以下、図1〜図7を用い、本発明の実施形態を説明する。以下では、画像形成装置として複合機100を例に挙げ説明する。本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず、単なる説明例にすぎない。
(複合機100)
次に、図1を用いて実施形態に係る複合機100の一例を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
複合機100は制御部1、記憶部2、画像読取部3、操作パネル4、印刷部5、通信部13を含む。
制御部1は複合機100の動作を制御する。制御部1は、CPU11、画像処理部12を含む。記憶部2は、ROM、RAM、HDDを含む。記憶部2は、各種データ、制御用プログラムを記憶する。例えば、記憶部2は制御用データ、設定データ、画像データを記憶する。CPU11は、記憶部2に記憶されたプログラム、データに基づき複合機100の各部(画像読取部3、操作パネル4、印刷部5、通信部13)を制御する。画像処理部12は色空間の変換など、各種画像処理を行う。例えば、画像処理部12は、画像処理専用の回路(ASIC)である。
原稿読み取りを伴うジョブ(コピージョブや送信ジョブ)のとき、制御部1は、画像読取部3に原稿の読み取りを行わせる。画像読取部3は原稿の画像データを生成する。操作パネル4は、表示パネル41、タッチパネル42(操作部に相当)、ハードキー43(操作部に相当)を含む。表示パネル41は、画面、画像を表示する。制御部1は表示パネル41の表示を制御する。制御部1は、ジョブの設定に用いる操作画像を表示パネル41に表示させる。操作画像は、例えば、ボタンやキーである。タッチパネル42は、使用者の操作を受け付ける。タッチパネル42は、表示パネル41の上面に設けられる。タッチパネル42はタッチ位置を認識する。タッチパネル42の出力に基づき、制御部1は、操作された操作画像を認識する。操作された操作画像に基づき、制御部1は、使用者の操作内容を認識する。
ハードキー43も、使用者の操作を受け付ける。ハードキー43として、スタートキーやキャンセルキーを設けることができる。スタートキーは、ジョブの実行開始指示を行うためのキーである。キャンセルキーは、ジョブや設定をキャンセルするためのキーである。スタートキーが操作されたとき、制御部1は、ジョブの実行開始指示がなされたと認識する。また、キャンセルキーが操作されたとき、制御部1は、キャンセル指示がなされたと認識する。
印刷部5は、給紙部5a、用紙搬送部5b、画像形成部5c、中間転写部5d、定着部5eを含む。印刷のとき、制御部1は給紙部5aに用紙を給紙させる。制御部1は用紙を用紙搬送部5bに搬送させる。制御部1は、画像データに基づくトナー像を画像形成部5cに形成させる。制御部1は、画像形成部5cで形成されたトナー像の用紙への転写を中間転写部5dに行わせる。制御部1は、用紙に転写されたトナー像の定着を定着部5eに行わせる。制御部1は、機外に向けて定着後の用紙を用紙搬送部5bに排出させる。
通信部13は、コンピューター200やファクシミリ装置300と通信する。例えば、コンピューター200はPCやサーバーである。通信部13は、コネクタ、通信用回路、通信用メモリーを含む。通信部13は、コンピューター200やファクシミリ装置300から送信された印刷用データを受信する。印刷用データは画像データやページ記述言語で記述されたデータを含む。制御部1は受信した印刷用データに基づき、印刷部5に印刷させる(プリントジョブ)。通信部13は、画像データをコンピューター200やファクシミリ装置300に送信できる(送信ジョブ)。
(画像形成部5c)
次に、図1、図2を用いて、実施形態に係る画像形成部5cの一例を説明する。図2は、実施形態に係る画像形成ユニット50の一例を示す図である。
複合機100は、カラー印刷可能である。カラー印刷のため、画像形成部5cは、複数の画像形成ユニット50を含む。図1に示すように、画像形成部5cは、ブラックのトナー像を形成する画像形成ユニット50Bkと、シアンのトナー像を形成する画像形成ユニット50Cと、イエローのトナー像を形成する画像形成ユニット50Yと、マゼンタのトナー像を形成する画像形成ユニット50Mを含む。また、画像形成部5cは露光装置51も含む(図1参照)。露光装置51は、各画像形成ユニット50に含まれる感光体ドラム53をレーザービームで走査露光する。中間転写部5dは、中間転写ベルト52(図2参照)を含む。
各画像形成ユニット50Bk〜50Mは形成するトナー像の色が異なるが、いずれも同様の構成である。そこで、以下ではブラック用の画像形成ユニット50Bkを例に挙げて説明する。他色の画像形成ユニット50も同様に説明にできる。そのため、以下の説明では色を示すBk、Y、C、Mの符号は特に説明する場合を除き省略する。共通する部材には、共通の符号を付して説明する。
