以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1では、仮想化されたネットワークを構成するシステム1の構成を示している。図1のシステム1は、仮想化ネットワークであるスライスに対してサービスを割り当てることで、サービスユーザ(Service User)の使用する端末(ユーザ端末)であるUE(UserEquipment)90に対してネットワークサービスを提供する。スライスとは、ネットワーク装置のリンクとノードの資源を仮想的に切り分けて、切り分けた資源を結合し、ネットワークインフラ上に論理的に生成される仮想化ネットワーク又はサービス網であり、スライス同士は資源を分離しており、互いに干渉しない。ネットワークサービスとは、通信サービス(専用線サービス等)やアプリケーションサービス(動画配信、エンベデッド装置等のセンサ装置を利用したサービス)等のネットワーク資源を用いたサービスをいう。また、UE90は、例えば、スマートフォン等の通信機能を有する端末装置である。
図1に示すようにシステム1は、BSS/OSS(Business Support System/ Operations SupportSystem)10と、SO(Service Operator)20と、NFVO30と、VNFM40と、VIM(Virtualized Infrastructure Management: 仮想化基盤管理)50とを含んで構成されている。また、システム1には、NFVI(NFV(NetworkFunctions Virtualisation)Infrastructure)60とeNB(eNodeB)80とUE90とを含んで構成されている。このうち、NFVO30とVNFM40とVIM50は、ETSI NFV−ISGで仕様化されているMANO(Management & Orchestration)architectureの機能である。
これらの構成要素は、システム1におけるコアとなるネットワークを構成するものである。なお、互いに情報の送受信が必要な構成要素間は、有線接続されており情報の送受信が可能となっている。
本実施形態に係るシステム1は、物理サーバ上に実現される仮想マシンにおいて動作する仮想サーバによって移動通信端末に対して通信機能を提供する。即ち、システム1は、仮想化された移動体通信ネットワークである。通信機能は、仮想マシンによって当該通信機能に応じた通信処理を実行することで移動通信端末に対して提供される。
NFVI60は、仮想化環境を構成する物理資源(ノード群)から形成されたネットワークを示す。この物理資源は、概念的には計算資源、記憶資源、伝送資源を含む。具体的には、この物理資源は、システム1において通信処理を行う物理的なサーバ装置である物理サーバ、スイッチ等のノードを含んで構成されている。物理サーバは、CPU(コア、プロセッサ)、メモリ、及びハードディスク等の記憶手段を備えて構成される。通常、NFVI60を構成する物理サーバ等のノードは、複数まとめてデータセンタ(DC)等の拠点に配置される。データセンタでは、配置された物理サーバがデータセンタ内部のネットワークによって通信可能とされており、互いに情報の送受信を行うことができるようになっている。また、システム1には、複数のデータセンタが設けられている。データセンタ間はネットワークで通信可能とされており、異なるデータセンタに設けられた物理サーバはそのネットワークを介して互いに情報の送受信を行うことができる。
SO(Service Operator)20は、ネットワークサービスを提供するためのネットワークの作成を要求する装置であり、例えば、仮想ネットワークを用いて各種ユーザへサービス提供をする事業者の端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ等)である。
BSS/OSS10は、システム1におけるサービス管理を行い、システム1での通信機能に係る指示を行うノードである。例えば、BSS/OSS10は、NFVO30に対して、新たなネットワークサービスを追加するための指示を行う。また、BSS/OSS10は、システム1に係る通信事業者によって操作され得る。
NFVO30は、物理資源であるNFVI60上に構築された仮想ネットワーク(スライス)全体の管理を行う全体管理ノード(機能エンティティ)である。NFVO30は、BSS/OSS10からの指示を受信し、当該指示に応じた処理を行う。NFVO30は、インフラとネットワークサービスの移動体通信網の物理資源において構築された仮想化ネットワーク全体にわたる管理を行う。NFVO30は、仮想ネットワークが提供したネットワークサービスをVNFM40及びVIM50と連携して適切な場所に実現する。例えば、ネットワークサービスのライフサイクル管理(具体的には例えば、ネットワークサービスの生成、更新、スケール制御、イベント収集)、移動体通信網内全体にわたる資源管理、すなわち資源の分散・予約・割当管理、サービス・インスタンス管理、及び資源配置に関わるポリシー管理(具体的には例えば、リソースの予約・割当、地理・法令等に基づく最適配置)を行う。
VNFM40は、物理資源(ノード)となるNFVI60に対して、ネットワークサービスを構成する機能を追加する仮想通信機能管理ノード(機能エンティティ)である。VNFM40は、システム1に複数、設けられていてもよい。
VIM50は、NFVI60における物理資源(ノード)各々を管理する物理資源管理ノード(機能エンティティ)である。具体的には、資源の割当・更新・回収の管理、物理資源と仮想化ネットワークとの関連付け、ハードウェア資源とSW資源(ハイパーバイザー)一覧の管理を行う。通常、VIM50は、データセンタ(局舎)毎に管理を行う。物理資源の管理は、データセンタに応じた方式で行われる。データセンタの管理方式(管理資源の実装方式)は、OPENSTACKやvCenter等の種類がある。通常、VIM50は、データセンタの管理方式毎に設けられる。即ち、互いに異なる方式で、NFVI60における物理資源各々を管理する複数のVIM50が含まれる。なお、異なる管理方式で管理される物理資源の単位は、必ずしもデータセンタ単位でなくてもよい。
なお、NFVO30、VNFM40及びVIM50は、物理的なサーバ装置上でプログラムが実行されることにしたがって実現される(但し仮想化上で実現されることを制限するものでは無く、管理系統を分離した上で、仮想化上で実現してもよい)。NFVO30、VNFM40及びVIM50は、それぞれ別々の物理的なサーバ装置において実現されていてもよいし、同じサーバ装置において実現されていてもよい。NFVO30、VNFM40及びVIM50(を実現するためのプログラム)は、別々のベンダから提供されていてもよい。
NFVO30は、BSS/OSS10からのネットワークサービス作成要求を受信すると、VIM50に対してスライス(スライスSL1、SL2等)のためのリソース確保要求を行う。VIM50が、NFVI60を構成するサーバ装置やスイッチにおけるリソースを確保すると、NFVO30は、当該これらNFVI60に対してスライスを定義する。
