JP6662142B2 - パネル状成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パネル状成形品の製造方法に関する。さらに詳しくは、自動車用ドアインナーパネルに適したパネル状成形品の製造方法に関する。
自動車のドアは、ドアインナーパネル及びドアアウターパネル等を組み合わせて製造される。自動車のドアは、ウインドウ、ウインドウ駆動装置、音響スピーカ、取っ手等が取り付けられる。ドアインナーパネル及びドアアウターパネルの間にそれらを収納するため、空間を設ける必要がある。空間を設けるために例えば、ドアインナーパネルに縦壁部が設けられる。加えて、自動車のドアが閉じられたとき車内を密閉する必要がある。車内を密閉するために例えば、ドアインナーパネルに段差部が設けられる。縦壁部の段差部を設けた部分をピラー等と対向させ、車内の密閉性を高くする。
自動車のサイドドア等に使用されるドアインナーパネルは、鋼板等の金属板をプレス加工して成形される。一般にドアインナーパネルの形状は複雑である。そのため、金属板を大きく変形させる場合がある。この場合、プレス加工後のドアインナーパネルに割れ、シワ等が発生することがある。特に、ドアインナーパネルが段差部を有し、かつ隣接する縦壁部を有する場合、プレス加工後のドアインナーパネルに割れ、シワ等が発生しやすくなる。
この不都合を解消するため、ドアインナーパネルの材料(ブランク材)には加工性の高い金属板が用いられることが多い。加工性の高い金属板は延性が高いため、材料を変形させても割れ、シワ等が発生しにくい。
ドアインナーパネルを含むパネル状成形品の製造方法は、国際公開第2014/084151号(特許文献1)に開示されている。
特許文献1に開示されたパネル状成形品の製造方法は、縦壁部成形工程とフランジ部成形工程とを含む。縦壁部成形工程は、ブランク材をパンチとダイとでプレス加工し、縦壁部全域を成形する。その後工程であるフランジ部成形工程は、パッドとパンチとで天板部を挟み、パンチとダイとで縦壁部を挟んだ状態でフランジ部を成形する。縦壁部成形工程では、ブランク材の端部が拘束されていないため、縦壁部のスプリングバックが生じにくい。フランジ部成形工程では、天板部、縦壁部が金型によって拘束されるため、フランジ部を高精度で成形できる、と特許文献1には開示されている。
国際公開第2014/084151号
しかしながら、特許文献1の製造方法では、成形難易度が高い形状を成形すると、割れ、シワ等が発生することがある。ここでいう成形難易度が高い形状とは、プレス加工後のパネル状成形品が段差部を有し、かつ隣接する縦壁部を有する形状等である。
本発明の目的は、成形難易度が高い形状であっても、割れ、シワ等の欠陥が少ない高強度なパネル状成形品の製造方法を提供することである。
本発明の実施形態によるパネル状成形品の製造方法は、天板部と、縦壁部と、段差部とを有するパネル状成形品の製造に適用される。天板部は多角形である。縦壁部は、天板部の辺のうちの少なくとも2以上の各辺から伸びる。段差部は、縦壁部のうちで隣接する縦壁部の組の少なくとも1組の各縦壁部に設けられる。
製造方法は、準備工程と、中間プレス加工工程と、プレス加工工程と、を含む。準備工程では、金属板からなるブランク材を準備する。中間プレス加工工程では、冷間で、ブランク材にプレス加工を施す。これにより、天板部が成形されるとともに、縦壁部が段差部の高さまで成形された中間成形品を得る。プレス加工工程では、冷間で、中間成形品にプレス加工を施す。これにより、パネル状成形品を得る。
プレス加工工程では、第1ダイと、第2ダイと、パンチと、ブランクホルダとを備えたプレス装置を用いる。第1ダイは、天板部及び段差部の外縁までの形状が形成される。第2ダイは、第1ダイの外側に配置される。パンチは、第1ダイに対向し、天板部及び段差部の形状が形成される。ブランクホルダは、第2ダイに対向する。第1ダイとパンチとによって中間成形品を挟んだ状態で、第1ダイとパンチとに対し、第2ダイとブランクホルダとを相対的に移動しパネル状成形品を成形する。
本発明によるパネル状成形品の製造方法は、成形難易度が高い形状であっても、割れ、シワ等の欠陥が少なく高強度なパネル状成形品を得ることができる。
