JP6653785B2 - 点火プラグ - Google Patents

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Description

本明細書は、点火プラグに関する。
従来から、軸孔を有する絶縁体と、絶縁体の軸孔内に配置された部分を含む中心電極と、絶縁体の外周側に固定された筒状の主体金具と、を備える点火プラグが、利用されている。主体金具と絶縁体との間の気密性を向上する方法として、例えば、主体金具の一部を変形させることによって、絶縁体に主体金具を固定する方法が、利用されている。
特開平9−219273号公報
ところで、近年では、点火プラグの細径化が要求されている。ここで、主体金具を細径化すると、主体金具の強度が低下し、主体金具が意図しない形状に変形する場合がある。主体金具の変形すべき部分の硬度を高くすると、意図しない形状への変形が抑制される。ところが、硬度が高い部分が変形すると、長期間の使用によって、変形した部分にひびや割れが生じる場合がある。
本明細書は、主体金具の変形した部分の耐久性の低下を抑制しつつ、意図しない形状への主体金具の変形を抑制できる技術を開示する。
本明細書は、例えば、以下の適用例を開示する。
[適用例1]
軸線の方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、前記軸孔内に配置される部分を含む中心電極と、前記絶縁体の外周側に固定される筒状の主体金具と、を備える点火プラグであって、
前記主体金具は、径方向の外側に向かって膨らむように湾曲している湾曲部を含み、
前記主体金具の前記湾曲部のビッカース硬度は、350Hv以上、450Hv以下であり、
前記軸線を含む断面において、
前記湾曲部の外周面の先端と後端との間の前記軸線の方向の距離を、距離DAとし、
前記湾曲部の前記外周面の前記先端と前記後端とを結ぶ仮想直線と、前記湾曲部の前記外周面と、の間の前記仮想直線に垂直な方向の最大距離を、最大距離DDとする場合に、
DA/DD≧15.7が満たされる、
点火プラグ。
この構成によれば、湾曲部のビッカース硬度が、350Hv以上、450Hv以下であるので、意図しない形状への湾曲部の変形を抑制できる。そして、最大距離DDに対する距離DAの比率DA/DDが15.7以上であるので、湾曲部の大きな湾曲が抑制され、この結果、湾曲部の耐久性の低下を抑制できる。
[適用例2]
適用例1に記載の点火プラグであって、
前記軸線を含む断面において、前記湾曲部の前記外周面に垂直な方向の前記湾曲部の平均肉厚を、平均肉厚DBとする場合に、4.8≦DA/DBが満たされる、
点火プラグ。
この構成によれば、平均肉厚DBが過度に厚くなることが抑制されるので、適切に湾曲した湾曲部を容易に形成できる。
[適用例3]
適用例1または2に記載の点火プラグであって、
前記軸線を含む断面において、前記湾曲部の前記外周面に垂直な方向の前記湾曲部の平均肉厚を、平均肉厚DBとする場合に、DA/DB≦6.3が満たされる、
点火プラグ。
この構成によれば、平均肉厚DBが薄すぎることが抑制されるので、湾曲部の過度の変形を、抑制できる。
なお、本明細書に開示の技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点火プラグ、点火プラグの製造方法、点火プラグを用いた点火装置、点火プラグを搭載する内燃機関や、点火プラグを用いた点火装置を搭載する内燃機関等の態様で実現することができる。
一実施形態としての点火プラグ100の断面図である。 主体金具50の距離DAと最大距離DDとの説明図である。 主体金具50の湾曲部58の平均肉厚DBの説明図である。 第1評価試験の点火プラグ100のサンプルの構成と試験結果との対応関係を示す表と、比率DA/DDと耐久時間Tmと評価結果RAとの関係を示すグラフである。 第2評価試験の点火プラグ100のサンプルの構成と試験結果との対応関係を示す表と、距離DAと比率DA/DBと評価結果RBとの関係を示すグラフである。
A.実施形態:
A−1.点火プラグの構成:
図1は、一実施形態としての点火プラグ100の断面図である。図中には、点火プラグ100の中心軸CL(「軸線CL」とも呼ぶ)と、点火プラグ100の中心軸CLを含む平らな断面と、が示されている。以下、中心軸CLに平行な方向を「軸線CLの方向」、または、単に「軸線方向」または「前後方向」とも呼ぶ。軸線CLを中心とする円の径方向を「径方向」とも呼ぶ。径方向は、軸線CLに垂直な方向である。軸線CLを中心とする円の円周方向を、「周方向」とも呼ぶ。中心軸CLに平行な方向のうち、図1における下方向を先端方向Df、または、前方向Dfと呼び、上方向を後端方向Dfr、または、後方向Dfrとも呼ぶ。先端方向Dfは、後述する端子金具40から中心電極20に向かう方向である。また、図1における先端方向Df側を点火プラグ100の先端側と呼び、図1における後端方向Dfr側を点火プラグ100の後端側と呼ぶ。