また、NFVO30は、VIM50に、NFVI60においてリソース確保させると、当該NFVI60に対してスライスを定義した情報をNFVO30が記憶しているテーブルに記憶する。そして、NFVO30は、当該ネットワークサービスに必要となる機能を実現するためのソフトウェアのインストール要求をVNFM40に対して行う。VNFM40は、当該インストール要求に応じて、VIM50によって確保されたNFVI60(サーバ装置、スイッチ装置またはルータ装置などのノード)に対して上記ソフトウェアをインストールする。
NFVO30は、VNFM40にしたがってソフトウェアがインストールされると、NFVO30が記憶しているテーブルへスライスとネットワークサービスとの対応付けをする。
ここで図2に基づいて、スライスを構成する各ノードを含んだ通信システムN1について説明する。この通信システムN1はNFVI60上で構築されたシステムであり、eNB80、AMF(Core Access and Mobility managementFunction)301、SMF(Slice Management Function)211、221、UP(User Plane node)212、UPX222、およびPCF(Policy Control Function)400を含んで構成されている。AMF301は、スライスとUE90との通信接続制御を行うスライス接続サーバである。UP212,UPX222は、スライスを構成し、UE90との間でユーザデータを送受信する通信ノードである。SMF211,221は、当該UP212,UPX222ともにスライスを構成し、これらUP212、UPX222に対する通信制御を行う通信制御サーバである。PCF400は、ポリシー管理を行うサーバであって、本実施形態においては、スライス内に送受信されるユーザデータの管理を行う管理サーバである。PCF400は、SMF211、221を管理することにしたがって、そのユーザデータの流れを把握できる。UP212、222は、サービス提供サーバであるDN(Data Network)と接続して、ユーザデータの送受信を行うノードである。
NFVO30では、図2に示すように、SMF211およびUP212を含んだ、第1のサービス(サービスS1)用のスライスであるスライスSL1、SMF221およびUPX222を含んだ、第2のサービス(サービスS2)用のスライスであるスライスSL2を生成する。NFVO30は、スライスSL1に対してサービスS1を割り当て、スライスSL2に対してサービスS2を割り当てる。
このように、通信システムN1では、スライスSL1およびスライスSL2が、互いに論理的に通信可能に構築される。
本実施形態では、サービスS1を提供するスライスSL1には、C−Plane制御ノードであるSMF211及びU−Plane制御ノードであるUP212が含まれる。C−plane制御ノードであるSMF211は、ユーザに対してサービスS1を提供する際の通信路の開設及び切断に係る制御信号等の送受信を行う。また、UP212は、ユーザに対してサービスS1を提供する際に通信路を設けると共に、サービスを提供するサービスサーバであるDN(Data Network)101とも通信路を設けて、ユーザデータの送受信を実行する。また、サービスS2を提供するスライスSL2には、SMF221及びU−plane制御ノードであるUPX222が含まれる。SMF221は、ユーザに対してサービスS2を提供する際の通信路の開設及び切断に係る制御信号等の送受信を行う。また、UPX222は、ユーザに対してサービスS2を提供する際に通信路を設けると共に、サービスを提供するサービスサーバ102とも通信路を設けて、ユーザデータの送受信を実行する。上記のスライスとサービスとの対応関係は、一例であり、適宜変更できる。すなわち、複数のサービスを提供するためのノードが1つのスライスに割り当てられていてもよい。
図3に、各スライスとサーバとの対応関係の例を示す。図3に示すように、ノードはサーバの一部であり、スライス1(スライスSL1)のSMF211の機能及びスライス2(スライスSL2)のSMF221の機能は、サーバ1(110A)及びスイッチ、ルータ等により実現される。また、スライス1(スライスSL1)のUP212の機能及びスライス2(スライスSL2)のUP222の機能は、サーバ2(110B)及びスイッチ、ルータ等により実現される。
NFVO30がスライスへネットワークサービスを割り当てると、当該ネットワークサービスのIDと、当該ネットワークサービスの最初の機能を提供する論理ノードの宛先(例えば、IPアドレス)とを含むアクセス情報をBSS/OSS10へ送信する。
BSS/OSS10は、当該アドレス情報を受信すると、AMF301へ当該アドレス情報を通知する。AMF301は、基地局装置であるeNodeB(eNB)80と互いに通信可能なサーバ装置であり、サービスユーザであるUE90からネットワークサービスIDと共に、サービス要求がeNB80へなされると、当該eNB80からAMF301に対してUE90から受信したネットワークサービスIDを通知する。
AMF301は、eNB80からネットワークサービスIDを受信すると、AMF301が記憶するアドレス情報のうち、eNB80から受信したネットワークサービスIDに対応するアドレス情報のネットワークサービスの最初の機能を提供する論理ノードの宛先情報をeNB80へ送信する。eNB80は、当該宛先情報をUE90へ通知する。この処理により、UE90は、ネットワークサービスを利用するために最初にアクセスする宛先を特定できる。
上記のように、AMF301は、ネットワークサービスの機能を提供する論理ノードの情報を保持している。換言すると、AMF301は、論理ノード毎に対応可能なサービスを特定する情報を保持している。詳細は後述するが、他の論理ノードからの問い合わせに基づいて、AMF301は、この情報を提供する機能を有する。
ここで、図3を参照しながら、本実施形態に係るシステム1にしたがって生成されるスライスの各ノード及びその他の装置に基づいて構成される通信システムN1について説明する。この通信システムN1とは、UE90が通信を行ってサービスを利用する際のコアネットワークを指している。
図3に示すように、システム1において構築されるスライスを含む通信システムN1においては、UE90は、eNB80、及び、スライスSL1に設けられたサービスS1に係るUP212を経由して、サービスサーバ101(DN:Data Network))との間で通信を行うことで、サービスサーバ101の提供するサービスS1を利用できる。この際、eNB80とUP212との間には、UE90に係るユーザデータを送受信するための通信路が設けられる。すなわち、UP212がスライスSL1における制御ノードとして機能する。また、eNB80とUP212との間の通信路の開設及び切断に係る処理を行うための制御信号は、AMF301及びSMF211を経由して送受信が行われる。
