まず、実施形態の遊技機の概要について説明する。
本実施形態の遊技機は、所定条件の成立を契機に当り抽選を行う抽選手段と、前記抽選手段での抽選結果に基づいて複数の絵柄を変動表示可能な表示手段と、遊技者が操作可能な操作手段と、前記操作手段の操作検出が有効な有効状態と操作検出が無効な無効状態とに切り換え可能な切換手段と、前記有効状態で遊技者に対して前記操作手段の操作を促すための操作報知を実行可能な操作報知手段と、前記有効状態で遊技者が前記操作手段を操作した場合に、所定の操作演出を実行可能な操作演出実行手段と、を備え、前記操作報知の実行前の所定期間に、遊技者による前記操作手段の操作に関わらず、前記操作演出に関連する操作関連演出を実行可能な操作関連演出実行手段を備える。
本実施形態では、遊技者に操作手段(後述する操作ボタン)の操作を促すため、操作報知手段(後述する演出制御基板)が操作報知を実行する(例えば、ボタンマークの表示)。
遊技中に実行される演出には、操作演出(例えば、一連の予告)や、それに関連する操作関連演出があるが、まず、操作報知の実行前に操作関連演出が実行される。そして、遊技者が操作手段を操作した場合に、操作演出が実行される。従って、操作関連演出を操作演出と類似の演出や再生順を変更した演出とすることで、早い段階から遊技者の興味を引くことができ、操作手段を操作させる効果が高まる。
本実施形態の遊技機において、前記操作演出は、第1操作演出及び該第1操作演出よりも前記抽選結果が当りとなる可能性が高いことを示唆する第2操作演出を含み、前記操作関連演出実行手段は、前記操作演出実行手段により前記第1操作演出が実行される場合には、該第1操作演出が実行されると認識可能な第1操作関連演出を実行可能であり、前記操作演出実行手段により前記第2操作演出が実行される場合には、該第2操作演出が実行されると認識可能な第2操作関連演出を実行可能であることが好ましい。
本実施形態では、第1操作演出に対しては第1操作関連演出があり、第1操作演出より当りとなる可能性が高いことを示唆する第2操作演出に対しては第2操作関連演出がある。
第1、第2操作関連演出は、それぞれ第1、第2操作演出が実行されることが認識可能な内容となっている。例えば、第1操作関連演出にはキャラクタA、第2関連演出にはキャラクタBを対応させているので、操作関連演出のタイミングでキャラクタAが登場した場合、遊技者は、その後に第1操作演出が実行されると認識する。これにより、興趣の高い演出とすることができる。
また、本実施形態の遊技機において、前記第1操作関連演出及び前記第2操作関連演出は、前記有効状態で遊技者が前記操作手段を操作しなかった場合でも、前記第1操作演出及び前記第2操作演出の内容を認識可能であることが好ましい。
本実施形態では、初めに第1、又は第2操作関連演出が実行されるが、その後、遊技者が操作手段を操作しない場合には、第1、又は第2操作演出は実行されない。しかし、第1、第2操作関連演出を、第1、第2操作演出と強く関連付けることで、操作が行われない場合にも第1、第2操作演出の内容が分かる。従って、遊技者は、操作の有無に関わらず、操作関連演出の内容から当りの期待度等を予想することができる。
[第1実施形態]
初めに、図1を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の構成について説明する。
図示するように、パチンコ遊技機1は、矩形状の外枠2、この外枠2に開閉可能に枢着された前面枠3及び前扉5を備えている。前面枠3は、額縁状であり開口部に遊技盤4(図3参照)が取付け可能となっている。また、前扉5の中央部にはガラス板6が嵌め込まれており、外部より遊技盤4が視認可能となっている。
前扉5の上部には、スピーカ7が2つ設けられている。スピーカ7は、遊技に伴う演出効果音を外部に出力する音響出力部である。また、前扉5の左右両側及び上部には枠装飾LED8が設けられている。枠装飾LED8は、演出に連動してLEDが発光、点滅する装飾部である。
前扉5の下側には前面板9があり、その左端部は、前面枠3に開放可能に枢着されている。前面板9には、発射機構を作動させるための発射ハンドル10、遊技球を貯留する上貯留皿11、下貯留皿12等が設けられている。
上貯留皿11の表面部分には、内蔵ランプが点灯したとき操作が有効となる操作ボタン13が設けられている。操作ボタン13は、操作有効時に遊技者がボタンを押下げることにより、演出態様を変化させることができる。
また、図示していないが、パチンコ遊技機1の側方には、プリペイドカードが挿入される台間サンドが配されている。上貯留皿11の表面部分には、プリペイドカードにより遊技球を借りる、又は会員カード等に貯留された遊技球を払い出すための球貸ボタン15aと、各カードを台間サンドから返却させるための返却ボタン15bとが設けられている。
球貸ボタン15aの操作により、所定数(例えば、500円分の125球)の遊技球が上貯留皿11に払い出される。上貯留皿11に貯留しきれなくなった遊技球は、下貯留皿12に送られる。
図2は、本実施形態のパチンコ遊技機1の背面側の斜視図である。
図示するように、パチンコ遊技機1の背面には、遊技盤4を裏側から押さえる枠体状の裏機構盤16が取り付けられている。この裏機構盤16の上部には、パチンコホール側島設備の遊技球補給装置(図示省略)から供給される遊技球を貯留する遊技球貯留タンク17が設けられている。
また、遊技球貯留タンク17から球を導出するタンクレール18の傾斜下端には、遊技球を払い出すための遊技球払出装置19が設けられている。さらに、裏機構盤16の隅部には、パチンコホールにある全遊技機を統括的に管理するホールコンピュータ(図4参照)に電気的に接続するための外部端子基板21が、端子基板ケース22に収納され、設けられている。
また、裏機構盤16の略中央には、遊技盤4の裏側に装着された透明の裏カバー23が備えられており、この裏カバー23内に、演出制御基板25を収納した透明の演出制御基板ケース25aと、液晶制御基板26を収納した透明の液晶制御基板ケース26aとが設けられている。
演出制御基板25と液晶制御基板26の中間部には、ボリュームスイッチ31が設けられている。つまみ部分を回転させることで10段階の音量設定が可能である。
液晶制御基板ケース26aの下方には、主制御基板24を収納した透明な主制御基板ケース24aが設けられている。主制御基板24は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御するものである。主制御基板24は、各種スイッチやセンサと接続されているため、これらの検出信号を受信して各種処理を行う。
また、主制御基板24には、RAMクリアスイッチ27が設けられている。RAMクリアスイッチ27を押下しながら、電源を投入することによりRAM領域の記憶内容は消去され、パチンコ遊技機1は初期状態となる。
演出制御基板25は、主制御基板24から送信される各種制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいて、例えば、盤面装飾LED35或いは液晶表示装置36による演出を制御する。
主制御基板ケース24aの下方には、電源基板28を収めた透明な電源基板ケース28aと、払出制御基板29を収めた透明な払出制御基板ケース29aが配設されている。
さらに、発射ハンドル10に対応する位置には、遊技球を打撃する打撃槌やこれを駆動する発射モータを備えた遊技球発射装置(図示省略)の後側に発射制御基板30が設けられている。
次に、図3を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機1の遊技盤4について説明する。
図示するように、遊技盤4は略正方形のパネルで形成され、その盤面上の遊技領域4aは、化粧板4bの前面にビス等で固定されるセンター飾り体34a、左部コーナー飾り体34b、右部コーナー飾り体34c等の部材によって区画形成されている。飾り体34a〜34cは、ポリカーボネート等の硬質樹脂材料を用いた射出成形によってそれぞれ一体成型で形成されている。
センター飾り体34aには、盤面装飾LED35が配置されている。盤面装飾LED35は、各遊技における図柄の変動表示や予告表示に伴って発光色や発光態様を変化させ、演出を盛り上げる装飾部である。
遊技盤4の中央部には開口が形成され、この開口内に液晶表示装置36の表示画面が配置される。液晶表示装置36は、種々の数字、キャラクタ等が描かれた図柄や背景画像、リーチ等の各種演出を遊技に応じて表示する表示器である。
また、液晶表示装置36の右側には、普通図柄用始動ゲート40が配置されている。普通図柄用始動ゲート40は、普通図柄の始動契機となる入賞装置である。遊技球が普通図柄用始動ゲート40を通過することにより抽選が行われ、後述する普通図柄表示装置43bにて、普通図柄が変動する。
液晶表示装置36の上側には手の形状をした可動役物37a,37bが配置されている。可動役物37a,37bは、遊技における演出や大当り期待度に応じて、個別的又は同時に動作する。パチンコ遊技機1には、可動役物37a,37b以外にも複数の可動役物が設けられているが、図面上省略している。
液晶表示装置36の下方には、ステージ部材33が配置されている。ここに誘導された遊技球は、ステージ中央部分を揺動した後に落下するが、中心にある溝を通過した遊技球は、後述する第1特別図柄始動口38aに入賞し易い構造となっている。
ステージ部材33の下方には、第1特別図柄始動口38a及び第2特別図柄始動口38bが配置されている。遊技領域4aを流下する遊技球が第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞することにより抽選が行われ、後述する特別図柄表示装置43aにて特別図柄の変動表示が行われる。さらに、液晶表示装置36でも特別図柄に対応した装飾図柄の変動表示が行われる。
第2特別図柄始動口38bは開閉部材を備えており、開閉部材が開放した場合に遊技球が入賞可能な状態となる。この開閉部材は、普通図柄の抽選に当選した場合に所定回数、所定時間開放する。以下では、第2特別図柄始動口38bと開閉部材を合わせた装置を普通電動役物と称することがある。
第1特別図柄始動口38aの右側には、大入賞装置39が配置されている。大入賞装置39には、前側に倒れたとき遊技球が入球可能な開閉扉がある。詳細は後述するが、大入賞装置39は、特別図柄の抽選に当選したとき、すなわち大当りにより発生する特別遊技で所定期間開放される入賞装置である。遊技球が大入賞装置39の内部にある大入賞口(図示省略)に入賞することにより、多くの賞球を獲得することが可能となる。
遊技領域4aの右側上方には、特別図柄表示装置43a及び普通図柄表示装置43bが配置されている。特別図柄表示装置43aは、2個の7セグメントLED(左及び中)から構成され、特別図柄始動口38a,38bへの入賞を契機として特別図柄を変動させ、抽選結果を表示する。なお、残り1個の7セグメントLED(右)は、特別図柄及び普通図柄の保留球数や、時短状態であることを表示する。
普通図柄表示装置43bは、複数のLEDからなる表示器であり、普通図柄用始動ゲート40への入賞を契機として普通図柄を始動させ、LEDの点灯により抽選結果を表示する。
遊技領域4aの左側には、遊技球の流下方向を変化させる風車41、多数の遊技釘(図示省略)が配置されている。また、遊技領域4aの下方には、複数の一般入賞口42が配置されている。遊技球が一般入賞口42に入賞すると所定数の賞球が払い出される。
遊技領域4aの最も左側には、発射機構により発射された遊技球を遊技領域4aに案内するため略上下方向に延びたガイドレール44が配置されている。ガイドレール44は、金属製の帯状の外内2本のガイドレール44a,44bで構成されている。
これら外内2本のガイドレール44a,44bの間で上下方向に延びた空間が、前記発射機構から発射された遊技球が通過する発射通路45を形成している。内側ガイドレール44bの上端には、発射球の発射方向(遊技領域4a側)への通過を許可すると共に戻り方向(発射通路45側)への通過を阻止する戻り球防止片46が配設されている。また、内側ガイドレール44bの最下部にはアウト球回収口47と、アウト球回収口47にアウト球を導入する球寄せ部48が形成されている。
図4は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4では信号を中継する中継基板や、本発明に関係のない一部の部材の構成を省略した。
この制御装置は、パチンコ遊技機1の動作を統括的に制御する主制御基板24と、主制御基板24からコマンドを受けて演出の制御をする演出制御基板25を中心に構成される。電源基板28は、主制御基板24を初めとした各基板に接続され、外部電源から交流電圧24Vを受けて直流電圧に変換し、各基板に供給する。
主制御基板24は、その内部に、主制御基板側CPU241と、ROM242と、RAM243を備えている。主制御基板側CPU241は、いわゆるプロセッサ部であり、大当りを発生させるか否かの抽選処理、決定された変動パターンや停止図柄の情報から制御コマンドを作成し、演出制御基板25に送信する等の処理を行う。
ROM242は、一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等を格納した記憶部である。また、RAM243は、主制御基板側CPU241の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
主制御基板24には、第1始動入賞口センサ38c、第2始動入賞口センサ38d、大入賞口センサ39a、始動ゲート通過センサ40a、一般入賞口センサ42aが接続され、各センサの検出信号を受信可能となっている。
また、主制御基板24には、特別図柄表示装置43a、普通図柄表示装置43bが接続され、主制御基板側CPU241が抽選処理により取得した乱数値情報は、各図柄表示装置43a,43bに送信される。
さらに、主制御基板24には、パチンコ遊技機1の外部へ接続する端子を備えた外部端子基板21が接続されている。遊技における大当り、入賞数、ゲーム数等の各種情報は、主制御基板24から外部端子基板21を介してホールコンピュータに送信される。
さらに、主制御基板24には、払出制御基板29が接続されている。払出制御基板29には、下貯留皿満杯センサ12c及び前扉開放センサ20が接続されているため、これらのセンサが異常を検出すると、検出信号は払出制御基板29から主制御基板24に送信される。なお、払出制御基板29には、遊技球払出装置19と、発射制御基板30(さらに発射装置10aと接続)が接続している。
主制御基板24には、球貸ボタン15aと、返却ボタン15bとが接続されている。球貸ボタン15aが操作されると、主制御基板側CPU241に球貸信号が入力される。主制御基板側CPU241は、球貸信号を受けて払出制御基板29を介して遊技球払出装置19に払出信号を送る。遊技球払出装置19は、払出信号を受けて遊技球を払い出す。さらに、主制御基板側CPU241は、球貸信号を台間サンドに送り、カードに記憶された遊技球から、払い出した分の遊技球を減少する。
返却ボタン15bが操作されると、主制御基板側CPU241に返却信号が入力される。主制御基板側CPU241は、返却信号を台間サンドに送り、台間サンドに挿入されているカードを返却する。
演出制御基板25は、その内部に、演出制御基板側CPU251と、ROM252と、RAM253を備えている。演出制御基板側CPU251は、いわゆるプロセッサ部であり、主制御基板24から送信された制御コマンドを受信し、その制御コマンドに基づいた各種演出を制御する処理を行う。
ROM252は、一連の演出制御手順を記述した制御プログラムや演出データ等を格納した記憶部である。また、RAM253は、演出制御基板側CPU251の処理で設定されたデータを一時記憶するワークエリアを備えた記憶部である。
