JP6662525B2 - 光学センサ表面における物質移動特性の正規化 - Google Patents

光学センサ表面における物質移動特性の正規化 Download PDF

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Description

本発明は、光学センサ表面における物質移動(mass transport)特性の正規化(normalization)のための方法に関する。より詳しくは、本発明は、較正不要(calibration−free)濃度分析のための標識不要(label−free)システムの正規化、およびアナライト(analyte)の濃度を割り出すための方法に関する。さらに、本発明は、この方法の各ステップの実行に有用なキットに関する。
分子相互作用をリアルタイムで監視することができる分析センサシステム(すなわち、標識不要システム)について、関心が高まっている。これらのシステムは、多くの場合、光バイオセンサにもとづいており、通常は、相互作用分析センサまたは生体特異性相互作用分析センサと呼ばれる。代表的なバイオセンサシステムは、GE Healthcare Life Sciences社が販売するBiacore(登録商標)という計測機器であり、試料中の分子とセンサ表面に固定された分子構造との間の相互作用を検出するために表面プラズモン共鳴(SPR)を使用する。Biacore(登録商標)システムにおいては、試料中の特定の分子の存在および濃度だけでなく、例えば分子相互作用に関する会合速度定数および解離速度定数などの追加の相互作用パラメータも、標識を用いることなくリアルタイムで割り出すことができる。装置および理論的背景は、文献(例えば、Jonsson,U.他、BioTechniques 11:620〜627頁(1991年)を参照されたい)において充分に説明されている。通常は、この技法は、センサチップ(フローセル)の特殊な光学センサ表面へとリガンド(ligand)を固定し、センサチップに関心のアナライトを含む試料の流れを接触させ、次いでリガンドとアナライトとの間の結合によって生じるセンサチップの表面光学特性の変化を測定することを含む。SPRのさらなる詳細については、米国特許第5,313,264号明細書、米国特許第5,573,956号明細書、および米国特許第5,641,640号明細書も参照される。
較正不要濃度分析(CFCA)は、試験の実行時に評価変数としてもたらされる測定された物質移動特性ならびに拡散係数および分子量についての値から、アナライトの濃度を計算する。評価は、物質移動成分を含む相互作用のカイネティクス(kinetics)のモデルへのセンサグラム(sensorgram)データのフィッティングにもとづく。物質移動パラメータは、与えられた拡散係数、フローセル特性、および分子量から計算される。全体的にフィッティングされた変数として設定されたアナライト濃度で、アナライトの未知の濃度を明らかにすることができる。CFCAに関して、フローセル特性は個体間で変わる可能性があり、これを固定されたリガンドと既知の濃度のアナライトとの間の相互作用を使用することによって補正することができる。異なるチップ個体の相違が、理論的には、大きな変動を単独で引き起こす可能性がある。そのような変動は、補正が困難である可能性があり、その理由は、補正によってチップが消耗するからである。
したがって、プロセスを改善し、チップを消費することのない補正によって異なるチップの間の変動を軽減する全体的な結合手順について、ニーズが存在する。
米国特許出願公開第2014/147937号明細書
本明細書に開示される内容は、フローセルにおける光学検出面の物質移動特性の正規化のための静電的結合の新規な使用を含む。本方法は、フローセルの物質移動特性を特徴付けるために、pIを下回るpHおよび低いイオン強度において生じる例えばBiacoreセンサチップ(CM5、CM7、CM4、CM3、およびC1)の光学検出面のカルボキシデキストラン表面への正に帯電した高分子粒子の静電的結合を使用する。静電的に結合した高分子粒子は、生理学的なイオン強度を有する緩衝液がチップを覆って流されるときに洗い流される。そのような静電的な結合を、ここでは、アナライトの濃度の測定に使用することもできる。さらに、この方法の測定は、アナライトの活性濃度に依存しないため、分光法または他の活性に依存しない濃度測定方法と併せたCFCAの精度の測定または設定に使用することも可能である。
このように、本発明の第1の態様は、較正不要濃度分析のための標識不要システムの正規化のための方法であって、以下の並びのステップ、すなわち
(1)既知の濃度の対照高分子粒子を含んでいる前記高分子粒子たんぱく質のpIよりも低いpHおよび低イオン強度の溶液を用意するステップと、
