1 マルチディスプレイシステム
図1は、この実施の形態のマルチディスプレイシステムを示すブロック図である。
図1に示されるマルチディスプレイシステム100は、映像配信装置群102、映像再生装置群104、ケーブル群106、マルチディスプレイ108および制御装置110を備える。マルチディスプレイシステム100がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。
映像配信装置群102は、映像配信装置102a,102b,102cおよび102dを備える。映像配信装置102a,102b,102cおよび102dは、それぞれ映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdを送信する。映像配信装置102a,102b,102cおよび102dの各々は、例えば監視カメラである。映像配信装置102a,102b,102cおよび102dの各々が監視カメラ以外の装置であってもよい。映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdの各々は、映像信号を変換することにより得られ、定められたフォーマットを有する。
映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdは、ネットワークにより映像配信装置群102から映像再生装置群104へ伝送される。ネットワークは、典型的にはEthernet(登録商標)にしたがって構成される。ネットワークがEthernet(登録商標)以外の規格にしたがって構成されてもよい。
映像再生装置群104は、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dを備える。映像再生装置群104は、映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdを受信し、受信した映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdに対して復元再生を行い、映像信号ISa,ISb,IScおよびISdを生成し、生成した映像信号ISa,ISb,IScおよびISdを出力する。映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々は、例えばパーソナルコンピュータにより構成される。映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々がパーソナルコンピュータ以外の装置により構成されてもよい。
ケーブル群106は、ケーブル106a,106b,106c,106d,106e,106f,106gおよび106hを備える。ケーブル群106は、映像信号ISa,ISb,IScおよびISdを映像再生装置群104からマルチディスプレイ108へ伝送する。ケーブル群106が無線伝送装置に置き換えられてもよい。ケーブル群106が無線伝送装置に置き換えられる場合は、ケーブル群106による有線接続が無線伝送装置による無線接続に置き換えられ、映像信号ISa,ISb,IScおよびISdが映像再生装置群104からマルチディスプレイ108へ無線伝送される。
マルチディスプレイ108は、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dを備え、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dを配列することにより構成される。ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dは、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dに備えられる4個の画面により1個のマルチ画面が構成されるように配列される。ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dは、それぞれ映像信号ISa,ISb,IScおよびISdにより表現される映像を表示する。
映像再生装置群104を構成する映像再生装置の台数は、マルチディスプレイ108を構成するディスプレイの台数に一致する。このため、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dからなる4台のディスプレイが2台のディスプレイ、3台のディスプレイまたは5台以上のディスプレイに置き換えられる場合は、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dからなる4台の映像再生装置がそれぞれ2台の映像再生装置、3台の映像再生装置または5台以上の映像再生装置に置き換えられる。
制御装置110は、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dならびにディスプレイ108a,108b,108cおよび108dを制御する。制御装置110は、例えばパーソナルコンピュータにより構成される。制御装置110がパーソナルコンピュータ以外の装置により構成されてもよい。制御装置110は、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々に通信可能に接続され、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dの各々に通信可能に接続される。通信は、RS-232Cにしたがって通信を行う汎用通信インターフェースまたはEthernet(登録商標)にしたがって構築されたネットワークを経由して通信を行う汎用通信インターフェースにより行われる。これらの汎用通信インターフェースが他の種類の通信インターフェースに置き換えられてもよい。