演出制御基板25には、スピーカ7、枠装飾LED8、盤面装飾LED35、ボリュームスイッチ31、操作ボタン13が接続されている。演出制御基板25は、例えば、スピーカ7の効果音や各LED等の動作を制御して、演出効果を高めている。
操作ボタン13は、遊技者が有効期間にこれを押下げることで、検出信号が演出制御基板25に送信され、液晶表示装置36に表示される演出が変化する。
演出制御基板25には、液晶制御基板26が接続されている。液晶制御基板26は、演出制御基板25からコマンドを受けて液晶表示装置36の表示制御を行うものである。
液晶制御基板26は、その内部に、液晶制御CPU261と、液晶制御ROM262と、液晶制御RAM263と、映像表示プロセッサVDP264と、画像データROM265と、VRAM266とを備えている。
液晶制御CPU261は、いわゆるプロセッサ部であり、演出制御基板25から受信した演出コマンドに基づいて表示制御を行うために必要な液晶制御データを生成する。また、そのデータを映像表示プロセッサVDP264に出力する。
液晶制御ROM262は、液晶制御CPU261の動作手順を記述したプログラムを格納した記憶部であり、液晶制御RAM263は、ワークエリアやバッファメモリとして機能する記憶部である。
映像表示プロセッサVDP264は、液晶表示装置36に表示する画像データの画像処理を行うプロセッサである。また、画像データROM265は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理を行うために必要な画像データを格納した記憶部であり、VRAM266は、映像表示プロセッサVDP264が画像処理した画像データを一時記憶する記憶部である。
上記の構成により液晶制御基板26は、演出制御基板25から送信された演出コマンドに基づき画像処理を行い、液晶表示装置36に演出画像や動画を表示している。
次に、図5を参照して、パチンコ遊技機1の大当り種別と特別遊技(大当り遊技)の終了時に設定される各種フラグについて説明する。
パチンコ遊技機1には、例えば「1」〜「9」の図柄のうち、確変図柄(例えば、「3」と「7」の図柄)による大当りと、非確変図柄(例えば、「3」、「7」以外の図柄)による大当りの2種類がある。
パチンコ遊技機1では、通常モード、時短モード及び確率変動モードで遊技が行われる。通常モードは、低確率(例えば、大当り確率が1/200)で大当り抽選が行われる。
時短モードは、通常モードと同じ大当り確率ではあるが、図柄の変動表示の時間を短縮した遊技状態であり、通常モードより普通電動役物の開閉部材が頻繁に開放され(電チューサポート有り状態)、遊技球が始動入賞し易い。また、確率変動モードは、通常モード及び時短モードよりも高確率(例えば、大当り確率が1/20)で大当り抽選が行われ、電チューサポート有り状態である。
確変図柄大当りによる特別遊技は、例えば、全15ラウンドで構成され、非確変図柄大当りによる特別遊技は、全15ラウンドの場合もあるが、基本的にこれより少ないラウンドで構成される。確変図柄大当りの終了後には、遊技状態が確率変動モードとなる。確率変動モードは、50回の遊技が行われると終了する。なお、確率変動モードを、次回の大当りまで継続するモードとしてもよい。
次に、非確変図柄大当りについて、確変図柄大当りと異なる部分を中心に説明する。非確変図柄大当りによる特別遊技は、例えば、全10ラウンドで構成される。また、その終了後には、遊技状態が時短モードとなる。本実施形態の時短モードは、30回の遊技が行われると終了する。
次に、確変図柄大当り、非確変図柄大当りいずれの特別遊技の終了後に設定される各種フラグについて説明する。図5に示すように、普電開放延長状態フラグ、普図時短移行状態フラグ、普図確率変動移行状態フラグ、特図時短移行状態フラグに「5AH」がセットされる。「5AH」とは、フラグがオンの意味である。
確変図柄大当りの場合は、特図確率変動移行状態フラグに「5AH」がセットされる。一方、非確変図柄大当りの場合、特別遊技の終了後に確率変動モードに移行しないので、特図確率変動移行状態フラグに「00H」がセットされる。「00H」とは、フラグがオフの意味である。
なお、非確変図柄大当りの場合でも、電チューサポート有り状態となる。従って、上述の普図確率変動移行状態フラグは、確変図柄、非確変図柄に関わらず、「5AH」がセットされる。
また、確変図柄大当りの場合は、特図時短回数カウンタ及び特図確率変動回数カウンタに「50」がセットされ、非確変図柄大当りの場合は、特図時短回数カウンタに「30」がセットされ、特図確率変動回数カウンタに「0」がセットされる。ここで、「50」、「30」とは、50回、30回の遊技を意味し、「0」は、特図確率変動での遊技が0回、すなわち、行われないことを意味する。
特図時短回数カウンタ、特図確率変動回数カウンタの値は、変更することができる。例えば、確変図柄大当りの場合、特図時短回数カウンタ及び特図確率変動回数カウンタに「100」をセットすると、特別遊技の終了後、100回の確率変動モードに移行する。
次に、図6を参照して、パチンコ遊技機1で行われる演出の表示例を説明する。具体的には、1回の図柄の変動表示中に複数回、遊技者に対して操作ボタン13の操作を促すボタン演出である。
まず、図柄の変動表示が消えて、図6(a)のようなスロットマシンのゲーム(以下、スロットゲームという)表示に切替わる。表示領域36a〜36cは、それぞれスロットマシンの回胴を示している。また、表示領域36a〜36cの下側には、それぞれ回胴を停止させるための停止ボタン50a〜50cが表示されている。
さらに、停止ボタン50a〜50cの下側には、それぞれメータ51a〜51cが表示されており、操作有効期間を示している。例えば、メータ51aでは、時間が経過するにつれて着色部分が少なくなり、全て白くなると停止ボタンの有効期間が終了する。
ここでは、表示領域36aの左回胴から停止させるゲームとなっているので、停止ボタン50a及びメータ51aが濃い表示となっている。一方、停止ボタン50b,50c及びメータ51b,51cは、最初の操作ボタン13の操作に関係がないことを示すため、薄い表示となっている。
次に、遊技者が操作ボタン13を操作すると、図6(b)の表示に切替わる。これにより、表示領域36aの左回胴が停止すると共に、停止ボタン50a及びメータ51aが消失する。また、次回は表示領域36bの中回胴を停止させるゲームとなっているので、停止ボタン50b及びメータ51bが濃い表示、停止ボタン50c及びメータ51cが薄い表示となっている。
次に、遊技者が操作ボタン13を操作すると、図6(c)の表示に切替わる。表示領域36bの中回胴が停止すると共に、停止ボタン50b及びメータ51bが消失する。最後は、表示領域36cの右回胴を停止させるゲームとなっているので、停止ボタン50c及びメータ51cが濃い表示となっている。このように、各操作でどの回胴が停止するのか分かり易い表示となっている。
従来、スロットマシンは、「7」図柄が直線状に並んだ場合にボーナス入賞となるので、遊技者は、右回胴では上段又は下段に「7」図柄が停止すれば、大当りの可能性があると予想して、再度、操作ボタン13を操作する。
そして、遊技者が操作ボタン13を操作すると、図6(d)の表示に切替わる。右回胴では「7」図柄が中段に停止すると共に、「残念…」との文字が表示されたので、遊技者は今回の抽選で当りでなかったと認識する。
その後は、図柄の変動表示に戻り、外れの態様で図柄が停止することが多い。しかし、所定時間の経過後に、図6(e)の表示に切替わる場合もある。図6(e)では、表示領域52に「Try Again!」と表示されると共に、2回目のスロットゲームが開始する。すなわち、一連のボタン演出が終了した後、再度、操作ボタン13の操作機会を与える演出となっている。
なお、2回目のスロットゲームでも「7」図柄が揃わない場合、3回目スロットゲームが開始する態様としてもよい。これにより、遊技者は、改めて一連のボタン演出を行えるようになり、今度こそ「7」図柄が揃うのではないかという期待感を抱くことになる。このようにすることで、非常に興趣の高い演出とすることができる。
今回、スロットマシンのゲーム表示であったため、遊技者が操作ボタン13を操作することで回胴が停止し、停止ボタンのマークが消失したが、操作による演出は、操作の度に形状が変化していくもの等、様々な態様を含む。
上記のボタン演出では、スロットマシンの1回のスロットゲームで、遊技者が操作ボタン13を合計3回操作することになる。また、2回のスロットゲームでは全部で6回、3回のスロットゲームでは全部で9回操作することになる。操作回数がかなり多くなることから、パチンコ遊技機1では、操作ボタン13を長押しすることで複数回操作したのと同じ効果となる「オート連打機能」を採用している(詳細は後述する)。
例えば、1回の操作に対して1秒の操作有効期間が与えられていた場合、3回の操作で構成される1回のスロットゲームでは、各操作にインターバル時間が設けられていた場合、合計3.5〜4秒を必要とする。従って、その時間(1ゲームの間)に跨ってオート連打機能が使えるようにすると、最小限の操作回数で1回のスロットゲームを終わらせることができる。
複数回のスロットゲームに跨って、オート連打機能が使えるようにしてもよい。これにより、さらに快適にゲームが行える。また、長時間、通常の連打を強いられることもなくなる。
一連の操作演出(1回のスロットゲーム中の演出)毎に1の操作有効期間を設けてもよいし、逆に1の操作有効期間を定めて、その開始から終了までの間に、操作ボタン13の操作に応じて、一連の操作演出を何度か実行するようにしてもよい。1の操作有効期間にオート連打機能が使えるようにすれば、1回又は複数のスロットゲームを1回の操作で迅速に終わらせることができる。
操作ボタン13の押圧強度や、操作手段がレバーの場合にその操作量(例えば、レバーを引く量)によって特定の操作と判断して、オート連打を開始するようにしてもよい。また、押圧強度や操作量により、単位時間当りの連打回数を変更してもよい。
オート連打機能は遊技者による操作に限られず、例えば、カスタマイズ等により、遊技者が直接操作せずとも操作入力を可能とする機能を持たせることもできる。このような機能では、単位時間当りの連打回数をカスタマイズできるようにしてもよい。
次に、図7〜図9を参照して、1回の図柄変動中に複数回、遊技者に対して操作ボタン13の操作を促すボタン演出の別形態を説明する。まず、図7に、今回のボタン演出のタイムチャートを示す。
図柄の変動表示中にボタン有効区間の「有効区間A」になると、液晶画面では、「ボタン長押し中予告」が行われる。また、「有効区間A」には、操作ボタン13が長押しされているか否かを判定する「監視区間a」が含まれている。
「監視区間a」において、操作ボタン13の長押しが検出された場合には、「演出A(押下有)」として、「ボタン長押し中予告」の発展系予告が行われる。この場合、後述する「有効区間B」の時間まで「ボタン長押し中予告」が継続し、操作ボタン13の長押し操作も有効のままとなる。その後、「有効区間B」の終了後に今回の図柄の変動表示が終了し、抽選結果が表示される。
一方、「監視区間a」において、操作ボタン13の長押しが検出されなかった場合には、「演出A(押下無)」として、一度、操作ボタンマークを消滅させる。しかし、その数秒後、ボタン有効区間の「有効区間B」になり、「演出A(押下無)」の続きとして、「ボタン再表示」と「押下促進表示」が行われる。
「押下促進表示」とは、「まだ間に合う!押せ!」等のメッセージを表示して、「有効区間A」で操作ボタン13を操作しなかった遊技者に対して、改めて操作ボタン13の操作を促す表示である。
また、「ボタン再表示」と「押下促進表示」が行われている期間は、操作ボタン13が長押しされているか否かを判定する「監視区間b」に一致する。「監視区間b」において、操作ボタン13の長押しが検出された場合には、「演出B(押下有)」として、「抽選結果の示唆表示」が行われる。そして、「有効区間B」の終了後に今回の図柄の変動表示が停止し、抽選結果が表示される。
一方、「監視区間b」でも操作ボタン13の長押しが検出されなかった場合には、「演出B(押下無)」として、再度、操作ボタンマークを消滅させる。この場合には、操作ボタンマークの再表示は行われず、「有効区間B」の終了後、今回の図柄の変動表示が停止し、抽選結果が表示される。
長押しが検出された場合、有効区間Bの終了間際の抽選結果表示前に、カットイン予告が実行されるようにしてもよい。カットイン予告の内容は、例えば、遊技者の長押しの操作時間を反映して決定する。
一方、遊技者が操作ボタン13を一切操作しなかった場合には、カットイン予告が実行されない。しかしながら、当りの場合等、予告を行うことが決定している場合には、操作の有無に関わらず予告を行うようにしてもよい。
次に、図8を参照して、図7のボタン演出の表示例を説明する。
本来、図柄の変動表示が開始する画面(図示省略)からスタートするが、変動開始から数秒後に、図8(a)に示すような「ボタン長押し中予告」が行われる。具体的には、「ボタン長押し!」とのメッセージと共に、メータ51、操作ボタンマーク53及び指マーク54が表示される。
ここでは、カメラのフォーカスマークが表示されているが、遊技者の操作ボタン13の長押しが検出されると、図8(b)の表示に切替わる。すなわち、カメラのシャッターを押したときのように、操作ボタン13の操作により女子高生の写真55が出現する。これは、「演出A(操作有)」の一例である。なお、表示領域の右下には、装飾図柄56が表示されている。
また、遊技者が操作ボタン13を長押ししなかった場合、図8(c)の表示に切替わる。図示するように、画面中から操作ボタンマーク53等が消滅し、3つの装飾図柄56が表示される。矢印は、図柄が現在変動中であることを意味する。なお、画面左下の表示領域57は、始動入賞による保留表示である。
その後、数秒が経過すると、図8(d)の表示に切替わる。ここでは、「まだ間に合う!押せ!」とのメッセージ(「押下促進表示」)と共に、メータ51、操作ボタンマーク53及び指マーク54が再表示される。すなわち、最初の操作ボタン13の操作機会を無視した遊技者に対して、再度、操作機会を付与する演出である。
その後、遊技者が操作ボタン13を操作(長押し)すると、図8(e)の表示に切替わる。これは、「演出B(操作有)」の例であるが、「もしかして?」とのメッセージ58が書かれた扇子59とキャラクタ60が表示されている。キャラクタは複数種類を用意し、それぞれ大当り期待度が異なるようにしてもよい。
その後、数秒が経過すると、図8(f)の表示に切替わる。途中の段階(図8(c)参照)ではリーチ態様となっていなかったにも関わらず、「7」図柄のリーチ態様となっているので、これは大当りが期待できる一連のボタン演出だといえる。なお、図8(d)の状態で、遊技者が操作ボタン13を操作しなかった場合にも、最終的に図8(f)の表示となる。
このように、抽選結果は操作ボタン13の操作に関係しないものの、操作ボタン13を操作したときの方が多彩な演出が行われ、興趣の高い遊技となる。従って、遊技者に操作ボタン13を操作させて、遊技に参加させる意欲を向上させることができる。
上記図7,図8のボタン演出は、操作ボタン13が操作されなかった場合に、1回、「ボタン再表示」と「押下促進表示」が行われるので、ボタンチャンスが合計2回付与された。しかし、以下の図9に示すように、ボタンチャンスを合計3回付与するようにしてもよい。
具体的には、「監視区間a」において、操作ボタン13の長押しが検出された場合には、「演出A(押下有)」として、「ボタン長押し中予告」の発展系予告が行われる。この場合、「有効区間B」及び後述する「有効区間C」の時間まで「ボタン長押し中予告」が継続し、操作ボタン13の長押し操作も有効のままとなる。そして、「有効区間C」の終了後に今回の図柄の変動表示が停止し、抽選結果が表示される。
