JP6655505B2 - 吐出器 - Google Patents
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Description
したがって、帯体のうち、前記一方側の端部が力点として、前記他方側の端部が支点として、前記中間部が作用点として、それぞれ機能することとなり、押下ヘッドに加えた押下力を、梃子の原理により増幅させて前記中間部を介して作動部に及ぼすことができる。これにより、内容物を吐出させる際の、押下ヘッドの押下力を低減することができる。
また、帯体において、力点である前記一方側の端部が、支点である前記他方側の端部よりシリンダ径方向の内側に位置しているので、構造を複雑にせず簡易な構成で前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
この場合には、支持突部に連結された帯体の前記一方側の端部が、押下ヘッドの下降移動に伴い、筒状に形成された作動部の内側を下方に向けて進入するので、押下ヘッドの下降移動時に、力点である前記一方側の端部が、シリンダ径方向に変位しにくい状態で下方に向けて案内されることとなる。したがって、押下ヘッドの下降移動時に、帯体の前記一方側の端部が引っ掛かるのを抑制することが可能になり、押下ヘッドを円滑に下降移動させることができる。
この場合には、帯体のうち、支点である前記他方側の端部、及び力点である前記一方側の端部がそれぞれ、作用点である前記中間部よりも下方に位置しているので、押下ヘッドに加えた押下力を、梃子の原理により増幅させて前記中間部を介して作動部に確実に及ぼすことができる。
また、力点である前記一方側の端部が、支点である前記他方側の端部よりも上方に位置しているので、押下ヘッドの押下ストロークを確保しやすく、一度の押下操作によって、大量の内容物を吐出することを容易に実現することができる。
この場合には、帯体がシリンダ周方向に間隔をあけて複数配設されているので、押下ヘッドに加えた押下力を、前記中間部を介して、シリンダ周方向に偏り少なく作動部に及ぼすことができる。
以下、シリンダ軸Oに沿って、押下ヘッド15側を上側、ピストン部4側を下側という。また、上下方向から見た平面視において、シリンダ軸Oに直交する方向をシリンダ径方向といい、シリンダ軸O回りに周回する方向をシリンダ周方向という。
中栓13の上下方向の中間部における外周面には、シリンダ径方向の外側に向けて突出したフランジ部14が形成されている。このフランジ部14は、シリンダ周方向の全周にわたって延びる円環状の板部である。このフランジ部14は、中栓13を支持するための支持部であり、口部11aの上端開口縁上に載置されている。
シリンダ部3には、装着キャップ2に接続され、口部11aに装着された装着筒部30が設けられている。装着筒部30は、シリンダ部3の底壁部31から下方に向けて延在し、シリンダ軸Oと同軸に配置されている。装着筒部30の下端部には、装着キャップ2の上端部内にアンダーカット嵌合され、前述した中栓13におけるフランジ部14上に載置された支持フランジ部30aが形成されている。
天壁部12aは、シリンダ部3の上方に配置され、シリンダ部3の上端開口縁上に載置されている。
支持筒部12cは、シリンダ部3の上端部の内側に配設された略円筒形状の筒部であり、シリンダ軸Oと同軸に配置されている。
下筒部63の上端部の内周面には、全周にわたって延びるとともに、シリンダ径方向の内側に向けて突出した円環状の弁座部64が形成されている。また、接続筒部60は、シリンダ部3と一体に形成されている。下筒部63の下端部は、中栓13内に嵌合されている。
周壁部70は、吸込み部6の上筒部62内にアンダーカット嵌合されている。弁体部71は、弁座部64の上面に密に当接している。連結片72は、例えばシリンダ周方向に間欠的に複数配設され、弁体部71の外周面と周壁部70の内周面とを繋いでいる。
根元筒部82は、シリンダ部3と一体に形成されている。根元筒部82の後端部は、端壁部82aによって閉塞されている。根元筒部82の後端部の上部は、シリンダ部3の内部に向けて開口されている。
