JP6651252B2 - 蓄熱体 - Google Patents

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本発明は、柔軟なケースに蓄熱剤が収容された蓄熱体に関する。
物品を所定温度に維持するために、繰り返し使用可能な蓄熱体が使用されている。例えば、所定温度の維持が必要な物品(例えば医薬品や食品等)を搬送する際、物品を収容する保温箱に蓄熱体が収納される。
前記蓄熱体は、柔軟なケースに蓄熱剤が収容されており、蓄熱剤の潜熱を利用して保温を行う。前記蓄熱体は、予め加熱装置に収容し、所定温度に加熱して使用される。
前記蓄熱剤には、パラフィンを主成分とし、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマーを添加したもの(特許文献1)、あるいはパラフィンを主成分とし、水添ジエン系共重合体を含むもの(特許文献2)などがある。前記蓄熱剤はシート状(板状)とされて柔軟なケースに収容され、蓄熱体が構成される
しかし、従来のパラフィンを主成分とする蓄熱剤を柔軟なケースに収納した蓄熱体は、加熱装置に収容して加熱し潜熱を蓄える間に、加熱装置内の収容状態によっては軟化して変形を生じることがある。加熱装置内で変形した蓄熱体は、そのままでは変形によって保温箱内に正しく収納できず、物品収容空間が狭くなったり、保温箱内を均一に保温できなくなったりするため、形状を直した後に保温箱に収納する必要がある。特に、蓄熱体の加熱を効率的に行うには、加熱装置に蓄熱体を少しでも多く収容して一度にたくさんの蓄熱体を加熱するのが望ましいため、例えば、蓄熱体を立てた状態で並べて加熱装置に収容して加熱した場合には、加熱状態で蓄熱剤が軟化して、柔軟なケース内の下部に偏りが生じ、下部が膨らんだ偏肉状態になる。
特開平3−66788号公報 WO2011/078340公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、蓄熱体を使用するための加熱時に蓄熱剤の変形が少ない蓄熱体の提供を目的とする。
請求項1の発明は、予め加熱されて使用される蓄熱体において、柔軟なケースと、前記柔軟なケースに収納された蓄熱剤とよりなり、前記蓄熱剤は、パラフィンと熱可塑性エラストマーを含む配合からなり、前記パラフィンは、前記蓄熱体の加熱温度以下で最大潜熱変化を示す第1のパラフィンと、前記蓄熱体の加熱温度よりも高い融点を有する第2のパラフィンとを含み、前記第1のパラフィンが最大潜熱変化を示す温度は、2〜25℃であり、前記第2のパラフィンの融点は、70〜120℃であり、前記蓄熱体の加熱温度は、前記第2のパラフィンの融点未満でかつ50℃以上である
ことを特徴とする。なお、本発明において、最大潜熱変化を示すとは、複数の温度で潜熱変化を示す場合、それらの複数の潜熱変化のうち最大の潜熱変化を示すものをいい、また、1つの温度のみで潜熱変化を示す場合にはその潜熱変化が最大の潜熱変化である。
さらに、前記第2のパラフィンは前記第1のパラフィン100重量部に対して3〜20重量部含まれることで、実用的な蓄冷体を提供できる。
請求項の発明は、請求項において、前記蓄熱体が医薬品搬送用であることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、蓄熱剤が、蓄熱体の加熱温度以下で最大潜熱変化を示す第1のパラフィンを含むため、良好な蓄熱性を有し、かつ蓄熱体の加熱温度より高い融点を有する第2のパラフィンを含むため、蓄熱体の加熱時に蓄熱剤の軟化による変形を少なくできる。なお、蓄熱体の加熱温度以下で最大潜熱変化を示す第1のパラフィン100重量部に対して、蓄熱体の加熱温度よりも高い融点を有する第2のパラフィンを3〜20重量部含むことで、蓄熱剤による良好な温度維持性を有し、かつ蓄熱剤の加熱時に、軟化による変形をより効果的に抑え、安定した形状維持ができる。
請求項の発明によれば、第1のパラフィンが最大潜熱変化を示す温度は2〜25℃であるため、蓄熱体の使用時に医薬品に適した温度に医薬品を維持することができ、医薬品の搬送に好適である。
請求項の発明によれば、第2のパラフィンの融点は、70〜120℃であるため、蓄熱体の加熱温度を、第2のパラフィンの融点未満でかつ50℃以上に設定することができ、蓄熱体の加熱時間を短縮することができる。
請求項の発明によれば、蓄熱体を医薬品の搬送に使用することにより、医薬品に適した温度に医薬品を維持して搬送することができる。