図2に示すように、各画像形成ユニット50は、感光体ドラム53、帯電装置54、現像装置55、クリーニング装置56、除電装置57を含む。印刷のとき、制御部1は、所定の周速度で感光体ドラム53を回転させる。感光体ドラム53は、モーター(不図示)の駆動力を受けて回転する。制御部1はモーターの回転を制御する。帯電、露光、現像のプロセスを経て、感光体ドラム53は周面にトナー像を担持する(像担持体)。帯電装置54は、感光体ドラム53の表面を一定の電位で帯電させる。露光装置51は、感光体ドラム53に向けレーザー光を出力する。露光装置51は、印刷する画像の画像データに応じて、レーザー光を点消灯させる。これにより、画像データに基づいた光信号が、帯電後の感光体ドラム53に照射される。その結果、画像データに対応する静電潜像が感光体ドラム53の周面に形成される。
現像装置55は、内部にトナーを収容する。画像形成ユニット50Bkのものブラック、画像形成ユニット50Yのものイエロー、画像形成ユニット50Cのものはシアン、画像形成ユニット50Mのものはマゼンタの現像剤を収容する。現像装置55は、トナーを飛翔させる。現像装置55は、感光体ドラム53の静電潜像をトナーで現像する。
1次転写ローラー58が感光体ドラム53に対して1つ設けられる。感光体ドラム53と1次転写ローラー58は中間転写ベルト52を挟む。印刷のとき、制御部1は、中間転写ベルト52を回転させる。印刷のとき、制御部1は、1次転写ローラー58に転写用電圧を印加する。これにより、各画像形成ユニット50で形成された各色のトナー像が中間転写ベルト52に1次転写される。また、制御部1は、中間転写ベルト52に1次転写されたトナー像を搬送される用紙に2次転写させる。クリーニング装置56は、感光体ドラム53の清掃を行う。クリーニング装置56は、感光体ドラム53の軸線方向に延び、感光体ドラム53の表面を擦って残トナー等を除去する。又、除電装置57は、感光体ドラム53に対し光を照射して除電を行う。
(トナーの補給)
次に、図3を用いて、各現像装置55へのトナーの補給を説明する。図3は、実施形態に係る各現像装置55にトナーを補給する部分の一例を示す図である。尚、図3では、トナーの流れを白抜き矢印で示している。
現像装置55に補給するトナーを収容するトナーコンテナ6(トナー像収容体に相当)が設けられる。トナーコンテナ6はトナーの色ごとに設けられる。複合機100には、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの計4つのトナーコンテナ6が取り付けられる。各トナーコンテナ6は交換可能である。各現像装置55は、それぞれ対応する色のトナーを収容するトナーコンテナ6(図3参照)と接続される。
各現像装置55(各トナーコンテナ6)に対し、補給機構61が設けられる。各補給機構61は、搬送スクリューやモーターやギアを含む。搬送スクリューは、トナーコンテナ6から現像装置55に向けてトナーを送る。モーターやギアは搬送用スクリューを回転させる。また、トナーセンサー62が各現像装置55に設けられる。トナーセンサー62は、現像装置55内のトナー残量を検知するためのセンサーである。各トナーセンサー62の出力信号は、制御部1に入力される。制御部1は、各現像装置55のトナー量を認識する。制御部1は、トナー量が規定値以下になった現像装置55をトナー補給が必要な現像装置55と認識する。制御部1は、トナー補給が必要な現像装置55に対応する補給機構61を動作させる。これにより、現像装置55にトナーが補給される。
また、各トナーコンテナ6には、残量取得部63が設けられる。残量取得部63は、トナーコンテナ6内のトナーの残量を検知するための部分である。残量取得部63は、トナーコンテナ6内のトナー残量を検知するセンサーでもよい。この場合、センサーの出力は、トナー残量に応じて変化する。センサーの出力(信号)が制御部1に入力される。制御部1は、センサーの出力に基づき、各トナーコンテナ6の残量を認識する。
また、制御部1は、ドットカウントに基づきトナーコンテナ6の残量を認識してもよい。この場合、残量取得部63は、トナーコンテナ6に取り付けられたメモリーチップ(読み書き可能な不揮発性メモリー)としてもよい。メモリーチップと制御部1は、有線又は無線により通信可能である。例えば、トナー満杯時に印刷可能なドット数(満杯値)がメモリーチップに予め記憶される。また、メモリーチップには、使用開始から印刷したドットの累計値が記憶される。
印刷のとき、制御部1は、トナーの色ごとに1ページで印刷するドット数(トナーをのせるドット数)をカウントする。制御部1は、1ページ印刷するごとに、累計値にカウントしたドット数をメモリーチップに加算させる。制御部1は、累計値の更新をメモリーチップに行わせる。トナー残量を認識するとき、制御部1は、累計値と満杯値をメモリーチップから読み出す。制御部1は、累計値と満杯値を示す信号を受信する。制御部1は、累計値を満杯値で除した値を求める。除算で得られた値は、満杯時のトナーのうち、使用されたトナーの割合を示す。また、制御部1は、1から除算で得られた値を減じる。減算で得られた値は、トナー残量を示す。言い換えると、減算で得られた値は、満杯時のトナー量に対する現在のトナー量の比を示す。このように、制御部1は、ドットをカウントして各トナーコンテナ6の残量を認識することもできる。
(印刷時の処理の流れ)
