JP6648926B2 - 被検体情報取得装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体情報取得装置に関する。
光源から発生したパルス光を被検部に照射し、被検部内で光の吸収により音響波が発生するという光音響効果を用いて、音響波の発生源となる内部組織を画像化する光音響トモグラフィー(PAT)という技術がある。この技術の、生体の生理的情報(つまり機能情報)のイメージングへの利用が提案されている。
一般に、光音響トモグラフィーで音響波検出素子から取得される電気信号には、生体内部から発生する音響波に起因する信号以外にも、筺体の金属部材やグランドラインなどとの容量結合で伝播する電気ノイズが混入する。電気ノイズには例えば、直流のスイッチング電源のスイッチングノイズがある。他に、装置がステッピングモータ等を備える場合、制御信号の入力やスイッチングなどによる駆動コイルの通電時に、モータおよび周辺回路からの電気ノイズが多く発生する傾向がある。良質な診断画像を得るためには、この電気ノイズが画像に及ぼす影響を低減させる必要がある。
この問題に対して、複数のモータおよび周辺回路、音響波検出素子を有するシステムでのノイズ低減方法が特許文献1に記載されている。図9(a)はモータ動作時、図9(b)はモータ停止時の各状態における探触子から出力される電気信号の例を示す図である。特許文献1では、音響波検出素子が音響波を受信する期間においては、前記モータの動作の少なくとも一部を停止する。これにより、音響波検出素子の信号に対して図9(a)のようなモータおよび周辺回路の電気ノイズが乗った状態から、図9(b)のようにモータおよび周辺回路の電気ノイズが乗らない状態にしている。
特開2011−200381号公報
ここで、音響波検出素子の動作軌跡を真円やスパイラルなどの複雑かつ滑らかな軌跡になるように制御する場合、音響波検出素子の位置制御の精度を高める必要がある。その場合、モータおよびリニアスケールなどの周辺回路に頻繁に通電する必要が生じる。しかし、特許文献1で述べられている、モータおよび周辺回路を一部の期間で停止する手法では、上記のような複雑かつ滑らかな軌跡をもたらす制御の実現は難しい。また、装置の制御のためにスイッチング電源を使用している場合は、スイッチング電源の電源を落とす期間を作ることは難しい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、音響波検出素子を用いて被検体から伝搬する音響波を取得して内部の情報を取得する装置において、音響波検出素子からの電気信号に含まれる電気ノイズの影響を低減することにある。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
被検体から伝搬する音響波を検出して音響信号を出力する音響波検出素子と、
前記音響波検出素子に入力される電気ノイズに対応する電気ノイズの入力を受けて参照信号を出力する、前記音響波検出素子よりも前記音響波に対する感度が低い参照素子と、
前記参照信号を前記音響信号から減算することで前記電気ノイズに由来する成分を低減するノイズ低減部と、
前記電気ノイズに由来する成分が低減された前記音響信号を用いて前記被検体の特性情報を示す画像データを生成する処理部と、
を有することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明によれば、音響波検出素子を用いて被検体から伝搬する音響波を取得して内部の情報を取得する装置において、音響波検出素子からの電気信号に含まれる電気ノイズの影響を低減できる。
実施形態1の全体構成図 実施形態1の音響波検出素子群と電気ノイズ検出素子群の電気接続図 実施形態1の音響波検出素子群と電気ノイズ検出素子群の別の電気接続図 実施形態1の測定シーケンス 実施形態2の音響波検出素子群と電気ノイズ検出素子の電気接続図 実施形態2の音響波検出素子群と電気ノイズ検出素子の別の電気接続図 実施形態3の音響波検出素子群と電気ノイズ検出素子群の電気接続図 実施形態3の測定シーケンス 実施形態4の音響波検出素子群と電気ノイズ検出素子の電気接続図 実施形態5の音響波検出素子群と電気ノイズ検出素子群の電気接続図 背景技術に関する図
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝搬する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、被検体情報取得装置またはその制御方法、あるいは被検体情報取得方法や信号処理方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPUやメモリ等のハードウェア資源を備える情報処理装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した記憶媒体としても捉えられる。