図1は、第1実施形態の製造方法によって成形されたドアインナーパネルの斜視図である。 図2Aは、中間プレス加工工程後の状況を示す斜視図である。 図2Bは、プレス加工工程途中の状況を示す斜視図である。 図2Cは、プレス加工工程後の状況を示す斜視図である。 図3は、第1実施形態のプレス加工工程で用いられるプレス装置を模式的に示す断面図である。 図4Aは、第1実施形態の中間成形品がプレス装置に配置された段階を示す断面図である。 図4Bは、第1ダイとパンチとで中間成形品を挟み込む段階を示す断面図である。 図4Cは、第2ダイの降下が完了した段階(下死点)を示す断面図である。 図5は、従来のプレス装置によるプレス加工中の状態を示す断面図である。 図6は、第2実施形態の製造方法によって成形されたドアインナーパネルを模式的に示す斜視図である。 図7Aは、中間プレス加工工程後の状況を示す斜視図である。 図7Bは、プレス加工工程途中の状況を示す斜視図である。 図7Cは、プレス加工工程後の状況を示す斜視図である。 図8Aは、第2実施形態の中間成形品がプレス装置に配置された段階を示す断面図である。 図8Bは、第1ダイとパンチとで中間成形品を挟み込む段階を示す断面図である。 図8Cは、第2ダイの降下が完了した段階(下死点)を示す断面図である。 図9は、従来のプレス装置によるプレス加工中の状態を示す断面図である。 図10Aは、第3実施形態の中間成形品がプレス装置に配置された段階を示す断面図である。 図10Bは、第1ダイとパンチとで中間成形品を挟み込む段階を示す断面図である。 図10Cは、第2ダイの降下が完了した段階(下死点)を示す断面図である。
本発明の実施形態によるパネル状成形品の製造方法は、天板部と、縦壁部と、段差部とを有するパネル状成形品の製造に適用される。天板部は多角形である。縦壁部は、天板部の辺のうちの少なくとも2以上の各辺から伸びる。段差部は、縦壁部のうちで隣接する縦壁部の組の少なくとも1組の各縦壁部に設けられる。
製造方法は、準備工程と、中間プレス加工工程と、プレス加工工程と、を含む。準備工程では、金属板からなるブランク材を準備する。中間プレス加工工程では、冷間で、ブランク材にプレス加工を施す。これにより、天板部が成形されるとともに、縦壁部が段差部の高さまで成形された中間成形品を得る。プレス加工工程では、中間成形品にプレス加工を施す。これにより、パネル状成形品を得る。
プレス加工工程では、第1ダイと、第2ダイと、パンチと、ブランクホルダとを備えたプレス装置を用いる。第1ダイは、天板部及び段差部の外縁までの形状が形成される。第2ダイは、第1ダイの外側に配置される。パンチは、第1ダイに対向し、天板部及び段差部の形状が形成される。ブランクホルダは、第2ダイに対向する。第1ダイとパンチとによって中間成形品を挟んだ状態で、第1ダイとパンチとに対し、第2ダイとブランクホルダとを相対的に移動しパネル状成形品を成形する。
本実施形態のパネル状成形品の製造方法は、成形難易度が高い形状のパネル状成形品を割れ、シワ等の欠陥を抑制して製造できる。成形難易度が高い形状は上述したように、パネル状成形品の隣接する縦壁部に段差部を有する形状等である。
好ましくは、上記製造方法は以下の(1)又は(2)の構成とすることができる。
(1)パネル状成形品の天板部は、凹部を有する。中間プレス加工工程では、中間成形品の天板部の領域のうちでパネル状成形品の凹部に対応する位置に隆起部を成形する。プレス加工工程では、第1ダイは、中間成形品の隆起部に対応する位置に開口部を有する。第2ダイは、第1ダイの開口部に対応する位置に突起を有する。突起により、中間成形品の隆起部の領域をパネル状成形品の凹部にプレス加工する。
(2)パネル状成形品の天板部は、凸部を有する。中間プレス加工工程では、中間成形品の天板部の領域のうちでパネル状成形品の凸部に対応する位置に陥没部を成形する。プレス加工工程では、パンチは、中間成形品の陥没部に対応する位置に配置される開口部と、開口部に対応する位置に配置される突起と、を有する。突起により、中間成形品の陥没部の領域をパネル状成形品の凸部にプレス加工する。
これにより、天板部に凹部又は凸部を形成しても、パネル状成形品の割れ、シワ等を抑制できる。
好ましくは、プレス加工工程後のパネル状成形品の引張強度は、390MPa以上、980MPa以下である。この場合、パネル状成形品は自動車用ドアインナーパネルに適する。また、上述の金属板はテーラードブランクとすることができる。この場合、ドアインナーパネルの衝突特性が向上し、更にドアインナーパネルの軽量化ができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。本実施形態では例として、パネル状成形品が鋼板からなり、自動車用ドアインナーパネルの場合を説明する。
[第1実施形態]
[成形品]
図1は、後述する第1実施形態の製造方法によって成形されたドアインナーパネルの斜視図である。図1を参照して、ドアインナーパネル1は、天板部2、縦壁部4及び段差部5を備える。天板部2は多角形である。天板部2の形状は例えば、四角形でもよいし、五角形でもよい。天板部2の多角形の頂点は、R形状であってもよい。図1では例として、天板部2が五角形である場合を示す。ドアインナーパネル1では、天板部2の1辺はベルトラインBLを形成する。
