JP6655375B2 - 真空乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、真空圧状態で加熱処理物を加熱するための真空乾燥機に関する。
乾燥機は、槽内に加熱処理物を収容して加熱処理するのに用いられる。この種の乾燥機であるオーブンが、特許文献1に開示されている。乾燥機の槽は箱型に作られており、開閉扉を有し、槽内の雰囲気はヒータにより加熱される構造である。
作業者は、この扉を開けて槽内に加熱処理物を配置して、その後この扉を閉じて槽内の加熱処理物を加熱した後、再び扉を開けて加熱処理済みの加熱処理物を取り出すようになっている。
特開2007−271126号公報
ところで、特許文献1に記載の乾燥機は、再び扉を開けて加熱処理した加熱処理物を取り出す際に、槽内の雰囲気には加熱処理物を加熱処理した際に発生する粉体等が含まれている。
このため、作業者が扉を開ける前に、扉を含む乾燥機の槽の前側に、別に用意したエンクロージャ(粉体等を含む噴気が槽の外部に漏れるのを防止する密閉状の袋状の曝露防止具)を取り付けて、槽の内部から粉体等が漏れ出ないようにすることが提案されている。このエンクロージャが扉を含む乾燥機の槽の前側に取り付けられることで、槽内の粉体等を含む雰囲気の空気が、乾燥機の外部に漏れ出ないように封じ込める。
しかも、乾燥機が、真空圧状態で加熱処理物を乾燥する真空乾燥機である場合には、扉を開ける際には、真空状態を大気圧状態に戻してから開ける必要がある。作業者が、扉を開けようとする度に、このような特注品の大型のエンクロージャを別途用意して、エンクロージャを、扉を含む乾燥機の槽の前側に取り付けて、真空状態を大気圧状態に戻してから扉を開ける作業を、現場で行う。この作業は、とても手間がかかりであり大変面倒であり、実用的ではない。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、エンクロージャのような曝露防止具を別途用意する必要が無く、作業者が開閉扉を開けても、真空加熱処理空間の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないようにすることができる真空乾燥機を提供することにある。
上記課題を達成するため、請求項1に記載の真空乾燥機は、加熱処理物を収容して真空圧状態で加熱するための真空乾燥機であって、開口部を有し、前記加熱処理物を収容して加熱するための真空加熱処理空間を有する本体部と、前記本体部の前記開口部を開閉可能に閉鎖する開閉扉と、前記真空加熱処理空間の内部を前記真空圧状態になるように真空吸引する真空引き経路と、前記真空加熱処理空間の内部が前記真空圧状態から前記大気圧状態になったかどうかを検知して圧力信号を出す圧力センサと、前記圧力センサからの前記圧力信号により、前記真空加熱処理空間の内部が前記真空圧状態から前記大気圧状態になると、前記真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を前記本体部の外部に排気する排気ファンを有する排気経路と、前記開閉扉を開けるための指示を検知する検知部と、前記検知部からの信号により前記排気ファンを起動して前記排気経路を通じて前記真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を排出させる制御部と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の真空乾燥機では、圧力センサからの圧力信号により、真空加熱処理空間の内部が真空圧状態から大気圧状態になると、検知部が、開閉扉を開けるための指示を検知すると、この検知部からの信号により排気ファンを起動して排気経路を通じて真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を排出させる。このため、真空圧状態で加熱処理物を加熱する真空乾燥機において、エンクロージャのような特注品の大型の曝露防止具を別途用意する必要が無く、作業者が開閉扉を開けても、真空加熱処理空間の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないようにすることができる。
請求項2に記載の真空乾燥機では、前記開閉扉は、開閉操作用の取手を有し、前記真空加熱処理空間の内部が前記大気圧状態になっている際に、前記検知部は、前記開閉扉を開けるための前記指示として前記取手に配置され前記取手に触れるのを検知して前記制御部に通知し、前記制御部の指令により前記排気ファンを起動させて、前記大気圧状態の前記真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させるための接触センサであることを特徴とする。
請求項2に記載の真空乾燥機では、検知部は接触センサであり、この接触センサは、開閉扉を開けるための指示として取手に配置され取手に触れるのを検知して制御部に通知し、制御部の指令により排気ファンを起動させて真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させる。このため、真空圧状態で加熱処理物を加熱する真空乾燥機において、作業者が開閉扉を開けても、真空加熱処理空間内の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないようにすることができる。
請求項3に記載の真空乾燥機では、前記真空加熱処理空間の内部が前記大気圧状態になっている際に、前記検知部は、前記開閉扉を開けるための前記指示としてオン操作することで前記制御部に通知して、前記制御部の指令により前記排気ファンを起動させて、前記大気圧状態の前記真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させるための排気スイッチであることを特徴とする。
