JP6647910B2 - 異音抑制部材及び電線配索体 - Google Patents

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Description

本発明は、複数本の電線からなる電線束が通される可撓性チューブの内面に電線束が接触して異音が発生することを抑制する異音抑制部材、及び、そのような異音抑制部材を備えた電線配索体に関するものである。
従来、車両内に配索される電線束を周辺部材から保護するため、電線束を可撓性チューブに通して配索することが行われている(例えば、特許文献1又は2参照。)。このとき、例えば車両の走行中の振動等により、可撓性チューブの内部で電線束がばたつき、その電線束が可撓性チューブの内面に接触して異音が発生することがある。
ここで、可撓性チューブに通された電線束についての技術ではないが、電線束が周辺部材に接触して異音が発生することを抑制するために、緩衝機能を有するテープ材を電線束に巻き付けて貼付する技術等が知られている(例えば、特許文献3又は4参照。)。このようなテープ材を貼付した電線束を可撓性チューブに通すことで、上記のような異音の発生を抑制することができる。また、可撓性チューブに通された電線束についての技術としては、可撓性チューブの内部に配置されて電線束を覆う緩衝部材を設ける技術等が知られている(例えば、特許文献5参照。)。
特開2000−197237号公報 特開2002−106759号公報 特開2013−229970号公報 特開2015−012671号公報 特開2013−223287号公報
ところで、可撓性チューブを電線束の保護に用いる理由の1つとして、中途で曲がった形状等といった任意の配索形状で電線束を配索できること等が挙げられる。しかしながら、上述したような異音抑制技術では、テープ材の貼付や、ある程度の剛性を有する緩衝部材による締付けで複数本の電線が固定的に束ねられるので、電線束が曲がり難くなることがある。このため、このような異音抑制技術では、例えば配索形状を予想して、曲げられる箇所を避けてテープ材の貼付や緩衝部材の取付けを行なう等、電線束の配索に当たって種々の制約が生じる可能性がある。
従って、本発明は、上記のような課題に着目し、異音を抑制しつつも、少ない制約の下で電線束の配索を行うことができる異音抑制部材及び電線配索体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の異音抑制部材は、複数本の電線からなる電線束と、該電線束が通される可撓性チューブと、の間に介装されて、前記電線束が前記可撓性チューブの内面に接触して異音が発生することを抑制する異音抑制部材であって、前記可撓性チューブの長さ方向について任意の位置で前記可撓性チューブの内面と前記電線束とを離しつつ前記電線束を保持して前記可撓性チューブの内部に配置される電線保持部を備え、前記電線保持部が、前記可撓性チューブの周方向に前記電線束を囲んで、前記電線束をなす電線どうしの前記長さ方向の相対移動を許容する程度の保持力を前記電線束に周囲から加えて保持するものであり、環状に形成されて、内側に前記電線束が通されるように前記可撓性チューブの内部に収められる環状部を更に備え、前記電線保持部が、前記環状部の内周から中心に向かって延びるとともに、該中心近傍に前記電線束が通されるときに、該電線束が通過可能な孔部が形成されるように変形する、一枚又は複数枚の可撓板を有していることを特徴としている。
本発明の異音抑制部材によれば、可撓性チューブの内部に配置される電線保持部によって、可撓性チューブの内面と電線束とが離されつつ電線束が保持されるので、可撓性チューブの内面への電線束の接触が抑制され、その結果、異音の発生も抑制される。その一方で、電線保持部による電線束の保持は、電線束をなす電線どうしの前記長さ方向の相対移動を許容する程度の保持力を電線束に周囲から加えることでなされる。これにより、中途で曲がった形状に電線束を配索するに当たって電線束が曲がり易く、更には、各電線の電線長を調整する際の電線1本ずつの押し引きも可能である。このように、本発明の異音抑制部材によれば、異音を抑制しつつも、少ない制約の下で電線束の配索を行うことができる。