本発明の被検体情報取得装置には、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体の特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。この場合、特性情報とは、光音響波を受信することにより得られる受信信号を用いて生成される、被検体内の複数位置のそれぞれに対応する特性値の情報である。
光音響測定により取得される特性情報は、光エネルギーの吸収率を反映した値である。例えば、光照射によって生じた音響波の発生源、被検体内の初期音圧、あるいは初期音圧から導かれる光エネルギー吸収密度や吸収係数、組織を構成する物質の濃度を含む。また、物質濃度として酸化ヘモグロビン濃度と還元ヘモグロビン濃度を求めることにより、酸素飽和度分布を算出できる。また、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、脂肪や水の体積分率なども求められる。
本発明の被検体情報取得装置には、被検体に超音波を送信し、被検体内部で反射した反射波(エコー波)を受信して、被検体情報を画像データとして取得する超音波エコー技術を利用した装置を含む。超音波エコー技術を利用した装置の場合、取得される被検体情報とは、被検体内部の組織の音響インピーダンスの違いを反映した情報である。
被検体内の各位置の特性情報に基づいて、二次元または三次元の特性情報分布が得られる。分布データは画像データとして生成され得る。特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、初期音圧分布、エネルギー吸収密度分布、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報である。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。探触子等により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼ぶ。ただし、本明細書における超音波または音響波という記載は、それらの弾性波の波長を限定する意図ではない。光音響効果により発生した音響波は、光音響波または光超音波と呼ばれる。光音響波に由来する電気信号を光音響信号とも呼ぶ。
以下の記載や図面において、原則として同一の構成要素には同一の符号を付し、細かい説明は省略する。以下の記載においては、被検体情報取得装置の一例として、光音響トモグラフィーにより被検体内の特性情報を取得し、画像化する光音響装置について説明する。また、以下の記載においては、生体の乳房を被検体の代表例として説明するが、これに限らず手や足なども被検体として挙げられる。またファントム等の非生物も測定できる。
<実施形態1>
本発明が適用される実施の形態について、図1の本発明の実施形態1の全体構成図を用いて説明する。
(装置構成)
図1において符号100は被検者であり、符号101が検査対象の被検部(ここでは乳房)である。図1において、図示した様にX軸、Y軸、Z軸を定義する。なお、X軸とY軸は水平方向である。また、Z軸方向は高さ方向である。
符号201は、装置全体を制御する制御部である。具体的には、処理回路や、CPUやメモリを備えてプログラム等の指示に従って動作する情報処理装置などが好適である。ただしこれに限定されない。
符号203は、被検者100をうつぶせ(伏臥位)で支持する寝台である。寝台203には、被検部101を挿入するための開口部と、高さを維持する為の寝台脚部202が設けられている。
符号204は、被検部101を保持するための保持部である。具体的には、人体の音響インピーダンスに近い材料が好ましい。また、保持部204の厚みを薄くすることで、被検部101と保持部204の界面での反射を抑制できる。更に、光音響効果を用いた装置では、保持部204を通して被検部101に光を照射するため、保持部204の材料とし
ては、光の透過率が高いもの(好ましくは90%以上)が良い。さらに、薄くても壊れないよう剛性の高い材料が好ましい。これらの条件を満たすような好適な材料として、例えばポリメチルペンテン、ポリエチレンテレフタレートがある。
符号205は、被検部101からの音響波を伝搬させるための音響マッチング液である。具体的には人体の音響インピーダンスと近く、音響波の減衰が小さい材料を選定する必要がある。例えば水や油が好ましい。
符号206は、音響マッチング液等を支える支持体である。具体的には保持部204と支持体206の間が音響マッチング液205にて満たせる構造になっている。支持体206はまた、音響波検出素子を支持している。
符号207は、支持体206を水平方向に移動する際の動作機構を有する支持台である。具体的には、1次元方向のレールを2つ組み合わせることで、水平方向に2次元的に支持体206を動作させる。
符号208は、支持体206を水平方向に移動させる支持体駆動部である。具体的にはモータを有し支持体206を水平方向に移動させる。ただし、支持体206を相対的に移動させるものであれば、どのようなものであってもよい。支持台207および支持体駆動部208は、本発明の移動部に相当する。