縦壁部4は、天板部2の辺のうちの少なくとも2以上の各辺から伸びる。図1では例として、五角形の天板部2の4つの辺2A、2B、2C及び2Dから縦壁部4が伸びる場合を示す。しかしながら、縦壁部4が伸びる天板部2の辺の数は4つに限定されない。縦壁部4は、天板部2の2以上の隣接する辺の各辺から伸びていればよい。天板部2の2以上の隣接する各辺から縦壁部4が伸びる場合、各辺から伸びる各縦壁部も隣接する。図1では例として、縦壁部4は天板部2に対して垂直に伸びる場合を示す。しかしながら、縦壁部4は天板部2に対して厳密に垂直でなくてもよい。
段差部5は、天板部2につながる縦壁部4Aから天板部2の外側に伸びる。段差部5の外縁は、フランジ部6につながる縦壁部4Bに繋がる。図1では例として、段差部5の面は天板部2と平行である場合を示す。しかしながら、段差部5の面は、厳密に平行でなくてもよい。図1では例として、3つの隣接する縦壁部4が段差部5を有する場合を示す。しかしながら、段差部5を有する縦壁部4の数は3つに限定されない。2以上の隣接する縦壁部4が段差部5を有していればよい。言い換えると、隣接する縦壁部4の組のうちの少なくとも1組が段差部5を有していればよい。図1では例として、段差部5が1段の場合を示す。しかしながら、段差部5の段数は1段に限定されない。縦壁部4は、複数の段差部5を有してもよい。
天板部の辺から伸びる縦壁部を有し、隣接する少なくとも1組の縦壁部に段差部を有するドアインナーパネルは成形難易度が高い。そのため、プレス加工の際に割れ、シワ等の欠陥が発生しやすい。従来は複雑な形状の成形品を加工する場合、延性が高い低強度鋼板をプレス加工していたため、衝突特性が低かった。本実施形態のパネル状成形品の製造方法を適用することで、成形品の引張強度が390MPa以上、980MPa以下の高強度であっても、成形難易度が高い形状のドアインナーパネルを割れ、シワ等の欠陥を抑制して成形できる。
ここで、ドアインナーパネルの引張強度の下限は衝突特性の観点から規定される。ドアインナーパネルの衝突特性を確保するためには、ドアインナーパネルの引張強度は390MPa以上であるのが好ましい。しかしながら、ドアインナーパネルの引張強度の下限は、390MPaに限定されない。本実施形態の製造方法は、引張強度が390MPaよりも低いドアインナーパネルの製造にも適用できる。要するに、衝突特性が補強部材等で確保されるのであれば、ドアインナーパネルの引張強度は390MPaよりも低くても問題はない。補強部材は、例えば、ドアインパクトビームである。
一方、ドアインナーパネルの引張強度の上限は成形性の観点から規定される。冷間での成形性を確保するためには、ドアインナーパネルの引張強度は980MPa以下であるのが好ましい。ドアインナーパネルの引張強度が980MPaよりも高ければ、ドアインナーパネルに割れ、シワ等が生じやすい。より好ましくは、本実施形態の製造方法によって成形されるドアインナーパネルの引張強度の上限は780MPaであり、さらに好ましくは590MPaである。
[製造方法]
第1実施形態の製造方法は、準備工程と、中間プレス加工工程と、プレス加工工程と、を備える。中間プレス加工工程で中間成形品を成形した後、プレス加工工程で中間成形品をドアインナーパネルに成形する。
図2A〜図2Cは、第1実施形態で製造されるドアインナーパネルの成形過程を示す図である。図2Aは、中間プレス加工工程後の状況を示す。図2Bは、プレス加工工程途中の状況を示す。図2Cは、プレス加工工程後の状況を示す。以下、図2A〜図2Cを参照して、各工程を説明する。
[準備工程]
準備工程では、鋼板からなるブランク材を準備する。ブランク材は、例えば、鋼板を所望の寸法に切断して得られる。
[中間プレス加工工程]
中間プレス加工工程では、冷間で、ブランク材にプレス加工を施し、中間成形品を得る。具体的には、中間プレス加工工程では、一般的なプレス装置でブランク材を冷間で絞り成形する。
図2Aに示すように、中間プレス加工工程では、天板部2と、縦壁部4Aと、フランジ部6Aとを有する中間成形品1Aを得る。そのフランジ部6Aは、後工程で段差部5とフランジ部6(図2C参照)に成形される。したがって、中間プレス加工工程で成形される縦壁部4Aは、製品の段差部5(図2C参照)の高さまで成形される。
[プレス加工工程]
プレス加工工程では、冷間で、下記のプレス装置を用いて中間成形品をドアインナーパネルに成形する。
図3は、第1実施形態のプレス加工工程で用いられるプレス装置を模式的に示す断面図である。図3を参照して、プレス装置10は、パンチ11、第1ダイ12、第2ダイ13、及びブランクホルダ14を備える。
