JP6650945B2 - 水性グラビアインキ - Google Patents

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Description

本発明は、水性グラビアインキに関する。
グラビア印刷は、インキを受容するセルを形成したグラビア版を用いて、インキを基材に転写する印刷方法である。セルの深さやセルの間隔(線数)によって印刷の品質をコントロールする事ができる。
また、グラビア印刷は、他の印刷方式よりも高精細な印刷が行える事から偽造防止等のセキュリティー印刷で実用化されているが、パールインキや発光インキなどの特殊インキが必要となっていた。
特殊なインキを用いず、高精細なマイクロ文字を印刷する事ができれば、安価なセキュリティー印刷技術として市場からの要望は高く、社内情報管理や商品のシークレットマーキングなど新たな利用法が考えられる。これらの課題を解決するために、水性グラビアインキが提案されている。
グラビア印刷に用いられるグラビアンインキは、作業環境の改善を目指し、ノントルエン系インキが用いられているが、VOC低減やCO削減には至っておらず、環境負荷の少ない水性インキが望まれていた。
例えば、特許文献1には、N−メチルピロリドン、グリコールエーテル類、グリコールエーテル類のエステル化物及びテルペンを用いた水溶性インキ組成物により、非極性の高い樹脂フィルムに良好な印刷を行うことが開示されている。
特許文献2には、紙器用水性グラビア印刷インキ組成物により、良好な乾燥性と印刷適性を両立することが開示されている。
特開2002−188029号公報 特開2013−142150号公報
しかしながら、特許文献1に記載のグラビアインキは、印刷する際にベースインキを低沸点のエタノールやイソプロパノールを希釈液として使用している事から環境負荷が少ないインキとは言えず、また、グラビア版のセルの深度は、通常の印刷で用いられる深度が14〜24μmに対して、20μmを前提としている為、高精細な画像を印刷することは困難である。
特許文献2に記載の技術でも同様に、低沸点のエタノールやイソプロパノールを希釈液として使用している事から環境負荷が少ないインキとは言えず、通常の印刷で用いられるグラビア版数が175〜200線に対して、線数が175線/インチを前提としている為、高精細な画像を印刷することは困難である。
そこで、本発明は、環境負荷が少なく、優れたハイライト適性により高精細な印刷ができ、乾燥性に優れる水性グラビアインキを提供する事を目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、顔料、ポリマー、水溶性有機溶剤、界面活性剤及び水を含む水性グラビアインキであって、前記水溶性有機溶剤の沸点が100℃以上260℃以下であり、前記水性グラビアインキ中に前記水溶性有機溶剤を10質量%以上35質量%以下含み、水を50質量%以上70質量%以下含む水性グラビアインキを用いる事により上記課題を解決できることを見出した。
具体的には、沸点が100℃以上260℃以下である水溶性有機溶剤を前記水性グラビアインキ中に10質量%以上35質量%以下含み、水を50質量%以上70質量%以下含むインキを用いる事により、グラビア版のセル内で乾燥せず、印刷基材へのインキの転移率を高く維持でき、ハイライト適性が良好となったと考えられる。10質量%未満では、セル内の乾燥が進行し、インキの転移率が低下する為、ハイライト適性に劣るものと考えられる。なお、ハイライト適性とは、網点率の低い部分のドット再現性を示すものである。
前記水性グラビアインキの水溶性有機溶剤がグリコールエーテル及びグリコールからなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。
前記水性グラビアインキのポリマーが水不溶性ポリマーであって、顔料を含有するポリマー及び顔料を含有しないポリマーであることが好適である。
前記水性グラビアインキの界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤であることが好ましい。
本発明によれば、環境負荷が少なく、優れたハイライト適性により高精細な印刷ができ、乾燥性に優れる水性グラビアインキを提供する事ができるという著大な効果を奏する。
[水性グラビアインキ]
本発明で用いられる水性グラビアインキは、顔料、ポリマー、水溶性有機溶剤、界面活性剤、水を含む。以下に述べるグラビアインキ中の各成分の含有量は、印刷時の含有量を示す。本発明の水性グラビアインキに係る実施の形態は、印刷時の含有量のインキの形態や、ベースインキを水等で希釈し印刷時の含有量に調整して用いる形態とすることができる。
[顔料]
本発明のインキで用いる顔料の種類は、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよい。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物等が挙げられ、黒色インキにおいては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。白色インキにおいては、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等の金属酸化物等が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
色相は特に限定されず、イエロー、マゼンタ、シアン、赤色、青色、オレンジ、グリーン等の有彩色顔料をいずれも用いることができる。
本発明で用いられる顔料の形態は、自己分散型顔料及び顔料をポリマーで分散させた粒子から選ばれる1種以上の顔料である。
〔自己分散型顔料〕
本発明において用いることができる自己分散型顔料とは、親水性官能基(カルボキシ基やスルホン酸基等のアニオン性親水基、又は第4級アンモニウム基等のカチオン性親水基)の1種以上を直接、又は炭素数1〜12のアルカンジイル基等の他の原子団を介して顔料の表面に結合することで、界面活性剤や樹脂を用いることなく水系媒体に分散可能である顔料を意味する。顔料を自己分散型顔料とするには、例えば、親水性官能基の必要量を、常法により顔料表面に化学結合させればよい。自己分散型顔料の市販品としては、キャボットジャパン株式会社製のCAB−O−JET 200、同300、同352K、同250A、同260M、同270Y、同450A、同465M、同470Y、同480Vやオリヱント化学工業株式会社製のBONJET CW−1、同CW−2等、東海カーボン株式会社製のAqua−Black 162等、SENSIENT INDUSTRIAL COLORS社製のSENSIJET BLACK SDP100、SDP1000、SDP2000等が挙げられる。自己分散型顔料は、水に分散された顔料水分散体として用いることが好ましい。
インキ中の顔料の含有量は、印刷濃度の観点から1質量%以上20質量%以下が好ましく、2質量%以上18質量%以下がより好ましく、3質量%以上15質量%以下が更に好ましい。
[ポリマー]
本発明に用いられるポリマーは、水溶性ポリマー及び水不溶性ポリマーいずれも好ましく用いる事ができる。
インキ中のポリマーの含有量は、顔料を分散する観点及び定着性の観点から、3質量%以上38質量%以下がより好ましく、5質量%以上30質量%以下が更に好ましく、5質量%以上25質量%以下がより更に好ましい。
[水溶性ポリマー]
水溶性ポリマーとは、105℃で2時間乾燥させ、恒量に達したポリマーを、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以上であるポリマーを示す。アニオン性ポリマーの場合、溶解量は、ポリマーのアニオン性基を水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量である。
本発明に用いられる水溶性ポリマーは、水系インキ中に顔料を分散させる目的で用いる事ができる。
用いられるポリマーとしては、ポリエステル、ポリウレタン、ビニル系ポリマー等が挙げられるが、顔料の分散安定性の観点から、ビニル単量体(ビニル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物)の付加重合により得られるビニル系ポリマーが好ましい。
ビニル系ポリマーとしては、例えば、「ジョンクリル690」、「ジョンクリル60」、「ジョンクリル6610」、「HPD−71」(以上、BASFジャパン株式会社製)等のアクリル樹脂やスチレン−アクリル樹脂等が挙げられる。
[水不溶性ポリマー]