点火プラグ100は、軸線CLに沿って延びる貫通孔12(軸孔12とも呼ぶ)を有する筒状の絶縁体10と、貫通孔12の先端側で保持される中心電極20と、貫通孔12の後端側で保持される端子金具40と、貫通孔12内で中心電極20と端子金具40との間に配置された抵抗体73と、中心電極20と抵抗体73とに接触してこれらの部材20、73を電気的に接続する導電性の第1シール部72と、抵抗体73と端子金具40とに接触してこれらの部材73、40を電気的に接続する導電性の第2シール部74と、絶縁体10の外周側に固定された筒状の主体金具50と、一端が主体金具50の環状の先端面55に接合されるとともに他端が中心電極20とギャップgを介して対向するように配置された接地電極30と、を有している。
絶縁体10の軸線方向の略中央には、外径が最も大きな大径部14が形成されている。大径部14より後端側には、後端側胴部13が形成されている。大径部14よりも先端側には、後端側胴部13よりも外径の小さな先端側胴部15が形成されている。先端側胴部15よりもさらに先端側には、縮外径部16と、脚部19とが、先端側に向かってこの順に形成されている。縮外径部16の外径は、前方向Dfに向かって、徐々に小さくなっている。縮外径部16の近傍(図1の例では、先端側胴部15)には、前方向Dfに向かって内径が徐々に小さくなる縮内径部11が形成されている。絶縁体10は、機械的強度と、熱的強度と、電気的強度とを考慮して形成されることが好ましく、例えば、アルミナを焼成して形成されている(他の絶縁材料も採用可能である)。
中心電極20は、金属製の部材であり、絶縁体10の貫通孔12内の前方向Df側の端部に配置されている。中心電極20は、略円柱状の棒部28と、棒部28の先端に接合(例えば、レーザ溶接)された第1チップ29と、を有している。棒部28は、後方向Dfr側の部分である頭部24と、頭部24の前方向Df側に接続された軸部27と、を有している。軸部27は、軸線CLに平行に前方向Dfに向かって延びている。頭部24のうちの前方向Df側の部分は、軸部27の外径よりも大きな外径を有する鍔部23を形成している。鍔部23の前方向Df側の面は、絶縁体10の縮内径部11によって、支持されている。軸部27は、鍔部23の前方向Df側に接続されている。第1チップ29は、軸部27の先端に接合されている。棒部28は、第1チップ29が接合される基部の例である。
棒部28は、外層21と、外層21の内周側に配置された芯部22と、を有している。外層21は、芯部22よりも耐酸化性に優れる材料(例えば、ニッケルを主成分として含む合金)で形成されている。ここで、主成分は、含有率(重量パーセント(wt%))が最も高い成分を意味している。芯部22は、外層21よりも熱伝導率が高い材料(例えば、純銅、銅を主成分として含む合金、等)で形成されている。第1チップ29は、軸部27よりも放電に対する耐久性に優れる材料(例えば、イリジウム(Ir)、白金(Pt)等の貴金属)を用いて形成されている。中心電極20のうち第1チップ29を含む前方向Df側の一部分は、絶縁体10の軸孔12から前方向Df側に露出している。中心電極20のうち後方向Dfr側の部分20tは、軸孔12内に配置されている。このように、中心電極20は、絶縁体10の先端部10tに配置される部分(部分20tのうちの少なくとも一部)を含むように、絶縁体10の軸孔12内に配置されている。絶縁体10の先端部10tは、絶縁体10のうちの先端を含む部分である。なお、第1チップ29は、省略されてよい。また、芯部22は、省略されてもよい。
端子金具40は、軸線CLに平行に延びる棒状の部材である。端子金具40は、導電性材料を用いて形成されている(例えば、鉄を主成分として含む金属)。端子金具40は、前方向Dfに向かって順番で並ぶ、キャップ装着部49と、鍔部48と、軸部41と、を有している。軸部41は、絶縁体10の軸孔12の後方向Dfr側の部分に挿入されている。キャップ装着部49は、絶縁体10の後端側で、軸孔12の外に露出している。
絶縁体10の軸孔12内において、端子金具40と中心電極20との間には、電気的なノイズを抑制するための抵抗体73が配置されている。抵抗体73は、導電性材料(例えば、ガラスと炭素粒子とセラミック粒子との混合物)を用いて形成されている。抵抗体73と中心電極20との間には、第1シール部72が配置され、抵抗体73と端子金具40との間には、第2シール部74が配置されている。これらのシール部72、74は、導電性材料(例えば、金属粒子と抵抗体73の材料に含まれるものと同じガラスとの混合物)を用いて形成されている。中心電極20は、第1シール部72、抵抗体73、第2シール部74によって、端子金具40に電気的に接続されている。