映像再生装置104a,104b,104cおよび104dは、それぞれディスプレイ108a,108b,108cおよび108dに対応する。映像再生装置104b,104a,104dおよび104cは、それぞれ映像再生装置104a,104b,104cおよび104dのバックアップとして機能する。
ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dは、通常時においては、それぞれ対応する映像再生装置104a,104b,104cおよび104dからそれぞれ映像信号ISa,ISb,IScおよびISdの供給を受ける。しかし、ディスプレイ108aは、対応する映像再生装置104aが故障した場合は、故障した映像再生装置104aのバックアップとして機能する映像再生装置104bから映像信号ISaの供給を受ける。また、ディスプレイ108bは、対応する映像再生装置104bが故障した場合は、故障した映像再生装置104bのバックアップとして機能する映像再生装置104aから映像信号ISbの供給を受ける。また、ディスプレイ108cは、対応する映像再生装置104cが故障した場合は、故障した映像再生装置104cのバックアップとして機能する映像再生装置104dから映像信号IScの供給を受ける。また、ディスプレイ108dは、対応する映像再生装置104dが故障した場合は、故障した映像再生装置104dのバックアップとして機能する映像再生装置104cから映像信号ISdの供給を受ける。
2 接続関係
映像再生装置104aは、主出力端子122aおよび副出力端子124aを備え、主出力端子122aから映像信号ISaを出力し、副出力端子124aから映像信号ISbを出力する。映像再生装置104bは、主出力端子122bおよび副出力端子124bを備え、主出力端子122bから映像信号ISbを出力し、副出力端子124bから映像信号ISaを出力する。映像再生装置104cは、主出力端子122cおよび副出力端子124cを備え、主出力端子122cから映像信号IScを出力し、副出力端子124cから映像信号ISdを出力する。映像再生装置104dは、主出力端子122dおよび副出力端子124dを備え、主出力端子122dから映像信号ISdを出力し、副出力端子124dから映像信号IScを出力する。
ディスプレイ108aは、主入力端子132aおよび副入力端子134aを備え、主入力端子132aおよび副入力端子134aの一方に入力された映像信号ISaにより表現される映像を表示する。ディスプレイ108bは、主入力端子132bおよび副入力端子134bを備え、主入力端子132bおよび副入力端子134bの一方に入力された映像信号ISbにより表現される映像を表示する。ディスプレイ108cは、主入力端子132cおよび副入力端子134cを備え、主入力端子132cおよび副入力端子134cの一方に入力された映像信号IScにより表現される映像を表示する。ディスプレイ108dは、主入力端子132dおよび副入力端子134dを備え、主入力端子132dおよび副入力端子134dの一方に入力された映像信号ISdにより表現される映像を表示する。
主出力端子122aは、ケーブル106aにより主入力端子132aに電気的に接続される。これにより、映像信号ISaが主出力端子122aから出力される場合に映像信号ISaが主入力端子132aに入力される。主出力端子122bは、ケーブル106bにより主入力端子132bに電気的に接続される。これにより、映像信号ISbが主出力端子122bから出力される場合に映像信号ISbが主入力端子132bに入力される。主出力端子122cは、ケーブル106cにより主入力端子132cに電気的に接続される。これにより、映像信号IScが主出力端子122cから出力される場合に映像信号IScが主入力端子132cに入力される。主出力端子122dは、ケーブル106dにより主入力端子132dに電気的に接続される。これにより、映像信号ISdが主出力端子122dから出力される場合に映像信号ISdが主入力端子132dに入力される。
副出力端子124aは、ケーブル106eにより副入力端子134bに電気的に接続される。これにより、映像信号ISbが副出力端子124aから出力される場合に映像信号ISbが副入力端子134bに入力される。副出力端子124bは、ケーブル106fにより副入力端子134aに電気的に接続される。これにより、映像信号ISaが副出力端子124bから出力される場合に映像信号ISaが副入力端子134aに入力される。副出力端子124cは、ケーブル106gにより副入力端子134dに電気的に接続される。これにより、映像信号ISdが副出力端子124cから出力される場合に映像信号ISdが副入力端子134dに入力される。副出力端子124dは、ケーブル106hにより副入力端子134cに電気的に接続される。これにより、映像信号IScが副出力端子124dから出力される場合に映像信号IScが副入力端子134cに入力される。
