JP6649121B2 - 乗務員運用管理システムおよび乗務員運用管理方法 - Google Patents

乗務員運用管理システムおよび乗務員運用管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、乗務員運用管理システムおよび乗務員運用管理方法に関するものであり、具体的には、ダイヤ乱れ等に際し、適切な乗務員運用情報の変更案を効率的に生成可能とする技術に関する。
鉄道運行管理業務において、通常時には予め定められた列車ダイヤに基づいて列車を走行させることが要求される。一方、運行当日に列車ダイヤ乱れが発生した場合には、列車運行に支障がないように計画を変更しなければならない。
こうした鉄道輸送の遂行に必要な計画情報は、列車ダイヤのほかに、列車ダイヤ上の列車に車両の割り当て計画を定めた車両運用情報や、乗務員の割り当て計画を定めた乗務員運用情報がある。こうした車両運用情報や乗務員運用情報は、上述のように運行当日に列車ダイヤ乱れが発生し列車ダイヤの変更がなされると、変更されることになる。
このうち乗務員運用情報の変更に際し、予め列車ダイヤ上に設定された列車への便乗や予備の乗務員を活用するだけでは所定の運用制約を満たすことができないケースがある。その場合、他路線やタクシーなど運行管理システム管轄外の移動手段によって乗務員を移動させ、運用制約を満たす計画作成がなされることもある。
但し、このような乗務員の運用変更は、従来、指令員により手動で行われている。この作業は負荷が大きい上、適切な変更が為されるかは、指令員の熟練度に依存していた。そこで、この場合の指令員の負荷を低減させるべく、運行当日の車両運用情報や乗務員運用情報を適切に変更する技術として、変更後の計画を自動で作成する技術が提案されている。
すなわち、コンピュータに、実施計画ダイヤに対して運転整理を行った運転整理ダイヤと、前記運転整理ダイヤでの車両運用である運転整理車両運用と、乗務員区所毎の乗務担当範囲と、前記実施計画ダイヤでの乗務員運用である計画乗務員運用との各データに基づいて、前記運転整理ダイヤに対する乗務員手配の困難性を判定させるためのプログラムであって、前記運転整理車両運用において、乗務員が存在する必要のある駅及び時刻の条件として予め定められたタスク条件に合致する駅及び時刻をタスクとして抽出するタスク抽出手段、前記運転整理車両運用において、乗務していない乗務員が発生する駅及び時刻の条件として予め定められたリソース条件に合致する駅及び時刻をリソースとして抽出するリソース抽出手段、前記抽出されたタスクそれぞれに前記抽出されたリソースを重複せずに割り当てた割当解を算出する割当解算出手段、前記割当解算出手段の算出結果に基づいて、前記運転整理ダイヤに対する乗務員手配の可否を少なくとも含む乗務員手配の困難性を判定する手配困難性判定手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラム(特許文献1参照)などが提案されている。
また、情報を格納する記憶部と、情報を出力する出力部と、情報を入力する入力部と、プログラムを実行する処理装置とを有するコンピュータにより実現される資源運用計画作成装置であって、該記憶部は輸送サービスの運行スケジュール情報を格納しており、該処理装置は、プログラムを実行することにより、該記憶部に予め格納された輸送サービスの運行スケジュール情報を読込む運行スケジュール読込部と、該運行スケジュール情報に基づいて運行スケジュールに含まれる複数の各輸送行程について、輸送行程の始発場所、始発時間、終着場所、および終着時間を少なくとも属性として有するノードを作成し、各ノ
ードの属性に基づいて同じ資源を用いて連続した運行が可能な輸送行程を表すノード間を接続したパスを作成して、輸送行程のネットワークモデルを作成し、更に、各資源の運用開始場所と車両を識別する情報を少なくとも属性として有する運用開始ノードと、運用終了場所と該資源を識別する情報を少なくとも属性として有する運用終了ノードを作成し、運用開始ノードの属性とその他ノードの属性に基づいて、運用開始ノードが表す資源を割り当て可能な輸送行程を表すノードと運用開始ノードとを接続するパスを作成し、運用終了ノードの運用終了場所の属性値とその他ノードの終着場所の属性値が一致するノード間とを接続するパスを作成し、同じ資源識別情報を属性とする運用開始ノードと運用終了ノードとを接続するパスを作成し、作成したネットワークモデルに追加するネットワーク作成部と、該運行スケジュール情報に基づいて、資源の運用終了場所を元の計画から変更しないという条件を達成するために複数の資源を割り当てる候補となる輸送行程を抽出する併合候補判定部と、複数の資源を割り当て可能な輸送行程を表すノードを複製して併合ノードを作成し、併合ノードの属性とネットワークモデルを構成する他のノードの属性とに基づいて、併合列車ノードとその他のノードを接続するパスをネットワークモデルに追加する併合候補反映部と、ネットワークモデルを構成する併合ノード以外の各ノードに、一つの資源が割り当てられるような複数のパスから構成されるパスの組合せをネットワークモデルから抽出し、更に抽出された組合せについて、該組合せを構成する複数のパスの各々に資源を割り当てることで、運用終了場所を元の計画から変更しないという条件を満たす資源の運用計画を作成して該運用計画を、該出力部に出力する計画作成部とを有する、ことを特徴とする資源運用計画作成装置(特許文献2参照)なども提案されている。
特開2009−78573号公報 特開2013−71575号公報
