまで保持されることで、第2補助電圧Vcc2が少なくともこの直流出力電圧Vo1,Vo2の低下が完了するまではしきい値電圧値Vth以上に保持される構成としてもよいし、第2補助電源部6の出力段に配設された不図示の出力コンデンサによって第2補助電圧Vcc2が少なくともこの直流出力電圧Vo1,Vo2の低下が完了するまではしきい値電圧値Vth以上に保持される構成としてもよい。
遮断検出部7は、第2補助電圧Vcc2で動作すると共に、入力電圧Viに遮断状態が生じているか否かを示す遮断検出信号S1(本例では、遮断検出信号S1は遮断状態が生じていることを示す信号)を出力する。この場合、遮断とは、入力電圧Viが交流電圧のときには、例えば、正側および負側のいずれかの半周期分の波形が欠落した状態となることをいい、入力電圧Viが直流電圧のとき(入力電圧Viが直流電圧Vdcとして入力されるとき)には、例えば、その電圧値が予め規定された入力電圧Viについてのしきい値電圧値以下に低下した状態となることをいう。したがって、遮断検出部7は、入力電圧Viが交流電圧のときには、その半周期分の波形が欠落した状態となったことを検出したときに遮断検出信号S1の出力を開始し、その後、半周期分の波形の欠落状態が解消されるまで(正側および負側のいずれかの半周期分の波形が正常に出力されるまで)遮断検出信号S1の出力を続行する。また、遮断検出部7は、入力電圧Viが直流電圧のときには、その電圧値がしきい値電圧値以下に低下したことを検出したときに遮断検出信号S1の出力を開始し、その後、その電圧値がしきい値電圧値を超えるまで遮断検出信号S1の出力を続行する。
制御部8は、例えばCPUやDSP(Digital Signal Processor)などで構成されると共に第2補助電圧Vcc2で動作して(第2補助電圧Vcc2が上記したしきい値電圧値Vth以上のときに動作状態に移行して)、遮断監視処理50(図3参照)を実行する。具体的には、遮断監視処理50では、制御部8は、入力電圧Viが予め規定された遮断基準時間tref以上連続して遮断されていることを遮断検出信号S1に基づいて検出したときに、第1アクティブ負荷部としてのアクティブ負荷部13に対して制御信号Ss1を出力し、一方、入力電圧Viの復電(入力電圧Viの遮断が解除されたこと)を遮断検出信号S1に基づいて検出したときに制御信号Ss1の出力を停止する。制御部8がこの制御信号Ss1を出力する時間幅の最小値は、予めリセット時間trs1minとして規定されている。これにより、制御部8は、入力電圧Viの遮断を検出して制御信号Ss1の出力を一旦開始したときには、例えこのリセット時間trs1min内に入力電圧Viが復電したとしても、リセット時間trs1minが経過するまで制御信号Ss1の出力を継続して、後述するように通常動作の状態(軽負荷状態)から重い負荷となる状態(重負荷状態)に移行させたアクティブ負荷部13をこの重負荷状態に維持することで、第1補助電源部5からコンバータ部9に出力されている第1補助電圧Vcc1をリセット時間trs1min内に内部基準電位または内部基準電位の近傍電位まで低下させる第1動作をアクティブ負荷部13に対して実行させる。また、この遮断監視処理50では、制御部8は、第2アクティブ負荷部としてのアクティブ負荷部14,15に対しても制御信号Ss1と同じロジックで制御信号Ss2,Ss3を生成して出力する。制御部8がこの制御信号Ss2,Ss3を出力する時間幅の最小値も、予めリセット時間trs2minとして規定されている。これにより、制御部8は、入力電圧Viの遮断を検出して制御信号Ss2,Ss3の出力を一旦開始したときには、例えこのリセット時間trs2min内に入力電圧Viが復電したとしても、リセット時間trs2minが経過するまで制御信号Ss2,Ss3の出力を継続して、電源装置1の負荷が極めて軽い状態であっても、後述するように通常動作の状態(軽負荷状態)から重い負荷となる状態(重負荷状態)に移行させたアクティブ負荷部14,15をこの重負荷状態に維持することで、電源装置1のコンバータ部9から負荷に出力されている直流出力電圧Vo1,Vo2をリセット時間trs2min内にゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下させる第2動作をアクティブ負荷部14,15に対して実行させる。
また、制御部8は、起動してから入力電圧Viが遮断基準時間tref以上連続して遮断されていることを検出するまでの間や、各リセット時間trs1,trs2の経過後から次の遮断検出信号S1に基づき入力電圧Viが遮断基準時間tref以上連続して遮断されていることを検出するまでの間は、各制御信号Ss1,Ss2,Ss3の出力を停止する。また、制御部8は、第2補助電圧Vcc2がしきい値電圧値Vth未満となって非動作状態(停止状態)に移行したときには、各制御信号Ss1,Ss2,Ss3の出力を停止するように構成されている。