次に、図4〜図7を用いて、実施形態に係る複合機100でのトナー使用量の自動的な制限の一例を説明する。図4、図5は、実施形態に係る複合機100での印刷時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6は、実施形態に係る結果表示画面7の一例を示す図である。図7は、実施形態に係る色変換設定画面8の一例を示す図である。なお、便宜上、図6、図7はグレーの図である。しかし、実際の画面はカラー表示である。
図4のフローチャートのスタートの時点は、操作パネル4のスタートキーの操作に基づき印刷を開始する時点である。例えば、使用者がコピージョブを開始するためにスタートキーを操作した時点である。スタートキーを操作する前に、使用者は、コピーに関する設定値(設定項目)を設定する。スタートキーが操作されると、制御部1は、原稿セット位置にセットされた原稿を画像読取部3に読み取らせる。制御部1は、読み取りで得られた画像データに基づき印刷部5に印刷させる。
また、複合機100では、以前に記憶部2に記憶された画像データに基づいた印刷を行わせることができる(ボックス印刷機能)。ボックス印刷機能を用いるとき、操作パネル4は、記憶部2に記憶された画像データのうち、印刷に使用する画像データを選択する操作を受け付ける。スタートキーを操作する前に、使用者は、ボックス印刷に関する設定値(設定項目)を設定する。スタートキーが操作されると、制御部1は、選択された画像データに基づき印刷部5に印刷させる。このように、図4のスタートは、使用者がボックス印刷機能に基づく印刷を開始するためにスタートキーを操作した時点でもよい。
なお、図4、図5のフローチャートの過程において、キャンセルキーを操作することにより、処理を中止することもできる。キャンセルキーが操作されたとき、制御部1は、処理(フロー)を中断(終了)する。
まず、制御部1は、オリジナル画像データを取得する(ステップ♯1)。コピージョブのとき、制御部1は、画像読取部3に原稿を読み取らせる。制御部1は、原稿の読み取りにより得られた画像データをオリジナル画像データと扱う。ボックス印刷機能に基づく印刷のとき、使用者に選択された画像データをオリジナル画像データと扱う。
次に、制御部1は、各残量取得部63からの信号に基づき、各トナーコンテナ6の残量を認識する(ステップ♯2)。具体的に、制御部1は、各トナーコンテナ6の残量が何%であるかを確認する。そして、各トナーコンテナ6の残量に基づき、制御部1は、使用制限色があるか否かを確認する(ステップ♯3)。
制御部1は、現在のトナー残量が第1閾値以下のトナーコンテナ6に収容されるトナーの色を使用制限色と定める。複合機100では、第1閾値は、10%である。第1閾値は10%以外の値でもよい。例えば、第1閾値は、5%、3%のように、他の値でもよい。第1閾値は、操作パネル4デフォルト設定できてもよい。使用制限色がある場合、制御部1は、印刷での使用制限色のトナーの使用量を減らす。制御部1(画像処理部12)は、使用制限色のトナーの使用量が減るように、印刷に用いる画像データの各画素の画素値の変換を行う。
また、現在のトナー残量ではなく、オリジナル画像データに基づく印刷後のトナー残量が第1閾値以下になるトナーの色を使用制限色と定めてもよい。この場合、制御部1は、オリジナル画像データのうち、色付部分を抽出する。言い換えると、制御部1は白以外の部分を抽出する。そして、制御部1は、オリジナル画像データに基づいて印刷したときの1画素当たりのトナー減少量であるトナー減少量を定める。トナー減少量は、印刷解像度に応じて変えてもよい。トナー減少量は、1画素印刷したときに残量が何%減るかを示す目安の値である。次に、制御部1は、抽出した色付き部分について、CMYKの色成分に分離する。そして、抽出した色付き部分の各画素について、制御部1は、色成分ごとに、画素数をカウントする。例えば、制御部1は、シアンの色成分を含む画素の数をカウントする。制御部1は、マゼンタ、イエロー、ブラックについても同様に画素数をカウントする。そして、制御部1は、色ごとに、カウントした画素数にトナー減少量を乗じた乗算値を求める。これにより、制御部1は、オリジナル画像データを印刷したときにトナー残量が何%減るかを求める(予測する)。制御部1は、色ごとに、現在のトナー残量から乗算値を減じた減算値である予測残量を求める。制御部1は予測残量が第1閾値以下のトナーコンテナ6に収容されるトナーの色を使用制限色と定めてもよい。
使用制限色がない場合(ステップ♯3のNo)、制御部1は、通常の印刷を印刷部5に行わせる(ステップ♯4)。言い換えると、全トナーコンテナ6の残量が第1閾値を超えている場合、通常の印刷が行われる。ここで、通常の印刷とは、画像処理部12が使用制限色のトナーの使用量を減らすための画像処理を行わない印刷である。制御部1は、トナーの使用量を制限せずに、オリジナル画像データに基づく印刷を印刷部5に行わせる。
使用制限色がある場合(ステップ♯3のYes)、制御部1(画像処理部12)は、第1画像データを生成する(ステップ♯5)。印刷に用いるオリジナル画像データに基づき印刷したときよりも使用制限色のトナーの使用量が減るように、画像処理部12は、オリジナル画像データの各画素の画素値を変換する。