ところが、実際にダイヤ乱れが生じる状況下で、便乗や空き乗務員の適用等を適用したくとも、そもそも乗務員を乗務予定駅まで運ぶ自社列車が運休状態であったり、運用制約を満たせないほど遅延が発生しているケースがある。その場合、従来技術を採用しても状況に対処するのは困難である。一方、他路線やタクシーなど運行管理システム管轄外の移動手段の活用については目的地への移動時間が可変する可能性をリスクの評価に織り込む旨の記載があるのみで、これらを活用した変更案の作成方法について具体的な開示がない。これらの移動手段を用いた場合に運行乱れ時の移動時間をどの程度だと見積もってシステムに登録するかは、前記運行乱れが他の交通機関に及ぼす影響の大きさを見積もる必要があることから、指令員の熟練度への依存が高い要素となるため、他路線やタクシーなど運行管理システム管轄外の移動手段を活用した変更案の作成についても、自動化する手法も提案されていない。
そこで本発明は、乗務員運用情報の再作成において、移動にかかる時間が変動する可能性の高い運行管理システムの管理対象外の移動手段を活用する場合においても、適切な変更案を作成できる乗務員運用管理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の乗務員運用管理システムは、列車ダイヤと、各乗務員の乗務する列車及び駅区間を含んで構成される運用情報と、前記列車ダイヤで規定する列車以外の他移動手段の情報と、保持する乗務員運用管理システムであって、所定乗務員が、前記列車ダイヤに記載の列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いた場合に、所定の場所から所定駅に到達するための移動時間を算定する移動時間算出部と、前記列車ダイヤの変更時に、前記列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いて乗務員が移動する場合の前記運用情報の変更案を、前記算定した移動時間を用いて作成する変更案作成部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の乗務員運用管理方法は、列車ダイヤと、各乗務員の乗務する列車及び駅区間を含んで構成される運用情報と、前記列車ダイヤで規定する列車以外の他移動手段の情報と、を保持する記憶部備えた情報処理システムが、所定乗務員が、前記列車ダイヤに記載の列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いた場合に、所定の場所から所定駅に到達するための移動時間を算定する移動時間算出処理と、前記列車ダイヤの変更時に、前記列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いて乗務員が移動する場合の前記運用情報の変更案を、前記算定した移動時間を用いて作成する変更案作成処理と、を実行することを特徴とする。
本発明によれば、乗務員運用情報の再作成において、移動に掛かる時間が変動する可能性の高い運行管理システム管轄外の移動手段を活用する場合においても、適切な変更案を作成できる乗務員運用管理システムを提供することができる。
第1実施形態の乗務員運用管理システムを含むネットワーク構成の例を示す図である。 第1実施形態の乗務員運用管理システムにおいて変更案を作成する際の全体処理を表すブロック図である。 第1実施形態における乗務員運用管理方法のフロー例1を示す図である。 第1実施形態における乗務員運用管理方法のフロー例2を示す図である。 第1実施形態における移動時間算出プログラムで用いる移動履歴情報と決定木の例を示す図である。 第1実施形態における移動時間算出結果情報の例を示す図である。 第1実施形態におけるネットワークモデルの変更過程例を示す図である。 第1実施形態における変更案作成プログラムの処理結果例を示す図である。 第1実施形態のネットワークモデルにおけるノード情報である列車ノード情報テーブルを示す図である。 第1実施形態のネットワークモデルにおけるノード情報である乗務員ノード情報テーブルを示す図である。 第1実施形態のネットワークモデルにおける終端ノード情報テーブルを示す図である。 第2実施形態の乗務員運用管理システムを含むネットワーク構成の例を示す図である。 第2実施形態における移動時間算出結果情報の例を示す図である。 第2実施形態の移動時間算出前の乗務員運用状況を示す図である。 第2実施形態の移動時間算出後の乗務員運用状況を示す図である。 第1実施形態における出力画面の例である。
−−−ネットワーク構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、第1実施形態の乗務員運用管理システム100を含むネットワーク構成図である。図1に示す乗務員運用管理システム100は、ダイヤ乱れ等に際し、適切な乗務員運用情報の変更案を効率的に生成可能とするコンピュータシステムである。また、乗務員運用管理システム100は
、運行当日にダイヤ乱れが生じた際に、変更後のダイヤ上の列車に対して運用制約に対する違反(以下、運用違反)がないように乗務員の再割り当てを自動で行う。
この乗務員運用管理システム100におけるハードウェア構成は以下の如くとなる。すなわち、乗務員運用管理システム100は、SSD(Solid State Drive)やハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶素子で構成される記憶部107、RAMなど揮発性記憶素子で構成されるメモリ105、記憶部107などに適宜に保持されるプログラムをメモリ105に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPU103(演算部)、ユーザからのキー入力や音声入力を受け付ける入力部102、処理データの表示を行うディスプレイ等の表示部101、ネットワーク10と接続し他装置との通信処理を担う通信部104、を備える。
このうち記憶部107は、運行当日にダイヤ乱れが生じたために運行指令によって変更がなされたダイヤ情報110(例:運行管理システム20から得られる)と、未変更状態の乗務員運用情報である変更前運用情報111と、変更状態の乗務員運用情報である変更後運用情報112と、過去に運行管理システム管轄外の移動手段(すなわち他移動手段。以下、他移動手段)によって乗務員が移動した際の移動履歴情報113とを格納している。なお、ここでいう運行管理システム管轄外の移動とは、運行管理システム管轄外の移動手段による移動を示す。
