JP6651869B2 - 電子時計 - Google Patents
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Description
この場合、ユーザーは、電子時計の状態を把握する際に、第2表示針の指示位置を視認して電子時計の動作状態や電池残量を確認するとともに、第1表示針の指示位置を視認して測定値の種類を確認する可能性がある。
このとき、第1表示針の指示領域と第2表示針の指示領域が離れていると、ユーザーは、第1表示針の表示内容と第2表示針の表示内容とを確認するために、視線を大きく動かす必要があり、第1表示針の表示内容と第2表示針の表示内容との視認性が低くなってしまう。
ユーザーは、電子時計の状態を把握する際に、第2表示針の指示位置を視認して電子時計の動作状態や電池の残量を確認するとともに、第1表示針の指示位置を視認して測定値の種類を確認する可能性がある。
本態様によれば、第1表示針が指示する所定領域と第2表示針が指示する特定領域とが隣り合っている。このため、ユーザーは、電子時計の状態を把握する際に、第2表示針が表示する動作状態や電池残量と、第1表示針が表示する測定値の種類とを、一度に視認可能になり、視線を大きく動かす必要が低くなる。よって、第1表示針の表示内容と第2表示針の表示内容とについて高い視認性を得ることが可能になる。
この態様によれば、第1表示針と第2表示針の指示位置の切り替えを、駆動部を介して制御部が制御可能となる。
この態様によれば、第1表示針と第2表示針とは、同軸上で回転するので、第1表示針と第2表示針が異なる軸でそれぞれ回転する場合に比べて、省スペース化を図ることが可能になる。
この態様によれば、第1表示針が種類を表示する測定値の計測中状態(第2表示針が指示する動作状態)が、第1表示針が指示する所定領域と隣り合っている。このため、ユーザーは、第1表示針が指示する計測値の種類と、その計測が実行中であるか否かの表示(第2表示針による表示)を、一度に視認可能になる。
指針付き電子時計では、一般的に、指針を、360°を60で割った角度ごとに運針させる構成が用いられている。これに対して、第2表示針を360°を4nで割った角度ごとに運針するようにすれば、第2表示針を360°を60で割った角度で運針させる場合に比べて、一度の運針で第2表示針が進む距離を長くできる。よって、第2表示針の指示位置の切り替え時間の短時間化を図ることが可能になる
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を説明する。なお、図面において各部の寸法や縮尺は実際のものと適宜異なる。また、以下に記載する実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図2は、電子時計Wを示す平面図である。図3は、図2に示す電子時計Wの6時側の円形の情報表示部(以下「6時情報表示部」と称する)4を拡大して示す平面図である。
電子時計Wは、電池を電源として駆動し、後述するように、標高センサーと方位センサーと気圧センサーとを備え、各センサーの測定値を表示する。
電子時計Wは、測定値の種類を示す表示モードとして、時刻表示モードと、標高表示モードと、方位表示モードと、気圧表示モードと、オプション表示モードと、を含む。
時刻表示モードでは、測定値の種類として「時刻」が示される。標高表示モードでは、測定値の種類として「標高」が示される。方位表示モードでは、測定値の種類として「方位」が示される。気圧表示モードでは、測定値の種類として「気圧」が示される。オプション表示モードは、例えば、脈拍センサーなどの生体情報を測定する機器が無線または有線で電子時計Wに接続され、該機器が測定した生体情報を表示するモードである。オプション表示モードでは、測定値の種類として「生体情報」が示される。なお、オプション表示モードは、生体情報を表示するモードに限らず適宜変更可能である。
表示モードは、6時情報表示部4内の第1表示針42にて指示される領域の切り替えに応じて切り替えられる。
