JP6645805B2 - 危険予知の訓練装置及び訓練プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、危険予知の訓練装置及び訓練プログラムに関する。さらに詳述すると、本発明は、例えば各種車両の運転,工事現場等での作業,或いは機械・装置の操作などに関する安全教育や危険予知の訓練に用いて好適な技術に関する。
危険予知の確実性を向上させるための従来の技術としては、例えば安全教育システムがある(特許文献1)。この安全教育システムは、回答者自身が作業する工事現場で各作業毎に撮影した動画を放映し、次いで、この動画の中から危険箇所が潜んでいる場面を演算装置の画面に静止画として表示すると共に、この静止画に対して回答者が危険と判断した箇所を画面上で指摘し、該指摘の正否を判定するものである。
特開2007−57578号公報
しかしながら、特許文献1の安全教育システムでは、管理者によって予め指定された特定の時刻のみの静止画像上で危険箇所を確認・指摘しているだけであり、時間の経過に伴って状況や事態が変化する環境において即時的に危険箇所を確認・指摘するものではなく、時間経過の要素を踏まえた訓練を行うことはできない。このため、状況や事態が時々刻々と変化する環境下における危険予知の訓練手法として十全であるとは言い難い。
特許文献1の安全教育システムでは、また、教育用教材の作成作業として、管理者が、動画の中から危険箇所が潜んでいる場面を静止画用に選択して抽出すると共に当該静止画に対して危険箇所を設定する(即ち、適切な解答を埋め込む)という多大な手間が必要とされる。このため、教材を簡単に作成したり追加したりすることが困難であり、訓練手法として汎用性が高いとは言い難い。
そこで、本発明は、時間の経過に伴って状況や事態が変化したり手順が進行したりする環境下における即時的な危険予知を習練することができる危険予知の訓練装置及び訓練プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、また、教材の作成や追加の作業に必要とされる手間を軽減することができる危険予知の訓練装置及び訓練プログラムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の危険予知の訓練装置は、入力手段と、表示手段と、動画を再生して表示手段に表示させる手段と、動画の再生中に入力手段を介して注意回答が入力された場合に注意回答データを作成する手段と、動画の再生が終了した後に模範解答データを用いて標準採点を行う手段と、標準採点が終了した後に補足採点を行う手段とを有し、注意回答データは動画における注意箇所の位置と注意回答が入力された時点である回答時間との組み合わせデータを含み、模範解答データは動画における危険箇所の位置と当該危険箇所の模範的な気づき時機である回答時機との組み合わせデータを含み、標準採点を行う手段は、注意回答データ中の組み合わせデータと模範解答データ中の組み合わせデータとについて、回答時間と回答時機との差違が一定の範囲内であり且つ注意箇所の位置と危険箇所の位置との差違が一定の範囲内であるときに、二つの組み合わせデータは一致していると判定し、補足採点を行う手段は、標準採点において模範解答データ中の組み合わせデータと一致していないと判定された注意回答データ中の組み合わせデータについて、入力手段を介して修正する指示が入力された場合に、模範解答データ中の組み合わせデータと一致していると判定するようにしている。
また、本発明の危険予知の訓練プログラムは、入力部と表示部とを備えるコンピュータに、動画を再生して表示部に表示させる処理と、動画の再生中に入力部を介して注意回答が入力された場合に注意回答データを作成する処理と、動画の再生が終了した後に標準採点を行う処理と、標準採点が終了した後に補足採点を行う処理とを行わせ、しかも、注意回答データを作成する処理では、動画における注意箇所の位置と注意回答が入力された時点である回答時間との組み合わせデータを含むものとして注意回答データを作成させ、標準採点を行う処理では、動画における危険箇所の位置と当該危険箇所の模範的な気づき時機である回答時機との組み合わせデータを含む模範解答データを用いて、注意回答データ中の組み合わせデータと模範解答データ中の組み合わせデータとについて、回答時間と回答時機との差違が一定の範囲内であり且つ注意箇所の位置と危険箇所の位置との差違が一定の範囲内であるときに、二つの組み合わせデータは一致していると判定させ、補足採点を行う処理では、標準採点を行う処理において模範解答データ中の組み合わせデータと一致していないと判定された注意回答データ中の組み合わせデータについて、入力部を介して修正する指示が入力された場合に、模範解答データ中の組み合わせデータと一致していると判定させるようにしている。
したがって、これらの危険予知の訓練装置及び訓練プログラムによると、動画の再生中に回答者による注意回答が入力されるようにしているので、時間の経過に伴って状況や事態が変化したり手順が進行したりする環境下において時間経過の要素を踏まえた危険予知の習練が行われる。
本発明の危険予知の訓練装置は模範解答データが注意回答データと同様の手順によって作成されるようにしても良く、また、本発明の危険予知の訓練プログラムは注意回答データを作成する処理と同様の手順によって模範解答データを作成する処理をコンピュータに行わせるようにしても良い。これらの場合には、教材の作成や追加の作業に必要とされる手間が軽減される。
本発明の危険予知の訓練装置は模範解答データ中の組み合わせデータと注意回答データ中の組み合わせデータとが共通の時間軸に対して並べられてタイムライン形式で時系列に表示手段に表示されるようにしても良く、また、本発明の危険予知の訓練プログラムは模範解答データ中の組み合わせデータと注意回答データ中の組み合わせデータとを共通の時間軸に対して並べてタイムライン形式で時系列に表示部に表示させる処理を更にコンピュータに行わせるようにしても良い。これらの場合には、注意回答データと模範解答データとの時間方向の分布、及び、時系列での注意回答データ毎の模範解答データとの一致の有無が一覧で表示される。