コンバータ部9は、一例として図1に示すように、1または2以上のDC/DCコンバータ回路21(本例では一例として、2つのDC/DCコンバータ回路(単にコンバータ回路ともいう)21a,21b。特に区別しないときにはコンバータ回路21ともいう)と、各コンバータ回路21の直流生成動作を制御するスイッチ制御回路22とを備えている。この場合、各コンバータ回路21は、絶縁トランスを含まない非絶縁型のコンバータ回路として構成されていてもよいし、絶縁トランスを含む絶縁型のコンバータ回路として構成されていてもよい。
コンバータ回路21aは、スイッチング素子23aを含んで構成されると共に第1補助電圧Vcc1で動作して、直流電圧Vdcに基づいて直流出力電圧Vo1を生成して出力端子3a,3b間に出力する。また、コンバータ回路21bは、スイッチング素子23bを含んで構成されると共に第1補助電圧Vcc1で動作して、直流電圧Vdcに基づいて直流出力電圧Vo2を生成して出力端子4a,4b間に出力する。スイッチ制御回路22は、例えば、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値を検出する不図示の検出回路を含んで構成されると共に第1補助電圧Vcc1で動作して、検出した各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値に基づいて各スイッチング素子23a,23bへの駆動信号Sda,Sdbのデューティ比を制御して各コンバータ回路21の直流生成動作を制御することにより、規定の電圧値で各直流出力電圧Vo1,Vo2を各コンバータ回路21に生成させる。また、コンバータ部9の各コンバータ回路21およびスイッチ制御回路22は、第1補助電圧Vcc1の電圧値がリセット電圧値Vrst以上のときに上記のように動作する動作状態に移行し、リセット電圧値Vrst未満のときには上記の動作(直流生成動作を含む)を停止する停止状態に移行する。
平滑コンデンサ10は、図1に示すように、第1補助電源部5からコンバータ部9に出力される第1補助電圧Vcc1の供給ラインL1a,L1b間に接続されて、第1補助電圧Vcc1の電圧値を安定化させるリザーブコンデンサとして機能する。また、平滑コンデンサ11は、直流出力電圧Vo1が出力される出力端子3a,3b間に接続されて、直流出力電圧Vo1の電圧値を安定化させるリザーブコンデンサとして機能し、平滑コンデンサ12は、直流出力電圧Vo2が出力される出力端子4a,4b間に接続されて、直流出力電圧Vo2の電圧値を安定化させるリザーブコンデンサとして機能する。
アクティブ負荷部13は、図1に示すように、負荷13a(具体的には抵抗13a)とスイッチ13b(リレーや、バイポーラ型トランジスタおよび電界効果型トランジスタなどの半導体スイッチ素子などで構成されたスイッチ)とが直列接続されて構成されて、第1補助電圧Vcc1の供給ラインL1a,L1b間に接続されている(つまり、平滑コンデンサ10と並列に接続されている)。このアクティブ負荷部13は、スイッチ13bのオン・オフ状態が制御部8によって制御(具体的には制御部8から出力される制御信号Ss1で制御)されることにより、第1補助電圧Vcc1の供給ラインL1a,L1b間に存在する容量成分(平滑コンデンサ10を含む)に対するアクティブ負荷(スイッチ13bがオン状態のときには重負荷状態(容量成分に対して重い負荷)となり、スイッチ13bがオフ状態のときには通常動作の負荷状態(容量成分に対して極めて軽い負荷(軽負荷状態))となる負荷)として機能する。この構成により、アクティブ負荷部13は、制御部8によってスイッチ13bがオン状態に制御されたときに重負荷状態に移行させられて、第1補助電圧Vcc1の供給ラインL1a,L1b間に存在する容量成分に充電されている電荷を抵抗13aで急速に放電させて第1補助電圧Vcc1の電圧値を内部基準電位または内部基準電位の近傍電位まで短時間で低下させる第1動作を実行することが可能となり、一方、制御部8によってスイッチ13bがオフ状態に制御されたときには通常動作の負荷状態(軽負荷状態)に移行させられて(第1動作の実行を停止して)、第1補助電圧Vcc1によるこの容量成分への充電を可能とする。