図3に示すように、6時情報表示部4では、文字板4aに、標高表示モードに対応する“ALT”の領域44bと、方位表示モードに対応する“COM”の領域44cと、気圧表示モードに対応する“BAR”の領域44dが、“ALT”の領域44b、“COM”の領域44c、“BAR”の領域44dの順に並べて配置されている。“ALT”の領域44b、“COM”の領域44c、“BAR”の領域44dは、それぞれ、第1領域、第2領域、第3領域の一例である。文字板は、部材の一例である。
また、文字板4aにおいて、“ALT”の領域44bの“COM”の領域44c側との反対側に、時刻表示モードに対応する領域(“TIME”の領域)44aが配置されている。さらに、文字板4aにおいて、“BAR”の領域44dの“COM”の領域44c側との反対側に、オプション表示モードに対応する領域(“OP”の領域)44eが配置されている。
第1表示針42は、“TIME”の領域44aを指示することで、表示モードが時刻表示モードであることと、測定値の種類が時刻であることを表示する。第1表示針42は、“ALT”の領域44bを指示することで、表示モードが標高表示モードであることと、測定値の種類が標高であることを表示する。第1表示針42は、“COM”の領域44cを指示することで、表示モードが方位表示モードであることと、測定値の種類が方位であることを表示する。第1表示針42は、“BAR”の領域44dを指示することで、表示モードが気圧表示モードであることと、測定値の種類が気圧であることを表示する。第1表示針42は、“OP”の領域44eを指示することで、表示モードがオプション表示モードであることと、測定値の種類が生体情報であることを表示する。
文字板4aは、第1表示領域44に加えて、第2表示領域43を有する。第2表示領域43は、特定領域の一例である。第2表示領域43には、電池残量を示す領域(43c)と、電子時計Wの動作状態を示す領域(43aおよび43b)とが設けられている。第2表示針42は、電池残量を示す領域を指示することで電池残量を表示する。また、第2表示針42は、電子時計Wの動作状態を示す領域を指示することで電子時計Wの動作状態を表示する。
第1表示領域44と第2表示領域43は、互いに重複しないように隣り合って配置されている。
このため、ユーザーは、電子時計Wの状態を把握する際に、第1表示針42が表示する表示モード(測定値の種類)と、第2表示針41が表示する動作状態や電池残量とを、一度に視認可能になり、視線を大きく動かす必要が低くなる。よって、第1表示針42の表示内容と第2表示針41の表示内容とについて高い視認性を得ることが可能になる。
日常生活時では、一般的に、時刻表示モードの使用頻度が高い。このため、“TIME”の領域44a(時刻表示モードに対応)が、最も視認しやすい12時の位置に配置されている。
また、登山等のアウトドアスポーツでの利用シーンでは、標高表示モードおよび方位表示モードが利用される可能性が高い。このため、登山等のアウトドアスポーツでの利用シーンで第1表示針42にて指示される可能性の高い“ALT”の領域44b(標高表示モードに対応)および“COM”の領域44c(方位表示モードに対応)が、“TIME”の領域44aに続いて、この順に配置されている。
なお、方位表示モード(“COM”の領域44cに対応)は、登山等のアウトドアスポーツでの利用シーンのほかに、ヨットの航行等のマリンスポーツでの利用シーンでも使用される可能性が高い。
また、ヨットの航行等のマリンスポーツでの利用シーンでは、方位表示モード(“COM”の領域44cに対応)と同様に、気圧表示モード(“BAR”の領域44dに対応)が利用される可能性が高い。このため、“COM”の領域44cの隣に“BAR”の領域44d(気圧表示モードに対応)が配置されている。
具体的には、2時情報表示部7では、測定値(標高、気圧、脈拍)の1000の位の値を計測表示針71が表示し、該測定値の100の位の値を計測表示針72が表示する。計測表示針11は、該測定値の10の位の値と1の位の値とをダイヤルリング17の目盛(100分割)を用いて表示する。
例えば、6時情報表示部4内の第1表示針42が“ALT”の領域44b(測定値の種類が標高)を指示している場合、2時情報表示部7と計測表示針11とによって、標高の測定値が表示される。また、6時情報表示部4内の第1表示針42が“BAR”の領域44dを指示している場合、2時情報表示部7と計測表示針11とによって、気圧の測定値が表示される。