一方、「監視区間a」に操作ボタン13の長押しが検出されなかった場合には、「演出A(押下無)」として、一度、操作ボタンマークを消滅させる。しかし、その数秒後には、ボタン有効区間の「有効区間B」になり、「演出A(押下無)」の続きとして、「ボタン再表示」と「押下促進表示」が行われる。
また、「監視区間b」において、操作ボタン13の長押しが検出された場合には、「演出B(押下有)」として、「抽選結果の示唆表示」が行われる。この場合、後述する「有効区間C」の時間まで「抽選結果の示唆表示」が継続し、操作ボタン13の長押し操作も有効のままとなる。そして、「有効区間C」の終了後に今回の図柄の変動表示が停止し、抽選結果が表示される。
一方、「監視区間b」でも操作ボタン13の長押しが検出されなかった場合には、「演出B(押下無)」として、再度、操作ボタンマークを消滅させる。しかし、その数秒後には、ボタン有効区間の「有効区間C」になり、「演出A(押下無)」の続きとして、「ボタン再表示」と「押下促進表示」が行われる。ここでの「押下促進表示」は、「今からでもいいから押せ!」等の前回とは異なるメッセージが好ましい。
また、再度の「ボタン再表示」と「押下促進表示」が行われている期間は、操作ボタン13が長押しされているか否かを判定する「監視区間c」に一致する。「監視区間c」において、操作ボタン13の長押しが検出された場合には、「演出C(押下有)」として、「抽選結果の示唆表示」が行われる。そして、「有効区間C」の終了後に今回の図柄の変動表示が停止し、抽選結果が表示される。
一方、「監視区間c」でも操作ボタン13の長押しが検出されなかった場合には、「演出C(押下無)」として、再度、操作ボタンマークを消滅させる。この場合には、操作ボタンマークの再表示は行われず、「有効区間C」の終了後、今回の図柄の変動表示が停止し、抽選結果が表示される。
このように、1回の図柄の変動表示中に複数回、遊技者に対して操作ボタン13の操作を促すことで、最初、操作をためらっていた遊技者にも、遊技に参加してもらうことが可能になる。今回、操作ボタン13の操作は長押しであったが、通常の一発押しや連打等であってもよい。
図7のボタン演出(チャンス2回)と、図9のボタン演出(チャンス3回)は、それぞれ長さが異なる変動パターンで行われることが好ましい。例えば、30秒の「外れ変動パターン」は図7のボタン演出と、40秒の「当り変動パターン」は図9のボタン演出と組合せて使うのが好ましい。
そして、両ボタン演出を図柄の変動表示開始から、例えば20秒後に開始するよう設定すると、「外れ変動パターン」では残りの変動時間が10秒、「当り変動パターン」では残りの変動時間が20秒という状況になる。操作ボタン13は一切操作されないが、「有効区間C(図9参照)」において、「ボタン再表示」及び「押下促進予告」が行われたような場合には、遊技者は、今回の図柄の変動表示が当りであることを感得することができる。
なお、「有効期間C」において、「ボタン再表示」及び「押下促進予告」が行われなかった場合でも、当りとなる可能性は残されているので、最終的な抽選結果の表示まで遊技を楽しむことができる。
次に、図10を参照して、主制御側で行われる遊技管理処理について説明する。以下で説明する遊技管理処理は、電源投入処理が正常に終了した場合に、主制御側のメインループに対して実行されるタイマ割込処理である。
まず、主制御手段(主制御基板24)は、タイマ管理処理を行う(ステップS10)。パチンコ遊技機1には、特別図柄役物動作タイマ等の複数のタイマが用意されており、それぞれ遊技に関する時間を計測している。主制御手段は、処理状態に応じて各種タイマを更新(タイマを減算)していくことで、多数のタイマを管理する。その後、ステップS20に進む。
ステップS20では、主制御手段は、賞球管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、特別図柄始動口38a,38b又は一般入賞口42に入賞した場合に行われる処理である。例えば、一般入賞口42の内部にある一般入賞口センサ42aが遊技球を検出し、球検出信号を主制御基板24に送信する。
主制御基板24は、上記信号を受信すると、払出制御基板29(更には、遊技球払出装置19)に向けて所定個数の賞球の払出しを行うための制御信号を送信する。遊技球払出装置19は、上記制御信号を受信した後に、上貯留皿11(上貯留皿11が満杯である場合には、下貯留皿12)に所定個数の賞球を払い出す。その後、ステップS30に進む。
ステップS30では、主制御手段は、普通図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が普通図柄用始動ゲート40を通過した場合に行われる処理である。具体的には、普通図柄用始動ゲート40の内部にある始動ゲート通過センサ40aがゲートを通過した遊技球を検出して、球検出信号を主制御基板24に送信する。
主制御基板24は、上記信号を受信すると、普通図柄の乱数値を取得する。この抽選した乱数値は最大4個まで記憶可能であり、記憶した順に上記乱数値の当否抽選を行う。
また、主制御基板24は、普通図柄表示装置43bに制御信号を送信する。普通図柄表示装置43bでは、LEDの点滅による普通図柄の変動が行われ、普通図柄は、所定時間の経過後、抽選結果に応じて当り又は外れの態様を表示して停止する。その後、ステップS40に進む。
ステップS40では、主制御手段は、普通電動役物管理処理を行う。これは、普通図柄の抽選結果により普通電動役物の動作を制御する処理である。普通図柄管理処理(ステップS30)にて、普通図柄が当り態様で停止した場合には、主制御基板24は、普通電動役物用ソレノイドに制御信号を送信し、所定時間、第2特別図柄始動口38bの開閉部材を開放する。
主制御基板24は、上記所定時間が経過した場合、又は所定時間経過前に第2特別図柄始動口38bに予め定められた上限数の遊技球が入賞した場合に、上記開閉部材を閉鎖するための制御信号を普通電動役物用ソレノイドに送信する。これにより、上記開閉部材は閉鎖する。その後、ステップS50に進む。
なお、普通図柄管理処理(ステップS30)にて、普通図柄が外れ態様で停止した場合には、上記開閉部材を開放することはなく、主制御基板24は、何もせず普通電動役物遊技処理を終了する。
ステップS50では、主制御手段は、特別図柄管理処理を行う。これは、遊技盤4の遊技領域を流下する遊技球が、第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞した場合に行われる処理である。
詳細は後述するが、始動入賞口センサ38c,38dが遊技球を検出すると、始動入賞口センサ38c,38dは、球検出信号を主制御基板24に送信し、主制御基板24は、球検出信号を受けて、例えば200個の乱数値の中から1個の乱数値を取得し(特別図柄の抽選)、この取得した乱数値に対する演出時間及び演出態様を決定する。
そして、主制御基板24は、特別図柄表示装置43aに演出コマンドを送信する。特別図柄表示装置43aでは、7セグメントLEDによる特別図柄の変動が行われ、特別図柄が所定時間の経過後に抽選結果に応じて当り又は外れの態様で停止する。また、特別図柄の変動は、液晶表示装置36においても遊技者に確実に認識可能な装飾図柄で表示される。その後、ステップS60に進む。
最後に、ステップS60では、主制御手段は、特別電動役物管理処理を行う。これは、特別図柄の抽選結果により大入賞装置39(以下、特別電動役物とも称する)の動作を制御する処理である。
詳細は後述するが、特別図柄が当り態様で停止した場合には、いわゆる大当りとなり、所定ラウンド数の特別遊技が遊技者に付与される。特別図柄管理処理(ステップS50)にて、特別図柄が外れ態様で停止した場合には、直ちに特別電動役物管理処理が終了となる。特別電動役物管理処理が終了すると、遊技管理処理も終了となる。
次に、図11を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別図柄管理処理について説明する。特別図柄管理処理(図10:ステップS50)において、主制御手段は、後述する特別図柄動作ステータス(変動待機中、変動中)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、始動口チェック処理1を行う(ステップS51)。ここでは、第1特別図柄始動口38aへの遊技球の入球の有無を判断する。第1特別図柄始動口38aへの遊技球の入賞があった場合、主制御基板側CPU241は、始動入賞口センサ38c,38dから送られる球検出信号に基づいて、例えば200個の乱数値の中から1個の乱数値を取得する。
ここで、ROM242には、演出情報テーブル(図示せず)が格納されている。この演出情報テーブルは、200個の乱数値それぞれに対応付けられた演出時間及び演出態様を有する。主制御基板側CPU241は、取得した乱数値に対応した演出時間及び演出態様を、演出情報テーブルから読み込む。また、主制御基板側CPU241は、乱数値に基づいて大当り判定フラグを取得して、ワークエリアへ格納する処理も行う。その後、ステップS52に進む。
ステップS52では、主制御手段は、始動口チェック処理2を行う。ここでは、第2特別図柄始動口38bへの遊技球の入球の有無を判断し、始動口チェック処理1と同様の処理を行う。その後、ステップS53に進む。
次に、主制御手段は、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS53)。条件装置とは、大当り発生時に大当りを継続する条件が成立した場合に作動するものである。条件装置作動フラグがオンの場合にはステップS58に進み、オンでない場合にはステップS54に進む。すなわち、ステップS54〜S57は、大当りが発生していない通常遊技モードの処理となる。
条件装置作動フラグがオンでない場合(ステップS53で「NO」)、主制御手段は、特別図柄動作ステータス判定を行う(ステップS54)。特別図柄動作ステータス(以下、特図動作ステータスともいう)が「00H」、「01H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動待機中」であるので、ステップS55に進む。
また、特図動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、特別図柄が「変動中」であるので、ステップS56に進む。さらに、特図動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、特別図柄の「確認時間中」であるので、ステップS57に進む。以下、各特図動作ステータスにおける処理について説明する。
まず、図12A,図12Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動開始処理(ステップS55)について説明する。
まず、図12Aにおいて、主制御手段は、特図保留球数が0であるか否かを判定する(ステップS71)。特図保留球数が0である場合にはステップS72に進み、0でない場合にはステップS76に進む(図12B参照)。
特図保留球数が0である場合(ステップS71で「YES」)、主制御手段は、遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS72)。これは、遊技球が第1特別図柄始動口38a又は第2特別図柄始動口38bに入賞したか否かの判定である。遊技球が入賞した場合にはステップS79に進み(図12B参照)、入賞していない場合にはステップS73に進む。
遊技球が入賞していない場合(ステップS72で「NO」)、主制御手段は、特図動作ステータスが00Hであるか否かを判定する(ステップS73)。後述するが、特別図柄確認時間中処理(図11:ステップS57)が実行された直後は、特図動作ステータスとして「01H」がセットされている。特図動作ステータスが00Hである場合には特別図柄変動開始処理を終了し、特図動作ステータスが00Hでない場合(「01H」である場合)にはステップS74に進む。
特図動作ステータスが00Hでない場合(ステップS73で「NO」)、主制御手段は、客待ちデモコマンドを送信する(ステップS74)。「客待ちデモコマンド」は、特図保留球数が0、かつ特図動作ステータスが「01H」の場合に、主制御基板24から演出制御基板25に向けて送信される。その後、ステップS75に進む。
ステップS75では、主制御手段は、特図動作ステータスに00Hをセットする。このセットにより特別図柄変動開始処理は終了となるが、これ以後、特別図柄変動開始処理では、始動入賞(S72の遊技球入賞)が発生しない限り、ステップS73の判定で「YES」となる処理を繰り返す。
特図保留球数が0でない場合(ステップS71で「NO」)である場合、主制御手段は、特図保留球数を1減算する(図12B:ステップS76)。その後、ステップS77に進む。
ステップS77では、主制御手段は、演出制御基板25に向けて保留減算コマンドを送信する。これにより、特別図柄表示装置43a(右側の7セグメントLED)の保留表示及び液晶表示装置36に表示された保留表示が1減算される。その後、ステップS78に進む。
ステップS78では、主制御手段は、保留記憶エリアをシフトする。最大保留球数と同数ある保留記憶エリア1〜4は、保留球数の減算に伴い1だけシフトする。このとき、最新の保留情報が記憶される保留記憶エリア4については0をセットする。その後、ステップS79に進む。
ステップS79では、主制御手段は、特別電動役物作動判定用乱数判定処理を行う。これは、取得した乱数値に基づいた特図の当り判定処理である。また、大当り判定フラグをワークエリアへ格納する処理も行う。
本実施形態では、通常モード及び時短モードと、確率変動モードとで大当り確率が異なるため、「大当り」となる乱数値が異なる。通常モード及び時短モードでは、200個の乱数値のうち、乱数値199、乱数値200が「大当り」となる乱数値であり、乱数値199は、非確変図柄大当りとなり、乱数値200は、確変図柄大当りとなる。確率変動モードでは、乱数値181〜200が「大当り」となる乱数値であり、乱数値181〜190は非確変図柄大当りとなり、乱数値191〜200は確変図柄大当りとなる。
また、通常モード及び時短モードでは、乱数値191〜200が「リーチ」となる乱数値である。なお、乱数値の数や、「大当り」、「リーチ」となる乱数値等は、適宜変更可能である。
ステップS80では、主制御手段は、遊技状態移行準備処理を行う。ここでは、大当り判定フラグがオンの場合に、大当り種別に応じた遊技状態移行テーブルを選択し、これを参照して各種バッファに値を格納する。その後、ステップS81に進む。
ステップS81では、主制御手段は、特図の変動中フラグをオンにセットし、その後、演出コマンド、演出実行コマンドを送信する(ステップS82)。これは、取得した乱数値に対応した演出時間及び演出態様を、演出情報テーブルから読み込み、演出コマンド又は演出実行コマンドを演出制御基板25に送る処理である。その後、ステップS83に進む。
最後に、主制御手段は、変動開始時の各種設定を行う(ステップS83)。具体的には、乱数記憶エリア0に「00H」(消去)をセットする。また、特図動作ステータスを「02H」(変動中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定(図11:ステップS54)にて、後述する特別図柄変動中処理(図11:ステップS56)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動開始処理を終了する。図11に戻り、その後、後述するステップS58に進む(後述する)。
