JP6664660B2 - マルチゾーンに区分された加熱ヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ等の被加熱物を載置して加熱する加熱ヒータに関し、特にマルチゾーンに区分されたゾーンごとに加熱可能な加熱ヒータに関する。
LSIなどの半導体デバイスを製造する半導体製造装置では、被処理物である半導体ウエハに対してCVDやスパッタリングに代表される成膜処理やエッチング処理など、様々な薄膜処理が施される。これら薄膜処理は半導体ウエハを加熱状態で処理することが多く、当該処理が行われるチャンバー内には薄膜処理の際に半導体ウエハを載置してその下面から加熱するサセプタとも称されるウエハ加熱ヒータが一般的に搭載されている。
上記ウエハ加熱ヒータは、例えば特許文献1に示されるように上面に平坦なウエハ載置面を備えたセラミックス製の円板状部材からなるウエハ載置台と、これを下面側から支持する円筒状の支持部材とから構成されており、該ウエハ載置台の内部には電熱コイルや薄膜状の抵抗発熱体等の発熱回路がウエハ載置面に平行な面上に埋設されている。該発熱回路の両端部に電気的に接続する端子部はウエハ載置台の下面から突出しており、そこに接続する導電性部材からなる引出線を介して外部電源に接続されている。
上記したウエハ加熱ヒータでは製品となる半導体デバイスの品質のばらつきを抑えるため、ウエハ載置面での均熱性を高めて半導体ウエハを全面に亘って均一に加熱することが求められている。そのため、発熱回路の回路パターンを緻密にして温度ムラが生じないようにしたり、ウエハ載置面をマルチゾーンに区分してそれらの各々に配した発熱回路に個別に給電することでゾーンごとにきめ細かく温度制御したりすることが行われている。
特開2003−17224号公報
しかしながら、例えばウエハ載置面を内側と外側の2つのゾーンに区分してそれらの各々に個別に給電可能な発熱回路を配する場合、合計4個の端子部をウエハ載置台の下面側に設ける必要があるため、これら端子部及びそれらの引出線を伝ってウエハ載置台の熱が外部に逃げやすくなり、その結果ウエハ載置面の温度が局所的に低下することがあった。
また、チャンバー内は腐食性ガス雰囲気にあるため、端子部及び引出線は気密シールされた円筒状の支持部材の内側に設けるのが望ましいが、そのため、外側ゾーンの発熱回路の両端部を支持部材が設けられている内側ゾーンにまで引き込む必要があった。その結果、内側ゾーンの発熱回路の回路パターンが不均一になる上、外側ゾーンの発熱回路の両端部の引き込み部分の発熱によって内側ゾーンの均熱性が乱れることがあった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、半導体ウエハ等の被加熱物を載置する載置台の載置面の均熱性を安価且つコンパクトな構造で高めることが可能な加熱ヒータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る加熱ヒータは、被加熱物の載置面を上面に備えた載置台を有する加熱ヒータであって、前記載置面を2ゾーン以上に区分したゾーンごとに前記載置台の内部には発熱回路が埋設されており、これら発熱回路は載置台の厚み方向で異なる位置にそれぞれ層状に配設されており、少なくとも2つの発熱回路の一端部同士が共通の端子部に接続していることを特徴としている。
本発明によれば、半導体ウエハ等の被加熱物を載置する載置台の載置面の均熱性を安価且つコンパクトな構造で高めることができる。
本発明の一具体例の加熱ヒータを備えた半導体製造装置の模式的な縦断面図である。 図1の加熱ヒータが有する載置台を各ゾーンの発熱回路が埋設されている層ごとに水平方向に切断した断面図である。 図1の加熱ヒータの共通端子部の部分縦断面図である。