また、UE90は、eNB80、及び、スライスSL2に設けられたサービスS2に係るUPX222を経由して、サービスサーバ102(DN:Data Network)との間で通信を行うことで、サービスサーバ102の提供するサービスS2を利用できる。この際、eNB80とUPX222との間には、UE90に係るユーザデータを送受信するための通信路が設けられる。すなわち、UPX222がスライスSL2における制御ノードとして機能する。また、このeNB80とUPX222との間の通信路の開設及び切断に係る処理を行うための制御信号は、AMF301及びSMF221を経由して送受信が行われる。
このように、本実施形態においては、UE90が在圏するエリアのeNB80と2つのスライスSL1,SL2との間で通信路を設けることで、UE90はスライスSL1,SL2を利用した通信が可能な状態となっている。
図4は、本実施形態におけるAMF301、SMF211、221、およびPCF400の機能構成を示すブロック図である。図4(a)に示されるとおりAMF301は、接続・モビリティ管理機能を有するノードであり、通信制御部302を備えている。この通信制御部302は、各UE90と各スライスとに対して接続・モビリティ管理を行う。通信制御部302は、SMF211にスライスの通信路の切り換え要求を送信し、その応答を受信することに基づいて接続管理を行う。ここで通信制御部302は、通信路の切り換え要求に対する応答を受信することに代えて、当該スライスが利用されていない旨の通知を受信すると、当該スライスを形成する通信路のセッションを張るための通信処理を中止する。なお、すでにセッションが張られている場合には、当該セッションを解放するための通信処理を行う。
SMF211は、C−plane制御ノードであり、UP212を制御するノードである。本実施形態においては、SMF211は、スライスSL1を形成するノードであり、このスライスSL1の利用の有無を判断するために、スライスSL1、例えば、UP212に通信パケットが、所定時間内において送受信されたかを判断する。SMF211は、スライスSL1が利用されていないと判断すると、その旨を、AMF301に通知する。SMF221も、同様に、UPX222を制御するノードであり、スライスSL2が利用されていないかを判断する。
図4(b)は、PCF400に対して問合せを行うAMF301、およびそのPCF400の機能を示すブロック図である。図に示されるとおり、AMF301は、通信制御部302およびスライス問合部303を含んで構成されている。PCF400は、スライス判断部401を含んで構成されている。
通信制御部302は、SMF211,221に対する通信接続制御を行う部分である。
スライス問合部303は、通信制御部302において通信路の切り換え要求を受信すると、PCF400に対して各スライスの利用状況の問合せを行う。
PCF400において、スライス判断部401は、スライス問合部303が行った各スライスの利用状況の問合せを受けると、所定の単位時間においてパケットの送受信の有無を判断する部分である。なお、所定の単位時間に代えて、問合せを受けた直前の所定時間や、その瞬間において、パケットの送受信の有無を判断してもよい。
図5は、本実施形態に係る処理を実行する各ノードの機能を実現するサーバ(例えば、AMF301およびSMF211等を構成するサーバ)のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のサーバは、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。上記のサーバのハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
サーバにおける各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004が行う通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のAMF301における通信制御部302などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、上述の通信制御部302は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(ElectricallyErasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存できる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の通信制御部302などは、通信装置1004で実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、AMF301またはSMF211等は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
次に、これらAMF301およびSMF211を含む通信システムN1におけるUE90がハンドオーバする際における通信路の変更の具体的な処理(通信制御方法)について説明する。
(パターン1)
パターン1は、UE90が同一のUP、SMFに接続するeNB間を移動する場合を示す。図6は、通信システムN1におけるパターン1にしたがった状況を説明する図である。図6に示すパターンは、例えば、UE90がスライスSL1,SL2との間で通信を行うことでUE90がサービスS1,S2を利用できるエリアSA#1内で移動をする場合である。この場合、UE90が通信をする際の基地局装置は、ハンドオーバによりeNB81からeNB82へ変更される。その際、UE90は、引き続きスライスSL1との通信を行ってサービスS1を利用するが、スライスSL2を利用したサービスS2は、利用していない場合がある。
例えば、SMF211,221が、スライスSL1またはSL2に通信パケットが送受信されていないと判断すると、そのスライスは利用されていないと判断できる。また、PCF400は、各スライスSL1およびSL2の通信管理をしており、そのスライスSL1またはSL2に、通信パケットが送受信されていないと判断すると、そのスライスは利用されていないと判断できる。
スライスSL2が利用されていないと判断されると、AMF301は、移動前のeNB81とUP212との通信路をeNB82とUP212との通信路に切り替えるが、移動前のeNB81とUP222との通信路をeNB82とUP222との通信路に切り替えることなく、そのスライスSL2を利用した通信路を解放する、処理を行う。
スライスが利用されているか否かを判断する際において、SMF211においてどのスライスを利用していないかを判断する方法と、AMF301がPCF(Policy Control Function)400に問合せをすることにより、どのスライスを利用していないかを判断する方法とがある。このようなケースにおける具体的な処理の手順について、図を参照しながら説明する。図7は、SMF221においてスライスSL2を利用していないかを判断する方法の処理シーケンス図である。
