JP6658265B2 - インビトロバイオフィルムモデルの製造方法、ならびに評価方法及び口腔用組成物を選定する方法 - Google Patents

インビトロバイオフィルムモデルの製造方法、ならびに評価方法及び口腔用組成物を選定する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヒト口腔内のバイオフィルムに類似したインビトロバイオフィルムモデル及びその製造方法、ならびにこれを用いた評価方法に関するものである。
口腔内バイオフィルムには、歯面に形成されう蝕や歯周病の原因となる歯垢(プラーク)、舌表面に形成され口臭の原因となる舌苔、義歯表面に形成され義歯性口内炎等の原因となるデンチャープラーク等が挙げられ、その制御(バイオフィルムの形成抑制や殺菌、除去等)が口腔衛生品や口腔用組成物に求められている。そのため、バイオフィルム制御の有効成分の探索・評価には、バイオフィルムを評価対象とすることが重要である。
この有効成分の探索・評価を行うための手段として、従来、動物実験やヒトでの臨床試験、単独又は二種以上の細菌によるインビトロ評価系が提案されている。しかしながら、動物実験による方法では、倫理的問題及びヒト口腔内環境との相違に起因する問題があり、またヒトでの臨床試験では被験者に多大な負担がかかるうえ、多くの費用と時間がかかる等の問題がある。
これに対してインビトロ評価系では、インビトロバイオフィルムモデルが検討されており、例えばミュータンスレンサ球菌をショ糖含有培地でバッチ培養したもの(非特許文献1:Infect Immu.1975 Dec.12(6)、p1415−1425)、2種以上のストレプトコッカス属及び1種以上のアクチノマイセス属を含み、ハイドロキシアパタイトを含有する結晶物に脱灰を引き起させるインビトロビオフィルム(特許文献1:特開2003−116516号公報)、菌体外多糖を産生する細菌を混合培養することで、ガラス体又は合成樹脂表面に形成させたインビトロバイオフィルムモデル(特許文献2:特開2011−217610号公報)が報告されている。
特開2003−116516号公報 特開2011−217610号公報
「Infect Immu.」、1975 Dec.12(6)、p1415−1425
非特許文献1に記載のインビトロモデルは単独の菌種で培養するため、このモデルで有効成分を評価しても、ヒト口腔内の歯垢、舌苔等のバイオフィルムに対する評価とは相違する場合がある。上記特許文献1,2は、複数の菌種を用いたインビトロバイオフィルム作製法であり、特許文献1に記載されたインビトロバイオフィルムモデルはう蝕原性を有し、特許文献2に記載されたインビトロバイオフィルムモデルはヒトの含嗽と同程度の超音波洗浄で除去されない強度を有している。
しかしながら、これまでのインビトロバイオフィルムモデルでは、高濃度のスクロース存在下で培養しているため、水不溶性グルカンを多く含むバイオフィルムを形成すると共に、嫌気環境で培養しているため実際の歯肉縁上歯垢が形成される好気環境とは異なり、構成成分や性質が一致していない欠点があった。そのため、近年のヒトの歯肉縁上歯垢に近似し、有効成分の評価及び選択に有効なインビトロバイオフィルムモデルが求められていた。
本発明者らは、細菌の代謝関係、細菌の栄養源という観点から、ヒト口腔内の細菌栄養成分、培養環境(酸素の有無)に着目して鋭意検討を重ねた。その結果、歯肉縁上に生息する細菌のうち、(A)水不溶性グルカン非産生のストレプトコッカス(Streptococcus)属、(B)水不溶性グルカン産生のストレプトコッカス(Streptococcus)属、(C)アクチノマイセス(Actinomyces)属、(D)フゾバクテリウム(Fusobacterium)属、及び(E)ベイヨネラ(Veillonella)属から、それぞれ1種以上を混合した混合細菌を、グルコースを含有するプロテオースペプトン含有培地中及び好気条件下で培養することで、バイオフィルム中に水不溶性グルカンを含まず、近年のヒトの歯肉縁上歯垢とより類似性の高いインビトロバイオフィルムモデルが得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記インビトロバイオフィルムモデルの製造方法、ならびにこれを用いた評価方法及び口腔用組成物を選定する方法を提供する。
[1]. 水不溶性グルカンの含有率が1%未満のインビトロバイオフィルムモデルの製造方法であって、下記(A)〜(E)