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。本発明の加熱ヒータの実施形態は、被加熱物の載置面を上面に備えた載置台を有する加熱ヒータであって、前記載置面を2ゾーン以上に区分したゾーンごとに前記載置台の内部には発熱回路が埋設されており、これら発熱回路は載置台の厚み方向で異なる位置にそれぞれ層状に配設されており、少なくとも2つの発熱回路の一端部が共通の端子部に接続していることを特徴としている。これにより半導体ウエハ等の被加熱物を載置する載置台の載置面の均熱性を安価且つコンパクトな構造で高めることができる。
上記本発明の加熱ヒータの実施形態においては、前記少なくとも2つの発熱回路の一端部が露出する有底穴が前記載置台の下面に設けられており、前記有底穴に前記共通の端子部の先端部が嵌入しているのが好ましい。これにより簡易な構造で共通端子を接続させることが可能になる。また、前記有底穴で露出している前記少なくとも2つのゾーンの発熱回路の一端部は、前記有底穴の内壁面においてメタライズ層の形態を有しているのが好ましい。これにより、発熱回路の一端部と共通の端子部との電気的接続を安定化させることができる。更に、前記有底穴は奥に行くに従って縮径するテーパー構造を有しており、前記共通の端子部の先端部は前記テーパー構造の有底穴に嵌合するように切頭円錐形状を有しているのが好ましい。これにより発熱回路の一端部と共通の端子部との電気的接続をより一層安定化させることが可能になる。
上記本発明の加熱ヒータの実施形態においては、前記載置台を下面側から支持する筒状支持部材を更に有しているのが好ましく、また、前記端子部が前記筒状支持部材の内側に設けられているのがより好ましい。これにより、ウエハ載置面での優れた均熱性の効果がより顕著になる。また、筒状部材の内側に設けた端子部やその引出線を腐食性ガス雰囲気から隔離することができる。
次に、本発明の加熱ヒータの一具体例として、図1に示すような半導体ウエハに対してエッチング処理やCVD処理などを行う半導体製造装置のチャンバー1内に搭載されるウエハ加熱ヒータ2について説明する。この本発明の一具体例のウエハ加熱ヒータ2は、半導体ウエハWを載置するウエハ載置面10aを上面に備えた好適にはセラミックスからなる略円板状のウエハ載置台10と、これを下面から支持する好適にはセラミックスからなる略円筒形状の支持部材20とを有している。
支持部材20の上下両端部は外側に屈曲したフランジ形状を有しており、その環状端面に設けた図示しないO−リング等のシール材及び該フランジ部を貫通する図示しないネジ等の結合手段によってウエハ載置台10の下面及びチャンバー1の底面にそれぞれ気密にシールされている。これにより、支持部材20の内側をチャンバー1内の腐食性ガス雰囲気から隔離することが可能になる。
上記のウエハ載置台10や支持部材20の好適な材質であるセラミックとしては、例えば窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム等を挙げることができる。これらの中では熱伝導率の高い窒化アルミニウムが好ましい。ウエハ載置台10と支持部材20は互いに同じ材質からなるのが好ましく、これにより加熱や冷却の際に同様に膨張や縮小させることができるので、熱応力によるウエハ載置台10のウエハ載置面10aの反りやウエハ載置台10と支持部材20との接合部の破損等の問題を生じにくくすることができる。
本発明の一具体例のウエハ加熱ヒータ2では、図2(a)〜(c)に示すように、このウエハ載置台10の内部に、第1発熱回路11、第2発熱回路12、及び第3発熱回路13の3つの発熱回路が埋設されている。これら3つの発熱回路は、ウエハ載置面10aを半径方向に区分した環状外周部、円形中央部、及びそれらの間の環状中間部の3つのゾーンを別々に加熱できるようにこれら3つのゾーン内にそれぞれ配設されている。すなわち、第1発熱回路11はウエハ載置台10の最外周部の環状ゾーン内に配設されており、第3発熱回路13はウエハ載置台10の中央部の円形ゾーン内に配設されており、第2発熱回路12はこれら両ゾーンに挟まれた中間部の環状ゾーン内に配設されている。