次に、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄変動中処理について簡単に説明する。
主制御手段は、特図の変動時間に関するタイマである特別図柄役物動作タイマが0であるか否かを判定し、このタイマが0となった場合に、「変動停止コマンド」を送信する。また、変動停止時の各種設定を行うが、特別図柄動作ステータスを「03H」(確認時間中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定にて、後述する特別図柄確認時間中処理(図11:ステップS57)に分岐するようになる。その後、特別図柄変動中処理を終了する。その後、ステップS58に進む(後述する)。
次に、図13A,図13Bを参照して、特別図柄管理処理の中で行われる特別図柄確認時間中処理(図11:ステップS57)について説明する。
まず、図13Aにおいて、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0となったか否かを判定する(ステップS121)。これは、特図の確定表示の時間が経過したか否かの判定となる。特別図柄役物動作タイマが0となった場合にはステップS122に進み、まだ0となっていない場合には特別図柄確認時間中処理を終了する(図13B参照)。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合(ステップS121で「YES」)、主制御手段は、特図動作ステータスを「01H」にセットする(ステップS122)。特図動作ステータスを「01H」(変動待機中)にセットするので、次回の特別図柄管理処理では、特別図柄動作ステータス判定にて、特別図柄変動開始処理(図11:ステップS55)に分岐するようになる。その後、ステップS123に進む。
次に、主制御手段は、大当り判定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS123)。大当り判定フラグがオンの場合にはステップS124に進み、オンでない場合にはステップS125に進む。
大当り判定フラグがオンの場合(ステップS123で「YES」)、主制御手段は、大当り図柄停止時の各種設定を行う(ステップS124)。例えば、大当り判定フラグを「00H(オフ)」に戻し、条件装置作動フラグを「5AH(オン)」に設定する。その後、特別図柄確認時間中処理を終了する。
また、大当り判定フラグがオンでない場合(ステップS123で「NO」)、主制御手段は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS125)。特図時短回数カウンタは、時短モードの回数をカウントするカウンタであり、例えば、通常モード中は「0」が設定されている。特図時短回数カウンタが0である場合にはステップS129に進み(図13B参照)、0でない場合にはステップS126に進む。
特図時短回数カウンタが0でない場合(ステップS125で「NO」)、主制御手段は、特図時短回数カウンタを1減算する(ステップS126)。なお、ステップS126〜S128は、時短回数の減算に関する処理となる。
次に、主制御手段は、特図時短回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS127)。特図時短回数カウンタが0である場合にはステップS128に進み、0でない場合にはステップS129に進む(図13B参照)。
特図時短回数カウンタが0である場合(ステップS127で「YES」)、主制御手段は、時短終了時の各種設定を行う(ステップS128)。例えば、普図時短状態フラグ、特図時短状態フラグをそれぞれ「00H(オフ)」に設定する。その後、ステップS129に進む(図13B参照)。
次に、図13Bにおいて、主制御手段は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS129)。本実施形態の確率変動モードは回数限定であり、特図確変回数カウンタにより、確率変動モードの残り回数がカウントされる。特図確変回数カウンタが0である場合には特別図柄確認時間中処理を終了し、0でない場合にはステップS130に進む。
特図確変回数カウンタが0でない場合(ステップS129で「NO」)、主制御手段は、特図確変回数カウンタを1減算する(ステップS130)。なお、ステップS130〜S132は、確変回数の減算に関する処理となる。
次に、主制御手段は、特図確変回数カウンタが0であるか否かを判定する(ステップS131)。特図確変回数カウンタが0である場合にはステップS132に進み、0でない場合には特別図柄確認時間中処理を終了する。
特図確変回数カウンタが0である場合(ステップS131で「YES」)、主制御手段は、確変終了時の各種設定を行う(ステップS132)。例えば、普図確変状態フラグ、特図確変状態フラグをそれぞれ「00H(オフ)」に設定し、特別図柄確認時間中処理を終了する。特別図柄確認時間中処理の終了後には、図11のステップS58に進む。
最後に、主制御手段は、特別図柄表示データを更新する(ステップS58)。具体的には、特別図柄表示装置43aの特別図柄を更新する。その後、特別図柄管理処理を終了する。
次に、図14を参照して、遊技管理処理の中で行われる特別電動役物管理処理について説明する。特別電動役物管理処理(図10:ステップS60)において、主制御手段は、後述する特別電動役物動作ステータス(大当り開始処理、特別電動役物作動開始処理、特別電動役物作動中処理、特別電動役物作動継続判定処理、大当り終了処理)を判定し、それぞれの処理を管理する。
まず、主制御手段は、条件装置作動フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS61)。条件装置作動フラグがオンの場合にはステップS62に進み、オンでない場合には特別電動役物管理処理を終了する。すなわち、ステップS62以降は、大当りが発生した場合の処理となる。
条件装置作動フラグがオンの場合(ステップS61で「YES」)、主制御手段は、特別電動役物動作ステータス判定を行う(ステップS62)。特別電動役物動作ステータス(以下、特電動作ステータスともいう)が「00H」に設定されている場合は、「大当り開始」時であるので、ステップS63に進む。
また、特電動作ステータスが「01H」に設定されている場合は、「特電作動開始中」であるので、ステップS64に進む。同様に、特電動作ステータスが「02H」に設定されている場合は、「特電作動中」であるので、ステップS65に進む。
さらに、特電動作ステータスが「03H」に設定されている場合は、「特電作動継続判定中」であるので、ステップS66に進み、特電動作ステータスが「04H」に設定されている場合は、「大当り終了中」であるので、ステップS67に進む。
ステップS63〜S67の処理の内容については、以下で詳細を説明する。また、これらの処理が終了した後、主制御手段は、特別電動役物管理処理を終了する。
次に、図15を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り開始処理(図14:ステップS63)について説明する。
まず、主制御手段は、大当り開始時の各種設定を行う(ステップS141)。具体的には、役物連続作動装置作動フラグをオンとし、連続回数カウンタに「01H」をセットする。連続回数カウンタは、後述する特別電動役物作動継続判定処理の中でラウンド数をカウントするために用いられ(図18参照)、「01H」は第1ラウンドを意味する。
また、特別電動役物動作ステータスを「01H」(特電作動開始中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、特別電動役物作動開始処理(図14:ステップS64)に進むようになる。大当り開始時の各種設定が終了した後、ステップS142に進む。
ステップS142では、主制御手段は、大当り種別に応じて各種データをセットする。具体的には、最大ラウンド数、ラウンド表示LED番号、大当り開始インターバル時間をRAM243に格納する。大当り開始インターバル時間は、後述する特別電動役物作動開始処理の中で利用する(図16参照)。その後、ステップS143に進む。
最後に、主制御手段は、大当り開始インターバルコマンドを送信する(ステップS143)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大当り開始インターバル(ファンファーレ)コマンド」を送信する。その後、大当り開始処理を終了する。
次に、図16を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動開始処理(図14:ステップS64)について説明する。
まず、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0となったか否かを判定する(ステップS151)。具体的には、大当り開始インターバル時間が経過したか、又は後述するラウンド間インターバル時間が経過したかを判定している。特別図柄役物動作タイマが0となった場合にはステップS152に進み、まだ0となっていない場合には特別電動役物作動開始処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合(ステップS151で「YES」)、主制御手段は、大入賞口開放コマンドを送信する(ステップS152)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大入賞口開放コマンド」を送信する。その後、ステップS153に進む。
ステップS153では、主制御手段は、大当り種別とラウンド数に応じた特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。例えば、今回、確変図柄大当りに当選した場合には、10の各ラウンドの特別電動役物作動時間を特別図柄役物動作タイマにセットする。その後、ステップS154に進む。
ステップS154では、主制御手段は、開放動作開始時の各種設定を行う。具体的には、大入賞口入賞数カウンタを「00H」にセットする。「00H」は、入賞数が「0個」であることを意味する。
また、特別電動役物動作ステータスを「02H」(特電作動中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、特別電動役物作動中処理(図14:ステップS65)に進むようになる。その後、ステップS155に進む。
最後に、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う(ステップS155)。この処理では、主制御手段は、大当り種別、ラウンド数、特別図柄役物動作タイマ、ソレノイド動作パターンに基づいて、ソレノイドのON/OFFを設定する。ここでいうソレノイドは、アタッカの開閉扉を駆動するソレノイドである。その後、大入賞口開閉動作設定処理を終了する。これにより、特別電動役物作動開始処理を終了する。
次に、図17を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動中処理(図14:ステップS65)について説明する。
まず、主制御手段は、大入賞口への入賞があったか否かを判定する(ステップS161)。この入賞は、大入賞口センサ39aにより検出される。大入賞口への入賞があった場合にはステップS162に進み、入賞がなかった場合にはステップS165に進む。
大入賞口への入賞があった場合(ステップS161で「YES」)、主制御手段は、入賞数を1加算する(ステップS162)。すなわち、大入賞口センサ39aが大入賞口に入賞する規定の入賞数をカウントする処理となる。その後、ステップS163に進む。
次に、主制御手段は、最大入賞数に達したか否かを判定する(ステップS163)。最大入賞数に達した場合にはステップS164に進み、まだ達していない場合にはステップS165に進む。
最大入賞数に達した場合(ステップS163で「YES」)、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマをクリアする(ステップS164)。特別図柄役物動作タイマをクリアすることにより、その後、1回のラウンド遊技が終了した場合の処理(後述するステップS167以降)に進むようになる。その後、ステップS165に進む。
ステップS165では、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図16のステップS155で説明したので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS166に進む。
次に、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0となったか否かを判定する(ステップS166)。具体的には、特別電動役物作動時間が経過したか否かを判定している。特別図柄役物動作タイマが0となった場合にはステップS167に進み、まだ0となっていない場合には特別電動役物作動中処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合(ステップS166で「YES」)、主制御手段は、ラウンド間インターバルコマンドを送信する(ステップS167)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「ラウンド間インターバルコマンド」を送信する。「ラウンド間インターバルコマンド」とは、例えば、第1ラウンドと第2ラウンドのインターバルに移行することを知らせるコマンドである。その後、ステップS168に進む。
ステップS168では、主制御手段は、開放動作終了時の各種設定1を行う。具体的には、特別電動役物動作ステータスを「03H」(特電作動継続判定中)にセットする。これにより、次回の特別電動役物動作ステータス判定処理(図14:ステップS62)では、特別電動役物作動継続判定処理(図14:ステップS66)に進むようになる。その後、ステップS169に進む。
最後に、主制御手段は、開放動作終了時の各種設定2を行う(ステップS169)。ここでは、特別図柄役物動作タイマを1980msにセットする。これは、通常ラウンドの残存球排出時間に相当する。その後、特別電動役物作動中処理を終了する。
次に、図18を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる特別電動役物作動継続判定処理(図14:ステップS66)について説明する。
まず、主制御手段は、大入賞口入賞数チェック処理を行う(ステップS171)。大入賞口入賞数チェック処理の詳細は、図17のステップS161〜S164で説明した処理と同じであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS172に進む。
ステップS172では、主制御手段は、大入賞口開閉動作設定処理を行う。大入賞口開閉動作設定処理の詳細は、図16のステップS155で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。その後、ステップS173に進む。
次に、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0となったか否かを判定する(ステップS173)。具体的には、残存球排出時間が経過したか否かを判定している。特別図柄役物動作タイマが0となった場合にはステップS174に進み、まだ0となっていない場合には特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合(ステップS173で「YES」)、主制御手段は、最大ラウンド数に達したか否かを判定する(ステップS174)。最大ラウンド数に達した場合にはステップS178に進み、最大ラウンド数に達するまではステップS175に進む。