また、本発明の異音抑制部材によれば、異音の発生を抑制するための電線保持部が一枚又は複数枚の可撓板を有しているので、電線束をなす個々の電線に対する拘束が抑えられて可撓性チューブの内部で各電線を一層動き易くすることができる。
また、本発明の異音抑制部材において、前記可撓板は、前記孔部の孔径が、前記電線束をなす電線の本数に応じて、前記電線束の保持と前記電線どうしの相対移動とを両立させる径となるように変形することは好適である。
この好適な異音抑制部材によれば、電線束に対する保持力が電線の本数に応じて適切な大きさに設定されるので好適である。
また、本発明の異音抑制部材において、前記可撓性チューブの内面が、全周に亘る山部と谷部とが前記長さ方向に交互に配列された凹凸形状を有しており、前記環状部には、前記長さ方向の任意の位置で、前記山部と前記谷部との少なくとも一方に嵌合することで、前記長さ方向について前記可撓性チューブに対する前記環状部の相対移動を抑制する第1の嵌合部が設けられていることも好適である。
この好適な異音抑制部材では、第1の嵌合部の嵌合により、可撓性チューブの長さ方向について、可撓性チューブに対する環状部の相対移動、つまりは異音抑制部材の移動が効果的に抑制される。従って、この異音抑制部材によれば、可撓性チューブ内での異音抑制部材の位置が安定するので、可撓性チューブ内での異音の発生を一層抑制することができる。
また、本発明の異音抑制部材において、前記可撓性チューブの内面には、前記長さ方向に延びる少なくとも1本の溝が形成されており、前記環状部には、前記溝に嵌合することで、前記周方向について前記可撓性チューブに対する前記環状部の相対移動を抑制する第2の嵌合部が設けられていることも好適である。
この好適な異音抑制部材では、第2の嵌合部の嵌合により、可撓性チューブの周方向について、可撓性チューブに対する環状部の相対移動、即ち異音抑制部材の移動が抑制される。従って、この異音抑制部材によれば、可撓性チューブでの異音抑制部材の姿勢が安定するので、可撓性チューブ内での異音の発生を一層抑制することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の他の異音抑制部材は、複数本の電線からなる電線束と、該電線束が通される可撓性チューブと、の間に介装されて、前記電線束が前記可撓性チューブの内面に接触して異音が発生することを抑制する異音抑制部材であって、前記可撓性チューブの長さ方向について任意の位置で前記可撓性チューブの内面と前記電線束とを離しつつ前記電線束を保持して前記可撓性チューブの内部に配置される電線保持部を備え、前記電線保持部が、前記可撓性チューブの周方向に前記電線束を囲んで、前記電線束をなす電線どうしの前記長さ方向の相対移動を許容する程度の保持力を前記電線束に周囲から加えて保持するものであり、前記電線保持部が、前記電線束に巻き付けられるテープ材であり、前記テープ材は、その両端部にのみ接着剤が塗付され、当該テープ材の一端部が前記接着剤によって前記電線束における一部の電線に巻き付けられて貼付固定されるとともに、他の電線には前記接着剤が接しないように前記電線束に巻き付けられ、最外層部分の一部をなす他端部が、その下層部分の外面に前記接着剤によって貼付固定されていることを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明の電線配索体は、複数本の電線からなる電線束、前記電線束が通される可撓性チューブ、及び、前記電線束と前記可撓性チューブとの間に介装されて、前記電線束が前記可撓性チューブの内面に接触して異音が発生することを抑制する異音抑制部材、を備え、前記異音抑制部材が、上述した本発明の異音抑制部材であることを特徴としている。
本発明の電線配索体によれば、上述した本発明の異音抑制部材を採用することで、異音を抑制しつつも、少ない制約の下で電線束の配索を行うことができる。
本発明によれば、異音を抑制しつつも、少ない制約の下で電線の配索を行うことができる異音抑制部材及び電線配索体を得ることができる。
本発明の第1実施形態にかかる異音抑制部材を示す図である。 電線束が異音抑制部材に通された状態でコルゲートチューブの内部に通された様子を、コルゲートチューブの長さ方向に沿った模式的な断面で示す図である。 第1の嵌合部の別例を、図2と同様の模式的な断面で示した図である。 本発明の第2実施形態にかかる異音抑制部材を示す図である。 図4に示されているテープ材を示す模式図である。
