JP6664532B2 - 画像投射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像投射装置に係り、特に、投射面における投射像のぼけを補正して、クリアな投射像を得るのに好適な画像投射装置に関する。
画像投射装置(プロジェクタ)は、画像や映像を大型スクリーンなどに投影することにより表示する装置である。画像投射装置では、投射面に投射画像を投影させるに際して、精度高く焦点をあわせて投射することが要請される。
画像投射装置の焦点範囲の調整に関する技術としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、投射光学系の中に光束の位相を変調する位相変調素子(Imaging Lens With EDF 332)を配置して、フォーカス面からある距離の範囲内で、光軸方向に沿った点像の変化を位相変調素子がない状態よりも小さくする機能を与え、かつ、投射する画像に位相変調素子による変調分を打ち消すような画像処理を予め施す(Image Coder 314)ことにより、投射画像の合焦する範囲を通常よりも拡大する技術が開示されている。
米国特許第6069738号公報
近年生産数の増大している短投射型の画像投射装置では光学系の構成が複雑であり、投射画像の像面を平面にするには生産時に高度な調整技術が必要とされる。これは、調整誤差により像面の湾曲が発生すると投射面上では部分的に投射画像がぼけてしまうからである。
また、画像投射装置では投射画像を合焦させるためには画像投射装置と投射面との距離を適切に設定する必要がある。距離の設定の精度は、投射光学系の開口径が一定ならば投射距離が小さい程厳しくなるので、短投射型の画像投射装置では、特に設定の難度が高い。さらに、投射面が吊り下げ型であり布のような素材の場合には、投射中でも風などの影響により画像投射装置と投射面の距離が変わり、像のぼけが発生することがある。
また、立体的に配置された投射対象に画像を投射するプロジェクションマッピングのような用途においては、画像をぼかさずに投射できる光軸方向の範囲は、投射光学系の開口径と投射距離によって決定される特定の範囲になるが、その光軸方向の範囲外側に投影対象を配置すると画像はぼけてしまう。
上記特許文献1に記載の技術によると、画像投射装置において投射画像の合焦範囲を拡大することができるのでこれらの課題を解決することができるが、投射する画像に位相変調素子による変調分を打ち消すような画像処理を予め施すためには輪郭強調処理が必要であり、輪郭強調処理をおこなうためには、画像のダイナミックレンジ(画像の階調の範囲)を縮小する必要ある。その結果、投射画像はダイナミックレンジの小さい画像になってしまい、視認性が悪いものになるという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、投射画像のダイナミックレンジを縮小することなく、像面の湾曲を補正し、画像投射装置と投射面との距離の設定を容易にし、投射中にも距離の変動を補正することを可能とする画像投射装置を提供することにある。また、プロジェクションマッピングのような用途において画像のぼけを生じさせることなく投射対象を配置できる光軸方向の範囲を拡大できる画像投射装置を提供することにある。
本発明の画像投射装置の構成は、画像出力部から出力される画像データを、光源から発せられる光により投射面に投射する画像投射装置であって、複数の微小ミラーにより構成されている形状可変ミラーと、形状可変ミラー上に画像出力部から出力される画像データによる画像の中間像を形成させる光学系と、投射面を撮像する撮像装置と、画像出力部から出力される画像データと撮像装置により撮像された投射面の撮像データを入力する画像比較部と、形状可変ミラーを制御する制御部とを有している。そして、画像比較部は、画像出力部から出力される画像データと撮像装置により撮像された投射面の撮像データを比較演算し、投射面上の像のぼけ補正量を、投射画像の分割された各々の領域ごとに求め、制御部は、各々の領域ごとに求められた投射面上の像のぼけ補正量に基づいて、各々の領域に対応する微小ミラーを、ぼけ補正量に応じて移動させ、形状可変ミラー上に形成される画像の中間像を投射する。