アクティブ負荷部14は、出力端子3a,3b間に出力負荷(直流出力電圧Vo1の供給を受ける外部の負荷)が接続されていない状態(無負荷状態)または不図示の極めて軽い出力負荷が接続されている状態であっても、図1に示すように、アクティブ負荷部13と同様にして、負荷14a(具体的には抵抗14a)とスイッチ14bとが直列接続されたアクティブ負荷として構成されて、出力端子3a,3b間に接続されている(つまり、平滑コンデンサ11と並列に接続されている)。このアクティブ負荷部14も、制御部8によってスイッチ14bがオン状態に制御されたときに重負荷状態に移行させられて、出力端子3a,3b間に存在する容量成分(平滑コンデンサ11を含む)に充電されている電荷を抵抗14aで急速に放電させて直流出力電圧Vo1の電圧値をゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで短時間で低下させる第2動作を実行することが可能となり、一方、制御部8によってスイッチ14bがオフ状態に制御されたときには軽負荷状態に移行させられて(第2動作の実行を停止して)、直流出力電圧Vo1によるこの容量成分への充電を可能とする。
アクティブ負荷部15は、出力端子4a,4b間に出力負荷(直流出力電圧Vo2の供給を受ける外部の負荷)が接続されていない状態(無負荷状態)または不図示の極めて軽い出力負荷が接続されている状態であっても、図1に示すように、アクティブ負荷部13と同様にして、負荷15a(具体的には抵抗15a)とスイッチ15bとが直列接続されたアクティブ負荷として構成されて、出力端子4a,4b間に接続されている(つまり、平滑コンデンサ12と並列に接続されている)。このアクティブ負荷部15も、制御部8によってスイッチ15bがオン状態に制御されたときに重負荷状態に移行させられて、出力端子4a,4b間に存在する容量成分(平滑コンデンサ12を含む)に充電されている電荷を抵抗15aで急速に放電させて直流出力電圧Vo2の電圧値をゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで短時間で低下させる第2動作を実行することが可能となり、一方、制御部8によってスイッチ15bがオフ状態に制御されたときには軽負荷状態に移行させられて(第2動作の実行を停止して)、直流出力電圧Vo2によるこの容量成分への充電を可能とする。
続いて、電源装置1の動作について、図1〜図3を参照しつつ説明する。なお、入力端子2は入力電圧Viの供給ライン(不図示)に接続され、各出力端子3,4には、直流出力電圧Vo1,Vo2の供給を受けて作動する電子機器装置や電子回路などが出力負荷として接続されているものとする。
まず、図2に示すように、入力電圧Viの供給ラインに配設された不図示の電源スイッチが操作されることによって入力が投入される(入力端子2への入力電圧Viの供給が開始される)と、電源装置1では、整流平滑部16が入力電圧Viを整流平滑して直流電圧Vdcに変換すると共に出力する動作を開始することから、第1補助電源部5、第2補助電源部6およびコンバータ部9に直流電圧Vdcが供給される。
これにより、第2補助電源部6は、直流電圧Vdcに基づく第2補助電圧Vcc2の生成、並びに遮断検出部7および制御部8への出力を開始する。この結果、遮断検出部7は、入力電圧Viに遮断状態が生じているか否かの検出を開始する。また、第1補助電源部5は、直流電圧Vdcに基づく第1補助電圧Vcc1の生成およびコンバータ部9への出力を開始する。この入力の投入の時点では、入力電圧Viには遮断状態が生じていないため、遮断検出部7は遮断検出信号S1の出力を開始していない。また、遮断検出部7は、図2に示すように、入力電圧Viが遮断されその後に復電するまでの遮断期間T1,T2については、遮断期間の開始直後において入力電圧Viの遮断を検出したときから、遮断期間の終了直後において入力電圧Viの復電を検出したときまで遮断検出信号S1を出力する。
また、制御部8は、第2補助電圧Vcc2がゼロボルトから立ち上がり、その後に電圧値がしきい値電圧値Vth以上になることから、非動作状態から動作状態に移行して、図3に示す遮断監視処理50を開始する。なお、入力電圧Viの投入の時点では、上記のように、遮断検出部7からの遮断検出信号S1の出力は無い。このため、制御部8は、各制御信号Ss1,Ss2,Ss3を出力していない。