主体金具50は、軸線CLに沿って延びる貫通孔59を有する筒状の部材である。本実施形態では、主体金具50の中心軸は、軸線CLと同じである。主体金具50の貫通孔59には、絶縁体10が挿入され、主体金具50は、絶縁体10の外周に固定されている。主体金具50は、導電材料(例えば、主成分である鉄を含む炭素鋼等の金属)を用いて形成されている。絶縁体10の前方向Df側の一部は、貫通孔59の外に露出している。また、絶縁体10の後方向Dfr側の一部は、貫通孔59の外に露出している。
主体金具50は、工具係合部51と、先端側胴部52と、を有している。工具係合部51は、点火プラグ用のレンチ(図示せず)が嵌合する部分である。先端側胴部52は、主体金具50の先端面55を含む部分である。先端側胴部52の外周面には、図示しない内燃機関の取付孔に螺合するためのネジ部57が形成されている。ネジ部57は、軸線CLの方向に延びる雄ねじが形成された部分である。
主体金具50の工具係合部51と先端側胴部52との間の外周面には、径方向外側に張り出したフランジ状の中胴部54が形成されている。中胴部54の外径は、ネジ部57の最大外径(すなわち、ネジ山の頂の外径)よりも、大きい。中胴部54の前方向Df側の面54fは、座面であり、内燃機関のうちの取付孔を形成する部分である取り付け部(例えば、エンジンヘッド)とのシールを形成する(座面54fと呼ぶ)。
先端側胴部52のネジ部57と中胴部54の座面54fとの間には、環状のガスケット9が配置されている。ガスケット9は、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた際に押し潰されて変形し、主体金具50の座面54fと、図示しない内燃機関の取り付け部(例えば、エンジンヘッド)と、の隙間を封止する。なお、ガスケット9が省略されてもよい。この場合、主体金具50の座面54fは、直接に内燃機関の取り付け部に接触することによって、座面54fと、内燃機関の取り付け部と、の隙間を封止する。
主体金具50の先端側胴部52には、径方向の内側に向かって張り出した張り出し部56が形成されている。張り出し部56は、少なくとも張り出し部56の後方向Dfr側の部分の内径と比べて内径が小さい部分である。本実施形態では、張り出し部56の後方向Dfr側の面56r(後面56rとも呼ぶ)では、内径が、前方向Dfに向かって、徐々に小さくなる。張り出し部56の後面56rと、絶縁体10の縮外径部16と、の間には、先端側パッキン8が挟まれている。本実施形態では、先端側パッキン8は、例えば、鉄製の板状リングである(他の材料(例えば、銅等の金属材料)も採用可能である)。張り出し部56(具体的には、張り出し部56のうちの後面56rを形成する部分)は、パッキン8を介して間接的に、絶縁体10の縮外径部16を前方向Df側から支持している。なお、パッキン8は、省略されてもよい。この場合、張り出し部56(具体的には、張り出し部56の後面56r)は、絶縁体10の縮外径部16に接触してよい。すなわち、張り出し部56は、直接的に、絶縁体10を支持してよい。このように、張り出し部56は、直接的、または、間接的に、絶縁体10の縮外径部16を支持する支持部に対応する。
主体金具50の工具係合部51より後端側には、主体金具50の後端を形成するとともに工具係合部51と比べて薄肉の部分である後端部53が形成されている。また、中胴部54と工具係合部51との間には、中胴部54と工具係合部51とを接続する接続部58が形成されている。接続部58は、中胴部54と工具係合部51と比べて薄肉の部分である。主体金具50の工具係合部51から後端部53にかけての内周面と、絶縁体10の後端側胴部13の外周面との間には、円環状のリング部材61、62が挿入されている。さらに、これらのリング部材61、62の間には、タルク70の粉末が充填されている。点火プラグ100の製造工程において、後端部53が内側に折り曲げられて加締められると、接続部58が力の付加に伴って外向きに変形し、この結果、主体金具50と絶縁体10とが固定される。本実施形態では、接続部58は、径方向の外側に向かって膨らむように湾曲している(以下、接続部58を、湾曲部58とも呼ぶ)。タルク70は、この加締め工程の際に圧縮され、主体金具50と絶縁体10との間の気密性が高められる。また、パッキン8は、絶縁体10の縮外径部16と主体金具50の張り出し部56との間で押圧され、そして、主体金具50と絶縁体10との間をシールする。