符号401は、パルス光を発生させる光源である。具体的にはTi:Saレーザーが好適である。ただしこれに限定するものではない。被検部101が生体の場合、光源401から発生するパルス光のパルス幅は10〜50ナノ秒程度が好適である。また、パルス光の波長は、被検部内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的な波長の範囲としては、ヘモグロビンと水の吸収が弱い波長である、600nm以上1100nm以下が挙げられる。
一方、光源401としてレーザーを用いる場合、生体に照射される照射密度(単位面積当たりの照射光量)の最大値は、レーザー安全基準を超えないようにする必要がある。レーザー安全基準としては、JIS規格C6802およびIEC60825−1で定められる最大許容露光量(MPE:Maximum Permissible Exposure)がある。このため、信号強度を向上させるには、MPEを超えない範囲で出来る限り照射光量を大きくする必要がある。
符号402は、光源401で発生するパルス光を伝送する光伝送部である。具体的にはファイバーバンドルを好適に使用できる。
符号403は、被検部101にパルス光を照射するための光照射部である。光照射部403は、光伝送部402の射出部から出た光を拡散板やレンズ(不図示)で拡散して保持部204および被検部101に照射する。光照射部403は支持体206に保持されており、支持体206の移動と共に水平方向に移動する。
符号501は、音響マッチング液205を介して被検部101からの音響波を受信し、電気信号に変換する音響波検出素子である。感度が高く、周波数帯域が広いものが望ましい。具体的にはピエゾ素子、CMUT(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducers)を用いたものが挙げられる。ただし、これらに限定されない。また、音響波検出素子501と保持部204の間を音響マッチング液205で満たすことで、音響波の減衰を低減できる。
ここでは、複数の音響波検出素子501が、支持体206の音響マッチング液205と
接する面(内周面)に、保持部204を取り囲むように設置されている。また、複数の音響波検出素子501が、夫々の受信指向性の最も感度の高い方向(指向軸)が交わるように設置される。音響波検出素子501をこのように配置する場合、音響波検出素子501の受信指向性が交わる点が最高分解能を有する。本発明では、最高解像度領域となる点近傍の高分解能の領域を高解像度領域と定義する。例えば、最高解像度の点と比べて70%以上の解像度を持つ領域を、高解像度領域と定義できる。
高解像度領域は複数の音響波検出素子501の受信指向性が交わる点であるため、支持体206に音響波検出素子501が固定されている場合、支持体206との相対的な空間位置は固定される。したがって、高解像度領域より広い領域を測定するためには、支持体206を移動させる必要がある。
符号502は、音響波検出素子501と同様の電気的構成を有し、音響波検出素子501に入力される電気ノイズの検出に用いられる、電気ノイズ検出素子である。具体的には、音響波検出素子501よりもセンサ部表面の厚みを増すなどして、音響波受信感度をゼロ(または略ゼロ)まで落したものである。あるいは、音響波検出素子501表面に音響波を遮断するような部材を置いても同様に音響波受信感度低下の効果がある。さらに、電気ノイズ検出素子の構成はこれらに限られず、音響波に対する感度を音響波検出素子501よりも低下させる効果があればよい。音響波受信感度がゼロであるような構成の電気ノイズ検出素子502からは、音響波に由来する電気信号は出力されず、電気ノイズの入力を受けると入力された電気ノイズに対応する電気信号を出力する。
本発明において、電気ノイズ検出素子502は参照素子とも呼ばれる。参照素子が出力した信号は参照信号とも呼ばれる。また、後述するように、参照素子の音響波に対する感度はゼロ(または略ゼロ)に限られず、音響波検出素子と異なっていればよい。ここで、音響波に対する感度がゼロ、または略ゼロとは、音響波の入力に応じて得られる出力が無視できる程度であることを意味する。これは、音響波に対する感度が実質的にゼロであるとも言える。
符号503は、制御部201からの指示を受けて、音響波検出素子501や電気ノイズ検出素子502からの複数の電気信号を時系列に収集し、各種演算処理を行う信号処理部である。具体的には、音響波検出素子501や電気ノイズ検出素子502から出力されたアナログ電気信号を所望のレベルまで増幅し、その後、デジタル信号へ変換する。そのために信号処理部503は、増幅器、AD変換器、FIFOメモリなどを備えるとよい。