好ましくは、上記画像投射装置において、撮像装置内に円筒レンズが配置されている。また、その画像投射装置において、画像比較部は、撮像装置の撮像素子に形成される像を各々の領域ごとに解析し、像内の直交する二つの方向のぼけ量を比較した結果に基づき、制御部に、各々の領域に対応する微小ミラーの移動方向の指示を与える。
本発明によれば、投射画像のダイナミックレンジを縮小することなく、像面の湾曲を補正し、画像投射装置と投射面との距離の設定を容易にし、投射中にも距離の変動を補正することを可能とする画像投射装置を提供することができる。また、プロジェクションマッピングのような用途において画像のぼけを生じさせることなく投射対象を配置できる光軸方向の範囲を拡大できる画像投射装置を提供することができる。
本発明に係る第一の実施形態の画像投射装置の構成図である。 形状可変ミラー13の構成および動作を説明するための概念図である。 取得画像の形状補正を説明するための図である。 ぼけ量演算のための演算方法の説明図である。 元画像と取得画像の伝達関数の形状とぼけ補正量の関係を示す図である。 撮像装置17の構成図である。 図6の撮像装置17の構成にした場合のデフォーカスと点像の関係の例を示す図である。 像面が湾曲した場合の投射画像の像面と投射面の関係を示す図である。 投射面が湾曲した場合の投射画像の像面と投射面の関係を示す図である。 プロジェクションマッピングへの適用例を示す図である。 本発明に係る第二の実施形態の画像投射装置の構成図である。 本発明に係る第三の実施形態の画像投射装置の構成図である。 フォーカス位置と投射面50の位置がずれた場合の撮像素子16´上でのぼけの状態を説明する図である。
以下、本発明に係る各実施形態を、図1ないし図12を用いて説明する。
〔実施形態1〕
以下、本発明に係る第一の実施形態を、図1ないし図9を用いて説明する。
先ず、図1および図2を用いて画像投射装置の全体の構成および動作を説明する。
図1は、本発明に係る第一の実施形態の画像投射装置の構成図である。
図2は、形状可変ミラーの構成例を示す図である。
画像投射装置100は、投射面50に画像を投射する装置である。画像投射装置100は、図1に示されるように、光源1、インテグレータレンズ2、ダイクロミラー3、5、ミラー4、6、7、液晶素子8a、8b、8c、ダイクロプリズム9、レンズ系10、偏光プリズム11、1/4波長板12、形状可変ミラー13、投射光学系14、撮像装置17、画像出力部31、画像比較部32、制御部33を備える。また、撮像装置17は、撮像光学系15、撮像素子16を備える。
光源1は、光束を出射し、インテグレータレンズ2は当該光束を平行光に変換する。光源1としては、例えば、メタルハイライドランプ、超高圧水銀ランプが用いられる。ダイクロミラー3は、当該光束を赤の波長と緑、青の波長に分割し赤の波長だけを透過させ、緑、青の波長を反射させる。ミラー4は赤の波長の光束を液晶素子8aに導く。ダイクロミラー5は、緑、青の波長の光束のうち緑の波長だけを反射させ、液晶素子8bに導き、青の波長は透過させる。ミラー6、7は青の波長の光束を液晶素子8cに導く。このようにして、液晶素子8a、8b、8cはそれぞれ赤、緑、青の波長の光源1からの光を受けとる。また、液晶素子8a、8b、8cはそれぞれ画像出力部31から信号を受け取り、その信号に応じて液晶画素のON/OFFをおこなう。そして、ダイクロプリズム9は、各液晶素子を透過した赤、緑、青の波長の各光束を一つの光束に合成する。
次に、レンズ系10は、ダイクロプリズム9から出射される光束にレンズ作用を与え、偏光プリズム11に導く。偏光プリズム11は、レンズ系10から出射される直線偏光の光束がS偏光として入射される配置になっており、S偏光光束は反射し、P偏光光束は透過させる仕様になっているため、当該光束を反射し1/4波長板12に導く。1/4波長板12は、当該光束を円偏光に変換し、形状可変ミラー13に導く。形状可変ミラー13の反射面上には、液晶素子8a、8b、8cが表現する像が形成される。