(2)前記溶液を負に帯電した光学センサ表面に第1の流量にて接触させて、前記高分子粒子の前記表面への静電的結合を可能にし、第1のセンサグラムを得るステップと、
(3)前記溶液を前記光学センサ表面に第2の流量にて接触させて、前記高分子粒子の前記表面への静電的結合を可能にし、第2のセンサグラムを得るステップと、
(4)前記センサグラムを結合方程式へとフィッティングし、前記対照高分子粒子の測定濃度を明らかにするステップと、
を含んでおり、
前記光学センサ表面には、前記対照高分子粒子のためのリガンドが固定されておらず、前記接触させるステップは、物質移動による律速のもとで実行される、方法を提供することである。
特定の実施形態において、対照高分子粒子は、濃度系列にてもたらされ、正規化は、一連の試料濃度と光学センサ表面との間の静電的結合を測定することによって達成される。
特定の実施形態において、光学センサ表面は、エバネッセントは検出にもとづく検出器の一部である。好ましくは、光学センサ表面は、表面プラズモン共鳴にもとづく検出器の一部である。
特定の実施形態において、高分子粒子は、たんぱく質である。
本発明の第2の態様は、アナライトの濃度を割り出すための方法であって、
1)アナライトを含んでいる前記アナライトのpIよりも低いpHおよび低イオン強度の溶液を用意するステップと、
2)前記溶液を負に帯電した光学センサ表面に第1の流量にて接触させて、前記アナライトの前記表面への静電的結合を可能にし、第1のセンサグラムを得るステップと、
3)前記溶液を前記負に帯電した光学センサ表面に第2の流量にて接触させて、前記アナライトの前記表面への静電的結合を可能にし、第2のセンサグラムを得るステップと、
4)前記センサグラムを結合方程式へとフィッティングすることによって、前記アナライトの濃度を割り出すステップと、
を含んでおり、
前記光学センサ表面には、前記対照高分子粒子のためのリガンドが固定されておらず、前記接触させるステップは、物質移動による律速のもとで実行される、方法を提供することである。
特定の実施形態において、アナライトは、関心のたんぱく質である。特定の実施形態において、たんぱく質アナライトは、濃度系列にてもたらされ、濃度測定は、希釈された試料の系列のいくつかと光学センサ表面との間の静電的結合を測定することによって達成される。
特定の実施形態において、光学センサ表面は、エバネッセントは検出にもとづく検出器の一部である。好ましくは、光学センサ表面は、表面プラズモン共鳴にもとづく検出器の一部である。
本発明の第3の態様は、既知の濃度の既知の高分子粒子の溶液と、前記高分子粒子の溶液の希釈のための低pHおよび低イオン強度の緩衝液と、指示マニュアルと、を含んでおり、アナライトの較正不要濃度分析のための光学センサ表面の正規化のための標識不要システムにおける使用に適したキットを提供することである。
特定の実施形態において、本キットは、光学センサ表面に付着した高分子粒子を洗い落とすためのより高いイオン強度の緩衝液をさらに含む。
特定の実施形態において、本キットにおける高分子粒子の溶液は、高分子粒子のpIよりも低いpHを有する。
特定の実施形態において、既知の高分子粒子は、たんぱく質である。
本発明のさらなる詳細および利点が、下記の説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
別々のサイクルにおいて5および100μl/分の流量で行われたBiacore光学センサ表面における抗β2μの静電的結合から得られたセンサグラムを示している。
分析センサシステムのフローセルにおける物質移動特性を評価するために、種々の流量において表面への初期のアナライト結合速度を記録しなければならない。結合速度は、物質移動によって律速される条件下では、流量に依存する。本発明は、標識不要検出システムを正規化し、あるいは未知の濃度のアナライトの濃度を測定するために、既知の濃度のアナライトとセンサチップの光学センサ表面との間の物質移動によって律速される結合を利用する。そのような結合は、センサチップ上の陰イオン性の負に帯電したマトリクスへの陽イオン性のアナライトの静電的な引き付けによって達成される。大部分の高分子粒子(例えば、たんぱく質)は、緩衝液のpHがそれらの等電点を下回るとき、陽イオン性になる。試料溶液におけるイオン強度が、たんぱく質およびチップマトリクスの電荷を遮蔽しないように充分に低い(〜10mM)場合、たんぱく質は、光学センサ表面へと結合する。この静電的結合が、フローセルにおける現在の物質移動特性を特徴付けるために、厳密に物質移動によって律速された条件のもとで、リアルタイムで注視される。