また、このように制御信号Ss1が出力されていないため、アクティブ負荷部13が軽負荷状態にあることから、第1補助電源部5から出力される第1補助電圧Vcc1によって供給ラインL1a,L1b間に存在する容量成分(平滑コンデンサ10を含む)が充電されることにより、この第1補助電圧Vcc1も第2補助電圧Vcc2と同様にしてゼロボルトから立ち上がる。そして、この第1補助電圧Vcc1の電圧値がコンバータ部9についてのリセット電圧値Vrstを超えた時点で、コンバータ部9では、各コンバータ回路21およびスイッチ制御回路22が直流生成動作を開始する。この状態において、制御部8は各アクティブ負荷部14,15に制御信号Ss2,Ss3を出力していないため、各アクティブ負荷部14,15は軽負荷状態にある。これにより、コンバータ回路21aから出力端子3a,3b間に出力される直流出力電圧Vo1、およびコンバータ回路21bから出力端子4a,4b間に出力される直流出力電圧Vo2は、対応する平滑コンデンサ11,21を充電しつつゼロボルトから立ち上がり、その後に、コンバータ回路21a,21bによって規定の電圧値に維持される。したがって、各直流出力電圧Vo1,Vo2は、定電圧として各出力端子3,4に接続されている電子機器装置や電子回路などの出力負荷に供給される。
制御部8は、遮断監視処理50において、図3に示すように、まず、遮断検出部7からの遮断検出信号S1の出力の有無を検出(すなわち、遮断検出部7を介して入力電圧Viの状態をモニタ)しつつ(ステップ51)、遮断検出信号S1の出力開始を検出したとき(入力電圧Viの遮断開始を検出したとき)には、遮断検出信号S1のこの検出タイミングを時間ゼロとして遮断時間t1の計測を開始する(ステップ52)。
次いで、制御部8は、計測している遮断時間t1が予め規定された遮断基準時間trefに達したか否かの判定を行う処理(ステップ53)と、この処理において遮断時間t1が遮断基準時間trefに達していないと判定したときに、遮断検出信号S1の出力が停止したか否か(つまり、入力電圧Viが復電したか否か)を検出する処理(ステップ54)とを繰り返し実行する。
この状態において、図2に示す遮断期間T1のときのように、計測している遮断時間t1が遮断基準時間trefに達する前(遮断検出信号S1の出力時間が遮断基準時間trefに達する前)に、入力電圧Viが復電したとき(この遮断期間T1が終了したとき)には、制御部8は、ステップ54において遮断検出信号S1の出力の停止を検出して、遮断時間t1の計測を停止すると共に計測していた遮断時間t1をリセットして(ステップ55)、ステップ51に戻り、遮断監視処理50を再開する。
この電源装置1では、この遮断基準時間trefについては、例えば図2に示すように、電源装置1の各直流出力電圧Vo1,Vo2についての仕様上の出力保持時間Tohsを超え、かつ設計上の出力保持時間最小値Tohdmin未満の長さ(つまり、出力保持時間Tohs<遮断基準時間tref<出力保持時間最小値Tohdminという関係が成り立つ時間)に規定しておく。なお、この各直流出力電圧Vo1,Vo2についての出力保持時間とは、入力電圧Viが遮断されたとしても、この遮断の時間(遮断時間)がこの出力保持時間以下であれば、コンバータ部9が、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値を定格出力電圧値に維持し得る時間である。そして、設計上の出力保持時間最小値Tohdminとは、電源装置1に使用されている部品のバラツキ等を考慮して算出される出力保持時間についてのワーストケースでの設計値である。また、仕様上の出力保持時間Tohsは、この出力保持時間最小値Tohdmin未満の長さの時間であって、かつ出力保持時間最小値Tohdminとの間にある程度の余裕を持たせた長さの時間に規定される。したがって、制御部8が、計測している遮断時間t1が遮断基準時間trefに達する前に遮断検出信号S1の出力の停止を検出したときに、遮断時間t1の計測を停止すると共に計測していた遮断時間t1の値をリセットして遮断監視処理50を再開すること(つまり、後述する電圧低下処理60を実行することなく遮断監視処理50を再開すること)により、この電源装置1では、コンバータ部9が各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値を定格出力電圧値に維持し得る状態(つまり、入力電圧Viの遮断時間t1が仕様上の出力保持時間Tohs以下の場合)において、各アクティブ負荷部14,15によって各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値が定格出力電圧値以下に低下させられることが回避されている。