そして、形状可変ミラー13は、当該光束を反射し1/4波長板12に導く。1/4波長板12は、当該光束を円偏光から直線偏光に変換する。偏光プリズム11には、当該光束がP偏光として入射されるので、当該光束を透過させる。投射光学系14は、当該光束にレンズ作用を与え投射面50に導く。また、投射光学系14で設定されているフォーカス位置の情報を制御部33に伝達する。投射面50には液晶素子8a、8b、8cの像が形成される。
撮像装置17は、制御部33から投射光学系14のフォーカス位置の情報を受け取り、撮像光学系15のフォーカス位置を投射光学系14のフォーカス位置に一致する位置に設定し、投射面50を撮像し、その像の情報を撮像素子16から出力し画像比較部32に伝達する。画像比較部32は、画像出力部31の出力する元画像の情報と撮像素子16から伝達される取得画像の情報とをそれぞれ複数の領域に分割し、対応する領域ごとに比較演算することによって、投射画像の領域ごとのぼけ量を求め、それを形状可変ミラーの微小ミラー(後述)の各部に与える制御量に変換して、出力する。ここで、画像情報は、デジタル表現されており、ピクセルごとのRGB値で表される情報である。
制御部33は、画像比較部32により出力される出力情報を受け取り、その結果に基づき形状可変ミラー13に制御信号を与える。上記では、投射画像の領域ごとのぼけ量から形状可変ミラーの微笑ミラーの各部に与える制御量の変換を、画像比較部でおこなったが、制御部33でおこなうようにしてもよい。
画像出力部31は、コンピュータからHDMI(登録商標)端子により入力されるデジタル信号、もしくは、Dサブ端子により入力されるアナログ信号、または、ビデオ機器からDサブ端子により入力されるアナログ信号を液晶素子8a、8b、8cに出力する機能を有する。
画像比較部32、制御部33でおこなわれる演算は、図示しなかったが、マイクロプロセッサ、ワークメモリを有するハードウェアで、それぞれの機能を実行するプログラムにより実現することができる。また、それぞれの機能を実行するハードウェア回路で実現してもよい。
次に、図2を用いて形状可変ミラー13の構成および動作を説明する。
図2は、形状可変ミラー13の構成および動作を説明するための概念図である。ここで、図2(a)は俯瞰図であり、図2(b)は側面図である。
形状可変ミラー(デフォーマブルミラー)とは、複数の微小ミラーから構成されており、外部からの制御によって各微小ミラーの位置を制御できるミラーである。本実施形態の形状可変ミラー13は、図2(a)に示されるように、複数の微小ミラー130から構成されている。微小ミラー130は、例えば、アルミニウムまたは金コーティングがなされており、各微小ミラー130に与える電圧を制御することにより、図2(b)に示すように、光軸方向(図中右端に示している方向)に、駆動する構成になっている。ここで、実際には、形状可変ミラー13は、32〜4096個程度の微小ミラー素子よりなり、微小ミラー130の駆動する量は、例えば、〜5μm程度である。
本実施形態の画像投射装置においては、形状可変ミラー13は、制御部33からの信号を受け、投射画像の各領域に対応した微小ミラー130を駆動させる。微小ミラー130の駆動の量をぼけ量に対応した量とし、駆動の方向をぼけの元となるデフォーカスの方向に対応した方向とすることにより投射画像のぼけを補正できる。
次に、図3ないし図9を用いて本発明の一実施形態における画像投射装置の投射画像処理について説明する。
図3は、取得画像の形状補正を説明するための図である。
図4は、ぼけ量演算のための演算方法の説明図である。
図5は、元画像と取得画像の伝達関数の形状とぼけ補正量の関係を示す図である。
図6は、撮像装置17の構成図である。
図7は、図6の撮像装置17の構成にした場合のデフォーカスと点像の関係の例を示す図である。
図8Aは、像面が湾曲した場合の投射画像の像面と投射面の関係を示す図である。
図8Bは、投射面が湾曲した場合の投射画像の像面と投射面の関係を示す図である。
図9は、プロジェクションマッピングへの適用例を示す図である。
先ず、図3および図4を用いて投射画像の領域ごとのぼけ量の検出方法の一例を説明する。
最初に、画像比較部は、図3に示すように撮像装置17により取得した投射画像に対して幾何的な変換を施し、形状補正を行う。図3(a)は取得画像の補正前の輪郭、図3(b)は補正後の輪郭を示している。ここで、撮像光学系の光軸は、紙面の裏面から表面に向かう方向とする。投射光学系と撮像光学系で光軸が異なるため、一般には取得画像の画素の位置と元画像の画素の位置が対応しないが、この補正によって対応し比較できるようになる。