詳しくは後述するが、差分処理部でもある信号処理部503は音響信号からノイズ由来成分を低減する。この点で信号処理部503は、本発明のノイズ低減部に相当する。さらに信号処理部503では、電気ノイズに由来する成分を低減して得られたノイズ低減信号を用いて再構成処理を行い、被検体の特性情報を示す画像データを生成する。この点で信号処理部503は、本発明の処理部に相当する。信号処理部503の画像再構成機能を実現する構成としては、処理回路や、CPUやメモリを備えてプログラムに従って動作する情報処理装置が好適である。画像再構成には整相加算法やフーリエ変換法などの既知の手法を採用できる。信号処理部503は、制御部201と同じ情報処理装置に実装してもよいし、別々に構成してもよい。
(電気接続に関する構成)
次に、図2Aを用いて、本発明の実施形態1の音響波検出素子群と電気ノイズ検出素子群の電気接続について説明する。音響波検出素子501、電気ノイズ検出素子502、信号処理部503については上で説明した。
符号505は、音響波検出部である。具体的には、CMUTであれば音響波を受けて発生する静電容量の変化を電気信号として検出する構成であり、ピエゾ素子であれば音響波を受けて発生する起電力の変化を電気信号として検出する構成である。ここでは、CMUTとして説明を進める。
符号506は、音響波検出部505で得られた電気信号を増幅する音響信号増幅部である。具体的には、CMUTの容量変化に伴う電荷量の変化(すなわち電流)を電圧に変換する電流電圧変換器と、増幅器とで構成される。
符号507は、電気ノイズ検出部である。具体的には、音響波検出部505の音響波受信感度をゼロ(または略ゼロ)にしたものである。音響波受信感度をゼロにする構成の例としては、音響波検出部505の表面の、音響マッチング液205と接する部分に、重い材料や硬い材料を用いる方法がある。また、音響波検出部505と同様の構成をとるが、音響マッチング液205と接しないよう設置する方法が挙げられる。
符号508は、音響信号増幅部506と同様の電気的特性を有する電気ノイズ増幅部である。具体的には、CMUTの容量変化に伴う電荷量の変化(すなわち電流)を電圧に変換する電流電圧変換器と、増幅器とで構成される。
符号「M」はノイズ源であり、説明のため等価回路に電圧源として示した。具体的なノイズ発生源としては、支持台駆動部208に含まれるモータや、駆動時に位置を検出するためのリニアスケールや、スイッチング電源等の周辺回路が挙げられる。「I−Vamp」は、音響信号の電流や電気ノイズの電流を、電圧に変換するための、電流電圧変換回路である。
符号R1は電流電圧変換器のフィードバック抵抗、符号R2は差動増幅器のゲインを決定するための抵抗である。「VGA」は、音響信号や電気ノイズを増幅するためのバリアブルゲインアンプである。なお、全てのバリアブルゲインアンプVGAのゲインは同じゲインになるように設定する。「OP AMP」は、音響信号と電気ノイズの差分信号を取得するためのオペアンプである。「ADC」は、音響信号と電気ノイズの差分信号をデジタル値に変換するための、ADコンバータである。ADCの出力は、信号処理部503内で画像の再構成に使用される。「DC」は、CMUTのバイアス電圧を印加するための直流電源である。
C21,C41は、音響波検出部505に含まれる、音響波検出素子容量である。音響波が音響波検出部505に到達すると、音響波検出素子容量C21,C41の電極間の距離が音圧に応じて変化することで、音響波検出素子容量C21,C41の電荷量が変化する。音響波検出素子容量C21,C41の電荷量の変化(すなわち電流)をI−Vampが電圧に変換し、音響信号増幅部506への出力に音響波に基づく電圧が発生する。
C11’、C31’は、電気ノイズ検出部507に含まれる、電気ノイズ検出素子容量である。音響波は電気ノイズ検出部507には到達しないため、音響波検出素子容量C11’、C31’の電極間の距離は不変となる。電気ノイズがない場合は、電気ノイズ増幅部508への出力電圧は一定である。
C12、C22,C32、C42は、モータのノイズを電圧源Mでモデル化した場合の、電源Mに対する音響波検出素子501および電気ノイズ検出素子502の間の容量である。音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の物理的な距離を、モータと音響波検出素子501の距離、モータと電気ノイズ検出素子502の距離に比べ短くすることにより、おおよそC12=C22,C32=C42の関係とすることができる。その結果
、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の間で、ノイズに起因する出力電圧をほぼ同程度にできる。ノイズ源Mのノイズは、図2Aのように容量を介して、音響波検出素子501および電気ノイズ検出素子502のI−Vampの入力端へと伝達される。
本実施形態では、信号処理部503にて、オペアンプ(OP AMP)による差動増幅回路を用いて、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の差分信号を取得する。これにより、音響波検出素子501の音響信号に含まれる電気ノイズを取得できる。この電気ノイズを音響信号から差し引くことで、ノイズに由来する成分の除去・低減が可能となる。