一方、図2に示す遮断期間T2のときのように、遮断基準時間trefよりも長く入力電圧Viが遮断したときには、制御部8は、ステップ54において遮断検出信号S1の出力の停止を検出する前に、計測している遮断時間t1が遮断基準時間trefに達したこと(遮断検出信号S1の出力時間が遮断基準時間trefに達したこと)をステップ53において検出して、図3に示すように、電圧低下処理60を実行して、ステップ51に戻り、遮断監視処理50を再開する。この電圧低下処理60では、図4に示すように、制御部8は、まず、アクティブ負荷部13への制御信号Ss1の出力を開始する(ステップ61)。これにより、アクティブ負荷部13は、スイッチ13bのオン状態への移行により、軽負荷状態から重負荷状態に移行させられて、第1補助電圧Vcc1の供給ライン間に存在する容量成分(平滑コンデンサ10を含む)に充電されている電荷を抵抗13aで急速に放電して、第1補助電圧Vcc1の電圧値を図2に示すように短時間に内部基準電位または内部基準電位の近傍電位まで低下させる第1動作を実行する。また、図2に示すように、第1補助電圧Vcc1の電圧値が低下の過程でリセット電圧値Vrst以下になったときに、コンバータ部9は直流生成動作を停止する。
制御部8は、コンバータ部9での直流生成動作の停止後に、アクティブ負荷部14,15への制御信号Ss2,Ss3の出力を開始する(ステップ62)。これにより、各アクティブ負荷部14,15は、対応するスイッチ14b,15bのオン状態への移行により、軽負荷状態から重負荷状態にそれぞれ移行させられて、対応する出力端子3a,3b間に存在する容量成分(平滑コンデンサ11を含む)に充電されている電荷を抵抗14aで急速に放電し、また対応する出力端子4a,4b間に存在する容量成分(平滑コンデンサ12を含む)に充電されている電荷を抵抗15aで急速に放電して、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値を図2に示すようにゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで短時間で低下させる第2動作をそれぞれ実行する。
本例の電源装置1では、このようにして、コンバータ部9での直流生成動作を停止させた後に、各アクティブ負荷部14,15を重負荷状態に移行させて第2動作を実行させることにより、各アクティブ負荷部14,15での消費電力を抑えつつ(コンバータ部9での直流生成動作を停止させる前に各アクティブ負荷部14,15を重負荷状態に移行させたときの消費電力よりも消費電力を抑えつつ)、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値をより短時間にゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下させるようにしている。
なお、制御部8が、コンバータ部9での直流生成動作の停止後に、アクティブ負荷部14,15に対して制御信号Ss2,Ss3を出力し得る構成にするためには、アクティブ負荷部13への制御信号Ss1の出力開始から第1補助電圧Vcc1の電圧値がリセット電圧値Vrstまで低下するのに要する時間を予め実験やシミュレーションで算出しておき、少なくともこの時間だけ制御信号Ss1の出力よりも制御信号Ss2,Ss3の出力を遅らせる構成を採用することができる。また、他の構成として、図5に示すように、制御部8が、アクティブ負荷部13への制御信号Ss1の出力を開始した後(ステップ61の実行の後)であって、アクティブ負荷部14,15への制御信号Ss2,Ss3の出力の開始前に、コンバータ部9からの各直流出力電圧Vo1,Vo2の出力が停止したこと(コンバータ部9が停止状態に移行したこと)を直接的に検出する処理を実行して(ステップ71)、コンバータ部9の停止を確認した後に、各アクティブ負荷部14,15への制御信号Ss2,Ss3の出力を開始する処理(ステップ62)を実行する構成を採用することもできる。この場合、制御部8が直接的にコンバータ部9が停止状態に移行したことを検出する手法としては、第1補助電圧Vcc1の電圧値を制御部8がモニタしてリセット電圧値Vrst以下になることを検出する手法や、スイッチ制御回路22からの駆動信号Sda,Sdbの出力が停止したことを検出する手法を採用することができる。
制御部8は、図4に示す電圧低下処理60および図5に示す電圧低下処理60のいずれにおいても、リセット時間trs1(後述の第1リセット最小時間trs1minよりも長い時間)だけ出力した時点で制御信号Ss1の出力を停止すると共に、リセット時間trs2(後述の第2リセット最小時間trs2minよりも長い時間)だけ出力した時点で制御信号Ss2,Ss3の出力を停止して(ステップ63)、つまり、図2に示すようにリセット時間trs1だけアクティブ負荷部13を重負荷状態に移行させると共に、リセット時間trs2だけアクティブ負荷部14,15を重負荷状態に移行させて、電圧低下処理60を完了させる。