副出力端子124aが副入力端子134cまたは134dに接続されてもよい。副出力端子124aが副入力端子134cに接続される場合は、映像信号IScが副出力端子124aから出力され副入力端子134cに入力される。副出力端子124aが副入力端子134dに接続される場合は、映像信号ISdが副出力端子124aから出力され副入力端子134dに入力される。副出力端子124bが副入力端子134cまたは134dに接続されてもよい。副出力端子124bが副入力端子134cに接続される場合は、映像信号IScが副出力端子124bから出力され副入力端子134cに入力される。副出力端子124bが副入力端子134dに接続される場合は、映像信号ISdが副出力端子124bから出力され副入力端子134dに入力される。副出力端子124cが副入力端子134aまたは134bに接続されてもよい。副出力端子124cが副入力端子134aに接続される場合は、映像信号ISaが副出力端子124cから出力され副入力端子134aに入力される。副出力端子124cが副入力端子134bに接続される場合は、映像信号ISbが副出力端子124cから出力され副入力端子134bに入力される。副出力端子124dが副入力端子134aまたは134bに接続されてもよい。副出力端子124dが副入力端子134aに接続される場合は、映像信号ISaが副出力端子124dから出力され副入力端子134aに入力される。副出力端子124dが副入力端子134bに接続される場合は、映像信号ISbが副出力端子124dから出力され副入力端子134bに入力される。
一般的に言って、主出力端子122a,122b,122cおよび122dをそれぞれ第1、第2、第3および第4の主出力端子とし、副出力端子124a,124b,124cおよび124dをそれぞれ第1、第2、第3および第4の副出力端子とし、主入力端子132a,132b,132cおよび132dをそれぞれ第1、第2、第3および第4の主入力端子とし、副入力端子134a,134b,134cおよび134dをそれぞれ第1、第2、第3および第4の副入力端子とした場合は、第iの主出力端子が第iの主入力端子に接続され、第iの副出力端子が第jの副入力端子に接続される。iは、1,2,3および4の各々であり、jは、iが1,2,3および4の各々である場合に1,2,3および4のいずれかでありiと異なる。これにより、第iの映像信号が第iの主出力端子から出力され第iの主入力端子に入力され、第jの映像信号が第iの副出力端子から出力され第jの副入力端子に入力される。第1、第2、第3および第4の映像信号は、それぞれ映像信号ISa,ISb,IScおよびISdである。
3 映像再生装置
図2は、映像再生装置を示すブロック図である。
図2に示される映像再生装置140は、システムバス142、受信部144、プログラムデータファイル146、映像復元部148、メモリ150、主映像出力部152、副映像出力部154、主出力端子156、副出力端子158、制御部160および監視部162を備える。映像再生装置140がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。映像再生装置140からこれらの構成物の一部が省略される場合もある。受信部144、映像復元部148、主映像出力部152、副映像出力部154、制御部160および監視部162の各々は、コンピューターにプログラムを実行させることにより実現される。受信部144、映像復元部148、主映像出力部152、副映像出力部154、制御部160および監視部162の各々がコンピューターでないハードウェアにより実現されてもよい。
映像再生装置140は、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々を示す。映像再生装置140が映像再生装置104aを示す場合は、主出力端子156および副出力端子158はそれぞれ主出力端子122aおよび副出力端子124aを示す。映像再生装置140が映像再生装置104bを示す場合は、主出力端子156および副出力端子158はそれぞれ主出力端子122bおよび副出力端子124bを示す。映像再生装置140が映像再生装置104cを示す場合は、主出力端子156および副出力端子158はそれぞれ主出力端子122cおよび副出力端子124cを示す。映像再生装置140が映像再生装置104dを示す場合は、主出力端子156および副出力端子158はそれぞれ主出力端子122dおよび副出力端子124dを示す。
システムバス142は、共通バスである。システムバス142には、受信部144、プログラムデータファイル146、映像復元部148、メモリ150、主映像出力部152、副映像出力部154、主出力端子156、副出力端子158、制御部160および監視部162の各々が接続される。これにより、受信部144、プログラムデータファイル146、映像復元部148、メモリ150、主映像出力部152、副映像出力部154、主出力端子156、副出力端子158、制御部160および監視部162に含まれる一の構成物から、受信部144、プログラムデータファイル146、映像復元部148、メモリ150、主映像出力部152、副映像出力部154、主出力端子156、副出力端子158、制御部160および監視部162に含まれる他の構成物にデータを伝送できる。
受信部144は、ネットワークにより伝送されてきた映像データIDmを受信し、受信した映像データIDmをメモリ150に一時的に格納する。映像再生装置140が映像再生装置104aを示す場合は、映像データIDmは映像データIDaである。映像再生装置140が映像再生装置104bを示す場合は、映像データIDmは映像データIDbである。映像再生装置140が映像再生装置104cを示す場合は、映像データIDmは映像データIDcである。映像再生装置140が映像再生装置104dを示す場合は、映像データIDmは映像データIDdである。