パンチ11は、先端面11A、及び段差面11Bを備える。先端面11Aは、ドアインナーパネルの天板部2の形状が形成される。段差面11Bは、ドアインナーパネル1の段差部5の形状が形成される。段差面11Bから先端面11Aまでの高さは、ドアインナーパネル1の段差部5から天板部2までの高さに相当する。
ブランクホルダ14はパンチ11の外側に隣接して配置される。ブランクホルダ14は先端面14Aを有する。ブランクホルダ14は図示しない駆動装置によって昇降することができる。ブランクホルダ14の先端面14Aは、第2ダイ13の基準面13Aと対向する。ブランクホルダ14は、第2ダイ13の基準面13Aとの間に中間成形品1Aを挟み込む。
第1ダイ12は、型底面12A及び先端面12Bを備える。型底面12Aは、パンチ11の先端面11Aと対向する。型底面12Aは、ドアインナーパネルの天板部の形状が形成される。第1ダイ12の先端面12Bは、パンチ11の段差面11Bと対向する。先端面12Bは、ドアインナーパネルの段差部の外縁までの形状が形成される。すなわち、第1ダイ12の型底面12A及びパンチ11の先端面11Aは、図1に示すドアインナーパネル1の天板部2を成形する。第1ダイ12の先端面12B及びパンチ11の段差面11Bは、図1に示すドアインナーパネル1の段差部5を成形する。第1ダイ12は、第2ダイ13に弾性部材15を介して取り付けられる。弾性部材15は例えば、ばね、油圧シリンダである。
第2ダイ13は、基準面13Aを備える。基準面13Aは、ブランクホルダ14の先端面14Aと対向する。第2ダイ13は図示しない駆動装置によって昇降することができる。第2ダイ13を降下させると、第1ダイ12がパンチ11に押し込まれる。これにより、ドアインナーパネルが成形される。すなわち、第2ダイ13の基準面13A及びブランクホルダ14の先端面14Aは、図1に示すドアインナーパネル1のフランジ部6を成形する。
本実施形態のプレス装置10は、パンチ11及びブランクホルダ14を装置下方に有し、第1ダイ12及び第2ダイ13を装置上方に有する場合を示す。しかしながら、これらの配置は図3に示す場合に限定されない。すなわち、プレス装置10は、パンチ11及びブランクホルダ14と、第1ダイ12及び第2ダイ13との配置は上下反転してもよい。要するに、パンチ11及びブランクホルダ14が、第1ダイ12及び第2ダイ13に対して相対的に移動する構成であればよい。
図4A〜図4Cは、第1実施形態のプレス加工工程を模式的に示す断面図である。図4Aは、中間成形品がプレス装置に配置された段階を示す。図4Bは、第1ダイとパンチとで中間成形品を挟み込む段階を示す。図4Cは、第2ダイの降下が完了した段階(下死点)を示す。
図4Aを参照して、中間成形品1Aはプレス装置10に配置される。中間成形品1Aが配置された後、第1ダイ12及び第2ダイ13は降下する。
図4Bを参照して、第1ダイ12の型底面12Aとパンチ11の先端面11Aとで中間成形品1Aの天板部2を挟む。また、第1ダイ12の先端面12Bとパンチ11の段差面11Bとで中間成形品1Aのフランジ部6Aを挟む。中間成形品1Aのフランジ部6Aの領域のうち、第1ダイ12の先端面12Bとパンチ11の段差面11Bとで挟まれる領域は、ドアインナーパネル1の段差部5(図4C参照)となる。
第1ダイ12とパンチ11とによって中間成形品1Aを挟んだ後、第2ダイ13をさらに降下させる。第2ダイ13を降下させ、第2ダイ13の基準面13Aとブランクホルダ14の先端面14Aとで中間成形品1Aのフランジ部6Aを挟む。中間成形品1Aのフランジ部6Aのうち、第2ダイ13の基準面13Aとブランクホルダ14の先端面14Aとで挟まれる領域は、ドアインナーパネル1の縦壁部4B及びフランジ部6(図4C参照)となる。
図4Cを参照して、第2ダイ13を下死点まで降下させ、ドアインナーパネル1の段差部5を成形する。段差部5を成形するとき、第1ダイ12とパンチ11とにより中間成形品1Aの天板部2は拘束される。第1ダイ12は、弾性部材を介して第2ダイ13に取り付けられているからである。また、第2ダイ13とブランクホルダ14とにより中間成形品1Aのフランジ部6Aも拘束される。これにより、ドアインナーパネルの段差部5付近に発生するシワを抑制することができる。以下、この点を詳述する。
[割れ及びシワの抑制]