なお、本発明の加熱ヒータは上記したようにウエハ載置面10aを3つのゾーンに区分する場合に限定されるものではなく、ウエハ載置面10aを2つのゾーンに区分してもよいし、4つ以上のゾーンに区分してもよい。また、区分のしかたは、上記のようにウエハ載置面10aを半径方向に区分する場合に限定されるものではなく、ウエハ載置面10aを周方向に区分してもよいし、半径方向の区分と周方向の区分とが混在していてもよい。
本発明の一具体例のウエハ加熱ヒータ2では、上記の3つの発熱回路は、ウエハ載置台10の内部において、厚み方向に異なる3つの面上にそれぞれ位置している。すなわち、第1発熱回路11はウエハ載置面10aに最も近い面上に位置しており、第2発熱回路12はウエハ載置台10の厚み方向のほぼ中央の面上に位置しており、第3発熱回路13はウエハ載置面10aから最も遠い面上に位置している。なお、ウエハ載置台10内の第1発熱回路11及び第3発熱回路13の位置は逆であってもよい。
かかる構造により、各ゾーンの発熱回路の両端部は他のゾーンの発熱回路に物理的に干渉することなくウエハ載置台10の中心部にまで引き込むことが可能になる。また、他のゾーン内を通過する両端部の引き込み部分は、当該他のゾーンのほぼ全面積を使うことができるので、例えば薄膜状の抵抗発熱体の場合は、当該両端部の引き込み部分を幅広にしてそこから実質的にジュール熱が発生しないようにできる。これにより、当該両端部の引き込み部分によって他のゾーンの均熱性が乱れるのを防ぐことができる。
本発明の一具体例のウエハ加熱ヒータ2では、上記の3つの発熱回路の一端部11a、12a、13aは全てウエハ載置台10の中心部で重なっている。そして、これら3つの一端部11a、12a、13aが重なっている部分を貫通する有底穴10bがウエハ載置台10の下面側に設けられている。有底穴10bの内壁部では上記の3つの発熱回路の一端部11a、12a、13aが露出しているので、この有底穴10bにウエハ載置台10の下面側からロッド状の共通端子部14を挿入することで、該共通端子部14を共通端子としてこれら3つの発熱回路の一端部11a、12a、13aに接続することができる。
本発明の一具体例のウエハ加熱ヒータ2では、図3に示すように、上記の有底穴10bは奥に行くに従って縮径するテーパー構造になっており、このテーパー構造の内壁を覆うように上記した3つの発熱回路の一端部11a、12a、13aは一体となって漏斗状のメタライズ層15を形成している。そして、この漏斗状のメタライズ層15のテーパー部に面で当接するように、上記したロッド状の共通端子部14は先端部14aが先細の切頭円錐形状になっている。これにより、上記した3つの発熱回路の一端部11a、12a、13aと共通端子部14との電気的接続を安定化させることができる。
上記のメタライズ層の材質としてはW(タングステン)またはMo(モリブデン)が好ましく、その厚みは5〜50μm程度、有底穴10bの最も深い部分に位置する縮径部の内径は0.2〜2mm程度、有底穴10bの開口部に位置する拡径部の内径は6〜10mm程度が好ましい。また、共通端子部14の材質としてはタングステンが好ましい。共通端子部14をウエハ載置台10に固定する方法としては、限定するものではないが、例えば図3に示すように切頭円錐形状部の近傍に位置する円柱部の先端部分にツバ状の突出部14bを設け、この突出部とウエハ載置台10の下面との対向部分にガラス材を封入することで良好に固定することができる。