本発明の危険予知の訓練装置は模範解答データ中の組み合わせデータに対して当該組み合わせデータの説明を内容とするラベルが付与されて当該ラベルのデータが模範解答データに含められるようにしても良く、また、本発明の危険予知の訓練プログラムは模範解答データ中の組み合わせデータに対して当該組み合わせデータの説明を内容とするラベルを付与すると共に当該ラベルのデータを模範解答データに含める処理を更にコンピュータに行わせるようにしても良い。これらの場合には、標準採点や補足採点をラベルの内容の区分別・グループ別に行うことが可能になる。
本発明の危険予知の訓練装置及び訓練プログラムによれば、時間の経過に伴って状況や事態が変化したり手順が進行したりする環境下において時間経過の要素を踏まえた危険予知の習練を行うことができるので、状況や事態が時々刻々と変化する環境下における即時的な危険予知の訓練手法としての有用性の向上を図ることが可能になる。具体的には例えば、あくまで一例として挙げると、各種車両の運転,工事現場等での作業,或いは機械・装置の操作などにおける任意の時間での即時的な危険予知を取り扱うことができるので、前記のような分野における危険予知の訓練手法としての有用性の向上を図ることが可能になる。
本発明の危険予知の訓練装置及び訓練プログラムは、模範解答データが注意回答データと同様の手順によって作成されるようにした場合には、教材の作成や追加の作業に必要とされる手間を軽減することができるので、状況や事態が時々刻々と変化する環境下における危険予知の訓練手法としての汎用性の向上を図ることが可能になる。
本発明の危険予知の訓練装置及び訓練プログラムは、模範解答データと注意回答データとがタイムライン形式で時系列に表示されるようにした場合には、注意回答データと模範解答データとの時間方向の分布、及び、時系列での注意回答データ毎の模範解答データとの一致の有無を一覧で表示することができるので、採点結果の分かり易さの向上を図ることが可能になる。
本発明の危険予知の訓練装置及び訓練プログラムは、模範解答データ中の組み合わせデータの説明を内容とするラベルのデータが模範解答データに含められるようにした場合には、標準採点や補足採点をラベルの内容の区分別・グループ別に行うことができるので、危険予知として強く意識されている区分・グループや危険予知としての意識が弱い区分・グループなどを回答者毎に分析・把握したり回答者群として分析・把握したりすることが可能になり、延いては、安全教育や危険予知の訓練に有用な情報を提供することが可能になる。
実施形態の危険予知の訓練装置を危険予知の訓練プログラムを用いて実現する場合の危険予知の訓練装置の機能ブロック図である。 実施形態の危険予知の訓練プログラムとコンピュータとの組み合わせによって実現される危険予知の訓練装置の処理内容を説明するフローチャートである。 注意回答データと模範解答データとがタイムライン形式で表示される場合の表示部の表示例を示す図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図3に、本発明の危険予知の訓練装置及び訓練プログラムの実施形態の一例を示す。本実施形態では、本発明が自動車の運転における危険予知の習練に適用される場合を例に挙げて説明する。なお、以下における「回答者」とは、危険予知の訓練装置を利用して危険予知の習練を行う人のことである。
本実施形態の危険予知の訓練装置は、入力手段としての入力部13と、表示手段としての表示部14と、動画を再生して表示手段としての表示部14に表示させる手段としての動画再生部11aと、動画の再生中に入力手段としての入力部13を介して注意回答が入力された場合に注意回答データを作成する手段としての回答データ作成部11bと、動画の再生中に表示手段としての表示部14における注意箇所の位置に回答マーカーを表示させる手段としての回答表示部11cと、動画の再生が終了した後に模範解答データを用いて標準採点を行う手段としての標準採点部11dと、標準採点が終了した後に補足採点を行う手段としての補足採点部11eと、標準採点及び補足採点の結果を提示する手段としての結果提示部11fとを有し、注意回答データは動画における注意箇所の位置と注意回答が入力された時点である回答時間との組み合わせデータを含み、模範解答データは動画における危険箇所の位置と当該危険箇所の模範的な気づき時機である回答時機との組み合わせデータを含み、標準採点を行う手段としての標準採点部11dは、注意回答データ中の組み合わせデータと模範解答データ中の組み合わせデータとについて、回答時間と回答時機との差違が一定の範囲内であり且つ注意箇所の位置と危険箇所の位置との差違が一定の範囲内であるときに、二つの組み合わせデータは一致していると判定し、補足採点を行う手段としての補足採点部11eは、標準採点において模範解答データ中の組み合わせデータと一致していないと判定された注意回答データ中の組み合わせデータについて、入力手段としての入力部13を介して修正する指示が入力された場合に、模範解答データ中の組み合わせデータと一致していると判定するようにしている。
上記危険予知の訓練装置は、危険予知の訓練プログラムがコンピュータ上で実行されることによっても実現され得る。ここでは、危険予知の訓練プログラムがコンピュータ上で実行されることによって危険予知の訓練装置が実現される場合を説明する。
本実施形態の危険予知の訓練プログラム17を実行するためのコンピュータ10(本実施形態では、危険予知の訓練装置10でもある)の全体構成を図1に示す。
このコンピュータ10(危険予知の訓練装置10)は制御部11,記憶部12,入力部13,表示部14,及びメモリ15を備え、これらが相互にバス等の信号回線によって接続されている。
制御部11は、記憶部12に記憶されている危険予知の訓練プログラム17によってコンピュータ10全体の制御並びに危険予知の訓練に係る演算を行うものであり、例えばCPU(中央演算処理装置)である。
記憶部12は、少なくともデータやプログラムを記憶可能な装置であり、例えばハードディスクである。
入力部13は、少なくとも作業者の命令や種々の情報を制御部11に与えるためのインターフェイス(即ち、情報入力の仕組み)であり、例えばキーボードやマウスである。なお、例えばキーボードとマウスとの両方のように複数種類のインターフェイスを入力部13として有するようにしても良い。
表示部14は、制御部11の制御によって文字や図形或いは画像等の描画・表示を行うものであり、例えばディスプレイである。