(A)水不溶性グルカン非産生のストレプトコッカス(Streptococcus)属:1×10 4 〜1×10 11 cfu/mL
(B)水不溶性グルカン産生のストレプトコッカス(Streptococcus)属:1×10 3 〜1×10 9 cfu/mL
(C)アクチノマイセス(Actinomyces)属:1×10 4 〜1×10 11 cfu/mL
(D)フゾバクテリウム(Fusobacterium)属:1×10 4 〜1×10 11 cfu/mL、及び
(E)ベイヨネラ(Veillonella)属:1×10 3 〜1×10 9 cfu/mLから、それぞれ1種以上選ばれる混合細菌を、グルコース0.01〜0.1質量%を含み、かつスクロースを含まない、プロテオースペプトン含有培地中で、好気条件下で培養する工程を含む、インビトロバイオフィルムモデルの製造方法。
[2].[1]記載の製造方法で得られたインビトロバイオフィルムに対して、被験成分含有液を1秒〜30分間処置し、被験成分処置群と被験成分未処置群のバイオフィルム量を指標とする、被験成分のバイオフィルム除去効果の評価方法。
[3].[]記載の評価方法を用いて、バイオフィルム除去効果を有する口腔用組成物を選定する方法。
本発明によれば、ヒトの歯肉縁上歯垢と類似性の高いインビトロバイオフィルムモデルを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、下記(A)〜(E)に属する細菌をそれぞれ1種以上含む混合細菌を培養するものである。なお、混合細菌は、バイオフィルム培養に用いられる下記培地で調製されることが好ましい。本発明では、(D)と(E)の菌を含有させた結果、(A)、(B)及び(C)が糖類を分解して産生した乳酸を、(E)が分解することで、培養液の急激な酸性化を抑制し、(D)の菌も生育することができ、さらに、よりヒト口腔内の菌叢を反映した歯垢を再現することができる。また、本発明のバイオフィルムモデルは、細菌同士が凝集した細菌凝集体が中心となっていると考えられる。
(A)水不溶性グルカン非産生のストレプトコッカス(Streptococcus)属
(A)に含まれる細菌としては、ストレプトコッカス ゴルドニー(Streptococcus gordonii)、ストレプトコッカス オラーリス(Streptococcus oralis)、ストレプトコッカス ミティス(Streptococcus mitis)、ストレプトコッカス サリバリウス(Streptococcus salivarius)、ストレプトコッカス サングイニイス(Streptococcus sanguinis)、ストレプトコッカス クリスタタス(Streptococcus cristatus)、ストレプトコッカス インターメディウス(Streptococcus intermedius)等が挙げられる。これらは1種以上用いることが必要であり、2種以上を用いてもよい。
培地中の(A)細菌の菌量は1×104〜1×1011cfu(cfu:colony forming units)/mLが好ましく、1×105〜1×1010cfu/mLがより好ましく、1×106〜1×109cfu/mLがさらに好ましい。
(B)水不溶性グルカン産生のストレプトコッカス(Streptococcus)属
(B)に含まれる細菌としては、ストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans)、ストレプトコッカス ソブリナス(Streptococcus sobrinus)等が挙げられる。これらは1種以上用いることが必要であり、2種以上を用いてもよい。
培地中の(B)細菌の菌量は1×103〜1×109cfu/mLが好ましく、1×104〜1×108cfu/mLがより好ましく、1×105〜1×107cfu/mLがさらに好ましい。
(C)アクチノマイセス(Actinomyces)属
(C)に含まれる細菌としては、アクチノマイセス ビスコーサス(Actinomyces viscosus)、アクチノマイセス ネスランディイ(Actinomyces naeslundii)、アクチノマイセス オーリス(Actinomyces.oris)、アクチノマイセス イスラエリイ(Actinomyces isra elii)、アクチノマイセス オドントリティカス(Actinomyces odontolyticus)等が挙げられる。これらは1種以上用いることが必要であり、2種以上を用いてもよい。