本発明の一実施形態に係る蓄熱体の平面図である。 図1のA−A拡大断面図である。 蓄熱体の形状保持特性の測定方法を示す図である。
図1及び図2に示す一実施形態の蓄熱体10は、予め加熱装置で加熱されて使用されるものであり、柔軟なケース11と、前記柔軟なケース11に収納された蓄熱剤21とよりなる。
前記柔軟なケース11は、合成樹脂フィルム、アルミ蒸着ラミネートフィルム、あるいは合成樹脂とアルミ箔がラミネートされたフィルム等からなり、二枚のフィルムの周縁が熱融着等で接合(シール)されて袋状とされている。符号13は周縁の接合部(シール部)である。合成樹脂フィルムの材質は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。なお、前記柔軟なケース11を構成するフィルムは、前記蓄熱体10の加熱温度より高い溶融温度を有する。
前記蓄熱剤21は、パラフィンと熱可塑性エラストマーを含む配合からなり、前記柔軟なケース11に収納可能な大きさのシート状(板状)等に形成されている。
前記パラフィンは、前記蓄熱体10の加熱温度以下の温度で最大潜熱変化を示す第1のパラフィンと、前記蓄熱体10の加熱温度よりも高い融点を有する第2のパラフィンとを含む。
パラフィンは融点で最大の潜熱変化を示すため、第1のパラフィンとしては、前記蓄熱体10の加熱温度以下の融点を有し、融点の潜熱変化が大きいものが好ましい。第1のパラフィンは、直鎖状のパラフィン(n−パラフィン)が、潜熱変化が大きいために好ましい。また、前記蓄熱体10の加熱温度は、最小限の熱量を与えて、最短の加熱時間で潜熱を蓄えるために50℃以上が好ましい。第1のパラフィンとしては、最大潜熱変化を示す温度(融点)が50℃以下のパラフィンが好ましい。
50℃以下の融点で最大潜熱変化を示すパラフィンとして、n−テトラデカン(融点6℃)、n−ペンタデカン(融点9℃)、n−ヘキサデカン(融点18℃)、n−ヘプタデカン(融点21℃)、n−オクタデカン(融点28℃)、n−ノナデカン(融点32℃)、n−イコサン(融点37℃)、n−ドコサン(融点46℃)等を挙げることができる。
さらに、前記蓄熱体10が医薬品搬送用の場合、医薬品(ワクチン製剤等を含む)の温度管理、は低温過ぎても高温過ぎても良くないことから、2〜25℃程度に維持できる蓄熱体を使用することが好ましい。そのため、前記第1のパラフィンとしては、最大潜熱変化を示す温度(融点)が2〜25℃のパラフィンが好ましく、例えば、n−テトラデカン(融点6℃)、n−ペンタデカン(融点9℃)、n−ヘキサデカン(融点18℃)等を挙げることができる。
搬送は、製薬企業から医薬品卸売企業(集配センター)を経て、病院、ドラッグストア、調剤・薬局、診療所へ届けられる。
前記第2のパラフィンは、直鎖状、分岐状の何れでもよく、前記蓄熱体10の加熱温度よりも高い融点を有するものであればよい。第2のパラフィンとして、前記蓄熱体の加熱温度が50℃の場合、例えば、n−テトラコサン(融点51℃)、n−ペンタコサン(融点54℃)、n−ヘキサコサン(融点57℃)、n−オクタコサン(融点62℃)、n−トリアコンタン(融点66℃)、炭素数40のノルマルパラフィン(融点82℃)、炭素数50のノルマルパラフィン(融点92℃)、炭素数100のノルマルパラフィン(融点115℃)等を挙げることができる。それらのうち、第2のパラフィンとしてより好ましいパラフィンは、70〜120℃の融点を有するパラフィンであり、例えば炭素数40のノルマルパラフィン(融点82℃)、炭素数50のノルマルパラフィン(融点92℃)、炭素数100のノルマルパラフィン(融点115℃)等を挙げることができる。これら第2のパラフィンは、単独でもよく二種類以上混合してもよい。
前記第2のパラフィンの割合は、前記第1のパラフィン100重量部に対して3〜20重量部が好ましい。前記第2のパラフィンの割合を前記範囲とすることにより、前記蓄熱体10の温度維持性を大にすると共に、前記蓄熱体10の加熱時に蓄熱剤21が軟化して変形するのを抑えることができる。
前記熱可塑性エラストマーは、特に限定されるものではなく、スチレン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエスエル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素樹脂系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。前記熱可塑性エラストマーは、1種に限られず、2種以上を用いてもよい。より好ましい熱可塑性エラストマーとして、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン構造を有するA−B−A型のブロックコポリマー、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等を挙げる。