請求項3に記載の真空乾燥機では、検知部は排気スイッチであり、この排気スイッチは、開閉扉を開けるための指示としてオン操作することで制御部に通知して、制御部の指令により排気ファンを起動させて真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させる。このため、真空圧状態で加熱処理物を加熱する真空乾燥機において、作業者が開閉扉を開けても、真空加熱処理空間内の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないようにすることができる。
請求項4に記載の真空乾燥機では、前記開閉扉が開かないようにロックするドアロック部を備え、前記真空加熱処理空間の内部が前記大気圧状態になっている際に、前記制御部は、前記排気ファンを起動して所定時間後に、前記ドアロック部による前記開閉扉のロック状態を解除させることを特徴とする。
請求項4に記載の真空乾燥機では、制御部は、排気ファンを起動して所定時間後に、扉ロックによる開閉扉のロック状態を解除させるので、作業者は、真空加熱処理空間の内部が前記大気圧状態になっている際に、加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を排出した後でなければ、開閉扉を開けることができない。従って、真空圧状態で加熱処理物を加熱する真空乾燥機において、真空加熱処理空間の内部が前記大気圧状態になっている際に、真空加熱処理空間内の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないように、作業安全性を確保できる。
請求項5に記載の真空乾燥機では、前記開閉扉が前記開口部を閉鎖しているロック状態を解除させた後に、前記開閉扉を開けて前記開口部の開放を行って前記加熱処理物を取り出す際に、前記本体部の排気風量は、前記開閉扉が前記開口部を閉鎖している前記ロック状態の排気風量よりも、大きくなるように切り替えられることを特徴とする。
請求項5に記載の真空乾燥機では、開閉扉を開けて加熱処理物を取り出そうとする場合に、本体部内に粉体が残留していたとしても、開口部を通じて外部に漏れ出るのを確実に防ぐことができる。
請求項6に記載の真空乾燥機では、前記排気ファンは、HEPAフィルタを備え、使用後の前記HEPAフィルタは、バッグに収容された状態で前記排気経路から取り外されることで、前記排気経路より前記本体部内の粉体が外部に飛散されない構成であることを特徴とする。
請求項6に記載の真空乾燥機では、使用後のHEPAフィルタは、バッグに入れてから、バッグごと使用後のHEPAフィルタを排気経路から取り外すことができ、排気経路より本体部内の粉体を外部に飛散させない構成である。このため、HEPAフィルタに付着している粉体等が、本体部の外部に漏れるのを確実に防ぐことができる。
本発明によれば、エンクロージャのような曝露防止具を別途用意する必要が無く、作業者が開閉扉を開けても、真空加熱処理空間の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないようにすることができる真空乾燥機を提供できる。
本発明の真空乾燥機の実施形態を示す正面図である。 図1に示す真空乾燥機の平面図である。 図1に示す真空乾燥機の右側の側面図である。 図1に示す真空乾燥機の背面図である。 制御ボックスを示す正面図である。 真空乾燥機の系統システムを示す系統図である。 真空乾燥機の動作例を示すフロー図である。 図7に続く真空乾燥機の動作例を示すフロー図である。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
図1は、本発明の真空乾燥機の実施形態を示す正面図である。図2は、図1に示す乾燥機の平面図である。図3は、図1に示す真空乾燥機の右側の側面図である。図4は、図1に示す真空乾燥機の背面図である。
図1ないし図4に示す真空乾燥機1は、耐熱性を有する金属により作られた箱型の槽(チャンバ)を有する加熱処理装置であり、真空圧状態で、例えば薬品等の粉体等の加熱処理物を封じ込めて加熱する機能を有する。
この真空乾燥機1は、本体部2と、開閉扉3と、外部機器4を有している。本体部2と開閉扉3は、箱型の密閉可能な槽を構成している。
図1と図2に示すように、この本体部2は、上面部2A、底面部2B、左側面部2C、右側面部2D、背面部2E、そして前面部2Fを有する直方体形状の箱部材である。本体部2の内部は、真空状態で所定の温度で加熱可能な直方体形状の真空加熱処理空間SPである。
図1と図3に示すように、底面部2Bの四隅位置には、本体部2の支持用の脚部材2Gが設けられている。図2と図3に示すように、本体部2の前面部2Fには、矩形の前面開口部2Hが設けられている。開閉扉3が、この前面開口部2Hを密閉状態で閉鎖可能になっている。これにより、本体部2の真空加熱処理空間SP内で加熱処理された加熱処理物から例えば粉体が発生しても、その粉体が真空加熱処理空間SP内から外部には出ないようになっている。
図1に示すように、開閉扉3は、耐熱ガラス窓3Gを有している。このため、作業者は、この耐熱ガラス窓3Gを通じて、内部の真空加熱処理空間SP内の様子を見ることができる。
図1と図2に示すように、開閉扉3の一端部3Aは、ヒンジ部材HBを用いて、左側面部2Cの前端部分に対して取り付けられており、開閉扉3は、図2に示すようにヒンジ部材HBを中心として、RR方向に開くことができる。開閉扉3の他端部3Bの表面には、図3に示すように取手5が設けられている。
これにより、使用者は、図2に示す取手5を把持してRR方向に引くことで、ヒンジ部材HBを中心にして、開閉扉3をRR方向に開けることにより、使用者は、加熱処理物を、この開口部2Hを通じて本体部2内の真空加熱処理空間SP内に挿入できる。また、使用者は、真空加熱処理空間SP内を真空圧状態下から大気圧状態に戻してから、開口部2Hを通じて処理後の加熱処理物を取り出すことができる。
図1と図3に例示するように、本体部2内には、真空加熱処理空間SP内に配置された加熱処理物を所定の温度で加熱するために、例えば破線で示すように、パネル状のヒータHが配置されている。このパネル状のヒータHは、例えば真空加熱処理空間SPを形成する上面部、下面部、左右側面部、背面部や、必要に応じて、開閉扉3内にも配置されている。