また、受信部144は、映像再生装置140がバックアップとして機能する場合は、ネットワークにより伝送されてきた映像データIDsをさらに受信し、受信した映像データIDsをメモリ150に一時的に格納する。映像再生装置140が映像再生装置104aを示す場合は、映像データIDsは映像データIDbである。映像再生装置140が映像再生装置104bを示す場合は、映像データIDsは映像データIDaである。映像再生装置140が映像再生装置104cを示す場合は、映像データIDsは映像データIDdである。映像再生装置140が映像再生装置104dを示す場合は、映像データIDsは映像データIDcである。
映像再生装置140が、受信部144に代えてまたは受信部144に加えて、映像データIDmおよびIDsの両方または片方を記憶媒体から読み取る読み取り部を備えてもよく、映像データIDmおよびIDsの両方または片方を自ら生成する生成部を備えてもよい。
プログラムデータファイル146は、プログラムデータが記憶されたストレージである。プログラムデータファイル146には、一時的に格納された映像データIDmおよびIDsの各々に対して復元再生を行うための制御プログラム等のプログラムが記憶される。
映像復元部148は、プログラムデータファイル146に記憶された制御プログラムにしたがって、一時的に格納された映像データIDmおよびIDsに対して復元再生を行うことにより、それぞれ映像信号ISmおよびISsを生成し、生成した映像信号ISmおよびISsをそれぞれ主映像出力部152および副映像出力部154にシステムバス142を経由して出力する。映像復元部148は、時分割処理等により映像データIDmおよびIDsに対して同時に復元再生を行うことができる。映像データIDmが映像データIDa,IDb,IDcまたはIDdである場合は、映像信号ISmはそれぞれ映像信号ISa,ISb,IScまたはISdである。映像データIDsが映像データIDa,IDb,IDcまたはIDdである場合は、映像信号ISsはそれぞれ映像信号ISa,ISb,IScまたはISdである。
映像復元部148は、第1の復元再生方法または第2の復元再生方法を用いて映像データIDmおよびIDsの各々に対して復元再生を行う。第2の復元再生方法が映像復元部148に与える処理負荷は、第1の復元再生方法が映像復元部148に与える処理負荷より高い。例えば、第1の復元再生方法においては、コマ落とし等の処理が行われ、復元再生が行われるデータ量が削減され、第2の復元再生方法においては、コマ落とし等の処理が行われず、入力された映像データの全部に対して復元再生が行われる。第1の復元再生方法において、フレームレートが下げられてもよい。第1の復元再生方法および第2の復元再生方法の内容は、あらかじめ設定され、プログラムデータファイル146に記憶させられる。映像復元部148が用いることができる復元再生方法が、互いに異なる処理負荷を映像復元部148に与える3種類以上の復元再生方法を含んでもよい。
主映像出力部152は、入力された映像信号ISmを主出力端子156から出力する。
副映像出力部154は、入力された映像信号ISsを副出力端子158から出力する。
制御部160は、制御装置110から伝送されてくる出力制御指令にしたがって、受信部144、映像復元部148、主映像出力部152および副映像出力部154を制御する。これにより、主出力端子156からの映像信号ISmの出力および副出力端子158からの映像信号ISsの出力が制御され、映像復元部148が用いる復元再生方法が切り替えられる。制御部160の動作は、プログラムデータファイル146に記憶されるプログラムにより定義される。
監視部162は、受信部144、映像復元部148、主映像出力部152、副映像出力部154等を監視し、映像再生装置140の故障の有無を示す故障状況通知を制御装置110に送信する。
4 ディスプレイ
図3は、ディスプレイを示すブロック図である。
図3に示されるディスプレイ170は、主入力端子172、副入力端子174、入力選択部176および表示部178を備える。ディスプレイ170がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。
ディスプレイ170は、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dの各々を示す。ディスプレイ170がディスプレイ108aを示す場合は、主入力端子172および副入力端子174はそれぞれ主入力端子132aおよび副入力端子134aを示す。ディスプレイ170がディスプレイ108bを示す場合は、主入力端子172および副入力端子174はそれぞれ主入力端子132bおよび副入力端子134bを示す。ディスプレイ170がディスプレイ108cを示す場合は、主入力端子172および副入力端子174はそれぞれ主入力端子132cおよび副入力端子134cを示す。ディスプレイ170がディスプレイ108dを示す場合は、主入力端子172および副入力端子174はそれぞれ主入力端子132dおよび副入力端子134dを示す。
入力選択部176は、制御装置110から伝送されてくる入力制御命令にしたがって、主入力端子172および副入力端子174の一方を選択する。
表示部178には、選択された一方に入力される映像信号ISにより表現される映像が表示される。ディスプレイ170がディスプレイ108a,108b,108cまたは108dを示す場合は、映像信号ISはそれぞれ映像信号ISa,ISb,IScまたはISdである。
5 制御装置
図4は、制御装置を示すブロック図である。