本実施形態では、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502を1対1で対応させた。このような構成とした理由は、モータからの距離や電気ノイズの伝達経路によっては、各音響波検出素子501の音響信号に重畳される電気ノイズの位相や振幅に差が出る可能性があるからである。ただし、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の1対1対応は必須ではない。例えば、ノイズ源からの距離に応じて、電源Mに対する音響波検出素子501および電気ノイズ検出素子502の間の容量が略等しいとみなせる領域に対して、1つの電気ノイズ検出素子502を設けてもよい。この場合、略等しいノイズが入力されると想定される複数の音響波検出素子501に対して、1つの電気ノイズ検出素子502との差分をとる構成となる。音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502に入力される電気ノイズの影響を近づけるために、両者は、互いに近接して設けられることが好ましい。
(処理の流れ)
以下に、本発明の実施形態1の測定シーケンスについて図3を用いて説明する。ステップS301では、被検者100にうつ伏せで寝てもらい、保持カップ203内に被検部101(ここでは、乳房とする)を挿入してもらう。次に、ステップS302に進み測定を開始する。
ステップS303では、走査範囲の制御を行う。ステップS304では、光照射部403からパルス光を照射する。なお、走査パターンによっては、S303とS304が事実上一体的に実行される。音響波検出素子501は、照射されたパルス光により被検部101内の光吸収体で励起された音響波を受信し、音響波に由来する成分を含んだ電気信号を出力する。この電気信号には、電気ノイズに由来する成分も含まれる。音響波検出素子501からの電気信号の出力と並行して、電気ノイズ検出素子502は電気ノイズに応じた参照信号を出力する。信号処理部503内での処理によって、両者の差分信号が出力されてデジタル化されメモリに格納される。
ステップS305では、走査が完了したかどうかがチェックされる。具体的には、事前に設定した走査範囲をすべて測定したかどうかがチェックされる。走査終了の場合(S305=YES)測定を終了する。
ステップS306において、信号処理部503が差分信号を用いて画像再構成等のイメージング処理を行うことで、被検体内の特性情報分布を表す画像データが取得される。この差分信号は、音響信号から参照信号が差し引かれたノイズ低減後の信号なので、生成された画像データに基づく画像はノイズに由来する成分が低減された良好なものになる。
(変形例)
なお、図2Aではアナログ回路での減算処理について説明した。しかし、図2Bのように、各音響波検出素子501と各電気ノイズ検出素子502の出力を、それぞれ独自にADCにてデジタル値に変換しても良い。この場合でも、音響信号から参照信号を差し引く
減算処理により、ノイズに由来する成分が低減される。そして、ノイズ低減信号を用いた画像再構成により良好な画像データが得られる。またこの場合、音響信号と参照信号を個別にメモリに格納し、音響信号に基づく画像と参照信号に基づく画像をそれぞれ生成してもよい。そして前者から後者を差し引く方法でも、ノイズに由来する成分が低減された画像データが得られる。
以上に記載したように、本発明の第1の実施形態によれば、容量を介して各音響波検出素子501の音響信号に重畳されるモータからの電気ノイズを個別に検出できる。そしてノイズ成分を音響信号から減算することで、良好な再構成画像を取得できる。
上記記載では、音響波検出部505および電気ノイズ検出部507としてCMUTを用いた。しかし、ピエゾ素子を用いた構成であっても同様な効果が得られる。この場合、I−Vampは必要ではなく、ピエゾ素子をバリアブルゲインアンプ(VGA)に直接接続すれば良い。ピエゾ素子の出力電圧が足りない場合は、必要に応じて、ピエゾ素子とバリアブルゲインアンプVGAの間に、不図示のプリアンプを設けると良い。
<実施形態2>
次に、図4を用いて、実施形態2における音響波検出素子501群と電気ノイズ検出素子502の電気接続について説明する。各符号は図2と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態の装置は、複数の音響波検出素子501からなる音響波検出素子群に対して、1つの電気ノイズ検出素子502を有することを特徴とする。このような構成とした理由は、モータ等のノイズ源から素子までの距離や、ノイズ源からのノイズ伝達経路によっては、音響信号に重畳される電気ノイズの位相や振幅が、複数の音響波検出素子501の間で同程度になる場合があるからである。たとえば、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の物理的な距離が、ノイズ源と音響波検出素子501の距離およびノイズ源と電気ノイズ検出素子502の距離に比べて短い場合、おおよそC12=C22=C32=C42という関係になる。