また、メモリ105には、列車ダイヤ上に設定されていなかった他移動手段による移動時間を移動履歴情報113を用いて算出する移動時間算出部108と、列車ダイヤ上に設定されていなかった他移動手段による移動に要する時間から判定した、他移動手段を含む解候補を追加する変更案作成部109が格納されている。これら各部108、109は、対応するプログラムをCPU103が実行することで実装された機能部である。
なお、乗務員運用管理システム100が、上述の通信部104により通信を行う他装置は、例えば、運行管理システム20、気象情報管理システム30を想定する。このうち運行管理システム20は、いわゆるPTC(Programed Traffic Control)であり、列車ダイヤに基づいて列車集中制御装置(CTC)、自動進路制御装置(PRC)、運転整理システム、旅客案内システムなどを制御するシステムである。
また、気象情報管理システム30は、少なくとも、上述の列車ダイヤにより運行される鉄道の運行範囲に関して、その気象情報を提供可能なサーバ装置である。この気象情報管理システム30は、例えば気象予報サービスを提供する組織等が運用する装置となる。
−−−全体フローの概要−−−
次に、本実施形態における乗務員運用管理方法の全体概要を、図2を用いて説明する。図2は第1実施形態の乗務員運用管理システム100において変更案を作成する際の全体処理の概略を表すブロック図である。
従来の乗務員運用管理手法では、運行当日のダイヤ乱れなどにより変更されたダイヤ情報と未変更状態の変更前運用情報とを乗務員運用管理システムにおける入力とし、変更案作成部109で乗務員の運用違反を解消した変更後運用情報112を作成し、出力する。
一方、本実施形態における乗務員運用管理システム100では、他移動手段による移動も考慮に含めて乗務員の運用情報を作成すべく、移動履歴情報113を入力として、移動時間算出部108で、他移動手段での移動に要する移動時間を推定する。また、ここで推定した移動時間に基づき、変更案作成部109が、他移動手段による移動も考慮に入れて
乗務員運用情報を作成し、変更後運用情報112として出力する。
−−−各処理部の詳細な処理−−−
以下、本実施形態における乗務員運用管理方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する乗務員運用管理方法に対応する各種動作は、乗務員運用管理システム100がメモリ等に読み出して実行するプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
以下、各処理部の詳細を、図3及び図4を用いて説明する。図3は、乗務員運用管理システム100のCPU103が変更案作成部109のプログラムに従って実施する変更案作成処理のフローチャートである。
前述の通り、変更案作成部109は、運行当日のダイヤ乱れなどにより変更されたダイヤ情報110と、未変更状態の変更前運用情報111を入力とし、乗務員の運用違反を解消した変更後運用情報112を再作成する処理部である。
まず、変更案作成部109は、ステップS150において、運行当日のダイヤ乱れにより変更されたダイヤ情報110、変更前運用情報111および移動履歴情報113を、記憶部107から抽出し(或いは運行管理システム20から取得し)、未変更状態の変更前運用情報111のままの乗務員割当て処理を行う。ここでの乗務員割当て処理のアルゴリズム自体は既存技術を採用すればよい。
しかしながら、上述のダイヤ情報110は当初計画から変更されたものであるため、未変更状態のままの変更前運用情報111を用いて乗務員割当て処理を行う場合、乗務員の運用違反が生じる場合がある。この場合(S151:あり)、変更案作成部109は、運用情報解候補作成処理(S152)を実行する。この処理では、上述の他移動手段を含めた運用情報解候補を作成する。
他方、上述の乗務員割当て処理の結果、乗務員の運用違反が生じなければ(S151:なし)、変更案作成部109は、未変更状態のままの変更前運用情報111を変更後運用情報112として、表示部101または運行管理システム20に出力し、当該フローを終了する。
続いて、変更案作成部109は、運用情報解探索処理(S153)において、上述の運用情報解候補作成処理(S152)で作成した解候補の中から、運用制約を満たし、評価関数の値が最良の解の探索処理を行う。この解の探索処理は制約を全て満たす解を探索する制約プログラミングなどの手法を適用する。
変更案作成部109は、当該解の探索処理によって得られた解に、乗務員未割り当て列車が含まれた場合(S154:あり)、解候補再設定処理(S159)にて未割り当て列車を含む解候補を優先的に解候補に設定して再探索処理を行う。
他方、乗務員未割り当てが解消されている場合(S154:なし)、変更案作成部109は、ステップS155の処理に進む。当該ステップS155において、変更案作成部109は、上述のステップS153で探索を行った解を、他移動手段を含む変更後運用情報112として、表示部101または運行管理システム20に出力し、当該フローを終了する。
−−−移動時間算出部の詳細な処理−−−
図4は、乗務員運用管理システム100のCPU103が移動時間算出部108に従っ
て実施する移動時間算出処理のフローチャートである。
前述の通り、移動時間算出部108は、他移動手段を用いた移動履歴情報113をもとに、移動時間の推定処理を行う。移動履歴情報113は図5に示すように、過去に他移動手段によって乗務員が移動した際の、移動時間212のほか、移動距離211、日付201、時刻202、曜日207などを含む情報である。
移動時間算出部108は、ステップS160において、この移動履歴情報113を記憶部107から取得する。