なお、入力部13と表示部14とが一体のものとして構成されるようにしても良い。具体的には、表示部14がタッチパネルによって構成されて入力部13としての機能も兼ね備えるようにしても良い。
メモリ15は、制御部11が種々の制御や演算を実行する際の作業領域であるメモリ空間となるものであり、例えばRAM(Random Access Memory の略)である。
そして、コンピュータ10(危険予知の訓練装置10)の制御部11には、危険予知の訓練プログラム17が実行されることにより、動画を再生して表示部14に表示させる処理を行う動画再生部11aと、動画の再生中に入力部13を介して注意回答が入力された場合に注意回答データを作成する処理を行う回答データ作成部11bと、動画の再生中に表示部14における注意箇所の位置に回答マーカーを表示させる処理を行う回答表示部11cと、動画の再生が終了した後に標準採点を行う処理を行う標準採点部11dと、標準採点が終了した後に補足採点を行う処理を行う補足採点部11eと、標準採点及び補足採点の結果を提示する処理を行う結果提示部11fとが構成される。
しかも、危険予知の訓練プログラム17は、コンピュータ10(危険予知の訓練装置10)に、注意回答データを作成する処理では、動画における注意箇所の位置と注意回答が入力された時点である回答時間との組み合わせデータを含むものとして注意回答データを作成させ、標準採点を行う処理では、動画における危険箇所の位置と当該危険箇所の模範的な気づき時機である回答時機との組み合わせデータを含む模範解答データを用いて、注意回答データ中の組み合わせデータと模範解答データ中の組み合わせデータとについて、回答時間と回答時機との差違が一定の範囲内であり且つ注意箇所の位置と危険箇所の位置との差違が一定の範囲内であるときに、二つの組み合わせデータは一致していると判定させ、補足採点を行う処理では、標準採点を行う処理において模範解答データ中の組み合わせデータと一致していないと判定された注意回答データ中の組み合わせデータについて、入力部13を介して修正する指示が入力された場合に、模範解答データ中の組み合わせデータと一致していると判定させるようにしている。
また、本実施形態では記憶部12に、動画データが保存されている。
記憶部12に保存される動画データは、当該の危険予知の訓練装置10によって読み込まれて再生可能なデータ形式を備えるものであれば、どのような種類・形式の動画データであっても構わない。
動画データの内容(言い換えると、動画データの再生による映像の内容)としては、具体的には、本実施形態のように当該の危険予知の訓練装置10が自動車の運転における危険予知の習練に用いられる場合には、例えば、自動車の運転者の視野での、自動車を実際に運転している状況の映像、即ち時間の経過に伴って状況や事態が変化する映像が用いられることが考えられる。なお、このような映像(動画)としては、例えば、進行方向前向きを撮影視野として自動車に搭載されているドライブレコーダによって撮像されたものが用いられ得る。
動画データの内容としては、また、当該の危険予知の訓練装置10が工事現場等での作業における危険予知の習練に用いられる場合には、例えば、作業者の視野での、実際に作業している状況の映像、即ち時間の経過に伴って作業手順が進行する映像が用いられることが考えられる。なお、このような映像(動画)としては、例えば、作業者の視野を撮影視野として当該作業者の後方や上方などからビデオカメラによって撮像されたものが用いられ得る。
動画データの内容としては、或いは、当該の危険予知の訓練装置10が機械・装置の操作における危険予知の習練に用いられる場合には、例えば、操作者の視野での、実際に操作している状況の映像、即ち時間の経過に伴って機械・装置が稼働すると共に操作手順が進行する映像が用いられることが考えられる。なお、このような映像(動画)としては、例えば、操作者の視野を撮影視野として当該操作者の後方や上方などからビデオカメラによって撮像されたものが用いられ得る。
また、動画データの内容(映像の内容)は、実際の状況そのままであっても良く、或いは、故意に作り出された危険な事象・事態に繋がり得る状況が含まれていても良い。
そして、危険予知の訓練装置10の動作の手順として、図2に示すように、まず、動画の再生が開始される(S1)。
具体的には、制御部11の動画再生部11aにより、記憶部12に保存されている動画データが読み込まれ、当該動画データの内容が表示部14に映像として映し出されて再生される。ここで、動画再生部11aによって再生されて表示部14に映し出される映像のことを「訓練用動画」と呼ぶ。
そして、動画の再生が行われている間に、入力部を介して入力された注意回答に従って注意回答データが作成される(S2)。
注意回答とは、訓練用動画における(言い換えると、訓練用動画としての映像中の)危険な事象・事態に繋がり得るので危険を回避するために注意を払わなければならないと回答者が考える箇所(「注意箇所」と呼ぶ)を回答者が気づいた時点で指定することである。
回答者による注意回答の入力は、入力部13によって行われ、訓練用動画中の注意箇所を指定可能であれば、特定の方式や機序に限定されるものではなく、どのような態様であっても構わない。
回答者による注意回答の入力は、具体的には例えば、入力部13としてマウスが用いられる場合には、表示部14に映し出されている訓練用動画中の注意箇所に、前記表示部14に表示されるマウスのポインタが合わせられてクリックされることによって行われるようにしても良い。
なお、注意回答が入力される際に入力部13としてのマウスが移動したりキーボードの所定のキーが押された場合に訓練用動画の再生が所定の時間だけ一時停止し、注意箇所の気づきの時間が確定された上で注意箇所の指定が行われるようにしても良い。
回答者による注意回答の入力は、或いは、表示部14としてタッチパネルが用いられる(即ち、入力部13と表示部14とが一体のものとして構成されて表示部14が入力部13としても機能する)場合には、表示部14としてのタッチパネル画面の、当該画面に映し出されている訓練用動画中の注意箇所の位置に、指やタッチペンなどによって触れられることによって行われるようにしても良い。
