JP6641224B2 - 溶融電界紡糸用組成物及びそれを用いた繊維の製造方法 - Google Patents

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本発明は溶融電界紡糸用組成物に関する。また本発明は、かかる組成物を用いた繊維の製造方法に関する。
ナノファイバの製造には一般に電界紡糸法(エレクトロスピニング法)が用いられている。電界紡糸法では、ナノファイバの原料となる樹脂の溶液又は溶融液に高電圧を作用させて繊維を形成する。樹脂溶液を用いた電界紡糸法においては、樹脂溶液をシリンジに入れ、シリンジ先端に取り付けられたノズルと、ノズルから所定距離を隔てた位置に設置されたコレクタとの間に高電圧を印加する。樹脂溶液はシリンジから吐出され、その過程で溶媒が揮発し、溶質である樹脂が固化しつつ、電位差によって伸長変形しながらナノファイバを形成し、コレクタに引き寄せられる。この方法では、溶媒を揮発させる必要があるので、製造効率を高くすることが容易でない。また、揮発した溶媒の回収を行う必要があるので製造コストが高くなることがある。更に、例えばポリエチレンやポリプロピレンなど、樹脂の性質上、溶媒に溶解することが容易でない樹脂については、この方法を適用することは極めて困難である。
これに対して、樹脂溶融液を用いた溶融電界紡糸法では溶媒を使用しないことから、上述した樹脂溶液を用いた場合に生じる不都合が生じない。そこで近年、溶融電界紡糸法に関する提案が種々なされている。
例えば特許文献1には、溶融電界紡糸法に用いられる樹脂材料が提案されている。この樹脂材料は、プロピレン系樹脂100重量部に対して、トリアジン環構造を有する添加剤を0.01〜2.5重量部配合したものである。樹脂材料を用いると、これまでは極細化が困難であったポリプロピレン系樹脂を用いても、極細繊維を製造できると同文献には記載されている。
特許文献2には、熱可塑性樹脂100重量部に対し、ヒンダードアミン系添加剤を0.01〜1重量部含有してなる熱可塑性樹脂組成物を、溶融電界紡糸法に用いることが記載されている。この樹脂組成物を用いると、平均繊維径が小さいナノファイバが得られると、同文献には記載されている。
特開2012−072514号公報 特開2015−161051号公報
上述した各特許文献に記載の技術によれば、溶融電界紡糸法によって、ある程度細い繊維を製造することは可能である。しかし、十分に満足し得る細さの繊維を得るためには未だ改良の余地があるものであった。
したがって本発明の課題は、溶融電界紡糸法の改良にあり、更に詳しくは細い繊維を安定的に製造し得る溶融電界紡糸技術を提供することにある。
本発明は、第四級アンモニウム塩基を有するスチレンアクリル樹脂、及びポリプロピレン樹脂の合計100質量部に対して、前記スチレンアクリル樹脂を、0質量部を超え32質量部以下含有する、溶融電界紡糸用組成物を提供するものである。
本発明によれば、溶融電界紡糸法によって細い繊維を安定的に製造することができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明は、溶融電界紡糸技術に関するものであり、更に詳しくは溶融電界紡糸法に用いられる溶融電界紡糸用の組成物に関するものである。この組成物は、ポリプロピレンを主とする樹脂組成物からなる。溶融電界紡糸法においては原料樹脂を誘導帯電させるので、体積固有抵抗値が高い高分子化合物は、誘導帯電しづらいことが知られている。そのことに起因してポリプロピレンは、溶融電界紡糸法において樹脂を効率よく延伸させづらく、そのことに起因して繊維を細くすることが容易でない。このような状況下、本発明者らは、溶融電界紡糸に適しているとは必ずしも言えないポリプロピレンを、特定の添加剤と併用することで、意外にも、細いポリプロピレン繊維を安定的に製造可能であることを知見した。
本発明で用いられるポリプロピレンは、プロピレンのホモポリマー、及びプロピレンを共重合成分の一つとするプロピレンのコポリマーを包含する。ポリプロピレンが、プロピレンのコポリマーである場合、他の共重合成分としては、α−オレフィンが好適なものとして挙げられる。α−オレフィンの具体例としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1などが挙げられる。これらのα−オレフィンは1種又は2種以上を用いることができる。