培地中の(C)細菌の菌量は1×104〜1×1011cfu(cfu:colony forming units)/mLが好ましく、1×105〜1×1010cfu/mLがより好ましく、1×106〜1×109cfu/mLがさらに好ましい。
(D)フゾバクテリウム(Fusobacterium)属
(D)に含まれる細菌としては、フゾバクテリウム ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum )、フゾバクテリウム ゴニディアフォーマンス(Fusobacterium gonidiaformans)等が挙げられる。これらは1種以上用いることが必要であり、2種以上を用いてもよい。
培地中の(D)細菌の菌量は1×104〜1×1011cfu/mLが好ましく、1×105〜1×1010cfu/mLがより好ましく、1×106〜1×109cfu/mLがさらに好ましい。
(E)ベイヨネラ(Veillonella)属
(E)に含まれる細菌としては、ベイヨネラ パルビュラ(Veillonella parvula)、ベイヨネラ ディスパー(Veillonella dispar) 等が挙げられる。これらは1種以上用いることが必要であり、2種以上を用いてもよい。
培地中の(E)細菌の菌量は1×103〜1×109cfu/mLが好ましく、1×104〜1×108cfu/mLがより好ましく、1×105〜1×107cfu/mLがさらに好ましい。
上記のような複数の種類の細菌を混合して用いることで、それぞれの相互作用により、目的とするバイオフィルムモデルが作製できる。上記(A)〜(E)の細菌は、歯肉縁上に生息する細菌であり、歯肉縁上歯垢から単離してもよく、市販のものを購入してもよい。
なお、生細菌は、上述した(A)〜(E)からそれぞれ1種以上を含んでいれば、歯肉縁上歯垢に存在する口腔内細菌を含んでいてもよい。このような細菌としては、ラクトバシラス(Lactobacillus)属,ロシア(Rothia)属、ナイセリア(Neisseria)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、ゲメラ(Gemella)属、モラケセラ(Moraxella)属、プレボテラ(Prevotella属)、ポルフィロモナス(Porphyromonas)属等が挙げられる。また、歯肉縁上歯垢に存在する真菌を含んでもよく、このような真菌として、カンジダ(Candida)属等が挙げられる。
[バイオフィルム形成培地]
本発明のインビトロバイオフィルムモデルの製造方法は、上記混合細菌を、グルコースを含有するプロテオースペプトン含有培地中及び好気条件下で培養するものである。
プロテオースペプトンを含有する培地としてしては、BMM(Basal Medium Mucin)培地(特開2003−116516号公報)等が挙げられる。培地中のプロテオースペプトン含有量は1〜20質量%が好ましく、2〜5質量%がより好ましい。BMM培地中には、例えば、プロテオースペプトン:トリプトン:イーストエキス:ムチン:ヘミン:ビタミンK:KCl:システイン=5:2.5:2.5:6.25:0.00005:0.00001:0.125:0.025の比率で含んでいてもよい。
培地中にはグルコースを含むが、その含有量は0.01〜0.1質量%が好ましく、0.025〜0.075質量%がより好ましい。0.01質量%以上とすることで、よりバイオフィルム形成能が発揮され、0.1質量%を超えると、バイオフィルムが固化してしまい、正しく評価に影響を及ぼすおそれがある。
また、培地中のスクロース含有量は0.1質量%以下が好ましく、スクロースを含まないことが好ましい。近年の日本国内における砂糖(スクロース)の摂取量は激減し[ポケット砂糖統計(精糖工業会)、また、歯みがき回数が1日に2回が定着化しつつある<平成23年歯科疾患実態調査報告(厚労省)>ことから、口腔バイオフィルムの形成条件及び形態が変化してきていると推察される。そのため、現代人の形成初期段階の口腔バイオフィルムは、形成過程において殆どスクロースに暴露されないため、Streptococcus mutans等がスクロースを代謝して産生する水不溶性グルカンが少ない/殆どなく、細菌同士が凝集した細菌凝集体が中心となっていると考えられる。上記のような培地にすることで、近年のヒトの歯肉縁上歯垢により近似したインビトロバイオフィルムモデルを得ることができる。
[培養方法]
一般的な培養容器、バッチ法でも連続培養法でよい。培養時間は3時間〜30日間が好ましく、6〜72時間がより好ましく、24〜36時間がさらに好ましい。