そして、制御部11の回答データ作成部11bにより、入力部13を介して注意回答が入力された時間と注意箇所の位置情報との組み合わせデータとして注意回答データが作成される。
注意回答が入力された時間として、訓練用動画での時間に対応する時間規定値、言い換えると、訓練用動画の時間軸における時機(タイミング)を特定し得る時間規定値が用いられ、具体的には例えば訓練用動画の再生開始からの経過時間が用いられ得る。
注意箇所の位置として、訓練用動画の画像における位置を特定し得る位置規定値が用いられ、具体的には、訓練用動画の画像の座標系における位置を特定し得る値が用いられる。
なお、訓練用動画の画像の座標系における位置を特定し得る値としては、例えば、画像の解像度を規定する画素を単位とする横方向と縦方向とにおける画素位置に従う座標値が用いられ得る。
入力部13を介して注意回答が行われるたびに、回答データ作成部11bにより、当該の注意回答が入力された時間(「回答時間」と呼ぶ)が取得されると共に入力部13によって指定されていた訓練用動画の画像における位置が取得され、これら回答時間と位置情報との組み合わせデータが作成される。
上記の注意回答に関する回答時間と位置情報との組み合わせデータは、当該の訓練用動画に関する当該の回答者の注意回答データとして蓄積されて記録・保存される。注意回答データは、例えば、記憶部12にデータファイルとして保存される。本実施形態では、注意回答データは記憶部12に注意回答データファイル18として保存される。
そして、S2の処理によって入力された注意回答に基づいて回答マーカーが表示される(S3)。
具体的には、制御部11の回答表示部11cにより、表示部14の、S2の処理において入力された注意回答によって指定された注意箇所の位置に、所定の図形(「回答マーカー」と呼ぶ)が一定の時間表示させられる。
回答マーカーは、特定の図形や大きさに限定されるものではなく、回答者による認識のし易さや表示部14に表示されている映像の視認の著しい妨げにならないことなどが考慮された上で、適当な図形が適宜選択されると共に適当な大きさに適宜設定される。具体的には例えば円が選択され得る。なお、内側が塗りつぶされることなく輪郭線のみとして表示されることが好ましい。
回答マーカーが表示される時間は、特定の時間長さに限定されるものではなく、回答者による認識のし易さや表示部14に表示されている時々刻々と変化する映像の視認の著しい妨げにならないことなどが考慮された上で、適当な時間長さに適宜設定される。具体的には例えば1秒程度に設定され得る。
ここで、上述のS1からS3までの処理は同時に並行して実行される。すなわち、表示部14に訓練用動画が映し出されている間、回答者は前記訓練用動画を見ながら当該動画中の注意箇所を発見するたびに注意回答を行い、当該注意回答に基づいて表示部14に回答マーカーが表示されると共に注意回答データが作成されて記憶部12に保存される。なお、表示部14には、訓練用動画と回答マーカーとが重畳して表示される。
そして、動画再生部11aによる動画の再生が終了する(S4)と、S5の処理に進む。
具体的には、S2の処理によって入力された注意回答について標準採点が行われる(S5)。
注意回答の標準採点は、注意回答データと模範解答データとが用いられて行われる。
模範解答データは、当該の訓練用動画における(言い換えると、訓練用動画としての映像中の)危険な事象・事態に繋がり得るので危険を回避するために注意が向けられるべき状況に関する、模範解答としての、模範的で望ましい気づきの時機(タイミング)、言い換えると注意を向けることを始める時機(タイミング)と位置情報との組み合わせデータを含む。
模範解答データは、例えば当該の訓練用動画の内容についての専門家や熟練者など(「講師」と呼ぶ)によって作成される。
また、訓練用動画における危険な事象・事態に繋がり得るので危険を回避するために注意が向けられるべきであると講師が考える状況が生じている箇所のことを「危険箇所」と呼ぶ。すなわち、模範解答としての組み合わせデータには、危険箇所の位置情報が含まれる。
模範解答における気づきの時機(タイミング)としては、例えば、注意回答が入力された時間を特定するための時間規定値と同一の種類の時間規定値が用いられ、具体的には例えば訓練用動画の再生開始からの経過時間が用いられ得る。ここで、模範解答における気づきの時機(タイミング)のことを「回答時機」と呼ぶ。
模範解答における危険箇所の位置としては、例えば、注意回答における注意箇所の位置を特定するための位置規定値と同一の種類の位置規定値が用いられ、具体的には例えば画素を単位とする横方向と縦方向とにおける画素位置に従う座標値が用いられ得る。
模範解答データは、例えば講師により、上述のS1からS3までの処理と同様の手順が行われることによって作成されるようにしても良く、或いは、他の方法・手順によって作成されるようにしても良い。上述のS1からS3までの処理と同様の手順が行われることによって模範解答データが作成されるようにした場合には、教材の作成や追加の作業に必要とされる手間を軽減することが可能になる。
なお、上述のS1からS3までの処理と同様の手順で模範解答データが作成される場合には、模範解答が入力される際に入力部13としてのマウスが移動したりキーボードの所定のキーが押された場合に訓練用動画の再生が所定の時間だけ一時停止し、回答時機が確定された上で危険箇所の指定が行われるようにしても良い。
模範解答データは、一人の講師によって一つ作成されるようにしても良いし、複数の講師による回答の例えば平均(具体的には、時間の平均,空間位置の平均)として一つ作成されるようにしても良いし、複数の講師による回答の集合(即ち、単純な寄せ集め)として作成されるようにしても良い。
また、模範解答データには、危険箇所の説明としてのラベルデータが含まれるようにしても良い(但し、ラベルデータが含まれることは本発明において必須の構成ではない)。
ラベルデータの内容としては、具体的には、本実施形態のように当該の危険予知の訓練装置10が自動車の運転における危険予知の習練に用いられる場合には、例えば、「左右確認」,「歩行者確認」,及び「信号・標識確認」などが用いられることが考えられる。
模範解答データにラベルデータが含まれるようにした場合には、以下に述べる標準採点や補足採点をラベルの内容の区分別・グループ別に行うことが可能になり、危険予知として強く意識されている区分・グループや危険予知としての意識が弱い区分・グループなどを回答者毎に分析・把握したり回答者群として分析・把握したりすることができる。