特定の実施形態において、厳密に物質移動によって律速された条件のもとでの静電的結合が、例えばオフ/異なるフローセルの間などで測定された濃度の精度を正規化するために使用される。良好に特徴付けられた条件(pH、イオン強度、濃度)のもとでの良好に特徴付けられた高分子粒子(例えば、たんぱく質)が、適切なソフトウェアツールを使用してCFCAのための分析センサシステムを正規化するために使用される。さらに、測定がアナライトの活性濃度に依存しないため、分光法または他の活性に依存しない濃度測定法との関連におけるCFCAの精度を測定または設定するために使用することができる。この方法は、CFCAを多チャネルシステムに関して実現可能かつ正確にするためにきわめて重要であり、なぜならば、そのようなシステムにおいて、すべてのチャネルを高い精度を達成すべく正規化することが必要だからである。
一実施形態においては、較正不要濃度分析のための標識不要システムの正規化のための方法であって、以下の並びのステップ、すなわち
(1)既知の濃度の対照高分子粒子を含んでいる前記高分子粒子のpIよりも低いpHおよび低イオン強度の溶液を用意するステップと、
(2)前記溶液を負に帯電した光学センサ表面に第1の流量にて接触させて、前記高分子粒子の前記表面への静電的結合を可能にし、第1のセンサグラムを得るステップと、
(3)前記溶液を前記光学センサ表面に第2の流量にて接触させて、前記高分子粒子の前記表面への静電的結合を可能にし、第2のセンサグラムを得るステップと、
(4)前記センサグラムを結合方程式へとフィッティングし、前記対照高分子粒子の測定濃度を明らかにするステップと、
を含んでおり、
前記光学センサ表面には、前記対照高分子粒子のためのリガンドが固定されておらず、前記接触させるステップは、物質移動による律速のもとで実行される、方法が提供される。
「対照高分子粒子」は、正に帯電し、たんぱく質のような既知の拡散係数を有しており、低いpHでの測定において安定である任意の高分子粒子であってよい。高分子粒子は、これらに限られるわけではないが、たんぱく質、合成分子、多糖、アプタマー、または核酸分子であってよい。好ましくは、対照高分子粒子は、約5000ダルトン〜約500,000ダルトンの分子量を有する。好ましくは、対照高分子粒子は、たんぱく質である。例として、対照たんぱく質は、モノクローナル抗体であってよい。
高分子粒子は、既知の濃度を有する。特定の実施形態において、既知の濃度は、0.1〜20nMの範囲にある。より好ましい実施形態において、既知の濃度は、1〜20nMの範囲にある。特定の実施形態において、高分子粒子は、濃縮させられた試料からのものであってよく、使用に先立って希釈される。高分子粒子の適切な濃度は、静電的結合が適切な初期結合速度およびQC比に達し、異なる高分子粒子において変わることを保証する。
高分子粒子、例えばたんぱく質が、たんぱく質のpIよりも低いpHを有する溶液内に存在する場合、たんぱく質は、正に帯電する。pIは、たんぱく質の正味の電荷がゼロとなるpHである。pIよりも高いpHにおいて、たんぱく質上の酸性基が脱プロトン化し、たんぱく質に正味の負の電荷をもたらす。pIよりも低いpHにおいて、たんぱく質上の塩基性基がプロトン化し、たんぱく質に正味の正の電荷をもたらす。
特定の実施形態において、対照高分子粒子は、低いイオン強度を有する溶液中に存在する。低いイオン強度は、約0〜50mMの間、好ましくは約5〜20mMの間、より好ましくは約10mMのイオン強度を意味する。
特定の実施形態において、光学センサ表面は、負に帯電させられる。光学センサ表面を、例えば、カルボキシル基で官能化させることができる。低いイオン強度において、正に帯電した高分子粒子(例えば、たんぱく質)は、カルボキシル基が負であり、たんぱく質が正であって、両者が引き寄せられ、この引き寄せを遮る充分な他のイオンが周囲に存在しないため、カルボキシル基によって官能化された表面に結合すると考えられる。好ましくは、光学センサ表面は、カルボキシデキストランで官能化させられる。より好ましくは、光学センサ表面は、カルボキシメチルで修飾されたデキストランで官能化させられる。
きわめて低いpHにおいて、酸性イオンは、光学センサ表面の負の電荷をプロトン化させ始め、表面の容量を低下させる。したがって、好ましいpHは、対照高分子粒子(または、アナライト)のpIよりも低いが、センサ表面の容量の喪失を引き起こすようには低すぎないpHである。特定の実施形態において、好ましいpHは、pH3〜7の間である。
特定の実施形態において、較正不要濃度分析のための標識不要システムの正規化のための方法は、同じ光学センサ表面におけるアナライトの後の較正不要濃度分析のために、測定された濃度を既知の濃度と比較することによってセンサ表面の補正係数を計算するステップをさらに含む。特定の実施形態において、補正係数は、測定された濃度に対する既知の濃度の比である。したがって、後に測定される任意のアナライトの濃度を、補正係数を使用して調節することによって、真の濃度に到達することができる。