本発明においては、ポリプロピレンとともに樹脂組成物に含まれる他の成分として、第四級アンモニウム塩基を有するスチレンアクリル樹脂(以下、単に「スチレンアクリル樹脂」とも言う。)が用いられる。ポリプロピレンとスチレンアクリル樹脂とを併用することで、溶融電界紡糸時に、樹脂組成物に高い帯電量を付与できることが、本発明者らの検討の結果判明した。これらの結果、吐出された溶融樹脂が強い延伸力を受けやすくなり、延伸力を受けた溶融樹脂が容易に伸長しやすくなる。これらのことに起因して、極めて細い繊維を紡糸することができるとともに、紡糸を安定的に行うことができる。特に、繊維長10mm以上の連続繊維を安定的に紡糸することができる。
スチレンアクリル樹脂における主鎖を構成する一部であるアクリル部位は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸及びメタクリル酸エステルから選ばれる1種以上であることが好ましい。アクリル部位がアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルである場合、エステル部位は炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが更に好ましい。
スチレンアクリル樹脂においては、主鎖を構成するスチレン部位とアクリル部位とは規則的に配置されていてもよく、又はランダムに配置されていてもよい。あるいは、スチレン部位及びアクリル部位がそれぞれブロック状に配置されていてもよい。
スチレンアクリル樹脂においては、主鎖がスチレン部位及びアクリル部位のみから構成されていてもよく、あるいはスチレン部位及びアクリル部位に加えて他の共重合単位を含んで構成されていてもよい。
スチレンアクリル樹脂は第四級アンモニウム塩基を有するものである。第四級アンモニウム塩基は、以下の式(1)で表される構造を有していることが、樹脂組成物に高い帯電量を付与できる観点から好ましい。
Figure 0006641224
式(1)において、R、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であることが好ましい。またR、R及びRのうちの2つが同種の基であり、残りの1つが異種の基であることも好ましい。Xで表される一価のアニオンとしては、アルカリ金属イオン等の無機イオンや、ベンゼンスルホン酸イオン及びp−トルエンスルホン酸イオン等の有機イオンが好ましい。
第四級アンモニウム塩基は、スチレンアクリル樹脂の主鎖に対して側鎖として結合していることが好ましい。第四級アンモニウム塩基は、スチレンアクリル樹脂の主鎖におけるスチレン部位に結合していてもよく、あるいはアクリル部位に結合していてもよい。第四級アンモニウム塩基がスチレン部位に結合している場合、該第四級アンモニウム塩基は、スチレン部位におけるエチレン基部位に結合していてもよく、フェニル基部位に結合していてもよい。一方、第四級アンモニウム塩基がアクリル部位に結合している場合、該第四級アンモニウム塩基は、アクリル部位におけるエチレン基部位に結合していてもよく、カルボキシル基部位に結合していてもよい。
スチレンアクリル樹脂としては、市販品を用いることもできる。そのような市販品としては、例えば藤倉化成株式会社製のアクリベース(登録商標)FCA−201−PSや、アクリベースFCA−207Pなどが挙げられる。
本発明で用いられる樹脂組成物において、スチレンアクリル樹脂は、スチレンアクリル樹脂とポリプロピレン樹脂との合計100質量部に対して0質量部を超え、32質量部以下である。好ましくは0.3質量部以上であり、より好ましくは0.7質量部以上であり、3質量部以上含まれることが一層好ましい。また、22質量部以下含まれることが好ましく、17質量部以下含まれることが更に好ましく、12質量部以下含まれることが一層好ましい。スチレンアクリル樹脂は、ポリプロピレンを含む樹脂原料に対して0.3質量部以上22質量部以下含まれることが好ましく、0.7質量部以上17質量部以下含まれることが更に好ましく、3質量部以上12質量部以下含まれることが一層好ましい。樹脂組成物中にこの割合でスチレンアクリル樹脂が含まれていることで、溶融した樹脂組成物の電場への良好な引き出し効果が得られるので好ましい。
一方、本発明で用いられる樹脂組成物に占めるポリプロピレンの割合は、スチレンアクリル樹脂とポリプロピレン樹脂との合計100質量部に対して、68質量部以上であることが好ましく、78質量部以上であることがより好ましく、83質量部以上であることが更に好ましく、88質量部以上であることが一層好ましい。また、100質量部未満であることが好ましく、99.7質量部以下であることがより好ましく、99.3質量部以下であることが更に好ましく、97質量部以下であることが一層好ましい。樹脂組成物に占めるポリプロピレンの割合は、スチレンアクリル樹脂とポリプロピレン樹脂との合計100質量部に対して、68質量部以上100質量部未満であることが好ましく、78質量部以上99.7質量部以下であることがより好ましく、83質量部以上99.3質量部以下であることが更に好ましく、88質量部以上97質量部以下であることが一層好ましい。樹脂組成物中にこの割合でポリプロピレンが含まれていることで、繊維化に必要な曳糸性が得られるので好ましい。