水不溶性ポリマーとは、105℃で2時間乾燥させ、恒量に達したポリマーを、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g未満であるポリマーをいい、その溶解量は好ましくは5g未満、より好ましくは1g未満である。アニオン性ポリマーの場合、溶解量は、ポリマーのアニオン性基を水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量である。
水不溶性ポリマーは、顔料を含有するポリマー粒子及び顔料を含有しないポリマー粒子として、グラビアインキ中に分散して用いる事ができる。以下、顔料を含有する水不溶性ポリマーを水不溶性ポリマーaと、顔料を含有しない水不溶性ポリマーを水不溶性ポリマーbとも称する。
[水不溶性ポリマーa]
水不溶性ポリマーaは、顔料を含有するポリマーとして、ポリエステル、ポリウレタン、ビニル系ポリマー等が挙げられるが、水系インキの保存安定性を向上させる観点から、ビニル単量体(ビニル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物)の付加重合により得られるビニル系ポリマーが好ましい。
ビニル系ポリマーとしては、(a−1)イオン性モノマー(以下「(a−1)成分」ともいう)と、(a−2)疎水性モノマー(以下「(a−2)成分」ともいう)とを含むモノマー混合物(以下、単に「モノマー混合物」ともいう)を共重合させてなるビニル系ポリマーが好ましい。このビニル系ポリマーは、(a−1)成分由来の構成単位と(a−2)成分由来の構成単位を有する。
〔(a−1)イオン性モノマー〕
(a−1)イオン性モノマーは、顔料含有ポリマー粒子のインキ中における分散安定性を向上させる観点から、水不溶性ポリマーのモノマー成分として用いられることが好ましい。イオン性モノマーとしては、アニオン性モノマー及びカチオン性モノマーが挙げられ、アニオン性モノマーが好ましい。
アニオン性モノマーとしては、カルボン酸モノマー、スルホン酸モノマー、リン酸モノマー等が挙げられる。
カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
上記アニオン性モノマーの中では、顔料含有ポリマー粒子のインキ中における分散安定性を向上させる観点から、カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
〔(a−2)疎水性モノマー〕
(a−2)疎水性モノマーは、顔料含有ポリマー粒子のインキ中における分散安定性を向上させる観点から、水不溶性ポリマーのモノマー成分として用いられることが好ましい。疎水性モノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマー、マクロモノマー等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1〜22、好ましくは炭素数6〜18のアルキル基を有するものが好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、これらの基が存在する場合としない場合の双方を意味し、これらの基が存在しない場合には、ノルマルを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレートを示す。
芳香族基含有モノマーとしては、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数6〜22の芳香族基を有するビニルモノマーが好ましく、スチレン系モノマー、芳香族基含有(メタ)アクリレートがより好ましい。
スチレン系モノマーとしてはスチレン、2−メチルスチレン、及びジビニルベンゼンが好ましく、スチレンがより好ましい。
また、芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましく、ベンジル(メタ)アクリレートがより好ましい。
マクロモノマーは、片末端に重合性官能基を有する数平均分子量500以上100,000以下の化合物であり、顔料含有ポリマー粒子のインキ中における分散安定性を向上させる観点から、水不溶性ポリマーのモノマー成分として用いられることが好ましい。片末端に存在する重合性官能基としては、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、メタクリロイルオキシ基がより好ましい。
マクロモノマーの数平均分子量は1,000以上10,000以下が好ましい。なお、数平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲル浸透クロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
マクロモノマーとしては、顔料含有ポリマー粒子のインキ中における分散安定性を向上させる観点から、芳香族基含有モノマー系マクロモノマー及びシリコーン系マクロモノマーが好ましく、芳香族基含有モノマー系マクロモノマーがより好ましい。
芳香族基含有モノマー系マクロモノマーを構成する芳香族基含有モノマーとしては、上記芳香族基含有モノマーが挙げられ、スチレン及びベンジル(メタ)アクリレートが好ましく、スチレンがより好ましい。
スチレン系マクロモノマーの具体例としては、東亞合成株式会社製のAS−6(S)、AN−6(S)、HS−6(S)等が挙げられる。
シリコーン系マクロモノマーとしては、片末端に重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
(a−2)疎水性モノマーは、上記のモノマー2種類以上を使用してもよく、スチレン系モノマー、芳香族基含有(メタ)アクリレート、マクロモノマーを併用してもよく、特にマクロモノマーは他の疎水性モノマーとの併用が好ましい。
〔(a−3)ノニオン性モノマー〕
水不溶性ポリマーには、顔料含有ポリマー粒子のインキ中における分散安定性を向上させる観点から、更に、(a−3)ノニオン性モノマー(以下「(a−3)成分」ともいう)をモノマー成分として用いることが好ましい。ノニオン性モノマーとは水や水溶性有機溶剤との親和性が高いモノマーであり、例えば水酸基やポリアルキレングリコールを含むモノマーである。
(a−3)成分としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=2〜30、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す。以下同じ)(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(n=2〜30)等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(n=1〜30)(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ(エチレングリコール・プロピレングリコール共重合)(n=1〜30、その中のエチレングリコール:n=1〜29)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
商業的に入手しうる(a−3)成分の具体例としては、新中村化学工業株式会社製のNKエステルTM−20G、同40G、同90G、同230G等、日油株式会社製のブレンマーPE−90、同200、同350、PME−100、同200、同400等、PP−500、同800、同1000等、AP−150、同400、同550等、50PEP−300、50POEP−800B、43PAPE−600B等が挙げられる。
上記(a−1)〜(a−3)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
(モノマー混合物中又はポリマー中における各成分又は構成単位の含有量)
ビニル系ポリマー製造時における、上記(a−1)〜(a−3)成分のモノマー混合物中における含有量(未中和量としての含有量。以下同じ)又は水不溶性ポリマー中における(a−1)〜(a−3)成分に由来する構成単位の含有量は、顔料含有ポリマー粒子のインキ中における分散安定性を向上させる観点から、次のとおりである。
(a−1)成分の含有量は、3質量%以上40質量%以下が好ましく、5質量%以上30質量%以下がより好ましく、7質量%以上20質量%以下が更に好ましい。
(a−2)成分の含有量は、5質量%以上86質量%以下が好ましく、10質量%以上80質量%以下がより好ましく、20質量%以上60質量%以下が更に好ましい。
(a−3)成分の含有量は、5質量%以上60質量%以下が好ましく、10質量%以上55質量%以下がより好ましく、15質量%以上40質量%以下が更に好ましい。