特定の実施形態において、較正不要濃度分析のための標識不要システムの正規化のための方法は、ステップ2および3の間に、より高いイオン強度の緩衝液で光学センサ表面を洗浄することで、表面から結合した高分子粒子を取り除くステップをさらに含む。特定の他の実施形態において、本方法は、ステップ3の後で、より高いイオン強度の緩衝液で光学センサ表面を洗浄することで、結合した高分子粒子を表面から取り除くステップをさらに含む。より高いイオン強度の緩衝液は、対照高分子粒子の溶液のイオン強度よりも高いイオン強度を有する。したがって、特定の実施形態において、より高いイオン強度は、約50〜500mMであってよい。好ましくは、緩衝液のイオン強度は、150〜180mMなど、約100〜200mMであってよい。
特定の実施形態において、第1および第2の流量は異なる。特定の実施形態において、第1の流量は、約5〜20μl/分であってよく、第2の流量は、約50〜100μl/分であってよい。他の実施形態において、第1の流量は、約50〜100μl/分であってよく、第2の流量は、約5〜20μl/分であってよい。好ましくは、第1の流量は、約5μl/分であってよく、第2の流量は、約100μl/分であってよい。
特定の実施形態においては、厳密に物質移動によって律速された条件のもとでの静電的結合が、関心のアナライトの濃度を測定するために使用される。そのような濃度を、充分に特徴付けられた条件(pH、イオン強度、濃度希釈)のもとで、適切なソフトウェアツールで較正不要濃度分析によって分析センサシステムを
使用して得ることができる。光学センサ表面にリガンドを存在させて得られる濃度測定と異なり、測定は、アナライトとリガンドとの間の結合を必要としない。したがって、測定は、「活性な」(すなわち、リガンドに結合できる)アナライトと、不活性なアナライトとを区別しない。すなわち、「活性」濃度と比べて、総濃度が測定される。
このように、一実施形態においては、アナライトの濃度を割り出すための方法であって、
(1)前記アナライトを含んでいる前記アナライトのpIよりも低いpHおよび低イオン強度の溶液を用意するステップと、
(2)前記溶液を負に帯電した光学センサ表面に第1の流量にて接触させて、前記アナライトの前記表面への静電的結合を可能にし、第1のセンサグラムを得るステップと、
(3)前記溶液を前記負に帯電した光学センサ表面に第2の流量にて接触させて、前記アナライトの前記表面への静電的結合を可能にし、第2のセンサグラムを得るステップと、
(4)前記センサグラムを結合方程式へとフィッティングすることによって、前記アナライトの濃度を割り出すステップと、
を含んでおり、
前記光学センサ表面には、前記対照高分子粒子のためのリガンドが固定されておらず、前記接触させるステップは、物質移動による律速のもとで実行される、方法が提供される。
特定の実施形態において、本方法は、ステップ2および3の間に、より高いイオン強度の緩衝液で光学センサ表面を洗浄することで、結合したアナライトを表面から取り除くステップをさらに含む。
特定の実施形態において、本方法は、ステップ3の後で、より高いイオン強度の緩衝液で光学センサ表面を洗浄することで、結合したアナライトを表面から取り除く随意によるステップをさらに含む。
特定の実施形態において、第1および第2の流量は異なる。特定の実施形態において、第1の流量は、約5〜20μl/分であってよく、第2の流量は、約50〜100μl/分であってよい。他の実施形態において、第1の流量は、約50〜100μl/分であってよく、第2の流量は、約5〜20μl/分であってよい。好ましくは、第1の流量は、約5μl/分であってよく、第2の流量は、約100μl/分であってよい。
特定の実施形態において、本方法は、別の測定でアナライトの濃度を測定し、測定された濃度を比較するステップをさらに含む。特定の実施形態において、アナライトの濃度の別の測定は、たんぱく質の分光光度計を使用する280nmにおける吸光度など、伝統的な方法である。
特定の実施形態において、アナライトは、溶液中の正に帯電した化合物または生体分子などの任意の高分子粒子であってよい。高分子粒子は、例えば、たんぱく質、多糖、核酸分子、などであってよい。特定の好ましい実施形態において、アナライトは、抗体などのたんぱく質またはウイルス粒子である。
高分子粒子の溶液は、使用に先立って順次に希釈される。高分子粒子の適切な濃度は、静電的結合が適切な初期結合速度およびQC比に達し、異なる高分子粒子において変わることを保証する。適切な希釈を、センサグラムを1:1の相互作用カイネティクスモデル(下記を参照)へとフィッティングすることによって決定することができる。
特定の実施形態においては、厳密に物質移動によって律速された条件のもとでの静電的結合が、たんぱく質製剤の活性を評価するために使用される。総濃度が上述のように測定された後で、アナライトの活性濃度が、(例えば、並列なフローセルにおいて)固定されたリガンドの存在下でCFCAにて測定される。この組み合わせによって、製剤における活性の程度を明らかにすることができる。
