JP6650245B2 - インパルス応答生成装置及びプログラム - Google Patents
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Description
まず、図1及び図2を用いて、複数の単一指向性マイクロホンによる収音を説明する。
図1は、単一指向性マイクロホンの指向特性を示す図である。マイクロホンMa及びMbは、単一指向性マイクロホンである。同図では、方向別の反射音を収音するため、マイクロホンMaをD1方向に向けて、マイクロホンMbをD2方向に向けて配置している。マイクロホンMaの指向特性はRaであり、マイクロホンMbの指向特性はRbである。点線は、マイクロホンMa、Mbが全指向性マイクロホンであった場合の収音範囲を示す。D1方向からは反射音Aが、D2方向からは反射音Bが到来する。
測定情報取得部12は、空間内の任意の位置に配置した複数のマイクロホンのそれぞれにより測定されたインパルス応答を取得し、記憶部11に書き込む。以下では、n本のマイクロホンのうちi番目のマイクロホンをMi(iは1以上n以下の整数)と記載し、マイクロホンMiにより測定されたインパルス応答をhi(t)と記載する。また、インパルス応答hi(t)に含まれる局所的なピーク(包絡の極大点)における時刻を、時刻順にti1,ti2,…とする。
比較判定部14は、仮想音源情報推定部13が推定した仮想音源の情報と元のインパルス応答の波形構造とを比較する。比較判定部14は、残響付加の際に、ある反射音が複数のスピーカから重複して再生されないよう、比較結果に基づき、元のインパルス応答から除去すべき反射音(局所的なピーク)を判定する。
反射音除去部15は、元のインパルス応答から、比較判定部14が判定した反射音(局所的なピーク)を除去し、方向別のインパルス応答を生成する。この生成された方向別のインパルス応答を用いて、従来技術により残響付加が行われる。
まず、インパルス応答生成装置1の測定情報取得部12は、各マイクロホンM0、M1、M2、…、Mnにより測定されたインパルス応答h0(t)、h1(t)、h2(t)、…、hn(t)を取得する(ステップS10)。例えば、測定情報取得部12は、インパルス応答を各マイクロホンM0〜Mnから受信してもよく、他のコンピュータ装置から受信してもよく、記録媒体から読み出してもよい。測定情報取得部12は、取得したインパルス応答を記憶部11に書き込む。
本来、三次元空間内の仮想音源情報を得るためには、同一平面内にない4点以上にマイクロホンを設置する必要があるが、ここでは原理を分かりやすく説明するため、同一平面内に複数のマイクロホンを置いて測定した場合を考える。
図7は、インテンシティを用いた仮想音源情報の推定処理を説明するための図である。
最初に、仮想音源情報推定部13は、インパルス応答h0(t)及びインパルス応答h1(t)から0−X方向(M0−M1の方向)の瞬時インテンシティIx(t)を求める。さらに、仮想音源情報推定部13は、インパルス応答h0(t)及びインパルス応答h2(t)とから0−Y方向(M0−M2の方向)の瞬時インテンシティIy(t)を求める。
瞬時インテンシティIy(t)も同様に求められる。p1(t)、p2(t)には、インパルス応答h0(t)、h2(t)を用い、dには、マイクロホンM0とマイクロホンM2の距離Lを用いる。瞬時インテンシティIy(t)の値の正負は、y軸方向の到来方向を表す。
時刻taから時刻ta+Δにおける2つの各インパルス応答hi(t)、hj(t)間の短時間相関係数Sij(τ)は、次式(2)で与えられる。Δは分析窓長であり、τは時間差である。
まず、仮想音源情報推定部13は、時刻taに初期値を設定する(ステップS110)。初期値は、例えば、インパルス応答h0(t)において直接音が検出された時刻である。仮想音源情報推定部13は、各(i,j)の組合せについて、相関係数Sij(τ)に極大値を与える時間差τ=τijを見つける(ステップS120)。仮想音源情報推定部13は、各(i,j)の組合せごとに、相関係数Sij(τ)がある一定の値(例えば、0.8)以上となる時間長(窓幅)Δijを求め、求めた中で最小の値の時間長Δij_minを選択する(ステップS130)。時間長Δij_minは、ある反射音が到達してから、次の反射音が到達するまでの最も短い時間に相当する。時間長Δijの最小値を選択することにより、窓幅の中に次の反射音が含まれないようにする。
図9は、比較判定処理及び反射音除去処理の例を示す図である。ここでは、仮想音源情報推定の結果、4つの仮想音源情報e1(r1,θ1,φ1,t1)、e2(r2,θ2,φ2,t2)、e3(r3,θ3,φ3,t3)、e4(r4,θ4,φ4,t4)が推定された場合を例に説明する。比較判定部14は、中心点M0における仮想音源の情報e1〜e4から各仮想音源の到来時刻(t1,t2,t3,t4)を抽出する。比較判定部14は、各仮想音源の到来時刻(t1,t2,t3,t4)と、測定されたインパルス応答h1(t)、h2(t)、h3(t)、h4(t)のそれぞれに含まれる局所的なピークの到来時刻(t11,t12,…),(t21,t22,…),(t31,t32,…),(t41,t42,…)とを比較し、取り除くべき反射音を判定する。取り除くべき反射音とは、あるインパルス応答において、そのインパルス応答が測定されたマイクロホンに対応する方向(マイクロホンを向けた方向)以外から到来する反射音である。