上記の3つの発熱回路11、12、13の他端部は、共通の端子部14の近傍に位置する端子16、17、18にそれぞれ接合している。そして、これら4つの端子部に4本の引出線19の一端部がそれぞれ接続している。これら4本の引出線18は支持部材20の内側で下端まで延在し、チャンバー1の底面に設けられている貫通孔1aを通ってチャンバー1の外部に引き出される。
上記したように、本発明の一具体例のウエハ加熱ヒータでは、3つの発熱回路に対して合計4個の端子部を設けるだけでよいので、ウエハ載置台の下面側をコンパクトな構造にすることができ、円筒状の支持部材の内側を簡素化することができる。なお、本発明の加熱ヒータは上記したようにウエハ載置台に埋設されている全ての発熱回路の一端部を共通の端子部に接続させる構造に限定されるものではなく、一部の発熱回路の一端部だけを共通の端子部に接続させる構造でもよい。また、複数の発熱回路の端部群と共通端子との接続は、上記したメタライズ層を介した接続に限定されるものではなく、カシメ、溶接、ロウ接、ネジ止め等の接合手段で接続してもよい。
以上、本発明の加熱ヒータについて一具体例を挙げて説明したが、本発明は係る具体例に限定されるものではなく、本発明の主旨から逸脱しない範囲の種々の態様で実施することが可能である。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲及び均等物に及ぶものである。
[実施例1]
窒化アルミニウム粉末99.5質量部に焼結助剤として酸化イットリウム0.5質量部を加え、更にバインダー、有機溶剤を加えて、ボールミル混合することにより、スラリーを作製した。得られたスラリーをスプレードライ法で噴霧することにより顆粒を作製し、これをプレス成形して3枚の成形体を作製した。これら成形体を窒素雰囲気中にて700℃の条件で脱脂した後、窒素雰囲気中において1850℃で焼結して、3枚の窒化アルミニウム焼結体を得た。得られた焼結体を、直径330mm、厚み8mmの円板状に加工した。このときの表面粗さはRaで0.8μm、平面度は50μmであった。
これら3枚の窒化アルミニウム焼結体のうち、最下部となる1枚目の焼結体の上面の直径160mmの中央部の円形ゾーンにWペーストで線幅4mm、厚み20μmの円形同心円パターンをスクリーン印刷により塗布し、中間部となる2枚目の焼結体の上面の直径160mmの中央部の円形ゾーンよりも外周側の環状ゾーンにWペーストで線幅4mm、厚み20μmの環状同心円パターンをスクリーン印刷により塗布した。そして、これらWペーストを窒素雰囲気中の700℃での脱脂と1830℃での焼成を行って発熱回路を形成した。なお、上記2枚目の外周側の環状ゾーンの発熱回路の両端部は、中央部の円形ゾーンの中心部分まで、該中央部の円形ゾーンのほぼ全面を覆う幅広の引き込み線で引き込み、そのうちの一方は、3枚の焼結体を重ね合わせた時に上記の1枚目の中央部の円形ゾーンの発熱回路の一端部に重なる位置に配した。
そして、2枚目の焼結体と最上部となる3枚目の焼結体の下面に接着用の窒化アルミニウムを主成分とする接着材料を塗布して脱脂した後、これら3枚の焼結体を重ね合わせて接合させた。このようにして得た接合体に対してその下面に、上記2つの発熱回路の一端部同士を貫通するテーパー構造の有底穴を設け、その内壁面を厚み20μmのW製のメタライズ層で被覆した。この時、テーパー構造の有底穴における縮径部の内径は1.5mm、開口部の内径は6.0mmとなった。そして、このテーパー構造の有底穴に先端部が切頭円錐形状を有するW製の外部端子を嵌合させた。一方、上記2つの発熱回路の他端部については、各々を貫通する有底穴をザグリ加工してW製の外部端子を嵌入した。このようにして試料1のウエハ載置台を作製した。