図1に示すように、本体部2の上面部2Aには、扉スイッチ(ドアスイッチ)6が配置されている。この扉スイッチ6は、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖している状態ではオフ信号を発生するが、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを少しでも開けた状態になるとオン信号を発生する。
図1に示すように、本体部2の下部2Mには、制御ボックス7が配置されている。図5は、この制御ボックス7を示す正面図である。この制御ボックス7は、図5に拡大して例示するように、ドア開閉ランプ8と、排気ファン起動ランプ9と、排気スイッチ10を有する。
図5に示すドア開閉ランプ8は、開閉扉3が閉じているか開いているかを示す。ドア開閉ランプ8は、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖している状態を示す例えば緑色のランプ8Aと、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを開けている状態を示す例えば赤色のランプ8Bを有する。緑色のランプ8Aは、扉スイッチ6がオフ信号を発生していて安全な状態であると発光し、赤色のランプ8Bは、扉スイッチ6がオン信号を発生していて注意喚起の状態であると発光するようになっている。
図1に示す排気ファン起動ランプ9は、後で説明する排気ファン16(図6を参照)が起動している時に点灯するランプである。排気スイッチ10は、作業者が後で説明する排気ファン16を起動して、本体部2内の真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気を、真空加熱処理空間SPの外部に排気する際に、作業者がオン操作するためのスイッチである。
図4に示すように、本体部2の背面部2Eには、真空ポンプ接続口31Aと自動バルブ32が設けられている。
図2と図3に示すように、本体部2の背面部2Eには、逆止弁21の付いた排気口11が設けられている。この排気口11は、例えばフレキシブルチューブ等の連結チューブ12を用いて、外部機器4の吸入口13に接続されている。
図1に示すように、この外部機器4は、本体ユニット15と、排気ファン16と、排気口17を有する。本体ユニット15は、HEPAフィルタ18を交換可能に内蔵している。本体ユニット15は、排気ファン16を内蔵しており、排気口17は本体ユニット15の下部に設けられている。このHEPA(High Efficiency Particulate Air Filter)フィルタ18は、空気清浄が求められる分野で使用される高性能フィルタである。
図1に示す排気ファン16が起動すると、本体部2内の真空加熱処理空間SP内の例えば粉体を含む雰囲気の空気は、排気口11と連結チューブ12と吸入口13を介して、本体ユニット15のHEPAフィルタ18を通ることで、粉体等がHEPAフィルタ18により捕獲された後、クリーンな空気が排気口17から排気される。
ただし、使用済みのHEPAフィルタ18には、例えば加熱処理物を加熱する際に発生する粉体等が付着している。このため、使用済みのHEPAフィルタ18を交換する際には、使用済みのHEPAフィルタ18を、図示しないバッグに包み込むようにして入れた状態で、本体ユニット15内から取り外すことで、使用済みのHEPAフィルタ18に付着している粉体が、漏れ出ないようにする。これにより、真空乾燥機1を使用する際に、粉体等を含む空気が外部に暴露することは無く、作業安全性がさらに向上する。
次に、図6を参照して、図1から図3に示す真空乾燥機1の構造例を、さらに説明する。
図6は、真空乾燥機1の系統システムを示す系統図である。
図6に示すように、本体部2の排気口11に接続されている連結チューブ12から、排気口17までは、排気経路(排気ライン)20を構成している。排気口11の付近には、逆止弁21が設けられている。この逆止弁21が連結チューブ12の途中に配置されていることで、外部の空気等が、排気口17側から連結チューブ12と本体部2の排気口11を経て、真空加熱処理空間SP内に逆流して入ってしまうのを、確実に防止することができる。
図6に示すように、逆止弁21と自動バルブ22は、HEPAフィルタ18を介して、排気ファン16に接続されている。これにより、制御部100が。排気ファン16を起動することにより、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気が、本体部2の排気口11と連結チューブ12と逆止弁21を経て、矢印T方向に送られ、粉体等を含む雰囲気の空気は、HEPAフィルタ18を通る。
これにより、HEPAフィルタ18は、粉体等を含む雰囲気の空気から粉体等を除去することで、外部に出る空気はクリーン化される。クリーン化された空気は、排気口17から、外部に排出される。
一方、図6に示すように、本体部2には、排気経路20の他に、真空引き経路(真空引きライン)30が設けられている。真空引き経路30は、チューブ31と、自動バルブ32と、真空ポンプ33と、逆流防止用自動バルブ34と、排気口35を有している。チューブ31Aと排気口35の間に配置されている。真空ポンプ33が作動すると、真空加熱処理空間SP内の雰囲気の空気は、排気経路20を通じて、T方向に真空引きされる。これにより、真空加熱処理空間SP内は所定の真空度の真空圧状態に維持される。
図6に示すように、自動バルブ32と真空ポンプ33の間には、パージライン40が接続されており、このパージライン40には、逆流防止用自動バルブ34が配置されている。