接地電極30は、金属製の部材であり、棒状の本体部37を有している。本体部37の端部33(基端部33とも呼ぶ)は、主体金具50の先端面55に接合されている(例えば、抵抗溶接)。本体部37は、主体金具50に接合された基端部33から先端方向Dfに向かって延び、中心軸CLに向かって曲がり、軸線CLに交差する方向に延びて、先端部34に至る。接地電極30の先端部34と、中心電極20の第1チップ29とは、ギャップgを形成している。すなわち、接地電極30の先端部34は、中心電極20の第1チップ29の前方向Df側に配置されており、第1チップ29とギャップgを介して対向している。なお、本体部37の先端部34には、第1チップ29と同様の第2チップが接合されてもよい。そして、第1チップ29と第2チップとが、放電ギャップgを形成してもよい。
本体部37は、外層31と、外層31の内周側に配置された内層32と、を有している。外層31は、内層32よりも耐酸化性に優れる材料(例えば、ニッケルを主成分として含む合金)で形成されている。内層32は、外層31よりも熱伝導率が高い材料(例えば、純銅、銅を主成分として含む合金、等)で形成されている。なお、内層32は、省略されてもよい。
A−2.湾曲部58の構成:
図2は、主体金具50の湾曲部58の説明図である。図中には、主体金具50の断面のうち、湾曲部58を含む一部分が示されている。この断面は、軸線CLを含む平らな断面である。図中では、説明のために、主体金具50の断面のハッチングが、省略されている。湾曲部58の前方向Df側には、中胴部54が接続され、湾曲部58の後方向Dfr側には、工具係合部51が接続されている。湾曲部58の外周面58oと内周面58iとは、径方向の外側に向かって膨らむように湾曲している。図中の距離Doは、主体金具50の外周面50oと軸線CLとの間の、軸線CLに垂直な方向の距離である。この距離Doは、軸線CLに平行な方向の位置の変化に応じて、変化する。
図中の先端Pfは、断面図における外周面58oの先端であり、後端Prは、断面図における外周面58oの後端である。距離DAは、先端Pfと後端Prとの間の、軸線CLに平行な方向の距離である。このように、距離DAは、湾曲部58の軸線CLに平行な方向の長さを示している。図2の断面上において、外周面58oの前方向Df側の部分58o1では、距離Doは、前方向Dfに向けて徐々に小さくなる。そして、先端Pfでは、距離Doは、極小値Do1となる。外周面50o上を先端Pfから更に前方向Df側に辿ると、距離Doは、極小値Do1よりも大きくなる。同様に、外周面58oの後方向Dfr側の部分58o2では、距離Doは、後方向Dfrに向けて徐々に小さくなる。そして、後端Prでは、距離Doは、極小値Do2となる。外周面50o上を後端Prから更に後方向Dfr側に辿ると、距離Doは、極小値Do2よりも大きくなる。このように、外周面58oの先端Pfと後端Prとしては、軸線CLと外周面58oとの間の距離Doが極小値となる部分が、採用されてよい。なお、先端Pfでの距離Do1は、後端Prでの距離Do2と、異なり得る。
図中の仮想直線DDLは、図2の断面上において、先端Pfと後端Prとを結ぶ直線である。最大距離DDは、仮想直線DDLと湾曲部58の外周面58oとの間の、仮想直線DDLに垂直な方向の最大距離である。なお、仮想直線DDLは、軸線CLに平行な直線であり得、また、軸線CLに平行ではなく、軸線CLに対して斜めに傾斜した直線であり得る。
上述したように、点火プラグ100の製造時に、主体金具50の湾曲部58は、変形する。例えば、変形前の湾曲部58は、軸線CLを中心とする円筒状の部分である。この円筒状の部分に力が印加されることによって、径方向の外側に向かって膨らむように湾曲した形状に、変形する。湾曲部58の変形が大きい場合、湾曲部58の変形が小さい場合と比べて、湾曲部58の耐久性が低下し得る。例えば、点火プラグ100の長期間の使用によって、湾曲部58に割れが生じ得る。最大距離DDに対する距離DAの比率DA/DDは、製造時の湾曲部58の変形が小さいほど、大きい。従って、比率DA/DDが大きいほど、湾曲部58の耐久性を向上できる、と推定される。
図3は、主体金具50の湾曲部58の平均肉厚DBの説明図である。図中には、図2と同じ、主体金具50の湾曲部58を含む一部分の断面が示されている。湾曲部58の外周面58o上には、n個の測定位置P1〜Pn(nは2以上の整数)が示されている。これらの測定位置P1〜Pnは、外周面58oの後端Prから、前方向Dfに向かって、等間隔dxに配置されている。この間隔dxは、軸線CLに平行な方向の距離である。複数の測定位置P1〜Pnは、後端Prから先端Pfまでの全範囲に亘って、配置される。最も前方向Df側の測定位置Pnと、先端Pfと、の間の距離deは、間隔dx以下である。ここで、距離deは、間隔dxと同様に、軸線CLに平行な方向の距離である。