以下、本発明の第1実施形態にかかる異音抑制部材について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる異音抑制部材及び電線配索体を示す図である。この図1に示されている電線配索体1は、複数本の電線21からなる電線束20と、電線束20が通される可撓性チューブとしてのコルゲートチューブ30と、両者間に介装される異音抑制部材10と、を備えている。
この電線配索体1において、異音抑制部材10は、電線束20がコルゲートチューブ30の内面に接触して異音が発生することを抑制する役割を担っている。異音抑制部材10は、環状部110と、電線保持部120と、を備えている。
この異音抑制部材10では、電線保持部120が、環状部110を介して、コルゲートチューブ30の長さ方向D11について任意の位置でコルゲートチューブ30の内面と電線束20とを離しつつ電線束20を保持してコルゲートチューブ30の内部に配置される。そして、この電線保持部120が、コルゲートチューブ30の周方向D12に電線束20を囲んで、電線束20をなす電線21どうしの長さ方向D11の相対移動を許容する程度の保持力を電線束20に周囲から加えて保持する。
環状部110は、環状に形成されて、外周がコルゲートチューブ30の内面と対向して内側に電線束20が通されるようにコルゲートチューブ30の内部に収められる部分である。また、電線保持部120は、環状部110の内周から中心に向かってコルゲートチューブ30の径方向D13に延びる6枚の可撓板121を有している。本実施形態では、異音抑制部材10は、環状部110と電線保持部120とが、エラストマー樹脂等の柔軟性を有する材料で一体的に形成されている。
ここで、コルゲートチューブ30は蛇腹状に形成されている。コルゲートチューブ30を外側から見たときの谷部の内側が、コルゲートチューブ30の内面における山部311となっており、コルゲートチューブ30を外側から見たときの山部の内側が、コルゲートチューブ30の内面における谷部312となっている。コルゲートチューブ30の内面は、全周に亘る山部311と谷部312とが長さ方向D11に交互に配列された凹凸形状を有している。また、コルゲートチューブ30の内面には、長さ方向D11に全長に亘って延びる2本の溝313が互いに対向する位置に形成されている。
環状部110、即ち異音抑制部材10は、コルゲートチューブ30に対して、その長さ方向D11についての相対移動と、コルゲートチューブ30の周方向D12についての相対移動と、がともに抑制された状態で設けられる。環状部110は、周方向D12についてコルゲートチューブ30の内面に沿ってリング状に形成された本体部111と、この本体部111の外面に形成された第1の嵌合部112及び第2の嵌合部113と、を備えている。
まず、本体部111の外面には、コルゲートチューブ30の内面において長さ方向D11の任意の位置の谷部312に嵌合する第1の嵌合部112が設けられている。また、本体部111の外面には、コルゲートチューブ30の内面における2本の溝313それぞれに嵌合する2本の第2の嵌合部113が設けられている。
第2の嵌合部113は、各溝313に嵌合するように、本体部111の外面から突出して長さ方向D11に延びる突条である。第1の嵌合部112は、各第2の嵌合部113の、長さ方向D11の中央から周方向D12について左右に、所定長さに亘って高さを漸減させながら延在するリブである。第1の嵌合部112は、各第2の嵌合部113について一対ずつ、合計で二対設けられている。
電線保持部120は、このような環状部110を介してコルゲートチューブ30の内部に配置される。電線保持部120は、環状部110の内周から中心に向かって延在した6枚の可撓板121が周方向D12に全周に亘って配列されて形成されている。各可撓板121は、環状部110における長さ方向D11の長さ寸法よりも薄い膜片であり、環状部110の内面における、長さ方向D11の略中央から、その長さ方向D11と交差するように延出している。各可撓板121は、概ね扇形で、その先端縁が円弧状となって6枚の可撓板121の先端縁で円形孔122が形作られるように形成されている。また、この円形孔122の径が、電線束20の包絡外径よりも小さくなるように6枚の可撓板121は形成されている。さらに、本実施形態では、これら6枚の可撓板121が、相互間に若干の間隙を開けて周方向D12に全周に亘って配列されている。