本発明で用いられる樹脂組成物は、樹脂原料及びスチレンアクリル樹脂を混合し、混合物を加熱溶融させ、その状態下に混練することで得ることができる。このようにして得られた混練物は、押出機からストランド状に押し出され、冷却後に所定のサイズに切断されてペレット等のマスターバッチの形態となることが、溶融電界紡糸法の原料として簡便に使用し得る点から好ましい。
本発明で用いられる樹脂組成物は、JIS K7210にて、加熱温度230℃・荷重21.2Nで測定されるMFR(メルトフローレート)が、10g/10min以上2000g/10min以下であることが好ましく、更に好ましくは100g/10min以上1900g/10min以下、一層好ましくは1000g/10min以上1800g/10min以下である。樹脂組成物の流動性がこの範囲内であることによって、極細繊維を安定的に、且つ容易に得ることができる。
本発明で用いられる樹脂組成物は、スチレンアクリル樹脂及びポリプロピレン樹脂以外に該樹脂組成物の各種の特性を高め得る添加剤を含有していてもよい。そのような添加剤としては、例えば酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、金属不活性剤、親水化剤などが挙げられる。酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤及びチオ系酸化防止剤などが例示できる。中和剤としては、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸塩類が例示できる。光安定剤及び紫外線吸収剤としては、ヒンダードアミン類、ニッケル錯化合物、ベンゾトリアゾール類、ベンゾフェノン類などが例示できる。滑剤としては、ステアリン酸アマイドなどの高級脂肪酸アマイド類が例示できる。帯電防止剤としては、グリセリン脂肪酸モノエステルなどの脂肪酸部分エステル類が例示できる。金属不活性剤としては、フォスフォン類、エポキシ類、トリアゾール類、ヒドラジド類、オキサミド類などが例示できる。親水化剤としては多価アルコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイド付加物、アミンアノマイド系などのノニオン性界面活性剤などが例示できる。
本発明においては、上述した樹脂組成物を原料として用い、これを溶融電界紡糸法に付すことで繊維を製造することができる。溶融電界紡糸法を行うための装置としては、これまで知られているものを特に制限なく用いることができる。例えば特開2007−239114号公報、特開2007−321246号公報、特開2013−064203号公報、及び特開2015−209600号公報等に記載の装置を用いることができる。
溶融電界紡糸装置は一般に、樹脂組成物を加熱溶融させるシリンダー、樹脂組成物を帯電させる電極、樹脂組成物の押出用スクリュー、ノズル及び極細繊維を受ける捕集用電極を備えている。溶融電界紡糸装置は、ノズルと捕集用電極との間に電圧を印加し、その状態下に、ノズルから吐出された溶融樹脂を帯電させて紡糸するものである。
溶融電界紡糸法によって製造された繊維は極細のものとなる。詳細には、繊維の太さを円相当直径で表した場合、一般に10nm以上10μm以下、特に10nm以上3000nm以下、とりわけ10nm以上1000nm以下のものとなる。このように本発明によれば、いわゆるナノファイバと呼ばれる太さの繊維を容易に製造することができる。ナノファイバの太さは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)観察によって、繊維を10000倍に拡大して観察し、その二次元画像から欠陥(ナノ繊維の塊、ナノ繊維の交差部分、ポリマー液滴)を除いた繊維を任意に10本選び出し、繊維の長手方向に直交する線を引き繊維径を直接読み取ることで測定することができる。
またナノファイバの長さは、走査型電子顕微鏡観察によって、繊維を30倍に拡大して観察し、拡大画像中に繊維の両端部が見られれば、長さを直接読み取ることで、繊維長を測定することができる。また拡大画像中に繊維の片端部が見られれば、拡大画面端までの長さを直接読み取ることで、その値以上が繊維長と判断できる。また拡大画像中に繊維の端部が見られなければ、その繊維は拡大画面の範囲以上に連続した繊維であると判断できる。