以下の一般的原理が、本発明のすべての態様について適用可能である。
表面結合相互作用を、いくつかの異なる相互作用分析技法を使用して特徴付けることができる。市販のバイオセンサとして、表面プラズモン共鳴(SPR)にもとづき、リアルタイムでの表面相互作用の監視を可能にする上述のBiacore(登録商標)システム計測機器が挙げられる。
SPRの現象は、周知である。SPRは、異なる屈折率を有する2つの媒質の間の界面において光が特定の条件下で反射させられるときに生じ、この界面は、金属膜で被覆され、典型的には銀または金で被覆されている。Biacore(登録商標)計測機器において、媒質は、試料ならびにマイクロ流体フローシステムによって試料が接触させられるセンサチップのガラスである。金属膜は、チップ表面上の金の薄層である。SPRは、特定の反射角度において反射光の強度の低下を引き起こす。この反射光強度が最小となる角度は、反射光と反対側(Biacore(登録商標)システムにおいては、試料側)の表面付近の屈折率につれて変化する。
試料中の分子がセンサチップ表面に結合すると、濃度ひいては表面における屈折率が変化し、SPR応答が検出される。相互作用の過程における応答を時間に対してプロットすることにより、相互作用の進展に関する定量的尺度がもたらされる。そのようなプロットは、通常は、センサグラムと呼ばれる。Biacore(登録商標)システムにおいて、SPR応答値は、レゾナンスユニット(RU)を単位として表される。1RUは、反射光強度が最小となる角度の0.00001°の変化を表し、これは大部分のたんぱく質において、センサ表面における約1pg/mm2の濃度変化にほぼ等しい。アナライトを含有する試料がセンサ表面に接触するとき、センサ表面は、「会合」と呼ばれる段階にてアナライトと相互作用する。この段階は、試料が最初にセンサ表面に接触させられるときのRUの増加として、センサグラム上に示される。反対に、「解離」は、通常は、試料の流れを例えば緩衝液の流れで置き換えたときに生じる。この段階は、表面に結合したリガンドからアナライトが解離するときの時間につれてのRUの減少として、センサグラム上に示される。
較正不要濃度分析は、試験の実行時に評価変数としてもたらされる測定された物質移動特性ならびに拡散係数および分子量についての値から、アナライトの濃度を計算する。一例において、評価は、与えられた拡散係数、フローセル特性、および分子量から計算される物質移動パラメータ、ならびに全体的にフィッティングされた変数として設定されるアナライト濃度における1:1の相互作用カイネティクスのモデルへのセンサグラムデータのフィッティングにもとづく。
フローセルおよびセンサ表面における事象を、次のように表現することができる。
例えばバルク(Abulk)中のたんぱく質などの高分子粒子のチップ表面(B)への結合は、2段階のプロセスである。第1の段階において、バルクからのたんぱく質が、物質移動係数kmにて表面(Asurf)へと運ばれ、第2の段階において、AsurfとBとの間の結合が、会合定数kaおよび解離定数kdにて生じ、複合体ABが形成される。
bulkのセンサ表面への移動が、AsurfのBへの結合よりも遅い場合、物質移動による律速が生じ、アナライト濃度を測定することができる。
実験の手順は、少なくとも2つの大きく離れた流量における応答の監視および適切なモデルによる評価を含む。
そのような実験から得られた曲線(すなわち、センサグラム)の結合段階が、物質移動の項(kt)による2分子相互作用モデルへとフィッティングされ、アナライト濃度(Conc)がフィッティングされたパラメータである。
A(溶液)=Conc
A[0]=0
dA/dt=kt*(Conc−A)−(ka*A*B−kd*AB)
B[0]=RMax
dB/dt=−(ka*A*B−kd*AB)
AB[0]=0
dAB/dt=(ka*A*B−kd*AB)
総応答:
AB+RI
このモデルにおいて、物質移動定数ktの値は、以下の式に従って計算される定数として導入される。
この式におけるパラメータを、たんぱく質依存(protein−dependent)および計測機器依存(instrument−dependent)へとグループ化すると、以下が得られる。
または
較正不要濃度分析のための作業は、異なる流量で実行される各々の試料についての少なくとも2回のサイクルを必要とする。各々の流量におけるブランク(blank)サイクルは、随意である。
最低および最高の流量(例えば、それぞれ5および100μl/分)におけるセンサグラムが、充分に離れていることが重要である。曲線が互いに近く、あるいは一致する場合、それは信頼できる濃度測定のための結合における充分な物質移動による律速が、存在しないことを示している。充分な物質移動による律速は、一般に、約0.2またはそれよりも大きいQC比の値によって示される。低QC比の試料は、用心して取り扱われるべきである。