ラベルデータは、例えば講師によって選択・作成されて各模範解答に対して付与される。ラベルデータの作成・付与において、或る模範解答が選択された際に、当該模範解答と時空間的に近い他の模範解答のラベルが参照されて当該ラベルの内容から推定されるラベルの候補が推奨表示されるようにしても良い。この場合には、ラベルデータの作成・付与に係る作業を効率化することができる。
模範解答データは、講師によって予め作成され、例えば、記憶部12にデータファイルとして保存される。本実施形態では、模範解答データは記憶部12に模範解答データファイル19として保存される。
注意回答の標準採点は、また、一致度と適中率との二つの指標(項目)によって行われる。
一致度は、模範解答データを構成している「危険箇所に関する回答時機と位置情報との組み合わせデータ」のうち、注意回答データに蓄積されている「注意箇所に関する回答時間と位置情報との組み合わせデータ」のいずれかと一致している割合である。すなわち、一致度は、模範解答データに含まれている組み合わせデータを多く指摘するほどに高くなる指標であり、謂わば、模範解答のカバー率であり、適切な時機で危険箇所が漏れ無く指摘されているか否かを評価し得る指標である。
危険箇所に関する組み合わせデータと注意箇所に関する組み合わせデータとが一致しているか否かは、これら組み合わせデータが時間と空間とのそれぞれにおいて一定範囲内にあるか否かによって判定される。
具体的には、模範解答データ中の或る組み合わせデータの回答時機と注意回答データ中の或る組み合わせデータの回答時間との差違(時間のずれ)が一定範囲内であり、且つ、模範解答データ中の前記組み合わせデータの危険箇所の位置情報と注意回答データ中の前記組み合わせデータの注意箇所の位置情報との差違(位置のずれ)が一定範囲内である場合に、模範解答データ中の前記組み合わせデータと注意回答データ中の前記組み合わせデータとは一致していると判定される。
上述において一定範囲内であると判定されるための時間の差違は、特定の時間長さに限定されるものではなく、対象としている危険予知の種類などが考慮された上で、適当な時間長さに適宜設定される。例えば本実施形態のように自動車の運転における危険予知の習練の場合には、あくまで一例として挙げると、回答時機±0.5秒程度に設定され得る。なお、回答時機からの前後の時間幅は、同じであっても良く、或いは、異なっていても良い。
また、上述において一定範囲内であると判定されるための位置情報(具体的には例えば、座標値)の差違は、特定の大きさに限定されるものではなく、対象としている危険予知の種類や訓練用動画における各種被写体の大きさなどが考慮された上で、適当な大きさに適宜設定される。なお、訓練用動画の画像における位置情報として画素を単位とする画素位置(画素位置に従う座標値)が用いられる場合には、危険箇所と注意箇所との許容され得る隔たりに相当する画素数に基づいて設定される。
ここで、注意回答データに蓄積されている各組み合わせデータが模範解答データに含まれている組み合わせデータのいずれかと一致しているか否かが以降の処理において区別され得るように、注意回答データに一致・不一致の判定結果に関する情報が追加される。具体的には例えば、注意回答データに、各組み合わせデータが一致しているか否かを区別するためのフラグ項目が追加され、当該フラグ項目に判定値が埋め込まれるようにされることが考えられる。
また、模範解答データに含まれている各組み合わせデータが注意回答データに蓄積されている組み合わせデータのいずれかと一致しているか否かが以降の処理において区別され得るように、模範解答データに一致・不一致の判定結果に関する情報が追加される。具体的には例えば、模範解答データに、各組み合わせデータが一致しているか否かを区別するためのフラグ項目が追加され、当該フラグ項目に判定値が埋め込まれるようにされることが考えられる。
一致度は、また、重合度が考慮されて算出されるようにしても良い。重合度は、複数の講師が指摘した危険箇所は重要であるという考え方に基づいて、当該の危険箇所を指摘した講師数を重みとして加味するための指標である。
具体的には、まず、模範解答データに含まれている組み合わせデータiに関する当該の組み合わせデータiを指摘した講師の人数をs(i)とすると共に(なお、このs(i)が重合度である)、講師mが組み合わせデータiを指摘したか否かに関する指摘有無ダミー変数をd(m,i)として、講師m毎の重合回答スコアp(m)が以下の数式1によって算出される。
なお、iは組み合わせデータの識別子であり、例えばi=1,2,3,…とされる。また、mは講師の識別子である。さらに、指摘有無ダミー変数d(m,i)は、講師mが組み合わせデータiを指摘した場合にはd(m,i)=1であり、講師mが組み合わせデータiを指摘していない場合にはd(m,i)=0である。
さらに、講師m毎の重合回答スコアp(m)の合計を講師の人数Nで割ることにより、具体的には以下の数式2により、講師における重合回答スコアの平均値Paが算出される。
また、回答者が組み合わせデータiを指摘したか否かに関する指摘有無ダミー変数をdr(i)として、回答者の重合回答スコアPrが以下の数式3によって算出される。
なお、指摘有無ダミー変数dr(i)は、回答者が組み合わせデータiを指摘した場合にはdr(i)=1であり、回答者が組み合わせデータiを指摘していない場合にはdr(i)=0である。
そして、一致度Crが、以下の数式4によって算出される。
(数式4) Cr = Pr/Pa
なお、数式4によって算出される一致度Crは1よりも大きくなる場合があり得るところ、その場合には、数式4によって算出された一致度Crの値をそのまま(即ち、1より大きい値のまま)提示するようにしても良く、或いは、Cr=1として提示するようにしても良い。
一方、適中率は、注意回答データに蓄積されている注意箇所に関する組み合わせデータのうち、模範解答データを構成している危険箇所に関する組み合わせデータのいずれかと一致している割合である。すなわち、適中率は、注意回答データに蓄積されている組み合わせデータが模範解答と多く一致しているほどに高くなる指標であり、謂わば、注意回答の効率性であり、危険箇所が無駄無く指摘されているか否かを評価し得る指標である。
