本開示の複数の側面をこれから詳細に参照し、かかる側面の例を添付図面に示す。可能な限り、同じ又は類似の部分を指すのに同じ参照番号を図面を通して使用する。用語「遠位」は、デバイスを患者の中に導入するとき、ユーザから最も離れた部分を指す。それに反して、用語「近位」は、デバイスを患者の中に置くとき、ユーザに最も近い部分を指す。
図1A〜図1Dは、回収デバイス100の複数の部分を示している。回収デバイス100は、遠位端部と近位端部とを含むシース102を含むことができる。回収デバイス100はまた、シース102の遠位端部のところにエンドエフェクタ142を含むことができる。エンドエフェクタ142の少なくとも一部分は、延長状態と引込み状態の間でシース102に対して移動可能であるのがよい。エンドエフェクタ142は、シース102の遠位端部に結合された支持部材130と、支持部材130から延びる可動部材106を含むことができる。回収デバイス100はまた、シース102の近位端部のところにハンドルアセンブリ144を含むことができる。ハンドルアセンブリ144は、延長状態と引込み状態の間でエンドエフェクタ142を移動するための作動部材146を含むことができる。回収デバイス100はまた、作動部材146及びシース102のうちの少なくとも一方に結合された付勢部材176を含むことができる。付勢部材176は、可動部材106と支持部材130の間の相対移動に起因して可動部材106及び支持部材130の一方によって可動部材106及び支持部材130の他方に作用される力を制御することができる。
シース102は、外側シースであるのがよい。外側シース102は、長手方向に延びる内腔136を含むことができる。外側シース102は、例えば、中空チューブとすることができる。外側シース102は、ポリマー材料、金属、又は材料の組合せで作ることができる。
回収デバイス100はまた、シャフト又は駆動部材104を含むことができる。駆動部材104は、外側シース102の内腔136の中を延びることができる。駆動部材104は、細長いのがよく、かつその近位端部からその遠位端部まで並進及び/又は回転力を伝達するように構成された例えばワイヤ、編組、シャフト、及び/又はその他の任意適切な駆動部材を含むことができる。
回収デバイス100はまた、第1、第2及び第3の可動部材106、108、110を含むことができる。第1、第2及び第3の可動部材106、108、110の各々は、第1の近位部分112、114、116、逆U字形又は180度曲げ部118、120、122を含む中間部分、及び第2の近位部分124、126、128を含む。3つの可動部材が示されているが、1又は2以上の追加の可動部材も含めることができる。3つよりも少ない可動部材を含めることができるようにも考えられている。
可動部材106、108、110の各々は、以下に限定されるものではないが、金属、ポリマー、又は材料の組合せを含む任意適切な材料で形成することができる。例えば、可動部材106、108、110のうちの1又は2以上は、ニチノール等の形状記憶材料で形成することができ、かつ可動部材106、108、110のうちの1又は2以上を、拘束力のない状態で外側シース102の長手方向軸線から離れる半径方向外向きに移動させる内部付勢を有するように処理することができる。
可動部材106、108、110の各々は、円筒形、楕円形、多角形、及び/又は不規則な形を含む任意適切な断面形状を有することができる。可動部材106、108、110のうちの1又は2以上は、残りの部分とは異なる輪郭になるように平坦化され、機械加工され、押出され、引出され、及び/又はエッチングされた部分を含むことができる。可動部材106、108、110のうちの1又は2以上は、偏向又は有向曲げを可能にするように孔が開けられてもよい。可動部材106、108、110のうちの1又は2以上の外面は、粗面化され、切り欠かれ、孔が開けられ、エッチングされ、サンドブラスト加工され、又は他の修正が行われて、より良好な把持面を提供することができる。
可動部材106、108、110は、駆動部材104に取付けられる。例えば、可動部材106、108、110の近位端部は、駆動部材104の遠位端部に取付けられることができる。この取付けは、熱収縮スリーブ及び/又はその他の任意適切な取付け機構を使用して継手接合、接着剤、溶融、溶接、圧着、接合のうちの1又は2以上によって提供されることができる。
回収デバイス100はまた、第1、第2及び第3の支持部材130、132、134を含むことができる。支持部材130、132、134の各々は、その中を長手方向に延びる内腔(図示せず)を含むことができる。例えば、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上は、中空チューブとすることができる。支持部材130、132、134は、外側シース12の長手方向軸線の回りに周方向に配置されることができる。支持部材130、132、134の長手方向軸線は、外側シース102の長手方向軸線の回りに周方向に等しい間隔に配置されることができる。しかし、その他の任意適切な数の支持部材及び間隔形態をこれに代えて利用することができることに注意しなければならない。
支持部材130、132、134の各々は、円筒形、楕円形、多角形、及び/又は不規則な形を含む任意適切な断面形状を有することができる。支持部材130、132、134のうちの1又は2以上は、残りの部分とは異なる輪郭になるように平坦化され、機械加工され、押出され、引出され、及び/又はエッチングされた部分を含むことができる。支持部材130、132、134は、被験者の解剖学的構造の曲がりくねった通路の中にかつそれを通って挿入されるとき、それらを曲げることができるように可撓性材料で作ることができる。支持部材130、132、134のうちの1又は2以上は、偏向又は有向曲げを可能にするように孔を開けることができる。支持部材130、132、134のうちの1又は2以上の外面は、粗面化され、切り欠かれ、孔が開けられ、エッチングされ、サンドブラスト加工され、又は他の修正が行われて、より良好な把持面を提供することができる。支持部材130、132、134は、ポリイミド又はポリエチレンテレフタレートのようなポリマーを含む任意適切な材料で作ることができる。
支持部材130、132、134の近位部分は、外側シース102の内腔136に受入れられることができる。例えば、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上の近位部分は、外側シース102の遠位部分によって覆われ、遠位部分を外側シース102の遠位端部から露出されたままにすることができる。支持部材130、132、134の近位部分は、外側シース102に対して固定されることができる。例えば、外側シース102の遠位端部は、支持部材130、132、134を保持するためのカプラ138を含むことができる。カプラ138は、熱収縮スリーブ及び/又は紫外線硬化型接着剤又はシアノアクリレート等の接着剤を含むことができる。カプラ138は、支持部材130、132、134の近位端部を外側シース102の遠位端部に対して静止に維持するが、支持部材130、132、134の遠位部分が外側シース102の遠位端部に対して及び互いに対して移動することを可能にする。
支持部材130、132、134の各々は、他の2つの支持部材と接触することができる。例えば、支持部材130、132、134の近位部分の各々は、支持部材130、132、134が、外側シース102の長手方向軸線の周りで三角形配置を有することができるように、他の2つの支持部材の近位部分と接触することができる。支持部材130、132、134の長手方向軸線は、三角形の頂点を形成することができ、長手方向軸線の各部分を平行にすることができる。支持部材130、132、134の遠位部分は、外側シース102の長手方向軸線に向かうように及びそれから離れるように移動可能であるのがよい。支持部材130、132、134の数は、可動部材106、108、110の数に等しくすることができる。支持部材及び可動部材の数は、実施されている手順のタイプに基づいて異なる場合があるように考えられている。
可動部材106、108、110の各々は、駆動部材104から遠位側に延びることができ、その近位端部は、支持部材130、132、134のうちの1つの内腔に入ることができる。可動部材106、108、110の各々は、内腔の中を通って遠位側に延びることができ、支持部材130、132、134のうちの1つの遠位端部から内腔を出ることができる。遠位端部において、可動部材106、108、110の各々は、それぞれ曲げ部118、120、122に移行することができる。次に、可動部材106、108、110の各々は、支持部材130、132、134の別の1つの遠位端部から内腔に入ることができる。可動部材106、108、110の各々は、内腔の中を近位側に延びることができ、支持部材130、132、134のうちの1つの近位端部から内腔を出ることができる。出た後に、可動部材106、108、110の各々は、カプラ140によって受入れられることができる。例えば、カプラ140は、駆動部材104の遠位端部に対して遠位側に位置することができる。カプラ140は、チューブとすることができ、可動部材106、108、110を受入れるように構成された内腔(図示せず)を含むことができる。可動部材106、108、110は、接着剤、溶融、溶接、摩擦嵌め、熱収縮カプラ140、及び/又はその他の任意適切な形態の取付け部によってカプラ140に取付けられることができる。カプラ140は、駆動部材104の遠位端部に対して所定位置に固定されてもよいし、カプラ140の位置が支持部材130、132、134の遠位端部に対して変化するように並進するように構成されてもよい。
駆動部材104から遠位側に延びる可動部材106、108、110の各部分は、カプラ140の表面と並んで延びることができ、カプラ140の側面と接触することができる。カプラ140は、可動部材106、108、110の部分の間に、外側シース102の長手方向軸線から離れるようにスペースを置き、支持部材130、132、134の内腔の中に可動部材106、108、110を案内するのを助けることができる。カプラ140は、溝、スロット、又は他の凹面特徴部を含有し、可動部材106、108、110の各部分を受入れることができる。可動部材106、108、110は、長手方向、螺旋、巻回、捩り、又は他の適切な向きにカプラ140の表面と並んで延び、及び/又は接触することができる。
可動部材106、108、110及び支持部材130、132、134は、エンドエフェクタ142の捕捉部材を形成することができる。エンドエフェクタ142は、バスケットを形成することができる。図1Bにおいて、エンドエフェクタ142は、後退及び収縮状態で示されている。駆動部材104を外側シース102に対して近位側に移動することによって、エンドエフェクタ142は、移動してその後退及び収縮状態になることができる。後退及び収縮状態において、曲げ部118、120、122は、支持部材130、132、134の遠位端部にあり又はそれらに隣接することができる。支持部材130、132、134の長手方向軸線は、実質的に平行にすることができ、支持部材130、132、134の各々の近位部分及び遠位部分は両方とも、他の支持部材と接触状態にすることができる。支持部材130、132、134の内腔における可動部材106、108、110の各部分は、実質的に平行にすることができる。支持部材130、132、134、及び/又は外側シース102は、可動部材106、108、110において固有の付勢を相殺し、可動部材106、108、110の各部分が外側シース102の長手方向軸線から半径方向外向きに曲がらないようにすることができる。
後退及び収縮状態において、カプラ140の遠位端部は、ある距離だけ支持部材130、132、134の近位端部からスペースを置くことができる。その距離は、約12ミリメートルとすることができるが、他の距離を使用することもできる。カプラ140の近位端部は、ある距離だけ駆動部材104の遠位端部からスペースを置くことができる。その距離は、約16ミリメートルとすることができるが、他の距離を使用することもできる。2つの距離は、回収デバイス100で行われている手順に基づいて異なる場合がある。
図1Dにおいて、エンドエフェクタ142は、延長及び拡張状態で示されている。延長及び拡張状態において、可動部材106、108、110の各部分は、支持部材130、132、134の遠位端部から露出されることができる。露出されるとき、可動部材106、108、110は、可動部材106、108、110における固有の半径方向外向き付勢により、外側シース102の長手方向軸線から半径方向外向きに移動することができる。可動部材106、108、110の半径方向外向き移動は、支持部材130、132、134の半径方向外向き移動を引き起こすことができる。これに代えて、支持部材130、132、134は、半径方向外向きに付勢されてもよく、可動部材106、108、110は、支持部材130、132、134を押圧して後退及び収縮状態にすることができる。
エンドエフェクタ142の延長及び拡張状態において、可動部材106、108、110の露出部分は、支持部材130、132、134の遠位端部の間にブリッジを形成することができる。各ブリッジは、与えられた支持部材の遠位端部から遠位側に延びることができ、隣接する支持部材の遠位端部に受入れられることができる。各ブリッジ及びその対応する支持部材の対は、エンドエフェクタ142のサイドループを形成することができる。3つのサイドループは、図1Dに示されている。ブリッジは、エンドエフェクタ142のフロントループを形成することができる。物質は、フロントループ及びサイドループのうちの1又は2以上を通じてエンドエフェクタ142に入ることができる。追加の可動部材及び支持部材を追加することにより、追加のサイドループを生成することができる。エンドエフェクタ142は、より少ない可動部材及び支持部材を含むことができるようにも考えられている。例えば、エンドエフェクタ142は、2つの可動部材及び2つの支持部材を含むことができる。2つの可動部材が定めるブリッジは、フロントループを形成することができる。
外側シース102及び支持部材130、132、134は、可動部材106、108、110に対して近位側に移動してエンドエフェクタ142を延長させ、エンドエフェクタ142がその延長及び拡張状態まで移動させることを可能にする。駆動部材104は、外側シース102に対して遠位側に移動してエンドエフェクタ142を延張させ、エンドエフェクタ142がその延長及び拡張状態まで移動することを可能にする。拡張は、可動部材106、108、110のうちの1又は2以上において固有の半径方向外向き付勢による場合がある。
エンドエフェクタ142の延長及び拡張は、複数の相で起こる。図1Bに示す後退及び収縮状態から始まる、エンドエフェクタ142の延長及び拡張状態の第1の相は、外側シース102及び支持部材130、132、134に対する遠位側への駆動部材104の移動から始めることができる。駆動部材104の相対移動は、可動部材106、108、110、及びカプラ140が外側シース102に対して遠位側に移動することを可能にする。駆動部材104、可動部材106、108、110、及びカプラ140の移動は、並進運動とすることができる。第1の近位部分112、114、116及び第2の近位部分124、126、128は、支持部材130、132、134の近位開口部(図示せず)から支持部材130、132、134の内腔に入ることができる。曲げ部118、120、122は、支持部材130、132、134の遠位端部から現れ、又はそこから出て更に延びることができる。