前記熱可塑性エラストマーの割合は、前記第1のパラフィン100重量部に対して5〜15重量部が好ましい。前記熱可塑性エラストマーを添加することで、パラフィンの相分離やブリードを抑えることができ、適度な柔軟性を有することができる。また、押出成形等が可能となり、成形性に優れた組成物となる。
前記蓄熱剤21には、必要に応じて他の添加剤を配合することができる。他の添加剤として、酸化防止剤、難燃剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、老化防止剤等を挙げることができる。
前記蓄熱剤21の成形は、限定されない。例えば、第1のパラフィン、第2のパラフィン及び熱可塑性エラストマー等からなる配合物を押出機により混練りして、シート状(板状)に押出し成形し、その後に所定寸法に切断する。また、混合・撹拌機により前記配合物を混合した溶融状態の蓄熱剤配合物を、型および柔軟なケースに充填して所定厚み、形状の蓄熱剤にする。なお、本発明における蓄熱剤はシート状に限られず、棒状等の他の形状であってもよい。
前記蓄熱剤21は、前記柔軟なケース11を一辺が開口した状態とし、前記柔軟なケース11内に開口部から入れた後、前記柔軟なケース11の開口部を熱溶着することにより前記蓄熱体10とされる。あるいは、前記蓄熱剤21を二枚のフィルムで挟み、前記蓄熱剤21の周縁で二枚のフィルムを熱溶着して前記柔軟なケース11を形成すると同時に、該柔軟なケース11内に前記蓄熱剤21を収納し、前記蓄熱剤10を形成する。
次の成分を用いて表1の配合で実施例1〜4、比較例1〜4及び参考例5、6の蓄熱剤を作成し、柔軟なケースに収納して実施例、比較例及び参考例の蓄熱体を作成した。蓄熱剤は、混合・撹拌機により前記配合物を混合した溶融状態の蓄熱剤配合物を、柔軟なケースに160g充填した。柔軟なケースは、300mm×100mのアルミ蒸着ナイロン樹脂積層フィルム(、厚み100μm)を二枚重ね、周囲の三辺を10mm幅で熱融着して袋状としたものを用いた。蓄熱剤を収納後、残りの一辺を幅10mmで熱融着した。
第1のパラフィンA:、品名:TS−4、JXエネルギー株式会社製、最大潜熱を示す融点:約5℃
第1のパラフィンB:品名:TS−7、JXエネルギー株式会社製、最大潜熱を示す融点:約20℃
第2のパラフィンA:品名:FT−0070、日本精蝋株式会社製、最大潜熱を示す融点:70℃
第2のパラフィンB:品名:FT−115、日本精蝋株式会社製、最大潜熱を示す融点:120℃
熱可塑性エラストマー:スチレン系エラストマー、品名:セプトン4077、株式会社クラレ製
なお、融点の測定は、JIS K 7121 プラスチックの転移温度測定方法の手段によって、実測値を測定した。
Figure 0006651252
実施例1と実施例2は、第1のパラフィンの種類を異ならせ、かつ熱可塑性エラストマーの量を変化させた例、実施例3と実施例4は、第2のパラフィンの量と熱可塑性エラストマーの量を変化させた例である。
比較例1は、第1のパラフィンAのみで蓄熱剤を構成した例、比較例2は、第1のパラフィンBのみで蓄熱剤を構成した例である。比較例3は、第1のパラフィンBと熱可塑性エラストマーのみで蓄熱剤を構成した例、比較例4は、第1のパラフィンAと第2のパラフィンAのみで蓄熱剤を構成した例である。
参考例5は、実施例3よりも第2のパラフィンの割合を大にした例、参考例6は、実施例2よりも第2のパラフィンの割合を小とし、かつ熱可塑性エラストマーの割合を大にした例である。
実施例、比較例及び参考例の蓄熱剤について潜熱量(mJ/mg)をJIS K 7121 プラスチックの転移温度測定方法で測定し、パラフィン単独(標準)からの変化率(%)を次の計算式で計算し、変化率が±5%以下の場合に合格「〇」とした。なお、変化率が、マイナスとなるのは、組成物が少量混合することで一時的に潜熱が増える現象を示している。