第1画像データの生成の手法の一例を説明する。まず、画像処理部12は、オリジナル画像データをCMYK形式の画像データに変換する。例えば、予め定められた演算式や記憶部2に予め記憶されたカラープロファイルデータに基づき、画像処理部12は、画像データの形式を変換する。そして、画像処理部12は、C、M、Y、Kの各色成分のうち、使用制限色に対応する色成分を減らす。言い換えると、画像処理部12は、使用制限色に対応する色の濃度を薄くする。例えば、画像処理部12は、CMYKの各色成分のうち、使用制限色に対応する色の濃度が半分になるように、各画素の画素値を変換する。例えば、画像処理部12は値を半分にする。
例えば、使用制限色がマゼンタとする。本説明では、CMYKの各値が0〜100の何れかの値を取る例を説明する。また、値が大きいほど高濃度である例を説明する。そして、オリジナル画像データ中のある画素(第1見本画素)の画素値が(C0、M100、Y100、K0)であるとする。なお、(C0、M100、Y100、K0)は、純色の赤である。この場合、画像処理部12は、Mの値を100よりも小さくする。例えば、画像処理部12は、Mの値を50(1/2)にする。
第1画像データの生成後、制御部1は、基本画像90と第1出力画像91を表示させる(ステップ♯6)。制御部1は、これらの画像を含む結果表示画面7を表示パネル41に表示させる(図6参照)。
図6は、結果表示画面7の一例を示す図である。図6は、川や建物を含む風景写真を印刷する例を示す。結果表示画面7には、基本画像表示領域9aが設けられる。図6に示すように、制御部1は、基本画像表示領域9a内に、原稿サイズを表示させてもよい。また、制御部1は操作パネル4で設定された倍率、印刷する用紙サイズを表示させてもよい。
制御部1は、基本画像表示領域9a内に基本画像90を表示させる。基本画像90は、オリジナル画像データに基づく画像である。表示パネル41内の基本画像90を表示する領域の画素数は、オリジナル画像データの全画素数よりも少ない。そこで、画像処理部12は、オリジナル画像データを縮小して基本画像用画像データを生成する。言い換えると、制御部1は、オリジナル画像データの画素を間引きする。基本画像用画像データに基づき、制御部1は、基本画像90を表示パネル41に表示させる。基本画像90はオリジナル画像データの色合いを引き継ぐ。基本画像90は通常印刷したときの印刷結果を示す。
結果表示画面7には、出力画像表示領域9bが設けられる。図6に示すように、制御部1は、出力画像表示領域9b内に、第1出力画像91を表示させる。第1画像データに基づき印刷した場合の印刷結果を示す画像である。例えば、第1画像データは、CMYK形式のデータである。制御部1(画像処理部12)は、生成した第1画像データを変換し、RGB形式の第1画像データを生成する。通常、表示パネル41の表示には、RGB形式の画像データが用いられるためである。例えば、予め定められた演算式や予め記憶部2に記憶されたカラープロファイルデータに基づき、画像処理部12は、画像データの形式を変換する。そして、画像処理部12は、RGB形式の第1画像データを縮小して第1出力画像91用の画像データを生成する。言い換えると、画像処理部12は、RGB形式の第1画像データの画素を間引きする。第1出力画像91用の画像データに基づき、制御部1は、第1出力画像91を表示パネル41に表示させる。第1画像データは、使用制限色のトナーの使用量が減るように色変換されている。そのため、第1出力画像91は基本画像90と色合いが異なる。
図6に示すように、制御部1は、出力画像表示領域9b内に、塗り直しボタン71、印刷ボタン72を表示させる。塗り直しボタン71は、印刷物の色を第1画像データ(第1出力画像91)から変更するときに操作される。印刷ボタン72は、第1画像データに基づき印刷するときに操作される。タッチパネル42の出力に基づき、制御部1は、印刷ボタン72が操作されたか否かを確認する(ステップ♯7)。言い換えると、制御部1は、第1画像データに基づく印刷の実行指示がなされたか否かを確認する。印刷ボタン72が操作されたとき(ステップ♯7のYes)、制御部1は、第1画像データに基づく印刷を印刷部5に行わせる(ステップ♯8)。そして、本フローは終了する(エンド)。
印刷ボタン72の操作がないとき(ステップ♯7のNo)、制御部1は、塗り直しボタン71が操作されたか否かを確認する(ステップ♯9)。塗り直しボタン71の操作がないとき(ステップ♯9のNo)、フローはステップ♯7に戻る。制御部1は、印刷ボタン72又は塗り直しボタン71が操作されたか否かの確認を繰り返す。塗り直しボタン71が操作されたとき(ステップ♯9のYes)、制御部1は、色変換設定画面8を表示パネル41に表示させる(ステップ♯10)。
ここで、図7を用いて、色変換設定画面8の一例を説明する。制御部1は、色変換設定画面8内に各トナーコンテナ6の残量を表示させる。図7の色変換設定画面8では、ブラック、シアン、イエローの残量が80%であることが表示されている。また、図7の色変換設定画面8では、マゼンタの残量が10%であることが表示されている。使用者は、使用制限色が何色であるかを視認できる。
また、図7に示すように、結果表示画面7と同様に、出力画像表示領域9bが色変換設定画面8に設けられる。出力画像表示領域9bは左側に設けられる。色変換設定画面8の右側には、可能出力表示領域9cが設けられる(詳細は後述)。制御部1は、出力画像表示領域9b内に、第1出力画像91を表示させる。