電線束20は、この異音抑制部材10の円形孔122に矢印D14に通された状態でコルゲートチューブ30の内部に通される。このとき、各可撓板121の先端縁側が電線束20に矢印D14方向に押されて変形し、円形孔122が、電線束20が通過可能な広さに拡げられる。
図2は、電線束が異音抑制部材に通された状態でコルゲートチューブの内部に通された様子を、図1に示されている電線配索体の、コルゲートチューブの長さ方向に沿った模式的な断面で示す図である。
この図2に示されているように、電線束20は、各可撓板121の先端縁側を変形させて円形孔122を拡げつつ矢印D14に異音抑制部材10に通される。各可撓板121のこのような変形により、環状部110の中心近傍、つまりは異音抑制部材10及びコルゲートチューブ30の中心近傍に、電線束20が通過可能な孔部123が形成される。このときの孔部123の孔径が、電線束20をなす電線21の本数に応じて、電線束20の保持と電線21どうしの相対移動とを両立させる径となる。
ここで、コルゲートチューブ30の内面において長さ方向D11の任意の位置の谷部312に、異音抑制部材10の環状部110における第1の嵌合部112が嵌合している。また、この図2では隠れて見えないが、コルゲートチューブ30の内面の溝313に、環状部110における第2の嵌合部113が嵌合している。これらの嵌合により、環状部110、即ち異音抑制部材10は、上述したようにコルゲートチューブ30に対して、長さ方向D11についての相対移動と、周方向D12についての相対移動と、がともに抑制された状態で設けられる。それとともに、上記のように電線束20が矢印D14に異音抑制部材10に通される。
電線束20が矢印D14に通される際には、上述したように各可撓板121の先端縁側が矢印D14に引かれることで、各可撓板121は図2に示されているような湾曲形状に変形する。このような変形により元々の小径の円形孔122が拡げられて孔部123が形成されるが、この変形に対する反力により、電線束20は6枚の可撓板121から、コルゲートチューブ30の中心軸側へと軽く押圧される。この押圧の力が保持力となって、コルゲートチューブ30の内面と電線束20とが離されつつ電線束20が保持される。そして、このような保持により、コルゲートチューブ30の径方向D13について、電線束20がコルゲートチューブ30の内面に接近するような移動が抑制される。このようにして、電線保持部120は、異音抑制部材10の設置位置において、径方向D13についてコルゲートチューブ30に対する電線束20の相対移動を抑制する。
一方で、6枚の可撓板121に電線束20への押圧は、各可撓板121が薄くて柔軟性に富むことから軽いものとなっている。このため複数本の電線束20が電線保持部120によって強くは締め付けられておらず、長さ方向D11について、電線束20をなす電線21どうしの相対移動が許容された状態となっている。また、このような電線21の移動が許容されていることから、長さ方向D11について、電線束20とコルゲートチューブ30との相互間の相対移動も許容された状態となっている。
以上に説明した異音抑制部材10及び電線配索体1によれば、コルゲートチューブ30の内部に配置される電線保持部120によって、コルゲートチューブ30の内面と電線束20とが離されつつ電線束20が保持される。このため、コルゲートチューブ30の内面への電線束20の接触が抑制され、その結果、異音の発生も抑制される。その一方で、電線保持部120による電線束20の保持は、電線束20をなす電線21どうしの長さ方向D11の相対移動を許容する程度の保持力を電線束20に周囲から加えることでなされる。これにより、中途で曲がった形状に電線束20を配索するに当たって電線束20が曲がり易く、各電線21の電線長を調整する際の電線21に対する1本ずつの押し引きも可能である。このように、異音抑制部材10によれば、異音を抑制しつつも、少ない制約の下で電線束20の配索を行うことができる。