図5は、従来のプレス装置によるプレス加工中の状態を示す断面図である。図5では、従来のプレス装置のダイの段差面付近を拡大して示す。図5を参照して、プレス装置200では、パンチ210の先端面210A及び210Bはパンチ210に一体的に形成される。そのため、パンチ210の先端面210A及び210Bは同時に、ダイ220の型底面220A及び段差面220Bに到達する。先端面210Aは、先端面210Bよりもブランク材Sを押し込む距離が長い。そのため、図5に示すように、パンチ210をダイ220に押し込んだとき、始めに先端面210Aがブランク材Sを押し込む。このとき、ブランク材Sの一部分S1は、パンチ210の先端面210B及びダイ220の段差面220Bによって拘束されていない。
図5に示すように、パンチ210の先端面210Aがブランク材Sを加工中、ブランク材Sは、ダイ220の型底面220A側に引き込まれる。そのため、ブランク材Sの材料が、ブランクホルダ230とダイ220とによって挟まれている領域から、領域S1に流入しやすい。領域S1に材料が流入した状態で、領域S1がプレス加工されると、領域S1にシワが発生しやすい。領域S1に流入した余分な材料が存在するためである。また、プレス加工中、拘束されていない領域S1は、引張方向に力(張力)を受ける。領域S1が張力を受けた状態で、領域S1がプレス加工されると、領域S1で割れが発生しやすい。特に、ブランク材Sの板厚が薄い場合、割れが発生しやすい。
これに対し、本実施形態のドアインナーパネルの製造方法は、プレス加工工程を2つに分離し、ドアインナーパネルを成形するプレス加工工程で2つに分割されたダイを用いる。そのため、第1ダイ12とパンチ11とにより中間成形品1Aのフランジ部6A(図5のS1に相当)を拘束しながら、段差部5を成形する。したがって、プレス加工中に段差部5(図5のS1に相当)に材料が流入しにくく、また、段差部5に張力も生じにくい。したがって、成形難易度が高い形状であっても、ドアインナーパネルの割れ、シワ等を抑制できる。
ここで、第1実施形態では第2ダイ13を降下させて段差部5を成形する場合を示す。第2ダイ13を降下させる代わりに、パンチ11を上昇させてもよい。要するに、第1ダイ12とパンチ11とに対し、第2ダイ13とブランクホルダ14とを相対的に移動させればよい。
第1実施形態で製造されるドアインナーパネルの天板部は、凹部又は凸部を有してもよい。凹部又は凸部は、ドアインナーパネルを補強する。凹部又は凸部は、中間プレス加工工程で成形されてもよいし、プレス加工工程で成形されてもよい。強度の観点から凹部又は凸部の深さは、深い方が好ましい。しかしながら、凹部又は凸部の深さが深すぎると、凹部又は凸部の周辺で割れが生じることがある。以下の第2実施形態では、このような深い凹部又は凸部を成形する方法を説明する。
[第2実施形態]
[成形品]
図6は、第2実施形態の製造方法によって成形されたドアインナーパネルを模式的に示す図である。第2実施形態では、第1実施形態のドアインナーパネル1の天板部2に凹部3が追加されたドアインナーパネル20を成形する。上記のとおり、凹部の深さが深いと、凹部の周辺で割れが生じやすい。このため、通常、そのような深い凹部は複数工程で段階的に成形される。第2実施形態の凹部は、そのような深い凹部を対象とする。
凹部3は例えば、天板部2の車両上側の辺BLを含む上側の縁部(ベルトライン部)に沿って設けられる。この場合、凹部3は、ベルトライン部を補強するベルトラインリインフォースメントの役割を担う。また、凹部3は例えば、天板部2の中央部に設けられてもよい。この場合、凹部3は、天板部2を補強するドアインパクトビームの役割を担う。
上述したように、従来の製造方法では、プレス加工後の段差部にシワが生じることがあった。このシワを抑制するため、加工性の高い(強度の低い)鋼板でドアインナーパネルを成形していた。しかし、ドアインナーパネルには高い衝突特性が要求される。そのため、加工性の高い鋼板からなるドアインナーパネルには、ドアインパクトビーム等の補強部材が取り付けられていた。補強部材の取り付けは、工数の増加、材料コストの増加となる。
そこで、本実施形態の製造方法で、高強度のブランク材をドアインナーパネルに成形することによって、割れ、シワ等を抑制しつつドアインナーパネルの衝突特性を向上させることができる。さらに、第2実施形態の製造方法によって天板部に凹部又は凸部を付与することで、補強部材をドアインナーパネルと一体化させることが可能となる。
一方でさらに高い衝突特性を得るためには、天板部の凹部又は凸部をより深くする必要がある。しかし、深い凹部又は凸部を1工程で成形すると、凹部又は凸部周りに割れが発生する場合がある。この不都合を解決するには、凹部又は凸部を複数工程(例えば2工程)に分けて成形することが必要となる。しかし、天板部の凹又は凸形状を2工程に分けて成形すると2工程目において凹部又は凸部の周りに過大なシワが発生する場合がある。