この逆流防止ライン40が接続されている理由は、次の通りである。自動バルブ32が開いていて、真空ポンプ33が作動している場合に、外気が排気口35から真空ポンプ33を介して自動バルブ32側へ入り込むのを防ぐために、逆流防止用自動バルブ34を開ける。これにより、逆流防止用自動バルブ34から真空ポンプ33側に外気を送り込んで、排気口35から真空ポンプ33を介して自動バルブ32側へ外気が入り込むのを防ぐ。
図6に示すように、本体部2は、給気部ともいうパージライン45を有する。このパージライン45には、パージ用自動バルブ46が配置されている。外部の空気は、パージ用自動バルブ46を開けることで、外気がパージライン45を通じて本体部2の真空加熱処理空間SP内に供給できる。
図6に示すように、制御ボックス7は制御部100を有している。この制御部100は、ドア開閉ランプ8と排気ファン起動ランプ9の点灯制御を行い、排気スイッチ10のオン/オフ信号を受ける。また、制御部100は、図6に示すように、排気経路20の自動バルブ22と、真空引き経路31の自動バルブ32と、逆流防止用自動バルブ34と、パージ用自動バルブ46のそれぞれの開閉動作の制御を行う。制御部100は、排気ファン16と、真空ポンプ33のそれぞれの起動制御を行う。
図6に示すように、取手5は、接触センサ25を有している。この接触センサ25は、作業者が取手5に触れると、接触信号CSを制御部100に送る。扉スイッチ6は、作業者が開閉扉3をわずかでも開けると、オン信号OSを制御部100に送る。これにより、制御部100は、開閉扉3が開いて前面開口部2Hが開放されている状態であることを、確実に認識できる。
図6に示すように、制御部100は、タイマ101を有している。作業者は、このタイマ101を用いて、図6に示す排気スイッチ10を押して排気ファン16が起動して排気を開始した後にこの排気ファン16の稼働を停止させるまでの、予め定められた所定時間等を設定することができる。
さらに、好ましくは、真空乾燥機1は、ドアロック部26を有する。このドアロック部26は、開閉扉3の開閉操作ができないようにロックして、開閉扉3が本体部2側から、不用意に開かないようにするために設けられている。このドアロック部26は、制御部100からのドア開成信号DSを受けると、解除される。これにより、開閉扉3のロックが外れて、作業者は、開閉扉3を開くことができる。
また、制御部100は、真空乾燥機1のパネル状のヒータHに対して通電することで、ヒータHを発熱させて、真空加熱処理空間SP内を所定の温度に設定可能である。なお、真空乾燥機1の本体部2と制御ボックス7は、商用電源Gから電源供給を受けている。
次に、図7と図8を参照して、上述した真空乾燥機1の動作例を説明する。図7は、真空乾燥機1の動作例を示すフロー図であり、図8は、図7に続く真空乾燥機1の動作例を示すフロー図である。なお、図7と図8に示す真空乾燥機1の動作例は、あくまで一例であり、真空乾燥機1の動作は任意に設定することができる。
図7に示す真空乾燥機1の動作例は、ステップS10からステップS16を有し、このステップS16は、図8に示す続きの動作例のステップS21に続く。図8では、続きの動作例のステップS21からステップS29を有する。図8に示す真空乾燥機1の続きの動作例では、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して触れた場合の動作例(1)と、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5には触れずに、排気スイッチ10を押した場合の動作例(2)が含まれている。
まず、図7に示すステップS10からステップS16を参照して、真空乾燥機1の動作を説明する。
図7のステップS10に示すように、図6に示す本体部2の真空加熱処理空間SP内が、真空乾燥機1を使用する前の状態であって、大気圧状態になっている。この場合には、例えば、制御部100の指令により、真空引き経路30の自動バルブ32は閉じており、パージライン45のパージ用自動バルブ46も閉じており、そして排気経路20の自動バルブ22は閉じている。
ステップS11では、作業者が図6の開閉扉3を開けて、真空乾燥機1の本体部2の真空加熱処理空間SP内に加熱処理物を入れて、真空圧状態下で所定の温度で加熱をする。この場合には、制御部100が、図6の自動バルブ32を開けて真空ポンプ33を起動して、真空加熱処理空間SP内を真空引きして、真空引き後は自動バルブ32を閉じて真空ポンプ33を止める。これにより、制御部100の指令により、真空加熱処理空間SP内の加熱処理物は、真空圧状態で、ヒータHにより所定の温度で加熱処理される。
図7のステップS12では、真空加熱処理空間SP内で、真空圧状態での加熱処理物の加熱処理作業が終わると、ステップS13に移る。そして、例えば制御部100は、真空引き経路30の自動バルブ32と、排気経路20の自動バルブ22を閉じた状態で、パージライン45のパージ用自動バルブ46は開ける。そして、制御部100は、排気経路20の自動バルブ22を開けて、ステップS14に移る。
ステップS14では、真空加熱処理空間SP内が、真空圧状態から大気圧状態になったら、ステップS15に移る。なお、真空加熱処理空間SP内の圧力は、図6に示す圧力センサ29により検知して、圧力信号PGを制御部100に送る。
ステップS15では、制御部100は、真空加熱処理空間SP内が真空圧状態から大気圧状態になったら、真空引き経路30の自動バルブ32と、パージライン45のパージ用自動バルブ46を閉じて、排気経路20の自動バルブ22を開けた状態にする。これにより、ステップS16に示すように、真空加熱処理空間SP内の加熱処理物の粉末等を含む雰囲気の空気を、真空加熱処理空間SP内から排気する作業の準備が完了するので、次の図8に示すステップS21に移る。
すでに説明したように、図8に示す真空乾燥機1の続きの動作例では、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して触れた場合の動作例(1)と、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5には触れずに、排気スイッチ10を押した場合の動作例(2)が含まれている。