図2において、電子時計Wは、時刻情報を含む電波を受信し、その時刻情報に基づいて表示時刻を修正する。電子時計Wには、ダイヤルリング17の内周側に文字板5が配置され、ダイヤルリング17の外周側には、ダイヤルリング17と同心円状にベゼル19が配置されている。文字板5には、時針1、分針2が取り付けられている。文字板5の時針1に対応する位置に、12時間制の目盛5aが環状に形成されている。文字板5の10時を示す方向には、秒針31が取り付けられた10時情報表示部3が形成されている。
文字板4aには、上述したように、第1表示領域44と第2表示領域43が配置されている。第2表示領域43は、同心軸40を中心とする中心角がθ1(108°)の扇状をなす範囲となっている。第1表示領域44は、同心軸40を中心とする中心角がθ2(129°)の円弧状の範囲となっている。各表示領域43および44は、同心軸40における回転角度によって複数の表示単位に分割されている。
電子時計Wの動作状態としては、時刻情報を含む電波の受信停止を意味する「無線停止中」と、第1表示針42が表示する表示モード(測定値の種類)に対応する測定(時刻や標高や方位や気圧の測定)を実行中であることを意味する「計測中」が含まれる。
第2表示領域43には、電池残量メーター43cと、無線停止中を示すアイコン43aと、計測中を示す“MEAS”の文字43bが設けられている。電池残量メーター43cが位置する領域は、第5領域の一例である。アイコン43aが位置する領域および“MEAS”の文字43bが位置する領域は、電子時計Wの動作状態に対応する第4領域の一例である。“MEAS”の文字43bが位置する領域は、第6領域の一例でもある。“MEAS”の文字43bが位置する領域は、第1表示領域44と隣り合っている。
一方、第1表示針42は、第1表示領域44において、同心軸40を中心とする回転により、現在の表示モード(時刻表示モード、標高表示モード、方位表示モード、気圧表示モード、オプション表示モードのいずれか)つまり測定値の種類を表示する。
第1表示針42は、第2表示針41の回転を減速して第1表示針42を回転させる減速機構によって駆動される。
第2表示針41は、“MEAS”位置から“E”位置(空;エンプティー位置)までの108°の範囲を、“F”位置(フル位置)を中心に±54°の範囲で移動して第2情報(電池残量と電子時計Wの動作状態)を表示する。
第2表示針41が“MEAS”位置から“E”位置までの108°の範囲を移動する場合、第1表示針42は、上述した減速機構によって、4.5°の範囲で表示位置を移動する。ここで、各表示モードの表示単位(“TIME”の領域、“ALT”の領域、“COM”の領域、“BAR”の領域、“OP”の領域)44a〜44eは、30°(0±15°)の範囲である。このため、第2表示針41の回転に伴って第1表示針42が4.5°の範囲で回転しても、第1表示針42の指示する領域(表示単位)は変更されず、ユーザーが第1表示針42の指示する表示モードを誤読する可能性を低くすることができる。角度30°(±15°)は、角度dθの一例である。
なお、電子時計Wを携帯したユーザーが航空機に搭乗中であるときのように無線機能(時刻情報を含む電波の受信機能)が使えないときに、ユーザーがボタンを操作すると、第2表示針41が無線停止中を示すアイコン43aを指示するようになっている。
本実施形態では、帯状の円弧形をなす領域に表記された文字によって、各表示モード(測定値の種類)の表示単位44a〜44eが示されている。具体的には、表示単位44a〜44eとして、“TIME”(時刻)、“ALT”(標高)、“COM”(コンパス:方位)、“BAR”(気圧)、“OP”(オプション)が示されている。
第1表示針42の指示位置にて表示される表示モード(測定値の種類)、つまり、第1表示領域44で表示される表示モード(測定値の種類)は、ボタン14の押下操作で切り替えることができる。
例えば、ボタン14が1回押されるごとに、第2表示針41が360°右回転するとともに、第1表示針42が、角度dθの一例である30°右回転する。このため、ボタン14が1回押されるごとに、表示モードが、時刻表示モード(“TIME”モード)から標高表示モード(“ALT”モード)、方位表示モード(“COM”モード)、気圧表示モード(“BAR”モード)、オプション表示モード(“OP”モード)に順次切り替わる。これは、測定値の種類が、時刻、標高、方位、気圧、オプションに順次切り替わることを意味する。