まず、UE90の移動前のeNB81と移動先のeNB82との間でハンドオーバに係る信号の送受信が行われる(HO Request, HO Request ACK:S101)。この信号を契機として、UE90,eNB81,eNB82の間でハンドオーバに係る処理が行われる(Handover Execution:S102)。
この後、移動先のeNB82から、AMF301に対して、通信路の変更に係る要求を行う信号が送信される(Path Switch Request:S103)。なお、ここでは、UE90がハンドオーバを行う場合について説明しているので、通信路の変更に係る要求を行う信号は”Path Switch Request”であるが、通信路の変更に係る要求を行う信号は、通信路を変更する事情に応じて適宜変更される。この処理は、他のパターンでも同様である。通信路の変更に係る要求には、UE90を特定する情報と、通信路を特定する情報(TU-1,TU-2)及びセッションを特定する情報(S-ID1, S-ID2)が含まれる。なお、セッションを特定する情報(S-ID:Session ID)に代えて、無線アクセスベアラのID(E-RAB ID:E-UTRANRadio Access Bearer ID)や、スライスを特定するためのスライスID(PDU ID)を用いてもよい。この点は後述の他の実施形態及び他のパターンでも同様である。
AMF301が、UE90に関して複数の通信路が設けられていると判定した場合、セッションを特定する情報等に基づいて、SMF211に対して通信路の変更に関する指示を送信する(Path Switch Request:S105)。通信路の変更に関する指示には、変更先のeNB82を特定する情報(eNB ID)と、変更の対象となる通信路を特定する情報(TU-1)と、が含まれる。
SMF211では、通信路の変更に関する指示を受信すると、当該指示に基づいて、公知の手順にしたがって、通信路の変更に係る処理を行う。具体的には、同一のスライスSL1のUP212に対して、変更の対象となる通信路を特定する情報(TU-1)と共に、変更先のeNB82を特定する情報(eNB ID)を送信することで、通信路の作成を指示する(Modify Bearer Request:S106)。これに対して、UP212は、通信路の作成に係る処理を行った後、自ノードを特定する情報(UP1 ID)と共に、通信路を作成する処理を行ったことをSMF211に対して返信する(Modify Bearer Response:S107)。UP212からの返信を受信したSMF211は、通信路の変更に係る処理が終わったことを、通信路の変更に関する指示(S105)に対する応答として、AMF301に対して通知する(Path Switch Request ack:S108)。
SMF221においても同様の処理が行われ、AMF301が、UE90に関して複数の通信路が設けられていると判定した場合、セッションを特定する情報等に基づいて、SMF211に対して通信路の変更に関する指示を送信する(Path Switch Request:S109)。本実施形態においてはSMF221を用いたスライスはUE90によって利用されていないと判断される(S110)。例えば、SMF221において、そのスライス判断部221aは、所定の単位時間での送受信されたパケットの有無や、その瞬間または直前区間の送受信されたパケットの有無に基づいて、スライスが利用されているか否かを判断する。SMF221では、スライスSL2が利用されていないことを示す通知がAMF301に送信される(S111)。この通知には、利用されていないスライスを特定可能な情報が含まれており、スライスIDや、セッションIDなどが含まれている。
そして、AMF301において、スライスSL2が利用されていないことを示す通知が受信されると、公知の手順により、そのスライスSL2を形成する通信路に対する解放処理が行われる。具体的には、AMF301において、ベアラ情報の解放要求(Bearer release request)がSMF221を介してUP222に対して送信され、その応答(Bearer release response)が受信される(S112)。その後、AMF301においてeNB82に対して、スライスSL2の無線区間のパスを解放するために、Deactivate bearer requestが送信され、eNB82においては、UE90に対してRRC connection releaseが送信され、スライスSL2のための無線区間のリソースが開放される(S113、S114)。
図7では、スライスSL1での処理のつぎにスライスSL2での処理が行われているが、スライスSL1での処理と、スライスSL2での処理は個別に行われるため、処理の順序は、図7に示す順序とは異なる可能性がある。
つぎに、AMF301がPCF400に各スライスの利用状況を問い合わせる処理について説明する。図8は、その処理シーケンス図である。ステップS101〜ステップS103は、図7と同じであり、UE90がeNB間を移動することにしたがって、ハンドオーバのための処理が行われる(S101〜S103)。
AMF301において、通信路の変更に係る要求を行う信号(Path Switch Request)が受信されると、スライス問合部303により、PCF400に対して、スライスの利用状況の問合せ信号が送信される(S104a)。この問合せ信号は、通信路の変更に係る要求を行う信号に含まれているスライスを特定するためのスライスIDに基づいて生成され、スライスIDが含まれる。なお、スライスIDに代えて、セッションを特定する情報や、無線アクセスベアラのID等が含まれてもよい。
PCF400において、各スライスにおいて通信されているパケット量が各SMFを介して管理されており、スライス判断部401により、スライスの利用状況が判断される(S104b)。本実施形態では、スライスSL2が利用されていないと判断され、その旨がスライス判断部401により通知される(S104c)。この通知には、利用されていないスライスを特定可能な情報が含まれており、スライスIDや、セッションIDなどが含まれている。
AMF301において、スライスSL2が利用されていない旨の通知が受信されると、スライスSL1のみに対して通信路の変更に関する指示が送信される。すなわち、スライスSL1を形成するSMF211およびUP212に対して、通信路の切り換え要求処理およびベアラ要求が行われる(S105−S108)。AMF301において、スライスSL2を形成するSMF221、UPX222に対しては、通信路の切り換え要求等は行われず、スライスSL2の通信路におけるベアラ情報の解放処理が行われる(S112)。その後、スライスSL2における無線区間のリソースの解放処理が行われる(S113、S114)。これらS105−S114の処理は、図7と同じである。