<作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して触れた場合の動作例(1)>
まず、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して触れた場合の動作例を、図6と図8を参照して説明する。
図8のステップS21では、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して触ったかどうかを、制御部100が判断する。すなわち、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して触ると、接触センサ25が接触信号CSを制御部100に送ることにより、制御部100は、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して触ったと判断する。
ただし、この場合には、ドアロック部26が、まだ開閉扉3をロックしており、開閉扉3が本体部2側から、不用意に開かない。このため、本体部2の前面開口部2Hが不用意には開放されず、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気が、真空乾燥機1の外部に漏れ出ない。これにより、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気が、乾燥機1の外部に暴露しないようにして、作業安全性を確保している。
図8のステップS21において、作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して触ったと、制御部100が判断すると、図8のステップS23に移る。
ステップS23では、図8の制御部100は、排気ファン16を起動する。排気ファン16を起動中は、自動バルブ22は開いているが、真空ポンプ33の起動は不可であり、真空引き経路30の自動バルブ32は閉じており、パージライン45のパージ用自動バルブ46も閉じている。この時には、図6の排気ファン起動ランプ9が点灯して、作業者に排気ファン16を起動していることを明示することで、作業者は、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気が排気経路20を通じて排気中であることが分かる。
そして、図8のステップS24では、排気ファン16が、予め定めた所定時間、例えば10秒間排気ファン16を稼働させた状態で経過すると、制御部100は、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気を、HEPAフィルタ18に通して、真空加熱処理空間SP内から排出できたと判断する。
そして、この所定時間が経過すると、図6に示す制御部100は、ドアロック部26にドア開成信号DSを送る。これにより、ドアロック部26は、開閉扉3のロックを外して、作業者が開閉扉3を開くことができる状態になる。
この所定時間は、図6に示す制御部100のタイマ101に予め記憶されている。この所定時間とは、排気ファン16を稼働し続けることで、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気を、排気経路(排気ライン)20のHEPAフィルタ18に通して、真空加熱処理空間SP内から排出できるのに要する排出時間以上の時間である。
次に、図8のステップS25では、作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して開閉扉3を実際に開いたかどうかを判断する。作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して開閉扉3を、タイマ101に記憶されている所定時間開かない場合には、扉スイッチ6は、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖している状態ではオフ状態であるので、扉スイッチ6からはオン信号OSが制御部100には送られない。
従って、制御部100は、オン信号OSが所定時間送られてこないと、作業者が開閉扉3を開く意思が無いとみなして、ステップS26において、タイマ101に記憶されている所定時間経過後、例えば10秒後に、排気ファン16の稼働は停止して終了する。
一方、図8のステップS25において、作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して開閉扉3をタイマ101に記憶されている所定時間内に開いて、扉スイッチ6が、オン信号OSを制御部100に送る。この場合には、制御部100は、開閉扉3を開いたと判断して、ステップ27に移る。
図8のステップS27では、制御部100は、念のために排気ファン16の稼働を継続する。そして、ステップS28においては、作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して開閉扉3を実際に閉めたかどうかを判断する。すなわち、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖すると、扉スイッチ6からはオン信号OSが制御部100には送られないことから、制御部100は、作業者が開閉扉3を実際に閉めたと判断して、ステップS29に移る。
また、ステップS28において、扉スイッチ6は、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖していないと判断すると、ステップS27に戻り、引き続き、制御部100は、念のために排気ファン16の稼働を継続する。
図8のステップS29では、図6の制御部100は、排気ファン16を、タイマ101に記憶されている予め定めた所定時間、例えば10秒間、排気ファン16を稼働させた後、排気ファン16の稼働を停止する。