カプラ140は、外側シース102及び支持部材130、132、134に対して可動部材106、108、110と共に移動することができる。カプラ140が支持部材130、132、134の近位端部に向かってある距離を進行するとき、その距離は、図1Bにおいてカプラ140の遠位端部と支持部材130、132、134の近位端部との間の距離に実質的に等しく、カプラ140の更なる遠位移動は、それらが第2の近位部分124、126、128の更なる広がりを防止し、従って、第2の近位部分124、126、128が支持部材130、132、134の内腔に入るのを防止する点にカプラ140が達すると停止することができる。延長及び拡張の第1の相の終わりに、曲げ部118、120、122は、図1Bにおける支持部材130、132、134の近位端部とカプラ140の遠位端部との間の距離に実質的に等しい距離だけ支持部材130、132、134の遠位端部からスペースを置くことができる。
エンドエフェクタ142の延長及び拡張の第2の相は、カプラ140の遠位移動が停止した後から始まることができる。第2の相の間、外側シース102及び支持部材130、132、134に対する駆動部材104の更なる遠位移動は、外側シース102及び支持部材130、132、134に対する第1の近位部分112、114、116の遠位移動を駆動することができる。第2の相の間、第2の近位部分124、126、128は、支持部材130、132、134に対して固定したままにすることができる。第1の近位部分112、114、116は、支持部材130、132、134の近位開口部(図示せず)から支持部材130、132、134の内腔に入ることができ、かつ遠位開口部(図示せず)から内腔を出ることができ、それによってエンドエフェクタ142のブリッジの長さを増大させ、エンドエフェクタ142のフロント及びサイドループのサイズを拡張させる。延長及び拡張の第2の相は、カプラ140の近位端部と、図1Bのカプラ140の近位端部と駆動部材104の遠位端部との間の中間位置との間の距離に実質的に等しい距離にわたって続けられる。駆動部材104の遠位端部が、第1の近位部分112、114、116が支持部材130、132、134の近位端部に入るほど十分に離れて広がるのを防止する場合に、駆動部材104の遠位移動を停止することができる。これに加えて又はこれに代えて、遠位移動は、第1の近位部分112、114、116、及び/又は駆動部材104の更なる遠位移動を妨げるカプラ140により停止することができる。これに加えて又はこれに代えて、遠位移動は、以下で更に説明するハンドルアセンブリ144のような回収デバイス100のハンドルアセンブリの作動に起因して停止することができる。
エンドエフェクタ142を後退及び収縮状態まで移動して戻すことは、外側シース102及び支持部材130、132、134を可動部材106、108、110に対して遠位側に移動することによって達成することができる。延長及び拡張状態から後退及び収縮状態への移動も複数の相で行うことができる。エンドエフェクタ142の後退及び収縮の第1の相は、駆動部材104を外側シース102に対して近位側に移動することから始めることができる。これは、第1の近位部分112、114、116が外側シース102及び支持部材130、132、134に対して近位側に移動することを可能にする。可動部材106、108、110の遠位部分は、支持部材130、132、134の遠位端部から内腔に入ることができる。第2の近位部分124、126、128、及びカプラ140は、支持部材130、132、134に対して休止したままにすることができる。エンドエフェクタ142のブリッジの長さを縮小させることができる。可動部材106、108、110及び支持部材130、132、134は、半径方向内向きに移動することができる。従って、エンドエフェクタ142のフロントループ及びサイドループは、サイズを縮小させることができる。
エンドエフェクタ142の後退及び収縮の第1の相は、カプラ140の近位端部と、図1Bのカプラ140の近位端部と駆動部材104の近位端部との間の中間位置との間の距離に実質的に等しい距離にわたって生じる。その距離が覆われた状態で、後退及び収縮の第2の相は、外側シース102及び支持部材130、132、134に対する近位側への駆動部材104の連続移動で行うことができる。連続移動は、可動部材106、108、110、及びカプラ140が外側シース102及び支持部材130、132、134に対して近位側に移動することを可能にする。駆動部材104、可動部材106、108、110、及びカプラ140の移動は、並進運動とすることができる。例えば、駆動部材104、第1の近位部分112、114、116、第2の近位部分124、126、128、及びカプラ140は、第2の相の間、外側シース102及び支持部材130、132、134に対して近位側に移動することができる。第1の近位部分112、114、116、及び第2の近位部分124、126、128の近位部は、支持部材130、132、134の近位端部から支持部材130、132、134の内腔を出ることができる。曲げ部118、120、122の両側の又はその近くの部分を含む可動部材106、108、110の遠位部分は、支持部材130、132、134の遠位端部の中に入り又はそれを過ぎて更に移動されることができる。ブリッジの長さは、可動部材106、108、110の露出長さが縮小するにつれて、縮小されることができる。エンドエフェクタ142のブリッジが収縮すると、可動部材106、108、110及び支持部材130、132、134は、外側シース102の長手方向軸線に向かって半径方向内向きに収縮されることができる。エンドエフェクタ142のフロントループ及びサイドループも、サイズを縮小させることができる。
カプラ140は、外側シース102及び支持部材130、132、134に対して可動部材106、108、110と共に移動することができる。カプラ140が、外側シース102及び支持部材130、132、134に対してある距離を進行したとき、その距離は、図1Bにおける支持部材130、132、134の近位端部とカプラ140の遠位端部との間の距離に実質的に等しく、カプラ140の更なる近位移動は、曲げ部118、120、122が、それらが支持部材130、132、134の遠位端部と係合してそれらが可動部材106、108、110の更なる近位移動を防止する点に達すると停止することができる。これに加えて又はこれに代えて、更なる移動は、ハンドルアセンブリ144の作動によって停止することができる。後退及び収縮の第2の相の終わりに、図1Bに示す状態が得られる。
図1A及び図1Cは、ハンドルアセンブリ144を示している。ハンドルアセンブリ144は、作動部材146を含むことができる。作動部材146は、その上でユーザが自分の親指を使用して作動部材146に力を作用することができるその上面上に突起148を有することができる。作動部材146は、雄側のルアー継手を含むことができるコネクタ150によって外側シース102の近位部分に結合されることができる。駆動部材104は、コネクタ150の内腔152及び作動部材146の通路154の中を通って近位側に延びることができる。歪み緩和部材156が、コネクタ150に結合されることができ、少なくとも部分的に外側シース102の近位部分にわたって延びることができる。外側シース102は、作動部材146を遠位側に移動させることによって駆動部材104に対して遠位側に移動され、作動部材146を近位側に移動させることによって近位側に移動されることができる。
作動部材146は、ハンドル本体158と摺動可能に係合されることができる。例えば、作動部材146は、ハンドル本体158の上に載ることができ、かつハンドル本体158に対して遠位側に及び近位側に摺動することができる。ハンドル本体158は、ハンドルカバー160に固定的に結合されることができる。従って、作動部材146はまた、ハンドルカバー160に対して遠位側に及び近位側に摺動されることができる。駆動部材104の近位部分は、ハンドル本体158において長手方向に延びる通路162の中を通って延びることができる。ハンドル本体158は、その近位端部のところに、万力部164又はその他の任意適切な保持機構を形成することができる。万力部164が閉じるとき、ハンドル本体158及び駆動部材104は、固定的に結合されることができる。末端キャップ166をハンドル本体158及びハンドルカバー160の近位端部の上に置いて、駆動部材104の周りに万力部が閉じることを助けることができる。ハンドルカバー160は、雄ねじ部分(図示せず)を含むことができ、末端キャップ166は、相補的な雌ねじ(図示せず)を含むことができ、従って、末端キャップ166は、ハンドルカバー160の上にねじ込まれることができる。
作動部材146がハンドル本体158及びハンドルカバー160に対して遠位側に移動するとき、外側シース102及び支持部材130、132、134は、駆動部材104及び可動部材106、108、110に対して遠位側に移動されることができる。遠位側に移動する支持部材130、132、134は、可動部材106、108、110の各部分の上を摺動することができ、エンドエフェクタ142をその後退及び収縮状態に置く。
ストロークリミッタ168は、ストロークリミッタ168が作動部材146と共に移動することができるように、作動部材146の止め具又は当接部172に結合されることができる。これに代えて、ストロークリミッタ168は、作動部材146がストロークリミッタ168に対して移動することができるように、ハンドル本体158の遠位止め具又は当接部170に結合されてもよい。ストロークリミッタ168は、例えば、ハンドル本体158又は作動部材146の凹部にスナップ式係合によって結合されることができる。作動部材146が、ハンドル本体158及びハンドルカバー160に対して遠位側に移動するとき、止め具170と止め具172間の距離は、支持部材130、132、134の遠位端部と可動部材106、108、110の曲げ部118、120、122との間の距離と同様に減少することができる。支持部材130、132、134の遠位端部が、曲げ部118、120、122に達するほど十分に遠位側に離れると、更なる遠位移動は、支持部材130、132、134を曲げ部118、120、122に対して押圧することができる。その力が十分に強い場合、曲げ部118、120、122は、例えば支持部材130、132、134の遠位端部に孔を開けることによって、支持部材130、132、134に損傷を与える場合がある。ストロークリミッタ168は、止め具170、172と係合し、従って、ハンドル本体158及びハンドルカバー160に対して作動部材146の遠位移動を制限し、それによって可動部材106、108、110の曲げ部118、120、122に対する支持部材130、132、134の遠位移動を制限することにより、かかる損傷を防止することができる。
ハンドル本体158はまた、作動部材146の止め具172と係合するための止め具又は当接部174を含み、ハンドル本体158に対する作動部材146の近位移動を制限し、それによって可動部材106、108、110に対する支持部材130、132、134の近位移動を制限することができる。作動部材146が、ハンドル本体158及びハンドルカバー160に対して近位側に移動するとき、止め具172と止め具174間の距離は、支持部材130、132、134の近位端部とカプラ140の間、及び/又は支持部材130、132、134の近位端部とカプラ140に至る可動部材106、108、110の各部分との間の距離と同様に減少されることができる。
支持部材130、132、134の近位端部が、エンドエフェクタ142の完全延長及び拡張に達するほど十分遠くに近位側に移動した状態で、更なる近位移動は不要になると考えられ、及び/又は、支持部材130、132、134をカプラ140及び/又はカプラ140に至る可動部材106、108、110の各部分に対して押圧する場合がある。その力が十分に強い場合、カプラ140及び/又は可動部材106、108、110の各部分は、例えば支持部材130、132、134の近位端部に孔を開けることによって、支持部材130、132、134に損傷を与える場合がある。止め具172、174は、ハンドル本体158及びハンドルカバー160に対する作動部材146の過度の近位移動を制限するように互いに係合し、それによってカプラ140及び/又は可動部材106、108、110の部分に対する支持部材130、132、134の近位移動を制限することにより、かかる損傷を防止することができる。
付勢部材176は、作動部材146及びハンドル本体158と作動的に結合されることができる。例えば、付勢部材176は、駆動部材104の少なくとも一部分を包囲することができる。付勢部材176の遠位端部は、作動部材146と係合されることができる。一実施形態において、付勢部材176の遠位端部は、作動部材146の壁178と係合されることができる。付勢部材176の近位端部は、ハンドル本体158と係合されることができる。付勢部材176の近位端部は、ハンドル本体158の遠位端部、ハンドル本体158の通路162に受入れられた駆動部材104の周りのスリーブ180の遠位端部、及び/又はハンドルカバー160の一部分と係合されることができる。
付勢部材176は、作動部材146をハンドル本体158及びハンドルカバー160に対して遠位側に付勢する力を作用することができる。付勢部材176は、止め具170、172をストロークリミッタ168の端部に対して押圧するまで、作動部材146をハンドル本体158及びハンドルカバー160に対して遠位側に押圧する傾向を有することができる。従って、付勢部材176は、エンドエフェクタ142をその後退及び収縮状態に押圧する傾向があり、エンドエフェクタ142の不用意な延長及び拡張を防止することができる。
付勢部材176は、駆動部材104の外面と付勢部材176の内径の間の広がりチューブ又は他の適切なスリーブ(図示せず)によって駆動部材104の周りで支持されることができるように考えられている。これに代えて、付勢部材176は、その端部を止め具170、172に結合されることができるコイル引張ばね(図示せず)を含むことができる。引張ばねを形成するワイヤは、平坦、丸形、又はその他の任意適切な断面形状を有することができる。付勢部材176は、ステンレス鋼、ばね鋼、又はその他の任意適切な材料で作ることができる。これに代えて、付勢部材176は、シリコーン又はゴムで作られた弾性チューブを含むことができる。
付勢部材176は、図1Aに休止状態及び図1Cに付勢状態で示されている。使用中、ユーザは、作動部材146をハンドル本体158及びハンドルカバー160(図1C)に対して近位側に押圧することによって、付勢部材176の付勢力に打ち勝つことができる。ユーザは、エンドエフェクタ142を延長かつ拡張させ、石等の物体182(図1D)を捕捉しようとするとき、そのようにすることができる。次に、ユーザが、作動部材146をハンドル本体158及びハンドルカバー160に対して遠位側に押圧することによって、エンドエフェクタ142を物体182の周りで閉じようとするとき、支持部材130、132、134は、可動部材106、108、110に対して遠位側に押圧され、可動部材106、108、110を半径方向内向きに移動させることができる。可動部材106、108、110は、いずれかの箇所で物体182の外面と係合することができる。ユーザが、作動部材146を遠位側に押圧し続けると、支持部材130、132、134は、遠位側に移動し続けることができる。支持部材130、132、134を遠位側に移動させるとき、物体182が、可動部材106、108、110が半径方向内向きに移動することを阻止すると、支持部材130、132、134の遠位移動は、支持部材130、132、134が耐えることができるよりも大きい量の力を用いて、可動部材106、108、110のうちの1又は2以上を支持部材130、132、134のうちの1又は2以上に押付けることができる。そうなれば、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上の遠位端部は、引き裂かれ、破壊され、広がり、又は他の損傷を被る場合がある。