培養要件は好気条件であり、酸素濃度は3〜80体積%が好ましく、16〜25体積%がより好ましく、19〜22体積%がより好ましい。嫌気条件で培養すると、バイオフィルムが殆ど形成されない。培養温度は、36〜38℃が好ましい。
本発明のモデルによるインビトロバイオフィルム形成の付着担体としては、合成樹脂体、ハイドロキシアパタイト、ガラス板等が挙げられる。担体の形状は、細菌が表面に維持されるものであればよく、板状体、シャーレ等の合成樹脂、ハイドロキシアパタイト又はガラス板を容器の底面に添加するものであってもよい。合成樹脂体としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリスチレン等の樹脂、又はこれらの共重合体、例えば、エチレン・プロピレン共重合体、エチレンブテン共重合体、アクリロニトリル/スチレン樹脂やアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)等が挙げられる。ガラス体、合成樹脂体の表面は平面又は凹凸面であってもよいが、平面又は滑らかな面を備えることが好ましい。なお、付着担体の表面に、細胞外マトリックス成分であるコラーゲンやムチン、ペプチド断片や、ポリ−L−リジン等の合成ペプチド、又は唾液、血清等で処理したものを使用することもできる。
[バイオフィルムモデル]
本発明のバイオフィルム中の水不溶性グルカンの含有率は1%未満であり、0.5%未満が好ましく、0%でもよい。なお、バイオフィルム中の水不溶性グルカン含有率の測定は、細菌及び水不溶性グルカンを蛍光標識し、全菌の蛍光強度に対する、水不溶性グルカンの蛍光強度を、バイオフィルム中の水不溶性グルカン含有率(%)とする。具体的には、水不溶性グルカンを蛍光標識で検出するために蛍光標識したデキストラン(例:Alexa−Fluor 647)を含む細菌混合液を、担体上培養液に播種し、好気条件(酸素21体積%)で37℃、24時間培養し、担体上にバイオフィルムを形成させる。これに、細菌DNAに結合する蛍光色素(例:SYTO9)を添加することで、細菌を蛍光標識する。その後、蛍光顕微鏡で蛍光観察画像を取得し、バイオフィルム中の細菌と水不溶性グルカンを検出した後、画像解析ソフトを用いて細菌と水不溶性グルカンの蛍光強度を解析(定量化)し、全菌の蛍光強度に対する、水不溶性グルカンの蛍光強度を、バイオフィルム中の水不溶性グルカン含有率(%)とする。
[バイオフィルム形成量]
本発明で形成される「水不溶性グルカンの含有率が1%未満のバイオフィルム形成量」は、0.6〜1.3が好ましく、0.8〜1.3がより好ましい。0.6以上とすることでヒト歯垢と、より同等のTDS処置によるバイオフィルム除去効果を得ることができる。また、1.3を超えると「水不溶性グルカンの含有率が1%以上のバイオフィルム(比較例1、2)」に近くなり、ほとんどスクロースに暴露されない現代人の形成初期段階の口腔バイオフィルムモデルとなり得なくなるおそれがある。なお、本発明のバイオフィルム形成量は、バイオフィルムモデルを24穴マルチプレートに移し、リン酸緩衝生理食塩水PBS1mLで2回洗浄する。次に、4質量%パラホルムアルデヒド・りん酸緩衝液にて15分間固定した後、1mLPBSにて3回洗浄する。次に、0.1質量%クリスタルバイオレット液を添加して15分間染色後、1mLPBSにて3回洗浄する。これを30質量%酢酸ナトリウムで15分間インキュベートし、抽出液の吸光度を波長600nmで測定することで、バイオフィルム形成量(A600)(単位:無単位(−))を測定することで得る。
[バイオフィルムの除去効果]
本発明で形成される「水不溶性グルカンの含有率が1%未満のバイオフィルム」のTDS処置によるバイオフィルム除去率は50〜90%が好ましく、50〜80%がより好ましい。50%以上とすることでヒト歯垢と、より同等のTDS処置によるバイオフィルム除去効果を得ることができる。また、90%を超えるものはバイオフィルム形成が少なく(0.6未満)、スクロースに暴露される頻度の少ない現代人の形成初期段階の口腔バイオフィルムとなり得なくなるおそれがある。
[バイオフィルム除去効果の評価方法]