具体的には、適中率Taは、以下の数式5によって算出される。
(数式5) Ta = Ca / Sa
ここに、 Ta:適中率,
Sa:注意回答データに蓄積されている組み合わせデータの総数,
Ca:注意回答データに蓄積されている組み合わせデータのうち
模範解答データに含まれている組み合わせデータのいずれかと
一致している個数 をそれぞれ表す。
そして、S4の処理としては、具体的には、制御部11の標準採点部11dにより、S2の処理において本実施形態では記憶部12に注意回答データファイル18として保存された注意回答データが読み込まれると共に、本実施形態では記憶部12に模範解答データファイル19として予め保存された模範解答データが読み込まれる。
さらに、標準採点部11dにより、一致度が算出されると共に数式5によって適中率Taが算出される。なお、一致度は、数式1乃至4によって重合度が考慮されて(即ち、一致度Crが)算出されるようにしても良い。
ここで、標準採点の結果として、上記の一致度と適中率とがそのまま提示されるようにしても良く、或いは、上記の一致度と適中率とが統合・総合された上で提示されるようにしても良い。
一致度と適中率との統合・総合の指標(項目)としては、例えば、これら二つの割合の、単純平均が用いられたり、或いは、重み付き平均が用いられたりすることが考えられる。
そして、標準採点部11dにより、算出された一致度(Cr)及び適中率Taの値、並びに/又は、一致度と適中率との統合・総合の指標の値がメモリ15に記憶される。
次に、S2の処理によって入力された注意回答について補足採点が行われる(S6)。
具体的には、制御部11の動画再生部11aにより、記憶部12に保存されている動画データが読み込まれ、当該動画データの内容(即ち、訓練用動画)が表示部14に映像として映し出されて再生される。
また、上記訓練用動画の再生と同時に並行して、制御部11の補足採点部11eにより、本実施形態では記憶部12に模範解答データファイル19として保存された模範解答データが読み込まれ、当該模範解答データの内容に基づいて講師による模範解答としての模範解答マーカーが表示部14に訓練用動画と重畳して順次一定の時間表示される。なお、模範解答における危険箇所の位置に従って表示部14に表示される所定の図形のことを「模範解答マーカー」と呼ぶ。
さらに、上記訓練用動画の再生と同時に並行して、制御部11の補足採点部11eにより、S2の処理において本実施形態では記憶部12に注意回答データファイル18として保存された注意回答データが読み込まれ、当該注意回答データの内容に基づいて回答者による注意回答の結果としての回答マーカーが表示部14に訓練用動画と重畳して順次一定の時間表示される。
この際、補足採点部11eにより、注意回答データに蓄積されている回答時間と位置情報との組み合わせデータのうちS5の処理において模範解答データと一致していないと判定された組み合わせデータの回答時間において、動画再生部11aによる訓練用動画の再生が一時停止させられると共に、前記一致していないと判定された組み合わせデータの注意箇所の位置情報に基づいて表示部14に回答マーカーが表示させられる。
そのうえで、補足採点部11eにより、標準採点では模範解答データと一致していないと判定された回答マーカーが表示部14に表示されている状態で、前記回答マーカーを正解として採用するか否かについての、入力部13を介して入力される講師の回答が受け付けられる。なお、補足採点は、一人の講師のみによって行われるようにしても良く、或いは、複数人の講師によって行われるようにしても良い。
この場合には、例えば、模範解答データ中の或る組み合わせデータの回答時機と注意回答データ中の或る組み合わせデータの回答時間との差違(時間のずれ)が一定範囲内ではなかったために模範解答データ中の前記組み合わせデータと注意回答データ中の前記組み合わせデータとは一致していないと判定されたものの、講師が確認した結果、時間のずれが許容範囲内であると認められたり時間のずれの理由に納得できたりする場合には前記一致していないと判定された注意回答データ中の前記組み合わせデータが正解として採用される(言い換えると、模範解答データに含まれている組み合わせデータのいずれかと一致していると判定される)。
また、模範解答データ中の或る組み合わせデータの危険箇所の位置情報と注意回答データ中の或る組み合わせデータの注意箇所の位置情報との差違(位置のずれ)が一定範囲内ではなかったために模範解答データ中の前記組み合わせデータと注意回答データ中の前記組み合わせデータとは一致していないと判定されたものの、講師が確認した結果、位置のずれが許容範囲内であると認められたり位置のずれの理由に納得できたりする場合には前記一致していないと判定された注意回答データ中の前記組み合わせデータが正解として採用される(言い換えると、模範解答データに含まれている組み合わせデータのいずれかと一致していると判定される)。
このように、標準採点では一律・一定の基準によって機械的に一致・不一致が判定されるために硬直的で現実における事情が反映され得ない結果になる虞もあるものの、補足採点を行うことによって柔軟に一致・不一致が判定されて現実における事情なども踏まえた危険予知の評価がされるようになる。
なお、補足採点では、模範解答データ中の組み合わせデータのうち、補足採点によって正解として採用された注意回答データ中の組み合わせデータに対応するものが、注意回答データに蓄積されている組み合わせデータのいずれかと一致しているものとして取り扱われる。
そして、補足採点部11eにより、補足採点の結果を踏まえた上での、一致度が算出されると共に適中率Taが数式5によって算出される。
なお、補足採点においても、一致度は、重合度が考慮されて算出されるようにしても良い。この場合も、上述の数式1乃至4が用いられて一致度Crが算出される。なお、補足採点において講師によって正解として採用された注意回答データ中の組み合わせデータがあるときは、注意回答データ中の前記組み合わせデータについて標準採点ではs(i)=0として取り扱われるのに対して補足採点ではs(i)=1(或いは、s(i)≧2)として取り扱われ、結果的に一致度Crの値が標準採点での算出結果よりも大きくなる。