第2実施形態の製造方法は、複数工程に分けて天板部に凹部を成形してもシワの発生を抑制できる。そのため、ドアインパクトビーム等の補強部材を取り付けなくても、天板部を補強できる。
[製造方法]
図7A〜図7Cは、第2実施形態で成形されるドアインナーパネルの成形過程を示す図である。図7Aは、中間プレス加工工程後の状況を示す。図7Bは、プレス加工工程途中の状況を示す。図7Cは、プレス加工工程後の状況を示す。
第2実施形態の製造方法は、第1実施形態の製造方法と比較して、以下の点で相違する。
・中間プレス加工工程では、中間成形品の天板部の領域のうちでパネル状成形品(ドアインナーパネル)の凹部に対応する位置に隆起部を成形する。
・プレス加工工程では、中間成形品の隆起部の領域をパネル状成形品(ドアインナーパネル)の凹部にプレス加工する。
以下、図7A〜図7Cを参照して、各工程を説明する。
[中間プレス加工工程]
中間プレス加工工程では、第1実施形態と同様に、冷間で、ブランク材にプレス加工を施し、中間成形品を得る。第2実施形態では、中間成形品の天板部に隆起部を成形する。
図7Aに示すように、中間成形品20Aの天板部2は隆起部3Aを有する。隆起部3Aの領域は、後のプレス加工工程でドアインナーパネル20の凹部3に成形される(図7C参照)。したがって、隆起部3Aは、ドアインナーパネル20の凹部3が形成される位置に成形される。
隆起部3Aは、ドアインナーパネル20の凹部3の幅よりも広くなるように緩やかに成形されるのが好ましい。但し、隆起部3Aの断面周長が凹部3の断面周長の0.8倍〜1.2倍になることが好ましい。中間プレス加工工程において、隆起部3Aの周囲で割れ、シワ等の発生を防止するためである。後述するように、中間成形品20Aに隆起部3Aを設ける理由は、後のプレス加工工程で中間成形品20Aの天板部2とパンチ11の先端面11Aとの間の隙間をなくすためである。
[プレス加工工程]
図8A〜図8Cは、第2実施形態のプレス加工工程を模式的に示す断面図である。図8Aは、中間成形品がプレス装置に配置された段階を示す。図8Bは、第1ダイとパンチとで中間成形品を挟み込む段階を示す。図8Cは、第2ダイの降下が完了した段階(下死点)を示す。なお、図8A〜図8Cでは、プレス装置の要部を拡大して示す。
図8Aを参照して、プレス装置50は、第1実施形態のプレス装置10と比較して、以下の点で相違する。
・第1ダイ32が開口部39を有する。開口部39は、中間成形品20Aの隆起部3Aに対応する位置に設けられる。
・第2ダイ33は、突起38を有する。突起38は、第1ダイ32の開口部39(中間成形品20Aの隆起部3A)に対応する位置に設けられる。プレス加工の際、第2ダイ33の突起38は、第1ダイ32の開口部39を上方から貫通する。
その他の構成は、第1実施形態のプレス装置10と同じである。
中間成形品20Aはプレス装置50に配置される。中間成形品20Aが配置された後、第1ダイ32及び第2ダイ33は降下する。
図8Bを参照して、最初に第1ダイ32とパンチ31とで中間成形品20Aの天板部2を挟む。第2ダイ33がさらに降下すると、突起38が中間成形品20Aの隆起部3Aの領域を凹部に成形し始める。突起38が凹部を成形している間、天板部2は第1ダイ32とパンチ31とによって挟まれる。第1ダイ32は、弾性部材15を介して第2ダイに取り付けられているからである。
図8Cを参照して、第2ダイ33とブランクホルダ14とで中間成形品20Aのフランジ部6Aを挟んだ後、第2ダイ33をさらに降下させ段差部5を成形する。このとき、第1実施形態と同様に、第2ダイ33とブランクホルダ14とでフランジ部6Aは拘束される。したがって、段差部5に割れ、シワ等が生じにくい。さらに、突起38が隆起部3Aの領域を凹部3に成形している間も、第1ダイ32とパンチ31とによって天板部2は拘束される。これにより、成形された凹部3の周辺に生じるシワを抑制できる。以下、この点を詳述する。
[凹部周辺のシワの抑制]
従来、加工性の低い鋼板からなるドアインナーパネルの天板部に凹部を成形する場合、凹部の深さが深い場合は割れを抑制するため複数回の工程に分けて徐々に凹部を成形していた。しかし、凹部が形成された中間成形品をプレス加工すると、凹部周辺にシワが発生することがある。
図9は、従来のプレス装置によるプレス加工中の状態を示す断面図である。凹部300が形成された中間成形品200をプレス装置に配置すると、凹部300の底面300Aがパンチ310の先端面310Aに接する。したがって、天板部220とパンチ310の先端面310Aとの間に隙間SPが存在する。この隙間SPにより、天板部220がパンチ310の先端面310Aに密着しないため、プレス加工後に凹部300の周辺にシワが生じやすい。