また、〔(a−1)成分/(a−2)成分〕の質量比は、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.05〜0.60、更に好ましくは0.10〜0.30である。
なお、イオン性モノマー(a−1)はインキ中での電荷反発を用いた分散基であり、ノニオン性モノマー(aー3)は、インキ中での立体反発を用いた分散基である。疎水性モノマー(a−2)、イオン性モノマー(а―1)へ、ノニオン性モノマー(a−3)を加えることでさらに、顔料含有ポリマー粒子のインキ中での安定性が更に高まり、結果としてインキ安定性が高くなる。
又、インキが乾燥した場合、最初に水が揮発する場合が多く、分散媒(水、水溶性有機溶剤)の中で水(分散媒の中で誘電率が高く、分散体の電荷反発を最も高める分散媒)が減ると、分散体の電荷反発性が著しく低下し、インキ安定性が低下し、吐出性が劣化する。そこで、イオン性モノマーに加えて、ノニオン性モノマーの併用(立体反発基の導入)を行うことで、水が揮発し分散媒の誘電率が低下し、電荷反発基が働きにくい条件下でもノニオン基(立体反発基)によって顔料含有ポリマー粒子の安定性が高い状態を維持できる。
(水不溶性ポリマーaの製造)
上記水不溶性ポリマーaは、モノマー混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造される。重合法としては溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒に制限はないが、炭素数1〜3の脂肪族アルコール、ケトン類、エーテル類、エステル類等の極性有機溶媒が好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトンが挙げられ、水不溶性ポリマーに対する溶媒の溶解性の観点から、メチルエチルケトンが好ましい。
重合の際には、重合開始剤や重合連鎖移動剤を用いることができるが、重合開始剤としては、アゾ化合物が好ましく、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)がより好ましい。重合連鎖移動剤としては、メルカプタン類が好ましく、2−メルカプトエタノールがより好ましい。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合開始剤の反応性の観点から、重合温度は50℃以上90℃以下が好ましく、重合時間は1時間以上20時間以下であることが好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去することができる。
水不溶性ポリマーaは、顔料含有ポリマー粒子の水分散体の生産性を向上させる観点から、重合反応に用いた溶剤を除去せずに、含有する有機溶媒を後述する工程1に用いる有機溶媒として用いるために、そのままポリマー溶液として用いることが好ましい。
水不溶性ポリマーa溶液の固形分濃度は、顔料含有ポリマー粒子の水分散体の生産性を向上させる観点から、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、また、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
本発明で用いられる水不溶性ポリマーaの重量平均分子量は、顔料含有ポリマー粒子のインキ中における分散安定性を向上させる観点、及びインキの記録媒体への定着強度を向上させる観点から、20,000以上500,000以下が好ましく、30,000以上300,000以下がより好ましく、50,000以上200,000以下が更に好ましい。
本発明で用いられる水不溶性ポリマーaの酸価は、顔料の分散性及びポリマーの吸着性の観点から50以上140以下が好ましく、60以上130以下がより好ましく、70以上120以下が更に好ましい。
なお、重量平均分子量及び酸価の測定は後述する実施例に記載の方法により行うことができる。
[顔料を含有するポリマー粒子(顔料含有ポリマー粒子)]
上記顔料含有ポリマー粒子は、顔料表面に水不溶性ポリマーが付着した粒子であり、水不溶性ポリマーによって顔料を水、及びインキ中で安定に分散させることができる。
(顔料含有ポリマー粒子の製造)
顔料含有ポリマー粒子は、水分散体として下記の工程I及び工程IIを有する方法により、効率的に製造することができる。
なお、工程I及びIIを有する製法で顔料含有ポリマー粒子を製造する際、顔料とポリマーaは化学結合していないが不可逆吸着の状態であり、インキ中で顔料とポリマーは常に吸着、つまり顔料を含有したポリマー粒子として存在する。一方、後述するようにインキ成分として「水不溶性ポリマー粒子」を用いてもよいが、顔料含有ポリマー粒子は顔料を含有したポリマー粒子(顔料とポリマーは不可逆吸着)であるのに対し、水不溶性ポリマー粒子は顔料を含んでいないポリマー粒子である点が相違する。
工程I:水不溶性ポリマーa、有機溶媒、顔料、及び水を含有する混合物(以下、「顔料混合物」ともいう)を分散処理して、顔料含有ポリマー粒子の分散体を得る工程
工程II:工程Iで得られた分散体から上記有機溶媒を除去して、顔料含有ポリマー粒子の水分散体(以下、「顔料水分散体」ともいう)を得る工程
また、任意の工程であるが、更に工程IIIを行ってもよい。
工程III:工程IIで得られた水分散体と架橋剤を混合し、架橋処理して水分散体を得る工程
(工程I)
工程Iでは、まず、水不溶性ポリマーaを有機溶媒に溶解させ、次に顔料、水、及び必要に応じて中和剤、界面活性剤等を、得られた有機溶媒溶液に加えて混合し、水中油型の分散体を得る方法が好ましい。水不溶性ポリマーの有機溶媒溶液に加える順序に制限はないが、水、中和剤、顔料の順に加えることが好ましい。
水不溶性ポリマーaを溶解させる有機溶媒に制限はないが、工程IIにおける有機溶媒除去の容易さの観点から、炭素数1〜3の脂肪族アルコール、ケトン類、エーテル類、エステル類等が好ましく、ケトン類がより好ましく、メチルエチルケトンが更に好ましい。水不溶性ポリマーを溶液重合法で合成した場合には、重合で用いた溶媒をそのまま用いてもよい。なお、工程IIにて脱有機溶剤処理を行うので、上記有機溶媒は最終的な顔料含有ポリマー粒子には含まれない。
水不溶性ポリマーaがアニオン性ポリマーの場合、中和剤を用いて水不溶性ポリマー中のアニオン性基を中和してもよい。中和剤を用いる場合、pHが7以上11以下になるように中和することが好ましい。中和剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、各種アミン等の塩基が挙げられる。また、該水不溶性ポリマーを予め中和しておいてもよい。
水不溶性ポリマーaのアニオン性基の中和度は、顔料含有ポリマー粒子のインキ中及び顔料水分散体における分散安定性を向上させる観点から、アニオン性基1モルに対して0.3モル以上3.0モル以下が好ましく、0.4モル以上2.0モル以下がより好ましく、0.5モル以上1.5モル以下が更に好ましい。
ここで中和度とは、中和剤のモル当量を水不溶性ポリマーのアニオン性基のモル量で除したものである。
(顔料混合物中の各成分の含有量)
上記顔料混合物中の顔料の含有量は、顔料含有ポリマー粒子のグラビア印刷用インキ中及び顔料水分散体中における分散安定性を向上させる観点、顔料水分散体の生産性を向上させる観点から、10質量%以上30質量%以下が好ましく、12質量%以上27質量%以下がより好ましく、14質量%以上25質量%以下が更に好ましい。
上記顔料混合物中の水不溶性ポリマーaの含有量は、顔料水分散体の分散安定性及びグラビア印刷用インキの保存安定性を向上させる観点から、2.0質量%以上15質量%以下が好ましく、4.0質量%以上12質量%以下がより好ましく、5.0質量%以上10質量%以下が更に好ましい。
上記顔料混合物中の有機溶媒の含有量は、顔料への濡れ性及び水不溶性ポリマーの顔料への吸着性を向上させる観点から、10質量%以上35質量%以下が好ましく、12質量%以上30質量%以下がより好ましく、15質量%以上25質量%以下が更に好ましい。
上記顔料混合物中の水の含有量は、顔料水分散体の分散安定性を向上させる観点及び顔料水分散体の生産性を向上させる観点から、40質量%以上75質量%以下が好ましく、45質量%以上70質量%以下がより好ましく、50質量%以上65質量%以下が更に好ましい。
水不溶性ポリマーaに対する顔料の質量比〔顔料/水不溶性ポリマー〕は、顔料水分散体の分散安定性及びグラビア印刷用インキの保存安定性を向上させる観点から、好ましくは30/70〜90/10、より好ましくは40/60〜85/15、更に好ましくは50/50〜75/25である。