比較のため、直径330mm、厚み12mmの2枚の円板状の窒化アルミニウム焼結体を作製し、下側の焼結体の上面の直径160mmの中央部の円形ゾーンとこれよりも外周側の環状ゾーンにそれぞれWペーストで線幅4mm、厚み20μmの円形同心円パターン及び環状同心円パターンをスクリーン印刷により塗布し、上記と同様に脱脂及び焼成を行って発熱回路を形成した。なお、外周側の発熱回路はその両端部を中央部の円形ゾーンに引き込んだため、中央部の円形ゾーンの発熱回路の回路パターンが一部不均一になった。そして、もう一方の上側の焼結体の下面に上記と同様に接着材料を塗布して脱脂した後、これら2枚の焼結体を重ね合わせて接合させた。得られた接合体の下面に、上記の2つの発熱回路の各々の両端部を貫通する4つの有底穴をザグリ加工し、4本のW製の外部端子を嵌入した。このようにして試料2のウエハ載置台を作製した。
これら試料1及び2のウエハ載置台の各々に対して、両端部にフランジ部を有する内径60mm、高さ150mm、肉厚2mmのAlN製の円筒状の支持部材の一端部をネジで接合した。なお、フランジ部とウエハ載置台の接合面との間はO−リングを用いて気密にシールした。そして、支持部材の内側に位置する端子部に引出線を接続すると共に、支持部材の他端部をチャンバーの底部にO−リングで気密シールした状態でクランプを用いて固定した。
得られた試料1及び2の加熱ヒータの各々に対して、発熱回路に給電してウエハ載置台を加熱して載置面の均熱性を評価した。具体的には、加熱ヒータの発熱回路に給電して加熱ヒータを500℃に加熱した。この状態で、センサレー社製の300mm、17点ウエハ測温計を用いてウエハ載置面の温度分布を測定した。その結果、温度の高低差は試料2では15℃であるのに対して試料1は10℃であり、本発明の要件を満たす試料1の方が本発明の要件を満たしていない試料2よりも均熱性に優れていることが分かった。
[実施例2]
3ゾーンに区分した場合の均熱性について評価するため、上記実施例1と同様にして直径330mmで厚みがそれぞれ8mm、5mm、5mm、6mmの4枚の窒化アルミニウム焼結体を作製し、最下部となる厚み6mmの焼結体の上面の直径110mmの中央部の円形ゾーンにWペーストで線幅4mm、厚み20μmの円形同心円パターンをスクリーン印刷により塗布し、下から2枚目の厚み5mmの焼結体の上面の直径110mmの中央部の円形ゾーンよりも外周側の幅55mmの環状ゾーンにWペーストで線幅4mm、厚み20μmの環状同心円パターンをスクリーン印刷により塗布し、下から3枚目の厚み5mmの焼結体の上面の直径220mmの中央部円形ゾーンよりも外周側の最外周環状ゾーンにWペーストで線幅4mm、厚み20μmの環状同心円パターンをスクリーン印刷により塗布した。
なお、上記の2つの環状同心円パターンの発熱回路の両端部は中央部の円形ゾーンの中心部分まで、各々内側ゾーンのほぼ全面を覆う幅広の引き込み線で引き込み、各両端部のうちの一方は、4枚の焼結体を重ね合わせた時に上記の最下部の中央部の円形ゾーンの発熱回路の一端部に重なる位置に配した。以降は上記実施例1と同様にWペーストの脱脂及び焼成を行い、最下部を除く3枚の焼結体の下面に接着材料を塗布して脱脂してから4枚の焼結体を重ね合わせて接合させた。更にこれら3つの発熱回路の各々の両端部に対して、実施例1と同様にして1個のW製の共通端子と3個の個別の端子に接合させた。このようにして試料3のウエハ載置台を作製した。