付勢部材176は、可動部材106、108、110のうちの1又は2以上との過度に強力な係合により支持部材130、132、134のうちの1又は2以上に損傷を与える可能性を低減させることができる。付勢部材176はまた、エンドエフェクタ142に付与されている不十分な閉鎖力に起因して、エンドエフェクタ142から物体182が逃げる可能性を低減させることができる。
例えば、ユーザが、エンドエフェクタ142を延長かつ拡張させて物体182を捕捉した状態で、ユーザは、作動部材146を遠位側に能動的に押すのではなく、作動部材146を手から放すことができる。付勢部材176は、予め決められた力を用いて作動部材146を遠位側に移動させ、予め決められた閉鎖力を用いて物体182の周りのエンドエフェクタ142をこのように閉じることができる。物体182が、可動部材106、108、110がそれ以上半径方向内向きに移動するのを阻止するとき、作動部材146及び支持部材130、132、134の遠位移動は停止させられることができる。
付勢部材176によって付与される予め決められた閉鎖力は、エンドエフェクタ142に、特に、可動部材106、108、110によって支持部材130、132、134に作用される力の量を制限することができる。予め決められた閉鎖力を選択して、可動部材106、108、110が支持部材130、132、134に損傷を与えないように、可動部材106、108、110と支持部材130、132、134との間の力を制限することを保証することができる。追加の量の閉鎖力を必要とする場合に、ユーザは、末端キャップ166を取り外し、駆動部材104の近位端部を把持し、かつ作動部材146に対して駆動部材104を近位側に引っ張ることができる。これに加えて又はこれに代えて、ユーザは、作動部材146を遠位側に引っ張ることによって閉鎖力を更に働かせて、付勢部材176によって付与される付勢力を補足することができる。ストロークリミッタ168は、エンドエフェクタ142が完全に後退及び収縮状態に達したとき、作動部材146の遠位側への更なる移動を最終的に阻止することになる。
図2A及び図2Bは、可動部材108、110(図1A〜図1D)の代替である可動又は捕捉部材208、210を示す。可動部材208、210は、駆動部材104に結合されていない。そうではなく、可動部材208、210は、それらの近位端部上でカプラ140に結合されたそれぞれ近位部分226、228を含むことができる。可動部材208、210はまた、支持部材134内に固定された反対側の端部を含むことができる。かかる反対側の端部は、任意適切な取付け機構によって支持部材134内に固定されることができる。例えば、端部は、接着剤によって支持部材134内に固定されることができ、支持部材134は、端部の周りに圧着されることができ、及び/又は支持部材134は、端部上に熱収縮されることができる。
可動部材208、210は、両端部の間に、それぞれ逆U字形又は180度曲げ部220、222を含むことができる。可動部材208の近位部分226は、支持部材132の内外に摺動可能にされ、可動部材210の近位部分228は、支持部材130の内外に摺動可能にされることができる。それぞれの曲げ部220、222に対して他方の側において、支持部材134の中を通って延びかつそれに固定的に結合されたそれらの可動部材208、210の各部分は、支持部材134に対して固定されたままにすることができる。
図2Aは、後退及び収縮状態の可動部材118、208、210、及び支持部材130、132、134を示している。その状態から、外側シース102及び支持部材130、132、134を、駆動部材104及び可動部材106に対して近位側に移動することによって、支持部材130、132の遠位端部から可動部材106の各部分を露出させることができる。可動部材106の固有の付勢は、支持部材130、132が外側シース102の長手方向軸線から半径方向外向きに拡張することを可能にする。支持部材130、132における可動部材208、210の各部分は、支持部材130、132の半径方向外向き移動中に露出されることができる。
しかし、支持部材134は、実質的に休止したままにすることができる。可動部材106の固有の付勢は、支持部材130、132を偏向することを可能にしながら、支持部材134を偏向するには不十分であるのがよい。支持部材134は、物体182に当てて位置決めするための静止点及び/又はガイドとして作用することができる。支持部材134は、物体182の周りで可動部材208、210、及び支持部材130、132を閉鎖中、物体182を実質的に静止状態に維持するのを助けることができる。支持部材134が閉鎖中に実質的に静止したままでない場合、可動部材106、208、210及び/又は支持部材130、132、134のうちの1又は2以上は、可動部材106、208、210及び/又は支持部材130、132、134の別のものが物体182を移動する前に物体182と潜在的に係合することができ、物体182を移動させる。物体182が、可動部材106、208、210及び/又は支持部材130、132、134によって定められた開口部に対して十分に小さい場合、物体182は、それらの開口部のうちの1つから逃げる場合がある。支持部材134を実質的に静止状態に維持することにより、支持部材134は、閉鎖中に物体182を比較的静止させるのを維持するのを助けることができるので、物体182を失う可能性は低くなると考えられる。更に、支持部材134の移動不足により、可動部材106、208、210及び/又は支持部材130、132、134によって定められる正面及び側面開口部のサイズを制限するのを助けることができ、小さい物体の回収に関連して追加の支援を提供する。
支持部材134は、それを支持部材130、132と区別して開放及び閉鎖中に実質的に静止したままである支持部材をユーザが識別するのを補助する視覚特徴部を有することができるように考えられている。例えば、支持部材134は、支持部材130、132とは異なる色を有することができる。支持部材134は、開放及び閉鎖中に実質的に静止したままであるのがよいが、支持部材134は、支持部材130、132程度の可撓性であるのがよいことは理解しなければならない。例えば、全ての3つの支持部材130、132、134は、同じか又は類似の材料で作ることができる。
図3Aは、コネクタ150(図1A及び図1C)の代替であるコネクタ350を示す。コネクタ350は、雄型のルアー継手とすることができる。コネクタ350は、作動部材146の遠位部分に固定的に結合されることができる。コネクタ350は、駆動部材104の一部分を受入れることができる内腔352を含むことができる。内腔352は、外側シース102の内腔136と流体連通することができる。コネクタ350は、入口388を有する内腔386を有するポート384を含むことができる。内腔386は、コネクタ350の内腔352と流体連通することができる。流体(図示せず)は、入口388から内腔386の中に導入されることができる。入口388は、入口388からの流体の漏れを制限又は防止するための弁又はシール(図示せず)を含むことができるように考えられている。流体は、内腔386を通じて内腔352に移動することができる。内腔386よりも近位側の位置で駆動部材104の周りに弁又はシール(図示せず)を設け、内腔352の近位端部からの近位側への流体流れを制限又は防止することができるように考えられている。
流体は、内腔352を通じて外側シース102の内腔136の中に遠位側に流れることができる。流体は、十分な圧力を用いて導入されて流体を外側シース102の遠位端部に押圧することができる。例えば、流体は、支持部材130、132、134の間の1又は2以上の間隙を通じて、かつ外側シース102の遠位端部から外へ流れることができる。これに加えて又はこれに代えて、流体は、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上の中を、かつ支持部材130、132、134のうちの1又は2以上の遠位端部から外へ流れることができる。流体は、支持部材130、132、134が後退又は収縮されながら又は延長かつ拡張されながら、放出されることができる。支持部材130、132、134のうちの1又は2以上は、流体を分泌することができるそれらの近位端部と遠位端部の間の1又は2以上の開口部(図示せず)を含むことができるように考えられている。
図3Bは、内側チューブ又は内腔386の中を延びる内腔390を有するコネクタ350を示している。流体は、入口388から内側内腔390の中に導入されることができる。流体は、内側内腔390の中を移動することができる。内側内腔390は、コネクタ350の内腔352及び外側シース102の内腔136の中を遠位側に延びることができる。内側内腔390は、支持部材130、132、134よりも近位側の外側シース102で終端することができるように考えられている。内側内腔390に注入された流体は、支持部材130、132、134の間の1又は2以上の間隙を流れ、かつ外側シース102の遠位端部から外へ外側シース102に流入することができる。これに加えて又はこれに代えて、流体は、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上の中を流れ、かつ支持部材130、132、134のうちの1又は2以上の遠位端部から外へ流れることができる。
これに代えて、内側内腔390は、支持部材130、132、134の間の間隙を通って延び、外側シース102の間隙内又はその遠位端部で終端することができる。流体は、間隙を通じてかつ外側シース102から外へ流れることができる。内側内腔390は、外側シース102の遠位端部を超えて遠位側に延びることができるようにも考えられている。
これに代えて、内側内腔390は、支持部材130、132、134のうちの1つで終端することができる。例えば、内側内腔390は、支持部材130、132、134のうちの1つの近位端部、遠位端部、又は中間部分で終端することができる。注入流体は、内側内腔390を通じて支持部材の中に、かつ支持部材の遠位端部の外に流れることができる。内側内腔390は、支持部材の遠位端部を超えて遠位側に延びることができるようにも考えられている。
これに加えて又はこれに代えて、複数の内側内腔(図示せず)が存在する場合があり、又は内側内腔390は、複数の内側内腔に分岐することができる。内側内腔のうちの1又は2以上は、支持部材130、132、134よりも近位側の外側シース102で終端することができるように考えられている。これに加えて又はこれに代えて、内側内腔のうちの1又は2以上は、支持部材130、132、134の間の間隙を通って延びることができる。これに加えて又はこれに代えて、内側内腔のうちの1又は2以上は、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上で終端することができる。
流体は、例えば、ゲルを含むことができる。ゲルは、被検者の身体にプラグを形成することができる水溶性ポリマーを含むことができる。そのようなゲルの1つの例は、ボストンサイエンスから入手できるBACKSTOP(登録商標)である。流体は、逆感熱性とすることができる。従って、流体は、室温では柔らかくて注入しやすく、体温ではより粘性とすることができる。被検者の身体の中に導入されるとき、流体は、小さい物体又は物体の断片を閉じ込めるのを助けることができる。これは、そのような物体を可動部材106、108、110、支持部材130、132、134、及び/又は外側シース102と接触状態に保持するのを助けることができる。これに加えて又はこれに代えて、流体は、捕捉及び処理を容易にするために複数の断片を閉じ込めてそれらをより大きい塊に形成することができる。
使用中、ユーザがエンドエフェクタ142に物体182を捕捉した後、ユーザは、物体182に対して砕石術を実施してそれを破壊し、より小さい破片にすることができる。砕石術を実施する前、その間、又はその後、流体は、物体182の周りの領域に向けられることができる。流体が被検者の身体の熱により更に粘性になると、物体182の破片は、流体によって捕捉されて保持される。従って、エンドエフェクタ142は、破片にそのような保持力のより多くを作用することができる。手順が終了したら、流体は、塩水洗浄を使用してデバイス表面から除去されることができる。塩水は、例えば、ポート384を通じて導入されて流体を洗い流すことができる。
図4A及び図4Bは、それぞれ作動部材146及びハンドル本体158(図1A及び図1C)の代替である作動部材446及びハンドル本体458を示している。コネクタ150は、作動部材446の遠位端部に結合されることができる。作動部材446は、スロット494を有する側壁492を含むことができる。ハンドル本体458は、エンドエフェクタの後退及び収縮状態に対応する第1の位置(図4A)と、エンドエフェクタの延長及び拡張状態に対応する第2の位置(図4B)との間で摺動するようにスロット494で摺動可能に受入れることができる。ハンドル本体458は、スロット498を有する側壁496を含むことができる。駆動部材104は、コネクタ150、作動部材446のスロット494、及びハンドル本体458のスロット498の中を近位側に延びることができるように考えられている。ハンドル本体458は、駆動部材104を把持するための近位万力部464を含むことができる。
図5A及び図5Bは、外側シース102の代替である外側シース502を示している。付勢部材503により、外側シース502の一部分を包囲することができる。付勢部材503は、引張ばねのようなコイルばねとすることができる。雌型のルアー継手とすることができるコネクタ505は、例えば、のり付け、インサート成形、熱収縮、圧着、及び/又はその他の任意適切な形態の取付けを使用して、その中を延びる付勢部材503の部分に固定的に結合されることができる。付勢部材503は、ステンレス鋼、ばね鋼、又はその他の任意適切な材料で作られることができる。付勢部材503は、平坦、丸形、又はその他の任意適切な断面形状を有するワイヤで作られることができる。これに代えて、付勢部材503は、シリコーン又はゴムで作られた弾性チューブを含むことができる。
コネクタ505の近位端部は、コネクタ150の遠位端部によって受入れられることができる。コネクタ505よりも遠位側の付勢部材503の部分は、コネクタ505から遠位側に延びる外側シース502の部分におけるキンク歪みを緩和するのを助けることができる。歪みを緩和することにより、付勢部材503の遠位部分は、外側シース502がコネクタ505において又はその近くで捩られるのを防止するのを助けることができる。コネクタ505よりも近位側の付勢部材503の部分は、外側シース502と共に、作動部材146又は446及びハンドル本体158又は458(図4A及び図4B)の中まで延びることができる。