次に、図4に示すように、画像比較部32は、画像出力部から入力される元画像と、撮像装置17での取得画像とをそれぞれ対応する複数の領域に分割し、各領域に対して高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)をおこなう。図中(a−1)は元画像、(b−2)は取得画像を示しており、(a−2)、(b−2)はそれぞれの画像の分割された領域の拡大図である。また(a−3)、(b−3)は、それぞれ(a−2)、(b−2)の水平方向のFFTの結果を表すグラフである。このグラフは、空間周波数を、−32から32までで標本化し、空間周波数0の成分量を1として、各々の空間周波数の成分量の相対比をとって正規化したものである。そして、(a−3)、(b−3)で表される空間周波数の各々の成分量の比を取ることにより、元画像から取得画像の間でどれだけの画像のぼけが生じたかを判定することができる。ここで、図4(c)は、元画像と取得画像で空間周波数の成分量の比をとった結果を表しており、図中、破線(ア)は空間周波数によらず常に値が1であり、ぼけが発生していない状態での伝達関数を示している。実線(イ)は、高い空間周波数では、値が低下しており、ぼけが発生している状態の伝達関数を示している。伝達関数の形状は、ぼけ量に応じて決まるので、伝達関数の形状とぼけ補正量の対応表を予め用意しておけば、その対応表を参照することにより伝達関数の形状から領域ごとにぼけ補正量を求めることができる。
例えば、図5に示すように、図4(c)のグラフを積分して、値が大きいものを、ぼけ補正量が小さい領域(レベル0)として、値が小さいものをぼけ補正量が大きい領域(図5では、最大レベル4:5段階)というようにして判別することができる。
デフォーカスの方向の判別方法については、例えば、投射面が平面であり形状が変動しない条件であって、画像投射装置の出荷時や起動時の調整で像面の湾曲を除去したい場合には、必ずしも高速な対応が要求されないので、各領域に対応する形状可変ミラーの微小ミラーをいずれかの方向に動かし、その結果によるぼけ量を演算し、ぼけ量が小さくなる方向が適切な方向と判別する方法であってよい。
一方、画像投射装置を使用中の状況で、光学系が熱などの影響を受け像面の形状が変動する場合や、風などの影響で投射面が動く場合には、高速な対応が必要なので、高速にデフォーカスの方向の判別をする必要がある。ここで、図6および図7を用いて投射画像のデフォーカス方向を検出する方法の一例を説明する。図6に示される撮像装置17の撮像光学系15には、円筒レンズ18が配置されている。図6(a)は、撮像装置17を円筒レンズ18の円筒部のカーブが見える方向から見た図であり、図6(b)はそれと直交する方向から同じ撮像装置17を見た図である。円筒レンズ18は、撮像光学系15への入射光束の集光位置を方向によって変える機能を有している。図6(a)では、撮像素子16より手前で集光しており、図6(b)では、撮像素子16より遠くで集光している。
図7は、円筒レンズ18を設けた場合の撮像素子16上の点像を表している。デフォーカスがない状態での点像の形状は図7(b)のように円形に近い形状になるように設定されている。ここで、図6(a)に示されるように、撮像素子16より手前で集光する場合の円筒部のカーブが見える方向での撮像素子16上の紙面左から右への長さを、lであるとし、図6(b)に示されるように、撮像素子16より遠くで集光する場合の図(a)の方向と直交する方向での撮像素子16上の紙面左から右への長さを、lとする。このとき、デフォーカスがマイナスの場合には点像の形状は図7(a)のように左下から右上に向かう方向に長い形状(長さl)になり、デフォーカスがプラスの場合には点像の形状は図7(c)のように左上から右下に向かう方向に長い形状(長さl)になる。すなわち、デフォーカスがマイナスの場合には、左下から右上に向かう方向に、図6(b)の左手から右手の撮像素子上の長さのぼけの形状が表れるようにし、デフォーカスがプラスの場合には、左上から右下に向かう方向に、図6(a)の左手から右手の撮像素子上の長さのぼけの形状が表れるようにしている。このため先に、説明したぼけ補正量の演算の際に、左上から右下に向かう方向、左下から右上に向かう方向の二つの対角方向で伝達関数を求め、それぞれの伝達関数を比較して、どちらの方向でぼけ量が大きいかを調べることによりデフォーカスの方向を判別することができる。