QC比は、物質移動による律速の程度を反映する指数Qから以下のように計算される(初期の結合は、RU/秒を単位とするセンサグラムの傾きによって測定される)。
指数Q=(大流量における初期の結合/小流量における初期の結合)*(小流量/大流量)1/3
完全な物質移動による律速の条件下で、結合速度は、流量の立方根に比例し、したがって指数Qは、1という値を有する。物質移動による律速が存在しない場合、結合速度は、流量とは無関係であり、したがってQは、流量比の立方根に等しい値を有する。したがって、Qについて考えられる理論値の範囲は、使用される流量に依存する(5および100μ/分の流量の場合、値は0.37)。QC比は、0〜1の尺度へと正規化されたQについての測定値から計算される。
max=1
min=(小流量/大流量)1/3
QC比=(Qmeasured−Qmin)/(Qmax−Qmin
場合により、測定された結合速度が、大流量における結合速度よりも低くなり、QC比について負の値がもたらされる可能性がある。これは、センサグラムが乱された場合や、実験変動の結果として結合速度が流量に左右されない(したがって、結合速度が理論的には等しくなり、QC比が0となる)場合に生じ得る。
測定された濃度は、フィッティングから計算された値であり、実際の濃度は、元の試料における濃度をもたらすように測定された濃度と希釈係数とを乗算することによって得られる。特定の実施形態においては、本発明の実施形態に従って得られる補正係数が、アナライトの実際の濃度の計算において適用される。
上記の説明は、Biacore(登録商標)システムに多少なりとも関連して行われているが、本発明を、例えば放射性標識、発色団、フルオロフォア、光を散乱させるマーカ、電気化学的活性マーカ(electrochemically active marker)(例えば、電界効果トランジスタにもとづく電位差測定)、電場活性マーカ(electric field active marker)(電気刺激誘導放出(electro−stimulated emission))、磁気活性マーカ(magnetically active marker)、熱活性マーカ(thermoactive marker)、化学発光部分(chemiluminescent moiety)、または遷移金属などの標識に頼る技法、ならびにいわゆる標識不要検出システムなど、固相担体表面における結合相互作用を検出するための多数の他の技法に関連して使用できることを、理解すべきである。しかしながら、リアルタイム検出システム、とくには化学センサまたはバイオセンサ技術にもとづく検出システムが好ましい。
バイオセンサは、広くには、分子認識のための構成要素(例えば、抗体が固定された層)を固体(solid state)の物理化学的トランスデューサに直接組み合わせ、あるいはトランスデューサと協働する可動な担体ビーズ/粒子によって組み合わせて使用する装置と定義される。そのようなセンサは、典型的には、例えば固定層の質量、屈折率、または厚さの変化を検出する標識不要の技法にもとづくが、或る種の標識に頼るセンサも存在する。典型的なセンサ検出技法として、これらに限られるわけではないが、光学的方法、熱光学的方法、ならびに圧電または音波(例えば、表面弾性波(SAW)および水晶振動子マイクロバランス(QCM)など)による方法などの質量検出法や、電位差測定による(potentiometric)方法、電気伝導度測定による(conductometric)方法、電流測定による(amperometric)方法、ならびに容量/インピーダンス法などの電気化学的方法が挙げられる。光学的検出方法に関しては、代表的な方法として、角度分解、波長分解、偏光分解、または位相分解であり得る外部反射による方法および内部反射による方法の両方を含む反射光学的方法などの質量表面濃度を検出する方法が挙げられ、例えば、どちらも表面プラズモン共鳴(SPR)によるエバネッセント場の増強を含み得るエバネッセント波偏光解析法(evanescent wave ellipsometry)およびエバネッセント波分光法(evanescent wave spectroscopy)(EWS、または内部反射分光法(Internal Reflection Spectroscopy))、ブリュースター角屈折率測定法(Brewster angle refractometry)、臨界角屈折率測定法(critical angle refractometry)、漏れ全反射(frustrated total reflection)(FTR)、散乱全内部反射(scattered total internal reflection)(STIR)(散乱増強標識、光導波路センサを含み得る)、外部反射イメージング、臨界角分解イメージング、ブリュースター角分解イメージング、SPR角分解イメージングなどのエバネッセント波にもとづくイメージングが挙げられる。さらに、例えば表面増強ラマン分光法(SERS)、表面増強共鳴ラマン分光法(SERRS)、エバネッセント波蛍光(TIRF)、およびリン光にもとづく光度測定およびイメージング/顕微鏡法の「それ自体」または反射による方法との組み合わせ、ならびに導波路干渉計、導波路漏れモード分光法、反射干渉分光法(RIfS)、透過干渉法、ホログラフィー分光法、および原子間力顕微鏡法(AFM)に、言及することができる。