また、移動時間算出部108は、移動履歴情報113のうち移動時間212を目的変数、その他の変数を説明変数として、ステップS161において、移動時間算出のモデルである決定木を生成する。
この決定木とは、説明変数の値から目的変数の値を予測するための手法である。説明変数が多く存在する場合、説明変数をノードとして、目的変数が葉(端点)となる階層的な木構造を過去のデータから構築した構成となる。この決定木を用いた予測を行う際には、木の根となる最上位のノードから順に説明変数の値によってノードをたどり、葉の目的変数の値を予測値とする。なお、移動時間算出部108は、変数が連続値の場合には、決定木生成の前処理として連続値を離散値に変換する。
続いて、ステップS162において、移動時間算出部108は、S161で生成した決定木に対して、予測対象データをダイヤ情報110より取得する。また、ステップS163において、移動時間算出部108は、取得した予測対象データから、決定木により移動時間の予測処理を行う。
移動時間算出部108は、ステップS164において、上述のS163で予測した移動時間を、表示部101または運行管理システム20に出力し、当該フローを終了する。
なお、移動時間算出部108は、上述の決定木を作成する際に、木構造の根となるノードをコスト関数によって決定する。このコスト関数の一つとして情報エントロピーから算出した情報利得比を用いることができる。また決定木では、説明変数の属性による分割による情報利得比が最大となる説明変数を上位のノードに設定する。
上記の手法で作成した、移動時間を目的変数とする決定木の模擬的な例を図5の決定木213、214にそれぞれ示す。このうち決定木213は、移動手段がタクシーの場合の決定木であり、移動手段がタクシーのデータから作成する。また、決定木214は、移動手段が他社路線の場合の決定木であり、移動手段が他社路線のデータから推定する。
決定木213、214は移動時間を推定するための決定木であり、こうした決定木を作成するために必要なデータテーブル500の例も図5に示した。図5のテーブル500には説明変数となる日付201、時刻202、発駅203、着駅204、手段205、風速206、曜日207、運休有無208、要因209、雨量210、移動距離(キロ)211と目的変数となる移動時間212が含まれる。
図4のフローにおける、移動履歴情報取得(S160)、決定木生成の処理(S161)に際し、移動時間算出部108は、図5の如き形式のデータテーブル500を取得し、決定木を生成することとなる。決定木の生成は、既存のデータテーブルが存在する場合は、事前に作成するものとする。一方、事前に生成した決定木については、移動履歴情報113に新たなデータが追加された場合に、決定木の更新処理を行うものとする。
上述のステップS163の処理において、決定木によって予測した移動時間、すなわち移動時間算出結果情報600の例を図6に示す。図6に例示する移動時間算出結果情報600において、説明変数は移動時間212以外のデータ項目が示されており、これらの値を活用して目的変数である移動時間212には予測値である「20分」が算出されたことを意味する。
−−−ネットワークモデルによる運用情報解候補作成−−−
図3の運用情報解候補作成処理(S152)においては、解候補を乗務員運用情報のネットワークモデルとして作成する。図7は、図8の運用情報を反映した乗務員の運用情報ネットワークモデル700、710である。このネットワークモデル700、710は、乗務員ノード、列車ノード、終端ノード、接続リンクで構成される。こうした図7で例示するネットワークモデル700、710は、車両運用に関する特許文献2を適宜に利用したものであり、乗務員ノードが特許文献2の車両ノードに相当する。
また、図8の「運用変更前」の乗務員運用情報800は、変更前運用情報111の一例であり、「乗務員A」が業務開始駅の「駅a」から「列車1」に乗務し、「駅c」で「列車2」に乗り継いで乗務し、「駅a」で「列車3」に乗り継いで乗務し、「駅c」で業務終了となり、また、「乗務員B」が業務開始駅の「駅b」から「列車4」に乗務し、「駅a」で業務終了となる運用計画を示している。
この乗務員運用情報800に基づく乗務員運用管理の実行に際し、「列車2」が運休となったとする。この状況に対応し、本実施形態の乗務員運用管理方法で、上述の変更前運用情報111に適宜な変更を行って得たのが、「運用変更後」の乗務員運用情報810、すなわち、変更後運用情報112の一例である。
この乗務員運用情報810では、「列車2」が運休となったために、「乗務員A」が業務開始駅の「駅a」から「列車1」に乗務し、「駅c」から「駅b」まで「タクシー」移動し、「駅b」から「列車4」に便乗して「駅a」に移動し、「駅a」で「列車3」に乗り継いで乗務し、「駅c」で業務終了となり、「乗務員B」が業務開始駅の「駅b」から「列車4」に乗務し、「駅a」で業務終了となる運用計画を示している。
なお、図8の「運用変更前」の乗務員運用情報800は、図7のネットワークモデル700に対応し、図8の「運用変更後」の乗務員運用情報810は、図7のネットワークモデル710に対応している。
以下、図9A〜図9Cを用いて、上述のネットワークモデル700、710を構成する各ノードの属性情報について説明する。
まず図9Aに列車ノード情報テーブル900を示す。当該テーブル900で規定する列車ノードは、運行計画に含まれる列車を表す。一つの列車につき一つの列車ノードが設定されている。当該テーブル900は、各列車ノードのノード名251をキーに、当該列車の始発時刻252、終着時刻253、始発駅254、および終着駅255、の各属性値を対応付けたレコードの集合体である。
また図9Bに乗務員ノード情報テーブル910を示す。当該テーブル910で規定する乗務員ノードは、ネットワークモデル700、710において運用情報が割り当てられている乗務員を表すノードである。一つの乗務員につき一つの乗務員ノードが設定されている。