最大ラウンド数に達していない場合(ステップS174で「NO」)、主制御手段は、連続回数カウンタを1加算する(ステップS175)。すなわち、特別遊技のラウンド数をカウントする。その後、ステップS176に進む。
ステップS176では、主制御手段は、ラウンド間インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。ラウンド間インターバル時間は、特別電動役物作動開始処理に戻った場合、その処理の中で利用する(図16参照)。その後、ステップS177に進む。
ステップS177では、主制御手段は、継続時の各種設定を行う。具体的には、特別電動役物作動フラグが「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグが「00H」に設定されるのは、大当りラウンドの「開始」、「ラウンド間」又は「終了」の何れかの場合であるが、ここでは「ラウンド間」である。
また、特別電動役物動作ステータスを「01H」(特電作動開始中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、特別電動役物作動開始処理(図14:ステップS64)に進むようになる。その後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、最大ラウンド数に達した場合(ステップS174で「YES」)、主制御手段は、終了時の各種設定を行う(ステップS178)。具体的には、特別電動役物作動フラグが「00H」にセットされる。特別電動役物作動フラグを「00H」とするのは、大当りラウンドが「終了」となるためである。
また、特電動作ステータスを「04H」(大当り終了中)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、大当り終了処理(図14:ステップS67)に進むようになる。その後、ステップS179に進む。
ステップS179では、主制御手段は、終了インターバル時間を特別図柄役物動作タイマに格納する。終了インターバル時間は、後述する大当り終了処理の中で利用する(図19参照)。その後、ステップS180に進む。
最後に、主制御手段は、大当り終了インターバルコマンドを送信する(ステップS180)。具体的には、主制御基板24は、演出制御基板25に向けて「大当り終了インターバル(ファンファーレ)コマンド」を送信する。その後、特別電動役物作動継続判定処理を終了する。
次に、図19を参照して、特別電動役物管理処理の中で行われる大当り終了処理(図14:ステップS67)について説明する。
まず、主制御手段は、特別図柄役物動作タイマが0となったか否かを判定する(ステップS181)。具体的には、終了インターバル時間が経過したか否かを判定している。特別図柄役物動作タイマが0となった場合にはステップS182に進み、まだ0となっていない場合には大当り終了処理を終了する。
特別図柄役物動作タイマが0となった場合(ステップS181で「YES」)、主制御手段は、大当り終了時の各種設定1を行う(ステップS182)。具体的には、特別電動役物管理処理中の各ステップで使用した条件装置作動フラグ、連続回数カウンタ、最大連続回数バッファ等を全てクリアする。その後、ステップS183に進む。
ステップS183では、主制御手段は、大当り終了時の各種設定2を行う。この設定の詳細については、図5で説明した通りである。その後、ステップS184に進む。
ステップS184では、主制御手段は、大当り終了時の各種設定3を行う。具体的には、特電動作ステータスを「00H」(大当り開始)にセットするので、次回の特別電動役物動作ステータス判定(図14:ステップS62)では、大当り開始処理(図14:ステップS63)に進むようになる。その後、ステップS185に進む。
最後に、主制御手段は、遊技状態報知情報を更新する(ステップS185)。例えば、この後に時短遊技状態に移行する場合には、時短中報知ランプをオンする。その後、大当り終了処理を終了する。以上、主制御手段が行う処理について説明した。
以下、図20を参照して、副制御側で行われるメイン処理について説明する。このメイン処理には、演出制御基板25の起動時に行われる初期化処理が含まれる。
まず、副制御手段(演出制御基板25)は、初期化処理を行う(ステップS191)。これは、主に、演出制御基板25の各種初期設定を行うものであり、起動時に一度だけ行われる。その後、ステップS192に進む。
次に、副制御手段は、メインループ更新周期となったか否かを判定する(ステップS192)。メインループとは、後述するステップS194〜S199までの処理であるが、その更新周期は16msである。
ステップS192に進んだとき更新周期の16msが経過すると、ステップS194に進む。一方、16msが経過する前の状態では、更新周期となっていないので、ステップS193に進む。
メインループ更新周期となっていない場合(ステップS192で「NO」)、副制御手段は、各種ソフト乱数の更新処理を行う(ステップS193)。その後、更新周期となるまでステップS192,S193の処理を繰り返す。このループの期間に、1ms周期のタイマ割込処理(図21参照)が実行されるが、副制御手段は、この割込処理回数をカウントして、上記の16msが経過したか否かを判定する。
メインループ更新周期となった場合(ステップS192で「YES」)、副制御手段は、LEDデータ更新処理を行う(ステップS194)。上述の通り、ステップS194〜S199はメインループの処理となるが、ここでは、枠装飾LED8、盤面装飾LED35のデータを更新することで、装飾LEDの発光態様を変化させる。その後、ステップS195に進む。
ステップS195では、副制御手段は、受信コマンド解析処理を行う。これは、受信した制御コマンドの種別を解析し、それに応じた各種設定を行うものである。例えば、大当り開始処理(図15参照)の中で送信される「大当り開始インターバルコマンド」を受信した場合には、演出制御基板25は、開始前インターバルを設定する。その後、ステップS196に進む。
ステップS196では、副制御手段は、メインシナリオ更新処理を行う。具体的には、受信した制御コマンドに応じて演出の更新を行うものである。その後、ステップS197に進む。
ステップS197では、副制御手段は、サウンド出力処理を行う。具体的には、シナリオに応じてスピーカ7からサウンドを出力させる。その後、ステップS198に進む。
ステップS198では、副制御手段は、ソレノイド更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドの詳細な動作を設定する。その後、ステップS199に進む。
最後に、副制御手段は、ノイズ対策用処理を行う(ステップS199)。具体的には、周辺LSIがノイズの影響を受けていないかチェックする。この処理が終了すると、ステップS192に戻り、以降の処理を継続して実行する。
次に、図21を参照して、副制御側のタイマ割込処理について説明する。これは、上述の副制御側メイン処理(図20参照)に対して、1ms周期で実行される割込処理である。
まず、副制御手段は、CPUレジスタの初期設定をする(ステップS201)。具体的には、ポートのリフレッシュ初期値の設定を行う。その後、ステップS202に進む。
ステップS202では、副制御手段は、出力処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているソレノイドやモータの出力処理を行う。その後、ステップS203に進む。
ステップS203では、副制御手段は、演出ボタン入力状態更新処理を行う。演出制御基板25は、操作ボタン13が操作された場合に、入力状態を更新する。その後、ステップS204に進む。
ステップS204では、副制御手段は、スイッチ入力状態更新処理を行う。具体的には、ボリュームスイッチ31等の入力情報を確認し、その情報に応じた処理を行う。その後、ステップS205に進む。
ステップS205では、副制御手段は、液晶制御コマンド送信処理を行う。演出制御基板25は、例えば、演出用カウンタによって選択された演出用コマンド(液晶制御コマンド)を液晶制御基板26に向けて送信する。その後、ステップS206に進む。
ステップS206では、副制御手段は、モータ更新処理を行う。具体的には、可動役物に用いられているモータの詳細な動作設定をする。その後、ステップS207に進む。
ステップS207では、副制御手段は、LEDデータ出力処理を行う。具体的には、必要なタイミングで枠装飾LED8、盤面装飾LED35を点灯、点滅させるLEDデータ出力を行う。その後、ステップS208に進む。
最後に、副制御手段は、メインループ更新周期用ワークを1加算する(ステップS208)。これは、メインループ処理(図20:ステップS194〜S199)の更新周期である16msをカウントするため、メインループ更新周期用ワークを1だけ加算する処理である。その後、タイマ割込処理を終了する。以上、本実施形態のパチンコ遊技機1の一連の動作を説明した。
本実施形態では、1回の図柄の変動表示中に複数回、操作ボタン13の操作を促すボタン演出を説明した。このようなボタン演出によれば、1回目の操作機会では操作の意思がなかった遊技者に対して、改めて操作機会を与えて、遊技に参加してもらうことが可能になる。また、1回目の操作では、大当りの期待度が低い予告が発生しても、2回目の操作では大当り期待度の高い予告が発生する等、様々な興趣の高い演出を行うことが可能になる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態として、パチンコ遊技機1のボタン演出で用いられる連打機能及びその制御について説明する。
連打機能には、遊技者が素早く操作ボタン13を操作する自力連打の他に、オート連打機能がある。オート連打機能とは、遊技者が操作ボタン13を長押しすることで、連打と同じ効果が得られる機能であり、例えば、図6で説明したボタン演出でも効果を発揮する。
まず、図22Aのタイムチャートを参照して、連打機能を用いるボタン演出(予告A)について説明する。予告Aは、40ms間隔で演出効果を上書きしていく演出である。
例えば、液晶表示装置36の画面中に「ボタンを連打せよ!」といったメッセージが現れた後、遊技者がそれに従って操作ボタン13の操作を開始すると、スピーカ7からサウンドCH1として「連打音(50ms)」が出力される。また、画面中の操作ボタンマークに色彩をつけたり、形状を変化させる「エフェクト(50ms)」が行われ、盤面や枠の装飾LEDも点灯する(35ms)。さらに、操作ボタン13の内蔵ランプ(「ボタンLED」)が点灯して、操作が有効であることを報知する。
ここで、オート連打機能を用いると、遊技者の操作ボタン13の操作は非常に簡単になる。詳細は後述するが、パチンコ遊技機1のオート連打機能では、操作有効期間が5000ms(5秒)の場合、20回以上の連打が可能である。
一方、連打が得意な遊技者のため、オート連打機能より早く、自力連打を検出できるようにしている(図22Aは、自力連打の場合を示している)。操作の検出間隔が40ms間隔の場合、5000msで125回の検出が可能であるので、どんなに連打が早い遊技者であっても連打による空打ちが生じない。実際には、40msを待たずに次の操作を検出していくことも可能だが、操作に伴う演出の処理上、40msの制限を設けている。
自力連打の場合、操作ボタン13の操作(PUSH)から40ms経過後に、次の操作が検出される。このとき、1回目の操作による連打音は途中段階であるが、新たな連打音が上書き出力される(最初の連打音は、本来、破線のところで終了)。また、画面中のエフェクトも上書きされ(エフェクトも、破線のところで終了)、今回、色彩が完全に変化する等、その効果が1段階アップする。
また、スピーカ7からは、サウンドCH2としてエフェクトに関連する「1段階目の到達音」が、サウンドCH3としてボタン一発押し用の「ボタンバイブ音」が出力される。さらに、操作ボタン13が小さく振動する「ボタンバイブ」が行われる。「装飾LED」は、点灯から約35msで一度消灯するが、新たな操作により再点灯する。
このように、予告Aでは、40ms毎に操作が検出され、連打音やエフェクトが上書き再生される。また、操作ボタン13の偶数回目(2、4、6回目)の操作時には、到達音やボタンバイブ音が上書き再生され、ボタン演出が進行していく。
次に、図22Bのタイムチャートを参照して、ボタン演出(予告A)の自力連打について、オート連打と比較して説明する。
図中の[自力連打]において、「信号」は、遊技者が操作ボタン13を押下げているときオン、遊技者が操作ボタン13を離しているときオフとなる。なお、ここでは説明簡略化のため、一定間隔(20ms)でオン、オフする場合を示している。
「入力情報」は、16ms毎に「信号」の値を参照し、所定の条件(後述するカウンタ値が20)となったとき、オンする信号である。なお、カウンタ値20とは、時間にして20msに相当し、後述するボタン入力処理(図24参照)で計測する。20ms連続の信号オン検出で「入力情報」がオンとなり、20ms連続の信号オフ検出で「入力情報」がオフとなる。
「入力情報」がオンとなったとき、「判定回数」の初回パルスが立ち上り、操作ボタン13の1回の操作をカウントする。このように40ms毎に操作ボタン13の操作回数をカウントしていくと、1000ms(1秒)で25回、5000ms(5秒)の操作有効期間で合計125回の操作がカウントされる。
次に、[オート連打]の場合であるが、自力連打と同じ操作のタイミングで「信号」が初めてオンとなる。オート連打の操作は、操作ボタン13の長押しであるから、「信号」はオンの状態で維持される。
「入力情報」は、自力連打の場合と同様に、カウンタ値が20となったときオンとなり、「信号」がオフとならない限りオンの状態が維持される。また、操作開始時に通常の操作か長押し操作かを判定するため、「オート連打開始前」の期間(1000ms)を設けている。従って、最初の1000msについては、「判定回数」は1回となる。
操作有効期間が5000msのとき、「オート連打開始前」を除いた残り期間は4000ms(4秒)あり、この期間が「オート連打期間」となる。この期間は、200ms毎に1回の操作が検出可能である。このため、「オート連打期間」合計では、20回の操作がカウントされる。
以上により、オート連打機能を用いた場合、操作有効期間を通して21回の操作がカウントされる。ボタン演出(予告A)では、「オート連打開始前」及び「オート連打期間」で、いずれも自力連打の方が早く操作ボタン13の操作が行える。
次に、図23Aのタイムチャートを参照して、連打機能を用いるボタン演出(予告B)について説明する。予告Bは、演出効果の上書きを行わない演出である。
演出の内容によっては、1回の操作に対する連打音やエフェクトが最後まで終了してから、次の操作に対する効果が現れた方が良いものもある。そこで、予告Bは、自力連打の場合に100ms間隔を空けて操作を検出可能としている。100ms間隔であっても、5000msで40回以上の操作を検出可能であるので、やはり連打による空打ちはほぼ生じない。
自力連打の場合、操作ボタン13の操作(PUSH)から100ms経過後に次の操作が検出されるが、このとき、1回目の操作による「連打音(100ms)」は、直前に終了している。また、画面中の「エフェクト(100ms)」も終了し、新たな操作により、その効果が1段階アップする。
また、スピーカ7からは、サウンドCH2としてエフェクトに関連する「1段階目の到達音」が、サウンドCH3としてボタン一発押し用の「ボタンバイブ音」が出力される。さらに、操作ボタン13が小さく振動する「ボタンバイブ」も行われる。
