JP6643270B2 - 光検出器 - Google Patents

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Description

本開示は、アバランシェ効果を利用した光検出器に関する。
特許文献1には、アバランシェフォトダイオード(以下、APD)を用いた光検出器において、APDの温度補償を行うために、電流増幅率の温度特性がAPDと略同じで、逆バイアスされた参照用接合構造を利用することが開示されている。
この光検出器では、参照用接合構造に参照電流を注入する電流注入用接合構造を有するトランジスタを利用し、参照電流の増幅率を所定値に保つように、APDと参照用接合構造に印加する電圧を制御することで、APDの増倍率を制御する。
特許第5211095号公報
特許文献1に開示されたものでは、APDの増倍率を制御することでAPDを温度補償制御することから、APDに降伏電圧未満の逆バイアス電圧を印加して動作させるリニアモードでは有効である。
しかし、引用文献1に開示された技術は、APDをカイガーモードで動作させる光検出器に適用することはできない。
つまり、ガイガーモードで動作するAPDは、SPADと呼ばれ、逆バイアス電圧は降伏電圧よりも高い電圧値に設定される。なお、SPADは、Single Photon Avalanche Diode の略である。
そして、SPADはフォトンが入射するとブレイクダウンするため、SPADを利用する光検出器は、SPADがブレイクダウンしたときに所定パルス幅のパルス信号が出力されるよう構成される。
従って、SPADを利用する光検出器の出力は「1」か「0」であり、この種の光検出器では、増倍率を制御する概念はない。このため、特許文献1に開示された技術を利用して、SPADによる検出感度を温度補償することは困難である。
本開示の一局面では、SPADを用いた光検出器において、SPADの検出感度、より具体的にはSPADのフォトン検出感度、を温度補償できるようにすることが望ましい。
本開示の一局面の光検出器(1A〜1D)は、検出部(2)と、調整量設定部(20,24,28,36,44)と、電圧制御部(10)と、を備える。検出部は、SPAD(4)を備え、SPADに逆バイアス電圧を印加して光検出を行うものである。
そして、調整量設定部は、検出部からの出力に基づき、逆バイアス電圧の調整量を設定し、電圧制御部は、調整量設定部にて設定された調整量に基づいて逆バイアス電圧を制御する。
以下、この理由を説明する。
まず、SPADを利用する光検出器では、SPADに降伏電圧を超える逆バイアス電圧を印加し、SPADにフォトンが入射して、SPADがブレイクダウンしたときに流れる電流に基づき、検出信号を出力する。
そして、SPADの降伏電圧は、温度により変化するため、SPADに印加する逆バイアス電圧を一定にしていると、逆バイアス電圧から降伏電圧を減じた余剰電圧であるエクセス電圧も温度により変化し、その電圧変化によって、検出感度が変化する。
そこで、本開示の光検出器では、エクセス電圧に応じて変化する検出部からの出力に基づき、SPADに印加する逆バイアス電圧を制御することで、SPADの検出感度を温度補償するのである。
このため、本開示の光検出器によれば、SPADの温度変化の影響を受けることなく、所望の検出感度で光検出を行うことができるようになり、温度によって検出精度が変化するのを抑制できる。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態の光検出器の構成を表すブロック図である。 SPADの温度変化により生じる検出部の出力変化を表す説明図である。 第2実施形態の光検出器の構成を表すブロック図である。 第3実施形態の光検出器の構成を表すブロック図である。 第4実施形態の光検出器の構成を表すブロック図である。 第1変形例の光検出器の構成を表すブロック図である。 第2変形例の光検出器の構成を表すブロック図である。 第2変形例のパルス幅比較部の動作を表すフローチャートである。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態の光検出器1Aは、SPAD4と、クエンチング抵抗6と、パルス変換部8とを含む検出部2を備える。