また、根元筒部82の内側には、ノズル軸Lに対して直交する隔壁部83が配設されている。
また、隔壁部83には、ノズル軸方向に貫通する複数の流通孔83bが形成されている。流通孔83bは、内容物が流通する流路であり、挿通孔83aの周囲に間欠的に形成されている。
吐出弁9は、ノズル部8の内側に取付けられる弁基部90と、弾性変形することにより液室32と吐出口8aとの連通及びその遮断を切り替える弁部91と、を備えている。
弁部91は、弁基部90から前側に向けて延びる筒状に形成されている。
挿通部93のうち、隔壁部83より後側に位置する後端部には、ノズル径方向の外側に向けて突出する係止部94が形成されている。挿通部93は、挿通孔83aに前後動自在に挿通される。吐出弁9が前進端位置に位置したときに、係止部94が隔壁部83の後面に当接し、吐出弁9が後退端位置に位置したときに、基部本体92が隔壁部83の前面に当接する。
弁部91は、前側に向かって漸次拡径されたテーパー状の筒形状をなし、弁基部90の基部本体92の外周縁から、前側に向かって突出している。弁部91の前端部は、根元筒部82の内周面に全周にわたって密に当接している。
ピストン部4は、図1に示すように、シリンダ軸Oに直交する底壁部40と、底壁部40の外縁から上方に向けて延びる周壁部41と、周壁部41をシリンダ径方向の外側から囲繞し、かつシリンダ部3内に摺動自在に嵌合された筒状の摺接部43と、を備えている。
作動筒部50は円筒形状をなし、シリンダ軸Oと同軸に配設されている。作動筒部50の下端部は、中蓋12のガイド筒部12e内に下降移動可能に挿入されている。作動筒部50の上端部には、シリンダ径方向の外側に向けて延びる環状の係合フランジ部50aが形成されている。係合フランジ部50aはシリンダ軸Oと同軸に配設されている。
係合フランジ部50aの上面における内周縁部及び外周縁部は、縦断面視において径方向の外側に向けて突の曲面状に面取りされている。係合フランジ部50aの下面には、後述するコイルスプリング52が保持されるスプリング保持部50bが形成されている。
作動筒部50の上端部における内周面には、シリンダ径方向の内側に向けて突出し、連結筒部51を係止する係止突片50cが形成されている。係止突片50cは、全周にわたって連続して延びている。
図4に示すように、作動筒部50の外周面には、シリンダ径方向の外側に向けて突出し、上下方向に延びる外周突部50dが形成されている。外周突部50dは、シリンダ周方向に間隔をあけて複数形成されている。複数の外周突部50dは、中蓋12のガイド筒部12eの内周面に形成された複数の内周溝12hに各別に挿入される。
嵌合筒部51aはシリンダ軸Oと同軸に配設されている。嵌合筒部51aの上端部には、内径及び外径が縮径した縮径部51cが形成されている。縮径部51cは、内径が上方に向かうに従い漸次、拡径した先細り形状となっている。
嵌合筒部51aの縮径部51cにおける外周面には、作動筒部50の係止突片50cに係止された被係止部51dが形成されている。被係止部51dは、全周にわたって連続して延びるとともに、シリンダ径方向の内側に向けて窪む溝状をなしている。
また、嵌合フランジ部51bは、中蓋12の底壁部12dの下面に設けられたストッパ12fと当接可能とされており、これにより、作動部5の上昇端位置が決められている。
コイルスプリング52は、作動筒部50をシリンダ径方向の外側から囲っており、コイルスプリング52の下端は、中蓋12の底壁部12dの上面に係止され、コイルスプリング52の上端は、作動筒部50のスプリング保持部50bの内側に嵌合されて、作動筒部50の係合フランジ部50aの下面に係止されている。コイルスプリング52の下端は、中蓋12における支持筒部12cとガイド筒部12eとのシリンダ径方向の間に挿入されて、中蓋12の底壁部12dの上面に係止されている。
周壁部15bは、中蓋12の外筒部12b及びシリンダ部3の上端部をシリンダ径方向の外側から囲う円筒形状の直筒部材であり、シリンダ軸Oと同軸に配置されている。