なお、音響波検出素子群に対応する電気ノイズ検出素子502の数は、1つには限定されない。例えば、電気ノイズ検出素子502を複数設け、参照信号の平均値(電気ノイズ平均値)を求めておき、音響波検出素子群に含まれる各音響波検出素子501に適用してもよい。また、上記の条件を満たすのであれば、1つの音響波検出素子群に含まれる音響波検出素子501の個数は限定されない。
なお、図4Aの構成ではアナログ回路で減算処理が行われる。しかし、図4Bのように、各音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の出力をADCにてデジタル値に変換したのちに減算処理を行ってもよい。この構成をとる場合、全ての音響波検出素子501の出力から一様に同じ値を減算するため、アナログ回路で実現するよりも簡易な回路構成にすることが可能となる。
実施形態2によれば、音響波検出素子501の出力に重畳される電気ノイズの位相や振幅が等しい場合に、各音響波検出素子501の音響信号に重畳されるモータからの電気ノイズを、音響波検出素子501の出力から一括で減算できる。そして、電気ノイズ検出素子503の数が少ないシンプルな構成で、良好な再構成画像を生成できる。
<実施形態3>
次に、図5を用いて、実施形態3の音響波検出素子501群と電気ノイズ検出素子502群の電気接続について説明する。なお、図2と同じ符号については説明を省略する。
(電気接続に関する構成)
実施形態3では、実施形態1と同様に、各音響波検出素子501それぞれに対応する電気ノイズ検出素子502を有する。このように、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502を1対1で対応させた理由は、モータ等のノイズ源から各素子までの距離や伝達経路の差が、音響信号に重畳される電気ノイズの位相や振幅の差につながるからである。例えば、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の物理的な距離を、ノイズ源と音響波検出素子501の距離およびノイズ源と電気ノイズ検出素子502の距離に比べ短くすることで、おおよそC12=C22,C32=C42の関係となる。
ただし、装置内の音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の数の1対1対応関係は必須ではない。例えば、装置内の音響波検出素子501の設置エリアを複数に分割して、各エリアに1つの電気ノイズ検出素子502を設ける構成でもよい。この場合、同一エリア内の複数の音響波検出素子501に対して、そのエリア用の電気ノイズ検出素子502からの参照信号を適用する。
符号509は、予め取得された電気ノイズ検出素子502の電気ノイズ信号を記録したROM(記録部)である。記録部としてROMを用いると、装置の電源が落とされても情報を保持できる利点がある。電気ノイズは、被検者100がいない状態で予め測定される。また、予め複数回の測定を実施し、電気ノイズの位相を合わせて平均値を記録することによってランダムノイズを除去してもよい。電気ノイズからランダムノイズを除去することで、減算後の信号におけるランダムノイズ成分の増加を抑制できる。
符号510は減算用信号生成部である。減算用信号生成部510は、ROM509に保存された電気ノイズと、電気ノイズ検出素子502の出力の位相を比較し、ROM509に保存された電気ノイズの位相を電気ノイズ検出素子502の出力の位相と振幅に合うように調整して減算用信号を生成する。減算回路が、各音響波検出素子501の出力から対応する減算用信号生成部510の出力を減算することにより、電気ノイズが低減される。
(処理の流れ)
実施形態3の測定シーケンスについて図6を用いて説明する。ステップS601〜S605の処理内容は、図3のS301〜S305に相当する。走査終了の場合(S605=YES)、ステップS606において減算用信号生成部510は、ROM509に保存された電気ノイズ信号に対して、電気ノイズ検出素子502の信号をもとにして位相と振幅を調整する。そして生成された電気ノイズを音響信号から減算する。ステップS607で、信号処理部503は画像再構成を行い、画像データを生成する。
第3の実施形態によれば、各音響波検出素子501に重畳される電気ノイズの位相や振幅に対応して、予め取得された電気ノイズの位相や振幅が調整される。こうして得られた電気ノイズを、各音響波検出素子501の出力から個別に減算して音響信号を得ることで、ランダムノイズの増加を抑えつつ、良好な再構成画像を取得できる。
<実施形態4>
次に、図7を用いて、実施形態4の音響波検出素子501群と電気ノイズ検出素子502の電気接続について説明する。図5と同じ符号については説明を省略する。
(電気接続に関する構成)
