JP6651224B2 - 発光装置の製造方法及び発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発光装置の製造方法及び発光装置に関する。
発光装置の光源の一つに、有機EL素子がある。有機EL素子は、第1電極と第2電極の間に有機層を配置した構成を有している。有機層は水分や酸素に弱いため、有機EL素子は封止部材を用いて封止される。例えば特許文献1には、有機EL素子を封止するために、金属箔などからなる保護層を、熱可塑性の樹脂を用いて基板及び有機EL素子に固定することが記載されている。また、特許文献2には、封止基板をシート状接着剤で有機EL素子及び支持基板に固定する際に、加熱加圧処理を行うことが記載されている。
特開2014−154507号公報 特開2010−67355号公報
上記したように、有機EL素子が形成された基板に金属箔などの封止部材を固定するためには、特許文献1及び特許文献2のような方法で接着剤や粘着剤を用いる場合がある。しかし、これら接着剤や粘着剤は一般的に封止部材と比較して水分や酸素を通しやすい。そこで本願発明者は、有機EL素子の有機層が水分や酸素で劣化することを抑制するためには、接着剤や粘着剤からなる固定層を薄くすることで外部から有機EL素子内部への水分や酸素の侵入経路を狭くすることを考えた。この目的を達成するための方法の一つに、いわゆる枠押しという工程を行うことがある。枠押し工程とは、金属箔などの封止部材を接着剤や粘着剤などを用いて封止している有機EL素子の発光領域の外側を押下し、接着剤や粘着剤の厚みを薄くする工程である。しかしながら、この工程を行うと、図16の発光装置の粘着層を拡大した平面写真に示すように、粘着剤に気泡など空隙ができてしまうことが確認された。このような空隙ができる部分は、水分にとってなんら障害なく通過する経路(パス)となり、封止の性能を下げていた。つまり、封止性能を向上させるために、接着剤の厚みを薄くして外部からの侵入を防ぐことはできたが、侵入した水分の発光領域への水分の浸食の速度は速くなってしまい、却って封止の性能が悪くなるということが確認された。
本発明が解決しようとする課題としては、有機EL素子の有機層が水分や酸素で劣化することを抑制するために、封止部材を固定するための固定層を薄くしながらも気泡や空隙を形成しないようにすることが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、有機層を有する発光部が形成された基材に、前記発光部を封止する封止部材を、固定層を介して取り付ける第1工程と、
前記封止部材のうち前記発光部の周囲に位置する第1領域を前記基材に押し付ける第2工程と、
前記封止部材が取り付けられた前記基材を、0.15Mpa以上で加圧する第3工程と、
を備える発光装置の製造方法である。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
実施形態に係る発光装置の構成を示す平面図である 図1から封止部材及び第2電極を取り除いた図である。 図1から絶縁層及び有機層を取り除いた図である。 図1のA−A断面図である。 図4の点線αで囲んだ領域を拡大した図である。 発光装置の製造方法を示すフローチャートである。 比較例に係る発光装置の空隙の大きさの変化を示すグラフである。 比較例に係る発光装置の空隙の大きさの変化を示すグラフである。 実施例に係る発光装置の空隙の大きさの変化を示すグラフである。 実施例に係る発光装置の空隙の大きさの変化を示すグラフである。 実施例に係る発光装置の空隙の大きさの変化を示すグラフである。 実施例に係る発光装置の空隙の大きさの変化を示すグラフである。 実施例に係る発光装置の空隙の大きさの変化を示すグラフである。 処理時間が6時間の場合において、空隙の径が800μmから200μmになるために必要な圧力を、処理温度別に示した表である。 処理時間が8時間の場合において、空隙の径が800μmから200μmになるために必要な圧力を、処理温度別に示した表である。 課題を説明するための写真である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係る発光装置10の構成を示す平面図である。説明のため、図1において封止部材200は点線で示されており、また、乾燥材220は省略されている。図2は図1から封止部材200及び第2電極130を取り除いた図である。図3は図1から絶縁層150及び有機層120を取り除いた図である。図4は、図1のA−A断面図である。図5は図4の点線αで囲んだ領域を拡大した図である。図6は、発光装置10の製造方法を示すフローチャートである。