工程Iにおいて、更に顔料混合物を分散して分散処理物を得る。分散処理物を得る分散方法に特に制限はない。本分散だけで顔料粒子の平均粒径を所望の粒径となるまで微粒化することもできるが、好ましくは顔料混合物を予備分散させた後、更に剪断応力を加えて本分散を行い、顔料粒子の平均粒径を所望の粒径とするよう制御することが好ましい。
工程Iの予備分散における温度は、好ましくは0℃以上であり、また、好ましくは40℃以下、より好ましくは30℃以下、更に好ましくは20℃以下であり、分散時間は0.5時間以上30時間以下が好ましく、1時間以上20時間以下がより好ましく、1時間以上10時間以下が更に好ましい。
顔料混合物を予備分散させる際には、アンカー翼、ディスパー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置を用いることができるが、中でも高速撹拌混合装置が好ましい。
本分散の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ニーダー等の混練機、マイクロフルイダイザー(Microfluidics社製)等の高圧ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ビーズミル等のメディア式分散機が挙げられる。市販のメディア式分散機としては、ウルトラ・アペックス・ミル(寿工業株式会社製)、ピコミル(浅田鉄工株式会社製)等が挙げられる。これらの装置は複数を組み合わせることもできる。これらの中では、顔料を小粒子径化する観点から、高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。
高圧ホモジナイザーを用いて本分散を行う場合、処理圧力やパス回数の制御により、顔料を所望の粒径になるように制御することができる。
処理圧力は、生産性及び経済性の観点から、60MPa以上200MPa以下が好ましく、100MPa以上180MPa以下がより好ましく、130MPa以上180MPa以下が更に好ましい。
また、パス回数は、3回以上30回以下が好ましく、5回以上25回以下がより好ましい。
(工程II)
工程IIでは、得られた分散体から、公知の方法で有機溶媒を除去することで、顔料含有ポリマー粒子の水分散体を得ることができる。得られた顔料含有ポリマー粒子を含む水分散体中の有機溶媒は実質的に除去されていることが好ましいが、本発明の目的を損なわない限り、残存していてもよい。残留有機溶媒の量は好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下である。
また必要に応じて、有機溶媒を留去する前に分散体を加熱撹拌処理することもできる。
得られた顔料含有ポリマー粒子の水分散体は、顔料を含有する固体の水不溶性ポリマー粒子が水を主媒体とする媒体中に分散しているものである。ここで、水不溶性ポリマー粒子の形態は特に制限はなく、少なくとも顔料と水不溶性ポリマーにより粒子が形成されていればよい。例えば、該水不溶性ポリマーに顔料が内包された粒子形態、該水不溶性ポリマー中に顔料が均一に分散された粒子形態、該水不溶性ポリマー粒子表面に顔料が露出された粒子形態等が含まれ、これらの混合物も含まれる。
(工程III)
工程IIIは、任意の工程であるが、工程IIで得られた水分散体と架橋剤を混合し、架橋処理して水分散体を得る工程である。
ここで、架橋剤は、水不溶性ポリマーがアニオン性基を有するアニオン性水不溶性ポリマーである場合において、該アニオン性基と反応する官能基を有する化合物が好ましく、該官能基を分子中に2以上、好ましくは2〜6有する化合物がより好ましい。
架橋剤の好適例としては、分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物、分子中に2以上のオキサゾリン基を有する化合物、分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物が挙げられ、これらの中では、分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物が好ましく、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルがより好ましい。
得られた顔料水分散体の不揮発成分濃度(固形分濃度)は、顔料水分散体の分散安定性を向上させる観点及びグラビア印刷用インキの調製を容易にする観点から、10質量%以上30質量%以下が好ましく、15質量%以上25質量%以下がより好ましい。
顔料水分散体中の顔料含有ポリマー粒子の平均粒径は、粗大粒子を低減させる観点から、30nm以上200nm以下が好ましく、40nm以上180nm以下がより好ましく、50nm以上170nm以下が更に好ましい。
なお、顔料含有ポリマー粒子の平均粒径は、後述する実施例に記載の方法により測定される。
また、グラビアインキ中の顔料含有ポリマー粒子の平均粒径は、顔料水分散体中の平均粒径と同じであり、好ましい平均粒径の態様は、顔料水分散体中の平均粒径の好ましい態様と同じである。
(グラビアインキ中の顔料含有ポリマー粒子の各成分の含有量)
インキ中の顔料の含有量は、印刷濃度の観点から1質量%以上20質量%以下が好ましく、2質量%以上18質量%以下がより好ましく、3質量%以上15質量%以下が更に好ましい。インキ中の顔料含有ポリマー粒子の含有量は、印刷濃度及び定着性の観点から1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上25質量%以下がより好ましく、5質量%以上20質量%以下が更に好ましい。
インキにおける顔料含有ポリマー粒子中の水不溶性ポリマーの含有量は、定着性の観点から1質量%以上20質量%以下が好ましく、2質量%以上15質量%以下がより好ましく、3質量%以上10質量%以下が更に好ましい。
[水不溶性ポリマーb]
水不溶性ポリマーbは、顔料を含有しないポリマー粒子であり、その成分としては、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂等が挙げられる。これらの中では、印刷基材上での乾燥性を早め、印刷物の耐擦過性を向上させる観点から、アクリル系樹脂が好ましい。
また、水不溶性ポリマーbは、水系インキの生産性を向上させる観点から、水不溶性ポリマー粒子を含む分散液として用いることが好ましい。水不溶性ポリマー粒子は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
水不溶性ポリマーbは、モノマーの混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造される。例えば、重合法としては、好ましくは乳化重合法や懸濁重合法等が挙げられ、より好ましくは乳化重合法である。
重合の際には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、過硫酸塩や水溶性アゾ重合開始剤等が挙げられ、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩が好ましい。
重合の際には、界面活性剤を用いることができる。界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が挙げられ、樹脂粒子の分散安定性を向上させる観点から、ノニオン性界面活性剤が好ましい。ノニオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられ、樹脂粒子の分散安定性を向上させる観点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合温度は50℃以上90℃以下が好ましく、重合時間は1時間以上20時間以下であることが好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去することができる。
水不溶性ポリマーbは、インキへの配合性の観点から、重合反応に用いた溶剤を除去せずに、水を分散媒とするポリマー分散体として用いることが好ましい。
市販の水不溶性ポリマーbの分散体としては、例えば、「Neocryl A1127」(DSM NeoResins社製、アニオン性自己架橋水系アクリル樹脂)、「ジョンクリル390」(BASFジャパン株式会社製)等のアクリル樹脂、「WBR−2018」「WBR−2000U」(大成ファインケミカル株式会社製)等のウレタン樹脂、「SR−100」、「SR102」(以上、日本エイアンドエル株式会社製)等のスチレン−ブタジエン樹脂、「ジョンクリル7100」、「ジョンクリル734」、「ジョンクリル538」(以上、BASFジャパン株式会社製)等のスチレン−アクリル樹脂及び「ビニブラン701」(日信化学工業株式会社製)等の塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。