また、プロジェクションマッピングのような用途で投射対象が光軸方向の特定の範囲に存在しており、その範囲が分かっている場合には、一番遠く、あるいは、一番近くの投射位置にフォーカス位置を合わせておけば、それ以外の投射対象のデフォーカスの方向は、分かっている状態になるので、特に判別手段を設ける必要はない。
本実施形態によれば、画像投射装置において、図8Aに示すように投射画像の像面の湾曲が発生している場合、その像面の湾曲を補正できる。その結果、画像投射装置の生産時の生産性が向上し、出荷後に光学系が熱などの影響を受けても像面の湾曲の変動を抑制できる。また、画像投射装置と投射面との距離の変動によるぼけを抑制できる。その結果、画像投射装置と投射面の距離の設定が容易になり、図8Bに示すように風などの外乱により投射面の形状が変動してもぼけを抑制した画像を投射できる。
また、プロジェクションマッピングのような用途において、投射対象の存在できる光軸方向の範囲を拡大できる。図9は、本実施形態のプロジェクションマッピングでの適用例を示している。図9に示した例では、投射面は、第一の投射面50−1と第二の投射面50−2の二つの投射面が存在する。また、第二の投射面は、移動が可能である。本実施形態によれば、画像投射装置100から第一の投射面50−1までの距離と第二の投射面50−2までの距離の差が従来よりも大きい状態であっても第一の投射面50−1、第二の投射面50−2の両方にぼけのない画像を投射できる。また、画像の投射中に第二の投射面が移動しても第一の投射面50−1、第二の投射面50−2の両方の投射面において投射画像にぼけのない状態を維持できる。
以上述べてきたように、本実施形態によれば、画像投射装置において、投射画像の像面の湾曲を補正することができる。その結果、画像投射装置の調整が容易になるので、生産時の生産性が向上し、出荷後に光学系が熱などの影響を受けても像面の湾曲の変動を抑制することができる。また、画像投射装置と投射面との距離の変動によるぼけを抑制できる。その結果、画像投射装置と投射面の距離の設定が容易になり、風などの外乱により画像投射装置と投射面の距離が変動しても画像のぼけを抑制できる。また、プロジェクションマッピングのような用途において、画像のぼけを生じさせることなく投射対象を配置できる光軸方向の範囲を拡大することができる。
〔実施形態2〕
以下、本発明に係る第一の実施形態を、図10を用いて説明する。
図10は、本発明に係る第二の実施形態の画像投射装置の構成図である。
本実施形態では、投射画像の像面の湾曲は、無視できるほど小さいか、別の手段により補正済みであることを前提としている。
第二の実施形態では、図10に示されるように、画像投射装置101が、投射面50に画像を投射している。画像投射装置101は、第一の実施形態における画像投射装置100と同様の構成であるが、画像投射装置100における撮像装置17および画像比較部32が、距離検出部19に置き換わっている点が異なっている。以下においては、第一の実施形態と異なる点について重点的に説明する。
本実施形態においては、投射面50を複数の領域に分割し、それぞれの領域までの距離を、距離検出部19で検出する。距離検出部は撮像装置を用いる機構であってもよいし、光や電波(赤外線など)や超音波などを発信し、投射面50で反射したものを受信する手段であってもよいし、その他のあらゆる手段であってよい。撮像装置を用いる場合の距離検出部は複眼視であってもよいし、オートフォーカスに用いられる位相差法であってもよい。距離検出部19は、投射面50のそれぞれの領域までの距離の情報を出力する。制御部33は、投射光学系14で設定されているフォーカス位置の情報を受取り、かつ、距離検出部19の出力情報を受け取り、その両者を比較した結果に基づき、形状可変ミラー13に制御信号を与える。形状可変ミラー13は、制御部33からの信号を受け、投射面50の各領域に対応した微小ミラー130を駆動させる。各微小ミラー130の駆動後の位置を投射面50の各領域までの距離に対応した適切な位置にすることにより投射像のぼけを補正することができる。