当該テーブル910は、各乗務員ノードのノード名265をキーに、当該乗務員を利用可能な時間帯の開始時刻256および終了時刻257と、当該乗務員の乗務の開始駅258および終着駅259の各属性値を対応付けたレコードの集合体である。
また図9Cに終端ノード情報テーブル920を示す。当該テーブル920で規定する終端ノードは運用情報の終端を表す。一つの乗務員につき一つの終端ノードが設定されている。当該テーブル920は、終端ノードのノード名266をキーに、当該乗務員を一意に識別する乗務員名称260と、元計画の乗務員の終着駅261を属性として持つ。例えば、「終端ノードc」は、「乗務員A」の終端を表すものとする。
図8の「運用変更前」の乗務員運用情報800に示した例では、「乗務員A」の終端は「列車3」であり、この「列車3」は「駅c」で終着する。よって、「終端ノードc」の終着駅261の属性の値は「駅c」である。
一方、各ノードを結ぶ接続リンクは、列車ノード間、乗務員ノードと列車ノードの間、列車ノードと終端ノードの間を結ぶ有向リンクである。変更案作成部109は、こうした接続リンクを、それぞれ以下のように作成する。なお、他移動手段を活用した列車ノード間の接続方法以外は、特許文献2と同様の手法を採用出来る。
−−−列車ノード間の接続リンクの張り方−−−
変更案作成部109は、列車ノード間の接続リンクを、列車ノードが表す列車の始発駅と始発時刻と終着駅と終着時刻を基に、時刻と駅の接続が成り立つように作成する。
例えば、図7のネットワークモデル700では、「列車1」のノードは、すなわち列車ノード220であり、図8の運行変更前の乗務員運用情報800によると、始発駅は「駅a」、終着駅は「駅c」、始発時刻は「6時」、終着時刻は「6時20分」となる。また、図7のネットワークモデルにおいて、「列車2」のノードは、すなわち列車ノード221であり、図8の運行変更前の乗務員運用情報800によると、始発駅は「駅c」、終着駅は「駅a」、始発時刻は「6時40分」、終着時刻は「7時」となる。
これら2つの列車ノード220、221を比較すると、「列車1」の終着駅は「列車2」の始発駅と等しいため、場所の接続が成り立つ。かつ、「列車1」の終着時刻は「列車2」の始発時刻よりも早いため、時刻の接続が成り立つ。よって、列車ノード220から列車ノード221への接続リンクを作成することができる。同様に、列車ノード221から、「列車3」を表す列車ノード225に向かって接続リンクを作成することができる。
−−−他移動手段を活用した列車ノード間の接続リンクの張り方−−−
列車ノード間の接続リンクには、他移動手段を活用した接続も含むものとする。他移動手段を活用した接続リンクでは、前運用の列車の終着駅と、後運用の列車の始発駅が異なっていても、前運用の列車の終着時刻と後運用の列車の始発時刻を比較し、終着時刻から始発時刻までの時間の間に終着駅から始発駅まで、他移動手段を用いて移動可能であれば、接続可能と判断する。
例えば、図7のネットワークモデル710において、「列車1」のノードは、列車ノード222であり、図8の運行変更後の乗務員運用情報810によると、始発駅は「駅a」、終着駅は「駅c」、始発時刻は「6時」、終着時刻は「6時20分」となる。また、図7のネットワークモデル710において、「列車4」のノードは、列車ノード223であり、図8の運行変更後の乗務員運用情報810によると、始発駅は「駅b」、終着駅は「駅a」、始発時刻は「7時30分」、終着時刻は「7時40分」となる。ここで、「駅c」から「駅b」までの他移動手段を活用した移動時間は「20分」とする。
これら2つの列車ノード222、223を比較すると、「列車1」の終着駅は「列車4」の始発駅と異なっていても、「列車1」の終着時刻から「列車4」の始発時刻までの時間が「列車1」の終着駅から「列車4」の始発駅までにかかる移動時間よりも長いため、接続が成り立つ。よって、列車ノード222から列車ノード223への接続リンクを作成することができる。
−−−列車ノードと乗務員ノードの間の接続リンクの張り方−−−
列車ノードと乗務員ノードの間の接続リンクは、列車ノードが表す列車の始発駅と始発時刻と終着駅と終着時刻と、乗務員ノードが表す乗務員の利用可能な時間帯の開始時刻と終了時刻と運用開始時の乗務員の位置を基に、時刻と場所の接続が成り立つように作成する。
例えば、図7のネットワークモデル700に示す乗務員ノード224に対応した「乗務員A」の利用可能時間帯の開始時刻は、乗務員ノード情報テーブル910によれば「5時30分」であり、開始駅は「駅a」である。また、列車ノード情報テーブル900によれば、この「駅a」の始発時刻は「6時」である。そのため、図7のネットワークモデル700において、「乗務員A」の乗務員ノード224から、「6時」以降に「駅a」を始発する列車の列車ノードへ向かって接続リンクを作成する。つまりこの場合、「列車1」を表す列車ノード220へ向かって接続リンクを作成する。
−−−列車ノードと終端ノードの間の接続リンクの張り方−−−
列車ノードと終端ノードの間の接続リンクは、運用情報の最終列車として設定可能な列車ノードから終端ノードへ向かって作成する。
終端リンクは、乗務員が元の運用情報で予定されていた地点で運用情報を終了するように制約をかけるためのリンクである。終端リンクは、一つの終端ノードから全ての乗務員ノードに向かってリンクを作成する。本実施形態では、以上のようなネットワークモデルを用いて、運用違反判定および解候補の作成、再作成を行う。
−−−接続リンクによる運用違反判定−−−
図3のフローにおける運用違反判定処理(S151)では、変更案作成部109は、上述のように作成した接続リンクに基づき運用違反判定を行う。この運用違反の判定は、運用情報をネットワークとして置き換え、乗務員の接続において運用違反が存在するか否かについて判定することとなる。
例えば、図7のネットワークモデル700、710において、「列車1」と「列車3」のノード間に、「列車2」運休前は接続リンクが存在していた。しかし、「列車2」運休後は、当該ノード間に接続リンクは存在しない。変更案作成部109は、そのため運用違反と判定する。