比較のため、直径330mm、厚み12mmの2枚の円板状の窒化アルミニウム焼結体を作製し、下側の焼結体の上面の直径110mmの中央部の円形ゾーンと、これよりも外周側の幅55mmの環状ゾーンと、その外周側の最外周環状ゾーンとにそれぞれWペーストで線幅4mm、厚み20μmの円形同心円パターン、並びに中間部及び最外周部の環状同心円パターンをスクリーン印刷により塗布し、上記と同様に脱脂及び焼成を行って発熱回路を形成した。なお、外周側の2つの発熱回路の両端部を中央部に引き込んだため、中央部及び中間環状部の発熱回路の回路パターンが一部不均一になった。そして、もう一方の上側の焼結体の下面に上記と同様に接着材料を塗布して脱脂した後、これら2枚の焼結体を重ね合わせて接合させた。得られた接合体の下面に、上記の3つの発熱回路の各々の両端部を貫通する6つの有底穴をザグリ加工し、6本のW製の外部端子を嵌入した。このようにして試料4のウエハ載置台を作製した。
更に比較のため、直径330mm、厚み8mmの3枚の円板状の窒化アルミニウム焼結体を作製し、最下部の焼結体の上面の直径110mmの中央部の円形ゾーンと、最外周部の幅55mmの最外周環状ゾーンとにそれぞれWペーストで線幅4mm、厚み20μmの円形同心円パターン及び環状同心円パターンをスクリーン印刷により塗布し、中間部の焼結体の上面の直径110mmの中央部の円形ゾーンよりも外周側の幅55mmの環状ゾーンにWペーストで線幅4mm、厚み20μmの環状同心円パターンをスクリーン印刷により塗布した。これらWペーストを上記と同様に脱脂及び焼成を行って発熱回路を形成した。なお、最下部の最外周側の発熱回路の両端部を中央部に引き込んだため、中央部の発熱回路の回路パターンが一部不均一になった。そして、中間部と最上部の焼結体の下面に上記と同様に接着材料を塗布して脱脂した後、これら3枚の焼結体を重ね合わせて接合させた。得られた接合体の下面に、上記の3つの発熱回路の各々の両端部を貫通する6つの有底穴をザグリ加工し、6本のW製の外部端子を嵌入した。このようにして試料5のウエハ載置台を作製した。
これら試料3〜5のウエハ載置台の各々に対して、実施例1と同様に支持部材を介してチャンバーに固定した。そして、実施例1と同様にして温度分布を測定した。その結果、温度高低差は試料3では8℃、試料4では16℃、試料5では14℃であり、本発明の要件を満たす試料3が最も均熱性に優れていた。
[実施例3]
6ゾーンに区分した場合の均熱性について評価するため、上記実施例1と同様にして直径330mmで厚みがそれぞれ8mm、5mm、5mm、6mmの4枚の窒化アルミニウム焼結体を作製し、最下部と下から2枚目の焼結体の上面については実施例2と同様にWペーストでスクリーン印刷し、下から3枚目の厚み5mmの焼結体の上面の直径220mmの中央部円形ゾーンよりも外周側の最外周環状部については、周方向に4等分した4つの扇形ゾーンにそれぞれWペーストで線幅4mm、厚み20μmの環状同心円パターンをスクリーン印刷により塗布した。
なお、上記の1つの環状同心円パターン及び4つの扇形パターンの発熱回路の各々の両端部は中央部の円形ゾーンの中心部分まで、各々内側ゾーンのほぼ全面を覆う幅広の引き込み線で引き込み、各々の両端部のうちの一方は、4枚の焼結体を重ね合わせた時に上記の最下部の中央部の円形ゾーンの発熱回路の一端部に重なる位置に配した。以降は上記実施例1と同様にWペーストの脱脂及び焼成を行い、最下部を除く3枚の焼結体の下面に接着材料を塗布して脱脂してから4枚の焼結体を重ね合わせて接合させた。更にこれら6つの発熱回路の各々の両端部に対して、実施例1と同様にして1個のW製の共通端子と6個の個別の端子に接合させた。
このようにして作製した試料6のウエハ載置台に対して、実施例1と同様に支持部材を介してチャンバーに固定した。そして、実施例1と同様にして温度分布を測定した。その結果、試料6の温度高低差は4℃となり、ゾーン数を増やすことによって均熱性が向上することが分かった。
[実施例4]