付勢部材503の近位端部は、例えば、のり付け、熱収縮、インサート成形、圧着、及び/又は任意の他の適切の取付けを使用して外側シース502に固定的に取付けられることができる。付勢部材503の近位端部よりも遠位側の付勢部材503の部分は、外側シース502の外面に対して移動可能であるのがよい。例えば、付勢部材503の近位端部は、外側シース502に固定的に取付けられ、付勢部材503の遠位端部は、付勢部材503の伸長及び圧縮中に外側シース502に対して遠位側に移動することができる。付勢部材503は、その休止状態のとき、付勢部材503の隣接する巻き部の間の間隙なしに構成されることができる。付勢部材503を伸長させると、付勢部材503は、その休止状態に戻るように付勢される。
キー部材507は、外側シース502の近位部分に固定的に取付けられることができる。キー部材507は、付勢部材503の近位端部に重なることができ、同じく付勢部材503の近位端部に固定的に取付けられることができる。キー部材507は、キー加工部材511の通路509の中に摺動可能に受入れられることができる。キー部材507は、キー加工部材511からキー部材507にトルクを伝達することができるように、通路509の形状に相補的な外側形状を有することができる。
ハンドル本体158の通路162又はハンドル本体458のスロット498内に、キー加工部材511を受入れることができる。キー加工部材511は、キー加工部材511と通路162を形成する壁又はスロット498を形成する壁496との間の締まり嵌めによって、ハンドル本体158又は458に固定的に結合されることができる。これに加えて又はこれに代えて、キー加工部材511は、接着剤又はその他の任意適切な形態の取付けによって、通路162を形成する壁又はスロット498の壁496に固定的に結合されることができる。
使用中、エンドエフェクタ142を延長かつ拡張させ、作動部材146又は446をハンドル本体158又は458に対して近位側に移動させることによって、物体182を捕捉することができる。これは、コネクタ150、付勢部材503、キー部材507、外側シース502、及び支持部材130、132、134等の作動部材146又は446に結合された構成要素が、可動部材106、108、110、駆動部材104、及びキー加工部材511等のハンドル本体158又は458に結合された構成要素に対して近位側に移動することを可能にする。
物体182を、延長かつ拡張されたエンドエフェクタ142内に捕捉したら、エンドエフェクタ142を後退及び収縮させて、可動部材106、108、110、及び/又は支持部材130、132、134を物体182の周りで閉じることができる。エンドエフェクタ142を閉じるために、作動部材146又は446は、ハンドル本体158又は458に対して遠位側に移動されることができる。これは、コネクタ150、付勢部材503、キー部材507、外側シース502、及び支持部材130、132、134等の作動部材146又は446に結合された構成要素が、可動部材106、108、110、駆動部材104、及びキー加工部材511等のハンドル本体158又は458に結合された構成要素に対して遠位側に移動することを可能にする。
エンドエフェクタ142が物体182と係合するとき、物体182は、エンドエフェクタ142の更なる閉鎖を妨げる場合がある。ユーザが、作動部材146又は446をハンドル本体158又は458に対して遠位側に移動しようとする場合、ユーザによって作用される力は、付勢部材503の休止状態に打ち勝つことができる。作動部材146又は445は、付勢部材503に結合されることができるコネクタ505を移動させることにより、付勢部材503の遠位部分を遠位側に引っ張ることができ、外側シース502、及び外側シース502に結合された付勢部材503の近位部分は、エンドエフェクタ142の更なる閉鎖を防止して外側シース502の遠位移動を妨げる物体182により、比較的静止したままにすることができる。この場合、付勢部材503は、かかる移動に順応するように伸長し、外側シース502及び支持部材130、132、134の遠位移動を引き起こすことなしに、作動部材146又は446が更に遠位側に移動することを可能にする。付勢部材503の伸長は、そうでなければ支持部材130、132、134及び可動部材106、108、110に伝達すると考えられる移動/力を受け持つことができる。そのような力を受け持つことにより、可動部材106、108、110との過度に強力な接触による支持部材130、132、134に対する引裂、張り出し、破壊、又は他のタイプの損傷を回避することができる。支持部材130、132、134と可動部材106、108、110の間の力は、それらが引裂、張り出し、破壊、又は別のタイプの損傷を受ける前に支持部材130、132、134が耐えることができるものを超えないように制限されることができる。付勢部材503は、それらが予め決められた範囲外であるとき、力の受け持ちを始めることができる。
これに代えて、付勢部材503は、付勢部材503の近位端部及び遠位端部の両方において外側シース502に固定的に結合されることができる。コネクタ505よりも遠位側の付勢部材503の部分は、その巻き部の間に間隙を有することができ、コネクタ505と外側シース502の間で圧縮ばねとして作用することができるが、コネクタ505よりも近位側の付勢部材503の部分は、コネクタ505と外側シース502の間で引張ばねとして作用することができる。この配置において、エンドエフェクタ142の更なる閉鎖がその中の物体182の圧力によって制限されるとき、ユーザが、作動部材146又は446をハンドル本体158又は458に対して遠位側に移動しようとする場合、付勢部材503の圧縮ばね部分は圧縮されることができ及び/又は付勢部材503の引張ばね部分は延びることができ、作動部材146又は446及びハンドル本体158又は458が、外側シース502及び支持部材130、132、134を遠位側に移動することなしに、遠位側に移動することを可能にする。伸長は、支持部材130、132、134の張り出し、引裂、破壊、又は他の損傷を引き起こす十分な力で、支持部材130、132、134が可動部材106、108、110に押し付けられることを防止するのを助けることができる。すなわち、付勢部材503の圧縮ばね部分及び/又は付勢部材503の引張ばね部分は、過度の閉鎖力/運動を受け持って支持部材130、132、134への損傷を防止することができる。付勢部材503は、支持部材130、132、134と可動部材106、108、110との間の力を制限することができるので、力は、支持部材703のうちの1又は2以上の引裂、張り出し、又は破壊強度を下回ったままである。付勢部材503は、それらが、少なくとも部分的に付勢部材503のばね定数に応じて予め決められた範囲外であるとき、それらの力/運動の受け持ちを始めることができる。
使用中、ユーザはまた、作動部材146又は446、ハンドル本体158又は458、及びハンドルカバー160を外側シース502の長手方向軸線の回りに回転させることによって、エンドエフェクタ142を外側シース502の長手方向軸線の回りに回転させようとする場合がある。キー部材507とキー加工部材511の間の係合は、外側シース502の長手方向軸線の回りの作動部材146又は446、ハンドル本体158又は458、及びハンドルカバー160の回転が、駆動部材104及び可動部材106、108、110と一致してコネクタ505、付勢部材503、外側シース502、及び支持部材130、132、134の回転をもたらすことができることを保証するのを助けることができる。
図6A及び図6Bは、キー部材507及びキー加工部材511(図5A及び図5B)の代替であるトルク伝達クリップ611を示している。トルク伝達クリップ611は、締まり嵌め、接着剤、又はその他の任意適切な形態の取付けによってハンドル本体158の通路162又はハンドル本体458のスロット498に装着されることができる。付勢部材503及び外側シース502の近位部分は、接着剤又はその他の任意適切な取付けによってトルク伝達クリップ611の中を長手方向に延びる通路609内で、トルク伝達クリップ611に固定的に結合されることができる。
図7は、回収デバイス100の他の側面の各部分を示している。回収デバイスは、外側シース702を含むことができる。駆動部材104は、外側シース702の中を延びることができ、外側シース702に対して近位側及び遠位側に長手方向に摺動可能である。可動部材106、108、110は、駆動部材104(図1B及び図1D)に結合されることができる。支持部材130、132、134の近位部分は、例えば、カプラ138又はその他の任意適切な形態の取付けによって外側シース702の遠位端部に固定的に結合されることができる。可動部材106、108、110及び支持部材130、132、134は、エンドエフェクタ142を形成することができる。
ハンドルアセンブリ744は、作動部材746を含むことができる。作動部材746は、ユーザが自分の親指を使用して作動部材746に力を作用することができるその上面上に突起748を有することができる。シース702の近位部分は、作動部材746の内腔752を通って作動部材746の通路754の中まで延びることができる。シース702及び作動部材746は、互いに対して近位側及び遠位側に摺動することができる。
駆動部材104は、作動部材746の内腔752を通ってかつ作動部材756の通路754を通って近位側に延びることができる。駆動部材104は、ハンドル本体758の近位端部上の万力部764に結合されることができる。ハンドル本体758は、作動部材746と摺動可能に係合することができる。例えば、ハンドル本体758及び作動部材746が、互いに対して近位側及び遠位側に摺動することができるように、ハンドル本体758は、作動部材746の通路754内に摺動可能に受入れられることができる。ハンドル本体758は、中空にすることができる。シース702の近位部分は、ハンドル本体758の中空領域の中まで延びることができる。ハンドル本体758は、ハンドルカバー160及び末端キャップ166(図1A及び図1C)に結合されることができるように考えられている。ハンドルカバー160に末端キャップ166をねじ込むことで、万力部764を駆動部材104の近位端部の周りに閉じるのを助けることができる。
作動部材746がハンドル本体758に対して図7の位置から遠位側に移動するとき、外側シース702及び支持部材130、132、134は、駆動部材104及び可動部材106、108、110に対して遠位側に移動することができる。支持部材130、132、134を遠位側に移動することで、可動部材106、108、110の部分の上を摺動することができ、エンドエフェクタ142をその後退及び収縮状態する(図1B)。作動部材746の近位部分に結合されたストロークリミッタ768は、ストロークリミッタ768がハンドル本体758上の止め具又は当接部770と接触状態になるとき、作動部材746の遠位移動に制限を加えることができる。ストロークリミッタ768の遠位端部が止め具770の近位端部と接触するとき、エンドエフェクタ142は、その完全後退及び収縮状態になることができる。
後退及び収縮状態のエンドエフェクタ142は、作動部材746が、ハンドル本体758に対して近位側に移動すること、及び、外側シース702及び支持部材130、132、134が駆動部材104及び可動部材106、108、110に対して近位側に移動することを可能にする。作動部材746の連続近位移動は、支持部材130、132、134の遠位端部からの可動部材106、108、110の露出の増大、並びにエンドエフェクタ142(図1D)の延長及び拡張へ誘導することができる。作動部材746の近位端部上の止め具又は当接部772が、ハンドル本体758上の止め具又は当接部774と接触するとき、エンドエフェクタは、完全延長及び拡張状態になることができる。
付勢部材703は、作動部材746とシース702を結合されることができる。例えば、付勢部材703は、ハンドルアセンブリ744内で外側シース702の一部分を包囲するコイルばねとすることができる。これに代えて、付勢部材703は、シリコーン又はゴムで作られた弾性チューブを含むことができる。付勢部材703の遠位端部は、作動部材746の壁778に固定的に結合されることができる。付勢部材703の近位端部は、シース702の近位端部分に固定的に結合されることができる。ハンドル本体758に対する作動部材746の近位移動中、付勢部材703は、休止状態のままにすることができる。付勢部材703は、エンドエフェクタ142の延長及び拡張中、作動部材746と外側シース702の間に実質的に非移動リンクを提供することができる。
エンドエフェクタ142が物体182を捕捉するとき(図1D)、ユーザは、作動部材746をハンドル本体758に対して遠位側に移動させることによって、エンドエフェクタ142を物体182の周りに閉じようとする場合がある。可動部材106、108、110は、何らかのポイントでエンドエフェクタ142の閉鎖中に物体182の外面と係合することができる。物体182は、エンドエフェクタ142の更なる閉鎖を防止する場合がある。作動部材746の更なる移動は、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上の遠位端部を引裂き、広げ、破壊し、又は他に損傷を与えるほど十分な力で、可動部材106、108、110のうちの1又は2以上が、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上に押付けられる可能性があると考えられる。
付勢部材703は、可動部材106、108、110のうちの1又は2以上との過度に強力な係合により、支持部材130、132、134のうちの1又は2以上に損傷を与える可能性を低くすることができる。エンドエフェクタ142が物体182を閉じ込め、物体182がエンドエフェクタ142の更なる閉鎖を妨げるとき、作動部材746をハンドル本体758に対して遠位側に移動させようとするユーザによる更なる試みにより、付勢部材703が延びることを可能にする。すなわち、作動部材746の壁778は、付勢部材703の遠位端部を遠位側に引っ張ることができ、外側シース702及び付勢部材703の近位端部は、外側シース702及び支持部材130、132、134の遠位移動を妨げる物体182により、比較的静止したままである。付勢部材703の伸長は、外側シース702及び支持部材130、132、134の遠位移動を引き起こすことなしに、作動部材746が更に遠位側に移動することを可能にする。伸長は、そうでなければ支持部材130、132、134、及び可動部材106、108、110に伝達すると考えられる移動/力を受け持つことができる。そのような力を受け持つことにより、可動部材106、108、110との強力な接触による支持部材130、132、134に対する引裂、張り出し、破壊、又は他のタイプの損傷を回避することができる。例えば、付勢部材703は、支持部材130、132、134と可動部材106、108、110との間の力を制限することができるので、力は、支持部材703のうちの1又は2以上の引裂、張り出し、又は破壊強度を下回ったままである。付勢部材703は、力が予め決められた範囲外であるとき、かかる力を受け持っている場合がある。予め決められた範囲は、少なくとも部分的に付勢部材703のばね定数に依存する場合がある。