変更案作成部109は、運用違反判定処理(S151)で、乗務員ノードと列車ノード間、列車ノードと終端ノード間、列車ノード間および他移動手段を活用した列車ノード間の接続リンクによって、乗務員の接続を判定している。そのため、違反なしとして判定される結果は、他移動手段による乗務員の移動を許容した運用情報となる。
以上、本発明の第1実施形態によれば、変更案作成処理において他移動手段による移動時間の推定値を用いて運用違反判定および解候補作成処理を実施することで、列車運行が乱れた際に、乗務員の運用を変更する運用整理案の作成にあたり、乗務員の移動に運行管理システム管轄外の他路線やタクシーなどを適切に活用した乗務員の運用情報を作成する
ことができる。
−−−第2実施形態:乗務員の現在位置情報を活用した変更案作成−−−
以下、本発明の第2実施形態について、図10、図11A〜図11Cを参照して説明する。この第2実施形態は、例えば、出勤途中の乗務員の行路を変更し、計画とは異なる駅から乗務を開始するような運用整理案を作成する場合に適用するに好適な例である。
図10で例示するように、この第2実施形態における乗務員運用管理システム100は、第1実施形態における乗務員運用管理システム100と異なり、位置情報取得装置40と通信可能に結ばれている。
この位置情報取得装置40は、例えば、各乗務員が保持する携帯端末であり、自身が備えるGPSユニット等で演算された現在位置の情報を、乗務員運用管理システム100に提供する装置を想定出来る。なお、現在位置の情報としては、GPSユニット等により演算された、緯度、経度の値を想定出来る。
一方、第2実施形態における乗務員運用管理システム100は、上述の位置情報取得装置40より、各乗務員の現在位置情報を適宜な即時性をもって取得し、当該各乗務員の現在位置から他移動手段を活用して乗務開始駅まで移動した場合の移動時間を算出する。
例えば、図11Bの乗務員運用情報1110にて示すように、「列車1」に乗務予定である「乗務員A」の出勤前に、「列車1」が運休となり、この「乗務員A」は「列車2」への乗務ができなくなったとする。ここで、変更案作成部109は、この「乗務員A」が他移動手段を活用して「列車2」の始発駅である「駅c」に出勤可能かを判定する。
この場合、変更案作成部109は、「乗務員A」の現在位置を、位置情報取得装置40から得て、その位置と「駅c」までの経路を他移動手段で移動した場合の移動時間を算定する。こうした算定は、適宜な経路検索アルゴリズムにより、該当経路に採用出来る他移動手段(例:経路上を走行しているバス、タクシー、他社鉄道路線など)を特定し、その場合の移動時間を算定する。
この算定で、例えば図11Aの移動時間算出結果情報1100の上から2番目のレコードにて示すように、或る乗務員(上述の場合、乗務員A)の現在位置から「駅c」までの「15キロ」の経路を、所定の他移動手段による移動時間は、「20分」と算出されたとする。
一方、現在時刻が「6時」ちょうどであり、また、列車ノード情報テーブル900で示すように、「列車2」の「駅c」での始発時刻は「6時40分」である場合、変更案作成部109は、上述の「乗務員A」は、「列車2」の「駅c」での始発時刻に間に合う、すなわち、「乗務員A」は「列車2」に乗務可能と判定する。この場合、「乗務員A」は「列車2」に接続可能と判定する。こうした対応後の乗務員運用情報1120を、図11Cに例示する。
以上、本発明の第2実施形態において、乗務員運用管理システム100は、乗務員が携帯する位置情報取得装置40と連携する構成としたことで、列車の運行が乱れた際に、乗務員の運用を変更する運用整理案の作成にあたり、乗務員の出勤駅を適切に変更し運用違反を解消するような運用整理案を作成することができる。
さらに、運行管理システム20より変更後の列車ダイヤ、および気象情報管理システム30により気象情報などの背景情報が、乗務員運用管理システム100に送信される構成
とすることもできる。この場合、乗務員運用管理システム100は、ダイヤ修正時点における気象情報などの背景情報を用い、乗務員が駅に到達するまでの移動時間を算定する。例えば、乗務員が利用する移動手段の経路上で、大雪が降っているとの背景情報が得られた場合、乗務員運用管理システム100は、大雪時での当該移動手段の移動時間実績(移動履歴情報113における、「手段」が該当移動手段のレコードで、「要因」が「大雪」の場合の移動時間212の値)に基づき、移動時間を算定することとなる。
−−その他の実施形態−−−
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の各実施形態では、移動時間を決定木を用いて推定したが、移動時間を推定する方法は、移動時間を目的変数として、その他の説明変数から移動時間を推定するようなものであればよい。すなわち、決定木を用いたものに限るものではない。
例えば、重回帰分析やニューラルネットワークなど、公知の技術を用いることができる。その場合、移動時間を確率分布として算出してもよい。確率分布として算出する場合には、変更案の作成には代表値(平均値など)だけでなく移動時間の分布自体を入力として使用してもよい。また、変更案の信頼度を推し量るために、分布の形状(ヒストグラムなど)や分布の特徴を表す値(3σの値など)を提示してもよい。例えば、図12の乗務員運用情報1200ように、破線で示した移動を破線で示した時間内に実際に行える確率を、信頼度として提示しても良い。
これにより、推定された移動時間の確度を指令員が把握できるようになるため、乗務員運用整理において指令員の熟練度が低い場合であっても、従来のシステムに比べ、タクシー等を使用した運用整理案における乗務員の乗り継ぎ時間不足による列車の遅延発生を抑えることができると期待できる。
なお、移動時間を推定する際には、「どの駅間をどの移動手段で移動するか」をキーとして推定することが多いため、統計的な分析は、各駅間・各移動手段で各々独立に実施すればよい。