実施例1、3、4については、使用した第1のパラフィンが同一の比較例1を標準として変化率を計算し、また実施例2については、使用した第1のパラフィンが同一の比較例2を標準として変化率を計算した。一方、比較例3、参考例6については、使用した第1のパラフィンが同一の比較例2を標準として変化率を計算し、比較例4、参考例5については、使用した第1のパラフィンが同一の比較例1を標準として変化率を計算した。結果は表1に示す。
変化率(%)={(標準の潜熱量)―(試料の潜熱量)}÷(標準の潜熱量)×100
潜熱量の変化率が+5(%)を超える場合、潜熱が小さくなり、温度を維持する時間が短くなるので蓄熱剤として実用的でなくなる。
実施例及び比較例の蓄熱体に対して、形状保持性を測定した。
形状保持性の測定方法は、まず、図3の(3−A)に示すように、実施例及び比較例の蓄冷体10Aの上に、蓄冷体10Aの長さ方向に沿ってステンレス製のスケール51を載せ、その状態で蓄冷体10Aの長さ方向一端から100mmまでの部分をクランプ41で挟む。クランプ41は、蓄熱体10Aの幅より大の幅を有する二枚の金属板43、44と、該二枚の金属板43、44の4隅に貫通させたネジ部品45とよりなり、二枚の金属板43、44間に前記蓄冷体10Aとスケール51を挟んで、前記ネジ部品45を締め付ける。その状態で、蓄熱体10Aの非固定端とスケール51との距離d1を測定し、初期値とする。
初期値の測定後、前記クランプ41ごと、前記蓄熱体10Aとスケール51を恒温恒湿槽に収納し、50℃で一時間放置した後、恒温恒湿槽から取り出し、図3の(3−B)に示すように、蓄熱体10Aの非固定端とスケール51との距離d2(加熱後の値)を測定した。なお、恒温恒湿槽内の底面に、蓄冷体が変形しても床面に接触しない高さの台を載置し、その台上に前記クランプ41の部分を載置し、前記クランプ41で挟まれていない蓄冷体10Aの先端側を台及び恒温恒湿槽の内底面に接触しないようにした。加熱後の値d2と初期値の差をたわみ量とした。たわみ量が0.5cm以下の場合を合格「〇」とした。結果は表1に示す。たわみ量が5mm以上の蓄熱体は、恒温恒湿槽で加熱した際に変形しており、加熱装置に収納して蓄熱するのに、収納容器に入らない場合が発生する。また、たわみ量が5mm以上の場合、蓄冷体が著しく膨らみ偏肉状態となることとの相関がみられ、薄肉となる部分では蓄熱剤が少なくなり、保温箱に収納して使用した際に、箱内の温度の均一性が損なわれるおそれがある。
表1に示すように、実施例1〜4は、潜熱量がパラフィン単独からの変化率が小さく、蓄熱が良好であり、かつ加熱によるたわみ量が少なく、形状保持性が高いものであった。
一方、比較例1(第1のパラフィンAのみで構成)及び比較例2(第1のパラフィンBのみで構成)は、何れも恒温恒湿槽内で蓄熱剤が軟化し、変形が大きすぎてたわみ量を測定できなかった。
比較例3(第1のパラフィンBと熱可塑性エラストマーのみで構成)及び比較例4(第1のパラフィンAと第2のパラフィンAのみで構成)は、何れもたわみ量が大きく、不合格[×]であった。
参考例5(第2のパラフィンの割合を大にした例)及び参考例6(第2のパラフィンの割合を小とし、熱可塑性エラストマーの割合を大にした例)は、何れもパラフィン単独からの潜熱量の変化率が大きく(潜熱量が小さく)、蓄熱体として実用的ではない。
このように、本発明の蓄熱体は、蓄熱体を使用するための加熱時に変形が少なく、形状を直すことなく保温箱に収納することができるようになる。また、本発明の蓄熱体は、蓄熱体を医薬品の搬送用として好適なものである。
10 蓄熱体
11 柔軟なケース
21 蓄熱剤

Claims (2)

  1. 予め加熱されて使用される蓄熱体において、
    柔軟なケースと、前記柔軟なケースに収納された蓄熱剤とよりなり、
    前記蓄熱剤は、パラフィンと熱可塑性エラストマーを含む配合からなり、
    前記パラフィンは、前記蓄熱体の加熱温度以下で最大の潜熱変化を示す第1のパラフィンと、前記蓄熱体の加熱温度よりも高い融点を有する第2のパラフィンとを含み、
    前記第1のパラフィンが最大潜熱変化を示す温度は、2〜25℃であり、
    前記第2のパラフィンの融点は、70〜120℃であり、
    前記蓄熱体の加熱温度は、前記第2のパラフィンの融点未満でかつ50℃以上であることを特徴とする蓄熱体。
  2. 前記蓄熱体が医薬品搬送用であることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱体。
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