図中には、測定位置P1〜Pnのそれぞれにおける肉厚T1〜Tnが示されている。肉厚T1〜Tnは、図3の断面上において、外周面58oに垂直な方向の肉厚を示している。具体的には、肉厚T1〜Tnは、外周面58oを示す線に測定位置P1〜Pnにおいて接する接線に垂直な方向の肉厚である。図中には、i番目(iは1以上n以下の整数)の測定位置Piにおける肉厚Tiの説明図が示されている。図中の接線LTiは、外周面58oを示す線に、測定位置Piにおいて、接する接線である。垂線LPiは、測定位置Piを通り、接線LTiに垂直な線である。肉厚Tiは、この垂線LPiに沿って測定された、外周面58oと内周面58iとの間の距離である。測定位置P1〜Pnにおける肉厚T1〜Tnは、測定位置Piにおける肉厚Tiと同様に、測定される。平均肉厚DBは、n個の肉厚T1〜Tnの平均値である。
平均肉厚DBに対する距離DAの比率DA/DBが小さい場合には、湾曲部58の長さに相当する距離DAに対して、平均肉厚Bが厚いので、湾曲部58が変形し難い。従って、点火プラグ100の製造時に、湾曲部58が適切に変形できない可能性がある。また、湾曲部58が適切に変形できない場合、点火プラグ100の製造時に湾曲部58が受ける力に起因して、湾曲部58にクラックが生じ易くなり得る。比率DA/DBが大きい場合には、湾曲部58の長さに相当する距離DAに対して、平均肉厚DBが薄いので、湾曲部58が容易に変形できる。従って、点火プラグ100の製造時に、湾曲部58が過度に変形し得る(過度の変形は、座屈とも呼ばれる)。
上述したように、絶縁体10(図1)に主体金具50を固定する際に、湾曲部58は、変形する。湾曲部58の変形によって、絶縁体10と主体金具50との間の気密性が向上する。例えば、主体金具50の張り出し部56と絶縁体10の縮外径部16との間のパッキン8に印加される力が強くなるので、パッキン8による気密性が向上する。
また、内燃機関の設計の自由度を向上するために、細い点火プラグが用いられる場合がある。例えば、ネジ部57の呼び径が、M10未満に設定される。このように点火プラグが細い場合、肉厚の薄い主体金具50が、利用され得る。主体金具50の肉厚が薄い場合、主体金具50の強度が低下し得る。例えば、点火プラグ100の製造時に、湾曲部58が、意図しない形状に変形し得る。ここで、主体金具50の硬度を高めることによって、主体金具50の強度の低下を、抑制できる。ところが、主体金具50の硬度が高い場合には、湾曲部58のように製造時に変形する部分に関連する不具合が、生じ得る。例えば、湾曲部58が脆化する場合がある。湾曲部58が脆化すると、点火プラグ100の長期間の使用によって、湾曲部58にクラックが生じる場合がある。
以下に説明する第1評価試験と第2評価試験とでは、細く、かつ、高い硬度を有する主体金具50を備える点火プラグ100のサンプルを用いて、湾曲部58の適切な構成を、検討した。各サンプルでは、主体金具50のネジ部57の呼び径は、M8であった。また、一般的な点火プラグの主体金具とは異なり、高い硬度を有する主体金具50が用いられた。完成した点火プラグ100の各サンプルの湾曲部58のビッカース硬度は、一般的な点火プラグの湾曲部のビッカース硬度と比べて大幅に高く、具体的には、350Hv以上、450Hv以下である(湾曲部58のビッカース硬度は、湾曲部58の外周面を用いて、特定される)。このような硬度の湾曲部58を有する主体金具50を用いることによって、製造時に湾曲部58が意図しない形状に変形することを抑制できる。なお、各サンプルの主体金具50の材料は、炭素鋼である。炭素鋼に含まれる炭素の含有率(例えば、重量パーセント)を高めることによって、硬度が向上している。
なお、湾曲部58のビッカース硬度は、JIS Z2244で規定された方法に従って、測定された。ここで、測定用の圧子に印加される荷重は、1.96Nであった。なお、湾曲部58のビッカース硬度の測定のために圧子が押し込まれる部分は、湾曲部58の外周面に代えて、中心軸CLを含む主体金具50の断面のうちの湾曲部58の断面の部分であってよい。
また、評価試験では、平均肉厚DB(図3)を算出するための間隔dxは、0.1mmに設定された。また、点火プラグ100のサンプルの製造時において、加締めの前の湾曲部58の形状は、一定肉厚の円筒状であった。湾曲部58は、加締め時に印加される力によって、径方向の外側に向かって湾曲した形状に、変形した。
A−3.試験結果:
図4(A)は、第1評価試験の点火プラグ100のサンプルの構成と試験結果との対応関係を示す表である。この表は、サンプル番号と、距離DA(単位はmm)と、最大距離DD(単位はmm)と、比率DA/DDと、耐久時間Tm(単位は時間)と、評価結果RAと、の対応関係を、示している。湾曲部58の構成(具体的には、距離DAと最大距離DDとの組み合わせ)が互いに異なる10種類のサンプルA1〜A10が、評価された。各サンプルの間では、距離DAと最大距離DDと以外の部分の構成は、共通である。例えば、平均肉厚DBは、0.6mmであった。