また、制御部1は、複数の手法選択画像81を色変換設定画面8内に表示させる。図7では、カラーパレットの文字列の下方に手法選択画像81が表示されている。手法選択画像81は、数字が記入された矩形の図形である。手法選択画像81は他種の画像でもよい。図7は、5つの手法選択画像81を表示する例を示している。制御部1は、操作された手法選択画像81を白黒反転状態とする。図7では、上から2つめの手法選択画像81が選択されている状態を示している。
画像処理部12は、操作された手法選択画像81に対応する色変換手法で、第1画像データの各画素の画素値を変換して第2画像データを生成する。色変換手法とは、第1画像データの各画素の画素値の変換のしかたである。手法選択画像81ごとに色変換手法が異なる。異なる手法選択画像81を選択することにより、色合いが異なる第2画像データが生成される。また、何れの色変換手法も、オリジナル画像データに基づき印刷したときよりも使用制限色のトナーの使用量が減るようになっている。
色変換手法は、適宜定めることができる。何れの色変換手法でも、画像処理部12は、使用制限色以外のトナーの色のうち、2色を増量色として選択する。例えば、画像処理部12は、CMYのうち、使用制限色以外の2色を増量色として選択する。そして、画像処理部12は、使用制限色の色成分を第1画像データよりも減らす。画像処理部12は、使用制限色の色成分(画素値)を所定割合だけ減少させる。なお、使用制限色のトナー残量が第2閾値以下のとき、画像処理部12は、使用制限色の色成分を0にしてもよい。また、使用制限色のトナー残量が第2閾値以下のとき、画像処理部12は、使用制限色の色成分を1/4にしてもよい(第1画像データのときの半分)。ここで、第2閾値は第1閾値よりも小さい(第2閾値<第1閾値)。例えば、第2閾値は5%である。第2閾値は5%以外の値でもよい。第2閾値は、1%のように、トナー切れに近い値でもよい。第2閾値は、1%未満の値でもよい。これにより、第2閾値以下まで残量が減っているトナーの使用を大きく制限することができる。なお、制御部1は、色ごとに、現在のトナー残量から上述した乗算値を減じて求めた予測残量が第2閾値以下であるか否かを確認してもよい。現在の残量ではなく、予測残量が第2閾値以下のとき、画像処理部12は、使用制限色の色成分を第1画像データよりも減らすようにしてもよい。
第1画像データの各画素において、画像処理部12は、使用制限色の色成分の減少値(減少量)を増量色の色成分に配分する。各色変換手法では、2つの増量色への減少値の配分の仕方が異なる。例えば、ある色変換手法では、第1画像データの各画素において、画像処理部12は、使用制限色の色成分の1/2の値を一方の増量色の色成分に加える。また、第1画像データの各画素において、画像処理部12は、使用制限色の色成分の1/2の値を他方の増量色の色成分に加える。使用制限色の色成分が均等に分配される。
例えば、使用制限色がマゼンタとする。画像処理部12は、シアンとイエローを増量色として選択したとする。マゼンタの残量が第2閾値以下ではない場合、第1画像データの各画素において、画像処理部12は、マゼンタの画素値を1/2にする。第1画像データの各画素において、画像処理部12は、マゼンタの画素値の1/4を、イエローとシアンの画素値にそれぞれ追加する。マゼンタの残量が第2閾値以下のとき、第1画像データの各画素において、画像処理部12は、マゼンタの画素値をゼロにする。第1画像データの各画素において、画像処理部12は、マゼンタの画素値の1/2を、イエローとシアンの画素値にそれぞれ追加する。この場合、画像は全体として緑っぽくなる。
どのように配分するかは適宜定めることができる。画像処理部12は、一方の増量色の成分に減少値の1/3、他方の増量色の成分に減少値の2/3を分配してもよい。また、画像処理部12は、一方の増量色の成分に減少値の1/4、他方の増量色の成分に減少値の3/4を分配してもよい。また、画像処理部12は、一方の増量色の成分に減少値の100%を分配し、他方の増量色の成分には分配しないようにしてもよい。また、画像処理部12は、増量色のうち、残量が多い方の色のトナーの色成分により多く配分させてもよい。手法選択画像81ごとに、2つの増量色への減少値の配分の仕方が異なる。
また、制御部1は、手法選択画像81に対して1つのカラーパレット82を表示パネル41に表示させる。カラーパレット82は、1つの手法選択画像81と対応する。カラーパレット82は、複数の色見本画像83を含む。各色見本画像83は単色矩形の画像である。図7では、便宜上、最も上方のカラーパレット82の色見本画像にのみ符号を付す。
色見本画像83の色は、対応する色変換手法で生成した第2画像データに含まれる何れかの画素の色である。カラーパレット82により、どのような色を有する第2画像データが生成されるかを確認することができる。例えば、画像処理部12は、第1画像データからカラーパレット82に含める色見本画像83の数と同じ数の画素を抽出する。抽出する画素の位置は、予め定められていてもよい。そして、画像処理部12は、抽出した画素の画素値をカラーパレット82に対応する色変換手法で変換する。画像処理部12は色変換手法ごとに画素値の変換を行う。画像処理部12は、色変換手法ごとに、見本用画素値を求める。制御部1は、予め定められた演算式やカラープロファイルデータに基づき、CMYK形式の各見本用画素値をRGB形式に変換する。制御部1は、RGB形式の見本用画素値に基づき、色変換手法ごとに、求めた見本用画素値の色見本画像83を順番に並べる。制御部1は、色見本画像83の組み合わせをカラーパレット82として表示パネル41に表示させる。