ここで、図2に示すように、第1リセット最小時間trs1minとは、アクティブ負荷部13が第1動作を実行して、第1補助電圧Vcc1の電圧値を内部基準電位または内部基準電位の近傍電位まで低下させるのに最低限必要とされる時間を意味し、第2リセット最小時間trs2minとは、アクティブ負荷部14,15が第2動作を実行して、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値をゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下させるのに最低限必要とされる時間を意味している。本例では、制御部8は、制御信号Ss2,Ss3を制御信号Ss1の出力から若干遅延させて出力することにより、図2に示すように、アクティブ負荷部13の重負荷状態への移行から若干遅延させてアクティブ負荷部14,15を重負荷状態に移行させると共に、第1リセット最小時間trs1minおよび第2リセット最小時間trs2minが共に経過した後に到来する次の入力電圧Viの復電のタイミングと同じタイミングで各制御信号Ss1,Ss2,Ss3の出力を停止させることにより、図2に示すように、各アクティブ負荷部13,14,15を重負荷状態から軽負荷状態に同じタイミングで移行させる。なお、各制御信号Ss1,Ss2,Ss3の出力を停止させるタイミング(つまり、各アクティブ負荷部13,14,15を軽負荷状態に移行させるタイミング)は、上記の例(入力電圧Viが次に復電するタイミング)に限定されるものではなく、第1リセット最小時間trs1minの経過時および第2リセット最小時間trs2minの経過時のうちのいずれか遅い時から予め規定された一定時間が経過した時点とすることもできる。この構成を採用した場合には、制御部8は、電圧低下処理60の実行中(第1リセット最小時間trs1minおよび第2リセット最小時間trs2minの双方が経過する前)に入力電圧Viが復電したときでも、この電圧低下処理60を必ず完了させる(つまり、アクティブ負荷部13を重負荷状態に移行させて第1補助電圧Vcc1の電圧値を内部基準電位または内部基準電位の近傍電位まで低下させると共に、アクティブ負荷部14,15を重負荷状態に移行させて各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値をゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下させた後に、各アクティブ負荷部13,14,15を軽負荷状態に移行させる処理を必ず実行する)。
なお、第2補助電源部6については、第2補助電圧Vcc2についての保持時間th(入力電圧Viの遮断状態において第2補助電圧Vcc2の電圧値をしきい値電圧値Vth以上に保持し得る時間)は、図2に示すように、遮断基準時間trefにリセット時間trs1を加えた時間よりも長くなるように構成されている。このため、制御部8は、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値がゼロボルトまたはゼロボルト近傍までに低下するまで第2補助電圧Vcc2の供給を受けて動作して、電圧低下処理60を確実に実行可能となっている。
この電源装置1では、上記の遮断期間T2のように、遮断基準時間tref以上の長さの遮断が入力電圧Viに発生したことを制御部8が遮断検出部7を介して検出したときに、制御部8が、電圧低下処理60を実行することにより、コンバータ部9を動作させるための第1補助電圧Vcc1についてアクティブ負荷部13を重負荷状態に移行させて内部基準電位(内部グランドGの電位)または内部基準電位の近傍電位に低下させる(アクティブ負荷部13に第1動作を実行させる)と共に、アクティブ負荷部14,15を重負荷状態に移行させて各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値をゼロボルトまたはゼロボルト近傍までに低下させる(アクティブ負荷部14,15に第2動作を実行させる)。このため、図2に示すように、遮断期間T2が終了して入力電圧Viが復電したときに、第1補助電圧Vcc1がこの入力電圧Viの復電の時点を起点として入力電圧Viの初期投入時と同様にして内部基準電位または内部基準電位の近傍電位から立ち上がるため、この第1補助電圧Vcc1の供給を受けて動作するコンバータ部9もまた入力電圧Viの初期投入時と同様にして動作し始め、これにより、コンバータ部9において生成される各直流出力電圧Vo1,Vo2も入力電圧Viの復電の時点を起点として入力電圧Viの初期投入時と同じタイミングでゼロボルトまたはゼロボルト近傍から立ち上がる。