このようにして得られた繊維(ナノファイバ)は、長繊維や短繊維として、織布や不織布などの繊維製品に使用できる。長繊維の場合、その繊維長は好ましくは10mm以上、より好ましくは50mm以上、最も好ましくは100mm以上の連続繊維となる。上述の用途以外に、電池用セパレーター、電磁波シールド材、高性能フィルター、生体人工器材、細胞培養基材、ICチップ、有機EL、太陽電池、エレクトロクロミック表示素子、光電変換素子などに用いることもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
PolyMirae社のポリプロピレンであるMF650Yを用いた。また、スチレンアクリル樹脂として、藤倉化成株式会社のアクリベースFCA−201−PS型を用いた。これらを表1に示す比率で混合し溶融混練した。溶融混練物をストランド状に成形し、それを裁断してペレット状のマスターバッチを製造した。
得られたマスターバッチを用い、特開2015−209600号公報の図3に示す装置を用いて溶融電界紡糸法を行った。樹脂組成物は190℃に加熱した。樹脂組成物の吐出量は1g/minとした。印加電圧は−20kVとした。加熱空気の温度は340℃に設定した。これら以外は、特開2015−209600号公報の実施例1と同様の条件を採用した。
溶融電界紡糸法を行っているときに、樹脂組成物の帯電量を以下の方法で測定した。また、紡糸が安定的にできているか否かを以下の方法で評価した。更に、得られた繊維について、その繊維径及び繊維長を測定した。繊維径の測定方法は以下に述べるとおりである。これらの結果を以下の表1に示す。
〔帯電量の測定方法〕
春日電機株式会社製ファラデーケージKQ1400内に配置した金属容器に、帯電した樹脂組成物を1分間捕集し、該ファラデーケージに接続した春日電機株式会社製クーロンメータNK−1002Aにより測定した。1分以内に帯電量が9999nC/gを超える場合には30秒間捕集した樹脂組成物の帯電量を測定し、その値を2倍して、1分間の帯電量の値とした。
〔紡糸の安定性の評価〕
5分間連続して溶融電界紡糸を行ったときの紡糸の安定性を以下の基準で評価した。
A:溶融した樹脂組成物の電界紡糸が連続してできた。
B:溶融した樹脂組成物の電界紡糸が連続してできたが、10分間に1回程度の割合で、床面と水平方向に電界紡糸される繊維が瞬間的に床面方向に落ちるような状態になり、直ちに元の状態に復活するような様子が見られ、やや不安定であった。
C:溶融した原料樹脂の電界紡糸ができなった。
〔繊維径の測定〕
走査型電子顕微鏡観察によって、繊維を5000倍に拡大して観察した。拡大画像中の繊維を任意に10本選び出した。各繊維について、繊維の長手方向と直交する線を引き、その線が繊維を横断する長さを直接読み取り、その値を繊維径とした。
〔繊維長の測定〕
走査型電子顕微鏡観察によって、繊維を30倍に拡大して観察した。拡大画像中に繊維の両端部が見られれば、長さを直接読み取り、その値を繊維長とした。片端部が見られれば、画面端までの長さを直接読み取り、その値以上の繊維長とした。端部が見られなければ、連続繊維とした。
〔実施例2ないし5及び比較例1〕
ポリプロピレンとスチレンアクリル樹脂との比率を表1に示す値とした。これ以外は実施例1と同様にして溶融電界紡糸法を行い繊維を得た。得られた繊維について実施例1と同様の測定及び評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0006641224
表1に示す結果から明らかなとおり、各実施例においては樹脂組成物の帯電量を大きくできることが判る。また各実施例においては溶融電界紡糸を安定的に行うことができ、また繊維径の小さな連続繊維を得られることが判る。これに対して比較例においては、樹脂の帯電量は小さく、また溶融電界紡糸が行えないことが判る。

Claims (5)

  1. 第四級アンモニウム塩基を有するスチレンアクリル樹脂、及びポリプロピレン樹脂の合計100質量部に対して、前記スチレンアクリル樹脂を、0質量部を超え32質量部以下含有する、溶融電界紡糸用組成物。
  2. マスターバッチの形態を有する請求項1に記載の溶融電界紡糸用組成物。
  3. 第四級アンモニウム塩基を有するスチレンアクリル樹脂、及びポリプロピレン樹脂の合計100質量部に対して、前記スチレンアクリル樹脂を、0質量部を超え32質量部以下含有する、溶融電界紡糸繊維。
  4. 繊維径が10nm以上10μm以下で、且つ繊維長が10mm以上である請求項3に記載の溶融電界紡糸繊維。
  5. 請求項1又は2に記載の溶融電界紡糸用組成物を用い、溶融電界紡糸法によって極細繊維を製造する繊維の製造方法。
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