SPAD4は、上述したようにガイガーモードで動作可能なAPDであり、クエンチング抵抗6は、SPAD4への通電経路に直列接続されている。
クエンチング抵抗6は、SPAD4にフォトンが入射して、SPAD4がブレイクダウンしたときに、SPAD4に流れる電流により、電圧降下を発生して、SPAD4のガイガー放電を停止させるものである。
そして、クエンチング抵抗6の両端電圧は検出信号V1としてパルス変換部8に入力される。なお、クエンチング抵抗4は、いわゆる一般的な受動素子である「抵抗」で構成してもよいし、「トランジスタ」のような能動素子で構成してもよい。
パルス変換部8は、図2に示すように、検出信号V1が予め設定された閾値電圧Vth以上であるときに「1」となり、そうでなければ「0」となるデジタルパルスV2を出力するよう構成されている。
ここで、SPAD4は、降伏電圧よりも大きい逆バイアス電圧VSPADが印加されることで動作するが、逆バイアス電圧VSPADが一定であると、検出信号V1のピーク電圧、延いては、デジタルパルスV2のパルス幅Tpが、SPAD4の温度に応じて変化する。
これは、SPAD4の降伏電圧が、温度に応じて変化し、温度が高いほど大きくなるためである。つまり、図2に示すように、検出信号V1のピーク電圧は、逆バイアス電圧VSPADからSPAD4の降伏電圧を減じたエクセス電圧VEXと略同じであるため、温度が高いほど小さくなる。従って、デジタルパルスV2のパルス幅Tpは、SPAD4の温度が高いほど、狭くなる。
一方、SPAD4による検出感度は、SPAD4のエクセス電圧VEXにより変化し、SPAD4のエクセス電圧VEXが高いほど、検出感度が高くなる。このため、SPAD4のエクセス電圧VEXが温度によって変化すると、SPAD4の検出感度も変化し、温度が高くなるほど、検出感度が低下する。
そこで、本実施形態の光検出器1Aには、デジタルパルスV2のパルス幅Tpと予め設定された基準パルス幅との差△Tを検出するパルス幅比較部20と、そのパルス幅の差△Tに基づき、逆バイアス電圧VSPADを制御する電圧制御部10とが備えられている。
パルス幅比較部20は、デジタルパルスV2のパルス幅Tpを、SPAD4のエクセス電圧VEXを表すパラメータとして取り込み、そのパルス幅と基準パルス幅とを比較して、各パルス幅の差△Tを求めるように構成されている。
なお、このパルス幅比較部20には、例えば、デジタルパルスV2のパルス幅と基準パルス幅とを数値化して、その差を演算する演算回路を利用することができる。
パルス幅比較部20は、デジタルパルスV2のパルス幅Tpと基準パルス幅との差△Tを求めることで、エクセス電圧VEXの基準エクセス電圧からのずれを、逆バイアス電圧VSPADの調整量として設定するものであり、本開示の調整量設定部として機能する。
また、電圧制御部10は、パルス幅比較部20にて検出されたパルス幅の差△Tが、零若しくは一定値、若しくは所定の範囲の値、或いは、所定値以下となるように、逆バイアス電圧VSPADを制御することで、エクセス電圧VEXを基準パルス幅に対応する基準エクセス電圧に制御する。
具体的には、電圧制御部10は、例えば、デジタルパルスV2のパルス幅が基準パルス幅よりも小さい場合には、パルス幅の差△Tに応じて、逆バイアス電圧VSPADを上昇させる。また、デジタルパルスV2のパルス幅が基準パルス幅よりも大きい場合には、パルス幅の差△Tに応じて、逆バイアス電圧VSPADを低下させる。
この結果、本実施形態の光検出器1Aによれば、SPAD4の降伏電圧が温度によって変化しても、エクセス電圧VEXが基準エクセス電圧若しくは基準エクセス電圧近傍の電圧値となるように制御することができ、SPAD4の検出感度を温度補償することができる。