実施形態4では、複数の音響波検出素子501に対して、電気ノイズ検出素子502を1つだけ有する構成であることを特徴とする。このような構成とした理由は、実施形態2と同様に、モータ等のノイズ源から素子までの距離や伝達経路によっては、各音響波検出
素子501の音響信号に重畳される電気ノイズの位相や振幅が、同一(同程度)になるからである。
また実施形態4では、信号処理部503内に、減算用信号生成部510を1つだけ有する。また、ROM509に予め電気ノイズが保存されている。減算用信号生成部510は、保存された電気ノイズと、電気ノイズ検出素子502の出力の位相を比較し、ROM509に保存された電気ノイズの位相や振幅を電気ノイズ検出素子502の出力に合うように調整して減算用信号を生成する。そして減算回路が、全ての音響波検出素子501の出力に対して、減算用信号生成部510の出力を用いた減算処理を行う。これにより電気ノイズを低減できる。
(処理の流れ)
以下に、本発明の実施形態4の測定シーケンスについて説明する。シーケンスの概要は、図6で示したものと同様である。そして、ステップS606におけるノイズ減算処理において、全ての音響波検出素子501の信号から、ROM509に保存されている、予め取得された電気ノイズ検出素子502の信号をもとに位相を調整し、電気ノイズを減算する。再構成に関しては、上記各実施形態と同様に実行できる。
実施形態4によれば、容量を介して各音響波検出素子501の音響信号に重畳される電気ノイズの位相や振幅が素子間で略等しい場合に、予め取得された電気ノイズを用いた減算処理を一括行って音響信号を取得できる。その結果、電気ノイズ検出素子503の数が少ないシンプルな構成で、減算時のランダムノイズの増加を抑えつつ、良好な再構成画像を得ることが出来る。
<実施形態5>
次に、図8を用いて、実施形態5の音響波検出素子501群と電気ノイズ検出素子502の電気接続について説明する。
(電気接続に関する構成)
図8の装置は、電気ノイズ検出素子502内の電気ノイズ検出部507も音響波に対する感度を有することを特徴とする。図2と同じ符号については説明を省略する。
符号C11、C31は、電気ノイズ検出部507内の電気ノイズと音響波を検出する、電気ノイズ・音響波検出素子容量である。電気ノイズ・音響波検出素子容量C11、C31の音圧受信感度は、音響波検出素子容量C21、C41よりも低いことを特徴とする。感度を低下させるために例えば、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の間で、CMUTのバイアス電圧を印加するための直流電源DCの電圧を変える方法がある。電気ノイズ検出用のCMUTのバイアス電圧DC’を、他のCMUTのバイアス電圧DCより低く設定すると、電気ノイズ・音響波検出素子容量C11とC31それぞれの容量を挟む電極間電圧差が小さくなる。その結果、電極間の距離が拡大し静電容量が大きくなるため、音響波の受信感度が低下する。
このような構成とした理由は、電気ノイズ検出素子502の音響波受信感度が、音響波検出素子501の音響波受信感度に対して低ければ、両者の差分信号をとることで電気ノイズの低減が可能になるからである。これにより、SN比を改善して良好な再構成画像を取得できる。つまり、音響波に対する感度が互いに異なる一対の音響波検出素子から出力された一対の電気信号の差分を得ることで、両者に共通して重畳される電気ノイズに由来する成分が低減された信号を得ることができる。このような信号を用いて画像再構成を行うことで、良好な画像を得ることが期待できる。
さらに、電気ノイズ検出素子502の音響波受信感度を音響波受信感度に対して無視できる程度に低く設定すれば、実施携帯1と同等の最も大きなSN比を得られる。また、実施形態4は、実施形態1と同様の測定シーケンスで実行できる。
なお、図10ではアナログ回路での減算処理について説明した。しかし、実施形態1と同様に、各音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502の出力をADCにてデジタル値に変換したのちに減算処理を行ってもよい。また、生成された画像データの差分を取ることでノイズを低減してもよい。
以上に記載したように、本発明の第5の実施形態によれば、音響波検出素子501の出力に重畳される電気ノイズを、CMUTのバイアス電圧DCよりも低い、CMUTのバイアス電圧DC’が引加された電気ノイズ検出素子502の出力から減算する。この構成により、音響マッチング液205と接する音響波検出部505の表面に重い材料や硬い材料を用いたり、音響マッチング液205と接しないよう設置したりするなどの、電気ノイズ検出素子502が音響波を検出しないための遮蔽構造が不要になる。この結果、音響波検出素子501と電気ノイズ検出素子502に印加するバイアス電圧を変更するだけのシンプルな構成で、良好な再構成画像を取得できる。
また、第1乃至第4の実施形態における構成は、本実施形態における一対の音響波検出素子のうちの一方の、音響波に対する感度が実質的にゼロである場合とみなすことができる。
(その他の実施例)