上記で得られたインビトロバイオフィルムに対して、被験成分含有液を1秒〜30分間処置し、被験成分処置と被験成分未処置群のバイオフィルム量を指標とする、被験成分のバイオフィルム除去効果の評価方法を提供することができる。詳細は下記例におけるバイオフィルムの除去効果による。被験成分含有液の調製は、液体のモノは原液、又は水、生理食塩水、緩衝液もしくは人工唾液等で適宜希釈して用いる。液体でないもの、例えば練り歯磨剤は、水、生理食塩水、緩衝液もしくは人工唾液等で適宜調製する。処置方法は、水、生理食塩水、緩衝液又は人工唾液等で洗浄したインビトロバイフィルムに対して、被験成分含有液(被験成分処置)、希釈調製液(被験成分未処置群)を1秒〜30秒間処置する。その後、水、生理食塩水、緩衝液又は人工唾液等で洗浄した後、クリスタルバイオレットによる染色法又は定量PCR法によって、被験成分処理群と被験成分未処理群のバイオフィルム量を測定し、これらを比較することにより、評価することができる。なお、希釈倍率や処置時間は被験成分のより適宜選定される。
[選定方法]
上記評価方法を用いて、練歯磨剤、液体歯磨剤、洗口液等の口腔用組成物について、バイオフィルム除去効果を有するものを選定することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%である。
[実施例1]
[細菌のプレカルシャー]
各細菌をAmerican Type Culture Collectionより購入し、以下の方法によりプレカルチャーを行った。
(A)ストレプトコッカス ゴルドニー(Streptococcus gordonii :以下、S.gordonii)、
(B)ストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans :以下、S.mutans)、
(C)アクチノマイセス ビスコーサス(Actinomyces viscosus :以下、A.viscosus)ATCC43146、
(D)フゾバクテリウム ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum :以下、F.nucleatum)ATCC23726は、5mg/Lのヘミン(Sigma社製)及び1mg/LのビタミンK(和光純薬工業社製)を含むトッドへヴィットブロス(Todd Hewitt Broth、Becton and Dickinson社製)培養液〔THBHM〕により培養した。
(E)ベイヨネラ パルビュラ(Veillonella parvula :以下、V.parvula)ATCC17745は1.26%乳酸ナトリウム(Sigma社製)を含むトッドへヴィットブロス(Todd Hewitt Broth、Becton and Dickinson社製)培養液〔THBL〕に培養した。なお、培養は、37℃で一晩嫌気培養(80体積%窒素、10体積%二酸化炭素、10体積%水素)した。
[混合菌液の調製]
次に、事前に濁度(波長550nm)とcfu(colony forming units)の関係を設定した。培養後、培養液の濁度から培養液中の菌濃度(cfu/mL)を算出し、下記の菌濃度になるよう各菌を調製して、下記培地を用いて混合菌液を調製した。なお、培地は下記BMM培地に表中のグルコース濃度、スクロース濃度となるようにそれぞれ添加したものを用いた。
(A)S.gordonii:1×108cfu/mL
(B)S.mutans:1×106cfu/mL
(C)A.viscosus:5×108cfu/mL
(D)F.nucleatum:1×108cfu/mL
(E)V.parvula:1×106cfu/mL)
<BMM培地の組成例>
プロテオースペプトン(Becton and Dickinson社製)
5.00g/L(最終濃度0.5%)
トリプトン(Becton and Dickinson社製)
2.50g/L(最終濃度0.25%)
イーストエキス(Becton and Dickinson社製)
2.50g/L(最終濃度0.25%)
ムチン(Sigma社製) 6.25g/L(最終濃度0.625%)
ヘミン(Sigma社製) 0.50mg/L(最終濃度0.00005%)
ビタミンK(和光純薬工業社製) 0.10mg/L(最終濃度0.00001%)
KCl(和光純薬工業社製) 1.25g/L(最終濃度0.125%)
システイン(和光純薬工業社製) 0.25g/L(最終濃度0.025%)
蒸留水 残 合計 100.0%
[バイオフィルムの調製]
上記混合菌液を、24穴マルチプレート(住友ベークライト社製)に1mL/well播種し、37℃、好気条件下(酸素21体積%)で24時間培養し、プレート底部に5菌種混合のバイオフィルムを形成させた。得られたバイオフィルムについて、下記評価を行った。