耐久時間Tmは、湾曲部58の腐食に対する耐久性を示す時間であり、以下の評価試験によって、特定された。A1番からA10番の各種サンプルが、10個ずつ、準備された。硝酸カルシウムを含む腐食液が、準備された。全てのサンプルが、腐食液中に、浸漬された。そして、腐食液の温度は、摂氏130度に、維持された。試験開始後、2時間毎に、10種類のサンプルは1個ずつ、腐食液から取り出された。取り出されたサンプルの主体金具50の湾曲部58に、クラックや傷などの破損が生じているか否かが、目視によって判断された。耐久時間Tmは、湾曲部58の破損が見つかった時の経過時間を示している。
評価結果RAは、耐久時間Tmの評価結果を示している。Aの評価結果RAは、耐久時間Tmが10時間以上であることを示している。Bの評価結果RAは、耐久時間Tmが10時間未満であることを示している。
図4(B)は、比率DA/DDと耐久時間Tmと評価結果RAとの関係を示すグラフである。横軸は、比率DA/DDを示し、縦軸は、耐久時間Tmを示している。円のマーカは、Aの評価結果RAのサンプルを示し、三角のマーカは、Bの評価結果RAのサンプルを示している。
図4(A)、図4(B)に示すように、A1番からA10番の比率DA/DDは、9.3、10.9、14.2、15.1、15.7、15.8、16.9、18.3、19.3、21.3であった。比率DA/DDが15.1以下である4種類のサンプル(A1番からA4番)の評価結果RAは、Bであった。比率DA/DDが15.7以上である6種類のサンプル(A5番からA10番)の評価結果RAは、Aであった。
このように、比率DA/DDが大きい場合に、評価結果RAが良好であった。この理由は、図2で説明したように、比率DA/DDが大きいほど、点火プラグ100の製造時の湾曲部58の変形が小さいので、湾曲部58の耐久性を向上できるから、と推定される。
このように、湾曲部58の耐久性を向上するためには、比率DA/DDが大きいことが好ましい。ここで、Aの評価結果RAのサンプルの比率DA/DDは、15.7、15.8、16.9、18.3、19.3、21.3であった。比率DA/DDの好ましい範囲を、これらの6個の値を用いて、定めてもよい。具体的には、6個の値のうちの任意の値を、比率DA/DDの好ましい範囲の下限として採用してよい。例えば、比率DA/DDは、15.7以上であってよい。また、これらの値のうち下限以上の任意の値を、比率DA/DDの上限として採用してもよい。例えば、比率DA/DDは、21.3以下であってよい。
なお、比率DA/DDが大きいほど、湾曲部58の変形が小さい。従って、比率DA/DDが大きいほど、湾曲部58の耐久性が向上すると推定される。従って、比率DA/DDは、21.3を超えてもよい。なお、比率DA/DDが大きい場合、製造時の湾曲部58の変形が小さいので、絶縁体10と主体金具50との間の気密性が低下し易い。比率DA/DDは、絶縁体10と主体金具50との間の適切な気密性を実現できるように、設定されることが好ましい。
なお、湾曲部58の耐久性は、湾曲部58の変形の度合いから影響を受けると推定される。湾曲部58の変形の度合いは、主に、比率DA/DDによって示される。距離DAと最大距離DDとの組み合わせがサンプルの距離DAと最大距離DDとの組み合わせと異なる場合であっても、比率DA/DDが同じである場合には、湾曲部58は、同様の耐久性を有すると推定される。従って、比率DA/DDの上記の好ましい範囲は、距離DAと最大距離DDとの種々の組み合わせに、適用できると推定される。
図5(A)は、第2評価試験の点火プラグ100のサンプルの構成と試験結果との対応関係を示す表である。この表は、サンプルの番号と、距離DA(単位はmm)と、平均肉厚DB(単位はmm)と、比率DA/DBと、評価結果RBと、最大距離DD(単位はmm)と、比率DA/DDと、の対応関係を示している。湾曲部58の構成(具体的には、距離DAと平均肉厚DBと最大距離DDとの組み合わせ)が互いに異なる26種類のサンプルB1〜B26が、評価された。各サンプルの間では、距離DAと平均肉厚DBと最大距離DDと以外の部分の構成は、共通である。
評価結果RBは、湾曲部58の不具合の有無を示している。本評価試験では、製造された点火プラグ100のサンプルの湾曲部58の外周面を目視によって観察することによって、湾曲部58の不具合の有無が判断された。湾曲部58の不具合としては、クラックと、クラックの前兆を示す微細な傷と、過度の変形とが、探索された。Aの評価結果RBは、不具合が見つからなかったことを示し、Bの評価結果RBは、不具合が見つかったことを示している。