よって、本実施形態の光検出器1Aによれば、SPAD4の温度変化の影響を受けることなく、所望の検出感度で光検出を行うことができるようになり、温度によって検出精度が変化するのを抑制できる。
[第2実施形態]
図3に示すように、第2実施形態の光検出器1Bは、基本構成は第1実施形態の光検出器1Aと同じであり、第1実施形態と異なる点は、本開示の調整量設定部として、パルス幅比較部20に代えて、パルス幅比較回路24を備えている点である。
そこで、本実施形態では、第1実施形態と同様の構成については、図面に同一符号を付与することで詳細な説明は省略し、第1実施形態との相違点について説明する。
図3に示すように、本実施形態の光検出器1Bには、パルス変換部8から出力されるデジタルパルスV2の立ち上がりタイミングに同期して、一定パルス幅の基準パルスを発生する基準パルス発生器22が備えられている。
そして、この基準パルス発生器22が発生した基準パルスは、パルス変換部8から出力されるデジタルパルスV2と共に、パルス幅比較回路24に入力される。このため、パルス幅比較回路24からは、デジタルパルスV2と基準パルスとのパルス幅の差△Tに応じたパルス幅のパルス信号が、逆バイアス電圧VSPADの調整量として出力されることになる。
なお、パルス幅比較回路24は、例えば、コンパレータ等にて構成され、上記各パルスのレベルが同じであれば中間電位となり、デジタルパルスV2の入力レベルが「0」で、基準パルスの入力レベルが「1」であれば、中間電位よりも高い正のパルス信号を出力する。また、デジタルパルスV2の入力レベルが「1」で、基準パルスの入力レベルが「0」であるときには、中間電位よりも低い負のパルス信号を出力する。
次に、パルス幅比較回路24からの出力は、電圧変換回路26に入力される。電圧変換回路26は、パルス幅比較回路24からのパルス信号が正のパルス信号であれば、そのパルス幅に応じた正の電圧信号Vtを電圧制御部10に出力する。また、電圧変換回路26は、パルス幅比較回路24からのパルス信号が負のパルス信号であれば、そのパルス幅に応じた負の電圧信号Vtを電圧制御部10に出力する。
そして、電圧制御部10は、電圧変換回路26から入力される電圧信号Vtが正であれば、その電圧信号Vtの電圧値に応じて逆バイアス電圧VSPADを上昇させ、電圧信号Vtが負であれば、その電圧信号Vtの電圧値に応じて逆バイアス電圧VSPADを低下させる。
この結果、本実施形態の光検出器1Bにおいても、デジタルパルスV2のパルス幅からSPAD4のエクセス電圧VEXを検知して、エクセス電圧VEXが基準パルスのパルス幅に対応した基準エクセス電圧となるよう、逆バイアス電圧VSPADを制御することができる。
よって、本実施形態の光検出器1Bにおいても、第1実施形態の光検出器1Aと同様、SPAD4の温度変化の影響を受けることなく、所望の検出感度で光検出を行うことができるようになり、温度によって検出精度が変化するのを抑制できる。
[第3実施形態]
図4に示すように、第3実施形態の光検出器1Cは、基本構成は第1実施形態の光検出器1Aと同じであり、第1実施形態と異なる点は、本開示の調整量設定部として、パルス幅比較部20に代えて、電圧変換部30と電圧比較回路36とを備えている点である。
そこで、本実施形態では、第1実施形態と同様の構成については、図面に同一符号を付与することで詳細な説明は省略し、第1実施形態との相違点について説明する。
電圧変換部30は、パルス変換部8から出力されるデジタルパルスV2を、デジタルパルスV2のパルス幅に応じた電圧値の電圧信号に変換するものであり、バッファ31を介してデジタルパルスV2を取り込み、コンデンサ32を充電するよう構成されている。
つまり、デジタルパルスV2が値「1」のハイレベルであるとき、そのデジタルパルスV2にてコンデンサ32を充電することにより、コンデンサ32の両端電圧から、デジタルパルスV2のパルス幅を検知できるようにするのである。