(パターン2)
パターン2は、UE90が、同一のSMFの配下にある異なるUPに接続するeNB間を移動する場合を示す。図9は、通信システムN1におけるパターン2に従った状況を説明する図である。図9に示すパターンは、例えば、UE90がスライスSL1,SL2との間で通信を行うことでUE90がサービスS1,S2を利用できるエリアSA#1から、異なるエリアSA#2へ移動をする場合である。なお、本実施形態におけるエリアは、一のSMFが管理するUPが複数存在し、それらUPは異なるeNBに接続されるように構成されたものである。この例では、スライスSL1は、SMF211、UP212a、およびUP212bにより形成されている。また、スライスSL2は、SMF221、UPX222a、およびUPX222bにより形成されている。そして、eNB81およびeNB82は、いずれのスライスSL1およびSL2にもアクセス可能に配置されている。したがって、UE90は、エリアSA#2に移動したとしてもスライスSL1およびSL2にアクセスできる。
本実施形態において、UE90が通信をする際の基地局装置は、ハンドオーバによりeNB81からeNB82へ変更されるが、引き続きスライスSL1との通信を行ってサービスS1を利用するが、スライスSL2を利用したサービスS2は、利用していない場合がある。したがって、eNB82とUP212との通信路を作成する必要があるが、eNB82とUP222との通信路を作成する必要はない。
上述パターン1と同様に、スライスが利用されて否かを判断する際において、SMF211、221においてどのスライスを利用していないかを判断する方法と、AMF301がPCF400に問合せをすることにしたがって、どのスライスを利用していないかを判断する方法とがある。このようなケースにおける具体的な処理の手順について、図を参照しながら説明する。図10は、SMF221においてスライスSL2が利用されていないかを判断する方法の処理シーケンス図を示す。
まず、UE90の移動前のeNB81と移動先のeNB82との間でハンドオーバに係る信号の送受信が行われる(HO Request, HO Request ACK:S201)。この信号を契機として、UE90,eNB81,eNB82の間でハンドオーバに係る処理が行われる(Handover Execution:S202)。
この後、移動先のeNB82から、AMF301に対して、通信路の変更に係る要求を行う信号が送信される(Path Switch Request:S203)。
通信路の変更に係る要求には、UE90を特定する情報と、通信路を特定する情報(TU-1,TU-2)及びセッションを特定する(S-ID1, S-ID2)が含まれる。AMF301において、eNB82からの要求を受信すると、通信路の変更に係る要求に含まれる情報により、UE90が2つのスライスとの間で通信路を設けているか否かを判定する(S204)。本実施形態では、通信路の変更に係る要求に、通信路を特定する情報が複数含まれていて、セッションを特定する情報が複数含まれていると、UE90に関して2つの通信路が個別に設けられていることを判断できる。
AMF301において、DNSサーバ350に対して、eNB82を介して通信路を設ける際のスライスに係る情報を問い合わせる(DNS Query Request/Response:S205)。より具体的には、eNB82を介してサービスS1,S2を利用する際に通信を行うことができるSMF211、221を特定する情報を取得する。この結果、通信制御部302では、DNSサーバ350から取得されるSMF211、221に係る情報から、eNB82間でユーザデータを送受信しようしているサービスサーバのAPN(Access Point Name)と、UE90の位置(すなわちアクセスするeNB82の情報)とに基づいて、サービスS1を利用するためにアクセスすべきスライスSL1のSMF211と、サービスS2を利用するためにアクセスすべきスライスSL2のSMF221と、が特定される(S206)。
AMF301において、SMF211に対して、UE90に係る新たなセッションを設けるための要求を送信する(Create Session Request:S207)。セッションの作成要求には、アクセス先のeNB82を特定する情報(eNB ID)と、セッションの作成にしたがって設けられる通信路を特定する情報(TU-1)と、が含まれる。
SMF221では、セッションの作成要求を受信すると、当該要求に基づいて、公知の手順により、通信路の作成に係る処理を行う。具体的には、通信路を作成するUPとして、同一のスライスSL1のUP212bを選択する(UP Selection:S208)。その後、UP212bに対して、通信路を特定する情報(TU-1)と共に、eNB82を特定する情報(eNB ID)を送信することで、セッション作成を指示する(Create Session Request:S209)。UP212bは、セッション作成に係る処理を行った後、自ノードを特定する情報(UP2 ID)と共に、セッションを作成する処理を行ったことをSMF211に対して返信する(Create Session Response:S209)。UP212bからの返信を受信したSMF211は、通信路の作成に係る処理が終わったことを、セッション作成要求(S210)に対する応答として、AMF301に対して通知する(Create Session Response:S210)。
また、AMF301は、SMF221に対して、UE90に係る新たなセッションを作成するための要求を送信する(Create Session Request:S211)。ここでは、SMF221は、スライスSL2は使用されていないと判断する(S212)。その判断手法は上述パターン1と同じである。そして、SMF221は、スライスSL2は利用されていない旨の通知を、AMF301に送信する(S213)。この通知には、利用されていないスライスを特定可能な情報が含まれており、スライスIDや、セッションIDなどが含まれている。
AMF301では、SMF221からスライスSL2は利用されていない旨の通知を受けると、スライスSL2のための通信路の作成処理を行うことなく、スライスSL2のための無線区間の通信路の解放処理の要求(Deactivate bearer request)をeNB82に送信する(S215)。そして、eNB82では、RRC connection releaseがeNB81に対して送信され、eNB81におけるスライスSL2のための無線区間のリソースの解放指示が行われる(S215、S216)。
つぎに、AMF301がPCF400にスライスSL2の利用状況を問い合わせる処理について説明する。図11は、その処理シーケンス図である。ステップS201〜ステップS205は、図10と同じであり、UE90がeNB間を移動することにより、ハンドオーバのための処理が行われ、eNB82からAMF301にその通信路の切り換え要求が送信される。そして、AMF301において、DNSに対してeNB82を介して通信路を設ける際のスライスに係る情報を問い合わせる(S201−S205)。