周壁部15bには、周壁部15bをシリンダ径方向に貫く開口部15eが形成されている。開口部15eは、周壁部15bのうち、ノズル部8に上下方向で対向する部分に形成されている。開口部15eはシリンダ径方向から見て下方に向けて開放され、上方に向けて突の曲線状に形成されている。
図4に示すように、支持突部15cの外周面には、後述する帯体21が収容可能な収容凹部15fが形成されている。収容凹部15fは、支持突部15cの外周面に、シリンダ周方向に間隔をあけて複数形成されている。収容凹部15fはシリンダ軸Oに直交する横断面視で矩形状をなし、支持突部15cにおける上下方向の全長にわたって形成されている。収容凹部15fのシリンダ周方向の大きさは、帯体21のシリンダ周方向の大きさよりも大きく、収容凹部15fのシリンダ径方向の大きさは、帯体21のシリンダ径方向の大きさよりも大きくなっている。
支持突部15cの外径は、作動部5の連結筒部51における嵌合筒部51aの内径よりも小径となっている。支持突部15cは、押下ヘッド15の下降移動に伴い、嵌合筒部51aの内側を下方に向けて進入する。
支持軸部16の下端部には、シリンダ径方向の外側に向けて延びる連結フランジ部16aが形成されている。連結フランジ部16aの外周縁部には、上方に向けて突出する連結壁部16bが形成されている。連結フランジ部16aの上面と、支持突部15cの下端縁と、の間に上下方向の隙間が設けられている。
帯体21における前記一方側の端部21aと、前記他方側の端部21bと、の間の中間部21cが、作動部5に係合されている。図示の例では、前記中間部21cは、作動筒部50の係合フランジ部50aの上面に当接して係合している。
また本実施形態では、帯体21における前記一方側の端部21aは、前記他方側の端部21bよりシリンダ径方向の内側に位置している。
複数の帯体21における前記一方側の端部21a同士は、内側接続筒部22を介して互いに連結されている。内側接続筒部22は、支持軸部16の連結フランジ部16aと、押下ヘッド15の支持突部15cと、の間の上下方向の隙間に配設され、これらの連結フランジ部16aと支持突部15cとにより上下方向に挟みこまれている。帯体21の一方側の端部21aは、内側接続筒部22の上端部に接続されている。これにより、帯体21の前記一方側の端部21aが、支持突部15cに連結されている。
外側接続筒部23の下端部は、中蓋12の外筒部12bにアンダーカット嵌合されている。これにより、帯体21の前記他方側の端部21bが、固定部材10に連結されている。
これに伴い、押下ヘッド15の支持突部15cに連結された帯体21の前記一方側の端部21aが、支持突部15cとともに、作動部5の連結筒部51における嵌合筒部51aの内側を下方に向けて進入する。これにより、帯体21の前記中間部21cが順次、作動筒部50の内側に引き込まれるとともに、帯体21の前記中間部21cの下面が、作動筒部50の係合フランジ部50aの上面を下方に向けて押下する。
その後、図3に示すように、作動筒部50の係合フランジ部50aの下面が、中蓋12の天壁部12aの上面に当接或いは近接した際に、ピストン部4の底壁部40の下面が、シリンダ部3の底壁部31の上面に当接する。
これにより、液室32内の内容物が根元筒部82の後方に流入した後、隔壁部83の流通孔83bを通って根元筒部82内を前側に向かって流通し、さらに、根元筒部82内からノズル筒部81内に流入し、ノズル筒部81内を通って吐出口8aから外部に吐出される。
なおこの際、作動筒部50の上昇に伴い、作動筒部50の係合フランジ部50aの上面が、帯体21の前記中間部21cを押し上げる。これにより帯体21の前記一方側の端部21aが押下ヘッド15の支持突部15cとともに上昇移動し、支持突部15cの、作動筒部50及び連結筒部51の内側から上方に向けた突出量が増大する。
これにより、容器本体11内の内容物がディップチューブ61内に流入してディップチューブ61内を上方に向かって流通し、弁座部64の内側を通って吸込み弁7の周壁部70の内側に流入する。そして、その内容物は、周壁部70と弁体部71との間の隙間を通って流通し、接続筒部60の上筒部62の内側を通過して液室32内に吸込まれる。