「装飾LED」は、点灯から約80msで一度消灯するが、新たな操作により再点灯する。また、操作ボタン13の内蔵ランプ(「ボタンLED」)が点灯し、操作が有効であることを報知する。
このように、予告Bでは、100ms毎に操作が検出され、連打音やエフェクトが出力される。また、操作ボタン13の偶数回目(2、4、6回目)の操作時には、到達音やボタンバイブ音が出力され、ボタン演出が進行していく。上記予告Bでは、100ms間隔で操作を検出可能と説明したが、正確には100ms間隔以上で操作を検出し、演出に反映させている。
次に、図23Bのタイムチャートを参照して、ボタン演出(予告B)の自力連打の詳細をオート連打と比較して説明する。
上述したように、自力連打の場合、操作ボタン13の操作から100ms以上の間隔を空けて、次回の操作を検出するようにしているが、その制御は、ボタン演出(予告A)の場合とほとんど同じである。
「入力情報」は、16ms毎に「信号」の値を参照して、カウンタ値が20となったときオンする。そして、「入力情報」がオンとなったとき、「判定回数」の初回パルスが立ち上る。
ボタン演出(予告A)との相違点としては、[自力連打]において、「判定回数」の2回目以降のパルスが立ち上ったとき、前回の操作ボタン13の操作から100msが経過しているか判定する点が挙げられる。具体的には、後述するボタン判定処理(図25参照)が16ms周期の割込処理となっており、割込処理の6回目(96ms)までは100msが経過していないので操作回数として数えず、7回目(112ms)で操作回数として数えて、演出に反映させるようにしている(図26参照)。
[自力連打]において、「オート連打開始前」の期間(1000ms)では、1回目の操作が最速でも20ms後、それ以降が112ms毎(簡略化のため120msとする)に操作を数えていくと、合計で9回となる。
その後の「オート連打期間」(200ms)では、同じ操作間隔(120ms毎)の場合、その期間での操作回数は1回又は2回となるが、平均1.66回の操作が検出可能である。すなわち、オート連打期間の合計(4000ms)で33回となり、操作有効期間(5000ms)を通して合計42回の操作がカウントされる。なお、[オート連打]の場合に、操作有効期間を通して21回の操作がカウントされる点は、ボタン演出(予告A)の場合と同じである。
以上により、ボタン演出(予告B)の場合も、操作有効期間の最大押下回数の合計は、オート連打より自力連打の方が多く、自力連打の方が早く操作ボタン13の操作が行える。
複数の操作手段がある遊技機の場合には、ボタン演出の種類により、何れか一方、又は両方の操作が有効となるようにしてもよい。両方が操作有効である場合、操作手段1の長押し操作(オート連打)中に、操作手段2の長押し操作に切替えても、連打が途切れないようにしてもよい。
また、操作手段の種類に応じて、連打の間隔を異ならせてもよい。例えば、操作手段1より操作手段2の方が早く連打が行えるようにすることで、遊技性がさらに向上する。また、演出に応じて操作が有効な操作手段を変更して、演出の反映速度に適した操作手段を用いるようにすることができる。
以下、図24〜26を参照して、ボタン演出の予告A(図22A,図22B)及び予告B(図23A,図23B)の制御について説明する。
図24は、副制御側で行われるボタン入力処理であり、上述の副制御側メイン処理(図20参照)に対して、1ms周期で実行される割込処理である。
まず、副制御手段は、スイッチ情報を取得する(ステップS211)。具体的には、操作ボタン13のオン、オフ情報(図22B,図23Bの「信号」)を取得する。その後、ステップS212に進む。
次に、副制御手段は、エッジデータの有無を判定する(ステップS212)。具体的には、スイッチ情報がオフからオンとなるような変化があったかの判定である。エッジデータがある場合にはステップS213に進み、エッジデータがない場合にはステップS214に進む。
エッジデータがある場合(ステップS212で「YES」)、副制御手段は、カウンタ値を0にセットする(ステップS213)。これにより、所定のカウンタ値の計測が開始可能となる。その後、ボタン入力処理を終了する。
次に、エッジデータがない場合(ステップS212で「NO」)副制御手段は、カウンタ値が最大値になったか否かを判定する(ステップS214)。カウンタ値が最大値となった場合にはボタン入力処理を終了し、まだ最大値となっていない場合にはステップS215に進む。
カウンタ値が最大値になっていない場合(ステップS214で「NO」)、副制御手段は、カウンタ値を1加算する(ステップS215)。この処理を繰り返すことで、所定のカウンタ値が計測できる。その後、ステップS216に進む。
次に、副制御手段は、カウンタ値が20になったか否かを判定する(ステップS216)。ボタン入力処理が1ms周期の割込処理であることから、カウンタ値が加算され「20」に達したとき、20msを計測したことになる。カウンタ値が20になった場合にはステップS217に進み、まだ20になっていない場合にはボタン入力処理を終了する。
最後に、カウンタ値が20になった場合(ステップS216で「YES」)、副制御手段は、入力情報を更新する(ステップS217)。入力情報とは、16ms毎にカウンタ値を参照して、所定値(ここでは、カウンタ値が20)となった場合にオンとする情報である(図22B,図23B参照)。その後、ボタン入力処理を終了する。
図25は、副制御側で行われるボタン判定処理であり、上述の副制御側メイン処理(図20参照)に対して、16ms周期で実行される割込処理である。
まず、副制御手段は、入力情報がオンとなったか否かを判定する(ステップS221)。入力情報がオンである場合にはステップS222に進み、まだオンとなっていない場合にはボタン判定処理を終了する。
入力情報がオンである場合(ステップS221で「YES」)、副制御手段は、前回の入力情報がオフか否かを判定する(ステップS222)。前回の入力情報がオフである場合にはステップS223に進み、前回の入力情報がオフでない場合にはステップS224に進む。
前回の入力情報がオフである場合(ステップS222で「YES」)、副制御手段は、操作有効と判定する(ステップS223)。これは、操作ボタン13の一発押し(通常の1回操作)が有効とされたことの判定である。その後、ボタン判定処理を終了する。
次に、前回の入力情報がオフでない場合(ステップS222で「NO」)、副制御手段は、操作有効期間中であるか否かを判定する(ステップS224)。操作有効期間中となるのは、主に、操作として連打や長押しが指示されている場合である。操作有効期間中である場合にはステップS225に進み、操作有効期間中でない場合にはボタン判定処理を終了する。
操作有効期間中である場合(ステップS224で「YES」)、副制御手段は、カウンタ値を今回のカウンタ値として取得する(ステップS225)。その後、ステップS226に進む。
次に、副制御手段は、前回と今回のカウンタ値の差が1000以上か否かを判定する(ステップS226)。カウンタ値の差が1000に達したとは、1000ms(1秒)が経過したことを意味する。また、1000msは、オート連打機能の最初の長押し操作が行われたか否かの判定時間である。前回と今回のカウンタ値の差が1000以上の場合にはステップS227に進み、1000より小さい場合にはステップS228に進む。
前回と今回のカウンタ値の差が1000以上の場合(ステップS226で「YES」)、副制御手段は、操作有効と判定する(ステップS227)。これは、操作ボタン13のオート連打機能の開始前操作(図22B,図23B参照)が有効とされたことの判定である。その後、ボタン判定処理を終了する。
次に、前回と今回のカウンタ値の差が1000より小さい場合(ステップS226で「NO」)、副制御手段は、今回のカウンタ値が1000より大きいか否かを判定する(ステップS228)。今回のカウンタ値が1000より大きい場合にはステップS229に進み、1000以下の場合にはボタン判定処理を終了する。
今回のカウンタ値が1000より大きい場合(ステップS228でYES)、副制御手段は、前回と今回のカウンタ値の差が200以上か否かを判定する(ステップS229)。カウンタ値が200に達したとは、200msを計測したことを意味する。また、200msは、オート連打中(図22B,図23Bの「オート連打期間」)の操作が行われているか否かの判定時間である。前回と今回のカウンタ値の差が200以上の場合にはステップS230に進み、200より小さい場合にはボタン判定処理を終了する。
最後に、前回と今回のカウンタ値の差が200以上の場合(ステップS229で「YES」)、副制御手段は、操作有効と判定する(ステップS230)。これは、操作ボタン13のオート連打中の操作が有効とされたことの判定である。その後、ボタン判定処理を終了する。
図26は、副制御側で行われるボタン操作反映処理であり、上述の副制御側メイン処理(図20参照)に対して、16ms周期で実行される割込処理である。
まず、副制御手段は、操作有効と判定されたか否かを判定する(ステップS231)。具体的には、ボタン判定処理(図25参照)の中で操作ボタン13の操作が有効と判定されたか否かの判定である。操作有効と判定された場合にはステップS232に進み、操作有効と判定されていない場合にはボタン操作反映処理を終了する。
操作有効と判定された場合(ステップS231で「YES」)、副制御手段は、ボタン演出が予告Aであるか否かを判定する(ステップS232)。今回のボタン演出が予告Aである場合にはステップS235に進み、それ以外の場合にはステップS233に進む。
ボタン演出が予告Aでない場合(ステップS232で「NO」)、副制御手段は、ボタン演出が予告Bであるか否かを判定する(ステップS233)。今回のボタン演出が予告Bである場合にはステップS234に進み、それ以外の場合にはステップS235に進む。
ボタン演出が予告Bである場合(ステップS233で「YES」)、副制御手段は、前回の結果反映から100ms以上経過したか否かを判定する(ステップS234)。これは、予告Bの連打音やエフェクトの更新タイミングに達したか否かの判定である(図23参照)。前回の結果反映から100ms以上経過した場合にはステップS235に進み、まだ100msに満たない場合にはボタン操作反映処理を終了する。
最後に、前回の結果反映から100ms以上経過した場合(ステップS234で「YES」)、副制御手段は、操作有効結果を反映する(ステップS235)。これは、各予告演出にて効果音や画像を更新する処理である。その後、ボタン操作反映処理を終了する。
本実施形態では、主に、1回のボタン操作に対する連打音やエフェクトを上書き再生していく予告Aと、1回のボタン操作に対する連打音やエフェクトが終了してから次のボタン操作を受付ける予告Bを説明した。演出の内容により、予告Aの方式と予告Bの方式を使い分けることで、興趣の高い演出を行うことができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態として、パチンコ遊技機1で行われるボタン演出の別形態を説明する。このボタン演出は、1回の図柄の変動表示中に操作ボタン13の操作機会が1回与えられるものである。
まず、図27は、最終的な演出態様を先に見せることで、遊技者に操作ボタン13を操作させる意欲を向上させた予告演出である。通常、ウインドウが複数回出現する予告演出では、小さいウインドウから徐々に大きなウインドウへ、又は徐々に大当り期待度の高い色彩フレームへと変更される。しかし、以下の予告演出では、正反対のことを行う。
図柄の変動表示(図示省略)が開始して間もなく、図27(a)に示すように、女の子の絵と「どうしよう!?」とのメッセージを含む大きなウインドウ61が出現する。
そして、数秒後に図27(b)に切替わる。今回、一回り小さなウインドウ62が出現するが、ポーズの異なる女の子の絵と「嫌な予感」というメッセージが表示されている。
さらに、時間が経過するにつれて図27(c),(d)の順に切替わるが、ウインドウ63はウインドウ62より小さく、ウインドウ64はウインドウ63より小さくなる。また、女の子の絵も徐々に迫力がなくなっていく。以上は候補表示期間と呼ばれ、予告演出の内容を先に見せ、遊技者の興味を惹きつけるための期間である。
その後、図27(e)に切替わる。ここでは、「ボタン長押し!」とのメッセージと共に、メータ51、操作ボタンマーク53及び指マーク54が表示される。この状態では、図27(d)のウインドウ64がそのまま残っている。
そして、遊技者が操作ボタン13の長押しを開始すると、図27(f)に切替わる。ここでは、ウインドウ64より一回り大きなウインドウ63となるので、遊技者は、初めに見せられたのと逆順でウインドウが出現すると予想する。なお、遊技者が操作ボタン13を長押ししている状態のため、指マーク54が操作ボタンマーク53を押下げた表示となっている。
さらに、時間が経過するにつれて図27(g),(h)の順に切替わる。図27(g)では、図27(b)と同じウインドウ62が出現し、図27(h)では、図27(a)と同じウインドウ61が出現するので、やはり、初めに見せられた映像を逆に再生した予告演出といえる。その後、図柄の変動が再表示され、最終的に図柄の変動が停止する(図示省略)。
演出後半の図27(e)〜(h)の期間はボタン操作期間と呼ばれ、操作ボタン13の長押しに応じて予告演出が徐々に変化していく。この予告演出では、初めに大当り期待度の高い画像やフレームを見せておくことで、遊技者の操作ボタン13を操作する意欲を高めることができる。
操作ボタン13の長押しを途中で中止した場合には、その時点で演出態様の変更を中止し、進展も後退もしないようにすることが望ましい。もちろん、後退するようにしてもよい。操作が中止された場合、操作有効期間の経過後に最終的な演出態様を表示するようにしてもよい。
もちろん、初めから全て見せてしまうと興趣が低下する場合もあるので、候補表示期間とボタン操作期間の演出は、一致しない部分があってもよい。また、候補表示期間は、ボタン操作期間より短く設定することにより、図柄の変動表示が開始して間もなく、遊技者に多くを悟られないようにすることもできる。
この他にも、最終のウインドウのみ態様を変更したり、1つウインドウを追加してプレミアキャラクタを登場させるようなサプライズを用意してもよい。また、候補表示期間では、この先、何段階変化するのかを示唆するだけに留めてもよい。
図27のボタン演出の変更形態としては、以下の図28に示すような演出が考えられる。
まず、図柄の変動表示(図示省略)が開始して間もなく、図28(a)に示すように、4分割ウインドウ65が出現する。4分割ウインドウ65の領域の1つには、「疑?」の文字が表示されているが、この時点では、遊技者はどのような予告演出なのか想像がつかない。
そして、数秒後に図28(b)に切替わる。今回、4分割ウインドウ65のもう1つの領域に「疑?」の文字が追加される。また、画面の下方に「Are」の文字が現れるが、遊技者としては、まだ予告演出の内容を把握できない。
その後、時間が経過するにつれて図28(c),(d)の順に切替わる。図28(c)では、4分割ウインドウ65のもう1つの領域に「覚醒」の文字が追加されるので、遊技に慣れている遊技者であれば、これから発展するリーチを表わしているものだと予想がつくようになる。また、画面の下方に「You」の文字が現れる。
さらに、図28(d)では、4分割ウインドウ65の最後の領域に「終焉」の文字が追加される。これらは、全てリーチの名称であるから、遊技者は、これまでの演出が、何れか1つのリーチが選択される予告演出を先に見せた部分だと認識する。また、「疑?」については、擬似連続変動のことだと予想する。また、今回、画面の下方に「Ready?」の文字が現れるので、遊技者は、全体として「Are You Ready?」との掛け声となっていたことにも気が付く。