尚、本実施形態では特定しなかったが、異音抑制部材10は、コルゲートチューブ30に1個だけ配置されてもよく、あるいは複数個配置されてもよい。異音抑制部材10の数は、コルゲートチューブ30の長さ等の条件に応じて適宜に決められる。
また、本実施形態では、電線保持部120が、環状部110の内周から中心に向かって延びるとともに、中心近傍に電線束20が通されるときに、電線束20が通過可能な孔部123が形成されるように変形する6枚の可撓板121を有している。これにより、電線束20をなす個々の電線21に対する拘束が抑えられてコルゲートチューブ30の内部で各電線21を一層動き易くすることができる。
また、本実施形態では、可撓板121が、孔部123の孔径が、電線束20をなす電線21の本数に応じて、電線束20の保持と電線21どうしの相対移動とを両立させる径となるように変形する。これにより、電線束20に対する保持力が電線21の本数に応じて適切な大きさに設定されており好適なものとなっている。
また、異音抑制部材10の環状部110には、長さ方向D11の任意の位置で、コルゲートチューブ30の内面における谷部312に嵌合する第1の嵌合部112が設けられている。これにより、コルゲートチューブ30の長さ方向D11について、コルゲートチューブ30に対する環状部110の相対移動、つまりは異音抑制部材10の移動が抑制される。従って、この異音抑制部材10によれば、コルゲートチューブ30内での異音抑制部材10の位置が安定するので、コルゲートチューブ30内での異音の発生を一層抑制することができる。
尚、本実施形態では、本発明にいう第1の嵌合部の一例としてリブ状の第1の嵌合部112が例示されている。しかしながら、本発明にいう第1の嵌合部は、これに限るものではなく、可撓性チューブの内面における谷部に嵌合可能であれば、例えば次のような形状のもの等であってもよい。
図3は、第1の嵌合部の別例を、図2と同様の模式的な断面で示した図である。尚、この図3では、図2に示されている構成要素と同等な構成要素については図2と同じ符号が付されており、以下では、それらの構成要素に関する重複説明を割愛する。
この図3に示されている電線配索体1’では、異音抑制部材10’の環状部110’が有する第1の嵌合部112’は、環状部110’の外面から、その断面が山形となるように隆起した形状を有している。そして、その隆起状の第1の嵌合部112’における稜線部が、コルゲートチューブ30の内面における谷部312に嵌合する。このような別例の第1の嵌合部112’でも、本実施形態と同様に、コルゲートチューブ30の長さ方向D11について、コルゲートチューブ30に対する環状部110’の相対移動、つまりは異音抑制部材10’の移動が抑制されることは言うまでもない。
また、本実施形態及び上記の別例では、何れも、本発明にいう第1の嵌合部の一例として、コルゲートチューブ30の内面の凹凸形状における谷部312に嵌合する凸形状の第1の嵌合部112,112’が例示されている。しかしながら、本発明にいう第1の嵌合部は、これに限るものではなく、山部と谷部との少なくとも一方に嵌合するものであれば、山部に嵌合する凹形状のものであってもよく、あるいは山部と谷部との両方に嵌合する凹凸形状のもの等であってもよい。
また、本実施形態では、異音抑制部材10の環状部110には、コルゲートチューブ30の内面における溝313に嵌合する第2の嵌合部113が設けられている。これにより、コルゲートチューブ30の周方向D12について、コルゲートチューブ30に対する環状部110の相対移動、つまりは異音抑制部材10の移動が抑制される。従って、この異音抑制部材10によれば、コルゲートチューブ30での異音抑制部材10の姿勢が安定するので、コルゲートチューブ30内での異音の発生を一層抑制することができる。
尚、本実施形態では、本発明にいう第2の嵌合部の一例として、突条の第2の嵌合部113が例示されている。しかしながら、本発明にいう第2の嵌合部は、これに限るものではなく、例えば1個の突起や、長さ方向に配列された複数個の突起等であってもよい。本発明にいう第2の嵌合部は、このように可撓性チューブの内面における長さ方向の溝に嵌合可能であれば、その具体的な形状を問うものではない。