なかでも、今日市販されているものは、SPRにもとづくバイオセンサシステムである。このようなSPRバイオセンサの例として、上述のBiacore(登録商標)計測機器が挙げられる。Biacore(登録商標)計測機器およびSPRの現象についての技術的側面の詳細な検討を、米国特許第5,313,264号明細書において見つけることができる。バイオセンサの検出面のマトリクス被覆についてのさらに詳細な情報は、例えば米国特許第5,242,828号明細書および第5,436,161号明細書に提示されている。加えて、Biacore(登録商標)計測機器に関連して使用されるバイオセンサチップの技術的側面についての詳細な検討を、米国特許第5,492,840号明細書において見つけることができる。上述の米国特許の全開示内容は、本明細書に援用される。
例えば、上述のBiacore(登録商標)計測機器において使用されるタイプのフローセルにおいて本発明の方法を実行することが、多くの場合に便利かもしれない。本発明において使用することができる他のフローセルも、当業者にとって周知であり、本明細書において説明する必要もない。
用語「固相担体(solid support)」が、本明細書において使用されるとき、広義に解釈されるべきであり、固相(可撓または剛体)の基板であって、この基板上でこの基板との分子相互作用を選択された特定の検出システムによって検出することができるあらゆる基板を含むように意図されていることに、注意すべきである。基板は、生物学的基板、非生物学的基板、有機基板、無機基板、またはこれらの組み合せであってよく、円盤、球、円、などを含む任意の便利な形状を有する粒子、紐、沈殿物、ゲル、シート、管、球、容器、毛管、パッド、切片、フィルム、プレート、スライドなどの形態であってよい。基板表面は、任意の二次元構成を有してよく、例えばステップ、リッジ、キンク、テラスなどを含んでよく、基板の他の部分の材料とは異なる材料の層の表面であってよい。
CFCAを、以下のステップによる抗β2μ抗体の濃度の割り出しに使用した。
1.抗β2μを、1g/lのストック溶液から10mMの酢酸 pH5.0において10mg/lへと希釈し、これは67nMに相当すると計算される(希釈係数1)。
2.溶液を、酢酸緩衝液で5および25倍にさらに希釈した。
3.すべての希釈物を、リガンドのないセンサチップCM5への結合を監視する別々のサイクルにおいて5および100μl/分の流量でBiacore T200のためのCFCA標準Biacore法(Biacore T200ソフトウェアマニュアルを参照)に従って試験した。酢酸緩衝液のみによるサイクルを、対照として実行し、対応する抗β2μサイクルから引き算した。
4.D係数4.578E−11(抗体に典型的)および分子量150000Daを入力し、QC比をチェックした。
5.各々の希釈物の2つの流量からの重ねたセンサグラムへのフィッティングを実行した。導入前ベースラインおよび導入後の最初の15秒を使用した。
6.ソフトウェアアルゴリズムは、入力された希釈係数を考慮に入れて割り出された濃度を提示する。
初期の結合(導入開始後の最初の15秒のRU/秒を単位とするセンサグラムの傾き)は、3つのすべての希釈物について低流量において充分であり、QC比から判定されるとおりに2つの流量の間の初期の結合速度の差もそのようであった。平均濃度は、26nMになると割り出された。
要約すると、この結果は、本方法がCFCA評価に適したデータ品質をもたらすことを示している(図1)。縦軸(y軸)は、応答(ここで、単位はレゾナンスユニット(RU))を表し、横軸(x軸)は、時間(ここで、単位は秒(s))を表している。この図は、希釈係数5からのデータを示している。
本発明の特定の実施形態を図示および説明したが、本発明の教示から離れることなく、変更および修正を行うことが可能であることは、当業者にとって自明であろう。以上の説明および添付の図面において説明された主題は、あくまでも例示として提示されているにすぎず、本発明を限定するものとして提示されているのではない。本発明の実際の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲に、先行技術にもとづく適切な見方にて眺めるときに定められるように意図されている。

Claims (17)

  1. 較正不要濃度分析のための標識不要システムの正規化のための方法であって、