このため、電圧変換部30には、デジタルパルスV2が値「1」のハイレベルであるときにオン状態となって、バッファ31を介してコンデンサ32を充電させるスイッチング素子33が備えられている。
また、電圧変換部30には、コンデンサ32の両端電圧を、デジタルパルスV2のパルス幅に対応した電圧値として電圧比較回路36に入力するため、コンデンサ32と電圧比較回路36とを接続するスイッチング素子35とインバータ34とが備えられている。
インバータ34は、デジタルパルスV2を反転して入力することで、デジタルパルスV2が値「0」のローレベルであるときに、スイッチング素子35をオン状態にして、コンデンサ32の両端電圧を、電圧比較回路36に入力するためのものである。
そして、電圧比較回路36は、インバータ34からの入力信号に基づき、スイッチング素子35がオン状態となってコンデンサ32の両端電圧が入力されるタイミングで、その両端電圧をラッチし、ラッチした電圧値と基準電圧Vref とを比較する。
基準電圧Vref は、上記各実施形態の基準パルス幅に対応する電圧値であり、電圧比較回路36は、基準電圧Vref と電圧変換部30からの入力電圧とを比較することで、デジタルパルスV2のパルス幅と基準パルス幅との差△Tに応じた電圧信号Vtを生成する。
なお、電圧比較回路36は、例えば、差動増幅回路にて構成されており、電圧変換部30からの入力電圧が基準電圧Vref よりも低い場合には正の電圧信号Vtを生成し、逆に、入力電圧が基準電圧Vref よりも高い場合には負の電圧信号Vtを生成する。
そして、この電圧信号Vtは、電圧制御部10に入力され、電圧制御部10は、電圧比較回路36から入力される電圧信号Vtが正であれば、その電圧信号Vtの電圧値に応じて逆バイアス電圧VSPADを上昇させ、電圧信号Vtが負であれば、その電圧信号Vtの電圧値に応じて逆バイアス電圧VSPADを低下させる。
この結果、本実施形態の光検出器1Cにおいても、デジタルパルスV2のパルス幅からSPAD4のエクセス電圧VEXを検知して、エクセス電圧VEXが基準電圧Vref に対応した基準エクセス電圧となるよう、逆バイアス電圧VSPADを制御することができる。
よって、本実施形態の光検出器1Cにおいても、第1,第2実施形態の光検出器1A,1Bと同様、SPAD4の温度変化の影響を受けることなく、所望の検出感度で光検出を行うことができるようになり、温度によって検出精度が変化するのを抑制できる。
なお、電圧比較回路36にて、コンデンサ32の両端電圧をラッチした後、コンデンサ32を充電状態に保持すると、次に、デジタルパルスV2にてコンデンサ32を充電する際に、コンデンサ32の電圧がデジタルパルスV2のパルス幅よりも高くなる。
このため、本実施形態の光検出器1Cには、コンデンサ32に蓄積された電荷を放電させるスイッチング素子37と、インバータ34からの入力を遅延させてスイッチング素子37の駆動信号として取り込む遅延回路38とが設けられている。
この結果、電圧変換部30は、電圧比較回路36がコンデンサ32の両端電圧をラッチした後、コンデンサ32に蓄積された電荷が放電されて、初期状態にリセットされることになる。
[第4実施形態]
上述した第1実施形態から第3実施形態の光検出器1A〜1Cにおいては、デジタルパルスV2のパルス幅からSPAD4のエクセス電圧VEXを検知するものとして説明した。
しかし、SPAD4のエクセス電圧VEXは、図2に示すように、SPAD4がブレイクダウンしたときの検出信号V1の電圧振幅Vsig に対応することから、この電圧振幅Vsig を検出することによっても、SPAD4のエクセス電圧VEXを検知できる。
そこで、第4実施形態では、SPAD4のエクセス電圧VEXを、検出信号V1の電圧振幅Vsig に基づき検知して、逆バイアス電圧VSPADの調整量を設定するように構成した光検出器1Dについて説明する。
図5に示すように、本実施形態の光検出器1Dは、上述した各実施形態の光検出器1A〜1Cと同様、SPAD4と、クエンチング抵抗6と、パルス変換部8とを含む検出部2を備える。