その後、図28(e)に切替わる。ここでは、「ボタン長押し!」とのメッセージと共に、メータ51、操作ボタンマーク53及び指マーク54が表示される。なお、この状態では、図28(d)の4分割ウインドウ65がそのまま残り、画面の下方には「Go!」の文字が現れる。
そして、遊技者が操作ボタン13の長押しを開始すると、図28(f)に切替わる。ここでは、4分割ウインドウ65で、1つのリーチ変動を選択する予告演出が行われる。具体的には、4分割ウインドウ65の上で複数の星がはじけたり、4つのウインドウが順番に選択されていく演出となっている。なお、遊技者が操作ボタン13を長押ししている状態のため、指マーク54が操作ボタンマーク53を押下げた表示となっている。
さらに、時間が経過するにつれて図28(g),(h)の順に切替わる。図28(g)では、図28(a)で表示されていた「疑?」の領域が視認可能な状態となっているので、遊技に慣れている遊技者は、最終的にこれが残るだろうと予想する。
最後に、図28(h)では、図28(a)と同じ、「疑?」が1つ残った4分割ウインドウ65が出現するので、やはり、初めに見せられた映像を逆に再生した予告演出といえる。その後、図柄の変動が再表示され、最終的に図柄の変動が停止する(図示省略)。
このように、前半の候補表示期間の演出と後半のボタン操作期間の演出は全く同じでなくてもよく、例えば、数段階がスキップされた予告演出であってもよい。ここでは、操作ボタン13の長押し中に、4分割ウインドウ65にのみエフェクトが現れたが、同時に操作ボタンマーク53を大当り期待度に応じた色彩や大きさに変化させてもよい。
また、候補表示期間で特定のキャラクタが出現する演出の場合、ボタン操作期間では特定のキャラクタがセリフを発したり、動き出すような演出でもよい。候補表示期間で特定のキャラクタが出現するが、結局、遊技者が操作ボタン13を操作しない場合もある。この場合にも、最終的な演出態様を表示するようにしてもよい。
なお、上記演出の制御は、次のように行う。まず、演出抽選手段は、図柄の変動開始時の抽選により、ボタン演出を実行するか否かを抽選する。この抽選に当選した場合には、演出決定手段は、ボタン演出の内容、種類を決定する。さらに、操作演出決定手段は、ボタン操作後の演出を決定した後、それと同一又は一部変更したボタン操作前の演出を決定する。また、演出決定手段は、遅くとも図柄の変動開始時(操作有効期間の開始前)までにボタン演出を決定する。
本実施形態では、主に、最終的な演出態様を先に見せることで、遊技者の操作ボタン13を操作させる意欲を向上させる予告演出を説明した。この演出によれば、この後、行われる画像等を全て見せることに限られず、多少変更して良い意味で期待を裏切る演出等も可能になる。
[第4実施形態]
第4実施形態では、パチンコ遊技機1の液晶表示装置36で誘導画像及び操作画像を表示するボタン演出を実行する。なお、上記実施形態と同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図29〜図30に示すように、操作ボタン13は視認可能な透明樹脂製で有天円筒状に形成され、通常位置(図29A〜図29C参照)と押圧位置(図30参照)との間で移動可能に設けられている。操作ボタン13は、バネ(図示せず)により通常位置に向けて付勢されている。
操作ボタン13は、その内部に設けられたダミーボタンユニット14を有する。ダミーボタンユニット14は、ユニット本体300と、第1ダミーボタン301と、第2ダミーボタン302と、第3ダミーボタン303とを備え、第1〜第3ダミーボタン301〜303は、ユニット本体300の外周面に120°ピッチで設けられている。また、操作ボタン13の周りには、ダミーボタン用のランプ(図示せず)が設けられている。
ユニット本体300は、回転軸300aを中心にして回転可能に設けられ、モータ305により回転される。モータ305は、演出制御基板側CPU251により駆動が制御される。ダミーボタンユニット14は、図29Aに示すように、通常時には第1ダミーボタン301が上を向く第1ボタン位置にセットされ、演出に応じて、図29Bに示すような第2ダミーボタン302が上を向く第2ボタン位置、図29Cに示すような第3ダミーボタン303が上を向く第3ボタン位置に回転される。
各ダミーボタン301〜303のうち、上を向くものが、操作ボタン13の天面から視認可能となる。なお、図29〜図30に示す断面図では、ダミーボタンユニット14を非断面形状で図示している。
図31A〜図31Cに示すように、第1〜第3ダミーボタン301〜303は、容易に識別可能となるように、異なる形状で形成されている。第1,第2ダミーボタン301,302は、例えばシルバー色で構成され、第3ダミーボタン303は、例えば赤色で構成されている。なお、第1〜第3ダミーボタン301〜303は、外観が異なればよく、同じ形状で色が異なるようにしてもよい。
本実施形態では、乱数値は600個設けられ、通常モード及び時短モードと、確率変動モードとで大当り確率が異なるため、「大当り」となる乱数値が異なる。通常モード及び時短モードでは、600個の乱数値のうち、乱数値595〜600が「大当り」となる乱数値であり、乱数値595〜597は、非確変図柄大当りとなり、乱数値598〜600は、確変図柄大当りとなる。
確率変動モードでは、乱数値541〜600が「大当り」となる乱数値であり、乱数値541〜570は非確変図柄大当りとなり、乱数値571〜600は確変図柄大当りとなる。また、通常モード及び時短モードでは、乱数値571〜600が「リーチ」となる乱数値である。なお、乱数値の数や、「大当り」,「リーチ」となる乱数値等は、適宜変更可能である。
パチンコ遊技機1では、取得した乱数値に応じて演出態様は予め定められている。通常モードでは、遊技球が特別図柄始動口38a,38bに入賞した際に取得した乱数値が586〜600の場合、装飾図柄の変動表示が開始されると同時に、演出制御基板25によりボタン演出が実行される。
図32に示すように、ROM252には、演出情報テーブル246が格納されている。この演出情報テーブル246は、乱数値が586〜600の場合のボタン演出態様を有する。演出制御基板側CPU251は、取得した乱数値に対応したボタン演出態様を、演出情報テーブル246から読み込む。
次に、図33のフローチャート、図34〜図36のタイムチャートを参照して、ボタン演出処理について説明する。
まず、演出制御基板側CPU251(以下、副制御手段)は、ボタン演出処理を行う場合、変動開始(ステップS301)と同時に操作ボタン13を無効化状態に制御し(ステップS302)、ボタンのような形状の画像が徐々に形成されていき、操作ボタン13の有効化状態への切り換えを示唆するフェードイン(以下、FIという)画像321(図37参照)を表示する(ステップS303)。なお、操作ボタン13の無効化状態とは、押圧操作は可能であるが、操作ボタン13を操作しても操作信号が演出制御基板25に入力されない状態である。
次に、副制御手段は、ボタン演出開始(FI画像321の表示)から0.5秒経過したか否かを判定する(ステップ304)。ボタン演出開始から0.5秒経過した場合(ステップS304で「YES」)、第1ダミーボタン301〜303と同じ外観の第1ダミーボタン画像311(図38A参照)、第2ダミーボタン画像312(図38B参照)、及び第3ダミーボタン画像313(図38C参照)のうち、取得した乱数値に応じて予め決められた画像を、形成完了表示画像として液晶表示装置36に表示する(ステップS305)。なお、FI画像321の表示時間は適宜変更可能である。
本実施形態では、第1〜第3ダミーボタン画像311〜313は、表示された場合に抽選結果が当りである可能性を示唆する画像であり、第1ダミーボタン画像311、第2ダミーボタン画像312、第3ダミーボタン画像313の順に、当りである可能性が高くなる。
また、副制御手段は、ボタン演出開始(FI画像321の表示)から0.5秒経過していない場合(ステップS304で「NO」)、再びステップS304が行われる。
第1ダミーボタン画像311、第2ダミーボタン画像312、及び第3ダミーボタン画像313を表示する場合には、画像の背景に形成完了エフェクト(以下、EFという)として、「押せ!」という文字画像315aと矢印画像315bと稲妻画像315cとからなるEF画像315を表示する(図38A〜図38C参照)。このEF画像315は、通常(白色)と、特殊1(赤色)と、特殊2(レインボー)の各色があり、取得した乱数値に応じて予め決められている(図32参照)。また、ボタン演出音をスピーカ7から出力し、ボタン演出以外の音を消音する。
ダミーボタン画像の表示と同時に、副制御手段は、操作ボタン13を有効化状態に切り換え(ステップS306)、第1〜第3ダミーボタン301〜303のうち、表示した画像のダミーボタンが上を向いて、操作ボタン13の天面から視認可能となるようにモータ305を駆動して、ダミーボタンユニット14を回転する(ステップS307)。また、上を向いているダミーボタンに応じて、ダミーボタン用のランプを発光する。
なお、通常時には、第1ダミーボタン301が上を向いた状態となっているため、第1ダミーボタン画像311が表示された場合には、モータ305は駆動されない。また、ダミーボタン画像の表示、操作ボタン13の有効化、ダミーボタンユニット14の回転の順に処理を行っているが、そのときの状況や使用するダミーボタンに応じてタイミングを変更してもよい。
ダミーボタン画像が表示された状態で操作ボタン13が操作される(ステップS308で「YES」)と、副制御手段は、ボタン操作が成功であるか否かを決定する(ステップS309)。この成功であるか否かは、取得した乱数値に応じて予め決められている(図32参照)。ボタン操作が成功である場合(ステップS309で「YES」)、副制御手段は、第2ダミーボタン画像312又は第3ダミーボタン画像313が表示されていたか否かを判定する(ステップS310)。
第2ダミーボタン画像312又は第3ダミーボタン画像313が表示されていた場合(ステップS310で「YES」)、副制御手段は、表示されていたダミーボタン画像に応じた成功演出を行う(ステップS311)。
第2ダミーボタン画像312が表示されていた場合の成功演出は、図35に示すように、ダミーボタンユニット14を、第2ダミーボタン302が上を向く第2ボタン位置に7.5秒間維持し、第2ダミーボタン302に応じた発光パターンでダミーボタン用のランプを7.5秒間発光し、成功音をスピーカ7から5秒間出力する。
第3ダミーボタン画像313が表示されていた場合の成功演出は、図36に示すように、ボタンが発光している成功ボタン画像(図39C参照)と、その周囲を赤色で発光する成功EF画像(図示せず)とを5秒間表示し、ダミーボタンユニット14を、第3ダミーボタン303が上を向く第3ボタン位置に9.5秒間維持し、第3ダミーボタン303に応じた発光パターンでダミーボタン用のランプを9.5秒間発光し、成功音をスピーカ7から4秒間出力する。
次に、副制御手段は、ステップS310、ステップS311と並行して、フェードアウト(以下、FOという)期間(例えば、0.5秒)に、成功FO画像を表示する(ステップS312)。なお、第3ダミーボタン画像313が表示されていた場合には、図36に示すように、ボタン操作後に発光している矢印画像315b(図39C参照)を表示する。
そして、発光した矢印画像315bが徐々に消えるFO画像(図示せず)を0.5秒間表示し、成功ボタン画像と成功EF画像とを5秒間表示した後に、成功ボタン画像と成功EF画像とが徐々に消えるFO画像(図示せず)を表示する。その後、ボタン演出処理を終了する。
第2ダミーボタン画像312又は第3ダミーボタン画像313が表示されていない場合(ステップS310で「NO」)には、第1ダミーボタン画像311が表示されており、第1ダミーボタン301の成功FO画像を表示する(ステップS312)。第1ダミーボタン画像311が表示されていた場合には、FO期間に、成功FO画像を表示し、FO用の発光パターンでダミーボタン用のランプを発光し、成功音をスピーカ7から出力する。
ボタン操作が成功でない場合(ステップS309で「NO」)、副制御手段は、FO期間に失敗FO画像を表示し、FO用の発光パターンでダミーボタン用のランプを発光し、失敗音をスピーカ7から出力する(ステップS313)。このステップS313では、第2ダミーボタン画像312が表示されていた場合、図35に示すように、1.5秒間でダミーボタンユニット14を第2ボタン位置から第1ボタン位置まで回転する。
また、第3ダミーボタン画像313が表示されていた場合には、図36に示すように、1秒間ダミーボタンユニット14を第3ボタン位置に維持した後、0.5秒間で第3ボタン位置から第1ボタン位置まで回転する。その後、ボタン演出処理を終了する。
図39A〜図39Fに示すように、FO画像は、操作ボタン13の操作時に表示されていたダミーボタン画像及び矢印画像315bが徐々に消えていく画像であり、第1ダミーボタン画像311及び矢印画像315bが徐々に消える第1ダミーボタンFO画像331a,331b、第2ダミーボタン画像312及び矢印画像315bが徐々に消える第2ダミーボタンFO画像332a,332b、第3ダミーボタン画像313及び矢印画像315bが徐々に消える第3ダミーボタンFO画像333a,333bである。なお、文字画像315aや稲妻画像315cも徐々に消えるようなFO画像にしてもよい。
図39A〜図39Cに示すように、各FO画像331a,332a,333aは、それぞれボタン操作が成功した場合の成功FO画像であり、ボタンが発光している。また、図39D〜図39Fに示すように、各FO画像331b,332b,333bは、それぞれボタン操作が失敗した場合の失敗FO画像であり、ボタンは発光しておらず、各FO画像331a,332a,333aに比べて外形線が薄い。
操作ボタン13の有効化状態の期間は、例えば3秒に設定されている。ダミーボタン画像が表示された状態で操作ボタン13が操作されず(ステップS308で「NO」)に、3秒経過した場合(ステップS314で「YES」)、副制御手段は、取得した乱数値が、ボタン操作成功の乱数値であるか否かを判定し(ステップS315)、成功の乱数値である場合(ステップS315で「YES」)、ステップS310に進む。
また、ボタン操作が成功か失敗かに関係なく、遊技者により3秒間操作されなかった場合には、ボタン操作の結果を報知しないようにしてもよい。この場合、ボタン操作成功の乱数値であっても、成功演出を実行しない。また、失敗FO画像を表示してもよいし、予め記憶した非操作時の画像を表示するようにしてもよい。なお、このようなボタン非操作時にボタン操作の結果を報知しない構成は、抽選の当否結果を報知するような重要性の高い操作演出には適用せず、ボタン操作の結果として、直接当否結果を報知するものではない操作演出に適用することが好ましい。
一方、成功の乱数値でない場合(ステップS315で「NO」)、ステップS313に進む。
また、操作ボタン13が操作されず(ステップS308で「NO」)に、3秒経過していない場合(ステップS314で「NO」)、再びステップS308が行われる。
なお、図34に示すタイムチャートは、操作ボタン13の操作有効化期間(3秒間)に操作ボタン13が操作されなかった場合のタイムチャートであり、この操作有効化期間に操作ボタン13が操作された場合には、直ぐに図35及び図36に示す処理が行われる。
本実施形態では、ボタン画像が表示されるまでの期間にFI画像を表示するので、上記期間に画像を表示しないものに比べて遊技の興趣を高めることができる。さらに、共通のFI画像を表示するので、遊技者は、ボタン画像が表示されるまで、どのボタン画像が表示されるか分からず、期待感を持つことができる。
[第5実施形態]