図8は、外側シース102及び502の代替である外側シース802を示している。その近位端部で、外側シース802は、コネクタ505に結合されることができる。コネクタ505は、コネクタ150(図1A及び図1C)に受入れられることができる。外側シース802は、異なる程度の剛性を有する部分を含むことができる。例えば、外側シース802は、第1の剛性を有する近位部分813と、第2の剛性を有する中間部分815と、第3の剛性を有する遠位部分817を含むことができる。第1の剛性は、第2の剛性よりも大きくすることができる。第3の剛性も、第2の剛性よりも大きくすることができる。第1の剛性及び第3の剛性は、実質的に等しくすることができる。これらの部分の剛性は、その部分においてより厚い壁を有する外側シース802を提供することによってより大きく、その部分においてより薄い壁を有する外側シース802を提供することによってより小さくすることができる。これに加えて又はこれに代えて、これらの部分の剛性は、その部分においてより剛性の材料から外側シース802を作ることによってより大きくし、その部分においてより可撓性の材料から外側シース802作ることによってより小さくすることができる。これに加えて又はこれに代えて、これらの部分の剛性は、その部分をエッチングすることによってより小さくすることができる。
付勢部材819は、外側シース802の周りに取付けられることができる。付勢部材819は、その近位端部及び遠位端部で外側シース802に流体連通することができる。例えば、付勢部材819の端部は、近位部分813及び遠位部分817に固定的に結合されることができる。付勢部材819は、隣接する巻き部の間に間隙を有することができ、外側シース802をその全長まで付勢する傾向のある圧縮ばねとして作用することができる。その近位端部及び遠位端部の間の付勢部材819の各部分は、外側シース802に沿って自由に摺動することができる。付勢部材819は、ステンレス鋼、ばね鋼、又はその他の任意適切な材料で作られたコイルばねを含むことができる。コイルばねを形成するワイヤは、平坦、丸形、又はその他の任意適切な断面形状を有することができる。これに代えて、付勢部材819は、シリコーン、ゴム、又はその他の任意適切な材料で作られた弾性チューブを含むことができる。
使用中、エンドエフェクタ142が物体182の周りで延長かつ拡張しているとき、物体182は、エンドエフェクタ142の完全閉鎖作動を妨げる場合がある。ユーザが、作動部材146又は446をハンドル本体158又は458に対して遠位側に移動させると、外側シース802は、その遠位端部上の物体182によって作用される力及びその近位端部にユーザによって作用される力により圧縮されることができる。その圧縮力は、外側シース802を短縮させることを可能にし、付勢部材819を圧縮することを可能にする。ユーザが、作動部材146又は446を遠位側に移動することを停止させるとき、及び/又は、物体182が、エンドエフェクタ142から解除されるとき、外側シース802に作用するそのような圧縮力を緩和させることができる。付勢部材819は、減圧されて伸長し、その近位端部及び遠位端部において外側シース802に固定的に結合されている付勢部材819に起因して、外側シース802を伸長させる。
図9〜図17は、この開示の別の側面による回収デバイス1100の各部分を示している。回収デバイス1100は、デバイス1100の近位端部のところのハンドルアセンブリ1102と、シース1104と、デバイス1100の遠位端部のところのエンドエフェクタ1106を含むことができる。ハンドルアセンブリ1102は、ハンドル本体1140(図12)と、ハンドルカバー1141と、第1のアクチュエータ又は作動部材1108と、第2のアクチュエータ又は作動部材1110を含むことができる。図12に示すように、第2のアクチュエータ1110は、トリガアセンブリの形態を取ることができ、シャフト1112、プランジャ1114、付勢部材1116、及びトリガ1118等の様々な構成要素を含むことができる。第2のアクチュエータ1110は、第1のアクチュエータ1108内で往復する。第1のアクチュエータ1108は、デバイス1100の最大引込み状態を制御し、第2のアクチュエータ1110は、デバイス1100の最大拡張状態を制御する。
図9〜図11を参照すると、デバイス1100のシース1104は、長手方向に延びる内腔を含むことができる。シース1104は、例えば、中空チューブとすることができ、任意適切な材料又は材料の組合せを使用して製造されることができる。例示の材料は、ポリマー又は金属を含むことができる。シース1104は、任意適切な特徴を有することができ、例えば、シース1104は、様々な可撓性、治療のためのコーティング、視覚化能力(直接視覚化及び/又は撮像デバイスによって見るための)、表面機構(例えば、突起、窪み、粗面化部分)、形状記憶特性などを有することができる。シース1104は、本体の中に挿入するための任意適切なサイズ及び形状を有することができる。シース1104の各部分は、様々な好ましい特性を有するコーティング及び/又はカバーのような様々な材料で覆うことができる。例えば、歪み緩和部材1134は、トリガアセンブリ1110と作動的に結合されることができ、シース1104の近位部分にわたって少なくとも部分的に延びることができる。歪み緩和部材1134は、シース1104の上を延び、シース1104の歪曲を低減するための任意適切なサイズ及び形状を有することができ、任意適切な材料又は材料の組合せを使用して製造されることができる。
図10〜図16に示すように、回収デバイス1100はまた、シース1104及びハンドルアセンブリ1102の内腔1148の中を延びることができるシャフト又は駆動部材1142を含むことができる。駆動部材1142は、細長く、その近位端部からその遠位端部まで並進及び/又は回転力を伝達するように構成された例えば1又は2以上のワイヤ、編組、シャフトなどを含むことができる。駆動部材1142は、例えば、駆動部材104(図1A)と類似とすることができる。以下により詳細に説明するように、シース1104は、駆動部材1142に対して移動可能であり、エンドエフェクタ1106の各部分を開閉することができる。
図9〜図11を参照すると、エンドエフェクタ1106は、第1、第2及び第3の可動/捕捉部材1152、1154、1156を有することができる。3つの可動部材が示されているが、1又は2以上の追加の可動部材も含めることができる。3つよりも少ない可動部材を含めることができるようにも考えられている。可動部材1152、1154、1156の各々は、以下に限定されるものではないが、金属、ポリマー、又は材料の組合せを含む任意適切な材料又は材料の組合せを使用して製造されることができる。例えば、可動部材1152、1154、1156のうちの1又は2以上は、ニチノール等の形状記憶材料で形成することができ、可動部材1152、1154、1156のうちの1又は2以上を拘束力の不在下でシース1104の長手方向軸線から離れるように半径方向外向きに移動させる内部付勢を保有するように処理されることができる。
可動部材1152、1154、1156の各々は、円筒形、楕円形、多角形、及び/又は不規則な形を含む任意適切な断面形状を有することができる。可動部材1152、1154、1156のうちの1又は2以上は、残りの部分とは異なる輪郭になるように平坦化され、機械加工され、押出され、引出され、及び/又はエッチングされた部分を含むことができる。可動部材1152、1154、1156のうちの1又は2以上は、偏向又は有向曲げを可能にするように孔が開けられることができる。可動部材1152、1154、1156のうちの1又は2以上の外面を粗面化し、切り欠き、孔を開け、エッチングし、サンドブラスト加工し、又は他に修正してより良好な把持面を提供することができる。
可動部材1152、1154、1156は、駆動部材1142と作動的に結合されることができる。例えば、可動部材1152、1154、1156の近位端部は、駆動部材1142(ここでは図示)の遠位端部に固定的に取付けられることができる。取付けは、熱収縮スリーブ及び/又はその他の任意適切な取付け機構又は工程を使用して継手接合、接着剤、溶融、溶接、圧着、接合のうちの1又は2以上によって提供することができる。可動部材1152、1154、1156は、例えば、可動部材106、108、110と類似とすることができる。
エンドエフェクタ1106はまた、第1、第2及び第3の支持部材1158、1160、1162を含むことができる。支持部材1158、1160、1162の各々は、その中を長手方向に延びる内腔(図示せず)を含むことができる。例えば、支持部材1158、1160、1162は、中空チューブとすることができる。支持部材1158、1160、1162は、外側シース102の長手方向軸線の回りに周方向に配置されることができる。支持部材1158、1160、1162の長手方向軸線は、シース1104の長手方向軸線の回りに周方向に等しい間隔で配置することができる。その他の任意適切な数の支持部材及び間隔構成をこれに代えて利用することができる。
各支持部材1158、1160、1162は、円筒形、楕円形、多角形、及び/又は不規則な形を含む任意適切な断面形状を有することができる。支持部材1158、1160、1162のうちの1又は2以上は、残りの部分とは異なる輪郭になるように平坦化され、機械加工され、押出され、引出され、及び/又はエッチングされた部分を含むことができる。支持部材1158、1160、1162は、被験者の解剖学的構造の曲がりくねった通路の中に及びその中を通って挿入されるときにそれらを曲げることができるように、可撓性材料で作られることができる。支持部材1158、1160、1162のうちの1又は2以上は、偏向又は有向曲げを可能にするように孔が開けられることができる。支持部材1158、1160、1162のうちの1又は2以上の外面を粗面化し、切り欠き、孔を開け、エッチングし、サンドブラスト加工し、又は他に修正してより良好な把持面を提供することができる。支持部材1158、1160、1162は、ポリマー(例えば、ポリイミド又はポリエチレンテレフタレート)、及び/又は金属(例えば、ニチノール)のような任意適切な材料又は材料の組合せで作ることができる。
図10及び図11に示すように、支持部材1158、1160、1162の近位部分は、シース1104の遠位端部に受入れられる。例えば、支持部材1158、1160、1162のうちの1又は2以上の近位部分は、シース1104の遠位部分によって覆われ、遠位部分を外側シース1104の遠位端部から露出されたままに残すことができる。支持部材1158、1160、1162の近位部分は、シース1104に対して固定されることができる。例えば、スリーブ又は熱収縮スリーブ及び/又は紫外線硬化接着剤又はシアノアクリレート等の接着剤によるものである。支持部材1158、1160、1162の近位端部は、シース1104の遠位端部に対して静止状態であり、一方、支持部材1158、1160、1162の遠位部分がシース1104の遠位端部に対して及び図10及び11に示す例示の部分の間で互いに対して移動することを可能にする。
各支持部材1158、1160、1162は、その他の2つの支持部材と接触することができる。例えば、支持部材1158、1160、1162の近位部分の各々は、支持部材1158、1160、1162が、シース1104の長手方向軸線の周りで三角形配置を有することができるように、その他の2つの支持部材の近位部分と接触することができる。支持部材1158、1160、1162の長手方向軸線は、三角形の頂点を形成することができ、長手方向軸線の各部分を平行にすることができる。支持部材1158、1160、1162の遠位部分は、シース1104の長手方向軸線に向かって、かつそこから離れるように移動可能であるのがよい。支持部材1158、1160、1162の数は、可動部材1152、1154、1156の数に等しくすることができる。支持部材及び可動部材の数は、実施されている手順のタイプに基づいて異なる場合があるようにも考えられている。支持部材1158、1160、1162は、支持部材130、132、134に類似する場合があるようにも考えられている。
可動部材1152、1154、1156の各々は、駆動部材1142から遠位側に延びることができ、その近位端部で支持部材1158、1160、1162のうちの1つの内腔に入ることができる。可動部材1152、1154、1156の各々は、支持部材の内腔を通って遠位側に延びることができ、支持部材1158、1160、1162のうちの1つの遠位端部で内腔を出ることができる。次に、可動部材1152、1154、1156の各々は、曲げ部に移行することができ、支持部材1158、1160、1162のうちの別の1つの遠位端部を通って内腔に入ることができる。次に、可動部材1152、1154、1156の各々は、支持部材1158、1160、1162うちの1つの近位端部で内腔を出ることができる。出た後に、可動部材1152、1154、1156の各々は、締結、接着剤、溶融、溶接、摩擦嵌め、熱収縮、及び/又はその他の任意適切な形態の取付けなどによって任意の様式で互いに作動的に結合されることができる。可動部材1152、1154、1156は、支持部材1158、1160、1162の全ての内部で長手方向移動を可能にするように固定される。例えば、エンドエフェクタ1106の初期開放中、可動部材1152、1154、1156は、支持部材1158、1160、1162内で初期距離だけ全て移動してデバイスの開放力を緩和することができる。初期距離は、止め具の配置によって制御することができる任意適切な予め決められた距離とすることができる。
駆動部材1142から遠位側に延びる可動部材1152、1154、1156の各部分は、スペーサの表面と並んで延び、シース1104の長手方向軸線から離れるように可動部材1152、1154、1156のそれらの部分の間にスペースを置き、支持部材1158、1160、1162の内腔の中に可動部材1152、1154、1156を案内するのを助けることができる。
可動部材1152、1154、1156並びに支持部材1158、1160、1162は、エンドエフェクタ1106を形成する。エンドエフェクタ1106は、図10に示すように、開放又は延長状態でターゲット物体1300を捕捉するための正面及び側面開口部を有するバスケット又は把持器を形成することができる。図11において、エンドエフェクタ1106は、後退又は閉鎖状態で示されている。エンドエフェクタ1106は、第1のアクチュエータ1108を矢印「C」(図13に示す)によって示される遠位方向に移動させることによって、その後退又は閉鎖状態に移動させ、次に、シース1104及びそれと結合された支持部材1158、1160、1162を可動部材1152、1154、1156及び駆動部材1142に対して遠位側に移動させることができる。支持部材1158、1160、1162を可動部材の上で移動させることで、エンドエフェクタ1106を閉じるように機能する。
引込み状態において、可動部材1152、1154、1156に形成された曲げ部は、図11に示すように、支持部材1158、1160、1162の遠位端部にあり又はそれらに隣接することができる。支持部材1158、1160、1162の長手方向軸線は、引込み状態で実質的に平行にすることができ、支持部材1158、1160、1162の各々の近位部分及び遠位部分は両方とも、他の支持部材と接触状態にすることができる。支持部材1158、1160、1162の内腔内の可動部材1152、1154、1156の各部分は、実質的に平行にすることができる。支持部材1158、1160、1162及び/又はシース1104は、可動部材1152、1154、1156における固有の付勢を相殺し、可動部材1152、1154、1156の各部分が引込み状態のシース1104の長手方向軸線から半径方向外向きに曲がらないことを可能にする。