図1〜図4に示すように、発光装置10は基板100(基材)を有している。基板100には発光部140が形成されている。発光部140は有機層120を有している。有機層120は封止部材200を用いて封止されている。図6に示すように、発光装置10の製造方法は、以下の工程を有している。まず、発光部140が形成された基板100に封止部材200を、樹脂材料からなる固定層210を用いて取り付ける(ステップS20:第1工程)。次いで、封止部材200のうち発光部140の周囲に位置する部分(以下、縁部202と記載)を基板100に押し付ける(ステップS30:第2工程)。次いで、封止部材200が固定された基板100を、0.15Mpa以上の圧力で加圧する(ステップS40:第3工程)。以下、本実施形態について詳細に説明する。
まず、図1〜図4を用いて、発光装置10の構成について説明する。これらの図に示す例において、発光装置10は照明装置である。ただし、発光装置10はディスプレイであってもよい。発光装置10はボトムエミッション型の発光装置であってもよいし、トップエミッション型の発光装置であってもよい。発光装置10は、基板100を用いて形成されている。
発光装置10がボトムエミッション型である場合、基板100は、例えばガラスや透光性の樹脂などの透光性の材料で形成されている。一方、発光装置10がトップエミッション型である場合、基板100は上述した透光性の材料で形成されていてもよいし、透光性を有さない材料で形成されていてもよい。基板100は、例えば矩形などの多角形である。また、基板100は可撓性を有していてもよい。基板100が可撓性を有している場合、基板100の厚さは、例えば10μm以上1000μm以下である。特に基板100をガラス材料で可撓性を持たせる場合、基板100の厚さは、例えば200μm以下である。基板100を樹脂材料で可撓性を持たせる場合は、基板100の材料として、例えばPEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルホン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、又はポリイミドを含ませて形成されている。また、基板100が樹脂材料を含む場合、水分が基板100を透過することを抑制するために、基板100の少なくとも発光面(好ましくは両面)に、SiNやSiONなどの無機バリア膜が形成されている。
基板100には発光部140が形成されている。発光部140は、有機EL素子を有している。この有機EL素子は、第1電極110、有機層120、及び第2電極130を有している。有機層120は第1電極110と第2電極130の間に位置している。
第1電極110及び第2電極130の少なくとも一方は、光透過性を有する透明電極である。例えば発光装置10がボトムエミッション型の発光装置である場合、少なくとも第1電極110は透明電極である。一方、発光装置10がトップエミッション型の発光装置である場合、少なくとも第2電極130は透明電極である。なお、第1電極110及び第2電極130の双方が透明電極であってもよい。
透明電極を構成する透明導電材料は、金属を含む材料、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IWZO(Indium Tungsten Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)等の金属酸化物である。第1電極110の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。第1電極110は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。なお、第1電極110は、カーボンナノチューブ、又はPEDOT/PSSなどの導電性有機材料であってもよいし、薄い金属電極であってもよい。
第1電極110及び第2電極130のうち透光性を有していない電極は、例えば、Al、Au、Ag、Pt、Mg、Sn、Zn、及びInからなる第1群の中から選択される金属又はこの第1群から選択される金属の合金からなる金属層を含んでいる。この電極は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。
なお、発光装置10がトップエミッション型の発光装置である場合、第1電極110は、金属層と透明導電層をこの順に積層した構造であってもよい。
有機層120は、例えば、正孔注入層、発光層、及び電子注入層をこの順に積層させた構成を有している。正孔注入層と発光層との間には正孔輸送層が形成されていてもよい。また、発光層と電子注入層との間には電子輸送層が形成されていてもよい。有機層120は蒸着法で形成されてもよい。また、有機層120のうち少なくとも一つの層、例えば第1電極110と接触する層は、インクジェット法、印刷法、又はスプレー法などの塗布法によって形成されてもよい。なお、この場合、有機層120の残りの層は、蒸着法によって形成されている。また、有機層120のすべての層が、塗布法を用いて形成されていてもよい。
第1電極110の縁は、絶縁層150によって覆われている。絶縁層150は例えばポリイミドなどの樹脂材料に感光性の材料を含ませることによって形成されており、第1電極110のうち発光部140の発光領域となる部分を囲んでいる。絶縁層150を設けることにより、第1電極110の縁において第1電極110と第2電極130が短絡することを抑制できる。絶縁層150は、絶縁層150となる樹脂材料を塗布した後、この樹脂材料を露光及び現像することにより、形成される。この工程は、例えば第1電極110を形成した後、有機層120を形成する前に行われる。