なお、平面上にない複数のマイクロホンを使用する場合、比較判定部14は、方位角θkだけでなく、仰角φkをさらに加えて表される仮想音源の到来方向に基づいて、インパルス応答を選択してもよい。つまり、比較判定部14は、方位角θk及び仰角φkにより表される到来方向に主軸を向けたマイクロホン、あるいは、その到来方向の両隣に存在するマイクロホン又はそれらマイクロホンのうち主軸を向けた方向が到来方向に近いマイクロホンを特定し、特定したマイクロホンにより測定されたインパルス応答を選択する。
また、上記で示した例では中心点M0と、それを取り囲むようにマイクロホン群を等間隔に設置しているが、必ずしもその必要はなく、任意のマイクロホン配置から、マイクロホン群で囲まれた空間内の任意の点における仮想音源情報を推定することができる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
11 記憶部
12 測定情報取得部
13 仮想音源情報推定部
14 比較判定部
15 反射音除去部
Claims (4)
- 同一の音響信号を空間内の異なる位置に設置された複数のマイクロホンにより収音して得られた信号それぞれに基づき算出されたインパルス応答を用いて、複数の前記マイクロホンに囲まれた任意の位置における、前記空間内の仮想音源それぞれの到来時刻及び到来方向を推定する仮想音源情報推定部と、
前記仮想音源情報推定部により推定された前記仮想音源ごとに、複数の前記マイクロホンのうち前記任意の位置からの方向が前記仮想音源の前記到来方向に対応したマイクロホンを選択し、前記仮想音源の前記到来時刻と、当該仮想音源について選択された前記マイクロホンにより収音した前記信号から算出された前記インパルス応答における局所的なピークそれぞれが出現する時刻との差分に基づいて、当該インパルス応答における前記局所的なピークのうち、当該インパルス応答の算出の元となった信号が得られた前記マイクロホンに対応する方向から到来する反射音のピークを特定する特定処理を行い、前記特定処理により特定された前記インパルス応答における前記ピークを、当該インパルス応答の算出の元となった前記信号が得られた前記マイクロホンに対応する方向から到来する反射音と判定する比較判定部と、
前記インパルス応答から、当該インパルス応答における前記ピークのうち前記比較判定部により反射音と判定された前記ピーク以外のピークを除去して方向別のインパルス応答を生成する反射音除去部と、
を備えることを特徴とするインパルス応答生成装置。 - 前記比較判定部は、前記仮想音源ごとの前記特定処理において、複数の前記マイクロホンのうち前記任意の位置からの方向が前記仮想音源の前記到来方向に対応したマイクロホンを選択し、選択した前記マイクロホンにより収音した信号から算出された前記インパルス応答における局所的なピークのうち、選択した前記マイクロホンと前記任意の位置との距離に応じた遅延を前記仮想音源の前記到来時刻から減算した時刻を含んだ所定の時刻範囲内で生じた前記ピークを、当該インパルス応答の算出の元となった信号が得られた前記マイクロホンに対応する方向から到来する反射音のピークと特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のインパルス応答生成装置。 - 前記仮想音源情報推定部は、前記任意の位置からの方向が異なる複数の前記マイクロホンそれぞれにより収音された前記信号に基づき算出された前記インパルス応答と、前記任意の位置に設置された前記マイクロホンにより前記音響信号を収音して得られた信号に基づき算出されたインパルス応答とを用いて算出した瞬時インテンシティに基づいて前記仮想音源の前記到来時刻及び前記到来方向を得る、又は、前記任意の位置からの方向が異なる複数の前記マイクロホンそれぞれにより収音された前記信号に基づき算出された前記インパルス応答と、前記任意の位置に設置された前記マイクロホンにより前記音響信号を収音して得られた信号に基づき算出されたインパルス応答との相関に基づいて前記仮想音源の前記到来時刻及び前記到来方向を得る、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインパルス応答生成装置。 - コンピュータを、
同一の音響信号を空間内の異なる位置に設置された複数のマイクロホンにより収音して得られた信号それぞれに基づき算出されたインパルス応答を用いて、複数の前記マイクロホンに囲まれた任意の位置における、前記空間内の仮想音源それぞれの到来時刻及び到来方向を推定する仮想音源情報推定手段と、
前記仮想音源情報推定手段により推定された前記仮想音源ごとに、複数の前記マイクロホンのうち前記任意の位置からの方向が前記仮想音源の前記到来方向に対応したマイクロホンを選択し、前記仮想音源の前記到来時刻と、当該仮想音源について選択された前記マイクロホンにより収音した前記信号から算出された前記インパルス応答における局所的なピークそれぞれが出現する時刻との差分に基づいて、当該インパルス応答における前記局所的なピークのうち、当該インパルス応答の算出の元となった信号が得られた前記マイクロホンに対応する方向から到来する反射音のピークを特定する特定処理を行い、前記特定処理により特定された前記インパルス応答における前記ピークを、当該インパルス応答の算出の元となった前記信号が得られた前記マイクロホンに対応する方向から到来する反射音と判定する比較判定手段と、
前記インパルス応答から、前記比較判定手段により当該インパルス応答において反射音と判定された前記ピーク以外の前記ピークを除去して方向別のインパルス応答を生成する反射音除去手段と、
を具備するインパルス応答生成装置として機能させるためのプログラム。
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