図13において、エンドエフェクタ1106は、拡張状態で示されている。拡張状態において、可動部材1152、1154、1156の各部分は、矢印「O」により示される近位方向のシース1104の引き戻しにより、支持部材1158、1160、1162の遠位端部から露出されることができる。これは、矢印「O」により示す近位方向の第1のアクチュエータ又は作動部材1108の移動によって達成することができ、これは、次に、トリガアセンブリ1110を近位側に移動して、シース1104及びそれに結合された支持部材1158、1160、1162を近位方向に移動又は引き戻すことができる。露出された状態で、可動部材1152、1154、1156は、可動部材1152、1154、1156における固有の半径方向外向き付勢により、シース1104の長手方向軸線から半径方向外向きに移動することができる。可動部材1152、1154、1156の半径方向外向き移動は、支持部材1158、1160、1162の半径方向外向き移動を引き起こすことができる。これに代えて、支持部材1158、1160、1162は、半径方向外向きに付勢することができ、可動部材1152、1154、1156は、支持部材1158、1160、1162を押圧して後退及び収縮状態にすることができる。シース1104及び支持部材1158、1160、1162は、可動部材1152、1154、1156に対して近位側に移動し、エンドエフェクタ1106を拡張させし、エンドエフェクタ1106がその拡張状態まで移動することを可能にする。
図12に分解組立図で最もよく示すように、第1のアクチュエータ又は作動部材1108は、その上面に突起1109を有することができ、その上でユーザは、自分の親指を使用して力を働かせ、第1のアクチュエータ1108を近位側に移動させてエンドエフェクタ1106を完全開放又は部分開放状態に移行させ、第1のアクチュエータ1108を遠位側に移動させてエンドエフェクタ1106を完全後退、部分後退、又は更に引込んだ状態まで移行することができる。第1のアクチュエータ1108は、ハンドルカバー1141内に摺動可能に配置されることができ、ハンドルカバー1141は、その中を通る内腔を有するほぼ「U字」形状を有することができ、作動部材突起1109が延びることができるスロット1143を有する。第1のアクチュエータ又は作動部材1108はまた、ストロークリミッタ1128(図13)を含むことができる。ストロークリミッタ1128は、チューブのような別の構成要素としてもよいし、第1のアクチュエータ1108上に形成されてもよい。ハンドルカバー1141は、様々な表面機構を有してユーザがデバイス1100を保持するのを助けることができる。
ロケータ本体1146は、第1のアクチュエータ1108内腔の一部分に配置されることができ、かつハンドル本体1140と作動的に結合され又はその中に形成されることができる。ロケータ本体1146は、第1のアクチュエータ1108の長手方向移動を制御するための1又は2以上の突起又は止め具を有することができる。例えば、ロケータ本体1146は、遠位止め具1126又は近位止め具1147によって第1のアクチュエータ1108の摺動距離を制限することができる。第1のアクチュエータ1108は、トリガアセンブリ1110の各部分と作動的に結合する遠位面1144を含むことができる。例えば、図17は、トリガアセンブリ1110を受入れるためのキー付き前面孔1150を有する第1のアクチュエータ1108の正面図である。
ロケータ本体1146の近位端部は、駆動部材1142を保持するための万力部1122又はその他の任意適切な保持機構を含むことができる。万力部1122が閉じるとき、駆動部材1142は、固定的に結合されることができる。末端キャップ1124は、任意適切な方式(例えば、ファスナ、接着剤、成形)でハンドルアセンブリ1102の近位端部の上に置かれ、駆動部材1142の周りで万力部を閉鎖/締結するのを助けることができる。例えば、ハンドルアセンブリ1102は、雄ねじ部分(図示せず)を含むことができ、末端キャップ1124は、末端キャップ1124をハンドルアセンブリ1102の上にねじ込むことができるように相補的な雌ねじ(図示せず)を含むことができる。
ロケータ本体1146の外面は、任意適切なサイズ及び形状を有することができ、対応するスロット又は溝を有する第1のアクチュエータ1108の内腔の中への配置に対応することができる。
トリガアセンブリ1110は、ファスナ、スナップファスナ、インサート成形、熱収縮、接着剤、溶接などの任意適切な方式でシース1104の近位部分に固定的に結合されることができる。例えば、プランジャ1114は、シース1104上に成形されたインサートとすることができる。トリガアセンブリ1110は、任意適切な方式で第1のアクチュエータ1108と作動的に結合されることができる。例えば、図12〜図16に示すように、トリガアセンブリ1110は、第1のアクチュエータ1108の内面と係合することができる撓みタブ1120を含むことができる。撓みタブ1120は、プランジャ1114の外面上に形成されることができ、対応するスロットの中にスナップ挿入されることができる。他の実施形態において、撓みタブ1120は、第1のアクチュエータ1108に対してプランジャ1114の限られた双方向移動を可能にするキー付きタブ、ファスナ、スクリュー、又はその他の任意適切なカプリングによって置換することができる。駆動部材1142は、シース1104及びトリガアセンブリ1110の内腔、並びに第1のアクチュエータ1108の内腔150を通って近位側に延びることができ、万力部1122でハンドルアセンブリ1102と作動的に結合されることができる。
一部の実施形態において、トリガアセンブリ1110は、位置決めねじ及びスロットカプリング(図示せず)によって第1のアクチュエータ1108と作動的に結合されることができる。この実施形態において、1又は2以上のねじ孔は、第1のアクチュエータ1108の遠位部分に形成することができ、プランジャ1114の一部分は、各ねじ孔に対して整合スロットを含むことができる。スクリューは、ねじ孔にねじ込まれてプランジャ1114のスロットの中に位置合わせされて拡張することができる。スクリューは、プランジャ1114の摺動距離を制限することができる。プランジャ1114の長手方向移動の制限により、スクリューの当接部をプランジャ1114のスロットの各端部に制限することができる。
ばねのような付勢部材1116は、トリガアセンブリ1110のシャフト1112の一部分にわたって配置することができる。トリガアセンブリ1110のトリガ1118は、プランジャ1114から延びることができる。ユーザは、自分の親指又は人さし指を使用してトリガアセンブリ1110のトリガ1118にそのような力を作用することができる。任意適切な特性を有する任意適切な材料又は材料の組合せを使用して、ハンドルアセンブリ1102の構成要素を形成することができる。例えば、金属又はポリマーである。プランジャ1114及びシャフト1112は、任意適切なサイズ及び形状を有することができる。例えば、プランジャ1114は、第1のアクチュエータ1108を有するキー付きカプリングに対して平坦な平面の外面を有することができ、シャフト1112は、ばねのような付勢部材1116を配置することができる丸い管状形状を有することができる。
図12は、キャップ1124を使用してハンドルカバー1141、駆動部材1142、及びロケータ本体1146を互いに接合することができるデバイス1100の部分未組立部分を示している。組み立てるために、駆動部材1142は、万力部1122の各部分の間に配置かつ位置付けることができる。ハンドルカバー1141は、ハンドルアセンブリ1102の内部部品(例えば、第1のアクチュエータ1108及びロケータ本体1146)の上を摺動することができる。キャップ1124は、ハンドルカバーの上及び万力部1122の回りで締めつけるとき、駆動部材1142、ロケータ本体1146、ハンドルカバー1141、及びキャップ1124を互いにロックする万力部1122を含むことができ、第1のアクチュエータ1108がロケータ本体1146に対して摺動することを可能にする。
上述のように、ハンドルアセンブリ1102の内部構成要素は、第1のアクチュエータ1108の特定のサイズのエンドエフェクタ1106に対して特定の長さのストロークリミッタ1128を挿入することによって組み立てることができる。ロケータ本体1146の止め具1126は、第1のアクチュエータ1108と位置合わせすることができ、ロケータ本体1146は、第1のアクチュエータ1108の中に配置することができる。ハンドル本体1140の中に挿入する前に、プランジャ1114は、任意適切な方式でシース1104に固定され、例えば、インサート成形されるか又はのり付けすることができる。付勢部材1116は、トリガアセンブリ1110のシャフト1112に位置することができ、トリガアセンブリは、第1のアクチュエータ1108のキー付き前面孔1150の中に挿入することができる。キー付き孔1150は、第1のアクチュエータ1108の回りでプランジャ1114の回転移動を制限し、ハンドルアセンブリ1102からシース1104へのトルク伝達を可能にする任意適切な形状及びサイズを有することができる。プランジャ1114は、第1のアクチュエータ1108のキー付き前面孔1150に対応する形状を有することができる。シャフト1112は、図13に示すように、前側キー付き孔1150を通じて挿入されて位置合わせされ、第1のアクチュエータ1108の中間孔1130を通じて延長することができる。駆動部材1142は、万力部1122に配置することができる。撓みタブ1120は、キー付き前面孔1150に位置合わせすることができ、所定位置にスナップ挿入することができる。駆動部材1142は、キャップ1124をデバイス1100の最終アセンブリで組み立てることができるように、好ましい長さに切り取ることができる。
プランジャ1114は、図13及び図14に示す距離だけ移動することができる。ユーザは、自分の親指を使用して、トリガ1118を介して一方向にプランジャ1114を移動することができ、付勢部材1116は、反対方向にプランジャ1114を戻すことができる。シース1104は、プランジャ1114に直接に固定されるので、第1のアクチュエータ1108に対するプランジャ1114の長さの変動は、シース1104の全長を第1のアクチュエータ1108に対して移動し、これは、次に、エンドエフェクタ1106を移動する。
上述のように、デバイス1100を使用して、他に患者の体腔又は通路を妨げるか又はそれらに存在する場合がある有機物質(例えば、血塊、組織、及び尿路、胆管、及び膵結石のような生物学的凝結物)及び無機物質(例えば、医療デバイスの構成要素又は他の異物)のようなターゲット物体を回収することができる。デバイス1100は、片手で使用することができるが、他方の手を使用して、尿道鏡のようなデバイス1100の別の部分又は別のデバイスを操作することができる。このようにして、トリガ1118及び第1のアクチュエータ1108を使用して、ユーザは、アシスタントの助けなしにデバイス1100及びいずれかの他のデバイス(例えば、内視鏡)の両方を操作及び操縦することができる。ユーザは、第1のアクチュエータ又は作動部材1108と第2のアクチュエータ又はトリガアセンブリ1110との2つのアクチュエータを使用して可動部材1152、1154、1156に対してシース1104の後退及び/又は延長を操作し、エンドエフェクタ1106を開閉することができる。
図10に示すように、エンドエフェクタ1106を延長又は開放してターゲット物体1300を捕捉することができる。これを達成するために、作動部材突起1109を把持することができ、第1のアクチュエータ1108は、ロケータ本体1146及びシャフト1112に沿ってハンドル本体1140及び駆動部材1142に対して近位側に移動することができる。図13に示すような延長又は開放状態において、第1のアクチュエータ1108の近位端部は、ロケータ本体1146の近位突起と当接することができる。第1のアクチュエータ1108が近位側に移動すると、シース1104は、近位側に引き戻されて可動部材1152、1154、1156を露出させることができ、エンドエフェクタ1106が延長又は開放することを可能にする。この近位移動は、撓みタブ1120による第1のアクチュエータ1108へのプランジャ1114の近位端部の当接接続、及びシース1104へのプランジャ1114の遠位端部の接続によって達成される。
図14に示すように、トリガアセンブリ1110を使用して、エンドエフェクタ1106を更に延長又は開放させることができる。トリガ1118を作動させて、近位方向にトリガアセンブリ1110を移動させることができる。トリガ1118を人さし指又は親指で作動させてトリガ1118を近位側に引っ張ることができる。トリガ1118の近位移動は、付勢部材1116を圧縮し、シース1104を追加の距離だけ近位側に更に引き戻し、その前面開口部を通じてより大きいターゲットを捕捉する目的のためにその通常開放範囲(直径)を超えてエンドエフェクタ1106を更に延長又は開放し、詰まったターゲット物体を解除するか又はエンドエフェクタ1106の側面開口部を拡大してより大きい側面開口部ターゲット物体捕捉を可能にする。トリガ1118の解除とき、付勢部材1116は、プランジャ1114を元々のストローク長さに戻すことができる(図13)。付勢部材1116の長さの変化は、第1のアクチュエータ1108に対するシース1104の移動に等しくすることができる。
図15は、標準又は完全閉鎖又は引込み状態のエンドエフェクタ1106を示している。引込み状態は、位置S1(ストロークリミッタ1128の遠位端部に対応する)から始まるストローク長さ「S」を有する距離だけ第1のアクチュエータ1108を遠位側に移動し、止め具1126の近くの位置まで移動することによって達成することができる。作動部材突起1109は、把持することができ、第1のアクチュエータ1108は、ロケータ本体1146及びシャフト1112に沿ってハンドル本体1140及び駆動部材1142に対して遠位側に移動することができる。図15に示すような引込み状態において、シース1104は、可動部材1152、1154、1156の上で押圧され、エンドエフェクタ1106を後退させることができる。
図16は、第1のアクチュエータ1108を図15に示す完全引込み状態から全ストローク長さ「T」に対して追加のストローク長さ「A」だけ遠位方向に更に押し込むことができ、そこでストロークリミッタ1128が位置S1から止め具1126を当接する位置まで移動してエンドエフェクタ1106の後退を維持する更に引込んだ状態のエンドエフェクタを示している。この状態は、例えば、デバイス1100が本体の中の曲がりくねった経路を移動し、エンドエフェクタ1106がエンドエフェクタ1106を閉鎖又は引込み状態に維持するのに付勢部材1116の支援を必要とする場合があるとき、有利であると考えられる。この更に引込んだ状態において、標準ストローク長さ「S」は、追加の「A」閉鎖長さだけ増大する場合がある。追加の閉鎖長さ「A」は、エンドエフェクタ1106にわたって摺動するほど十分なシース1104の長さを保証することができ、エンドエフェクタ1106を完全に後退させる触覚確認を行うことができる。シース1104の最大遠位移動を超える108のいかなる移動(支持部材の移動を遠位側に制限する可動部材によって定められるような)も、付勢部材1116の変位をもたらして付勢部材1116を圧縮することを可能にする。逆に、付勢部材1116の圧縮は、ばね力が、第1のアクチュエータ又は作動部材1108に付与される力を置換するという点で、閉鎖位置のエンドエフェクタ1106における応力を制御する。第1のアクチュエータ1108を解除すると、付勢部材1116は、図15に示すように、撓みタブ1120を第1のアクチュエータ1108の裏側に及びシース1104を延長長さに戻すことができる。従って、付勢部材1116は、第1のアクチュエータ1108と第2のアクチュエータ116の間のロストモーション接続を可能にする。これに加えて、第1のアクチュエータ1108は、第1のアクチュエータ1108が遠位方向に移動するとき、付勢部材1116に力を伝達することができる。付勢部材1116は、力を低減し、かつアクチュエータ1108に対する力が予め決められた値を超えるとき、この減少した力をシース1104に伝達するように構成される。第1のアクチュエータ1108が、第1の距離Sを超えて追加の距離Aだけハンドル本体1140に対して遠位側に移動すると、付勢部材1116は、第1のアクチュエータ1108が追加の距離Aだけ移動するとき、圧縮される。