また、第1表示針42がオプション表示モード(“OP”モード)を指し示している状況でボタン14が押されると、第1表示針42が逆転して“TIME”の領域44a(時刻表示モードの領域)へ移動する。なお、図3に示した例では、第2表示針41が電池残量“F”(フル)を示し、第1表示針42が時刻表示モードを示している。
図3に示した状態でボタン13が押下されると、図2に示した計測表示針11が1/5秒刻みで運針を開始し、同時に、図4に示したように6時情報表示部4の第2表示針41が、電池残量の“F”を示す位置から54°右回転し、計測中を意味する“MEAS”の文字43bを示す位置に移動してくる。このとき、第1表示針42は、第2表示針41の回転に連動して4.5°右に回転する。ここで、“TIME”の領域の表示単位44aは、30°の幅を持っている。したがって、第1表示針42は、依然として、“TIME”の領域の表示単位44aを指し示すことになる。同様に、第2表示針41が、電池残量の“F”を示す位置から54°左回転して電池残量の“E”を示す場合、第1表示針42は、4.5°左回転するが、依然として“TIME”の領域の表示単位44aを指し示すことになる。
上記表示針の駆動系について説明する。図5は、本実施形態に係る6時情報表示部4の構成を示す断面図であり、図6は、駆動系等の平面図である。
CPU−ICは、電子時計W全体の動作を制御する演算処理装置である。CPU−ICは、ユーザーのボタン操作等を受け付けるとともに、標高センサー101、方位センサー102、気圧センサー103、通信部104、受信部105と接続されている。
制御装置100、標高センサー101、方位センサー102、気圧センサー103、通信部104、受信部105およびステップモーター51を含む電気回路系107は、電池106を電源として駆動する。
CPU−ICは、電池残量を計測する残量計測部110、表示モードを制御する表示モード制御部120としても機能する。また、CPU−ICは、ユーザーの操作に応じてステップモーター51の駆動パルスを出力し、6時情報表示部4における各表示の制御を実行する。
標高センサー101は、標高を計測する。方位センサー102は、方位を計測する。気圧センサー103は、気圧を計測する。通信部104は、オプション表示モードで使用される脈拍センサーなどの生体情報を測定する機器と無線または有線で通信する。受信部105は、アンテナを備え、アンテナを介して受信した衛星信号を処理してGPS時刻情報や位置情報を取得する。
dθ>θ1/N…式1
本実施形態において、角度dθは30°に設定されている。
詳述すると、第2表示針41については、ステップモーター51が40ステップしたときに第2表示針41が1周(360°回転)するように、動力伝達機構Aにおける各歯車の減速比が設定されている。このため、第2表示針41は、360°を40で割った角度ごとに運針する。
一方、第1表示針42については、第2表示針41が1周する間に第1表示針42が1個の表示単位分である30°回転するように、減速機構Bの減速比が設定されている。
ボタン14が1回押下されると、第2表示針41が1周(360°)し、第1表示針42が一目盛(1表示単位)分だけ進んで、表示モード(測定値の種類)が切り替わる。
減速機構Bの減速比1/N、第2表示針41が振れる最大範囲の角度θ1、第1表示領域44における1個の表示単位の角度dθを式1のように定めたのは、以下の理由による。
第2表示針41が振れる最大範囲は角度θ1である。減速機構Bの減速比は1/Nであるから、第2表示針41が所定角度だけ回転すると、第1表示針42が該所定角度の1/Nだけ回転する。したがって、第2表示針41が角度θ1だけ回転したとしても、第1表示針42は角度θ1/Nしか回転しないことになる。ここで、dθ>θ1/Nとなるので、仮に、第2表示針41が角度θ1だけ回転しても、第1表示針42の振れ角度は、第1表示領域44における表示単位の角度dθ未満となる。よって、第2表示針41が指示する情報が変更された場合に、第1表示針42が指示する情報(表示モード、測定値の種類)が誤読される確率を低減することができる。
なお、式1の替わりに式2の関係を充足するように、角度dθが設定されてもよい。