ウエハ載置台の材質が異なる場合の均熱性について評価するため、窒化アルミニウム製に代えてアルミナ製にした以外は試料3と同様にして試料7のウエハ載置台を作製した。更に、3ゾーンに設けた3つの発熱回路の各々の両端部のうちの一方を1個の共通端子に接合することに代えて別々の3個の端子に接合した以外は上記試料7のウエハ載置台と同様にして試料8のウエハ載置台を作製した。
これら試料7及び8のウエハ載置台の各々に対して、実施例1と同様に支持部材を介してチャンバーに固定し、実施例1と同様にして温度分布を測定した。その結果、温度高低差は試料7では16℃、試料8では18℃となり、材質を変えても本発明の効果が奏されることが分かった。また、アルミナ製よりもAlN製の方が顕著な効果が得られることが分かった。
1 チャンバー
1a 貫通孔
2 ウエハ加熱ヒータ
10 ウエハ載置台
10a ウエハ載置面
10b 有底穴
11 第1発熱回路
12 第2発熱回路
13 第3発熱回路
11a 第1発熱回路の一端部
12a 第2発熱回路の一端部
13a 第3発熱回路の一端部
14 共通端子部
14a 先端部
14b 突出部
15 メタライズ層
16 第1発熱回路の他端部の端子
17 第2発熱回路の他端部の端子
18 第3発熱回路の他端部の端子
19 引出線
20 支持部材
W 半導体ウエハ


Claims (6)

  1. 被加熱物の載置面を上面に備えた載置台を有する加熱ヒータであって
    前記載置面を2ゾーン以上に区分したゾーンごとに前記載置台の内部に埋設される発熱回路と、
    なくとも2つの前記発熱回路の一端部に接される共通の端子部とを有し、
    前記少なくとも2つの発熱回路は前記載置台の厚み方向で異なる位置にそれぞれ層状に配設されており、
    前記載置台は、有底穴を有し、
    前記有底穴は、
    前記載置台の下面に開口する開口部と、
    前記開口部側と反対側に設けられる底面と、
    前記開口部と前記底面とを繋ぐ内壁面とを有し、
    前記内壁面は、前記底面側に向かって縮径するテーパー構造を有し、
    前記少なくとも2つの発熱回路の一端部は、前記有底穴の前記底面に露出することなく、前記有底穴の前記内壁面に露出し、
    前記共通の端子部は、前記有底穴に嵌合する切頭円錐形状の先端部を有し、
    前記有底穴において前記少なくとも2つの発熱回路の一端部と前記共通の端子部の先端部との間に介在されるメタライズ層を有し、
    前記少なくとも2つの発熱回路の一端部と前記共通の端子部とが前記メタライズ層の厚さ方向を介して導通している、
    加熱ヒータ。
  2. 前記メタライズ層は、前記有底穴の前記底面に設けられることなく、前記有底穴の前記内壁面にのみ設けられている、請求項1に記載の加熱ヒータ。
  3. 前記メタライズ層の厚みは、5〜50μmである、請求項1又は請求項2に記載の加熱ヒータ。
  4. 前記メタライズ層の材質は、タングステンである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の加熱ヒータ。
  5. 前記発熱回路は、
    前記ゾーンごとに前記載置台の内部に埋設される回路パターン部と、
    前記回路パターン部と前記共通の端子部に接続される前記一端部とを繋ぐ引き込み部とを有し、
    少なくとも1つの前記引き込み部の幅は、前記回路パターン部を構成する線の幅よりも広い、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の加熱ヒータ。
  6. 前記載置台を下面側から支持する筒状支持部材を更に有しており、前記共通の端子部が前記筒状支持部材の内側に設けられている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の加熱ヒータ。
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