また、制御部1は、複数の色選択画像84を色変換設定画面8内に表示させる。図7では、「Monochromatic」の文字列の下方に色選択画像84が表示されている。図7に示す色選択画像84は、内部が塗りつぶされた矩形である。
色選択画像84が操作されたとき、画像処理部12(制御部1)は、第3画像データを生成する。第3画像データを生成するとき、画像処理部12は、第1画像データの各画素の画素値を変換する。画像処理部12は、操作された色選択画像84に対応する色を用いる第3画像データを生成する。
具体的に、第3画像データの生成を説明する。無彩色(白、黒、グレー)に対応する色選択画像84が操作されたとき、画像処理部12は無彩色の第3画像データを生成する。言い換えると、画像処理部12は、ブラックのトナーのみを使用する第3画像データを生成する。例えば、画像処理部12は、予め記憶部2に記憶された演算式を用いて、HSL形式の第1画像データを生成する。そして、画像処理部12は、生成した画像データの各画素の輝度に応じたグレースケールの画像データを第3画像データとして生成する。画像処理部12は、高輝度の画素ほどブラックの成分を少なくする。画像処理部12は、低輝度の画素ほどブラックの成分を多くする。その結果、画像処理部12は、第1画像データにおいて明るい画素ほど、第3画像データでも明るい画素とする。画像処理部12は、第1画像データにおいて暗い画素ほど、第3画像データでも暗い画素とする。
有彩色に対応する色選択画像84が操作されたとき、画像処理部12は、含まれる画素の画素値が選択された色選択画像84に対応する色相の第3画像データを生成する。言い換えると、画像処理部12は、選択された色と黒の2色刷となる第3画像データを生成する。例えば、画像処理部12は、第1画像データの各画素のCMYKの成分のうち、CMYの値を選択された色に合わせる。Kの値は変えない。これにより、各画素の色相が同じで明度が異なる第3画像データが生成される。
また、制御部1は、使用制限色のトナーを使用する色に対応する色選択画像84を選択できない旨を表示パネル41に表示させてもよい。制御部1は、使用制限色のトナーを使用する色の選択を禁止する。選択できるようにすると、使用制限色のトナーの使用量がかえって増える場合があるためである。図7では、色選択画像84に付された斜線が、色選択画像84を選択できないことを示している。
制御部1は、何れかの手法選択画像81が操作されたか否かを確認する(ステップ♯11)。言い換えると、制御部1は、色変換手法が選択されたか否かを確認する。手法選択画像81が操作されたとき(ステップ♯11のYes)、画像処理部12は、操作された手法選択画像81に対応する色変換手法で第2画像データを生成する(ステップ♯12)。画像処理部12は、第1画像データの各画素の画素値を変換する。
第2画像データを生成したとき、制御部1は、色変換設定画面8に、第2出力画像92を表示パネル41に表示させる(ステップ♯13)。第2出力画像92は、新たに生成された第2画像データに基づき印刷した場合の印刷結果を示す。例えば、第2画像データは、CMYK形式のデータである。制御部1(画像処理部12)は、生成した第2画像データを変換し、RGB形式の第2画像データを生成する。予め定められた演算式や予め記憶部2に記憶されたカラープロファイルデータに基づき、画像処理部12は、画像データの形式を変換する。そして、画像処理部12は、RGB形式の第2画像データを縮小して第2出力画像92用の画像データを生成する。言い換えると、画像処理部12は、RGB形式の第2画像データの画素を間引きする。第2出力画像92用の画像データに基づき、制御部1は、第2出力画像92を表示パネル41に表示させる。第2出力画像92は第1出力画像91と色合いが異なる。
図7に示すように、可能出力表示領域9cが色変換設定画面8に設けられる。可能出力表示領域9cはカラーパレット82の右側に設けられる。手法選択画像81が操作されたとき、制御部1は、可能出力表示領域9c内に、新たな第2出力画像92を表示させる。色選択画像84が操作されたとき、制御部1は、可能出力表示領域9c内に、新たな第3出力画像93を表示させる。
図7に示すように、可能出力表示領域9cには、適用ボタン85が設けられる。適用ボタン85は、生成された第2画像データに基づく印刷を指示するためのボタンである。タッチパネル42(操作パネル4)は、第2画像データに基づく印刷の実行指示を受け付ける。制御部1は、適用ボタン85が操作されたか否かを確認する(ステップ♯14)。適用ボタン85が操作されたとき、制御部1は、生成した第2画像データに基づく印刷実行指示がなされたと認識する。
適用ボタン85が操作されたとき(ステップ♯14のYes)、制御部1は、第2画像データに基づく印刷を印刷部5に行わせる(ステップ♯15)。言い換えると、表示している第2出力画像92に対応する第2画像データに基づき、制御部1は印刷部5に印刷を行わせる。そして、本フローは終了する(エンド)。