また、この電源装置1では、図示はしないが、上記したように、制御部8は電圧低下処理60の実行を開始した後は、この電圧低下処理60の完了前に(つまり、第1リセット最小時間trs1minおよび第2リセット最小時間trs2minの双方が経過する前に)入力電圧Viが復電した場合でも、電圧低下処理60を最後まで実行して、第1補助電圧Vcc1を内部基準電位(内部グランドGの電位)または内部基準電位の近傍電位まで低下させると共に、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値についてもゼロボルトまたはゼロボルト近傍までに低下させる。このため、この場合には、第1補助電圧Vcc1は、制御部8が電圧低下処理60の最後に各制御信号Ss1,Ss2,Ss3の出力を停止した時点(つまり、各アクティブ負荷部13,14,15が重負荷状態から軽負荷状態に移行した時点)を起点として、入力電圧Viの初期投入時と同様にして内部基準電位または内部基準電位の近傍電位から立ち上がる。また、この第1補助電圧Vcc1の供給を受けて動作するコンバータ部9もこの各制御信号Ss1,Ss2,Ss3の出力が停止された時点を基準として入力電圧Viの初期投入時と同様にして動作し始めることから、コンバータ部9において生成される各直流出力電圧Vo1,Vo2もこの時点を起点として入力電圧Viの初期投入時と同じタイミングでゼロボルトまたはゼロボルト近傍から立ち上がる。
このように、この電源装置1では、制御部8が遮断検出信号S1が遮断基準時間tref以上連続して出力されていること(入力電圧Viが遮断基準時間tref以上遮断されていること)を検出したときに、アクティブ負荷部13を軽負荷状態から重負荷状態に移行させる(アクティブ負荷部13に第1動作を実行させる)と共にアクティブ負荷部14,15を軽負荷状態から重負荷状態にそれぞれ移行させる(アクティブ負荷部14,15に第2動作を実行させる)ことにより、具体的には、アクティブ負荷部13に第1動作を実行させて第1補助電圧Vcc1を内部基準電位または内部基準電位の近傍電位まで低下(リセット電圧値Vrst以下に低下)させた後にアクティブ負荷部14,15に第2動作を実行させて各直流出力電圧Vo1,Vo2をゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下させ、その後に、アクティブ負荷部13,14,15を軽負荷状態に移行させる。また、この電源装置1では、遮断基準時間trefは、仕様上の出力保持時間Tohsを超え、かつ出力保持時間最小値Tohdmin未満の長さに規定されている。
したがって、この電源装置1によれば、直流出力電圧Vo1,Vo2についての仕様上の出力保持時間Tohsを超える長さの遮断が入力電圧Viに発生した場合に、直流出力電圧Vo1,Vo2を一度確実にゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下させ、その後の入力電圧Viの復電時において、入力電圧Viの初期投入時のときと同じタイミング(同じ出力開始特性)でゼロボルトまたはゼロボルト近傍から直流出力電圧Vo1,Vo2の出力を開始させることができる。これにより、直流出力電圧Vo1,Vo2についての仕様上の出力保持時間Tohsを超える長さの遮断が入力電圧Viに発生した場合に、従来の電源装置では、直流出力電圧Vo1,Vo2が定格電圧値範囲を一旦下回る状態となった後に、ゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下することなく中途半端な電圧値から再度定格電圧値範囲に復帰するという事態(ディップ。図2において破線で示すように、電圧が一時的に低下する状態)が発生していたのに対して、この電源装置1によれば、このような事態の発生を回避することができるため、電源装置1に接続されて直流出力電圧Vo1,Vo2の供給を受けて動作する電子機器装置などがディップの発生に起因して動作不良や誤動作を発生するといった事態の発生を確実に防止することができる。
また、この電源装置1において、図5に示すように、電圧低下処理60において、アクティブ負荷部13への制御信号Ss1の出力後(アクティブ負荷部13に第1動作の実行を開始させた後)に、コンバータ部9が動作状態から停止状態に移行したか否かを検出しつつ(ステップ71)、コンバータ部9が停止状態に移行したこと(コンバータ部9の停止)を検出(確認)した後にアクティブ負荷部14,15に制御信号Ss2,Ss3を出力する(アクティブ負荷部14,15に第2動作を実行させる)構成を採用することにより、コンバータ部9が直流出力電圧Vo1,Vo2の出力を停止する前に各アクティブ負荷部14,15が重負荷状態に移行するといった事態の発生を確実に回避することができるため、上記の効果に加えて、各アクティブ負荷部14,15での消費電力を抑えつつ、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値をより短時間にゼロボルトに低下させることができる。