そして、本実施形態の光検出器1Dには、検出信号V1をピークホールドすることで、検出信号V1の電圧振幅Vsig を測定する電圧振幅測定回路42と、その測定された電圧振幅Vsig から補正電圧△Vを算出する補正電圧算出部44とが備えられている。
補正電圧算出部44は、本開示の調整量設定部として機能し、電圧振幅測定回路42にて測定された電圧振幅Vsig と基準エクセス電圧との差を、逆バイアス電圧VSPADの補正電圧△Vとして算出するように構成されている。
なお、補正電圧算出部44は、検出信号の電圧振幅Vsig が基準エクセス電圧よりも低いときに補正電圧△Vが正電圧となり、検出信号の電圧振幅Vsig が基準エクセス電圧よりも高いときに補正電圧△Vが負電圧となるように、補正電圧△Vを算出する。
また、本実施形態の光検出器1Dには、本開示の電圧制御部として、電圧加算回路46が備えられている。電圧加算回路46は、逆バイアス電圧VSPADに補正電圧算出部44にて算出された補正電圧△Vを加算することで、エクセス電圧に対応する電圧振幅Vsig が基準エクセス電圧となるように、逆バイアス電圧VSPADを補正するものである。
このため、本実施形態の光検出器1Dにおいても、エクセス電圧VEXが基準エクセス電圧となるように逆バイアス電圧VSPADを制御して、SPAD4の検出感度を温度補償することができるようになり、温度によって検出精度が変化するのを抑制できる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の光検出器は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
[第1変形例]
例えば、上記各実施形態では、調整量設定部として機能するパルス幅比較部20、パルス幅比較回路24、及び、電圧比較回路36は、単に、検出部2からの出力であるデジタルパルスV2又は検出信号V1に基づき、調整量を設定するものとして説明した。
しかし、検出部2からの出力は測定誤差やノイズの影響を受けて変動することがあるので、調整量設定部は、検出部2からの複数回の出力に基づいて、調整量を設定するように構成してもよい。
例えば、図6に示す光検出器1Eは、第1実施形態の光検出器1Aに、平均化部28を設けて、パルス幅比較部20から出力されるパルス幅の差△Tを平均化し、電圧制御部10に出力するように構成されている。
このようにすれば、検出部2からの複数回の出力に基づいて逆バイアス電圧VSPADの調整量を設定できることになり、逆バイアス電圧VSPADが検出部2の測定誤差やノイズの影響を受けて変動するのを抑制できる。
なお、平均化部28は、所謂ローパスフィルタであり、積分回路等のアナログ回路で構成することもできるし、平均化処理を行うデジタル回路で構成することもできる。
また、平均化部28は、検出部2からの出力を複数回測定して、平均を求め、パルス幅比較部20等の調整量設定部に入力するように構成してもよい。
[第2変形例]
また、上記平均化部28を含め、パルス幅比較部20、パルス幅比較回路24、及び、電圧比較回路36は、一定周期のクロックに同期して動作する同期回路の一つとして構成することもできる。
例えば、図7に示した光検出器1Fは、第1実施形態の光検出器1Aにおいて、パルス幅比較部20を同期回路にて構成したものである。この場合、パルス幅比較部20には、検出部2から出力されるデジタルパルスV2が、サンプリング回路21を介して入力される。なお、サンプリング回路21は、クロックCLKに同期してデジタルパルスV2をラッチする周知のものである。
そして、パルス幅比較部20は、図8に示す手順で、サンプリング回路21にてラッチされたデジタルパルスV2の値に基づき、パルス幅を測定し、電圧制御部10に電圧制御信号を出力する。
すなわち、パルス幅比較部20においては、S110にて、サンプリング回路21からの入力が値1であるか否かを判断することで、検出部2からデジタルパルスV2が出力されているか否かを判断する。