また、過去の履歴情報を、説明変数で構成される状態空間内で複数のクラスタに分解しておき、現在の状況がどのクラスタに該当するかを探索して、当該クラスタに対応する代表値(移動時間とその分布)を計算に用いるようにしてもよい
また、上述の実施形態では、移動履歴情報の一例として、説明変数には日付、時刻、発駅、着駅、手段、風速、曜日、運休有無、要因、雨量、移動距離(キロ)を用い、目的変数には移動時間を用いたが、説明変数は上記の例に限るものではない。例えば、気象情報や人の流れに関する情報など、社会インフラに関連したログデータを適用しても良い。また例えば、説明変数に、ダイヤの乱れが発生してからの経過時間を加えても良い。
以上、こうした本実施形態によれば、ダイヤ乱れ等に際し、適切な乗務員運用情報の変更案を効率的に生成可能となる。例えば、変更案作成処理において運行管理システム管轄外移動時間による解候補作成処理を構成したことで、ダイヤ上にない移動手段を活用することにより、自社路線のダイヤ上での移動のみでは乗務員の運用違反が解消できない場合に、他移動手段を活用することで運用違反を解消することができる。その一例として、乗務員の移動に他路線やタクシーなどを活用した乗務員の運用情報を提案することができる。
従って、乗務員運用情報の再作成において、移動にかかる時間が変動する可能性の高い
運行管理システムの管理対象外の移動手段を活用する場合においても、適切な変更案を作成することが可能となる。ひいては、鉄道運行に関する各種システムにおける処理の効率化、高速化が図られることになる。
本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。すなわち、本実施形態の乗務員運用管理システムにおける、前記変更案作成において、前記他移動手段を用いて乗務員が移動する前記変更案を作成した場合、当該変更案を当該他移動手段の情報とともに所定装置に出力する処理を更に実行するものである、としてもよい。
これによれば、例えば、当該鉄道の乗務員運用管理の担当者等が、列車ダイヤ以外の移動手段(例:バス、タクシー、自家用車、他会社線など)により乗務員を所定乗務につかせる運用について明確かつ容易に認識出来る。
また、本実施形態の乗務員運用管理システムにおける、前記移動時間算出において、前記他移動手段の情報が示す、当該他移動手段による過去の移動履歴の情報を用いて前記移動時間の算出を実行するものである、としてもよい。
これによれば、移動時間の算出処理を実際の事象に基づいて精度良く、かつ効率的に行えることになる。
また、本実施形態の乗務員運用管理システムにおける、前記移動時間算出において、前記他移動手段の情報が示す、前記他移動手段に関して予め求めた所定距離ないし所定地点間の移動時間の情報に基づき前記移動時間の算出を実行するものである、としてもよい。
これによれば、移動時間の算出処理を効率的に行えることになる。
また、本実施形態の乗務員運用管理システムにおける、前記移動時間算出において、前記乗務員が保持する所定の位置取得装置から、当該乗務員の位置情報を取得し、当該位置情報に基づき前記移動時間を算出し、前記変更案作成において、前記位置情報の得られている当該乗務員が、前記列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いて移動する場合の前記変更案を、前記位置情報に基づき算定した移動時間を用いて作成するものである、としてもよい。
これによれば、乗務員の実施の所在位置を踏まえて上述の移動時間を算出し、これを変更案に反映させることが可能となる。ひいては、ダイヤ乱れ等に際し、適切な乗務員運用情報の変更案を精度良く効率的に生成可能となる。
また、本実施形態の乗務員運用管理システムにおける、前記移動時間算出において、前記列車ダイヤの変更時における、事故発生曜日、事故発生時刻、事故発生からの経過時間、遅延原因、降雨量、および降雪量、のうち少なくともいずれかの情報に更に基づいて前記移動時間を算出するものである、としてもよい。
これによれば、ダイヤ乱れの原因が乗務員の移動に及ぼす影響も考慮しつつ、移動時間の算出を行えることとなる。ひいては、ダイヤ乱れ等に際し、適切な乗務員運用情報の変更案を精度良く効率的に生成可能となる。
また、本実施形態の乗務員運用管理方法において、前記情報処理システムが、前記変更案作成処理において、前記他移動手段を用いて乗務員が移動する前記変更案を作成した場
合、当該変更案を当該他移動手段の情報とともに所定装置に出力する処理を更に実行する、としてもよい。
また、本実施形態の乗務員運用管理方法において、前記情報処理システムが、前記移動時間算出処理において、前記他移動手段の情報が示す、当該他移動手段による過去の移動履歴の情報を用いて前記移動時間の算出を実行する、としてもよい。
また、本実施形態の乗務員運用管理方法において、前記情報処理システムが、前記移動時間算出処理において、前記他移動手段の情報が示す、前記他移動手段に関して予め求めた所定距離ないし所定地点間の移動時間の情報に基づき前記移動時間の算出を実行する、としてもよい。
また、本実施形態の乗務員運用管理方法において、前記情報処理システムが、前記移動時間算出処理において、前記乗務員が保持する所定の位置取得装置から、当該乗務員の位置情報を取得し、当該位置情報に基づき前記移動時間を算出し、前記変更案作成処理において、前記位置情報の得られている当該乗務員が、前記列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いて移動する場合の前記変更案を、前記位置情報に基づき算定した移動時間を用いて作成する、としてもよい。
また、本実施形態の乗務員運用管理方法において、前記情報処理システムが、前記移動時間算出処理において、前記列車ダイヤの変更時における、事故発生曜日、事故発生時刻、事故発生からの経過時間、遅延原因、降雨量、および降雪量、のうち少なくともいずれかの情報に更に基づいて前記移動時間を算出する、としてもよい。
10 ネットワーク