水不溶性ポリマーbの形態としては、水中に分散した粒子が挙げられる。水不溶性ポリマー粒子の分散体は、印刷基材上で成膜して定着性を向上させる。
インキ中の水不溶性ポリマーbの含有量は、インキの定着性の観点から、1質量%以上30質量%以下が好ましく、2質量%以上20質量%以下がより好ましく、3質量%以上15質量%以下が更に好ましい。なお、上記範囲の下限未満であるとインキの定着性が低下し、上限を超えるとインキの保存安定性が低下する場合がある。
本発明で用いられる水不溶性ポリマーbの重量平均分子量は、定着性の観点から、好ましくは100,000以上、より好ましくは200,000以上、更に好ましくは500,000以上であり、好ましくは2,500,000以下、より好ましくは1,000,000以下である。
また、水不溶性ポリマー粒子を含有する分散体中又はインキ中の水不溶性ポリマー粒子の平均粒径は、インキの保存安定性から、好ましくは10nm以上、より好ましくは30nm以上、更に好ましくは50nm以上であり、そして、好ましくは300nm以下、より好ましくは200nm以下、更に好ましくは150nm以下、より更に好ましくは130nm以下である。
本発明で用いられる水不溶性ポリマーbの酸価は、インキの保存安定性の観点から1以上45以下が好ましく、3以上40以下がより好ましく、5以上35以下が更に好ましい。
なお、水不溶性ポリマーbの重量平均分子量と平均粒径は、実施例記載の方法により測定される。
本発明のインキ中の顔料と水不溶性ポリマー(ポリマーa+ポリマーbの総量)の比率は、インキの安定性の観点から100/20〜100/300が好ましく、100/30〜100/280がより好ましく、100/50〜250が更に好ましい。
[水溶性有機溶剤]
本発明に用いられる水溶性有機溶剤は、常温で液体であっても固体であっても構わず、自由に用いることができる。水溶性有機溶剤とは、有機溶剤を25℃の水100mlに溶解させたときに、その溶解量が10ml以上である有機溶剤を示す。
本発明では、沸点が100℃以上260℃以下の水溶性有機溶剤を水性グラビアインキ中に10質量%以上35質量%以下含む。インキ中の沸点が100℃以上260℃以下の水溶性有機溶剤の含有量は、ハイライト適性及び乾燥性を向上させる観点から、好ましくは11質量%以上、より好ましくは13質量%以上であり、そして、好ましくは32質量%以下、より好ましく30質量%以下である。
インキ中の水溶性有機溶剤の沸点は、ハイライト適性及び乾燥性を向上させる観点から、好ましく110℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは140℃以上、よりさらに好ましくは160℃以上であり、そして好ましくは250℃以下、より好ましく240℃以下、さらに好ましく235℃以下、よりさらに好ましく220℃以下である。ここで、沸点とは標準沸点(1気圧下での沸点)を表す。
水溶性有機溶剤としては、グリコールエーテル、アルコール、二価以上の多価アルコール、ピロリドン、アルカノールアミン等が挙げられる。水溶性有機溶剤としては、ハイライト適性及び乾燥性を向上させる観点からグリコールエーテル及びグリコールから選ばれた1種以上を含む事が好ましく、グリコールエーテルを含む事がより好ましい。
グリコールエーテルの分子量としては、ハイライト適性及び乾燥性を向上させる観点から、70以上200以下が好ましく、80以上190以下がより好ましく、100以上180以下が更に好ましい。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル(125℃)、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(142℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(171℃)、エチレングリコールモノイソブチルエーテル(161℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(194℃)、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(207℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(231℃)、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル(220℃)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(121℃)、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(150℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(187℃)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(220℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(162℃)、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(176℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(189℃)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(216℃)等が挙げられる。なお、括弧内の数値は沸点を示したものである。これらを2つ以上併用してもよい。これらの中では、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルがインキの乾燥性及びハイライト適性の観点から好ましい。
グリコールとしては、プロピレングリコール(188℃)、1,2ブタンジオール(194℃)、エチレングリコール(197℃)、3−メチル―1,3ブタンジオール(203℃)、1、2ペンタンジオール(210℃)、2−メチル―1,3プロパンジオール(214℃)、1,2ヘキサンジオール(224℃)、1,3プロパンジオール(230℃)、ジプロピレングリコール(231℃)、ジエチレングリコール(244℃)等が挙げられる。なお、括弧内の数値は沸点を示したものである。これらを2つ以上併用してもよい。グリコールは、インキの乾燥性及びハイライト適性の観点からプロピレングリコールを含有することが好ましい。
本発明の水性グラビアインキは、沸点が100℃未満又は260℃を超える水溶性有機溶剤を含有することができる。沸点が100℃未満又は260℃を超える水溶性有機溶剤の含有量は、ハイライト適性及び乾燥性を向上させる観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましく3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
[界面活性剤]
本発明に用いられる界面活性剤は、好ましくはアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤の中から選ばれ、これらを2つ以上併用しても構わない。
これらの中では、分散液の保存性を向上させる観点から特にノニオン性界面活性剤が好ましい。ノニオン性界面活性剤としては、アルコール系、アセチレングリコール系、シリコーン系、フッ素系界面活性剤があり、これらを2つ以上併用しても構わない。印刷基材への濡れ性の観点から特にシリコーン系界面活性剤が好ましい。
アルコール系界面活性剤としては、印刷基材への濡れ性の観点から、炭素数が6以上30以下のアルコールのアルキレンオキシド付加物が好ましい。
アルコールの炭素数は、上記と同様の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、また、好ましくは24以下、より好ましくは22以下、更に好ましくは20以下である。
アルキレンオキシド付加物としては、上記と同様の観点から、エチレンオキシド付加物、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの付加物が好ましく、エチレンオキシドの付加物が好ましい。