図4に示される制御装置110は、故障検知部182および接続管理部184を備える。制御装置110がこれらの構成物以外の構成物を備えてもよい。故障検知部182および接続管理部184の各々は、コンピューターにプログラムを実行させることにより実現される。故障検知部182および接続管理部184の各々がコンピューターでないハードウェアにより実現されてもよい。
故障検知部182は、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々から伝送されてくる故障状況通知を受信し、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々の故障を検知する。映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々から伝送されてくる故障状況通知以外から映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々の故障が検知されてもよい。例えば、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々の故障を制御装置110に伝えるための操作部材が備えられ、当該操作部材に対する操作から映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々の故障が検知されてもよい。
接続管理部184は、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々に出力制御命令を送信し、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dの各々に入力選択命令を送信する。
6 接続管理データ
図5は、接続管理データを示す図である。
図5に示される接続管理データCMDは、制御装置110に記憶される。
接続管理データCMDにおいては、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dの各々である各ディスプレイについて、各ディスプレイと、各ディスプレイに対応する映像再生装置と、各ディスプレイに対応する映像再生装置が故障した場合に故障した映像再生装置に代わって映像信号を出力する映像再生装置に備えられる副出力端子であるバックアップ出力端子と、が紐付けされる。
各ディスプレイに備えられる主入力端子には、各ディスプレイに対応する映像再生装置に備えられる主出力端子が接続される。各ディスプレイに備えられる副入力端子には、各ディスプレイに対応する映像再生装置が故障した場合に故障した映像再生装置に代わって映像信号を出力する映像再生装置に備えられるバックアップ出力端子が接続される。
接続管理データCMDは、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dがそれぞれディスプレイ108a,108b,108cおよび108dに対応することを示し、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dが故障した場合に、それぞれ映像再生装置104b,104a,104dおよび104cがバックアップとして機能し、それぞれ副出力端子124b,124a,124dおよび124cがバックアップ出力端子として機能することを示す。
7 映像の配信
図6は、映像配信装置により配信される映像およびディスプレイに表示される映像を示す図である。
図6に示されるように、映像配信装置102a,102b,102cおよび102dがそれぞれ映像Ia,Ib,IcおよびIdを配信する場合は、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dにそれぞれ映像Ia,Ib,IcおよびIdが表示される。
8 マルチディスプレイシステムの動作
8.1 映像再生装置群が故障した映像再生装置を含まない場合
図7は、映像再生装置群が故障した映像再生装置を含まない場合の映像データおよび映像信号の流れを示す図である。図7は、図6に示される表示を実現するための映像データおよび映像信号の流れを示す。
故障検知部182が映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの故障を検知していない場合は、接続管理部184は、接続管理データCMDを参照し、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々に、映像信号ISmを主映像出力部152から出力させるが映像信号ISsを副出力端子158から出力させない制御を制御部160に行わせる出力制御命令を送信する。また、接続管理部184は、接続管理データCMDを参照し、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dの各々に、入力選択部176に主入力端子172を選択させる入力選択命令を送信する。
このような出力制御命令および入力選択命令が送信された場合は、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dの各々において、制御部160が、出力制御命令にしたがって、受信部144に映像データIDmを受信させるが映像データIDsを受信させず、映像復元部148に映像データIDmに対して復元再生を行わせるが映像データIDsに対して復元再生を行わせず、主映像出力部152に映像信号ISmを主出力端子156から出力させ、副映像出力部154に映像信号ISsを副出力端子158から出力させない制御を行う。また、ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dの各々において、入力選択部176が、入力選択命令にしたがって、主入力端子172を選択する。