これに対し、第2実施形態の製造方法では、プレス加工工程の前に、隆起部3Aを有する中間成形品20Aを成形する。隆起部3Aを有する中間成形品20Aをプレス装置に配置すると、図8Aに示すように、天板部2とパンチ31の先端面31Aが接する。すなわち、天板部2とパンチ31の先端面31Aとの間に隙間がない。これにより、プレス加工後に凹部3周辺にシワが生じにくい。
[第3実施形態]
[成形品]
第3実施形態では、第1実施形態のドアインナーパネル1の天板部2に凸部が追加されたドアインナーパネルを成形する。第3実施形態の凸部は、第2実施形態の凹部と同様の深い凸部を対象とする。要するに、第3実施形態のドアインナーパネルは、第2実施形態のドアインナーパネル20の凹部3が凸部に代わった形状である。第3実施形態のドアインナーパネルの凸部は、第2実施形態の凹部3と同様の役割を担う。また、第3実施形態のドアインナーパネルの凸部を成形する際は、第2実施形態の凹部3と同様の理由によりシワが発生しやすい。以下、凸部を有するドアインナーパネルの製造方法を説明する。
[製造方法]
第3実施形態の製造方法は、第1実施形態の製造方法と比較して、以下の点で相違する。
・中間プレス加工工程では、中間成形品の天板部の領域のうちでパネル状成形品(ドアインナーパネル)の凸部に対応する位置に陥没部を成形する。
・プレス加工工程では、中間成形品の陥没部の領域をパネル状成形品(ドアインナーパネル)の凸部にプレス加工する。
図10A〜図10Cは、第3実施形態のプレス加工工程を模式的に示す断面図である。図10Aは、中間成形品がプレス装置に配置された段階を示す。図10Bは、第1ダイとパンチとで中間成形品を挟み込む段階を示す。図10Cは、第2ダイの降下が完了した段階(下死点)を示す。以下、図10A〜図10Cを参照して、各工程を説明する。
[中間プレス加工工程]
中間プレス加工工程では、第1実施形態と同様に、冷間で、ブランク材にプレス加工を施し、中間成形品を得る。第3実施形態では、中間成形品の天板部に陥没部を成形する。
図10Aに示すように、中間成形品30Aの天板部2は陥没部16Aを有する。陥没部16Aの領域は、後のプレス加工工程でドアインナーパネルの凸部に成形される。したがって、陥没部16Aは、ドアインナーパネルの凸部が形成される位置に成形される。
[プレス加工工程]
図10Aを参照して、プレス装置60は、第1実施形態のプレス装置10と比較して、以下の点で相違する。
・パンチ61は、中間成形品30Aの陥没部16Aに対応する位置に配置される開口部69と、開口部69に対応する位置に配置される突起68と、を有する。プレス加工の際、パンチ61の突起68は、パンチ61の開口部69を下方から貫通する。
その他の構成は、第1実施形態のプレス装置10と同じである。
中間成形品30Aはプレス装置60に配置される。中間成形品30Aが配置された後、第1ダイ62及び第2ダイ63は降下する。
図10Bを参照して、最初に第1ダイ62とパンチ61とで中間成形品30Aの天板部2を挟む。第2ダイ63がさらに降下すると、突起68が中間成形品30Aの陥没部16Aの領域を凸部に成形し始める。突起68が凸部を成形している間、天板部2は第1ダイ62とパンチ61とによって挟まれる。第1ダイ62は、弾性部材15を介して第2ダイ63に取り付けられているからである。
第3実施形態では、パンチ61は弾性部材25を介してプレス装置60の基台に取り付けられる。突起68は、プレス装置60の基台に直接取り付けられる。すなわち、突起68は、弾性部材を介してプレス装置60に取り付けられない。そのため、第1ダイ62及び第2ダイ63が降下すると、突起68がパンチ61の開口部69を貫通する。
図10Cを参照して、第2ダイ63とブランクホルダ14とで中間成形品30Aのフランジ部6Aを挟んだ後、第2ダイ63をさらに降下させ段差部5を成形する。このとき、第1実施形態と同様に、第2ダイ63とブランクホルダ14とでフランジ部6Aは拘束される。したがって、段差部5に割れ、シワ等が生じにくい。さらに、突起68が陥没部16Aの領域を凸部16に成形している間も、第1ダイ62とパンチ61とによって天板部2は拘束される。これにより、成形された凸部16の周辺に生じるシワを抑制できる。
上述の実施形態において、鋼板をテーラードブランクとしてもよい。テーラードブランクは、テーラード溶接ブランク(以下、「TWB」ともいう)と、テーラードロールドブランク(以下、「TRB」ともいう)に大別される。TWBは、板厚、引張強度等が異なる複数種の鋼板を溶接(例:突き合わせ溶接)によって一体化したものである。一方、TRBは、鋼板を製造する際に圧延ロールの間隔を変更することによって、板厚を変化させたものである。テーラードブランクを用いると、必要な箇所に限定して強度を強化することができ、板厚を減少することもできる。また、テーラードブランクを用いたパネル状成形品も自動車用のドアインナーパネルに適用できる。これにより、衝突特性を向上することができ、さらに軽量化を望める。