したがって、帯体21のうち、前記一方側の端部21aが力点として、前記他方側の端部21bが支点として、前記中間部21cが作用点として、それぞれ機能することとなり、押下ヘッド15に加えた押下力を、梃子の原理により増幅させて前記中間部21cを介して作動部5に及ぼすことができる。これにより、内容物を吐出させる際の、押下ヘッド15の押下力を低減することができる。
また、帯体21において、力点である前記一方側の端部21aが、支点である前記他方側の端部21bよりシリンダ径方向の内側に位置しているので、構造を複雑にせず簡易な構成で前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
また、力点である前記一方側の端部21aが、支点である前記他方側の端部21bよりも上方に位置しているので、押下ヘッド15の押下ストロークを確保しやすく、一度の押下操作によって、大量の内容物を吐出することを容易に実現することができる。
また、帯体21がシリンダ周方向に間隔をあけて複数配設されているので、押下ヘッド15からの押下力を、シリンダ周方向に偏り少なく作動部5に伝達することができる。
また、上記実施形態においては、帯体21は、シリンダ周方向に間隔をあけて複数配設されている構成を示したが、このような態様に限られない。帯体が1つ配設されてもよい。
また、上記実施形態においては、帯体21の前記他方側の端部21bが、中蓋12に連結された構成を示したが、このような態様に限られない。帯体の前記他方側の端部21bは、固定部材における装着筒部、シリンダ部、及びノズル部のうちのいずれかに連結されてもよい。
また、上記実施形態においては、帯体21の前記中間部は、作動部5の作動筒部50における係合フランジ部50aの上面に当接して係合している構成を示したが、このような態様に限られない。前記中間部21cは、作動筒部の側面に係合してもよいし、作動部における連結筒部に係合してもよい。
3 シリンダ部
4 ピストン部
5 作動部
10 固定部材
15 押下ヘッド
15c 支持突部
20 可動部材
21 帯体
21a 一方側の端部
21b 他方側の端部
21c 中間部
Claims (4)
- 上下方向に延びるシリンダ部を備える固定部材と、
シリンダ部内に上下方向に摺動可能に配設されたピストン部、前記ピストン部の上方に上方付勢状態で下降移動可能に配設され、前記ピストン部の上下動に連係する作動部、及び前記作動部を覆い、下降移動可能に配設された押下ヘッドを有する可動部材と、を備える吐出器であって、
長手方向における一方側の端部が前記押下ヘッドに連結され、かつ他方側の端部が前記固定部材に連結された帯体を備え、
前記帯体における前記一方側の端部と、前記他方側の端部と、の間の中間部が、前記作動部に係合され、
前記一方側の端部は、前記他方側の端部より、シリンダ軸方向から見てシリンダ軸に直交するシリンダ径方向の内側に位置していることを特徴とする吐出器。 - 前記作動部は上下方向に延びる筒状に形成され、
前記押下ヘッドには、下方に向けて突出する支持突部が形成され、
前記帯体の前記一方側の端部は、前記支持突部に連結され、前記押下ヘッドの下降移動に伴い、前記作動部の内側を下方に向けて進入することを特徴とする請求項1に記載の吐出器。 - 前記帯体において、前記一方側の端部、及び前記他方側の端部はそれぞれ、前記中間部よりも下方に位置し、前記一方側の端部は、前記他方側の端部より上方に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の吐出器。
- 前記帯体は、前記シリンダ軸周りに沿うシリンダ周方向に間隔をあけて複数配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の吐出器。
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