以上では、音響波検出素子を被検体に対して相対移動させるためのモータ、リニアスケール、スイッチング電源等を電気ノイズ源として説明したが、これら以外の電気ノイズ源から入力される電気ノイズに対しても、本発明の各実施形態に係る構成は有効である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
501:音響波検出素子、502:電気ノイズ検出素子、503:信号処理部、505:音響波検出部、510:減算用信号生成部

Claims (15)

  1. 被検体から伝搬する音響波を検出して音響信号を出力する音響波検出素子と、
    前記音響波検出素子に入力される電気ノイズに対応する電気ノイズの入力を受けて参照信号を出力する、前記音響波検出素子よりも前記音響波に対する感度が低い参照素子と、
    前記参照信号を前記音響信号から減算することで前記電気ノイズに由来する成分を低減するノイズ低減部と、
    前記電気ノイズに由来する成分が低減された前記音響信号を用いて前記被検体の特性情報を示す画像データを生成する処理部と、
    を有することを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記参照素子は、表面の厚みを前記音響波検出素子よりも増すか、表面に前記音響波を遮断する部材を設置したものである
    ことを特徴とする請求項に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記音響波検出素子および前記参照素子はCMUTで構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記参照素子に印加されるバイアス電圧は前記音響波検出素子に印加されるバイアス電圧よりも低い
    ことを特徴とする請求項に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記音響波検出素子および前記参照素子を支持する支持体をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記支持体は音響マッチング液を支持するものであり、
    前記電気ノイズは、前記音響マッチング液を介して前記音響波検出素子に入力される
    ことを特徴とする請求項に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記支持体を前記被検体に対して相対的に移動させる移動部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項またはに記載の被検体情報取得装置。
  8. 前記電気ノイズは、前記移動部のモータ、または、前記被検体情報取得装置のスイッチング電源に由来する
    ことを特徴とする請求項に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記音響波検出素子と前記参照素子は1対1で対応する
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  10. 複数の前記音響波検出素子を有し、
    前記複数の音響波検出素子のうち、入力される前記電気ノイズが略等しい音響波検出素子群に対して1つの前記参照素子が設けられる
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  11. 複数の前記音響波検出素子と、複数の前記参照素子を有し、
    前記複数の音響波検出素子のうち、入力される前記電気ノイズが略等しい音響波検出素子群に由来する複数の音響信号に対して、前記複数の参照素子から出力された複数の参照信号の平均値が適用される
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  12. 予め取得された、前記電気ノイズに由来する電気信号が記録された記録部をさらに有し、
    前記ノイズ低減部は、前記記録された電気信号を用いて前記参照信号の位相と振幅を調整する
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  13. 前記音響波は、光を照射された前記被検体から発生する光音響波である
    ことを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  14. 前記音響波は、前記被検体に送信されたのち前記被検体内部で反射した反射波である
    ことを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  15. 前記音響波検出素子と前記参照素子とが、互いに近接して設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
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