アルコール系界面活性剤の市販品としては、ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物として、花王株式会社製のエマルゲン108(HLB:12.1、EO平均付加モル数:6)、同109P(HLB:13.6、EO平均付加モル数8)、同120(HLB:15.3、EO平均付加モル数:13)、同147(HLB:16.3、EO平均付加モル数:17)、同150(HLB:18.4、EO平均付加モル数:44)が挙げられる。その他、花王株式会社製のエマルゲン707(炭素数11〜15の第2級アルコールのエチレンオキシド付加物、HLB:12.1、EO平均付加モル数:6)、同220(炭素数16〜18の直鎖1級アルコールのエチレンオキシド付加物、HLB:14.2、EO平均付加モル数:13)等が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、印刷基材への濡れ性の観点から、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、及び2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオールから選ばれる1種以上のアセチレングリコール、及び前記アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物が挙げられる。
これらの市販品としては、日信化学工業株式会社及びAir Products & Chemicals社のサーフィノール104(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、EO平均付加モル数:0、HLB:3.0)、同104E(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレングリコール50%希釈品)、同104PG−50(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのプロピレングリコール50%希釈品)、サーフィノール420(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのEO平均1.3モル付加物、HLB:4.7、)、川研ファインケミカル株式会社製のアセチレノールE13T(EO平均付加モル数:1.3、HLB:4.7)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。これらの中では、ポリエーテル変性シリコーンが印刷基材への濡れ性の観点から好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンとしては、PEG−3ジメチコン、PEG−9ジメチコン、PEG−9PEG−9ジメチコン、PEG−9メチルエーテルジメチコン、PEG−10ジメチコン、PEG−11メチルエーテルジメチコン、PEG/PPG−20/22ブチルエーテルジメチコン、PEG−32メチルエーテルジメチコン、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等が挙げられる。これらの中では、特にPEG−11メチルエーテルジメチコンが好ましい。
市販品としては、信越化学工業株式会社のシリコーン KF−6011、KF−6012、KF−6013,KF−6015、KF−6016、KF−6017、KF−6028、KF−6038、KF−6043等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、印刷基材への濡れ性を向上させる観点から、インキ中、0.01質量%以上5.0質量%以下が好ましく、0.1質量%以上2.0質量%以下がより好ましく、0.2質量%以上1.0質量%以下が更に好ましい。
界面活性剤の総量の内、ノニオン性界面活性剤の占める割合は、ノニオン性界面活性剤/界面活性剤総量(質量比)で1/10〜10/10好ましく、5/10〜10/10がより好ましく、7/10〜10/10が更に好ましい。
[水]
インキにおける水の含有量は、乾燥性及びVOCを低減する観点から、50質量%以上70質量%以下が好ましく、52質量%以上68質量%以下がより好ましく、55質量%以上65質量%以下が更に好ましい。顔料、ポリマー、水溶性有機溶剤、界面活性剤及び水以外の他の成分をインキ中に含有する場合は、水の含有量の一部を他の成分に置き換えて含有することができる。
[水性グラビアインキの任意成分]
さらにインキには、pH調整剤、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防錆剤等の各種添加剤を添加することができる。
[グラビア印刷]
本発明の水性グラビアインキは、グラビア版を用いる印刷に好適に用いる事ができる。グラビア印刷は、表面にセルが形成されたグラビアシリンダを回転させながらグラビアシリンダ表面にインキを供給し、所定の位置に固定されたドクターでインキをかき落としセル内のみにインキを残し、連続的に供給される印刷媒体を表面がゴムで形成された圧胴にてグラビアシリンダに圧着させ、グラビアシリンダのセル内のインキのみを印刷基材に転写させることにより、絵柄を印刷する方法である。
[印刷基材]
本発明に印刷で用いる印刷基材としては、コート紙、アート紙、合成紙、加工紙等の紙、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニルフィルムナイロンフィルム等の樹脂フィルム、等が挙げられる。印刷媒体は、印刷濃度が高くなる観点から、樹脂フィルムが好ましい。これらの中では、印刷媒体は、後加工適性の観点からポリエステルフィルム及びポリプロピレンフルムが好ましい。グラビア印刷適性を向上させる観点からコロナ処理、プラズマ処理等の放電加工による表面処理を行った樹脂フィルムを用いても良い。
以下に実施例等により、本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例等においては、各物性は次の方法により測定した。なお、「部」及び「%」は特記しない限り、「質量部」及び「質量%」である。
(1)ポリマーの重量平均分子量の測定
N,N−ジメチルホルムアミドに、リン酸及びリチウムブロマイドをそれぞれ60mmol/Lと50mmol/Lの濃度となるように溶解した液を溶離液として、水不溶性ポリマーの分子量をゲル浸透クロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPA装置(HLA−8120GPA)、東ソー株式会社製カラム(TSK−GEL、α−M×2本)、流速:1mL/min〕により測定した。なお、標準物質として分子量既知の単分散ポリスチレンを用いた。
(2)粒子の平均粒径の測定
レーザー粒子解析システム(大塚電子株式会社製、型番:ELS−8000、キュムラント解析)を用いて測定した。測定する粒子の濃度が、約5×10−3質量%になるよう水で希釈した分散液を用いた。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力した。
(3)酸価の測定
電位差自動滴定装置(京都電子工業株式会社製、電動ビューレット、型番:APB−610)にポリマーをトルエンとアセトン(2+1)を混合した滴定溶剤に溶かし、電位差滴定法により0.1N水酸化カリウム・エタノール溶液で滴定し、滴定曲線上の変曲点を終点とする。水酸化カリウム溶液の終点までの滴定量から酸価を算出した。
・製造例I(水不溶性ポリマーa溶液の製造)
2つの滴下ロート1及び2を備えた反応容器内に、表1の「初期仕込みモノマー溶液」に示す種類のモノマー、溶媒、重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業株式会社製、商品名:V−65)、重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)(キシダ化学株式会社製)を入れて混合し、窒素ガス置換を行い、初期仕込みモノマー溶液を得た。
次に、表1の「滴下モノマー溶液1」に示すモノマー、溶媒、重合開始剤、重合連鎖移動剤を混合して、滴下モノマー溶液1を得、滴下ロート1内に入れて、窒素ガス置換を行った。また、表1の「滴下モノマー溶液2」に示すモノマー、溶媒、重合開始剤、重合連鎖移動剤を混合して、滴下モノマー溶液2を得、滴下ロート2内に入れて、窒素ガス置換を行った。