このようにして、図6に示す制御部100は、開閉扉3が不用意には開かないようにしていることで、真空乾燥機1の真空加熱処理空間SP内から、粉体等を含む雰囲気の空気が、前面開口部2Hから外部に暴露しないように、真空乾燥機1の取り扱い上の作業安全性を確保している。
また、作業者が、実際に開閉扉3を開けようとする場合には、開閉扉3を開ける前に、真空乾燥機1の真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気を、HEPAフィルタ18に通して、真空加熱処理空間SP内から排出できるようにする。これにより、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気が、開閉扉3を開けたことにより、前面開口部2Hから外部に暴露しないようにして、真空乾燥機1の取り扱い上の作業安全性を確保している。
さらに、ドア開閉ランプ8の緑色のランプ8Aは、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖している状態で点灯し、赤色のランプ8Bは、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを開けている状態で点灯する。これにより、作業者は、開閉扉3の開閉状態を、目視で確認できるので、乾燥機1の取り扱い上の作業安全性を確保している。
<作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5には触れずに、排気スイッチ10を押した場合の動作例(2)>
次に、作業者が、手で図6に示す開閉扉3の取手5には触れずに、排気スイッチ10を押した場合の動作例を、図6と図8を参照して説明する。
図8のステップS21において、作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を触っていないと、制御部100が判断すると、図8のステップS22に移る。ステップS22では、制御部100は、作業者が、図6に示す排気スイッチ10を押したかどうかを判断する。作業者が図6に示す排気スイッチ10を押すと、排気スイッチ10は、制御部100にオン信号FSを送ることから、制御部100は排気スイッチ10が押されたと判断して、図8のステップS23に移る。
ステップS23では、図8の制御部100は、排気ファン16を起動する。排気ファン16を起動中は、真空ポンプ33の起動は不可であり、真空引き経路30の自動バルブ32は閉じており、パージライン45のパージ用自動バルブ46も閉じている。この時には、図6の排気ファン起動ランプ9が点灯する。この時には、図4の排気ファン起動ランプ9が点灯して、作業者に排気ファン16を起動していることを明示することで、作業者は、加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気が排気経路20を通じて排気中であることが分かる。
そして、図8のステップS24では、排気ファン16が、予め定めた所定時間、例えば10秒間排気ファン16を稼働させた状態で経過すると、制御部100は、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気を、HEPAフィルタ18に通して、真空加熱処理空間SP内から排出できたと判断する。
そして、この所定時間が経過すると、図6に示す制御部100は、ドアロック部26にドア開成信号DSを送る。これにより、ドアロック部26は、開閉扉3のロックを外して、作業者が開閉扉3を開くことができる状態になる。
次に、図8のステップS25では、作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して開閉扉3を実際に開いたかどうかを判断する。作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して開閉扉3を、タイマ101に記憶されている所定時間開かない場合には、扉スイッチ6は、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖している状態ではオフ状態であるので、扉スイッチ6からはオン信号OSが制御部100には送られない。
従って、制御部100は、オン信号OSが所定時間送られてこないと、作業者が開閉扉3を開く意思が無いとみなして、ステップS26において、タイマ101に記憶されている所定時間経過後、例えば10秒後に、排気ファン16の稼働は停止して終了する。
一方、図8のステップS25において、作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して開閉扉3をタイマ101に記憶されている所定時間内に開いて、扉スイッチ6が、オン信号OSを制御部100に送る。この場合には、制御部100は、開閉扉3を開いたと判断して、ステップ27に移る。
図8のステップS27では、制御部100は、念のために排気ファン16の稼働を継続する。そして、ステップS28においては、作業者が手で図6に示す開閉扉3の取手5を把持して開閉扉3を実際に閉めたかどうかを判断する。すなわち、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖すると、扉スイッチ6からはオン信号OSが制御部100には送られないことから、制御部100は、作業者が開閉扉3を実際に閉めたと判断して、ステップS29に移る。
また、ステップS28において、扉スイッチ6は、開閉扉3が本体部2の前面開口部2Hを閉鎖していないと判断すると、ステップS27に戻り、引き続き、制御部100は、念のために排気ファン16の稼働を継続する。
図8のステップS29では、図6の制御部100は、排気ファン16を、タイマ101に記憶されている予め定めた所定時間、例えば10秒間、排気ファン16を稼働させた後、排気ファン16の稼働を停止する。
このようにして、図6に示す制御部100は、開閉扉3が不用意には開かないようにしていることで、乾燥機1の真空加熱処理空間SP内から、粉体等を含む雰囲気の空気が、前面開口部2Hから外部に暴露しないように、乾燥機1の取り扱い上の作業安全性を確保している。