補足採点の結果は、標準採点の結果と同様に、上記の一致度と適中率とがそのまま提示されるようにしても良く、或いは、上記の一致度と適中率とが統合・総合された上で提示されるようにしても良い。
そして、補足採点部11eにより、補足採点の結果として算出された一致度(Cr)及び適中率Taの値、並びに/又は、一致度と適中率との統合・総合の指標の値がメモリ15に記憶される。
ここで、S5の処理における標準採点では模範解答データと一致していないと判定されたもののS6の処理における補足採点では正解として採用された注意回答に関する回答時間と位置情報との組み合わせデータが利用されて模範解答データが修正されるようにしても良い。
具体的には例えば、模範解答データを構成している回答時機と位置情報との組み合わせデータのうち、補足採点によって正解とされた注意回答に対応する組み合わせデータについて、標準採点において一致していると判定されるための回答時機に関する一定範囲が長くされたり、位置情報に関する一定範囲が大きくされたりするようにしても良い。
また、補足採点によって正解とされた注意回答データに対応する組み合わせデータが模範解答データの中に存在しない場合には、前記組み合わせデータが模範解答データに追加されるようにしても良い。
次に、S5の処理によって算出された標準採点の結果とS6の処理によって算出された補足採点の結果とが提示される(S7)。
具体的には、制御部11の結果提示部11fにより、S5の処理においてメモリ15に記憶された標準採点の結果としての一致度(Cr)及び適中率Taの値、並びに/又は、一致度と適中率との統合・総合の指標の値が読み込まれると共に、S6の処理においてメモリ15に記憶された補足採点の結果としての一致度(Cr)及び適中率Taの値、並びに/又は、一致度と適中率との統合・総合の指標の値が読み込まれる。
そして、結果提示部11fにより、標準採点の結果及び補足採点の結果が表示部14に表示される。
各採点の結果は、例えば、一致度,適中率,一致度と適中率との統合・総合の指標がそれぞれ、数値で表示されたり、数値に対応するランク,記号,またはメッセージで表示されたりする。
また、図3に示すように、表示部14に、注意回答データに蓄積されている各組み合わせデータと模範解答データに含まれている各組み合わせデータとが、共通の時間軸に対して並べられてタイムライン(年表)形式で表示されるようにしても良い。これにより、注意回答データと模範解答データとの時間方向の分布、及び、時系列での注意回答データ毎の模範解答データとの一致の有無が一覧で表示されるようになる。
図3に示す例において、符号20a,20b,及び20cは、模範解答データに含まれている各組み合わせデータを示す印であって、当該の組み合わせデータの回答時機に従って並べた印を表す。そして、符号20aが付された印は注意回答データ中の組み合わせデータのいずれかと一致している組み合わせデータを示すものであり、符号20bが付された印は補足採点によって正解として採用された注意回答データ中の組み合わせデータに対応する組み合わせデータを示すものであり、符号20cが付された印は注意回答データ中の組み合わせデータのいずれとも一致していない組み合わせデータを示すものである。
また、符号21a,21b,及び21cは、注意回答データに蓄積されている各組み合わせデータを示す印であって、当該の組み合わせデータの回答時間に従って並べた印を表す。そして、符号21aが付された印は模範解答データ中の組み合わせデータのいずれかと一致している組み合わせデータを示すものであり、符号21bが付された印は補足採点によって正解として採用された組み合わせデータを示すものであり、符号21cが付された印は模範解答データ中の組み合わせデータのいずれとも一致していない組み合わせデータを示すものである。
この場合には、表示部14の一部(図3に示す例では下端寄りの部分)にタイムライン形式で並んで表示されている各組み合わせデータを示す印20a−20c,21a−21cが入力部13としての例えばマウスで指定された際に、当該の組み合わせデータの時点の前後一定範囲の訓練用動画が再生されて表示部14の他の部分(図3に示す例では中央から上端に亙る部分)に表示されると共に当該の組み合わせデータに関する回答マーカーと模範解答マーカーとが訓練用動画と重畳して表示されるようにしても良い。
これにより、模範解答データのうち、回答者によって適切に指摘(言い換えると、回答)された部分や適切に指摘(回答)されなかった部分のみが再生されて表示されるようになる。したがって、回答者は、訓練用動画を最初から最後まで全体を再生しなくても、採点結果を確認することができる。
なお、模範解答マーカーを表示する際に、当該の模範解答マーカーに対応する模範解答の重合度の値が大きいほど模範解答マーカーとしての図形の輪郭線を太くするようにしても良い。この場合には、模範解答マーカーとしての図形の輪郭線が太いほど、重合度の値が大きく、見逃してはいけない重要な危険箇所であることが直感的に示されることになる。
また、タイムライン形式での表示を介して特定の部分のみが再生されることに代えて、若しくは、特定の部分のみが再生されることに加えて、模範解答マーカーと回答マーカーとが重畳して表示されながら訓練用動画が最初から最後まで全体が再生される機能を備えるようにしても構わない。
そして、制御部11は、S1の処理において再生が開始された訓練用動画に関する処理を終了する(END)。
以上のように構成された危険予知の訓練装置及び訓練プログラムによれば、動画の再生中に回答者による注意回答が入力されるようにしているので、時間の経過に伴って状況や事態が変化したり手順が進行したりする環境下において時間経過の要素を踏まえた危険予知の習練を行うことができる。このため、状況や事態が時々刻々と変化する環境下における即時的な危険予知の訓練手法としての有用性の向上を図ることが可能になる。
なお、上述の形態は本発明を実施する際の好適な形態の一例ではあるものの本発明の実施の形態が上述のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において本発明は種々変形実施可能である。