その後、AMF301において、PCF400に対して、取得したスライスに係る情報における各スライスの利用状況の問合せが行われる(S205a)PCF400は、各スライスSL1(SMF211)およびスライスSL2(SMF221)の通信管理をしており、そのスライスSL1またはSL2に、通信パケットが送受信されていないと判断すると、そのスライスは利用されていないと判断できる。本実施形態においては、PCF400において、スライスSL2が利用されていないと判断され(S205b)、その旨の通知が送信される(S205c)。この通知には、利用されていないスライスを特定可能な情報が含まれており、スライスIDや、セッションIDなどが含まれている。
AMF301において、PCF400からスライスSL2が利用されていない旨の通知が受信されると、サービスサーバのAPN等の情報に従って、スライスSL1のSMF211が選択され、スライスSL1に対するセッションを設けるための要求が送信される(S206、S207)。SMF211において、UE90がアクセスしたeNB82のID等に基づいて、スライスSL1を構成するUP212bを選択する(S208)。以降、S209−S216の処理にしたがって、スライスSL1のみについてセッションが作成され、スライスSL2に対しては、セッションが作成されない処理が行われる。
(パターン3)
パターン3は、UE90が、異なるUP、異なるSMFに接続するeNB間、すなわちハンドオーバ前に通信接続していたスライスが存在しないエリアへ移動する場合を示す。図12は、パターン3の状況を説明する図である。UE90がスライスSL1,SL2との間で通信を行うことでUE90がサービスS1,S2を利用できるエリアSA#1から、サービスS1,S2を利用できない異なるエリアSA#2へ移動をする場合である。この場合、UE90が通信をする際の基地局装置は、ハンドオーバによりeNB81からeNB82へ変更されるだけでなく、サービスS1,S2を利用するために通信を行うスライスを変更する必要がある。ただし、移動先のエリアSA#2では、スライスSL1,SL2に対応するスライスが存在しない場合がある。したがって、DNSサーバに対して問い合わせを行った場合に、DNSサーバからAMF301に係る情報を取得できない場合がある。
このような場合に2つのサービスを継続して利用する方法としては、移動前のeNB81とUP212との通信路と、移動前のeNB81とUP222との通信路と、の両方の機能を、2つのサービスとは関連性がないスライスSL3に設けられたUPY232との通信路に切り替えることが考えられる。ここでのスライスSL3には、SMFY231と、UPY232と、が含まれる。
なお、UE90の移動先のエリアSA#2において、eNB82がどのスライスとの間に通信路を設けることで、UE90がサービスS1,S2を利用できるかについては、eNB82、AMF301、及びUE90等は把握をしていない。また、スライスSL3がサービスS1,S2に対応可能であることをDNSサーバが把握していない場合には、DNSサーバもこの情報をAMF301に対して提供することができない。そのため、AMF301は、NSSF(Network Slice Selection Function)に問い合わせることで情報を取得する。このNSSFは、サービスとスライスとの対応付けを行っているノードであり、要求元からのサービス要求に対して、適切なスライスを回答するノードである。
上記のようなパターン3における具体的な処理の手順について、図13を参照しながら説明する。
まず、UE90の移動前のeNB81と移動先のeNB82との間でハンドオーバに係る信号の送受信が行われる(HO Request, HO Request ACK:S301)。この信号を契機として、UE90,eNB81,eNB82の間でハンドオーバに係る処理が行われる(Handover Execution:S302)。
この後、移動先のeNB82から、AMF301に対して、通信路の変更に係る要求を行う信号が送信される(Path Switch Request:S303)。
通信路の変更に係る要求には、UE90を特定する情報と、通信路を特定する情報(TU-1,TU-2)及びセッションを特定する(S-ID1, S-ID2)が含まれる。AMF301において、eNB82からの要求を受信すると、通信路の変更に係る要求に含まれる情報により、UE90が2つのスライスとの間で通信路を設けているか否か、スライスを変える必要があるか否かを判定する(S304)。本実施形態では、通信路の変更に係る要求に、通信路を特定する情報が複数含まれていて、セッションを特定する情報が複数含まれていると、AMF301では、UE90に関して2つの通信路が個別に設けられていることを判断できる。このように、通信路の変更に係る要求に含まれる情報に基づいて、AMF301では、複数の通信路が設けられているか否かの判定を行う。そして、AMF301において、UE90に関して複数の通信路が設けられていると判定された場合には、以下の処理を行う。
AMF301において、UE90に関して複数の通信路が設けられていて、且つ、スライスSL1,SL2がエリアSA#2をカバーしていないことが確認された場合、DNSサーバに対して、eNB82を介して通信路を設ける際のスライスに係る情報を問い合わせる(DNS Query Request:S305)。より具体的には、AMF301は、DNSサーバに対して、ECGI(E-UTRAN Cell Global ID)もしくはサービスS1,S2を提供するサービスサーバのAPN(APN1&2)を送信することで、サービスS1,S2を利用する際に通信を行うべきスライスのSMFを特定する情報を取得する。ECGIは、UE90が在圏するセルを特定する情報であり、すなわち、UE90の位置を示す情報である。
DNSサーバは、location及びサービスの種類に対して、アクセス先(通信路を設ける先)のスライスを特定する情報が対応付けられた情報を記憶していない。したがって、DNSサーバは、AMF301に対して、サービスに対応するスライスが存在しないことを示す情報、すなわち、SMFの情報がないことを通知する(DNS Query Response:S306)。
このように、DNSサーバからSMFを特定する情報が提供されない場合、AMF301側では、UE90がサービスS1,S2を利用するためにeNB82との間で通信路を設ける相手方のスライスを特定することができないことになる。そこで、AMF301では、NSSFに対してUE90を特定する情報と、利用したいサービスを特定する情報(APN1&APN2)と、ECGIとを送信して、問い合わせを行う(PolicyRequest:S307)。