    (1)既知の濃度の対照高分子粒子を含んでいる前記高分子粒子のpIよりも低いpHの溶液を用意するステップと、
    (2)前記溶液を負に帯電した光学センサ表面に第1の流量にて接触させて、前記高分子粒子の前記表面への静電的結合を可能にし、第1のセンサグラムを得るステップと、
    (3)前記溶液を前記光学センサ表面に第2の流量にて接触させて、前記高分子粒子の前記表面への静電的結合を可能にし、第2のセンサグラムを得るステップと、
    (4)前記センサグラムを結合方程式へとフィッティングし、前記対照高分子粒子の測定濃度を明らかにするステップと、
    を含んでおり、
    前記光学センサ表面には、前記対照高分子粒子のためのリガンドが固定されておらず、
    前記接触させるステップは、物質移動による律速のもとで実行される、方法。
  2. 前記同じ光学センサ表面におけるアナライトの後の較正不要濃度分析のために、前記測定された濃度を前記既知の濃度と比較することによって前記センサ表面の補正係数を計算するステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記負に帯電した光学センサ表面は、カルボキシル基によって官能化されている、請求項1に記載の方法。
  4. 前記負に帯電した光学センサ表面は、カルボキシデキストランによって官能化されている、請求項1に記載の方法。
  5. ステップ2および3の間に、前記溶液のイオン強度より高いイオン強度の緩衝液で前記光学センサ表面を洗浄することで、前記表面から前記結合した高分子粒子を取り除くステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. ステップ3の後で、前記溶液のイオン強度より高いイオン強度の緩衝液で前記光学センサ表面を洗浄することで、前記表面から前記結合した高分子粒子を取り除く随意によるステップ、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1および第2の流量は異なる、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1の流量は、約5μl/分であり、前記第2の流量は、約100μl/分である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記対照高分子粒子は、対照たんぱく質である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記対照高分子粒子は、対照抗体である、請求項1に記載の方法。
  11. アナライトの濃度を割り出すための方法であって、
    (1)前記アナライトを含んでいる前記アナライトのpIよりも低いpHの溶液を用意するステップと、
    (2)前記溶液を負に帯電した光学センサ表面に第1の流量にて接触させて、前記アナライトの前記表面への静電的結合を可能にし、第1のセンサグラムを得るステップと、
    (3)前記溶液を前記負に帯電した光学センサ表面に第2の流量にて接触させて、前記アナライトの前記表面への静電的結合を可能にし、第2のセンサグラムを得るステップと、
    (4)前記センサグラムを結合方程式へとフィッティングすることによって、前記アナライトの濃度を割り出すステップと、
    を含んでおり、
    前記光学センサ表面には、前記アナライトのためのリガンドが固定されておらず、前記
    接触させるステップは、物質移動による律速のもとで実行される、方法。
  12. ステップ2および3の間に、前記溶液のイオン強度より高いイオン強度の緩衝液で前記光学センサ表面を洗浄することで、前記表面から前記結合したアナライトを取り除くステップ、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. ステップ3の後で、前記溶液のイオン強度より高いイオン強度の緩衝液で前記光学センサ表面を洗浄することで、前記表面から前記結合したアナライトを取り除く随意によるステップ、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記第1および第2の流量は異なる、請求項11に記載の方法。
  15. 前記第1の流量は、約5μl/分であり、前記第2の流量は、約100μl/分である、請求項11に記載の方法。
  16. 別の測定にて前記アナライトの濃度を測定し、測定された濃度を比較するステップ、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
  17. 前記アナライトは、たんぱく質である、請求項11に記載の方法。
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