なお、上記の電源装置1では、制御部8は、電圧低下処理60において、アクティブ負荷部13に制御信号Ss1を出力して第1動作を実行させて、第1補助電圧Vcc1を内部基準電位または内部基準電位の近傍電位まで低下(コンバータ部9のリセット電圧値Vrst以下に低下)させることで、コンバータ部9による直流生成動作を停止させるようにしているが、例えば、コンバータ部9(具体的には、そのスイッチ制御回路22)を外部からの制御信号によって直流生成動作の開始および停止を制御し得る(停止状態および動作状態のいずれかの状態に任意に移行させ得る)構成として、制御部8が、各アクティブ負荷部14,15に制御信号Ss2,Ss3を出力して重負荷状態に移行させる(第2動作を実行させる)際に、コンバータ部9に対して直流生成動作を強制的に停止させる(停止状態に移行させる)制御信号を出力する構成を採用することもできる。この構成を採用することにより、第1補助電圧Vcc1がコンバータ部9のリセット電圧値Vrst以下に低下する(第1補助電圧Vcc1の低下に起因してコンバータ部9が停止状態に移行する)前の段階においてもコンバータ部9に対して直流生成動作を強制的に停止させる(停止状態に移行させる)ことができるため、各アクティブ負荷部14,15をより早い時点で重負荷状態に移行させることができる結果、各直流出力電圧Vo1,Vo2の電圧値をより短時間にゼロボルトに低下させることができる。
また、上記の電源装置1では、制御部8は、電圧低下処理60において、第1補助電源部5に対する制御については何ら実行していないが、例えば、第1補助電源部5が外部からの制御信号によって第1補助電圧Vcc1を生成する動作状態および第1補助電圧Vcc1の生成を停止する停止状態のいずれかの状態に任意に移行し得る構成(第1補助電圧Vcc1の生成の開始および停止を外部から制御し得る構成)として、制御部8が、アクティブ負荷部13に制御信号Ss1を出力して重負荷状態に移行させる際に、第1補助電源部5に対して第1補助電圧Vcc1の生成動作を強制的に停止させる(停止状態に移行させる)制御信号を出力する構成を採用することもできる。この構成を採用することにより、第1補助電源部5に対して第1補助電圧Vcc1の生成動作を停止させた後にアクティブ負荷部13を重負荷状態に移行させることができることから、第1補助電源部5やアクティブ負荷部13での消費電力を抑えつつ、第1補助電圧Vcc1をより短時間に内部基準電位または内部基準電位の近傍電位まで低下させることができる。
また、上記の電源装置1では、コンバータ部9が2種の直流出力電圧Vo1,Vo2を生成して出力する構成のため、直流出力電圧Vo1,Vo2用の2つのアクティブ負荷部14,15を備える構成を採用しているが、コンバータ部9が1種の直流出力電圧を生成して出力する構成のときには、この直流出力電圧用の1つのアクティブ負荷部を備える構成とし、またコンバータ部9が3種以上の直流出力電圧を生成して出力する構成のときには、直流出力電圧の種類と同数のアクティブ負荷部を備える構成とする。
また、上記の電源装置1では、アクティブ負荷部14,15を同じリセット時間trs2だけ第2動作を実行させる(重負荷状態に移行させる)構成を採用しているが、例えば、出力端子3a,3b間に存在する容量成分(平滑コンデンサ11を含む)の容量値と、出力端子4a,4b間に存在する容量成分(平滑コンデンサ12を含む)の容量値とが、大きく異なることに起因して、アクティブ負荷部14,15に第2動作の実行を開始させてから、直流出力電圧Vo1,Vo2の各電圧値がゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下するのに要する時間に差が生じるときには、アクティブ負荷部14,15のうちの容量値の大きな容量成分が存在する出力端子間に接続されたアクティブ負荷部を他のアクティブ負荷部よりもこの差の分だけ早く第2動作を開始させるようにして(リセット時間trs2を異ならしめて)、直流出力電圧Vo1,Vo2の各電圧値を同じタイミングでゼロボルトまたはゼロボルト近傍まで低下させるようにすることもできるし、直流出力電圧Vo1,Vo2の各電圧値が異なる場合は、抵抗14aと15aの定数を変えてアクティブ負荷部14,15の各放電スピードを調整することもできる。