一方、適用ボタン85が操作されないとき(ステップ♯14のNo)、フローはステップ♯11に戻る。別の手法選択画像81(カラーパレット82)が選択される場合もあるためである。また、手法選択画像81が操作されていないとき(ステップ♯11のNo)、制御部1は、何れかの色選択画像84が操作されたか否かを確認する(ステップ♯16)。言い換えると、制御部1は、特定の色が選択されたか否かを確認する。色選択画像84が操作されたとき(ステップ♯16のYes)、画像処理部12は、操作された色選択画像84に対応する色の第3画像データを生成する(ステップ♯17)。
第3画像データを生成したとき、制御部1は、色変換設定画面8に、第3出力画像93を表示パネル41に表示させる(ステップ♯18)。第3出力画像93は、新たに生成された第3画像データに基づき印刷した場合の印刷結果を示す。第3画像データが生成されたとき、制御部1は、第3出力画像93を可能出力表示領域9c内に表示させる。
例えば、第3画像データは、CMYK形式のデータである。制御部1(画像処理部12)は、生成した第3画像データを変換し、RGB形式の第3画像データを生成する。予め定められた演算式や予め記憶部2に記憶されたカラープロファイルデータに基づき、画像処理部12は、画像データの形式を変換する。そして、画像処理部12は、RGB形式の第3画像データを縮小して第3出力画像93用の画像データを生成する。言い換えると、画像処理部12は、RGB形式の第3画像データの画素を間引きする。第3出力画像93用の画像データに基づき、制御部1は、第3出力画像93を表示パネル41に表示させる。第3出力画像93は選択した色に応じた画像である。第3出力画像93は、第1出力画像91と色合いが異なる。
第3出力画像93を表示するときも、制御部1は、可能出力表示領域9cに適用ボタン85を表示させる。この場合、適用ボタン85は、生成された第3画像データに基づく印刷を指示するためのボタンとして機能する。タッチパネル42(操作パネル4)は、第3画像データに基づく印刷の実行指示を受け付ける。制御部1は、適用ボタン85が操作されたか否かを確認する(ステップ♯19)。適用ボタン85が操作されたとき、制御部1は、生成した第3画像データに基づく印刷実行指示がなされたと認識する。
適用ボタン85が操作されたとき(ステップ♯19のYes)、制御部1は、第3画像データに基づく印刷を印刷部5に行わせる(ステップ♯20)。言い換えると、表示している第3出力画像93に対応する第3画像データに基づき、制御部1は印刷部5に印刷を行わせる。そして、本フローは終了する(エンド)。
色選択画像84が操作されていないとき(ステップ♯16のNo)、及び、適用ボタン85が操作されないとき(ステップ♯19のNo)、フローはステップ♯11に戻る。このように、制御部1は、手法選択画像81又は色選択画像84が操作されたか否かの確認を続ける。
ここで、適用ボタン85が操作されるまで、制御部1は、印刷を開始させない。そのため、手法選択画像81が操作されるたびに、画像処理部12は、新たな第2画像データを生成する。制御部1は、新たな第2出力画像92を表示パネル41に表示させる。つまり、使用者は、選択した色変換手法が気に入らない場合、異なる手法選択画像81が操作してもよい。このとき、画像処理部12は、操作された手法選択画像81に対応する色変換手法で第1画像データの各画素の画素値を変換して第2画像データを再度生成する。また、色選択画像84が操作されるたびに、画像処理部12は、新たな第3画像データを生成する。制御部1は、新たな第3出力画像93を表示パネル41に表示させる。
このようにして、実施形態に係る画像形成装置(複合機100)は、表示パネル41、操作部(タッチパネル42、ハードキー43)、印刷部5、トナー収容体(トナーコンテナ6)、残量取得部63、画像処理部12、制御部1を備える。表示パネル41は、表示を行う。操作部は操作を受け付ける。印刷部5は、トナーを用いて印刷し、静電潜像をトナーで現像する現像装置55を含む。トナー収容体は、現像装置55に補給するトナーを収容する。残量取得部63は、トナー収容体の残量を検知するための部分である。画像処理部12は画像処理を行う。制御部1は、表示パネル41の表示を制御する。現像装置55は、複数設けられる。それぞれの現像装置55は、使用するトナーの色が異なる。トナー収容体は、現像装置55に対してそれぞれ1つ設けられる。制御部1は、残量取得部63からの信号に基づき、各トナー収容体の残量を認識し、残量が予め定められた第1閾値以下のトナー収容体が収容するトナーの色を使用制限色と定める。使用制限色がある状態のとき、画像処理部12は、使用制限色のトナーの使用量が減るように、印刷に用いるオリジナル画像データの各画素の画素値を変換した第1画像データを生成する。制御部1は、オリジナル画像データを示す基本画像90と、第1画像データに基づき印刷した場合の印刷結果を示す第1出力画像91を表示パネル41に表示させる。操作部が第1画像データに基づく印刷の実行指示を受け付けたとき、制御部1は、第1画像データに基づく印刷を印刷部5に行わせる。