発光装置10は、第1端子112及び第2端子132を有している。第1端子112は第1電極110に電気的に接続しており、第2端子132は第2電極130に電気的に接続している。第1端子112及び第2端子132は、例えば、第1電極110と同一の材料で形成された層を有している。なお、第1端子112と第1電極110の間には引出配線が設けられていてもよい。また、第2端子132と第2電極130の間にも引出配線が設けられていてもよい。
発光装置10の発光部140は、封止部材200を用いて封止されている。本実施形態において、封止部材200は、例えばアルミニウム箔などの金属膜であり、金属シートや金属フィルムであってもよい。好ましくは10μm以上1mm以下の厚みを有していて、可撓性を有している。封止部材200は、固定層210を介して基板100及び発光部140に固定されている。固定層210は接着剤又は粘着材を用いて形成されている。固定層210は、例えば熱可塑性の樹脂を用いて形成されていてもよい。固定層210には、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン、ポリエステル、及びポリイソプレンから選ばれる少なくとも一種以上の樹脂層を用いることができる。固定層210は、シート状の接着剤又は粘着剤であってもよい。固定層210の封止部材200と対向する面は、基板100の上の凹凸、例えば発光部140の上面に沿って変形している。そして封止部材200は、固定層210を介して発光部140の少なくとも一部に固定されている。
なお、図4に示す例において、固定層210と発光部140の間には乾燥材220が配置されている。乾燥材220は、固定層210及び基板100の間に、発光部140とともに封止されている。これにより、基板100と封止部材200の間の領域に水分が入っても、この水分は乾燥材220によって吸収される。従って、発光部140の有機層120が劣化することを抑制できる。
次に、図5を用いて、発光部140の周囲における封止部材200及び固定層210の厚さについて説明する。封止部材200を基板100に固定する際、封止部材200のうち発光部140の周囲に位置する縁部202(第1領域)は、枠部材300を用いて基板100に向けて押し付けられる。これにより、固定層210のうち発光部140の周囲に位置する部分、例えば封止部材200の縁部202と重なる部分(以下、縁部212と記載)は、固定層210の他の部分(例えば発光部140の上に位置する部分)と比較して薄くなる。
固定層210のうち薄くなった部分(図5に示す例では縁部212)の厚さtは、例えば1μm以上20μm以下である。または、固定層210のうち薄くなった部分の厚さtは固定層210の他の部分(発光部140と重なる部分)の厚みの50%以下、好ましくは20%以下である。さらに下限は限りなく0に近づく方がよい。また、縁部212の幅は、例えば0.5mm以上5mm以下である。なお、縁部212の一部は第1端子112と重なることもある。同様に、縁部212の他の一部は第2端子132と重なることもある。また、封止部材200の縁部202及び固定層210の縁部212は、いずれも発光部140を囲んでいる。
次に、図6を用いて発光装置10の製造方法を説明する。まず、基板100の上に第1電極110、絶縁層150、有機層120、及び第2電極130をこの順に形成する。これにより、発光部140が形成される(ステップS10)。この工程において、第1端子112及び第2端子132も形成される。次いで、固定層210を用いて、基板100のうち発光部140が形成されている面に封止部材200を取り付ける。この際、封止部材200と発光部140の間に乾燥材220を配置する。これにより、発光部140及び乾燥材220は、基板100及び封止部材200により封止される(ステップS20)。このようにして、発光装置10が形成される。
次いで、枠部材300を用いて、封止部材200の縁部202を基板100に向けて押下する(ステップS30:第2工程)。この時の押下時間は、例えば5分以下、好ましくは1分以下である。固定層210が熱可塑型の樹脂で形成されている場合、ステップS30に示した処理は、固定層210を構成する樹脂のガラス転移温度以上の温度で行われるのが好ましい。なお、ステップS20に示した処理とステップS30に示した処理は同時に行われてもよい。また、ステップS20を終了してからステップS30を行うまでに所定時間あけてもよい。所定時間は適宜設定される。所定時間空ける目的としては素子の特性を安定させることにある。また、ステップS20とステップS30との間に別の工程が含まれてもよい。この別の工程としては、例えば、パネルを大判の基板100を用いて発光装置10を一括形成した場合において、基板100を切断して発光装置10を切り出す工程などがある。この工程の後に前述の図16のような気泡が確認された。