例えば、シース1104は、可動部材1152、1154、1156の曲げ部によって閉じるための遠位方向の移動が制限されるので、遠位方向の第1のアクチュエータ1108の連続移動は、プランジャ1114に対して予め決められた距離「x」だけ付勢部材1116を圧縮する。圧縮された付勢部材1116が、シース1104に直接に接続されたプランジャ1114に作用する力は、上で議論したフックの法則F=Kxに従い、式中、Kはばね定数であり、xは図15に示す追加の距離Aに等しい。付勢部材1116は、第1のアクチュエータ1108へのプランジャ1114の組み付け中に最初に圧縮されるので、F=Kxであり、式中、x=A+xであり、式中、x1=付勢部材1116の自由長−付勢部材1116の初期圧縮長さである。ストローク距離Aの端部においてシース1104、及び支持チューブ1158、1160、1162に付勢部材1116よって作用される力は、付勢部材1116の長さの変化がストロークAの端部におけるよりも大きいのでストロークSよりも大きい。ストロークSの端部において、付勢部材1116は、第1のアクチュエータ1108に対してプランジャ1114を付勢することができ、従って、ばね力をシース1104に作用することはできない。第1のアクチュエータ1108がストローク距離Sを移動してエンドエフェクタ1106完全に閉じる図15に示す閉鎖又は引込み状態及び追加のストローク距離Aの第1のアクチュエータ1108の更なる移動は、追加の閉鎖力を提供することができる。
付勢部材1116は、フックの法則による任意適切な特性を有することができる。例えば、付勢部材1116は、0.700lb./in.〜0.900lb./in.(4826〜6205Pa)等の任意適切なばね定数Kを有することができる。一部の実施形態において、付勢部材1116は、約0.872lb./in.(6012Pa)のK値を有することができる。付勢部材1116は、任意適切な負荷高さ、例えば、約0.104lbf(0.047kgf、0.46N)の初期ばね力を生成する約1.130’’の初期負荷高さを有することができる。付勢部材1116は、付勢部材1116が、約18mm圧縮され、プランジャ1114を押圧して遠位側に延び、シース1104の長さをその初期長さに戻すとき、約0.7lbf(0.32kgf、3.1N)よりも大きくないような任意適切な拡張力を有することができる。約0.25lbf(0.11kgf、1.1N)の力は、駆動部材1142の上をシース1104が進めて付勢部材1116を更に圧縮するのに十分な力のものであり、シース1104を進めて第1のアクチュエータ1108が遠位方向に移動するとき、エンドエフェクタ1106を閉じることができる。一実施形態において、エンドエフェクタ1106のサイズは、図13に示す延長状態におけるよりも図14に示す解除状態において約30〜約70%大きくすることができる。例えば、延長状態(図13)のエンドエフェクタ1106の最大標準開放サイズは、直径約8mmとすることができ、トリガアセンブリ1110は、解除状態(図14)で約15mmまで開放サイズを更に延ばすことができる。付勢部材1116は、エンドエフェクタ1106が図13に示す延長状態にあるとき、中立付勢を第1のアクチュエータ1108に提供する。
デバイス1100はまた、デバイスが作動されたとき、ストローク緩和を提供することができる。例えば、プランジャ1114に結合されたシース1104の遠位移動は、デバイスがエンドエフェクタ1106が空の状態で閉鎖又は後退位置にある時又はエンドエフェクタ1106が物体を保持しているとき、は、制限される場合がある。シースが後退している時の遠位方向の第1のアクチュエータ1108の移動は、プランジャ1114に対して予め決められた距離だけ付勢部材1116を圧縮することになる。シース1104に固定されたプランジャ1114に圧縮付勢部材1116が作用する力は、第1のアクチュエータ1108へのプランジャ1114の組み付け中に最初に付勢部材1116を圧縮することができるので、F=Kx(フックの法則)であり、式中、Kはばね定数であり、xは付勢部材1116の長さの変化デルタxに等しい。次に、F=Kxであり、式中、xは、デルタx+x1に等しく、式中、x1=(付勢部材1116の自由長)−(付勢部材1116の初期圧縮長さ)である。シース1104、及び支持部材1158、1160、1162にそのような圧縮付勢部材1116によって作用される力は、仮に付勢部材1116が存在しなかった場合には第1のアクチュエータ1108によって直接作用される力よりも小さくなり、従って、ストローク力を緩和又は制御することができる。付勢部材1116は、任意適切なK定数を有することができる。
一実施形態において、ターゲット物体は、エンドエフェクタ1106を延長状態(図13)でその開口径まで開放し、ターゲット物体に向けてエンドエフェクタ1106の前面開口部を進め、物体を捕捉し、ターゲット物体を望ましい位置まで移動することによって捕捉することができる。トリガアセンブリ1110を作動することで、エンドエフェクタ1106を近位側に移動させ、更なる延長又は解除状態(図14)まで更に開放してより大きいターゲット物体を把持又は捕捉することができる。トリガアセンブリ1110はまた、エンドエフェクタ1106がターゲット物体の捕捉中のエンドエフェクタ1106よりも大きいサイズまで開くことができるように、物体の解除中にエンドエフェクタ1106を開くために有利に使用することができる。従って、トリガアセンブリ1110は、解除状態が必要な時又はターゲット物体がエフェクタ1106に詰まったとき、作動することができる。
これに加えて又はこれに代えてかつ図9〜図17を参照すると、付勢部材1116は、ハンドルアセンブリ1102内で組み付けられたとき、プランジャ1114と第1のアクチュエータ1108の一部分との間で圧縮することができる。例えば、付勢部材1116は、プランジャ1114と第1のアクチュエータ1108(図13〜図16)の下側のリブ、壁、又は突起との間で圧縮することができる。付勢部材1116は、平衡長さから初期長さまで圧縮され、復元力を用いてシース1104に対して第1のアクチュエータ1108を付勢することができる。付勢部材1116は、圧縮又は引張されないとき、付勢部材1116の長さの変化がゼロに近いか又はそれに等しいその平衡長さにすることができ、その結果、付勢部材1116によって作用される復元力がゼロに近いか又はそれに等しくなる。しかし、付勢部材1116の圧縮初期長さは、プランジャ1114及び/又は第1のアクチュエータ1108のリブの近位端部分に復元力を作用し、それによってエンドエフェクタ1106の作動中にシース1104の各部分が第1のアクチュエータ1108からある距離にある位置にシース1104を延長かつ維持することができる。
初期復元力は、圧縮初期長さに対応することができ、かつフックの法則を使用して計算することができる。例えば、付勢部材1116によってシース1104、及び支持部材1158、1160、1162に作用する初期復元力「F1」は、付勢部材1116がその圧縮初期長さにあるとき、方程式F1=−kx01を使用して計算することができ、式中、F1は得られる力ベクトル(例えば、付勢部材1116がプランジャ1114を通じてシース1104に作用する復元力、同じく付勢部材1116が第1のアクチュエータ1108に作用する復元力の大きさ及び方向)、kは割合、ばね定数、又は付勢部材1116の力定数であり、これは、付勢部材1116の材料及び構成に依存する場合があり、負号は、付勢部材1116が作用する力がその変位と反対の向きであることを示すことができ、x01は、変位ベクトル(例えば、付勢部材1116がその平衡長さ又は自由長からその初期長さまで変形することができる距離及び方向)である。
図9〜図11に戻ると、シース1104、及び取付けられた支持部材1158、1160、1162は、付勢部材1116によって付与される初期復元力が摩擦又は抵抗のような別の力によって克服されるとき、駆動部材1142に対して後退する場合がある。言い換えれば、初期復元力を使用して、第1のアクチュエータ1108に対するシース1104の実質的に一定の作業長さを維持することができる。逆に、支持部材1158、1160、1162は、可動部材1152、1154、1156に対して一貫した長さを網羅及び/又は後退して、エンドエフェクタ1106を完全に閉じ、及び/又はエンドエフェクタ1106を一貫したサイズまで完全に開放することができる。
エンドエフェクタ1106のサイズは、支持部材1158、1160、1162の先端から延長及び後退することができる可動部材1152、1154、1156の長さに関して表され、エンドエフェクタ1106の遠位ループの周囲を形成することができる。支持部材1158、1160、1162の各々の端部から延長する可動部材1152、1154、1156の長さ又は量は、第1のアクチュエータ1108のストローク長さによって支配される場合があり、及び/又は最大石寸法又はエンドエフェクタ1106のフロントループの周囲に適合することができるものに等しくすることができる。
付勢部材1116の初期長さでの初期復元力は、可動部材1152、1154、1156、及び駆動部材1142のアセンブリとそれらが曲がりくねった経路内で作動される時のシース1104及び支持部材1158、1160、1162のアセンブリとの間で遭遇する場合がある摩擦力よりも大きくなるように選択することができる。この初期復元力設定は、シース1104がその作業長さを維持することを可能にし、抵抗に打ち勝ってエンドエフェクタ1106が完全に拡張、延長、収縮、及び/又は後退することを可能にする。
上述のように、初期復元力は、石が存在しないとき、第1のアクチュエータ1108の近位及び遠位ストロークによってもたらされるエンドエフェクタ1106の拡張及び収縮中にシース1104の作業長さを維持することができる。第1のアクチュエータ1108の同じストロークを使用して、石を捕捉することができる。付勢部材1116の復元力によって回収デバイス1100の構成要素に付与される最大応力及び歪みは、エンドエフェクタ1106を完全収縮及び引込み状態にする第1のアクチュエータ1108の遠位ストロークの後に起こる場合がある。
回収デバイス1100の構成要素に付与することができる応力及び歪みの量は、制限又は他に管理することができる。これは、付勢部材1116の最大復元力を選択又は設定することにより、コイルばねを含むことができる付勢部材1116を使用して達成することができる。例えば、最大復元力は、第1のアクチュエータ1108の遠位ストローク中に損傷を受ける可能性がある回収デバイス1100の構成要素の材料強度よりも小さくすることができる。
ユーザの手で発生する最大復元力は、エンドエフェクタ1106のフロントループで捕捉することができる最大石サイズの関数とすることができる。石の周囲を使用して、フロントループによって捕捉される石の断面を近似することができる。フロントループのサイズ、より具体的には、エンドエフェクタ1106が延長状態のとき、形成されるフロントループの周囲の制限は、捕捉することができる石のサイズをフロントループに等しいか又はそれ未満の周囲を有する石のみに制限することになる。捕捉することができる最大石サイズを制限することにより、回収デバイス1100の構成要素に付勢部材1116の復元力によって付与することができる最大復元力を制限することができる。
石を捕捉するとき、1つのシナリオは、ユーザが、完全近位ストロークで第1のアクチュエータ1108を摺動し、それによってエンドエフェクタ1106が完全に延長かつ拡張することができることにより、第1のアクチュエータ1108を用いてその最大フロントループ周囲までエンドエフェクタ1106を開くことを伴う場合がある(図13)。ユーザは、捕捉すべき石の周囲にわたってフロントループ周囲を位置決めして係合することができる。次に、ユーザは、遠位ストロークで遠位方向に第1のアクチュエータ1108を摺動し始め、エンドエフェクタ1106がその収縮及び引込み状態まで移動することを可能にし、石の回りのエンドエフェクタ1106を閉じることができる。遠位ストロークのある点で、石の周囲は、フロントループが完全収縮状態まで全部が閉じるのを防止し始めることができる。これは、シース1104と支持部材1158、1160、1162のアセンブリと、可動部材1152、1154、1156と駆動部材1142のアセンブリとの間に抵抗を引き起こし、支持部材1158、1160、1162が可動部材1152、1154、1156の上を摺動するのを防止することができる。抵抗力が、付勢部材1116の初期長さにおいて初期復元力F1に等しいか又はそれよりも大きくなるとき、遠位方向の第1のアクチュエータ1108の更なる摺動により、付勢部材1116が負荷長さ(図14)に圧縮し始め、その復元力を増大させ、石の回りのフロントループを締めつけることができる。石の回りのフロントループの最大復元力及び最大締めつけは、第1のアクチュエータ1108の遠位ストロークの端部で達することができる。
支持部材1158、1160、1162、シース1104、可動部材1152、1154、1156、及び/又は駆動部材1142のような回収デバイス1100の構成要素のうちの1又は2以上に付与される最大応力及び歪みは、第1のアクチュエータ1108が、最大サイズの石がエンドエフェクタ1106のフロントループ内に捕捉されて完全に収縮及び後退しているエンドエフェクタ1106に対応するその位置まで遠位ストロークで第1のアクチュエータ1108が作動されたとき、起こる場合がある。最大復元力はまた、第1のアクチュエータ1108を通じて手で付与することができる最大の力とすることができる。言い換えれば、付勢部材1116の復元力に実質的に等しい力を第1のアクチュエータ1108を通じて手で付与することができ、復元力の大きさは、エンドエフェクタ1106のフロントループと係合する石の周囲のサイズの関数である。シース1104及びプランジャ1114の端部に作用する復元力はまた、第1のアクチュエータ1108に働いている付勢部材1116の復元力とすることができることに注意しなければならない。