なお、各表中のマクロモノマーは、東亜合成株式会社製の商品名:AS−6S、数平均分子量6000の50質量%トルエン溶液である。NKエステルTM−40Gは、新中村化学工業株式会社製のメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシド平均付加モル数=4)の商品名である。ブレンマーPP1000は、日油株式会社製のポリプロピレングリコールモノメタクリレート(プロピレンオキサイド平均付加モル数=5、末端:水素原子)の商品名である。重合開始剤 V−65は、和光純薬工業株式会社製の2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の商品名である。又、各表中のメタクリル酸、スチレンは和光純薬工業株式会社製の試薬を用いた。
窒素雰囲気下、反応容器内の初期仕込みモノマー溶液を攪拌しながら77℃に維持し、滴下ロート1中の滴下モノマー溶液1を3時間かけて徐々に反応容器内に滴下した。次いで滴下ロート2中の滴下モノマー溶液2を2時間かけて徐々に反応容器内に滴下した。滴下終了後、反応容器内の混合溶液を77℃で0.5時間攪拌した。
次いで上記の重合開始剤(V−65)1部をメチルエチルケトン100部(和光純薬工業株式会社製)に溶解した重合開始剤溶液を調製し、該混合溶液に加え、77℃で0.5時間攪拌することで熟成を行った。上記重合開始剤溶液の調製、添加及び熟成を更に5回行った。次いで反応容器内の反応溶液を80℃に1時間維持し、固形分濃度は38.0%になるようにメチルエチルケトン429部を加えて水不溶性ポリマーa溶液を得た。水不溶性ポリマーaの重量平均分子量は62,000、酸価102であった。
Figure 0006650945
表1において、各配合物質の配合量は質量部で示される。表1のモノマー仕込み比は、マクロモノマーの場合は固形分50%の値であり、その他のモノマーは固形分100%の値である。又、表1のモノマー溶液の仕込み量は、溶液での値である。
・製造例II(水不溶性ポリマーb粒子の分散液の製造)
滴下ロートを備えた反応容器内に、メタクリル酸0.5g、メタクリル酸メチル(和光純薬工業株式会社製)14.5g、アクリル酸2−エチルヘキシル(和光純薬工業株式会社製)5.0g、ラテムルE−118B(ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム11.1g、花王株式会社製、界面活性剤)、重合開始剤である過硫酸カリウム(和光純薬工業株式会社製)0.2g、イオン交換水282.8gを入れて150rpmで混合した後、窒素ガス置換を行い、初期仕込みモノマー溶液を得た。
メタクリル酸9.5g、メタクリル酸メチル275.5g、アクリル酸2−エチルヘキシル95.0g、ラテムルE−118B 35.1g、過硫酸カリウム0.6g、イオン交換水183.0を150rpmで混合した滴下モノマー溶液を滴下ロート内に入れて、窒素ガス置換を行った。
窒素雰囲気下、反応容器内の初期仕込みモノマー溶液を150rpmで攪拌しながら室温から80℃に30分かけて昇温し、80℃に維持したまま、滴下ロート中のモノマーを3時間かけて徐々に反応容器内に滴下した。滴下終了後、反応容器内の温度を維持したまま、1時間攪拌し、イオン交換水204.7部を加えた。次いでステンレス金網(200メッシュ)でろ過し、水不溶性ポリマーb粒子の分散液(固形分濃度40%、平均粒径100nm、酸価16、Tg48℃)を得た。
・製造例III(顔料含有ポリマー粒子の水分散体Aの製造)
製造例Iで得られた水不溶性ポリマーa溶液(固形分濃度38.0%)225.6部を、メチルエチルケトン(MEK)72.6部と混合し、水不溶性ポリマーaのMEK溶液を得た。ディスパー翼を有する容積が2Lのベッセルに該水不溶性ポリマーaのMEK溶液を投入し、1400rpmの条件で撹拌しながら、イオン交換水681.9部、5N水酸化ナトリウム水溶液29.8部(和光純薬工業株式会社製)、及び25%アンモニア水溶液2.3部(和光純薬工業株式会社製)を添加して、水酸化ナトリウムによる中和度が78.8モル%、アンモニアによる中和度が21.2モル%となるように調整し、0℃の水浴で冷却しながら、1400rpmで15分間撹拌した。
次いでカーボンブラック(キャボットジャパン株式会社製、商品名:モナーク717)200部を加え、6400rpmで1時間撹拌した。得られた顔料混合物をマイクロフルイダイザー「M−110EH」(Microfluidics社製)を用いて150MPaの圧力で9パス分散処理し、分散処理物(固形分濃度は20%)を得た。
上記工程で得られた分散処理物600部を2Lナスフラスコに入れ、イオン交換水200部を加え(固形分濃度15.0%)、回転式蒸留装置「ロータリーエバポレーター」(N−1000S、東京理化器械株式会社製)を用いて、回転数50r/minで、32℃に調整した温浴中にて、0.09MPaの圧力で3時間保持して、有機溶媒を除去した。更に、温浴を62℃に調整し、圧力を0.07MPaに下げて固形分濃度25%になるまで濃縮した。
得られた濃縮物を500mlアングルローターに投入し、高速冷却遠心機(himaa AR22G、日立工機株式会社製、設定温度20℃)を用いて7000rpmで20分間遠心分離した後、液層部分を5μmのメンブランフィルター(Sartorius社製、Minisart MAP−010XS)で濾過した。
上記で得られた濾液400部(顔料68.6部、水不溶性ポリマーa29.4部)にデナコール EX−321L(ナガセケムテックス株式会社製、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、エポキシ当量129)2.1部(ポリマー中メタクリル酸に含有する架橋反応点となるカルボン酸に対し25mol%相当)、プロキセルLV(S)(ロンザジャパン株式会社製、防黴剤、有効分20%)0.91部を添加し、更に固形分濃度が22.0%になるようにイオン交換水51.94部を添加し、70℃で3時間攪拌した後、5μmのメンブランフィルター(Sartorius社製、Minisart MAP−010XS)で濾過し、顔料含有ポリマー粒子22%の水分散体A(顔料水分散体;平均粒径105nm)を得た。
・製造例IV(顔料含有ポリマー粒子の水分散体Bの製造)
カーボンブラックを銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3、DIC株式会社製、商品名:FASTGEN BLUE TGR−SD)に置き換えた以外は、製造例III記載の製造方法に従って、顔料含有ポリマー粒子の水分散体B(顔料水分散体;平均粒径100nm)を得た。
・製造例V(顔料含有ポリマー粒子の水分散体Cの製造)
カーボンブラックをアゾ顔料(ピグメントレッド150、富士色素株式会社製、商品名:Fuji Fast Carmine 522−1D)に置き換えた以外は、製造例III記載の製造方法に従って、顔料含有ポリマー粒子の水分散体C(顔料水分散体;平均粒径160nm)を得た。
・製造例VI(顔料含有ポリマー粒子の水分散体Dの製造)
カーボンブラックをアゾ顔料(ピグメントイエロー74、山陽色素株式会社製、商品名:ファストエロー7414)に置き換えた以外は、製造例III記載の製造方法に従って、顔料含有ポリマー粒子の水分散体D(顔料水分散体;平均粒径120nm)を得た。
・製造例VII(顔料分散ポリマー粒子の水分散体Eの製造)
水溶性ポリマー[BASFジャパン株式会社製、商品名:ジョンクリル690(酸価240、重量平均分子量16,500、Tg102℃)]85.7部にイオン交換水117.3部及び25%アンモニア水溶液22.5部を加え100%中和し、水溶性ポリマーc溶液を得た。
水不溶性ポリマーa溶液を水溶性ポリマーc溶液に置き換え、水酸化ナトリウム水溶液及びアンモニア水溶液による中和を行わない事以外は、製造例IIIと同様の操作を行い顔料分散ポリマー粒子の水分散体E(顔料水分散体;平均粒径132nm)を得た。
<水性グラビアインキの調製>
・製造例1(インキ1の製造)
表2記載のインキ組成となるように、製造容器内に製造例III記載の水分散体A79.3部(インキ中の顔料濃度12%に相当、固形分濃度22%)に中和剤0.7部(和光純薬工業株式会社製、1N 水酸化ナトリウム溶液)及び製造例II記載の水分散液b5部(インキ中のポリマー濃度2%に相当、固形分濃度40%)を加え、150rpmで撹拌を行った。更にジエチレングリコールモノイソブチルエーテル11部、界面活性剤0.5部(信越化学工業株式会社製、商品名:KF−6011、PEG−11メチルエーテルジメチコン)、イオン交換水3.5部を加え、室温下で30分撹拌を行った後、ステンレス金網(200メッシュ)で濾過し、インキ1を得た。
Figure 0006650945
表2において、各配合物質の配合量は質量部で示される。表2中の記号は、以下を示すものである。
IPA:イソプロピルアルコール(和光純薬工業株式会社製、沸点88℃)
PG:プロピレングリコール(和光純薬工業株式会社製、沸点188℃)