また、本実施形態では、本発明にいう電線保持部の一例として、6枚の可撓板121が周方向D12に間隙を開けて配列された電線保持部120が例示されている。しかしながら、本発明にいう電線保持部はこれに限るものではなく、例えば周方向に連続した一枚の薄膜状の可撓板の中央に、電線が通されると拡げられて電線を若干締め付けつつその電線が通される円形孔が設けられたもの等であってもよい。また、複数枚の可撓板からなる場合であっても、可撓板の枚数は任意であり、また、可撓板どうしが密に接して間隙が開いていないもの等であってもよい。あるいは、本発明にいう電線保持部は、中心近傍に上記のような円形孔が設けられてはおらず、一枚の薄膜に中心から放射状に複数本の切れ目が入れられて菊割れ状に形成されたもの等であってもよい。菊割れ状に分かれた各舌片が可撓板の役割を果たす。この場合、中心に電線束が通されると菊割れが拡がって中心近傍に孔部が形成されることとなる。
次に、本発明の第2実施形態にかかる異音抑制部材及び電線配索体について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態にかかる異音抑制部材及び電線配索体を示す図である。尚、この図4では、図1に示されているものと同等なコルゲートチューブや電線については、図1と同じ符号が付されている。以下では、これらのコルゲートチューブ30や電線束20に関する重複説明は割愛する。
この図4に示されている電線配索体5では、異音抑制部材50が、電線束20に柔軟性を有するテープ材510が後述するように巻き付けられたものとなっている。本実施形態では、テープ材510が、コルゲートチューブ30の内面と対向する最外層部分511とコルゲートチューブ30の内面との間に若干の間隙が開く程度に電線束20に巻き付けられている。本実施形態では、このテープ材510が、本発明にいう電線保持部の一例に相当する。
本実施形態では、上記のような巻き付けにより長さ方向D11についてコルゲートチューブ30に対する多少の動きが許容された状態でテープ材510が電線束20とコルゲートチューブ30との間に介装される。これにより、電線束20がコルゲートチューブ30の内面に接触して異音が発生することが抑制される。尚、本実施形態とは異なり、コルゲートチューブ30の内面に当接して若干潰れる程度にまで電線束20にテープ材510を巻き付け、長さ方向D11についてコルゲートチューブ30に対する動きが規制された状態としてもよい。
図5は、図4に示されているテープ材を示す模式図である。この図5に示されているように、テープ材510は、その両端部にのみ接着剤513が塗付されている。そして、図4に示されているように、テープ材510の一端部514が、この接着剤513によって、1本の電線21aに巻き付けられて貼付固定されている。テープ材510は、他の電線21には接着剤513が接しないように電線束20に巻き付けられる。そして、最外層部分511の一部をなす他端部515が、その下層部分512の外面に接着剤513によって貼付固定されている。
このようなテープ材510の巻き付けによって構成される異音抑制部材50は、1本の電線21aを除く他の電線21に固定されていないので、電線21どうしの相対移動が許容される。また、1本の電線21aは、この電線21aに固定されているテープ材510の一端部側がテープ材510の他の部分や他の電線21と接しているだけとなっている。このため、この1本の電線21aについても、他の電線21に対する相対移動が許容される。また、このような電線21どうしの相対移動が許容されることで、コルゲートチューブ30に対する電線束20の相対移動も許容されることとなっている。
以上に説明したように、本実施形態の異音抑制部材50でも、異音の発生が抑制されつつも、電線21どうしの相対移動が許容されるので、異音を抑制しつつも、少ない制約の下で電線束20の配索を行うことができる。
尚、本実施形態では、本発明にいう異音抑制部材のうちテープ材を用いた形態の一例として、両端部に接着剤513が塗付されたテープ材510からなる異音抑制部材50が例示されている。しかしながら、テープ材を用いた形態の異音抑制部材はこれに限るものではない。このような形態の異音抑制部材は、例えば、両端部にのみフック部が設けられた面ファスナー付きのテープ材からなるもの等であってもよい。