その結果として、図7に示されるように、映像配信装置102a,102b,102cおよび102dがそれぞれ映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdを送信し、映像再生装置104a,104b,104cおよび104dがそれぞれ送信された映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdを受信する。映像再生装置104a,104b,104cおよび104dは、それぞれ受信した映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdに対して復元再生を行い、それぞれ映像信号ISa,ISb,IScおよびISdを生成し、それぞれ生成した映像信号ISa,ISb,IScおよびISdを出力する。映像信号ISa,ISb,IScおよびISdは、それぞれ主出力端子122a,122b,122cおよび122dから出力され、それぞれ主入力端子132a,132b,132cおよび132dに入力される。ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dは、それぞれ入力された映像信号ISa,ISb,IScおよびISdにより表現される映像を表示する。映像信号ISa,ISb,IScおよびISdにより表現される映像は、それぞれ図6に示される映像Ia,Ib,IcおよびIdである。
8.2 映像再生装置群が故障した映像再生装置を含む場合
図8は、映像再生装置群が故障した映像再生装置を含む場合の映像データおよび映像信号の流れを示す図である。図8は、図6に示される表示を実現するための映像データおよび映像信号の流れを示す。
映像再生装置104aが故障した場合は、映像再生装置104aにおいて映像再生装置104aが故障していることを示す故障状況通知を監視部162が故障検知部182に送信し、故障検知部182が映像再生装置104aの故障を検知する。
故障検知部182が映像再生装置104aの故障を検知した場合は、接続管理部184は、接続管理データCMDを参照し、映像再生装置104aのバックアップとして機能する映像再生装置104bに、映像信号ISmを主出力端子156から出力させ映像信号ISsを副出力端子158から出力させる制御を制御部160に行わせる出力制御命令を送信する。また、接続管理部184は、接続管理データCMDを参照し、映像再生装置104aのバックアップとして機能しない映像再生装置104cおよび104dの各々に、映像信号ISmを主出力端子156から出力させるが映像信号ISsを副出力端子158から出力させない制御を制御部160に行わせる出力制御命令を送信する。また、接続管理部184は、接続管理データCMDを参照し、故障した映像再生装置104aに対応するディスプレイ108aに、入力選択部176に副入力端子174を選択させる入力選択命令を送信する。また、接続管理部184は、接続管理データCMDを参照し、故障した映像再生装置104aに対応しないディスプレイ108b,108cおよび108dの各々に、入力選択部176に主入力端子172を選択させる入力選択命令を送信する。
このような出力制御命令および入力選択命令が送信された場合は、映像再生装置104bにおいて、制御部160が、出力制御命令にしたがって、受信部144に映像データIDmおよびIDsを受信させ、映像復元部148に映像データIDmおよびIDsに対して復元再生を行わせ、主映像出力部152に映像信号ISmを主出力端子156から出力させ、副映像出力部154に映像信号ISsを副出力端子158から出力させる制御を行う。また、映像再生装置104cおよび104dの各々において、制御部160が、出力制御命令にしたがって、受信部144に映像データIDmを受信させるが映像データIDsを受信させず、映像復元部148に映像データIDmに対して復元再生を行わせるが映像データIDsに対して復元再生を行わせず、主映像出力部152に映像信号ISmを主出力端子156から出力させ、副映像出力部154に映像信号ISsを副出力端子158から出力させない制御を行う。また、ディスプレイ108aにおいて、入力選択部176が、入力選択命令にしたがって、副入力端子174を選択する。また、ディスプレイ108b,108cおよび108dの各々において、入力選択部176が、入力選択命令にしたがって、主入力端子172を選択する。
その結果として、図8に示されるように、映像配信装置102a,102b,102cおよび102dがそれぞれ映像データIDa,IDb,IDcおよびIDdを送信し、映像再生装置104bが送信された映像データIDaおよびIDbを受信し、映像再生装置104cおよび104dがそれぞれ送信された映像データIDcおよびIDdを受信する。映像再生装置104bは、受信した映像データIDaおよびIDbの各々に対して復元再生を行い、映像信号ISaおよびISbを生成し、生成した映像信号ISaおよびISbを出力する。映像信号ISbは、主出力端子122bから出力され、主入力端子132bに入力される。映像信号ISaは、副出力端子124bから出力され、副入力端子134aに入力される。映像再生装置104cおよび104dは、それぞれ受信した映像データIDcおよびIDdに対して復元再生を行い、それぞれ映像信号IScおよびISdを生成し、それぞれ生成した映像信号IScおよびISdを出力する。映像信号IScおよびISdは、それぞれ主出力端子122cおよび122dから出力され、それぞれ主入力端子132cおよび132dに入力される。ディスプレイ108a,108b,108cおよび108dは、それぞれ入力された映像信号ISa,ISb,IScおよびISdにより表現される映像を表示する。