[バイオフィルム形成量]
バイオフィルムモデルを、24穴マルチプレート(住友ベークライト社製)に移し、リン酸緩衝生理食塩水PBS(和光純薬工業社製)1mLで2回洗浄した。4%パラホルムアルデヒド・りん酸緩衝液(和光純薬工業社製)にて15分間固定した後、1mLPBSにて3回洗浄した。0.1%クリスタルバイオレット(和光純薬工業社製)液を添加して15分間染色後、1mLPBSにて3回洗浄した。30%酢酸ナトリウムで15分間インキュベートし、抽出液の吸光度を波長600nmで測定することで、バイオフィルム形成量(A600)(単位:無単位(−))を測定した。
[バイオフィルム中の構成細菌数及び菌構成比率]
バイオフィルムモデルに1mL PBSを添加して超音波処理(200μA、10秒間)により分散し、各口腔細菌が選択的に生育する選択培地に塗抹して培養し、生えてくる細菌コロニー数を計測することにより、培養液中の口腔細菌の生菌数及び菌構成比を測定した。
なお、ミティス・サリバリウス寒天培地(日本ベクトンディッキンソン)で嫌気培養することで生えてくる(A)S.gordoniiと(B)S.mutans、下記記載のCVE寒天培地で嫌気培養することで生えてくる(D)F.nucleatumと(E)V.parvula、馬脱繊血を含有するトッドへヴィットブロス(Todd Hewitt Broth、Becton and Dickinson社製)寒天培地を好気培養することで生えてくる(C)A.viscosusと、(A)S.gordoniiと、(B)S.mutansを、コロニー形態で判別した。
(CVE寒天)
1リットル中組成
トリプティケース ペプトン(日本ベクトンディッキンソン) 10g
酵母エキス(日本ベクトンディッキンソン) 5g
塩化ナトリウム(和光純薬) 5g
グルコース(和光純薬) 2g
L−トリプトファン(和光純薬) 0.2g
寒天(和光純薬) 15g
馬脱繊血 50mL
エリスロマイシン(シグマ) 4mg/mL 1mL
クリスタルバイオレット(和光純薬)5mg/mL 1mL
[バイオフィルム中の水不溶性グルカン含有率測定]
Alex−Fluor 647 labeled dextran(Molecular Probe社製)を2μM(mol/L)添加した上記細菌混合を、セルデスクLF1(住友ベークライト社製)に播種し、37℃、好気条件(21体積%)で24時間培養し、セルデスク上に5菌種混合のバイオフィルムを形成させた。SYTO 9 green fluorescent nucleic acid stain(Molecular Probe社製)を15.5μM(mol/L)添加して、室温にて15分間インキュベートした。上清を除去し、1mLPBSにて2回洗浄した。セルデスク上に形成したバイオフィルムをHSオールインワン蛍光顕微鏡BZ−9000(キーエンス社製)にて蛍光観察(菌:SYTO9染色、水不溶性グルカン:Alexa−Fluor 647染色)で行った。各画像中の蛍光強度を画像解析ソフトImageJ(アメリカ国立衛生研究所:NIH)を用いて解析(定量化)し、全菌の蛍光強度に対する、水不溶性グルカンの蛍光強度の割合を、バイオフィルム中の水不溶性グルカン含有率(%)として求めた。
[バイオフィルムモデルの除去効果]
代表的なバイオフィルム除去成分である、テトラデセンスルホン酸ナトリウム(以下、TDS)又はラウリル硫酸ナトリウム(以下、SDS)を用いて除去効果を評価した。バイオフィルムモデルに、テトラデセンスルホン酸ナトリウム(以下、TDS、ライオン社製)又はラウリル硫酸ナトリウム(以下、SDS、和光純薬工業社製)0.5%水溶液を500μL加え、3分間浸漬した。その後、PBS(和光純薬工業社製)1mLで4回洗浄し、PBS2mLを添加した試験管(直径13mm×100mm)内で超音波処理(200μA、10秒間)により分散した。この分散液を10,000rpm、5分間遠心し、ペレットからDNAを抽出し、残存菌数をリアルタイムPCR法により測定した。なお、バイオフィルム除去効果は、下式によりバイオフィルム除去率として求めた。結果を3回行った平均値で示す。なお、残存菌数とバイオフィルム量は相関している。
バイオフィルム除去率(%)=(コントロール(サンプルの代わりにPBSを処理)の残存菌数−サンプル処理後の残存菌数)/コントロールの残存菌数×100
リアルタイムPCR法の条件を下記表に示す。
Figure 0006658265
[参考例]