これに対して、NSSFは、利用したいサービスを特定する情報と、EGCIと、自装置で保持している情報と、に基づいて、UE90の在圏するエリアにおいて、当該サービスを利用するための通信路を設けることができるスライスを特定する。NSSFでは、サービス毎に対応可能なスライスを特定する情報を保持していることから、この情報を利用して、対応するスライスの情報を提供する(Policy Response:S308)。
AMF301では、NSSFからの情報に基づいて、SMFY231が含まれるスライスSL3との間で2つのサービスに係るセッションを設けることを決定する(Selects CPY for both APN1&2 Sessions:S309)。
このように、DNSサーバから提供される情報では、適切なスライス(SMF)を選択することができない場合には、サービスに対応したスライスを特定する情報を保持するNSSFに対して問い合わせる構成とする。この処理により、2つのサービスを利用するための適切なスライス(SMF)に係る情報を取得することが可能となる。
なお、DNSサーバ及びNSSFが、利用したいサービスを特定する情報(APN1&APN2)に対して適切なスライスを特定する情報を提供できない場合には、サービスの提供ができないため、サービスの提供自体が中断される。
AMF301において、SMFを選択する処理の後、PCF400に対して、移動前における各スライス(SMF211およびSMF221)の利用状況の問合せが送信される(S310)。上述の通り、PCF400は、各スライスSL1およびSL2を構成するSMF211および222に対して通信管理をしており、そのスライスSL1またはSL2に、通信パケットが送受信されていないと判断すると、そのスライスは利用されていないと判断できる。本実施形態では、PCF400においては、スライスSL2、すなわちSMF221が利用されていないと判断され(S311)、その旨の通知がAMF301に送信される(S312)。この通知には、利用されていないスライスを特定可能な情報が含まれており、スライスIDや、セッションIDなどが含まれている。
AMF301において、スライスの利用状況の通知が受信されると、利用されているスライスに対するセッション要求が送信される(S313)。
AMF301では、ここまでの処理にしたがって特定されたSMF、すなわち、SMFY231に対して、UE90に係る新たなセッションを設けるための要求を送信する(Create Session Request:S313)。セッションの作成要求には、アクセス先のeNB82を特定する情報(eNB ID)と、セッションの作成にしたがって設けられる通信路を特定する情報(TU-1)と、サービスを特定する情報(APN1)が含まれる。この処理により、SMFY231において、スライスSL1に対応するサービスに係るセッションを開設することが認識される。
SMFY231では、セッションの作成要求を受信すると、当該要求に基づいて、公知の手順により、通信路の作成に係る処理を行う。具体的には、通信路を作成するUPとして、同一のスライスSL3のUP232を選択する(UP Selection:S314)。その後、UP232に対して、通信路を特定する情報(TU-1)と共に、eNB82を特定する情報(eNB ID)を送信することで、セッションの作成を指示する(Create Session Request:S315)。UP232は、通信路の作成に係る処理を行った後、通信路を特定する情報(TU-1)及び自ノードを特定する情報(UPY ID)と共に、通信路を作成する処理を行ったことをSMFY231に対して返信する(Create Session Response:S316)。UP263からの返信を受信したSMFY231は、通信路の作成に係る処理が終わったことを、セッションの作成要求(S313)に対する応答として、AMF301に対して通知する(Create Session Response:S317)。
AMF301では、SMFY231からの応答(S317)を受信すると、eNB82に対して、通信路の変更に係る処理が終了したことを通知する(Path Switch Request ack:S318)。この信号には、UP232を特定する情報(UPY ID)に対応付けて、スライスSL1の通信路を特定する情報(TU-1)と、スライスSL1のセッションを特定する情報(S-ID1)が含まれる。この情報に基づいて、eNB82は、通信路の相手方となるノードを特定できる。
その後、eNB82からeNB81に対して、通信路に係る無線区間のリソースの開放を指示する(Release Resource:S319)。AMF301では、SMF221からスライスSL2は利用されていない旨の通知を受けると、スライスSL2のためのセッションの作成処理を行うことなく、スライスSL2のための無線区間のリソースの解放処理の要求(Deactivate bearer request)をeNB82に送信する(S320)。そして、eNB82では、RRC connection releaseがeNB81に対して送信され、eNB81におけるスライスSL2のためのリソースの解放指示が行われる(S321)。
つぎに、本実施形態における通信システムN1のパターン1〜パターン3における作用効果について説明する。
本実施形態における通信システムN1は、ネットワークインフラ上に生成される仮想化ネットワークであるスライスと通信接続する通信端末に対して通信制御を行う通信システムの通信制御方法を実行できる。
この通信システムN1は、通信端末であるUE90がハンドオーバを行う制御手順において、スライスが利用されているか否かを判断する判断ステップと、スライスが利用されていないと判断されると、当該利用されていないスライスを利用しないための通信制御を行う通信制御ステップと、を備える。
この処理により、ハンドオーバをする際において、ハンドオーバ前に通信接続していたスライスが利用されていないと判断される場合には、その利用されていないスライスについては、当該スライスを利用しないように通信制御を行うことができる。したがって、ネットワークリソースの無駄を解消し、そのリソースを効率的に利用できる。
本実施形態の通信システムN1においては、SMF211、221において、ハンドオーバの通信路の切り換え処理を行う際に、スライスが利用されているか否かを判断することができる。その場合、通信システムN1は、スライスとUE90との通信接続制御を行うスライス接続サーバであるAMF301と、スライスを構成し、UE90との間でユーザデータを送受信する通信ノードであるUP212、UPX222と、当該UP212,UPX222とともにスライスを構成し、UP212、UPX222に対する通信制御を行う通信制御サーバであるSMF211,221とを含んで構成されている。
SMF211、221が実行する判断ステップ(図7のS110または図10のS110)において、SMF221は、スライスSL2が利用されていないと判断すると、当該利用されていないスライスSL2を特定可能な識別情報(スライスID等)をAMF301に通知する。そして、AMF301が実行する通信制御ステップ(図7のS112〜S114、または図10のS12〜S114)において、利用されていないスライスを利用しないための通信制御を行う。なお、ここでの通信制御ステップは、少なくともベアラの解放制御を含めばよい。