S110にて、検出部2からデジタルパルスV2が出力されていないと判断されると、S110の処理を再度実行することで、デジタルパルスV2が出力されるのを待ち、デジタルパルスV2が出力されていると判断されると、S120に移行する。
S120では、サンプリング回路21からの入力に基づき、検出部2からのデジタルパルスV2の継続時間をカウントすることで、デジタルパルスV2のパルス幅を測定し、続くS130にて、そのパルス幅のカウント値と設定値とを比較する。
そして、S140では、S130での比較結果に応じて、電圧制御部10に出力する電圧制御信号を設定し、S110に移行する。
つまり、S140では、パルス幅のカウント値が設定値よりも小さい場合には逆バイアス電圧VSPADを上昇させ、パルス幅のカウント値が設定値よりも大きい場合には逆バイアス電圧VSPADを低下させるように、電圧制御部10に出力する電圧制御信号を変化させる。
また、S140では、パルス幅のカウント値が設定値と同じか、設定値を中心とする許容範囲内にある場合には、電圧制御信号を現在の状態に保持して、逆バイアス電圧VSPADを維持させる。
従って、上記のようにパルス幅比較部20を同期回路にて構成しても、逆バイアス電圧VSPADを第1実施形態の光検出器1Aと同様に制御することができる。
[第3変形例]
また、上記各実施形態では、単にSPAD4からの出力に基づきSPAD4に印加する逆バイアス電圧を制御するものとして説明したが、逆バイアス電圧が制御されるSPAD4は温度補償専用のものとしてもよい。
つまり、上記各実施形態のSPAD4を温度補償用として利用し、そのSPAD4に印加される、温度補償されたバイアス電圧を、他のSPADの逆バイアス電圧として利用するのである。そして、このようにすれば、温度補償専用のSPAD4を利用して、他のSPADの温度補償を行うことができるようになる。
また、上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
1A〜1F…光検出器、2…検出部、4…SPAD、6…クエンチング抵抗、8…パルス変換部、10…電圧制御部、20…パルス幅比較部、24…パルス幅比較回路、28…平均化部、36…電圧比較回路、44…補正電圧算出部、46…電圧加算回路。

Claims (4)

  1. SPAD(4)を備え、該SPADに逆バイアス電圧を印加して光検出を行う検出部(2)と、
    前記検出部からの出力に基づき、前記逆バイアス電圧の調整量を設定する調整量設定部(20,24,28,36)と、
    前記調整量設定部にて設定された前記調整量に基づいて前記逆バイアス電圧を制御する電圧制御部(10)と、
    を備え、
    前記検出部は、前記SPADからの出力をデジタルパルスに変換するパルス変換部(8)を備え、
    前記調整量設定部は、前記デジタルパルスのパルス幅から前記SPADのエクセス電圧を検知し、該エクセス電圧に基づいて前記調整量を設定するよう構成されている、光検出器。
  2. 前記調整量設定部は、前記デジタルパルスと基準エクセス電圧に対応する基準パルスとを比較し、パルス幅の差に基づいて前記調整量を設定するよう構成されている、請求項1に記載の光検出器。
  3. 前記調整量設定部は、前記デジタルパルスを、該デジタルパルスのパルス幅に応じた電圧に変換する電圧変換部(30)を備え、該電圧変換部にて変換された電圧と基準パルス幅に対応する基準電圧とを比較し、各電圧の差に基づいて前記調整量を設定するよう構成されている、請求項1に記載の光検出器。
  4. 前記調整量設定部は、複数回の前記検出部からの出力に基づいて前記調整量を設定するよう構成されている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の光検出器。
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