第5実施形態では、パチンコ遊技機1の液晶表示装置36でボタン演出を実行し、このボタン演出では、表示するダミーボタン画像に応じたFI画像を表示する。なお、上記実施形態と同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、乱数値は2000個設けられ、通常モード及び時短モードと、確率変動モードとで大当り確率が異なるため、「大当り」となる乱数値が異なる。通常モード及び時短モードでは、2000個の乱数値のうち、乱数値1981〜2000が「大当り」となる乱数値であり、乱数値1981〜1990は、非確変図柄大当りとなり、乱数値1991〜2000は、確変図柄大当りとなる。
確率変動モードでは、乱数値1801〜2000が「大当り」となる乱数値であり、乱数値1801〜1900は非確変図柄大当りとなり、乱数値1991〜2000は確変図柄大当りとなる。また、通常モード及び時短モードでは、乱数値1901〜2000が「リーチ」となる乱数値である。なお、乱数値の数や、「大当り」,「リーチ」となる乱数値等は、適宜変更可能である。
パチンコ遊技機1では、取得した乱数値に応じて演出態様は予め定められている。図40に示すように、通常モードでは、遊技球が特別図柄始動口38a,38bに入賞した際に取得した乱数値が1956〜2000の場合、装飾図柄の変動表示が開始されると同時に、演出制御基板25によりボタン演出が実行される。
副制御手段は、ボタン演出が開始されると、FI期間(0.5秒)に、画像を表示する。
図41A〜図41Cに示すように、FI期間に表示される画像は、表示するダミーボタン画像が徐々に形成されていく画像(動画)であり、第1ダミーボタン画像311が徐々に形成される第1ダミーボタンFI画像401、第2ダミーボタン画像312が徐々に形成される第2ダミーボタンFI画像402、第3ダミーボタン画像313が徐々に形成される第3ダミーボタンFI画像403である。
各ダミーボタンFI画像401〜403は、それぞれ白色、赤色、金色で表示するパターンを有する(図40参照)。
FI期間が終了すると、以降は、第4実施形態と同様の制御が行われ、第1ダミーボタン画像311、第2ダミーボタン画像312、及び第3ダミーボタン画像313のいずれかが表示され、画像の背景にEF画像315が表示される(図38A〜図38C参照)。このEF画像315は、通常(白色)と、特殊1(赤色)と、特殊2(レインボー)の各色があり、取得した乱数値に応じて予め決められている。
ダミーボタン画像が表示された状態で操作ボタン13が操作されると、ボタン操作の成功・失敗の結果、及び表示されていたダミーボタン画像に応じて、FO期間に、第1ダミーボタンFO画像331a,331b、第2ダミーボタンFO画像332a,332b、第3ダミーボタンFO画像333a,333bのいずれかを表示する。
図40に示すように、例えば、乱数値が1996(演出Noが38)の場合には、FI期間には赤色の第3ダミーボタンFI画像403(図41C参照)が表示され、形成完了表示画像として第3ダミーボタン画像313(図38C参照)が表示され、その背景には、赤色のEF画像315が表示される。そして、操作ボタン13が操作された場合に、ボタン操作は成功する。
ボタン操作が成功した場合、矢印画像315bが徐々に消えるFO画像を0.5秒間表示し、成功ボタン画像と成功EF画像とを5秒間表示し、ダミーボタンユニット14を第3ボタン位置に9.5秒間維持し、第3ダミーボタン303に応じた発光パターンでダミーボタン用のランプを9.5秒間発光し、成功音をスピーカ7から4秒間出力する(図36参照)。さらに、成功ボタン画像と成功EF画像とを5秒間表示した後に、成功ボタン画像と成功EF画像とが徐々に消えるFO画像を0.5秒間表示する。
本実施形態では、ボタン画像が表示されるまでの期間にFI画像を表示するので、上記期間に画像を表示しないものに比べて遊技の興趣を高めることができる。さらに、表示されるボタン画像に応じたFI画像を表示するので、遊技者は、ボタン画像が表示される前に、どのボタン画像が表示されるか知ることができ、期待感を持つことができる。
また、どのボタン画像が表示されるかは、FI画像から知ることができるが、どの種類のEF画像が表示されるかは、EF画像が表示されるまで分からないので、操作ボタン13の操作が有効になる瞬間まで、遊技者に対して、より期待度の高いEF画像が表示されることへの期待感を抱かせることができる。
第4,第5実施形態では、ボタン演出の開始と同時にFI画像321を表示しているが、図42に示すように、FI画像321を表示する前に、前兆演出を行うようにしてもよい。
前兆演出は、例えば、ダミーボタンユニット14をガタガタ動くように回転させ、このガタガタ回転用の発光パターンでダミーボタン用のランプを発光し、ガタガタ回転用の音をスピーカ7から出力する。そして、開始から2秒後に、ダミーボタンユニット14を第1ボタン位置で停止し、発光及び音出力を停止し、この状態を1秒間維持した後、FI画像321を2.5秒間表示する。このFI画像321の表示期間では、ダミーボタンユニット14をゆっくりと1回転させ、ダミーボタン用のランプを白色で高速点滅させ、専用の音をスピーカ7から出力する。なお、上記の演出内容や時間は適宜変更可能である。
[第6実施形態]
第6実施形態では、操作ボタン13を操作するボタン演出を複数回に亘って実行する。なお、上記実施形態と同様の構成部材には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図43Aに示すように、取得した乱数値が所定の乱数値である場合、変動表示が開始され、リーチ状態(変動表示する3つの数字のうち、2つが同じ数字で停止した状態)になると、副制御手段は、液晶表示装置36に、複数の破片が集まる破片画像500を表示する。
そして、図43Bに示すように、破片画像500により第1ダミーボタン画像311を形成し、この第1ダミーボタン画像311が一点鎖線で示す移動軌跡に沿って移動しながら第2ダミーボタン画像312に変化して、例えば水の塊の上に乗る第1演出画像501を表示する。この期間では、副制御手段は、操作ボタン13を無効化状態に制御する。なお、操作ボタン13の無効化状態とは、押圧操作は可能であるが、操作ボタン13を操作しても操作信号が演出制御基板25に入力されない状態である。
図43Cに示すように、第2ダミーボタン画像312が所定の位置まで移動して、水の塊の上に乗ると、副制御手段は、「押せ!」という文字画像510を表示し、操作ボタン13を有効化状態に切り換える。この状態で、遊技者が操作ボタン13を操作すると、副制御手段は、図44Aに示すように、第2ダミーボタン画像312を例えば水の塊の中まで移動して停止した後、図44Bに示すように、「CHANCE!」という第1期待度画像511を表示する。
ダミーボタン画像が水の塊の中まで移動して停止した場合には、再びボタン演出が行われる。なお、ダミーボタン画像が水の塊の中まで移動して停止した場合でも、再度ボタン演出を行わないようにしてもよい。
副制御手段は、第1期待度画像511を表示した後、図45Aに示すように、第2ダミーボタン画像312を表示し、この第2ダミーボタン画像312が一点鎖線で示す移動軌跡に沿って移動しながら第3ダミーボタン画像313に変化して、水の塊の上に乗る第2演出画像502を表示する。この期間では、副制御手段は、操作ボタン13を無効化状態に制御する。
図45Bに示すように、第3ダミーボタン画像313が所定の位置まで移動して、水の塊の上に乗ると、副制御手段は文字画像510を表示し、操作ボタン13を有効化状態に切り換える。この状態で、遊技者が操作ボタン13を操作すると、第2ダミーボタン画像312が水の塊の下まで移動した後、図45Cに示すように、「BIG CHANCE!」という第2期待度画像512を表示する。ダミーボタン画像が水の塊の下まで移動した場合には、再びボタン演出が行われることはない。
本実施形態では、第1〜第3ダミーボタン画像311〜313は、表示された場合に抽選結果が当りである可能性を示唆する画像であり、第1ダミーボタン画像311、第2ダミーボタン画像312、第3ダミーボタン画像313の順に、当りである可能性が高くなる。例えば、第3ダミーボタン画像313が表示された場合には、操作ボタン13が有効化状態に切り換わった際に、レインボーのEF画像(表示された場合には、当りが確定)が表示される確率が、第1,第2ダミーボタン画像311,312が表示された場合よりも高い。また、第2ダミーボタン画像312が表示された場合には、レインボーのEF画像が表示される確率が、第1ダミーボタン画像311が表示された場合よりも高い。
また、操作ボタン13が無効化状態の期間では、第1ダミーボタン画像311から第2ダミーボタン画像312への変化、第2ダミーボタン画像312から第3ダミーボタン画像313への変化に代えて、同じダミーボタン画像で色が変化するようにしてもよい。例えば、同じダミーボタン画像でも、白色、赤色、金色の順に、表示された場合に当りである可能性が高くなるようにし、操作ボタン13が無効化状態の期間で、ダミーボタン画像の色を白色から赤色に変化、白色から金色に変化、赤色から金色に変化させる。
本実施形態では、第1,第2期待度画像511,512は、表示された場合に抽選結果が当りである可能性を示唆する画像であり、第1期待度画像511、第2期待度画像512の順に、当りである可能性が高くなる。
2回行われるボタン演出では、1回目よりも2回目の方が、当りの可能性が高いダミーボタン画像、期待度画像が表示される。
ボタン演出の回数は、2回以上(複数回)であれば適宜変更可能である。
本実施形態では、1回目のボタン演出でのボタン無効化期間に第1ダミーボタン画像311が第2ダミーボタン画像312に変化し、2回目のボタン演出でのボタン無効化期間に第2ダミーボタン画像312が第3ダミーボタン画像313に変化するようにしているが、1回目のボタン演出でのボタン無効化期間に第1ダミーボタン画像311を表示し、2回目のボタン演出でのボタン無効化期間に第1ダミーボタン画像311を第2ダミーボタン画像312に変化させるようにしてもよい。
ボタン無効化期間に第1ダミーボタン画像311を表示した場合には、操作ボタン13の有効化と同時に、第2ダミーボタン画像312よりも第1ダミーボタン画像311を表示し易く、ボタン無効化期間に第1ダミーボタン画像311を第2ダミーボタン画像312に変化させた場合には、操作ボタン13の有効化と同時に、第1ダミーボタン画像311よりも第2ダミーボタン画像312を表示し易くすることが好ましい。なお、表示し易いとは、常に表示する場合も含む。
[第7実施形態]
第7実施形態では、ボタン演出での操作ボタン13の有効化/無効化状態を報知する。
図46Aに示すように、リーチ状態になると、副制御手段は、液晶表示装置36に、複数の破片が集まる破片画像500を表示する。そして、図46Bに示すように、破片画像500により第1ダミーボタン画像311を形成し、この第1ダミーボタン画像311が一点鎖線で示す移動軌跡に沿って移動しながら第2ダミーボタン画像312に変化して、例えば水の塊の上に乗る第1演出画像501を表示する。この期間では、副制御手段は、操作ボタン13を無効化状態に制御し、第1演出画像501を白黒で表示する。
図46Cに示すように、第2ダミーボタン画像312が所定の位置まで移動して、水の塊の上に乗ると、副制御手段は、「押せ!」という文字画像510を表示し、操作ボタン13を有効化状態に切り換え、第2ダミーボタン画像312及び水の塊画像をカラーで表示する。以降、操作ボタン13が有効状態の場合には、画像をカラーで表示する。
第2ダミーボタン画像312及び水の塊画像をカラーで表示した状態で、遊技者が操作ボタン13を操作すると、副制御手段は、図47に示すように、第2ダミーボタン画像312が例えば水の塊の中まで移動して停止した後、「CHANCE!」という第1期待度画像511(図44B参照)を表示する。
ダミーボタン画像が水の塊の中まで移動して停止した場合には、再びボタン演出が行われる。なお、ダミーボタン画像が水の塊の中まで移動して停止した場合でも、再度ボタン演出を行わないようにしてもよい。
副制御手段は、第1期待度画像511を表示した後、図48Aに示すように、第2ダミーボタン画像312を表示し、この第2ダミーボタン画像312が一点鎖線で示す移動軌跡に沿って移動しながら第3ダミーボタン画像313に変化して、水の塊の上に乗る第2演出画像502を表示する。この期間では、副制御手段は、操作ボタン13を無効化状態に制御し、第2演出画像502を白黒で表示する。
図48Bに示すように、第3ダミーボタン画像313が所定の位置まで移動して、水の塊の上に乗ると、副制御手段は文字画像510を表示し、操作ボタン13を有効化状態に切り換え、第3ダミーボタン画像313及び水の塊画像をカラーで表示する。
第3ダミーボタン画像313及び水の塊画像をカラーで表示した状態で、遊技者が操作ボタン13を操作すると、第2ダミーボタン画像312が水の塊の下まで移動した後、「BIG CHANCE!」という第2期待度画像512(図45C参照)を表示する。ダミーボタン画像が水の塊の下まで移動した場合には、再びボタン演出が行われることはない。
第7施形態では、第6実施形態と同様に、第1〜第3ダミーボタン画像311〜313は、表示された場合に抽選結果が当りである可能性を示唆する画像であり、第1ダミーボタン画像311、第2ダミーボタン画像312、第3ダミーボタン画像313の順に、当りである可能性が高くなる。
また、操作ボタン13が無効化状態の期間では、第1ダミーボタン画像311から第2ダミーボタン画像312への変化、第2ダミーボタン画像312から第3ダミーボタン画像313への変化に代えて、同じダミーボタン画像で表示態様(例えば、サイズや向き等)が変化するようにしてもよい。例えば、同じダミーボタン画像でも、小サイズ、中サイズ、大サイズの順に、表示された場合に当りである可能性が高くなるようにし、操作ボタン13が無効化状態の期間で、ダミーボタン画像のサイズを小サイズから中サイズに変化、小サイズから大サイズに変化、中サイズから大サイズに変化させる。
第7実施形態では、第6実施形態と同様に、第1,第2期待度画像511,512は、表示された場合に抽選結果が当りである可能性を示唆する画像であり、第1期待度画像511よりも第2期待度画像512の方が、当りである可能性が高い。
操作ボタン13が無効化状態の場合は白黒で画像を表示し、有効化状態の場合はカラーで画像を表示しているが、無効化状態と有効化状態とで色調が異なればよく、例えば、無効化状態では白で表示し、有効化状態では赤色で表示するようにしてもよい。さらに、色調を異ならせるのに代えて又は加えて、画像の大きさを異ならせるようにしてもよい。例えば、演出画像で表示するダミーボタン画像よりも、「押せ」という文字画像とともに表示するダミーボタン画像を大きく表示する。
第6,第7実施形態では、1回目のボタン演出でダミーボタン画像が水の塊の上に乗る(移動成功)ようにしているが、ダミーボタン画像が水の塊の上に乗らない(移動失敗)ようにしてもよい。この移動失敗の場合には、この時点でボタン演出は終了し、文字画像510は表示されず、操作ボタン13を操作しても、第1期待度画像511は表示されない。
第4〜第7実施形態のボタン演出は、変動表示中であれば実行可能であり、さらには、複数回実行するようにしてもよい。
第4〜第7実施形態では、1個の操作ボタン及びダミーボタンユニットで、3種類の操作態様を実行可能にしているが、形状又は大きさの異なる複数の操作ボタンを設け、各々に対応した演出用の画像を表示するようにしてもよい。
以上、本実施形態としてパチンコ遊技機について説明したが、本発明は、これに限らず、回胴式遊技機、雀球式遊技機、アレンジボール機、封入式遊技機、羽物機と称されるパチンコ機等にも適用可能である。