本実施形態によれば、画像投射装置において、ぼけの検出を行うことなく、画像投射装置と投射面との距離の変動によるぼけを抑制することができる。
〔実施形態3〕
以下、本発明に係る第一の実施形態を、図11および図12を用いて説明する。
図11は、本発明に係る第三の実施形態の画像投射装置の構成図である。
図12は、フォーカス位置と投射面50の位置がずれた場合の撮像素子16´上でのぼけの状態を説明する図である。
本実施形態でも、投射画像の像面の湾曲は、無視できるほど小さいか、別の手段により補正済みであることを前提としている。
第三の実施形態では、図11に示されるように、画像投射装置102が、投射面50に画像を投射している。画像投射装置102は、第一の実施形態における画像投射装置100と同様の構成であるが、画像投射装置100における撮像光学系15が省略されており、投射光学系14が撮像光学系15を兼ねている点、撮像素子16が撮像素子16´に置き換わっている点、および第二の1/4波長版20が追加されている点が異なっている。以下においては、第一の実施形態と異なる点について重点的に説明する。
本実施形態においては、第二の1/4波長板21は、偏光プリズム11から出射し投射光学系14に向かう出射光束を直線偏光から円偏光に変換する。また、投射面50で反射し、投射光学系14を透過した光束を円偏光から直線偏光に変換し、偏光プリズムに対してS偏光として入射させる。偏光プリズム11は、当該光束を反射し、撮像素子16´に導く。撮像素子16´は、形状可変ミラー13の初期状態の位置と共役な位置に配置されており、投射光学系14のフォーカス位置が投射面50に一致した場合には、撮像素子16´は合焦した像を取得することができるような位置関係になっている。デフォーカスの方向の判別のために、第一の実施形態の図6により説明した円筒レンズを設ける場合には、偏光プリズム11と撮像素子16´の間に設ければよい。
本実施形態では、撮像素子16´で取得する画像の状態が第一の実施形態と異なるので、取得画像の状態について図12を用いて説明する。図12は、投射面50がフォーカス面51よりも手前側にずれている状態を示している。図12(a)では、形状可変ミラー13上の代表的な点から発して投射面50に向かう光束が表わされている。形状可変ミラー13は、初期状態であり、形状可変ミラー13上の点から発して投射光学系14を透過した光線はフォーカス面51で集光するが、投射面50では集光しきれず図中Φ1で表される大きさの径を持った円となる。図12(b)では、投射面50上の径Φ1の円の中の代表的な点から発して撮像素子16´に向かう光束が表わされている。集光する位置は撮像素子16´よりも遠い位置であり、撮像素子16´上では集光しきれず、図中Φ2で表される大きさの径を持った円となる。すなわち、撮像素子16´上でのぼけは、径Φ1のぼけに、さらに径Φ2のぼけが重畳したぼけとなる。
本実施形態における投射画像のぼけの補正方法の一つは、形状可変ミラー13の微小ミラー130を適当に駆動し、撮像素子16´による取得画像の各領域のぼけが最小になる位置を探す方法である。すなわち、上記の関係の取得画像のぼけが最小のなる撮像素子16´上でのぼけの径は、Φ2であったので、撮像素子16´上でのぼけをΦ2になるように、微小ミラー130を調整することにより、Φ1=0、すなわち、投射画像のぼけがないように調整することができる。
ぼけの補正方法の今一つの方法は、投射光学系14のフォーカス位置が固定であれば、デフォーカス量と撮像素子16´上のぼけ量は、対応する関係にあることを利用する方法である。画像比較部32は、撮像素子16´上による取得画像の各領域のぼけ量を演算し、制御部33は、当該ぼけ量の情報と投射光学系14のフォーカス位置の設定の情報を取得し、これらの情報からデフォーカス量を求め、形状可変ミラー13に対して各領域に対応する微小ミラーを、当該デフォーカス量を補正する位置に移動させるように制御信号を出力することによりぼけを補正することができる。