上述の説明では、ドアインナーパネルの材料が鋼板である場合を説明した。しかし、ドアインナーパネルの材料は鋼板に限定されず、金属板であればよい。金属板は、例えば、アルミニウム板、アルミニウム合金板、複層鋼板、チタン板、マグネシウム板等である。また、上述の説明では、パネル状成形品がドアインナーパネルである場合を説明した。しかし、パネル状成形品はドアインナーパネルに限定されない。パネル状成形品は、優れた衝突特性が要求される製品に適用できる。そのような製品は、自動車の他に、例えば、車両、建設機械、航空機等である。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
1、20 パネル状成形品(ドアインナーパネル)
1A、20A、30A 中間成形品
2 天板部
3 凹部
3A 隆起部
4、4A、4B 縦壁部
5 段差部
10、50、60、200 プレス装置
11、31、61、210 パンチ
12、32、62 第1ダイ
13、33、63 第2ダイ
38、68 突起
39、69 開口部
14、230 ブランクホルダ
16 凸部
16A 陥没部
S ブランク材

Claims (4)

  1. パネル状成形品の製造方法であって、
    前記パネル状成形品は、多角形の天板部と、前記天板部の辺のうちの少なくとも2以上の各辺から伸びる縦壁部と、前記縦壁部のうちで隣接する縦壁部の組の少なくとも1組の各縦壁部に設けられた段差部と、を有し、
    前記製造方法は、
    金属板からなるブランク材を準備する準備工程と、
    冷間で、前記ブランク材にプレス加工を施し、前記天板部が成形されるとともに、前記縦壁部が前記段差部の高さまで成形された中間成形品を得る中間プレス加工工程と、
    冷間で、前記中間成形品にプレス加工を施し、前記パネル状成形品を得るプレス加工工程と、を含み、
    前記プレス加工工程では、
    前記天板部及び前記段差部の外縁までの形状が形成された第1ダイと、
    前記第1ダイの外側に配置された第2ダイと、
    前記第1ダイに対向し、前記天板部及び前記段差部の形状が形成されたパンチと、
    前記第2ダイに対向するブランクホルダと、
    を備えたプレス装置を用い、
    前記第1ダイと前記パンチとによって前記中間成形品を挟んだ状態で、前記第1ダイと前記パンチとに対し、前記第2ダイと前記ブランクホルダとを相対的に移動し前記パネル状成形品を成形し、
    前記プレス加工工程後の前記パネル状成形品の引張強度は、390MPa以上、980MPa以下である、パネル状成形品の製造方法。
  2. 請求項1に記載のパネル状成形品の製造方法であって、
    前記パネル状成形品の前記天板部は、凹部を有し、
    前記中間プレス加工工程では、
    前記中間成形品の前記天板部の領域のうちで前記パネル状成形品の前記凹部に対応する位置に隆起部を成形し、
    前記プレス加工工程では、
    前記第1ダイは、前記中間成形品の前記隆起部に対応する位置に開口部を有し、
    前記第2ダイは、前記第1ダイの前記開口部に対応する位置に突起を有し、
    前記突起により、前記中間成形品の前記隆起部の領域を前記パネル状成形品の前記凹部にプレス加工する、パネル状成形品の製造方法。
  3. 請求項1に記載のパネル状成形品の製造方法であって、
    前記パネル状成形品の前記天板部は、凸部を有し、
    前記中間プレス加工工程では、
    前記中間成形品の前記天板部の領域のうちで前記パネル状成形品の前記凸部に対応する位置に陥没部を成形し、
    前記プレス加工工程では、
    前記パンチは、前記中間成形品の前記陥没部に対応する位置に配置される開口部と、前記開口部に対応する位置に配置される突起と、を有し、
    前記突起により、前記中間成形品の前記陥没部の領域を前記パネル状成形品の前記凸部にプレス加工する、パネル状成形品の製造方法。
  4. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のパネル状成形品の製造方法であって、
    前記金属板はテーラードブランクである、パネル状成形品の製造方法。
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