dθ/2>θ1/N…式2
この場合、第2表示針41が角度θ1だけ回転すると、第1表示針42は角度θ1/Nだけ回転するが、角度θ1/Nは、第1表示領域44における表示単位の角度dθの半分未満となる。したがって、第2表示針41の回転が第1表示針42へ与える影響をより低減することができる。
ユーザーは、電子時計Wの状態を把握する際に、第2表示針41の指示位置を視認して電子時計Wの動作状態や電池残量を確認するとともに、第1表示針42の指示位置を視認して現在の表示モード(測定値の種類)を確認する可能性がある。
このため、本実施形態によれば、ユーザーは、電子時計Wの状態を把握する際に、第1表示針42が表示する表示モード(測定値の種類)と、第2表示針41が表示する動作状態や電池残量を、一度に視認可能になり、視線を大きく動かす必要が低くなる。よって、第1表示針42の表示内容と第2表示針41の表示内容とについて高い視認性を得ることが可能になる。
そして、第1表示針42の回転方向において、“ALT”の領域44bと“COM”の領域44cとの間の距離が“ALT”の領域44bと“BAR”の領域44dとの間の距離よりも短く、“COM”の領域44cと“BAR”の領域44dとの距離が“ALT”の領域44bと“BAR”の領域44dとの間の距離よりも短くなっている。
ユーザーは、利用シーンに応じて、第1表示針42の指示領域を切り替えることで標高表示モードと方位表示モードと気圧表示モードとを切り替えることになる。例えば、登山等のアウトドアスポーツでの利用シーンでは、標高表示モードと方位表示モードが使用される可能性が高い。また、ヨット等のマリンスポーツでの利用シーンでは、気圧表示モードと方位表示モードが使用される可能性が高い。
本実施形態では、同一の利用シーンで使用される可能性の高い領域間の距離(例えば、登山時の利用シーンで共に使用される可能性の高い“ALT”の領域44bと“COM”の領域44cとの間の距離や、ヨットの航行時の利用シーンで共に使用される可能性の高い“COM”の領域44cと“BAR”の領域44dとの距離)が、同一の利用シーンで使用される可能性の低い領域間の距離(“ALT”の領域44bと“BAR”の領域44dとの間の距離)よりも短い。よって、同一の利用シーンにおいて第1表示針42の指示位置の切り替えに時間がかかりすぎてしまうことを抑制可能になる。
このため、第1表示針42と第2表示針41が異なる軸でそれぞれ回転する場合に比べて、省スペース化を図ることが可能になる。
このため、ユーザーは、互いに関連する、第1表示針42が指示する表示モード(測定値の種類)と、その表示モード(測定値の種類)に対応する計測が実行中であるかの表示を、一度に視認可能になる。
時刻情報を含む電波の受信(無線通信)は、比較的使用電力が大きい。このため、電池残量が満充電(“F”)に近いことが、無線通信を行うための条件となる。よって、無線通信を行っている間、第2表示針41は、電池残量メーター43cの“F”を指し示している確率が高いと推測できる。したがって、無線通信を行っている状況から無線停止に早く切り替わるためには、無線停止中を示すアイコン43aを、電池残量の“F”の隣に配置することが望ましい。
図7に示した例では、動力伝達機構Cを用いて、ステップモーターMの駆動力が、第1情報表示針1Aおよび第2情報表示針2Aに伝わる。しかし、第1情報表示針1Aの回転軸X1と第2情報表示針2Aの回転軸X2とは異なっている。すなわち、従来の時計では、ステップモーターMの駆動力を別々の回転軸に伝達する動力伝達機構のための面積が必要であり、部品点数も多くなる。これに対して、本実施形態に係る電子時計Wは、図5および図6に示すように、同軸上で駆動する2つの表示針で表示を行うことで時計全体に対し省スペースでの配置が可能となる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形を加えることができる。
図8は、図2や図3に示したように、電池残量メーター43cの表示を3段階に分けた場合の電池残量メーター43cの分割角度の例を示した図である。図9は、電池残量メーター43cの表示を4段階(“E”と“M1”(ミドル1)と“M2”(ミドル2)と“F”)に分けた場合の電池残量メーター43cの分割角度の例を示した図である。ここで、電池残量としては、“M1”<“M2”の関係が成り立つとする。なお、図8に示した例と図9に示した例のいずれの場合も、電池残量メーター43cは、文字板4aにおける中心角54°の領域になっている。