本実施形態では、投射光学系と撮像光学系が共通なので、図3に示したような取得画像の幾何的な変換による形状補正が不要であり、そのため第一実施形態よりも高い精度でぼけを検出することができ、画像投射装置と投射面との距離の変動によるぼけを抑制することができる。また、撮像光学系を省略できるので第一の実施形態よりも製造コストを低減することが期待できる。
1…光源
2…インテグレータレンズ
3、5…ダイクロミラー
4、6、7…ミラー
8a、8b、8c…液晶素子
9…ダイクロプリズム
10…レンズ系
11…偏光プリズム
12、20…1/4波長板
13…形状可変ミラー
14…投射光学系
15…撮像光学系
16…撮像素子
17…撮像装置
18…円筒レンズ
19…距離検出部
31…画像出力部
32…画像比較部
33…制御部
50…投射面
100、101、102…画像投射装置(実施形態1、実施形態2、実施形態3)

Claims (5)

  1. 入力画像データに基づく光学像を投射面に投射する画像投射装置であって、
    光を発する光源と、
    前記光源からの光を前記入力画像データに基づいて変調して光学像を形成する光変調器と、
    複数の微小ミラーにより構成されている形状可変ミラーと、
    前記形状可変ミラー上に前記光変調器で形成された光学像を導く第1の光学系と、
    前記形状可変ミラーにより反射された光学像を前記投射面に投射する第2の光学系と、
    前記投射面上の投射光学像を撮像する撮像装置と、
    前記入力画像データと前記撮像装置により撮像された前記投射光学像の撮像データを入力する画像比較部と、
    前記形状可変ミラーを制御する制御部とを有しており、
    前記画像比較部は、前記入力画像データと前記撮像装置により撮像された前記投射光学像の撮像データを比較演算し、前記投射光学像のぼけ補正量を、前記投射光学像の分割された各々の領域ごとに求め、
    前記制御部は、各々の領域ごとに求められた前記投射光学像のぼけ補正量に基づいて、前記各々の領域に対応する前記形状可変ミラーの微小ミラーの位置を移動させて、前記各々の領域に対応するフォーカスを個別に制御することを特徴とする画像投射装置。
  2. 前記撮像装置内に円筒レンズが配置されていることを特徴とする請求項1記載の画像投射装置。
  3. 前記画像比較部は、前記撮像装置の撮像素子に形成される像を分割された各々の領域ごとに解析し、像内の直交する二つの方向のぼけ量を比較した結果に基づき、前記制御部に、前記形状可変ミラーを構成する微小ミラーのうち対応する微小ミラーに対して移動方向の指示を与えることを特徴とする請求項2記載の画像投射装置。
  4. 前記投射面に画像投射するための前記第2の光学系の一部が、前記撮像装置の撮像光学系の一部と共通であることを特徴する請求項1記載の画像投射装置。
  5. 入力画像データに基づく光学像を投射面に投射する画像投射装置であって、
    光を発する光源と、
    前記光源からの光を前記入力画像データに基づいて変調して光学像を形成する光変調器と、
    複数の微小ミラーにより構成されている形状可変ミラーと、
    前記形状可変ミラー上に前記光変調器で形成された光学像を導く第1の光学系と、
    前記形状可変ミラーにより反射された光学像を前記投射面に投射する第2の光学系と、
    前記投射面までの距離を測定する距離検出部と、
    前記形状可変ミラーを制御する制御部とを有しており、
    前記第2の光学系は、該第2の光学系のフォーカス位置に関する情報を前記制御部に出力し、
    前記距離検出部は、前記投射面の分割された各々の領域ごとに、該投射面の各々の領域までの距離を検出して前記制御部に出力し、
    前記制御部は、前記第2の光学系から入力される該第2の光学系のフォーカス位置に関する情報と、前記距離検出部から入力される前記投射面の各々の領域までの距離に基づいて、前記各々の領域に対応する前記形状可変ミラーの微小ミラーの位置を移動させて、前記各々の領域のフォーカスを個別に制御することを特徴とする画像投射装置。
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