図5(B)は、距離DAと比率DA/DBと評価結果RBとの関係を示すグラフである。横軸は、距離DAを示し、縦軸は、比率DA/DBを示している。円のマーカは、Aの評価結果RBのサンプルを示し、三角のマーカは、Bの評価結果RBのサンプルを示している。
図5(A)、図5(B)に示すように、距離DAは、2.85mm以上、4.01mm以下の範囲に亘って、分布している。そして、比率DA/DBは、4.1以上、7.3以下の範囲に亘って、分布している。
また、図5(A)に示すように、B1番からB17番の評価結果RBは、A評価であった。図5(A)、図5(B)に示すように、A評価のサンプル(B1番からB17番)の距離DAは、2.92mm以上、3.97mm以下の広い範囲に亘って、分布している。また、A評価のサンプルの比率DA/DBは、4.8以上、6.3以下の範囲に分布している。なお、A評価のサンプルの比率DA/DDは、15.8以上、25.3以下の範囲に分布している。
比率DA/DBが4.8未満のサンプル(具体的には、B18番からB23番までの6種類のサンプル)に関しては、評価結果RBがB評価であった。これらのサンプルからは、クラックと、クラックの前兆を示す微細な傷と、の少なくとも一方が、見つかった。比率DA/DBが小さい場合に、湾曲部58にクラックまたはクラックの前兆が形成される理由は、図3で説明した通りである。すなわち、比率DA/DBが小さい場合には、湾曲部58の長さに相当する距離DAに対して、平均肉厚Bが厚いので、湾曲部58が変形し難い。この結果、点火プラグ100の製造時に、湾曲部58が十分に変形できずに、湾曲部58にクラックまたはクラックの前兆が生じ得る。
比率DA/DBが6.3を超えるサンプル(具体的には、B24番からB26番までの3種類のサンプル)に関しては、評価結果RBがB評価であった。これらのサンプルからは、湾曲部58の過度の変形が、見つかった。比率DA/DBが大きい場合に、湾曲部58が過度に変形する理由は、図3で説明した通りである。すなわち、比率DA/DBが大きい場合には、湾曲部58の長さに相当する距離DAに対して、平均肉厚DBが薄いので、湾曲部58が容易に変形できる。この結果、点火プラグ100の製造時に、湾曲部58が過度に変形し得る。
Aの評価結果RBのサンプルの比率DA/DBは、4.8、4.9、5.0、5.2、5.4、5.6、5.7、5.9、6.0、6.1、6.3であった。比率DA/DBの好ましい範囲を、これらの11個の値を用いて、定めてもよい。具体的には、11個の値のうちの任意の値を、比率DA/DBの好ましい範囲の下限として採用してよい。例えば、比率DA/DBは、4.8以上であってよい。また、これらの値のうち下限以上の任意の値を、比率DA/DBの上限として採用してもよい。例えば、比率DA/DBは、6.3以下であってよい。
なお、湾曲部58の不具合は、点火プラグ100の製造時の湾曲部58の変形のし易さから影響を受けると推定される。湾曲部58の変形のし易さは、主に、比率DA/DBによって示される。距離DAと平均肉厚DBとの組み合わせがサンプルの距離DAと平均肉厚DBとの組み合わせと異なる場合であっても、比率DA/DBが同じである場合には、湾曲部58の不具合が生じる可能性は、同程度であると推定される。従って、比率DA/DBの上記の好ましい範囲は、距離DAと平均肉厚DBとの種々の組み合わせに、適用できると推定される。
また、図5(A)のAの評価結果RBのサンプルの比率DA/DDは、15.8、15.9、16.0、16.2、17.1、17.4、17.7、18.0、18.3、18.9、19.4、19.9、20.1、24.3、25.3であった。これらの15個の値と、図4(A)のAの評価結果RAの6個のサンプルの6個の比率DA/DDの値と、で構成される21個の値を用いて、比率DA/DDの好ましい範囲を定めてもよい。具体的には、21個の値のうちの任意の値を、比率DA/DDの好ましい範囲の下限として採用してよい。例えば、比率DA/DDは、15.7以上であってよい。また、これらの値のうち下限以上の任意の値を、比率DA/DDの上限として採用してもよい。例えば、比率DA/DDは、25.3以下であってよい。
B.変形例:
(1)主体金具50の湾曲部58の構成は、上述の構成に代えて、他の種々の構成であってよい。例えば、比率DA/DBは、4.8未満であってよい。また、比率DA/DBは、6.3を超えていてもよい。いずれの場合も、完成した点火プラグ100の湾曲部58のビッカース硬度が、350Hv以上、450Hv以下である場合には、M10未満のネジ部57を有する細い主体金具50を用いる場合であっても、湾曲部58の強度不足を抑制できる。そして、比率DA/DDが15.7以上である場合には、点火プラグ100の製造時の湾曲部58の過度の変形が抑制されているので、湾曲部58の耐久性を向上できる。