図8に示したように、電池残量メーター43cの表示を3段階に分けた場合、電池残量メーター43cは、文字板4aにおける中心角27°で、“E”と“M”と“F”に分けられている。一方、図9に示したように、電池残量メーター43cの表示を4段階に分けた場合、電池残量メーター43cは、文字板4aにおける中心角18°で、“E”と“M1”と“M2”と“F”に分けられている。
この際、第2表示針41を、360°を4n(nは15未満の自然数)で割った角度ごとに運針することが望ましい。以下、この点について説明する。
例えば、第2表示針41を360°を4nで割った角度ごとに運針するように構成した場合、多くの時計で使用される、指針を360°を60で割った角度ごとに運針させる駆動機構と部品の共通化を図ることは難しくなるが、第2表示針41が一度の運針で進む距離を長くでき、表示の切り替えに伴う運針数(つまり、切り替え時間)を2/3に短縮可能になる。
また、本変形例に限らず、第2表示針41を、360°を4nで割った角度ごとに運針させる構成の場合、第2表示針41にて、6時情報表示部4における上下左右(ここで、上、下、左、右は、それぞれ、12時側、6時側、9時側、3時側に対応)を対称的に表示可能になる。また、電池残量メーター43cを図8や図9に示したように構成した場合でも、例えば、第2表示針41を、360°を4nで割った角度ごとに運針させる構成とすることで、いずれの表示(3分割の電池残量メーターと4分割の電池残量メーター)にも対応可能になる。
図10や図11に示した例の場合、電池残量メーター43cの隣が、“MEAS”の文字43bの領域となる。
気圧、標高、方位等の計測は、登山やヨット航海時の利用シーンの状況(例えば、天候不順時での利用シーン)によっては、頻繁に使用されることが考えられる。このため、電池残量メーター43cの隣が“MEAS”の文字43bの領域であると、第2表示針41の指示位置を、電池残量メーター43cの領域から“MEAS”の文字43bの領域に切り替えるために必要なステップモーター51の駆動ステップ数を少なくできる。よって、消費電力の低減を図ることが可能になる。
Claims (5)
- 測定値を表示し電池を電源として駆動する電子時計であって、
文字板と、
前記文字板に形成された情報表示部であって所定領域と特定領域とを有する情報表示部と、
前記所定領域内で指示する領域を切り替えることで、表示される前記測定値の種類を表示する第1表示針と、
前記特定領域内で指示する領域を切り替えることで、前記電子時計の動作状態と前記電池の残量を表示する第2表示針と、を含み、
前記情報表示部において、前記所定領域が前記特定領域と前記情報表示部の周方向に隣り合っている、
ことを特徴とする電子時計。 - 前記第1表示針と前記第2表示針とを回転させる駆動部と、
前記第1表示針が前記所定領域内で指示する領域が切り替わり、前記第2表示針が前記特定領域内で指示する領域が切り替わるように、前記駆動部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子時計。 - 前記第1表示針と前記第2表示針とは、同軸上で回転する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子時計。 - 前記第2表示針が表示する前記動作状態は、前記第1表示針にて種類が表示された測定値の計測を実行中であることを意味する計測中状態を含み、
前記特定領域のうち前記計測中状態に対応する領域は、前記情報表示部において、前記所定領域と前記情報表示部の周方向に隣り合っている、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子時計。 - 前記第2表示針は、360°を4n(nは15未満の自然数)で割った角度ごとに運針する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子時計。
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