MG:エチレングリコールモノメチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点125℃)
iPG:エチレングリコールモノイソプロピルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点142℃)
BG:エチレングリコールモノブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点171℃)
MDG:ジエチレングリコールモノメチルテーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点194℃)
iPDG:ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点207℃)
iBDG:ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点220℃)
BDG:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点231℃)
BTG:トリエチレングリコールモノブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製、沸点271℃)
・製造例2(インキ2の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ2を得た。
・製造例3(インキ3の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ3を得た。
・製造例4(インキ4の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ4を得た。
・製造例5(インキ5の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ5を得た。
・製造例6(インキ6の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ6を得た。
・製造例7(インキ7の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ7を得た。
・製造例8(インキ8の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ8を得た。
・製造例9(インキ9の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ9を得た。
・製造例10(インキ10の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ10を得た。
・製造例11(インキ11の製造)
製造例III記載の水分散体Aを製造例IV記載の水分散体Bに置き換えて、表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ11を得た。
・製造例12(インキ12の製造)
製造例III記載の水分散体Aを製造例V記載の水分散体Cに置き換えて、表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ12を得た。
・製造例13(インキ13の製造)
製造例III記載の水分散体Aを製造例VI記載の水分散体Dに置き換えて、表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ13を得た。
・製造例14(インキ14の製造)
製造例III記載の水分散体Aを製造例VII記載の水分散体Eに置き換えて、表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ14を得た。
・製造例15(インキ15の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ15を得た。
・製造例16(インキ16の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ16を得た。
・製造例17(インキ17の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ17を得た。
・製造例18(インキ18の製造)
表2記載のインキ組成となるように置き換えた以外は、製造例1記載の製造方法に従って、インキ18を得た。
(実施例1〜14及び比較例1〜4)
<印刷試験>
製造例1〜14のインキ(実施例1〜14:インキ1〜14)及び製造例15〜18のインキ(比較例1〜4:インキ15〜18)を用いて、OPPフィルム(フタムラ化学株式会社製、FOR−AQ#20、ラミネートグレード)のコロナ処理面に印刷を行った。印刷は、グラビアロール(株式会社シンク・ラボラトリー製、レーザー製版方式、グラビア250線、グラビアセル深度5μm)を設置したグラビア印刷機(株式会社オリエント総業製8色機、OSG−SDX Type VLS)に印刷条件(印刷速度:30m/分、乾燥温度60℃)で網点パターンを印刷した。
<ハイライト適性の評価方法>
分光光度計(グレタグマクベス社製、商品名:SpectroEye)を用いて、測定モード(DIN,Abs)にて5%網点印刷部の網点面積率を測定して、以下の基準でハイライト適性を評価した。評価がA、Bであれば実用上問題はない。結果を表2に示した。
A:網点面積率20%以上30%未満
B:網点面積率10%以上20%未満
C:網点面積率0以上10%未満
<乾燥試験の評価方法>
製造例1〜14のインキ(実施例1〜14:インキ1〜14)及び製造例15〜18のインキ(比較例1〜4:インキ15〜18)を用いて、前記OPPフィルムのコロナ処理面にワイヤーバー(第一理化株式会社製、No.2)で塗工後、60℃に設定した乾燥機(ヤマト科学株式会社製、Drying Oven DVS402)内で1分間乾燥を行った後、印刷面を指で擦りインキの転写がないか以下の基準で乾燥性の評価を行った。評価が○であれば実用上問題ない。結果を表2に示した。
○:インキの転写なし
×:インキの転写あり
表2から明らかなように、沸点が100℃以上260℃以下である水溶性有機溶剤をインキ中に10質量%以上35質量%以下を含み、水を50質量%以上70質量%以下含む実施例1〜14のインキは、5%網点面積率が高く、ハイライト適性に優れ、乾燥性も優れたインキとなる。
一方、水溶性有機溶剤の沸点が100℃未満の比較例1では、乾燥性は優れるものの5%網点面積率が低く、ハイライト適性に劣る。水溶性有機溶剤の含有量が10質量%未満の比較例2では、乾燥性は優れるものの5%網点面積率が低く、ハイライト適性に劣る。水溶性有機溶剤の含有量が35質量%を越える比較例3では、5%網点面積率が高く、ハイライト適性が優れるものの乾燥性が劣る。水溶性有機溶剤の沸点が260℃を超える比較例4では、5%網点面積率が高く、ハイライト適性が優れるものの乾燥性が劣る。

Claims (7)

  1. 顔料、ポリマー、水溶性有機溶剤、界面活性剤及び水を含む水性グラビアインキであって、
    前記水溶性有機溶剤が、グリコールエーテルを含み、
    前記水溶性有機溶剤の沸点が100℃以上260℃以下であり、
    前記水性グラビアインキ中に前記水溶性有機溶剤を13質量%以上35質量%以下含み、水を50質量%以上70質量%以下含む水性グラビアインキ。
  2. 前記グリコールエーテルが、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルから選ばれる1種以上である請求項1記載の水性グラビアインキ。
  3. 前記水溶性有機溶剤が、さらにグリコールを含む請求項1又は2記載の水性グラビアインキ。
  4. 前記水性グラビアインキのポリマーが、顔料を含有する水不溶性ポリマー及び顔料を含有しない水不溶性ポリマーであり、
    該水不溶性ポリマーaの酸価が60以上140以下である請求項1〜3いずれか1項記載の水性グラビアインキ。
  5. 前記水性グラビアインキにおける界面活性剤の含有量が0.2質量%以上1.0質量%以下である請求項1〜4いずれか1項記載の水性グラビアインキ。
  6. 前記水性グラビアインキの界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤である請求項1〜いずれか1項記載の水性グラビアインキ。
  7. 前記ノニオン性界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤である請求項6記載の水性グラビアインキ。
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