20 運行管理システム
30 気象情報管理システム
40 位置情報取得装置
100 乗務員運用管理システム
101 表示部
102 入力部
103 CPU(演算部)
104 通信部
105 メモリ
107 記憶部
108 移動時間算出部
109 変更案作成部
110 ダイヤ情報
111 変更前運用情報
112 変更後運用情報
113 移動履歴情報

Claims (10)

  1. 自社路線の列車ダイヤと、自社各乗務員の乗務する列車及び駅区間を含んで構成される運用情報と、自社各乗務員が過去に利用した、前記列車ダイヤで規定する列車以外の、他社路線の列車および自動車を含む他移動手段の情報と、を保持する乗務員運用管理システムであって、
    自社の所定乗務員が、前記列車ダイヤに記載の列車および前記他移動手段の少なくともいずれかの移動手段を用いた場合に、所定の場所から自社路線の所定駅に到達するための目的変数たる移動時間を、説明変数たる前記いずれかの移動手段の属性の情報利得比に基づいて特定される決定木を用いて算定する移動時間算出部と、
    前記列車ダイヤの変更時に、前記列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いて乗務員が移動する場合の前記運用情報の変更案を、前記算定した、前記決定木により異なる移動時間を用いて作成する変更案作成部と、
    を備えることを特徴とする乗務員運用管理システム。
  2. 前記変更案作成部において、前記他移動手段を用いて乗務員が移動する前記変更案を作成した場合、当該変更案を当該他移動手段の情報とともに所定装置に出力する処理を更に実行するものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗務員運用管理システム。
  3. 前記移動時間算出部において、前記他移動手段の情報が示す、前記他移動手段に関して予め求めた所定距離ないし所定地点間の移動時間の情報に基づき前記移動時間の算出を実行するものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗務員運用管理システム。
  4. 前記移動時間算出部において、前記乗務員が保持する所定の位置取得装置から、当該乗務員の位置情報を取得し、当該位置情報に基づき前記移動時間を算出し、
    前記変更案作成部において、前記位置情報の得られている当該乗務員が、前記列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いて移動する場合の前記変更案を、前記位置情報に基づき算定した移動時間を用いて作成するものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗務員運用管理システム。
  5. 前記移動時間算出部において、前記列車ダイヤの変更時における、事故発生曜日、事故発生時刻、事故発生からの経過時間、遅延原因、降雨量、および降雪量、のうち少なくともいずれかの情報に更に基づいて前記移動時間を算出するものである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の乗務員運用管理システム。
  6. 自社路線の列車ダイヤと、自社各乗務員の乗務する列車及び駅区間を含んで構成される運用情報と、自社各乗務員が過去に利用した、前記列車ダイヤで規定する列車以外の、他社路線の列車および自動車を含む他移動手段の情報と、を保持する記憶部を備えた情報処理システムが、
    自社の所定乗務員が、前記列車ダイヤに記載の列車および前記他移動手段の少なくともいずれかの移動手段を用いた場合に、所定の場所から自社路線の所定駅に到達するための目的変数たる移動時間を、説明変数たる前記いずれかの移動手段の属性の情報利得比に基づいて特定される決定木を用いて算定する移動時間算出処理と、
    前記列車ダイヤの変更時に、前記列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いて乗務員が移動する場合の前記運用情報の変更案を、前記算定した、前記決定木により異なる移動時間を用いて作成する変更案作成処理と、
    を実行することを特徴とする乗務員運用管理方法。
  7. 前記情報処理システムが、
    前記変更案作成処理において、前記他移動手段を用いて乗務員が移動する前記変更案を作成した場合、当該変更案を当該他移動手段の情報とともに所定装置に出力する処理を更に実行する、
    ことを特徴とする請求項に記載の乗務員運用管理方法。
  8. 前記情報処理システムが、
    前記移動時間算出処理において、前記他移動手段の情報が示す、前記他移動手段に関して予め求めた所定距離ないし所定地点間の移動時間の情報に基づき前記移動時間の算出を実行する、
    ことを特徴とする請求項に記載の乗務員運用管理方法。
  9. 前記情報処理システムが、
    前記移動時間算出処理において、前記乗務員が保持する所定の位置取得装置から、当該乗務員の位置情報を取得し、当該位置情報に基づき前記移動時間を算出し、
    前記変更案作成処理において、前記位置情報の得られている当該乗務員が、前記列車および前記他移動手段の少なくともいずれかを用いて移動する場合の前記変更案を、前記位置情報に基づき算定した移動時間を用いて作成する、
    ことを特徴とする請求項に記載の乗務員運用管理方法。
  10. 前記情報処理システムが、
    前記移動時間算出処理において、前記列車ダイヤの変更時における、事故発生曜日、事故発生時刻、事故発生からの経過時間、遅延原因、降雨量、および降雪量、のうち少なくともいずれかの情報に更に基づいて前記移動時間を算出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の乗務員運用管理方法。
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