実施例1のバイオフィルムの代わりに、下記ヒト歯垢の除去効果評価方法でヒト歯垢を作製し、バイオフィルム除去率(%)を求めた。結果を表2に示す。
[ヒト歯垢の除去効果]
ハイドロキシアパタイト(以下、HA)を貼付したマウスピースを3日間ヒト口腔内に装着することで、HA上にヒト歯垢を作製した。マウスピースより回収したHAをPBSで洗浄した後、向かい合うHAの一方をコントロール(PBS処置群)群、もう一方をサンプル<テトラデセンスルホン酸ナトリウム(ライオン社製)又はラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬工業社製)0.5%水溶液>処置群とした。PBS又はサンプル1mLの入った試験管にHAを入れ、37℃で3分間インキュベートした後、蒸留水3mLで3回洗浄した。PBS2mLを添加した試験管(直径13mm×100mm)内で超音波処理(200μA、10秒間)により分散し、この分散液を10,000rpm、5分間遠心し、ペレットからDNAを抽出し、残存菌数を上記バイオフィルムモデルの除去効果と同様のリアルタイムPCR法により評価した。なお、バイオフィルム除去効果は、下式によりバイオフィルム除去率として求めた。結果を3回行った平均値で示す。
バイオフィルム除去率(%)=(コントロール(サンプルの代わりにPBSを処置)の残存菌数−サンプル処置後の残存菌数)/コントロールの残存菌数×100
Figure 0006658265
[実施例2〜6、比較例1〜13]
上記(A)〜(E)の菌を用いて、上記実施例1の各菌の濃度で混合菌液を調製した(表中は、菌の配合有り「〇」、なし「×」で記載する。)。表中の条件で培養を行い、バイオフィルムを調製した。得られたバイオフィルムについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表中に併記する。
Figure 0006658265
Figure 0006658265
Figure 0006658265
Figure 0006658265
上記結果から明らかであるように、実施例では好適な量のバイオフィルムが形成され、また、形成されたバイオフィルムは、TDS処置とSDS処置における除去率がヒト歯垢(参考例)と同等であり、ヒトの歯肉縁上歯垢と類似性の高いインビトロバイオフィルムモデルである。なお、培地中の(A)細菌の菌量:1×104〜1×1011cfu/mL、(B)細菌の菌量:1×103〜1×109cfu/mL、(C)細菌の菌量:1×104〜1×1011cfu/mL、(D)細菌の菌量:1×104〜1×1011、(E)細菌の菌量:1×103〜1×109cfu/mLの範囲で、本願実施例と同等の効果が確認された。
配列表の配列番号1:PCRに用いるフォワードプライマー
配列表の配列番号2:PCRに用いるリバースプライマー
配列表の配列番号3:PCRに用いるプローブ

Claims (3)

  1. 水不溶性グルカンの含有率が1%未満のインビトロバイオフィルムモデルの製造方法であって、下記(A)〜(E)
    (A)水不溶性グルカン非産生のストレプトコッカス(Streptococcus)属:1×10 4 〜1×10 11 cfu/mL
    (B)水不溶性グルカン産生のストレプトコッカス(Streptococcus)属:1×10 3 〜1×10 9 cfu/mL
    (C)アクチノマイセス(Actinomyces)属:1×10 4 〜1×10 11 cfu/mL
    (D)フゾバクテリウム(Fusobacterium)属:1×10 4 〜1×10 11 cfu/mL、及び
    (E)ベイヨネラ(Veillonella)属:1×10 3 〜1×10 9 cfu/mLから、それぞれ1種以上選ばれる混合細菌を、グルコース0.01〜0.1質量%を含み、かつスクロースを含まない、プロテオースペプトン含有培地中で、好気条件下で培養する工程を含む、インビトロバイオフィルムモデルの製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法で得られたインビトロバイオフィルムに対して、被験成分含有液を1秒〜30分間処置し、被験成分処置群と被験成分未処置群のバイオフィルム量を指標とする、被験成分のバイオフィルム除去効果の評価方法。
  3. 請求項2記載の評価方法を用いて、バイオフィルム除去効果を有する口腔用組成物を選定する方法。
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