また、本実施形態でも、第1実施形態と同様に特定しなかったが、異音抑制部材50は、コルゲートチューブ30に1個だけ配置されてもよく、あるいは複数個配置されてもよい。異音抑制部材50の数は、コルゲートチューブ30の長さ等の条件に応じて適宜に決められる。
以上に説明した第1及び第2実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の異音抑制部材及び電線配索体の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1,1’,5 電線配索体
10,10’,50 異音抑制部材
20 電線束
21 電線
30 コルゲートチューブ(可撓性チューブ)
110,110’ 環状部
111 本体部
112,112’ 第1の嵌合部
113 第2の嵌合部
120 電線保持部
121 可撓板
122 円形孔
123 孔部
311 山部
312 谷部
313 溝
510 テープ材(電線保持部の一例)
D11 長さ方向
D12 周方向
D13 径方向

Claims (4)

  1. 複数本の電線からなる電線束と、該電線束が通される可撓性チューブと、の間に介装されて、前記電線束が前記可撓性チューブの内面に接触して異音が発生することを抑制する異音抑制部材であって、
    前記可撓性チューブの長さ方向について任意の位置で前記可撓性チューブの内面と前記電線束とを離しつつ前記電線束を保持して前記可撓性チューブの内部に配置される電線保持部を備え、
    前記電線保持部が、前記可撓性チューブの周方向に前記電線束を囲んで、前記電線束をなす電線どうしの前記長さ方向の相対移動を許容する程度の保持力を前記電線束に周囲から加えて保持するものであり、
    環状に形成されて、内側に前記電線束が通されるように前記可撓性チューブの内部に収められる環状部を更に備え、
    前記電線保持部が、前記環状部の内周から中心に向かって延びるとともに、該中心近傍に前記電線束が通されるときに、該電線束が通過可能な孔部が形成されるように変形する、一枚又は複数枚の可撓板を有していることを特徴とする異音抑制部材。
  2. 前記可撓板は、前記孔部の孔径が、前記電線束をなす電線の本数に応じて、前記電線束の保持と前記電線どうしの相対移動とを両立させる径となるように変形することを特徴とする請求項に記載の異音抑制部材。
  3. 複数本の電線からなる電線束と、該電線束が通される可撓性チューブと、の間に介装されて、前記電線束が前記可撓性チューブの内面に接触して異音が発生することを抑制する異音抑制部材であって、
    前記可撓性チューブの長さ方向について任意の位置で前記可撓性チューブの内面と前記電線束とを離しつつ前記電線束を保持して前記可撓性チューブの内部に配置される電線保持部を備え、
    前記電線保持部が、前記可撓性チューブの周方向に前記電線束を囲んで、前記電線束をなす電線どうしの前記長さ方向の相対移動を許容する程度の保持力を前記電線束に周囲から加えて保持するものであり、
    前記電線保持部が、前記電線束に巻き付けられるテープ材であり、
    前記テープ材は、その両端部にのみ接着剤が塗付され、当該テープ材の一端部が前記接着剤によって前記電線束における一部の電線に巻き付けられて貼付固定されるとともに、他の電線には前記接着剤が接しないように前記電線束に巻き付けられ、最外層部分の一部をなす他端部が、その下層部分の外面に前記接着剤によって貼付固定されていることを特徴とする異音抑制部材。
  4. 複数本の電線からなる電線束、
    前記電線束が通される可撓性チューブ、及び、
    前記電線束と前記可撓性チューブとの間に介装されて、前記電線束が前記可撓性チューブの内面に接触して異音が発生することを抑制する異音抑制部材、を備え、
    前記異音抑制部材が、請求項1〜3のうち何れか一項に記載の異音抑制部材であることを特徴とする電線配索体。
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