(2)主体金具50の材料は、炭素鋼に代えて、他の種々の導電性材料であってよい。例えば、鉄と炭素と他の成分(例えば、クロム)とを含む金属材料が、採用されてよい。また、湾曲部58のビッカース硬度を調整する方法は、主体金具50の材料に含まれる炭素の含有率を調整する方法に代えて、他の種々の方法であってよい。例えば、主体金具50の材料に含まれる他の成分の含有率が、調整されてよい。
(3)点火プラグ100の構成は、図1に示す構成に代えて、他の種々の構成であってよい。例えば、先端側パッキン8が省略されてもよい。この場合、主体金具50の張り出し部56は、直接的に、絶縁体10の縮外径部16を、支持する。また、抵抗体73が省略されてもよい。絶縁体10の貫通孔12内の中心電極20と端子金具40との間に、磁性体が配置されてもよい。また、中心電極20から第1チップ29が省略されてよい。また、中心電極の先端面(例えば、図1の第1チップ29の前方向Df側の面)に代えて、中心電極の側面(軸線CLに垂直な方向側の面)と、接地電極とが、放電用のギャップを形成してもよい。放電用のギャップの総数が2以上であってもよい。また、接地電極30が省略されてもよい。この場合、点火プラグの中心電極20と、燃焼室内の他の部材と、の間で、放電が生じてよい。
いずれの場合も、主体金具50のネジ部57の呼び径は、M10以上であってよく、また、M10未満であってよい。上述したように、湾曲部58のビッカース硬度が、350Hv以上、450Hv以下のような高硬度である場合には、M10未満の細いネジ部57を有する主体金具50を備える点火プラグを形成する場合に、意図しない形状への湾曲部58の変形を、抑制できる。そして、湾曲部58の比率DA/DDが15.7以上である場合には、湾曲部58の耐久性を向上できる。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
本発明は、点火プラグに、好適に利用できる。
8…先端側パッキン、9…ガスケット、10…絶縁体、10t…先端部、11…縮内径部、12…貫通孔(軸孔)、13…後端側胴部、14…大径部、15…先端側胴部、16…縮外径部、19…脚部、20…中心電極、20t…部分、21…外層、22…芯部、23…鍔部、24…頭部、27…軸部、28…棒部、29…第1チップ、30…接地電極、31…外層、32…内層、33…基端部、34…先端部、37…本体部、40…端子金具、41…軸部、48…鍔部、49…キャップ装着部、50…主体金具、50o…外周面、51…工具係合部、52…先端側胴部、53…後端部、54…中胴部、54f…座面、55…先端面、56…張り出し部、56r…後面、57…ネジ部、58…湾曲部(接続部)、58i…内周面、58o…外周面、58o1…部分、58o2…部分、59…貫通孔、61…リング部材、70…タルク、72…第1シール部、73…抵抗体、74…第2シール部、100…点火プラグ、g…放電ギャップ、CL…中心軸(軸線)、Df…先端方向(前方向)、Dfr…後端方向(後方向)

Claims (3)

  1. 軸線の方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、前記軸孔内に配置される部分を含む中心電極と、前記絶縁体の外周側に固定される筒状の主体金具と、を備える点火プラグであって、
    前記主体金具は、径方向の外側に向かって膨らむように湾曲している湾曲部を含み、
    前記主体金具の前記湾曲部のビッカース硬度は、350Hv以上、450Hv以下であり、
    前記軸線を含む断面において、
    前記湾曲部の外周面の先端と後端との間の前記軸線の方向の距離を、距離DAとし、
    前記湾曲部の前記外周面の前記先端と前記後端とを結ぶ仮想直線と、前記湾曲部の前記外周面と、の間の前記仮想直線に垂直な方向の最大距離を、最大距離DDとする場合に、
    DA/DD≧15.7が満たされる、
    点火プラグ。
  2. 請求項1に記載の点火プラグであって、
    前記軸線を含む断面において、前記湾曲部の前記外周面に垂直な方向の前記湾曲部の平均肉厚を、平均肉厚DBとする場合に、4.8≦DA/DBが満たされる、
    点火プラグ。
  3. 請求項1または2に記載の点火プラグであって、
    前記軸線を含む断面において、前記湾曲部の前記外周面に垂直な方向の前記湾曲部の平均肉厚を、平均肉厚DBとする場合に、DA/DB≦6.3が満たされる、
    点火プラグ。
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