さらに具体的には、本実施形態の通信システムN1において、UE90が、ハンドオーバ前に通信接続されていた通信ノードと通信接続可能なエリアへハンドオーバした場合には(パターン1)、AMF301は、当該利用されていないスライスSL2の通信接続状態、例えばベアラを解放できる。
このような構成によって、SMF211,221においてスライスの利用状況を判断することができ、その利用状況に応じてベアラの解放処理を行うことができる。したがって、ネットワークリソースの無駄を解消し、そのリソースを効率的に利用できる。
また、UE90が、ハンドオーバ前と同じスライスに通信接続可能なエリアであって、当該ハンドオーバ前とは異なる通信ノードが配置されるエリアへハンドオーバした場合には(パターン2)、AMF301は、当該利用されていないスライスSL2に対しては、通信接続処理は行わず、利用されているスライスSL1に対して通信接続処理を行う。
このような構成によって、SMF211,221においてスライスの利用状況を判断することができ、その利用状況に応じたスライスに対してセッションを張るなどの通信接続処理を行うことができる。したがって、ネットワークリソースの無駄を解消し、そのリソースを効率的に利用できる。
一方で、上記SMF211等での判断処理に代えて、PCF400において、スライスの利用状況を判断できる。
通信システムN1は、スライスとUE90との通信接続制御を行うAMF301と、スライスを構成し、UE90との間でユーザデータを送受信するUP212,222と、当該UP212,222とともにスライスを構成し、UP212,222に対する通信制御を行うSMF211、221と、スライスSL1、SL2の利用状況を管理する管理サーバであるPCF400とを含んで構成されている。
AMF301は、ハンドオーバ手順における切り換え要求を受けると、PCF400に対して、UE90が通信接続しているスライスの利用状況の問合せを行う問合せステップ(図8のS104a、図11のS205a、図13のS310)を備える。
PCF400においては、SMF211、221が管理しているUP212、UPX222が送受信している通信パケット量を判断することに基づいて、スライスが利用されているか否かを判断できる(図8のS104b、図11のS205b、図13のS311)。
そして、AMF301は、この問合せステップにおいて問合せた結果に基づいて、利用されていないスライスを利用しないための通信制御を行う。
さらに具体的には、UE90が、ハンドオーバ前に通信接続されていた通信ノードと通信接続可能なエリアへハンドオーバした場合には(パターン1)、AMF301は、問合せステップにおいて問合せた結果に基づいて、利用されていないスライスSL2の通信接続状態、例えばベアラを解放する。
この処理により、ハンドオーバをする際において、ハンドオーバ前に通信接続していたスライスが利用されていないと判断される場合には、その利用されていないスライスについては、当該スライスを利用しないように通信制御を行うことができる。したがって、ネットワークリソースの無駄を解消し、そのリソースを効率的に利用できる。
また、UE90が、ハンドオーバ前と同じスライスに通信接続可能なエリアであって、当該ハンドオーバ前とは異なる通信ノードが配置されているエリアへハンドオーバした場合には(パターン2)、AMF301は、問合せステップにおいて問合せた結果に基づいて、利用されていないスライスの通信接続処理は行わず、利用されているスライスに対して通信接続処理を行う。
このような構成によって、PCF400においてスライスの利用状況を判断することができ、その利用状況に応じたスライスに対してセッションを張るなどの通信接続処理を行うことができる。したがって、ネットワークリソースの無駄を解消し、そのリソースを効率的に利用できる。
さらに、UE90は、ハンドオーバ前に通信接続していたスライスが存在しないエリアにハンドオーバすることもある(パターン3)。この例示においては、通信システムN1は、予め生成されている複数のスライスからサービスに対応したスライスを選択するスライス選択サーバであるNSSFをさらに備えている。
そして、UE90が、ハンドオーバ前に通信接続していたスライス(例えばスライスSL1およびSL2)と通信接続できないエリアへハンドオーバした場合には、AMF301は、NSSFから新たなスライス(スライスSL3)に通信接続するためのSMFY231の識別情報を取得し、PCF400に対して、UE90がハンドオーバ前に通信接続していたスライスSL1およびSL2の利用状況の問合せを行う。ここでは、スライスSL2が利用されていないと判断されるため、その問合せた結果に基づいて、ハンドオーバ前に通信接続していたスライスSL1に対応する新たなスライスSL3に対する通信接続処理を行う。
この処理により、スライスが存在しないエリアにハンドオーバしたとしても、ハンドオーバ前に利用していたスライスとして選択された新たなスライスSL3に通信接続できる。その際、すでに利用されなくなったスライスSL2を用いたサービスについては、新たなスライスSL3を使って通信接続しないようにすることで、そのリソースの無駄を防止できる。
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC ConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本明細書において特定の装置によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。例えば、特定の装置が基地局であった場合においては、当該基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)を含んだネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせであってもよい。
情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、信号はメッセージであってもよい。
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容できる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(accesspoint)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
ユーザ端末は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(lookingup)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。