これにより、残量が少ない色のトナーの使用量を自動的に減らすことができる。残量が少ない色のトナーの使用量が減らされる場合、印刷開始前に実際の印刷結果に近い画像を表示パネル41に表示することができる。従って、使用者は、常に実際の印刷物に近い画像を確認することができる。また、トナーの使用量が制限される場合、色変換が適切か(許容できる結果が得られるか)、確認することができる。
また、第1出力画像91を表示するとき、制御部1は、塗り直しボタン71を表示させる。操作部が塗り直しボタン71の操作を受け付けたとき、制御部1は、複数の手法選択画像81を含む色変換設定画面8を表示パネル41に表示させる。画像処理部12は、操作された手法選択画像81に対応する色変換手法で第1画像データの各画素の画素値を変換して第2画像データを生成する。色変換手法は、オリジナル画像データに基づき印刷したときよりも使用制限色のトナーの使用量が減るように画素値を変換する手法である。制御部1は、第1出力画像91と、第2画像データに基づき印刷した場合の印刷結果を示す第2出力画像92を表示パネル41に表示させる。操作部が第2画像データに基づく印刷の実行指示を受け付けたとき、制御部1は、第2画像データに基づく印刷を印刷部5に行わせる。残量の少ない色のトナーの使用量が自動的に減らされる場合、使用者は、複数の中から色変換手法を選択することができる。所望の色合いを有する印刷物が得られるように、色変換手法を変えることができる。所望の印刷結果が得られないことによる印刷のやり直しを減らすことができる。トナーや用紙の無駄な使用を減らすことができる。
また、異なる手法選択画像81が操作されたとき、画像処理部12は、操作された手法選択画像81に対応する色変換手法で第1画像データの各画素の画素値を変換して第2画像データを再度生成する。制御部1は、新たに生成した第2画像データに基づき表示する第2出力画像92を表示パネル41に切替させる。これにより、手法選択画像81を操作するごとに、制御部1は、表示する第2出力画像92を切り替えさせる。従って、各色変換手法を採用した場合の印刷結果を見比べることができる。使用者は、所望の色合いで印刷される色変換手法を選べる。
また、制御部1は、手法選択画像81に対して1つのカラーパレット82を表示パネル41に表示させる。制御部1は第1画像データからカラーパレット82に含める色数と同じ数の画素を抽出する。制御部1は抽出した画素の画素値をカラーパレット82に対応する色変換手法で変換して見本用画素値を求める。制御部1は、見本用画素値に対応する色の色見本画像83を順番に並べたカラーパレット82を表示パネル41に表示させる。これにより、手法選択画像81で色変換手法を選択したときに使用される色の見本を示すことができる。使用者は、選択した色変換手法で印刷すると、印刷物にどのような色が含まれるかを確認できる。
また、第2閾値は、第1閾値より小さい。使用制限色のトナーの残量が予め定められた第2閾値以下のとき、画像処理部12は、使用制限色のトナーが使用されないように第2画像データを生成する。これにより、残量が第2閾値以下のトナーが使用されないように色変換を行うことができる。
また、第1出力画像91を表示するとき、制御部1は、塗り直しボタン71を表示させる。操作部が塗り直しボタン71の操作を受け付けたとき、制御部1は、色を選択するための色選択画像84を複数含む色変換設定画面8を表示パネル41に複数表示させる。色選択画像84が操作されたとき、画像処理部12は、第1画像データの各画素の画素値を変換し、操作された色選択画像84に対応する色を用いる第3画像データを生成する。制御部1は、第3画像データに基づき印刷した場合の印刷結果を示す第3出力画像93を表示パネル41に表示させる。操作部が第3画像データに基づく印刷の実行指示を受け付けたとき、制御部1は、第3画像データに基づく印刷を印刷部5に行わせる。これにより、残量の少ない色のトナーの使用量が自動的に減らされる場合、印刷物に使用される色を選択することができる。言い換えると、所望の色相を有する印刷物が得られるように、色を選択することができる。使用者は、印刷物の色を所望の色に変えられる。そのため、所望の印刷結果が得られないことによる印刷のやり直しを減らすことができる。トナーや用紙の無駄な使用を減らすことができる。
また、無彩色に対応する色選択画像84が操作されたとき、画像処理部12は無彩色の第3画像データを生成する。有彩色に対応する色選択画像84が操作されたとき、画像処理部12は、選択された色選択画像84に対応する色相の第3画像データを生成する。これにより、グレーの第3画像データや、各画素の色相が統一された第3画像データを生成することができる。
また、制御部1は、使用制限色のトナーを使用する色に対応する色選択画像84を選択できない旨を表示パネル41に表示させる。制御部1は使用制限色のトナーを使用する色に対応する色選択画像84の選択を禁止する。これにより、使用制限色のトナーの使用量が増えることを防ぐことができる。
また、制御部1は、色変換設定画面8内に各トナー収容体の残量を表示させる。これにより、使用者は、どの色のトナーの残量が少なくなっているかを確認できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。