付勢部材1116を負荷の下に置く時の付勢部材1116の長さの変化(X02)、又は負荷の下に置く時の平衡長さからの付勢部材1116の圧縮の変化は、捕捉されている石の関数、より具体的には、エンドエフェクタ1106のフロントループが相応に締めつける石の周囲のサイズの関数とすることができる。第1のアクチュエータ1108の前進によるエンドエフェクタ1106の初期閉鎖は、石の表面の回りにフロントループを閉じることができる。石の周囲は、フロントループの周囲で近似される。第1のアクチュエータ1108の前進による石に対するエンドエフェクタ1106の更なる閉鎖は、可動部材1152、1154、1156の1又は2以上の露出部分上を進むことで支持部材1158、1160、1162の十分な抵抗を引き起こし、付勢部材1116にその長さを圧縮又は変化させることができる。長さの変化(X02)は、フロントループを形成するように等しく延びる3つの可動部材1152、1154、1156が存在するので、フロントループによって又はその中に捕捉される石の周囲の約1/3とすることができる。
以下に説明する周囲計算を簡素化するために、円形断面を有する石(例えば、球形又は円筒形石)を使用する。長さの変化X02は、3で割った石の円周、すなわち、(π*d)/3で近似することができ、式中、dは石の直径である。しかし、当業者は、石が不規則な形状を有する場合があり、特定の石の形状に基づいて本明細書に説明する計算を調節する場合があることを認めるであろう。
復元力「F2」は、第1のアクチュエータ1108が移動すると、付勢部材1116によってシース1104及び/又は支持部材1158、1160、1162のような回収デバイス1100の構成要素に作用することができる。F2はまた、付勢部材1116によって第1のアクチュエータ1108に作用する力とすることができる。復元力「F2」は、石の周囲が長さに関して等しいとき、2つの異なる石に関して大きさが同じとすることができる。
復元力F2は、フックの法則を使用して計算することができ、ここでF2=−KX02であり、式中、F2=得られる力ベクトル−付勢部材1116が第1のアクチュエータ1108の遠位移動でプランジャ1114を通じてシース1104に作用する復元力、及び同じく付勢部材1116が第1のアクチュエータ1108に作用する復元力の大きさ及び方向、K=割合、ばね定数、又は付勢部材1116の力定数、すなわち、付勢部材の材料及び構成に依存する定数であり、負号は、付勢部材1116が作用する力がその変位から反対方向にあることを示し、X02=変位ベクトル−付勢部材1116が遠位方向の第1のアクチュエータ1108の移動によってその平衡長さ又は自由長からその負荷長さまで変形される距離及び方向である。
これに加えて又はこれに代えて、復元力「F2」はまた、初期復元力F1に関して計算することができ、F2=F1+(k*X12)であり、式中、F1=初期負荷長さにおける初期復元力、及びX12=変位ベクトル−付勢部材1116が第1のアクチュエータ1108の移動中にその初期長さからその負荷長さまで変形される距離及び方向である。
エンドエフェクタ1106を開く(例えば、拡張かつ延長する)とき、第1のアクチュエータ1108を近位方向に引っ張り、シース1104、及び支持部材1158、1160、1162を可動部材1152、1154、1156(図9、図10、及び図13)から引き戻すことができる。第1のアクチュエータ1108を近位方向に移動する際に、第1のアクチュエータ1108は、直接撓みタブ1120によりプランジャ1114と係合して取付けられたシース1104、及び支持部材1158、1160、1162を可動部材1152、1154、1156から引き戻すことができる。付勢部材1116は、初期復元力F1が、第1のアクチュエータ1108の内壁に対して撓みタブ1120を付勢することによって設定距離を隔てて第1のアクチュエータ1108及びプランジャ1114を保持することができること以外、引き戻しの間に影響がほとんどないか又は全くない場合がある。
エンドエフェクタ1106は、第1のアクチュエータ1108が近位方向に全ストロークを移動したとき、拡張及び延長状態になることができる(図9、図10、及び図13)。エンドエフェクタ1106のフロントループは、近位方向に親指又は人さし指でトリガ1118を引っ張ることにより、更に遠くに延長してより大きいフロントループを生成し、同とき、シース1104を更に引き戻して付勢部材1116を圧縮することができる(図14)。より大きい開放フロントループは、詰まった石を解除することを可能にするか又はより大きい石を捕捉することを可能にする。圧縮付勢部材1116の復元力は、トリガ1118を解除する時のトリガ1118の作動の前の状態にプランジャ1114、シース1104、支持部材1158、1160、1162、及びエンドエフェクタ1106のフロントループを戻すことができる。付勢部材1116によってプランジャ1114に付与される復元力は、フックの法則によって決定することができる。
石が存在しないエンドエフェクタ1116を閉じるとき、第1のアクチュエータ1108を遠位方向に押して、シース1104、及び支持部材1158、1160、1162を可動部材1152、1154、1156の上を進めることができる(図11及び図15)。初期復元力F1(付勢部材1116の初期圧縮からの)が、曲がりくねった経路を横切る構成要素に起因して、例えば、シース1104と駆動部材1142及び/又は可動部材1152、1154、1156との間、及び/又は支持部材1158、1160、1162と可動部材1152、1154、1156との間の摩擦に起因して、シース1104、及び支持部材1158、1160、1162を可動部材1152、1154、1156の上で押圧するのに十分でない場合に、初期復元力は、例えば、付勢部材1116をより大きい初期復元力を生成する様々な特性を有する別の付勢部材で置換することによってより高い大きさまで調節することができる。
付勢部材1116(及び他の付勢部材)によってシース1104に作用する近似復元力F2、又はX1からX2までの負荷高さ(X12)の変化を決定するために、パラメータは、ハンドルアセンブリ1102から直接測定することができる。より具体的には、X12は、その初期長さからその負荷長さまでの付勢部材1116の長さの変化とすることができ、プランジャ長さの変化によって又は第1のアクチュエータ1108の中に引込んだプランジャ長さの量によって測定することができる。X12はまた、その初期露出プランジャ長さから残りの露出プランジャ長さを差し引くことによって計算することができる。
回収デバイス1100は、石のサイズの関数としてエンドエフェクタ1116のフロントループの把持力を制御することができる。エンドエフェクタ1106は、駆動部材1142、及び可動部材1152、1154、1156に対するシース1104、及び支持部材1158、1160、1162の往復運動によって作動させることができる。可動部材1152、1154、1156は、支持部材1158、1160、1162の内外に曲がりくねって進み、エンドエフェクタ1106(図10)を形成することができる。駆動部材1142に取付けられていない可動部材1152、1154、1156の端部は、カプラ140のようなカプラ(図11には示しているが番号はつけられていない)で終端することができる。エンドエフェクタ1106は、シース1104、及び支持部材1158、1160、1162を引き戻すか又は進めることにより、駆動部材1142、及び可動部材1152、1154、1156に対する第1のアクチュエータ1108の使用によって開閉することができる。付勢部材1116によって付与される復元力の大きさは、石のサイズ、より具体的には、エンドエフェクタ1106のフロントループによって捕捉される石の周囲の影響を受ける場合がある。同じ周囲サイズの石は、第1アクチュエータ1108の移動により捕捉されるとき、同じ復元力を発生することができる。大きい周囲を有する大きい石は、第1のアクチュエータ1108を作動するとき、捕捉される時の小さい周囲を有する小さい石よりも大きい復元力を発生することができる。
図13〜図16を参照すると、付勢部材1116の復元力は、付勢部材1116の両端に作用することができる。一端に対して、復元力は、第1のアクチュエータ1108に直接付与することができるが、付勢部材の他端における復元力は、プランジャ1114に(及びシース1104に)付与することができる。シース1104は、分岐して部材1158、1160、1162を支持することができるので、復元力も同じである。復元力は、支持部材1158、1160、1162の各々に等しく分配することができる。言い換えれば、支持部材1158、1160、1162の各々に対して、作用される力は、支持部材の数で割った復元力に等しくすることができる。支持部材1158、1160、1162の各々内の2つの可動部材は、支持部材1158、1160、1162に作用する復元力を受ける場合がある。支持部材1158、1160、1162の各々に分配された復元力の部分は、その支持部材から延びる可動部材1152、1154、1156に分岐することができる。例えば、支持部材から延びる2つの可動部材が存在するとき、各可動部材に対する力は、支持部材に対する復元力の部分の半分に等しくすることができる。フロントループの把持力は、付勢部材1116の復元力に等しくすることができる可動部材1152、1154、1156に対するそのような全ての力の合計とすることができる。付勢部材1116の復元力は、第1のアクチュエータ1108の全ストロークにおいて石のサイズに依存する場合がある。回収デバイス1100によって付与することができる最大把持力は、従って、第1のアクチュエータ1108の完全閉鎖ストローク中にフロントループの周囲に適合することができる最大石サイズに依存する場合がある。
支持部材1158、1160、1162の各々は、可動部材1152、1154、1156のうちの2つを互いに保持するカプラとして働いてフロントループを形成することができる。フロントループの把持力は、支持部材1158、1160、1162の各々と可動部材1152、1154、1156の各々とがフロントループの把持力を受けることができるように、石を捕捉するとき、フロントループの回りに均等に分配することができる。支持部材1158、1160、1162の最小引裂強度要件は、フロントループの最大把持力よりも高く、及び/又はフロントループが許容される最大石サイズを捕捉し、かつ第1のアクチュエータ1108が完全閉鎖ストロークを行うとき、付勢部材1116の復元力よりも高く設定しなければならない。
図18及び図19は、トリガアセンブリ1810の形態の第2のアクチュエータがハンドルアセンブリ1802の外部にある医療回収デバイス1100に類似の医療回収デバイス1800の別の実施形態を示している。トリガアセンブリ1810は、付勢部材1816、ばねの形態の付勢部材1816を収容するための付勢部材ハウジング1860、ピストン本体1862、及び付勢部材ハウジング1860から延びるトリガ1818を含むことができる。付勢部材ハウジング1860の遠位端部は、のり付け、熱収縮などの任意適切な方式でシース1804の外面に固定することができる。1つの側面において、ピストン本体1862は、付勢部材ハウジング1860において対向する内部スロット(図示せず)に埋め込まれたスナップトリガ部材(図示せず)を含むことができる。付勢部材ハウジング1860の近位端部は、ラチェット、ファスナなどを通じてなどの任意適切な方式でピストン本体1862の一部分に結合されることができる。ピストン本体1862の近位端部は、ねじ、締まり嵌め、のり付けなどの任意適切な方式でハンドルアセンブリ1802の作動部材1808の遠位端部に取付けることができる。これに代えて、作動部材1808及びピストン本体1862は、単一部品として形成することができる。
ピストン本体1862は、第1の幅又は直径の遠位部分1866及び第2の幅及び直径の近位部分1868を含むことができる。遠位部分1866は、付勢部材ハウジング1860において遠位縮小開口部内で摺動し、ピストン本体1860の近位部分1868は、付勢部材ハウジング1860のより大きい開口部に受入れられる。ピストン本体1862の遠位部分1866は、付勢部材1816の近位端部と当接する端面を含む。
トリガアセンブリ1810を作動し、作動部材1808に向けてピストン本体1862に沿った近位方向にトリガ1818を移動することにより、図18に示す延長状態から図19に示す更なる延長状態にデバイスを移行させて、付勢部材1816を圧縮し、次に、シース1804及び支持部材を引き戻すことができる。トリガアセンブリ1810の作動により、シース1804を追加の距離だけ移動し、その前面開口部を通じてより大きいターゲット物体を捕捉する目的のためにその通常作動範囲(直径)を超えてエンドエフェクタ1806を更に延長又は開放し、詰まったターゲット物体を解除し、又はエンドエフェクタ1806の側面開口部を拡大してより大きい側面開口部のターゲット物体捕捉を可能にする。トリガ1818を解除すると、付勢部材1816は、付勢部材ハウジング1860を図18に示すそのオリジナルストローク長さに戻すことができる。付勢部材816の長さの変化は、作動部材1808に対するシース部材1804の長さの変化に等しくすることができる。一部の実施形態において、付勢部材ハウジング1860は、それを通って延びる緩和スロットを含むことができ、これは、付勢部材ハウジング1860の部材が様々な方向に拡張することを可能にする。例えば、2つの緩和スロットは、付勢部材ハウジング1860の上部部分に沿って延びることができ、2つの緩和スロットは、その底部部分に沿って延びることができる。付勢部材ハウジング1860はまた、ピストン本体1862上の対応するスロット又は開口部と係合するための近位端部での撓みタブ又は傾斜部分、及び/又は傾斜部と係合するためのスロットを含むことができる。
開示する回収デバイスは、身体からの物質の捕捉及び除去を伴う任意適切な用途に利用することができる。本明細書に説明するいずれの側面も、本明細書に説明するいずれかの他の側面と共に使用することができる。デバイスは、任意適切な医療手順に使用することができ、任意適切な身体内腔及び体腔を通じて進めることができ、任意適切な身体部分から物質を除去するのに使用することができる。例えば、本明細書に説明するデバイスは、経口的、経膣的、経直腸的、経鼻的、経尿道的に、又は任意適切な組織の切開によりアクセスするものを含む任意の自然体腔又は経路を通じて使用することができる。
開示するデバイスは、約5フレンチ(1.67mm)又はそれよりも小さい直径を有する断片を捕捉するように構成することができる。一部の配置において、開示する医療デバイスは、1ミリメートル〜20ミリメートルの直径を有する石を捕捉及び解除することができる。一部の配置において、ユーザは、腎臓の下腎杯から上腎杯により大きい石を再位置決めし、尿管の小径を通じてそれらを除去する前に、レーザで破壊したいと望む場合がある。石は、内視鏡チャネルを通すものとは対照的に内視鏡の前で除去され、内視鏡チャネルへの損傷を防止することができる。石を除去するとき、内視鏡及び回収デバイスの両方は、人体から取り出すことができる。一部の配置において、尿道鏡のためのガイドシースを使用して尿道鏡及び回収デバイスを以前の位置に戻し又は追加の石を捕捉するために新しい位置に案内し、石除去中に尿管壁を保護することができる。延長及び拡張状態から後退及び収縮状態まで移動しながら、本開示の回収デバイスは、より大きい石を結紮し、より小さい石をそれらのエンドエフェクタ内に捕捉することができる。
開示の範囲から逸脱することなく開示したシステム及び方法に様々な修正及び変形を行うことができることは当業者には明らかであろう。開示したデバイス及び方法の様々な側面は、任意適切な組合せで互いに使用され、又は別々に使用することができる。開示の他の側面は、本明細書に開示した仕様の考察及び特徴の実施から当業者には明らかであろう。仕様及び例は、単に例示であると見なされるように意図している。