また、作業者が、実際に開閉扉3を開けようとする場合には、開閉扉3を開ける前に、乾燥機1の真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気を、HEPAフィルタ18に通して、真空加熱処理空間SP内から排出できるようにする。これにより、真空加熱処理空間SP内の粉体等を含む雰囲気の空気が、開閉扉3を開けたことにより、前面開口部2Hから外部に暴露しないように、乾燥機1の取り扱い上の作業安全性を確保している。
以上説明したように、本発明の実施形態の真空乾燥機1は、加熱処理物を収容して真空圧状態で加熱するための真空乾燥機である。この真空乾燥機1は、開口部2Hを有し、加熱処理物を収容して加熱するための真空加熱処理空間SPを有する本体部2と、本体部2の開口部2Hを開閉可能に閉鎖する開閉扉3と、真空加熱処理空間SPの内部を真空圧状態になるように真空吸引する真空引き経路30と、真空加熱処理空間SPの内部が真空圧状態から大気圧状態になったかどうかを検知して圧力信号を出す圧力センサ29と、圧力センサ29からの圧力信号により、真空加熱処理空間の内部が真空圧状態から大気圧状態になると、真空加熱処理空間SPの内部の雰囲気の空気を本体部2の外部に排気する排気ファン16を有する排気経路20と、開閉扉3を開けるための指示を検知する検知部(排気スイッチ10や接触センサ25)と、検知部(排気スイッチ10や接触センサ25)からの信号により排気ファン16を起動して排気経路20を通じて真空加熱処理空間SPの内部の雰囲気の空気を排出させる制御部100を備える。
これにより、真空乾燥機1では、圧力センサ29からの圧力信号により、真空加熱処理空間の内部が真空圧状態から大気圧状態になると、検知部(排気スイッチ10や接触センサ25)が、開閉扉を開けるための指示を検知すると、この検知部(排気スイッチ10や接触センサ25)からの信号により排気ファン16を起動して排気経路20を通じて真空加熱処理空間SPの内部の雰囲気の空気を排出させる。
このため、真空圧状態で加熱処理物を加熱する真空乾燥機1において、エンクロージャのような特注品の大型の曝露防止具を別途用意する必要が無く、作業者が開閉扉を開けても、真空加熱処理空間の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないようにすることができる。
真空乾燥機1では、開閉扉3は、開閉操作用の取手5を有し、真空加熱処理空間SPの内部が大気圧状態になっている際に、検知部である接触センサ25は、開閉扉3を開けるための指示として取手5に配置され取手5に触れるのを検知して制御部100に通知し、制御部100の指令により排気ファン16を起動させて、大気圧状態の真空加熱処理空間SPの内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させる。
これにより、接触センサ25は、開閉扉を開けるための指示を制御部100に通知し、制御部の指令により排気ファン16を起動させて真空加熱処理空間SPの内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させる。このため、真空圧状態で加熱処理物を加熱する真空乾燥機1において、作業者が開閉扉3を開けても、真空加熱処理空間SP内の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないようにすることができる。
真空乾燥機1では、真空加熱処理空間SPの内部が大気圧状態になっている際に、検知部である排気スイッチ10は、開閉扉3を開けるための指示としてオン操作することで制御部100に通知して、制御部100の指令により排気ファンを起動させて、大気圧状態の真空加熱処理空間SPの内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させる。
これにより、排気スイッチ10は、開閉扉を開けるための指示を制御部100に通知して、制御部100の指令により排気ファン16を起動させて真空加熱処理空間SPの内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させる。このため、真空圧状態で加熱処理物を加熱する真空乾燥機1において、作業者が開閉扉3を開けても、真空加熱処理空間SP内の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないようにすることができる。
真空乾燥機1では、開閉扉3が開かないようにロックするドアロック部26を備え、真空加熱処理空間SPの内部が大気圧状態になっている際に、制御部100は、排気ファン1を起動して所定時間後に、ドアロック部26による開閉扉3のロック状態を解除させる。
これにより、制御部100は、排気ファン16を起動して所定時間後に、ドアロック部26による開閉扉3のロック状態を解除させるので、作業者は、真空加熱処理空間SPの内部の雰囲気の空気を排出した後でなければ、開閉扉3を開けることができない。このため、真空圧状態で加熱処理物を加熱する真空乾燥機1において、真空加熱処理空間SPの内部が大気圧状態になっている際に、真空加熱処理空間SP内の雰囲気が外部に確実に漏れ出ないように、作業安全性を確保できる。
また、真空乾燥機1では、開閉扉3が開口部2Hを閉鎖しているロック状態を解除させた後に、開閉扉3を開けて開口部2Hの開放を行って加熱処理物を取り出す際に、本体部2の排気風量は、開閉扉3が開口部2Hを閉鎖しているロック状態の排気風量よりも、大きくなるように切り替えられる。これにより、開閉扉3を開けて加熱処理物を取り出そうとする場合に、本体部2内に粉体が残留していたとしても、粉体が開口部2Hを通じて外部に漏れ出るのを確実に防ぐことができる。