次いで、発光装置10を高温かつ加圧された雰囲気の中に保持する(ステップS40:第3工程)。たとえば、温度および圧力を調整できるチャンバーの中に発光装置10を保持する。この雰囲気の温度は30℃以上、好ましくは50℃以上である。また、加圧する圧力については、0.15MPa以上、好ましくは0.30MPa以上、好ましくは0.5MPa以上である。また、加える圧力は5.0MPa以下が好ましい。チャンバーで加圧する際のチャンバーのゲージ圧力は0.5MPa以上が好ましい。また、このときの雰囲気は不活性化ガス雰囲気であることが好ましい。また、発光装置10を上記した雰囲気内に保持する時間は、15分以上、好ましくは1時間以上、さらに好ましくは5時間以上である。なお、ステップS40における不活性雰囲気は、酸化しにくい雰囲気が好ましいため、希ガス雰囲気の他、窒素雰囲気も含まれる。ステップ40を行うことで、固定層210、固定層210と封止部材200との界面、固定層210及び固定層210の下層(基板100や第1端子112など)との界面に発生した空隙を除去・減少させることができる。これは、空隙を形成する気泡が、加圧により固定層210とその上層または下層との界面を拡散して発光装置10の外部へ抜けていくためである。
固定層210は、封止部材200と比較して封止能力が低い材料を用いて形成されている。このため、固定層210が厚いと、固定層210を介して基板100と封止部材200の間の領域(換言すれば水分にとっての侵入口)に水分が入り込み、有機層120を劣化させてしまう。これに対して本実施形態では、封止部材200を基板100に取り付けた後、封止部材200の縁部202を基板100に向けて押下している。このため、固定層210の縁部212は固定層210の他の部分と比較して薄くなる。その結果、侵入口を小さくすることができるので、固定層210を介して基板100と封止部材200の間の領域に水分が入ることを抑制できる。また空隙も発生しないため、仮に水分が侵入したとしても、この水分の有機層120への浸食の速度も低下する。従って、発光装置10の寿命を長くすることができる。
また、本発明者が検討した結果、枠部材300を用いて固定層210の縁部212を薄くした場合、縁部212と基板100の間、又は縁部212と封止部材200の間に空隙が生じやすくなることが判明した。この空隙を放置していた場合、この空隙を介して封止部材200と基板100の間に水分が入り込みやすくなる。これに対して本実施形態では、封止部材200の縁部202を基板100に向けて押下した後、発光装置10を加圧雰囲気下に配置する。封止部材200は可撓性を有しているため、縁部212と封止部材200の間に空隙が生じていた場合でも、この空隙を減らすことができる。従って、発光装置10の寿命を長くすることができる。また、縁部212の幅を広くしなくても発光部140に水分が到達することを抑制できるため、発光装置10の非発光部分の面積が広くなることを抑制できる。
(実施例)
図6のステップS40(第3工程)における加圧する圧力及び温度を変えながら、固定層210の縁部212と封止部材200の間の空隙の大きさの変化を調べた。ここで、加圧する圧力とは大気圧とは別に素子に加圧した圧力の値である。その結果を、図7〜図13に示す。これらの図は、各条件において、空隙の大きさが処理時間によってどのように変化したかを示している。いずれの図においても、空隙の大きさ(幅)の初期値は、100μm、50μm、及び25μmのものを選択して観察した。
図7は、加圧する圧力が0.05Mpaであり、温度が30℃の場合の結果を示している。この条件において、いずれの空隙も縮小量は小さかった。
図8は、図7と同じ圧力(0.05Mpa)で加圧した場合において温度を50℃にした場合の結果を示している。この条件において、図7に示した例よりも空隙は小さくなったが、その縮小量は十分ではなかった。具体的には、ステップS40に示した処理を15時間行っても、最も初期の大きさが小さい(幅25μm)空隙を含め、全ての空隙が残ってしまった。
図9は、加圧した圧力が0.15Mpaであり、温度が30℃の場合の結果を示している。この条件において、いずれの空隙も、図7に示した例及び図8に示した例と比較して大きく縮小した。特に、最も初期の大きさが小さい(幅25μm)空隙は、10時間後にほぼ消滅した。
図10は、図9と同じ圧力(0.15Mpa)で加圧した場合において温度を50℃にした場合の結果を示している。この条件において、図9に示した例よりも空隙はさらに小さくなった。例えば、初期の大きさが25μmの空隙は3時間後にほぼ消滅し、また、初期の大きさが50μmの空隙は12時間後にほぼ消滅した。また、初期の大きさが100μmの空隙は15時間後に40μm程度になった。
図11は、加圧した圧力が0.30Mpaであり、温度が30℃の場合の結果を示している。この条件において、いずれの空隙も、図8に示した例よりもさらに縮小した。特に、初期の大きさが25μmの空隙は2時間後にほぼ消滅し、また、初期の大きさが50μmの空隙は6時間後にほぼ消滅した。また、初期の大きさが100μmの空隙も15時間後には20μm以下になった。