8.3 非故障時の管理と故障時の管理との違い
接続管理部184は、映像再生装置104aの故障が検知される前は、映像再生装置104aのバックアップとして機能する映像再生装置104bにおいて、映像信号ISmを主出力端子156から出力させるが映像信号ISsを副出力端子158から出力させない制御を制御部160に行わせ、映像再生装置104aに対応するディスプレイ108aにおいて、入力選択部176に主入力端子172を選択させる非故障時の管理を行う。
また、接続管理部184は、映像再生装置104aの故障が検知された後は、映像再生装置104aのバックアップとして機能する映像再生装置104bにおいて、映像信号ISmを主出力端子156から出力させ映像信号ISsを副出力端子158から出力させる制御を制御部160に行わせ、映像再生装置104aに対応するディスプレイ108aにおいて、入力選択部176に副入力端子174を選択させる故障時の管理を行う。
映像再生装置104b,104cまたは104dの故障が検知された場合も、対応するディスプレイがそれぞれディスプレイ108b,108cおよび108dになりバックアップとして機能する映像再生装置がそれぞれ映像再生装置104a,104dまたは104cになるが、映像再生装置104aの故障が検知された場合と同様の管理が行われる。
このような管理によれば、映像再生装置104a,104b,104cまたは104dが故障した場合でも映像の表示が継続される。また、映像の表示を継続するために予備の映像再生装置を準備する必要がなく、システム全体のコストが抑制される。
接続管理部184は、映像再生装置104aの故障が検知された後に映像再生装置104aの故障が検知されなくなった場合は、再び非故障時の管理を行う。これにより、映像再生装置104aが故障状態から正常状態に復帰した場合に映像再生装置104aおよび4bならびにディスプレイ108aが故障前の動作状態に自動的に復帰する。
映像再生装置104aが故障状態から正常状態に復帰した場合は、映像再生装置104aにおいて映像再生装置104aが故障していないことを示す故障状況通知を監視部162が故障検知部182に送信し、故障検知部182が映像再生装置104aの故障の解消を検知する。
故障検知部182が映像再生装置104aの故障の解消を検知した場合は、接続管理部184は、映像再生装置104bに、主出力端子156からの映像信号ISmの出力を停止させず副出力端子158からの映像信号ISsの出力を停止させる制御を制御部160に行わせる出力制御命令を送信する。また、接続管理部184は、ディスプレイ108aに、入力選択部176に主入力端子172を選択させる入力選択命令を送信する。
このような出力制御命令および入力選択命令が送信された場合は、映像再生装置104aにおいて、制御部160が、出力制御命令にしたがって、受信部144に映像データIDmを受信させるが映像データIDsを受信させず、映像復元部148に映像データIDmに対して復元再生を行わせるが映像データIDsに対して復元再生を行わせず、主映像出力部152に映像信号ISmを主出力端子156から出力させ、副映像出力部154に映像信号ISsを副出力端子158から出力させない制御を行う。また、映像再生装置104bにおいて、制御部160が、出力制御命令にしたがって、受信部144に映像データIDsの受信を停止させ、映像復元部148に映像データIDsの復元再生を停止させ、副映像出力部154に副出力端子158からの映像信号ISsの出力を停止させる制御を行う。また、ディスプレイ108aにおいて、入力選択部176が、入力選択命令にしたがって、主入力端子172を選択する。
8.4 復元再生方法の選択
映像復元部148に映像データIDmおよびIDsに対して復元再生を行わせる制御が行われる場合は、映像復元部148は、相対的に低い処理負荷を映像復元部148に与える第1の復元再生方法を用いて映像データIDaおよびIDbの各々に対して復元再生を行う。また、映像復元部148に映像データIDmに対して復元再生を行わせるが映像データIDsに対して復元再生を行わせない制御が行われる場合は、映像復元部148は、相対的に高い処理負荷を映像復元部148に与える第2の復元再生方法を用いて映像データIDbに対して復元再生を行う。これにより、映像復元部148が復元再生を行う映像データの数が増えた場合に映像復元部148に与える処理負荷が低い復元再生方法が用いられる。したがって、映像復元部148にかかる処理負荷の増大が抑制され、映像復元部148の処理能力を超えた処理負荷が映像復元部148にかかることが抑制され、安定した動作の継続が可能になる。
監視部162により映像復元部148の負荷状態が監視され、負荷状態が設定値を超える状態である場合に第1の復元再生方法が用いられ負荷状態が設定値を超えない状態である場合に第2の復元再生方法が用いられるようにされてもよい。これにより、負荷状態が相対的に高い状態である場合は第1の復元再生方法が用いられ、負荷状態が相対的に低い状態である場合は第2の復元再生方法が用いられる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。