さらに、真空乾燥機1では、排気ファン16は、HEPAフィルタ18を備えている。好ましくは使用後のHEPAフィルタ18は、バッグに収容され、HEPAフィルタを収容したバッグが、排気経路20から取り外されることで、排気経路20より、フィルタに付着している粉体等を外部に飛散させない構造である。
特に好ましくは、使用後のHEPAフィルタ18は、収容用のバッグに入れてから、さらに回収用バッグ内に収容用のバッグごとHEPAフィルタ18を入れた状態でHEPAフィルタ18を排気経路20から取り外すことできる。このため、HEPAフィルタ18に付着している残留粉体等が、排気経路20から本体部2の外部に漏れるのを確実に防ぐことができる。
このように、使用後のHEPAフィルタ18は、好ましくは、収容用のバッグに入れてから、さらに回収用バッグ内には、収容用のバッグごとHEPAフィルタ18を入れた状態で、HEPAフィルタ18を排気経路20内から取り外す方式を、バッグイン・バッグアウト方式(Bagin−Bagout方式)と呼ぶことができる。
なお、加熱処理空間SP内の粉体としては、例えば薬品を常圧で加熱する際に生じる粉体等であるが、特に限定されない。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、各実施形態は一例であり、特許請求の範囲に記載される発明の範囲は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更できるものである。
本発明の実施形態の構成は、新規に製造される真空乾燥機に搭載できるだけでなく、既存の真空燥機に対しても、後付けで装備して機能を発揮させることが可能である。実施形態の構成を既存の真空乾燥機に対して後付けで装備する場合には、例えばドアロック部26の設定は、無くても良い。
本発明の真空乾燥機としては、槽の本体の開口部を、ヒンジで取り付けた開閉扉を開閉可能に取り付けている。しかし、扉はヒンジで開閉可能に取り付けられている形式の他に、両開きの扉や、例えば扉がスライドすることで開閉可能に取り付けられている扉であっても良い。
また、真空乾燥機としては、真空圧下で加熱処理物を乾燥する恒温器、定温乾燥機、恒温乾燥機等の各種の機器を含んでいる。
1 真空乾燥機
2 本体部
2H 前面開口部(開口部)
3 開閉扉
5 取手
6 扉スイッチ
7 制御ボックス
10 排気スイッチ(検知部の例)
16 排気ファン
17 排気口
20 排気経路(排気ライン)
22 自動バルブ
25 接触センサ(検知部の例)
26 ドアロック部
30 真空引き経路
32 自動バルブ
33 真空ポンプ
100 制御部
H ヒータ
SP 真空加熱処理空間

Claims (6)

  1. 加熱処理物を収容して真空圧状態で加熱するための真空乾燥機であって、
    開口部を有し、前記加熱処理物を収容して加熱するための真空加熱処理空間を有する本体部と、
    前記本体部の前記開口部を開閉可能に閉鎖する開閉扉と、
    前記真空加熱処理空間の内部を前記真空圧状態になるように真空吸引する真空引き経路と、
    前記真空加熱処理空間の内部が前記真空圧状態から大気圧状態になったかどうかを検知して圧力信号を出す圧力センサと、
    前記圧力センサからの前記圧力信号により、前記真空加熱処理空間の内部が前記真空圧状態から前記大気圧状態になると、前記真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を前記本体部の外部に排気する排気ファンを有する排気経路と、
    前記開閉扉を開けるための指示を検知する検知部と、
    前記検知部からの信号により前記排気ファンを起動して前記排気経路を通じて前記真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を排出させる制御部と、を備えることを特徴とする真空乾燥機。
  2. 前記開閉扉は、開閉操作用の取手を有し、前記真空加熱処理空間の内部が前記大気圧状態になっている際に、前記検知部は、前記開閉扉を開けるための前記指示として前記取手に配置され前記取手に触れるのを検知して前記制御部に通知し、前記制御部の指令により前記排気ファンを起動させて、前記大気圧状態の前記真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させるための接触センサであることを特徴とする請求項1に記載の真空乾燥機。
  3. 前記真空加熱処理空間の内部が前記大気圧状態になっている際に、前記検知部は、前記開閉扉を開けるための前記指示としてオン操作することで前記制御部に通知して、前記制御部の指令により前記排気ファンを起動させて、前記大気圧状態の前記真空加熱処理空間の内部の雰囲気の空気を一時的に排気させる動作を開始させるための排気スイッチであることを特徴とする請求項1または2に記載の真空乾燥機。
  4. 前記開閉扉が開かないようにロックするドアロック部を備え、前記真空加熱処理空間の内部が前記大気圧状態になっている際に、前記制御部は、前記排気ファンを起動して所定時間後に、前記ドアロック部による前記開閉扉のロック状態を解除させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の真空乾燥機。
  5. 前記開閉扉が前記開口部を閉鎖しているロック状態を解除させた後に、前記開閉扉を開けて前記開口部の開放を行って前記加熱処理物を取り出す際に、前記本体部の排気風量は、前記開閉扉が前記開口部を閉鎖している前記ロック状態の排気風量よりも、大きくなるように切り替えられることを特徴とする請求項4に記載の真空乾燥機。
  6. 前記排気ファンは、HEPAフィルタを備え、使用後の前記HEPAフィルタは、バッグに収容された状態で前記排気経路から取り外されることで、前記排気経路より前記本体部内の粉体が外部に飛散されない構成であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の真空乾燥機。
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