図12は、図11と同じ圧力(0.30Mpa)で加圧した場合において温度を50℃にした場合の結果を示している。この条件において、空隙はほぼなくなった。詳細には、初期の大きさが25μmの空隙及び50μmの空隙は、いずれも2時間後にほぼ消滅し、また、初期の大きさが100μmの空隙は3時間後にほぼ消滅した。
図13は、図12と同じ条件(0.30Mpa,50℃)において、さらに大きな空隙がどの程度減少したかを示している。本図に示すように、初期の大きさが250μmの空隙は13時間後にほぼ消滅し、初期の空隙の大きさが500μmの空隙は15時間後に230μm前後になった。
以上、ステップS40の圧力を0.15Mpaにすると、ある程度の空隙が除去できることが分かった。特にステップS40の圧力を0.30Mpaにすると、ステップS40の処理時間を短くできることが分かった。さらに、ステップS40の温度を50℃にすると、ステップS40の時間を短縮できることが分かった。
図14は、図6のステップS40(第3工程)の処理時間が6時間の場合において、初期の大きさ(径)が800μmの空隙が200μmになるために必要な圧力を、処理温度別に示した表である。温度が40℃以下の場合、1Mpaより大きい圧力にしないと、空隙は200μm以下にならなかった。一方、温度が50℃になると、必要な圧力は0.73Mpaに低下し、温度が60℃になると、必要な圧力はさらに低下した(0.50Mpa)。
図15は、図6のステップS40(第3工程)の処理時間が8時間の場合において、初期の大きさ(径)が800μmの空隙が200μmになるために必要な圧力を、処理温度別に示した表である。温度が30℃以下の場合、1Mpaより大きい圧力にしないと、空隙は200μm以下にならなかった。一方、温度が40℃になると、必要な圧力は0.99Mpaに低下し、温度が50℃になると、必要な圧力はさらに低下した(0.66Mpa)。また、温度が60℃になると、必要な圧力はさらに低下し、0.45Mpaになった。
図14及び図15から、第3工程における処理温度を上げると、第3工程の圧力を下げられることが示された。また、第3工程における処理温度を上げると、第3工程の処理時間を短縮できることが示された。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。

Claims (9)

  1. 有機層を有する発光部が形成された基材に、前記発光部を封止する封止部材を、固定層を介して取り付ける第1工程と、
    前記封止部材のうち前記発光部の周囲に位置する第1領域を前記基材に押し付ける第2工程と、
    前記封止部材が取り付けられた前記基材を、0.15MPa以上に加圧された雰囲気中に保持する第3工程と、
    を備え、
    前記封止部材の前記第1領域は、前記封止部材のうち前記発光部と重なる部分よりも前記基材側に押下されている発光装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の発光装置の製造方法において、
    前記第2工程の後において、前記固定層のうち前記第1領域と重なる部分の厚さは前記固定層のうち前記発光部と重なる部分の50%以下である発光装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の発光装置の製造方法において、
    前記固定層は樹脂材料を含み、
    前記第2工程は前記樹脂材料のガラス転移温度以上の温度で行われる発光装置の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法において、
    前記第2工程の押し付ける時間は1分以内である発光装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法において、
    前記第3工程を不活性ガス雰囲気で行う発光装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法において、
    前記第3工程を50℃以上で行う発光装置の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法において、
    前記第3工程の圧力が0.5MPa以上である発光装置の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法において、
    前記第3工程を15分以上行う発光装置の製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法において、
    前記第3工程において、前記基材を加圧されたチャンバー内に保持する発光装置の製造方法。
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