例えば、上述の実施形態では本発明が自動車の運転における危険予知の習練に適用される場合が例に挙げられているが、本発明の適用対象は、自動車の運転における危険予知の習練に限定されるものではなく、時間の経過に伴って状況や事態が変化したり手順が進行したりする環境下における種々の危険予知の習練が含まれ得る。具体的には例えば、あくまで一例として挙げると、自動車以外の各種車両の運転における危険予知の習練,工事現場等での各種作業における危険予知の習練,或いは機械・装置の操作における危険予知の習練も本発明の適用対象に含まれ得る。
また、上述の実施形態では動画データが記憶部12に保存されているようにしているが、動画データが保存される場所、言い換えると、動画データの取得の仕方はこれに限られるものではなく、例えば、危険予知の訓練装置10に接続されている外部の記憶装置に保存されている動画データが読み込まれるようにしても良く、或いは、外部のデータサーバ等に保存されている動画データが電気通信回線を通じて読み込まれるようにしても良い。
また、上述の実施形態では入力された注意回答に基づいて回答マーカーが表示部14に表示されるようにしているが、この処理は本発明において必須の構成(工程)ではなく、回答マーカーが表示されないようにしても良い。
また、上述の実施形態では標準採点の結果と補足採点の結果とが表示部14に表示されるようにしているが、この処理は本発明において必須の構成(工程)ではなく、標準採点の結果や補足採点の結果は、紙媒体に印刷されるようにしたり、記憶媒体に記録されるようにしたり、通信手段を介して伝送されて伝送先において何らかの処理が行われるようにしても良い。
本発明の危険予知の訓練装置及び訓練プログラムは、時間の経過に伴って状況や事態が変化したり手順が進行したりする環境下における即時的な危険予知の習練を簡便に且つ効率良く行うことができるので、例えば、例えば各種車両の運転,工事現場等での作業,或いは機械・装置の操作などに関する安全教育や危険予知活動等の分野で利用価値が高い。
10 危険予知の訓練装置
17 危険予知の訓練プログラム

Claims (8)

  1. 入力手段と、表示手段と、動画を再生して前記表示手段に表示させる手段と、前記動画の再生中に前記入力手段を介して注意回答が入力された場合に注意回答データを作成する手段と、前記動画の再生が終了した後に模範解答データを用いて標準採点を行う手段と、前記標準採点が終了した後に補足採点を行う手段とを有し、前記注意回答データは前記動画における注意箇所の位置と前記注意回答が入力された時点である回答時間との組み合わせデータを含み、前記模範解答データは前記動画における危険箇所の位置と当該危険箇所の模範的な気づき時機である回答時機との組み合わせデータを含み、前記標準採点を行う手段は、前記注意回答データ中の前記組み合わせデータと前記模範解答データ中の前記組み合わせデータとについて、前記回答時間と前記回答時機との差違が一定の範囲内であり且つ前記注意箇所の位置と前記危険箇所の位置との差違が一定の範囲内であるときに、前記二つの組み合わせデータは一致していると判定し、前記補足採点を行う手段は、前記標準採点において前記模範解答データ中の前記組み合わせデータと一致していないと判定された前記注意回答データ中の前記組み合わせデータについて、前記入力手段を介して修正する指示が入力された場合に、前記模範解答データ中の前記組み合わせデータと一致していると判定することを特徴とする危険予知の訓練装置。
  2. 前記模範解答データが前記注意回答データと同様の手順によって作成されることを特徴とする請求項1記載の危険予知の訓練装置。
  3. 前記模範解答データ中の前記組み合わせデータと前記注意回答データ中の前記組み合わせデータとが共通の時間軸に対して並べられてタイムライン形式で時系列に前記表示手段に表示されることを特徴とする請求項1記載の危険予知の訓練装置。
  4. 前記模範解答データ中の前記組み合わせデータに対して当該組み合わせデータの説明を内容とするラベルが付与されて当該ラベルのデータが前記模範解答データに含められることを特徴とする請求項1記載の危険予知の訓練装置。
  5. 入力部と表示部とを備えるコンピュータに、動画を再生して前記表示部に表示させる処理と、前記動画の再生中に前記入力部を介して注意回答が入力された場合に注意回答データを作成する処理と、前記動画の再生が終了した後に標準採点を行う処理と、前記標準採点が終了した後に補足採点を行う処理とを行わせ、しかも、前記注意回答データを作成する処理では、前記動画における注意箇所の位置と前記注意回答が入力された時点である回答時間との組み合わせデータを含むものとして前記注意回答データを作成させ、前記標準採点を行う処理では、前記動画における危険箇所の位置と当該危険箇所の模範的な気づき時機である回答時機との組み合わせデータを含む模範解答データを用いて、前記注意回答データ中の前記組み合わせデータと前記模範解答データ中の前記組み合わせデータとについて、前記回答時間と前記回答時機との差違が一定の範囲内であり且つ前記注意箇所の位置と前記危険箇所の位置との差違が一定の範囲内であるときに、前記二つの組み合わせデータは一致していると判定させ、前記補足採点を行う処理では、前記標準採点を行う処理において前記模範解答データ中の前記組み合わせデータと一致していないと判定された前記注意回答データ中の前記組み合わせデータについて、前記入力部を介して修正する指示が入力された場合に、前記模範解答データ中の前記組み合わせデータと一致していると判定させることを特徴とする危険予知の訓練プログラム。
  6. 前記注意回答データを作成する処理と同様の手順によって前記模範解答データを作成する処理をコンピュータに行わせることを特徴とする請求項5記載の危険予知の訓練プログラム。
  7. 前記模範解答データ中の前記組み合わせデータと前記注意回答データ中の前記組み合わせデータとを共通の時間軸に対して並べてタイムライン形式で時系列に前記表示部に表示させる処理を更にコンピュータに行わせることを特徴とする請求項5記載の危険予知の訓練プログラム。
  8. 前記模範解答データ中の前記組み合わせデータに対して当該組み合わせデータの説明を内容とするラベルを付与すると共に当該ラベルのデータを前記模範解答データに含める処理を更にコンピュータに行わせることを特徴とする請求項5記載の危険予知の訓練プログラム。
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